JP3757321B2 - 電気自動車の電源装置制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷が力行モードまたは回生モードの何れかで動作し、直流電源装置(以下、単に「電源装置」と言う)が主電源と副電源とからなる電気自動車の、前記電源装置の制御方法に関し、副電源により主電源の負荷電流(または負荷電力)の平準化を効率良く行うことができ、特に主電源が二次電池であるときに、その容量を増大し、かつその寿命を延ばすことができる前記制御方法に関する。
【0002】
【技術背景】
電気自動車は、電池を積載し、この電池により駆動用電動機等の負荷を動作させている。前記負荷の動作モードには、力行モードと回生モードとがあり、減速しているか否かにより、負荷極性が逆転する。すなわち、通常、負荷が力行モードで動作しているときには、負荷電流(または負荷電力)が正となり、回生モードで動作しているときには、負荷電流(または負荷電力)が負となる。
また、電気自動車の駆動に必要な電流(または電力)の絶対値は、電気自動車以外の、電池を使用した各種装置や機器と比較して格段に大きい。しかも、電気自動車では、発進時、加速時、減速時、停止時、登坂時等に伴う、他の各種装置や機器には見られない、負荷電流(または負荷電力)の急激な変動が頻繁に生じる。
【0003】
ところで、一般に、電池は負荷電流(または負荷電力)がなるべく一定の値を持つ条件で使用したときの方が、負荷電流(または負荷電力)が激しく変動する条件で使用したときよりも、電池容量を大きくでき、かつ電池寿命を長くすることができ、しかも残存容量の推定が容易となる。これは、電気自動車に使用される電池についても言える。
すなわち、従来、電気自動車では、回生に伴う負荷極性の逆転や、負荷の急激な変動が、電池の容量を小さくし、かつ寿命を短くし、しかも残存容量の推定を困難にするといった問題がある。
【0004】
このような問題は、容量が大きく、かつ寿命が長く、しかも激しい負荷変動に耐えることができる電池を安価に製造できれば解決されるが、これは現状では不可能である。このため、電気自動車に用いられる電池は、容量や寿命を犠牲にする代わりに、上記の急激な負荷変動に対応できるように設計されるのが通常である。
【0005】
以上の事情から、電気自動車の電源系統(電源装置)には、電池の容量をできるだけ増大させ、あるいは寿命をできるだけ延ばすために、種々の工夫がなされている。
たとえば、従来、電源装置を、主電源用電池と、電池や大容量コンデンサからなる副電源とを並列に接続して構成し、前述した急激な負荷変動を前記副電源に負担させることで、主電源用電池の負荷電流(または負荷電力)の変動を防止する(すなわち、負荷の平準化を図る)技術が知られている。
【0006】
図5では、電源装置5が、主電源用電池51と副電源52との並列接続により構成されている(図5では便宜上、副電源52をコンデンサで示す)。そして、電源装置5は、駆動用電動機72にインバータ71を介して接続されている。この電源装置5では、副電源52の端子間電圧と、主電源用電池51の端子間電圧とが常に等しい。
このため、副電源52が駆動用電動機72に供給できる電流Ip(または電力)は極めて僅かであり、図5では、副電源52の電流Ipが、主電源用電池51の負荷電流Ibの平準化に効率良く寄与することはできない。しかも、図5に示す電源装置5では、主電源用電池51と副電源52との内部抵抗(R1,R2)の逆比率から、それぞれの負荷電流の分担が自ずと定まるので、主電源用電池51の負荷平準化を効率良く図ることは実質上できない。
【0007】
そこで、図6に示すように、主電源用電池51に電流制御回路61を設け、主電源用電池51の負荷電流Ibを平準化する技術も知られている。図6においては、電流制御回路61を動作させる、制御信号生成・出力部62は平均化演算部62aと制御部62bとからなる。平均化演算部62aは、電流検出器63により電源装置5の負荷電流Iを逐次検出し、せいぜい過去数秒間の移動距離に応じた平均値(平均負荷電流)を求めている。
【0008】
そして、図6においては、たとえば駆動用電動機72が力行モードで動作している場合には、前記平均負荷電流を主電源用電池51からインバータ71に供給し、駆動用電動機72が必要とする電流(すなわち、電源装置5の負荷電流I)と前記平均負荷電流との差分を副電源51からインバータ71に供給している。
