JP3757380B2 - 継手と掘削作業軸との自動連結装置 - Google Patents

継手と掘削作業軸との自動連結装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーガ掘削機、撹拌機等におけるオーガスクリュー、掘削軸、撹拌軸等の掘削作業軸を、昇降自在のホルダーに支持された継手に連結するための自動連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばオーガ掘削機において、マストに昇降自在に支持されたホルダーに搭載されている回転駆動装置の駆動軸とオーガスクリューとの自動連結装置として、上記駆動軸にソケット孔を有するメス継手を同一軸心線上に固定すると共に、上記オーガスクリューの上端に、外側面に母線方向と直交するロック溝を凹設されたプラグ部を有するオス継手を同一軸心線上に固定し、上記メス継手に、オス継手プラグ部のロック溝に係脱すべきロックピースを該メス継手を貫通して半径方向に進退自在に支持させると共に、上記メス継手の外側部にロックピース駆動用油圧シリンダを取りつけた構造のものが知られている。
【0003】
しかし、上記の従来装置では、ロックピース駆動用油圧シリンダがメス継手の外側面に取りつけられ、該メス継手の回転に伴って回転するものであるため、メス継手部分の大型重量化を招くばかりでなく、非回転部分から回転する油圧シリンダへ圧油を供給するためのスイベル機構が必要となって構造の複雑化をも招き、しかも上記機構におけるスリップ部分の煩わしいメインテナンス作業が付加される等の欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、小型軽量化およびスイベル機構を省略することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として、本発明は、
支持材に非回転状態で昇降自在に支持されたホルダーに、筒状メス継手を該ホルダーから垂下状態で回転自在に支持し、
掘削作業軸の上端に、上記メス継手に回転不能に嵌脱されるオス継手を同一軸心線上において固定し、
上記メス継手の外側面に、一端に爪先を、他端に受動突起を有するロック爪レバーを、該爪先を上記掘削作業軸の上部外側面まで垂下した状態で、該他端部において、掘削作業軸の軸心線を通る垂直面上で揺動可能に軸支し、
上記掘削作業軸の上部外側面に、上記オス、メス継手の嵌合時に上記ロック爪レバーの爪先と係止可能の位置で、被係止突起を突設し、
上記ロック爪レバーを、スプリングによりその爪先が上記被係止突起との係止を維持する方向に常時弾発し、
上記爪先が、上記オス、メス継手を嵌合する際に上記被係止突起とつき当るべき爪先下辺を、該被係止突起をのり越えて係止に至る傾斜辺としてあり、
上記メス継手の外周に、該メス継手を囲む作動リングを、上記ロック爪レバーの少くとも爪先部分を見易く露出した状態で、回転自在かつ昇降自在に被装し、
上記作動リングは、その上昇により上記受動突起を押して上記ロック爪レバーの爪先を上記被係止突起との係止から離脱させる位置関係にあり、
上記非回転のホルダーに、上記作動リング上昇駆動するシリンダを取りつけた、
継手と掘削作業軸との自動連結装置を提案する。
【0006】
【実施例】
図1において、ベースマシン(1)の前端部に支持材として垂直に支持されたマスト(2)に、ガイドレール(3)、(3)を長手方向全長に敷設し、該ガイドレール(3)、(3)の上下に上部ホルダー(4)および下部ホルダー(5)をそれぞれ上下移動自在に支持させると共に、トップシーブ(6)から垂下されたワイヤ(7)、(8)により各ホルダー(4)、(5)を昇降自在に吊支し、該ホルダー(4)、(5)にそれぞれモータおよび減速機を含む上部および下部回転駆動装置(9)、(10)を搭載してある。本例の掘削作業軸は、外周面に4本のスプライン(12)…を有する外側中空軸(11)と、該外側軸(11)内に回転自在に挿通された内側中空軸(13)とからなり、その一方の外側軸(11)を、上記下部回転駆動装置(10)にスプライン(12)による回転伝達可能の状態で摺動自在に貫通すると共に、外側軸(11)上端部を、上記上部ホルダー(4)に回転自在に支持されたメス継手(14)に本発明自動連結装置(A)により着脱自在に連結してある。他方の内側軸(13)は、その上端部を上記上部回転駆動装置(9)の出力軸に接続してあり、これら内、外軸(11)、(13)の下端部に、両軸の協動により回転される撹拌装置(15)を連結してある。(16)は掘削刃である。
【0007】
上記自動連結装置(A)の構成は次のようである。上記メス継手(14)は、図2、3に示すように内周面にスプライン溝を形成されたソケット孔(17)を有する円筒体で、上記ホルダー(4)から適宜長垂下した状態で該ホルダー(4)に回転自在に支持してあり、これと連結すべき外側軸(11)の上端には、上記ソケット孔(17)と嵌脱自在のスプラインを有するプラグからなるオス継手(18)を外側軸(11)と同一軸心線上に突設してあり、その一方のメス継手(14)の外周面に周方向に等間隔をおいて突設されたブラケット(19)…に、カギ形の爪先(21)を一端に有する4個のロック爪レバー(20)…を、その爪先(21)…を上記外側軸(11)の各スプライン(12)…に対応する位置にそれぞれ垂下した状態で、他端部において軸心を通る垂直面上で摺動自在に軸(22)…によりそれぞれ軸支すると共に、爪レバー(20)の他端部に突設された受圧アーム(23)をスプリング(24)により外方へ押して該爪レバー本体をほぼ垂直で爪先(21)を常時外側軸(11)外周面に圧接させている。(25)はスプリング保持ピンで、上記受圧アーム(23)のルーズ孔に貫通している。
【0008】
上記爪レバー(20)…が係止すべき被係止部として、本例では上記外側軸(11)の4本のスプライン(12)…の各上端近くに上記爪レバー(20)…の爪先(21)…が出入り自在の切欠を設けて、各スプライン(12)…上端部を被係止突起(26)…に形成してある。上記被係止突起(26)…は、上記外側軸(11)のオス継手(18)をメス継手(14)内に係合したとき、上記爪レバー(20)…の爪先(21)…と係止可能の位置関係にある。
【0009】
上記爪レバー(20)…を係止突起(26)…に係脱駆動させる手段として、まず爪レバー(20)…の受圧アーム(23)がわ端部に、爪レバー本体と約70度の角度で外方へ突出する受動突起(27)…をそれぞれ設け、一方上記ホルダー(4)の非回転下部に、上記メス継手(14)を囲む円筒状の案内筒(28)を該メス継手(14)と同心的に固定すると共に、上記案内筒(28)に、それよりも若干大径の円筒状作動筒(29)を上下移動自在に被装し、該作動筒(29)の内側面下部に、上記爪レバーの受動突起(27)…の下に位置する水平板状の作動リング(30)を突設してある。この場合、作動筒(29)を上昇させると、上記作動リング(30)が受動突起(27)…を押し上げて爪レバー(20)…をスプリング(24)…に抗して爪先(21)…を被係止突起(26)…から離脱するロック解除方向へ揺動させ、その際受圧アーム(23)…の先端部がブラケット(19)の一部に当接してそれ以上の揺動を規制する。上記作動筒(29)を降下させると、各爪レバー(20)…がスプリング(24)…により爪先(21)…を被係止突起(26)…に係止するロック方向へ揺動する。
【0010】
上記作動筒(29)の昇降駆動手段として、非回転のホルダー(4)に油圧シリンダ(31)…を連結し、そのロッド(32)を上記作動筒(29)の外側面に連結してある。なお、上記ロック爪レバー(20)…が上記スプリング(24)…に弾発されてそれぞれ垂下位置にあるときに上記オス、メス継手(18)、(14)が嵌合すると、その爪先(21)の下辺が上記被係止突起(26)につき当ることになるが、該爪先(21)の下辺が図2、3に示すように爪先端がわへ上り傾斜の傾斜辺に形成されているので、上記爪先(21)は被係止突起(26)をのり越えて係止位置に進むこととなる。
【0011】
上例の作用を次に説明する。図1、2の外側軸(11)が上部ホルダー(4)のメス継手(14)に連結された状態において、外側軸(11)を分離する場合は、各油圧シリンダ(31)…の縮小駆動により作動筒(29)を上昇させ、その作動リング(30)により受動突起(27)…をスプリング(24)…に抗して押し上げると、図3のように各爪レバー(20)…がロック解除方向へ揺動してその爪先(21)…を被係止突起(26)…から離脱し、ロックを解除する。そこでオス継手(18)をメス継手(14)から引き抜いて外側軸(11)を分離する。
【0012】
新たな外側軸をメス継手(14)に連結する場合は、該外側軸(11)のオス継手(18)をメス継手(14)内に嵌入し、ついで油圧シリンダ(31)…の伸長駆動により作動筒(29)を降下させ、その作動リング(30)を受動突起(27)…から下方へ離間させると、各爪レバー(20)…がスプリング(24)…によりロック方向へ揺動してその爪先(21)…を被係止突起(26)…に係止させ、それにより外側ロッド(11)を抜け出し不能にロックする。
【0013】
【発明の効果】
本発明の継手と掘削作業軸との自動連結装置によれば、シリンダを非回転のホルダーに支持させたから、回転するメス継手部分の小型軽量化が可能となり、しかも上記シリンダに圧力流体を給排するための配管は、複雑なスイベル機構を介さずに直接シリンダに接続することができるようになり、それにより構造の簡素化、メインテナンスの不要等の利点も得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】オーガ掘削機の一部切欠側面図である。
【図2】自動連結装置部分の拡大縦断側面図である。
【図3】ロック解除状態の一部省略同上図である。
【符号の説明】
2 マスト
4 ホルダー
11 外側軸
14 メス継手
18 オス継手
20 ロック爪レバー
26 被係止突起
30 作動リング
31 油圧シリンダ

