JP3757319B2 - 石炭焚きボイラ燃料制御装置 - Google Patents

石炭焚きボイラ燃料制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は石炭焚ボイラの燃料制御装置に係わり、特に炭種変化により微粉炭機の回転分級機回転数が変化した場合の微粉炭機模擬出炭量を正確に模擬し、安定したボイラ特性を得るに好適な燃料制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭焚ボイラの燃料供給制御においては、発電所の発電量指令に応じてボイラの燃料量指令が作成され、この燃料量指令が複数の運転中の給炭機へ給炭量要求信号(ミルデマンド信号)として送られる。
【0003】
給炭機では給炭量要求信号に応じてコールフィーダの速度調整を行い、石炭を微粉炭機へ給炭する。給炭機から微粉炭機へ供給された石炭は、微粉炭機内のローラにより粉砕される。微粉炭機の下流側には、微粉炭機で粉砕されてできた微粉が微粉炭機から火炉に搬送される前に燃焼に適した微粉粒度となるように、粉砕炭中の粗粉を分離し、粉砕部へ戻す回転式の分級機が設置されており、回転数制御によって微粉粒度を調整する機構となっている。分級機を通過した微粉炭は一次空気によってボイラ火炉内に搬送され、火炉内で燃焼する。このように石炭焚ボイラの燃料は、給炭/粉砕/分級/搬送のプロセスを経て火炉へ供給されるため、燃料系の応答性は、油/ガス焚ボイラに比較して大きな遅れ特性を有している。
【0004】
この石炭焚ボイラの石炭燃料系の遅れ特性を考慮するための従来の石炭燃料制御系を図5に示す。石炭流量指令(CFD)3は、燃焼量指令(FRD)2と混焼率設定(MXR)1とを乗算器12にて乗算したもの(油流量指令16)をFRD2から減算した信号であり、ミルデマンド信号9はCFD3から微粉炭機合計模擬出炭量8を減算した信号を比例積分した信号であり、ミルデマンド信号9が各給炭機への給炭量指令となる。ここで、微粉炭機合計模擬出炭量8は各微粉炭機への給炭量測定値4,5に対して一次遅れを持たせており、この一次遅れ時定数にて石炭燃料系の遅れを模擬している。
【0005】
しかし、この一次遅れは炭種に係わらず固定設定であり、炭種変更に伴う回転分級機の回転数設定変更に対する出炭応答特性が大きく変化することが配慮されていなかった。この回転分級機の回転数は、石炭燃焼性からの要求微粉粒度(一般的に燃料比の大きい炭種ほど回転数は高い)と微粉炭機の振動抑制の必要性(炭種によって回転数を高くすると石炭の摩擦角により振動が発生し易くなる)により決定される。回転分級機の回転数を増加させると微粉炭機から出炭される微粉炭の粒度が上昇、つまり粉砕炭中の粗粉が粉砕部へ戻される割合が増加するため出炭応答が遅くなり、また回転数を減少させると微粉炭機から出炭される微粉炭の粒度が低下、つまり粉砕炭中の粗粉が粉砕部へ戻される割合が減少するため出炭応答が早くなる特性となる。
【0006】
一般的な炭種の定義としては、石炭に含まれる成分から求まり燃焼性を評価するための指標となる燃料比(固定炭素と揮発分との割合)と、石炭の粉砕性を評価するための指標となるHGIが用いられ、燃料比から微粉炭機出口の要求微粉粒度つまり回転分級機の回転数が決定され、この回転数と炭種のHGI特性とで出炭特性が変動することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来制御は、炭種変更に伴う回転分級機回転数の設定変更に伴って出炭応答特性が大きく変化することが配慮されておらず、回転分級機の回転数設定が変更された場合に下記の理由により負荷変化(ミルデマンド変動)時にボイラの蒸気温度、圧力が変動する問題点があった。
【0008】
ボイラの蒸気温度、圧力が変動する理由を図4に示す。図4は負荷上昇時において、回転分級機の回転数設定が異なるA〜C炭(回転数設定はA炭<B炭<C炭)を同一の出炭遅れ時定数(図5中の模擬出炭量演算手段15に設定)を用いた場合の模擬出炭量特性を、縦軸に出炭量及び負荷を、横軸に時間をとって示すが、B炭の出炭応答特性に合わせた出炭遅れ時定数を用いた場合、A炭使用時は実出炭量が模擬出炭量信号(図5中の微粉炭機合計模擬出炭量8)より過渡的に多くなり、またC炭使用時は実出炭量が模擬出炭信号(図3中の微粉炭機合計模擬出炭量8)より過渡的に少なくなることから、炭種変更に伴う回転分級機回転数変更時にボイラの蒸気温度、圧力特性が変動することとなる。
【0009】
本発明の目的は、炭種変更(分級機回転数の変更)時においても微粉炭機の出炭特性を正確に模擬することにより、ボイラへ供給される合計燃料量を適切に制御し、蒸気温度、圧力等のボイラ特性の安定化を図る制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、微粉炭機の模擬出炭量を算出する際に用いる一次遅れ時定数を、炭種毎に、あるいは回転分級機の回転数により変更して、炭種変更時においても微粉炭機の出炭量を正確に模擬することによって達成される。
【0011】
本発明は、上記目的を達成する第1の手段として、石炭を粉砕する微粉炭機と、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転数によって分級する回転分級機と、前記微粉炭機に給炭する給炭機とを備えてなり、ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御して火炉へ微粉炭を供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御装置において、ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、炭種毎に設定された一次遅れ時定数により算出する手段を設けたことを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成する第2の手段として、炭種毎に設定された一次遅れ時定数により微粉炭機の模擬出炭量を算出する手段に代えて、回転分級機の回転数に対応して設定された一次遅れ時定数により微粉炭機の模擬出炭量を算出する手段を設けたものとしてもよい。
【0013】
上記目的を達成する第3の手段として、炭種毎に設定された一次遅れ時定数により微粉炭機の模擬出炭量を算出する手段に代えて、炭種及び回転分級機の回転数に対応して設定された一次遅れ時定数により微粉炭機の模擬出炭量を算出する手段を設けたものとしてもよい。
【0014】