【0009】
しかし、電気自動車の場合には、負荷電流Iの大きさは、加速時,登坂時等においては前記平均負荷電流よりも極端に大きい。しかし、この平均負荷電流は、上述したように過去数秒間の移動距離に応じて算出するか、電気自動車の特定の走行パターンを基準にして定めているので、実際の走行時の負荷電流Iの変化には即応し得るものではない。
すなわち、前記平均負荷電流に基づき、電流制御回路61により電源装置5を制御したとしても、主電源用電池51の負荷の平準化を効率良く行うことができず、したがって、副電源52の容量を大きく(すなわち、副電源52の体積や重量を大きく)せざるを得ないと言った問題は依然として解決されないのである。
【0010】
【発明の目的】
本発明の目的は、副電源により主電源の負荷の平準化を効率良く行うことができる電気自動車の電源装置制御方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、特に、主電源が二次電池であるときに、その容量を増大し、かつその寿命を延ばすことができる電気自動車の電源装置制御方法を提供することである。
【0011】
【発明の概要】
本発明の電源装置制御方法は、電源装置が、主電源と副電源とを含み、負荷が力行モードまたは回生モードの何れかのモードで動作するる四輪、二輪等の電気自動車の、前記電源装置制御方法に適用される。
【0012】
主電源は、通常、直列接続された多数の二次電池により構成されるが、必ずしもこれには限定されない。たとえば、本発明がハイブリッド電気自動車の電源装置の制御に適用される場合には、主電源が、燃料電池,エンジン発電機等の直流電源であることもある。
副電源も、通常、直列接続された複数の二次電池やコンデンサにより構成されるが、主電池と同様、必ずしもこれには限定されず、燃料電池,エンジン発電機等の直流電源であることもある。
本発明において、負荷(以下、「負荷装置」と言う)は、電源装置により直流電力の供給を受け、あるいは電源装置に直流電力を戻すことができる装置であり、具体的には、インバータやDC/DC変換器を介して接続された駆動用電動機である。もちろん、負荷装置が、駆動用電動機の他、空調機器、ヘッドライト等の機器を含んで構成される場合にも、本発明を適用することができる。
【0013】
本発明において、力行モードとは電源装置が負荷装置に電力を供給している状態を、回生モードとは負荷装置が電源装置に電力を戻している状態をそれぞれ意味する。通常、駆動用電動機が力行状態である場合に、負荷装置は力行モードとなり、駆動用電動機が回生状態である場合に、負荷装置は回生モードとなる。また、負荷装置に、冷暖房器、ヘッドライト等の駆動用電動機以外の機器が含まれる場合、当該機器の種類やその使用状態によっては、駆動用電動機が回生状態である場合でも、負荷装置が力行モードとなることがあり得る。
【0014】
本発明の電源装置制御方法は、以下の(A)および(B)のステップを含む。(A)のステップにおいては、まず、電源装置の負荷電流(または負荷電力)の検出が、一定の時間間隔ごと、一定の走行距離ごと等、適宜の方法により、逐次行われる。そして、電源装置の負荷電流(または負荷電力)の検出値の平均値が、現在に近い検出値ほど大きい重み付けをして算出される。以下、このようにして算出した平均値を、「重み移動平均値」と称する。
この重み付けには種々の態様がある。たとえば、各検出値について、その検出時からの現在までの経過時間の大きさに比例して重み付けを小さくすることができるし、前記経過時間が大きくなるに従い重み付けを指数関数的に小さくすることもできる。
【0015】
(B)のステップにおいては、電源装置の負荷電流(または負荷電力)が、負荷装置が必要とする電流(または電力)となり、かつ主電源の負荷電流(または負荷電力)が、前記重み移動平均値となるように、主電源または/および副電源が制御される。なお、負荷装置が必要とする電流(または電力)は、実質上、負荷装置の負荷電流(または負荷電力)と等しい。
【0016】
上記の負荷平準は、負荷装置が力行モードで動作している場合にのみ行うことができるし、負荷装置が回生モードで動作している場合においても行うことができる。ここで、負荷装置が回生モードで動作している場合には、「負荷装置が必要とする電流(または電力)」とは、「負荷が電源装置に供給する電流(または電力)」を意味することは明らかである。
【0017】