Claims (1)

  1. 支持材に非回転状態で昇降自在に支持されたホルダーに、筒状メス継手を該ホルダーから垂下状態で回転自在に支持し、
    掘削作業軸の上端に、上記メス継手に回転不能に嵌脱されるオス継手を同一軸心線上において固定し、
    上記メス継手の外側面に、一端に爪先を、他端に受動突起を有するロック爪レバーを、該爪先を上記掘削作業軸の上部外側面まで垂下した状態で、該他端部において、掘削作業軸の軸心線を通る垂直面上で揺動可能に軸支し、
    上記掘削作業軸の上部外側面に、上記オス、メス継手の嵌合時に上記ロック爪レバーの爪先と係止可能の位置で、被係止突起を突設し、
    上記ロック爪レバーを、スプリングによりその爪先が上記被係止突起との係止を維持する方向に常時弾発し、
    上記爪先が、上記オス、メス継手を嵌合する際に上記被係止突起とつき当るべき爪先下辺を、該被係止突起をのり越えて係止に至る傾斜辺としてあり、
    上記メス継手の外周に、該メス継手を囲む作動リングを、上記ロック爪レバーの少くとも爪先部分を見易く露出した状態で、回転自在かつ昇降自在に被装し、
    上記作動リングは、その上昇により上記受動突起を押して上記ロック爪レバーの爪先を上記被係止突起との係止から離脱させる位置関係にあり、
    上記非回転のホルダーに、上記作動リング上昇駆動するシリンダを取りつけた、
    継手と掘削作業軸との自動連結装置。
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