本発明においては、副電源は前述したように二次電池やコンデンサであるか否かを問わないが、特に副電源が二次電池やコンデンサであり、かつ負荷装置が力行モードで動作している場合には、次のように主電源または/および副電源の制御を行うことができる。
すなわち、負荷装置が必要とする電流(または電力)が、前記重み移動平均値に満たないときに、前記(B)のステップを実行し、前記重み移動平均値と負荷装置が必要とする電流(または電力)との差分電流(または差分電力)により、副電源が充電されるように、主電源または/および副電源を制御することができる。
【0018】
なお、負荷装置が必要とする電流(または電力)が、前記重み移動平均値よりも大きい場合であっても、主電源によっては、負荷変動が主電源に与える影響が小さい場合もある。このような場合に、所定のしきい値を設定しておき、前記重み移動平均値が当該しきい値を超えるときのみ、上記(B)の制御を実行するようにもできる。
【0019】
上記(B)の制御は、副電源が二次電池またはコンデンサであり、負荷装置が力行モードで動作している場合において、以下のような制御方法にも応用される。
(i)「負荷装置が必要とする電流(または電力)が、所定のしきい値を超える場合」
(i−1)副電源が空充電のときは、主電源の負荷電流(または負荷電力)が、負荷が必要とする電流(または電力)となり、かつ副電源の負荷電流(または負荷電力)がゼロとなるように、主電源または/および副電源が制御される。この場合、当然、主電源の負荷電流(または負荷電力)により、副電源が充電されることはない。
(i−2)副電源が空充電でないときは、
前記重み移動平均値が前記しきい値よりも大きい場合は前記(B)のステップが実行され、
前記重み移動平均値が前記しきい値よりも小さい場合は、前記電源装置の負荷電流(または負荷電力)が、負荷が必要とする電流(または電力)となり、かつ前記主電源の負荷電流(または負荷電力)が、前記しきい値となるように、前記主電源または/および前記副電源が制御される。
ここで、「空充電」とは、副電源が主電源の負荷電流の急激な変化を補償できる程度には充電されていない状態、具体的には、副電源の容量がある下限設定値に満たない状態を意味する。この設定値は、電気自動車の走行時において、上記(i−1)および(i−2)の制御が正しく行われるように、適宜定める(たとえば、定格容量の10%等、定格容量に対するある割合として定める)ことができる。
【0020】
(ii)「負荷装置が必要とする電流(または電力)が、前記しきい値に満たない場合」
(ii−1)副電源が満充電のときは、主電源の負荷電流(または負荷電力)が、負荷が必要とする電流(または電力)となり、かつ副電源の負荷電流(または負荷電力)がゼロとなるように、主電源または/および副電源が制御される。
(ii−2)副電源が満充電でないときは、電源装置の負荷電流(または負荷電力)が、負荷が必要とする電流(または電力)となり、主電源の負荷電流(または負荷電力)が前記しきい値となるように、主電源または/および副電源が制御される。ここで、「満充電」とは、副電源の容量がある上限設定値を超えた状態を意味し、通常、この設定値は、副電源の定格容量である。
【0021】
以上のようにして、本発明の電源装置制御方法では、電源装置の、現在から遠い過去にわたる使用状況が考慮される一方、現在に近い過去の使用状況を重要視し、これにより、主電源の負荷平準化が効率が良く行われる。
【0022】
【実施例】
図1は、本発明の電源装置制御方法を実施するための、電源装置、当該電源装置の制御系、および負荷装置を例示する説明図である。
図1において、電源装置1は、主電源11と副電源12とからなる。さらに、主電源11には、電流制御回路21が接続されており、この電流制御回路21には制御用信号を生成するための制御信号生成・出力部22(平均化演算部22aと演算制御部22bとからなる)が接続されている。なお、平均化演算分22aは、後述するように、重み付けを伴う平均値を算出する点で、図6における従来の平均化演算部62aとは異なる。また、演算制御部22bは、後述する図4のフローチャートに示す処理を行う点で、あるいは後述する速度等のパラメータを含めた電源装置1の制御を行う場合に、各パラメータの比較等の演算処理を行う点で、図6における従来の制御部62bとは異なる。
また、図1において、負荷装置3は、インバータ31と、これを介して接続された駆動用電動機32とから構成されている。
【0023】
主電源11の両端子は、電流制御回路21の端子a1,a2に接続されており、電流制御回路21の端子b1,b2は副電源12の両端子およびインバータ31の直流端子c1,c2に接続されている。インバータ31の直流端子c1の入力路には、電源装置1の負荷電流Iを検出するための電流検出器23が設けられており、該検出器23からの検出信号は制御信号生成・出力部22の平均化演算部22aに出力される。また、演算制御部22bには、副電源12から、副電源残存容量を示す信号Rが入力されると共に、車両速度検出値Bvが入力される。このBvは、後述する速度、加速度のパラメータを含めた電源装置1の制御を行う場合に必要となる。
【0024】
電源装置1の負荷電流Iの検出は電流検出器23により逐次行われ、この検出値は、平均化演算部22aに送られる。そして、平均化演算部22aが、現在時刻tnに近い検出値ほど大きい重み付けをした重み移動平均値Iaveを算出する。
【0025】
本実施例では、初期駆動において、順次、現在に近い検出値ほど大きい重み付けがなされた重み移動平均値が、以下のようにして算出される。
【数1】
Iave(t2)=(I1+I2)/2
Iave(t3)={Iave(t2)×2+I3}/3
・・・
Iave(tk)={Iave(tk−1)×(k−1)+Ik)}/k
・・・
Iave(tn)={Iave(tn−1)×(n−1)+In)}/n
【0026】
そして、これらIave(t2)、Iave(t3)、・・・、Iave(tk)・・・Iave(tn)が、主電源11の負荷電流Ibとなるように、演算制御部22bが電流制御回路21を制御する。
この後、重み移動平均値を、以下の式に基づき算出する。
【数2】
Iave(tn)={Iave(tn−1)×(N−1)+In)}/N
(ただし、n>N)
【0027】
時刻tn以降は、この重み移動平均値が主電源11の負荷電流Ib(tn)となるように、演算制御部22bが電流制御回路21を制御する。
図2(A)および(B)は、負荷装置3が力行モードで動作している場合の、電源装置1の負荷電力P(すなわち、負荷装置3が必要とする電力)と、主電源11の負荷電力Pbとの関係を示す実測データであり、PとPbとの差分が、副電源12の負荷電力Ppを示している。なお、ここでは、電源装置1の負荷電流Iを負荷電力Pに、主電源11の負荷電流Ibを負荷電力Pbに、それぞれ換算して示してある。また、図2(A)および(B)では、PがPbに満たないときは、PとPbとの差分により、副電源12を充電するようにしている。
図2(A)は、N=8、δt(検出間隔)=1秒の場合を、図2(B)はN=300、δt=1秒の場合を示している。
図2(A)と(B)との比較から明らかなように、この場合には、N×δtが短い(図2(A))よりも、N×δtが長い(図2(B))方が、主電源11の負荷電力Pbの平準化を良好に行うことができる。
なお、図示はしないが、負荷装置3が回生モードで動作している場合にも、主電源11の負荷の平準化を行うことができる。
【0028】
図1に示した電源装置1では、主電源11に電流制御回路21を設けているが、さらに副電源12に電流制御回路を設けることもできる。また、図3に示すように、主電源11に電流制御回路21を設けることなく、副電源12にのみ電流制御回路を設けることもできる。なお、図3では、副電源12の両端子は、電流制御回路21の端子a1,a2に接続されており、電流制御回路21の負荷装置側端子b1,b2は主電源11の両端子およびインバータ31の直流端子c1,c2に接続されている。
【0029】
ところで、主電源11や副電源12の負荷電流Ib,Ipの制御を行う場合に、負荷装置3が必要とする電流(すなわち、電源装置1の負荷電流I)の大きさによらず、主電源11の負荷の平準化を行うことができる。
しかし、前述したように、電源装置1の負荷電流Iが、重み移動平均値Iaveより大きい場合であっても、主電源11によっては、負荷変動の影響が小さい場合もある。このような場合に、所定のしきい値を設定しておき、重み移動平均値Iaveが当該しきい値を超えるときのみ、主電源11の平準化を行うことができる(後述する、図4のS7参照)。この場合には、以下に述べるように、負荷電流Iの大きさや副電源12の充電の状態をも考慮した、電源装置1の制御を行うことが好ましい。
【0030】
図4は、このような制御方法の実施例を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、負荷装置3が力行モードで動作しているのか、回生モードで動作しているのか(すなわち、電源装置1の負荷電流Iが正か負か)を検出する(S1)。
つぎに、負荷装置3が力行モードで動作する場合において、電源装置1の負荷電流Iが所定のしきい値1Cを超えるか、当該しきい値1Cに満たないか(すなわち、I≦1Cか否か)を判断する(S2)。
【0031】
電源装置1の電流Iが、しきい値1Cを超える場合、副電源12が空充電であるか否かを判断し(S3)、空充電であるとき(すなわち副電源12が主電源11の負荷電流Ibの急激な変化を補償できる程度に充電されていないとき)は、副電源12の負荷電流Ipがゼロとなり(すなわち、副電源12に主電源11から負荷電流Ibは流入しない)、負荷装置3に主電源11から負荷電流Ibの全てが供給されように、電流制御回路21により主電源11を制御する(S4)。また、副電源12が空充電でないときは、重み移動平均値Iaveとしきい値1Cとの比較を行い(S5)、しきい値1Cが重み移動平均値Iaveよりも大きい場合は、電源装置1の負荷電流Ibが、電源装置1の負荷電流Iとなり、かつ主電源11の負荷電流Ibがしきい値1Cとなり、負荷装置3に、副電源12から負荷装置3の負荷電流Iと主電源11の負荷電流Ib(=1C)との差分(I−1C)が供給されるように、電流制御回路21により主電源11を制御する(S6)。移動平均値Iaveがしきい値1Cよりも大きい場合は、主電源11の負荷電流Ibが〔数2〕に示す重み移動平均値Iaveとなり、負荷装置3に、副電源12から負荷装置3の負荷電流Iと主電源11の負荷電流Ibとの差分(I−Ib)が供給されるように、電流制御回路21により主電源11を制御する(S7)。
【0032】
電源装置1の電流Iがしきい値1Cに満たない場合、副電源12が満充電であるか否かを判断し(S8)、満充電であるときは、副電源12の負荷電流Ipがゼロとなり、負荷装置3に主電源11から負荷電流Ibの全てが供給されるように電流制御回路21により主電源11を制御する(S4)。
また、副電源12が満充電でないときは、主電源11の負荷電流Ibがしきい値1Cとなり、負荷装置3に副電源12から負荷装置3の負荷電流Iと主電源11の負荷電流Ib(=1C)との差分(I−1C)が供給されるように、電流制御回路21により主電源11を制御する(S9)。
【0033】
負荷装置3が回生モードで動作している場合には、副電源12が満充電であるか否かを判断し(S10)、満充電であるときは、負荷装置3から戻される負荷電流Iの全てにより、主電源11が充電され、副電源12の負荷電流Ipがゼロとなるように、電流制御回路21により主電源11を制御する(S4)。
また、副電源12が満充電でないときは、主電源11の負荷電流Ibがゼロとなり、負荷装置3から戻される負荷電流Iにより、副電源12が充電されるように、電流制御回路21により主電源11を制御する(S11)。
【0034】
本発明では、たとえば図1に示した構成を用いて、車両速度Bv、車両加速度(Bvの時間微分)、副電源12の残存容量R等をパラメータに含めたファジー等の制御を行うこともできる。
たとえば、車両速度が比較的低速であるときには、その後の加速に備えて、副電源12は、主電源11の負荷の平準化に寄与できる程度に充電されていることが好ましい。また、車両速度が比較的低速からさらに減速されることも予想されるが、この減速により電源装置1に戻される回生電力は比較的小さいので、副電源12の残存容量は大きくてよい。
逆に、たとえば、車両速度が比較的高速で、その車両速度の最高速度に近いときは、その後の加速の可能性が少ないことが予想されるため、副電源12の残存容量は少なくてもよい。むしろ、その後の減速により電源装置1に戻される回生電力は、大きいと予想されるので、副電源12の残存容量は小さくてよい。
【0035】
このような事情を考慮して、車両速度が低速であるときには、副電源12は、満充電に近い状態にしておくようにし、車両速度が高速であるときには、副電源12は、満充電にしておかない(場合によっては、空充電に近い状態にしておく)ように、主電源11または/および副電源12を制御することができる。
【0036】
また、車両の加速度をモニタする(すなわち、車両の速度をモニタしこれを時間微分する)と共に、実際の負荷装置3の負荷電流の値やその変化を検出することで、この後の車両の走行状態(速度や加速度)の変化に備えて副電源12の残存容量をどの程度にしておけばよいかを予測し、主電源11または/および副電源12を制御することもできる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、副電源により主電源の負荷電流(または負荷電力)の平準化を効率良く行うことで、主電源の容量を増大し、かつ主電源の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電源装置制御方法の説明に用いた、主電源に電流制御回路が設けられた電源装置、負荷装置等を示す図である。
【図2】本発明の、負荷装置が必要とする電力と、主電源の負荷電力との関係を示す2つのグラフ((A),(B))である。
【図3】本発明の電源装置制御方法の説明に用いた、副電源に電流制御回路が設けられた電源装置、負荷装置等を示す図である。
【図4】本発明の電源装置制御方法の実施例を示すフローチャートである。
【図5】従来技術を説明するために用いた、電源装置、負荷装置等を示す図である。
【図6】他の従来技術を説明するために用いた、電源装置、負荷装置等を示す図である。
【符号の説明】
1 電源装置
11 主電源
12 副電源
21 電流制御回路
22 制御信号生成・出力部
22a 平均化演算部
22b 演算制御部
23 電流検出器
3 負荷装置
31 インバータ
32 駆動用電動機
Claims (3)
- 直流電源装置が、主電源と、副電源とを含み、負荷が力行モードまたは回生モードの何れかのモードで動作する電気自動車の、前記直流電源装置の制御方法であって、
(A)前記直流電源装置の負荷電流または負荷電力の検出を逐次行い、現在に近い検出値ほど大きい重み付けをして、前記検出値の平均値を算出するステップ、
(B)前記直流電源装置の負荷電流または負荷電力が、前記負荷が必要とする電流または電力となり、かつ前記主電源の負荷電流または負荷電力が、前記平均値となるように、前記主電源または/および前記副電源を制御して、前記主電源の負荷平準を行うステップ、
を含むことを特徴とする電気自動車の電源装置制御方法。 - 請求項1に記載の電気自動車の電源装置制御方法において、
前記副電源が充電可能であり、
前記負荷が力行モードで動作している場合に、前記負荷が必要とする電流または電力)が、前記平均値に満たないときに、前記(B)のステップを実行し、前記平均値と、前記負荷が必要とする電流との差分電流、または前記負荷が必要とする電力との差分電力により、前記副電源を充電することを特徴とする電気自動車の電源装置制御方法。 - 請求項1に記載の電気自動車の電源装置制御方法において、
前記副電源が充電可能であり、
前記負荷が力行モードで動作している場合において、
(i)前記負荷が必要とする電流または電力が、所定のしきい値を超える場合に、
(i−1)前記副電源が空充電のときは、前記主電源の負荷電流または負荷電力が、前記負荷が必要とする電流または電力となり、かつ前記副電源の負荷電流または負荷電力がゼロとなるように、前記主電源または/および副電源を制御し、
(i−2)前記副電源が空充電でないときは、
前記平均値が前記しきい値よりも大きい場合は、前記(B)のステップを実行し、
前記平均値が前記しきい値よりも小さい場合は、前記直流電源装置の負荷電流または負荷電力が、前記負荷が必要とする電流または電力となり、かつ前記主電源の負荷電流または負荷電力が、前記しきい値となるように、前記主電源または/および前記副電源を制御し、
(ii)前記負荷が必要とする電流または電力が、前記しきい値に満たない場合に、
(ii−1)前記副電源が満充電のときは、前記主電源の負荷電流または負荷電力が、負荷が必要とする電流または電力となり、かつ前記副電源の負荷電流または負荷電力がゼロとなるように、前記主電源または/および副電源を制御し、
(ii−2)前記副電源が満充電でないときは、前記直流電源装置の負荷電流または負荷電力が、負荷が必要とする電流または電力となり、前記主電源の負荷電流または前記負荷電力が前記しきい値となるように、前記主電源または/および副電源を制御する、
ことを特徴とする電気自動車の電源装置制御方法。
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