本発明は上記目的を達成する第4の手段として、石炭を粉砕する微粉炭機と、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転数によって分級する回転分級機と、前記微粉炭機に給炭する給炭機と、燃焼量指令に基づいて石炭流量指令を生成出力する第1の演算手段と、該石炭流量指令とフィードバックされる微粉炭機の模擬出炭量を入力としてミルデマンド信号を生成する第2の演算手段とを含んでおり、該ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御して火炉へ微粉炭を供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御装置において、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機が給炭する石炭の炭種及び当該給炭機の出炭量を入力として炭種毎に設定された一次遅れ時定数を用いて算出する第3の演算手段を設けたことを特徴とする。
【0015】
本発明は上記目的を達成する第5の手段として、石炭を粉砕する微粉炭機と、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転数によって分級する回転分級機と、前記微粉炭機に給炭する給炭機と、燃焼量指令に基づいて石炭流量指令を生成出力する第1の演算手段と、該石炭流量指令とフィードバックされる微粉炭機の模擬出炭量を入力としてミルデマンド信号を生成する第2の演算手段とを含んでおり、該ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御して火炉へ微粉炭を供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御装置において、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機の出炭量及び該給炭機によって給炭される微粉炭機に接続された回転分級機の回転数を入力として回転分級機の回転数に応じて設定された一次遅れ時定数を用いて算出する第4の演算手段を設けたことを特徴とする。
【0016】
本発明は上記目的を達成する第6の手段として、石炭を粉砕する微粉炭機と、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転数によって分級する回転分級機と、前記微粉炭機に給炭する給炭機と、燃焼量指令に基づいて石炭流量指令を生成出力する第1の演算手段と、該石炭流量指令とフィードバックされる微粉炭機の模擬出炭量を入力としてミルデマンド信号を生成する第2の演算手段とを含んでなり、該ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御して火炉へ微粉炭を供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御装置において、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機の出炭量と炭種及び該給炭機によって給炭される微粉炭機に接続された回転分級機の回転数を入力として炭種及び回転分級機の回転数に応じて設定された一次遅れ時定数を用いて算出する第5の演算手段を設けたことを特徴とする。
【0017】
本発明は上記目的を達成する第7の手段として、給炭機で給炭された石炭を微粉炭機で粉砕し、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転分級機で回転数によって分級し、分級された微粉炭を火炉へ供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御方法において、前記給炭機の出炭量をミルデマンド信号により制御し、該ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、炭種毎に設定された一次遅れ時定数により算出することを特徴とする。
【0018】
上記目的を達成する第8の手段として、ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、回転分級機の回転数に対応して設定された一次遅れ時定数を用いて算出するようにしてもよい。
【0019】
上記目的を達成する第9の手段として、ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、炭種及び回転分級機の回転数に対応して設定された一次遅れ時定数を用いて算出するようにしてもよい。
【0020】
本発明は上記目的を達成する第10の手段として、給炭機から給炭された石炭を微粉炭機で粉砕し、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転分級機で回転数によって分級し、分級された微粉炭を火炉へ供給して燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御方法において、燃焼量指令に基づいて石炭流量指令を生成出力し、該石炭流量指令とフィードバックされる微粉炭機の模擬出炭量を入力としてミルデマンド信号を生成し、該ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御し、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機が給炭する石炭の炭種及び当該給炭機の出炭量を入力として炭種毎に設定された一次遅れ時定数を用いて算出するようにしたことを特徴とする。
【0021】
上記目的を達成する第11の手段として、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機の出炭量及び該給炭機によって給炭される微粉炭機に接続された回転分級機の回転数を入力として回転分級機の回転数に応じて設定された一次遅れ時定数を用いて算出するようにしてもよい。
【0022】
上記目的を達成する第12の手段として、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機の出炭量と炭種及び該給炭機によって給炭される微粉炭機に接続された回転分級機の回転数を入力として炭種及び回転分級機の回転数に応じて設定された一次遅れ時定数を用いて算出するようにしてもよい。
【0023】
回転分級機の回転数が高い、つまり燃焼性を向上させるために高微粉粒度が要求される高燃料比炭の場合は模擬出炭量を算出する一次遅れ時定数を大きくし、また回転分級機の回転数が低い、つまり低燃料比炭の場合は一次遅れ時定数を小さくすることにより、炭種が変更となった場合においても実機の出炭特性を正確に模擬可能となり、常に適正な合計燃料流量の調整が実現されることになるので、炭種変更による蒸気温度、圧力特性が大きく変動することが無くなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の第1の実施例に係わる制御ブロック図を示す。本実施例の制御装置は、混燃率設定(MXR)1と燃料量指令(FRD)2とを入力として油流量指令16を出力する乗算器12と、燃料量指令(FRD)2から油流量指令16を減算して石炭流量指令3を出力する加算器13Aと、石炭流量指令3から微粉炭機合計模擬出炭量8を減算しその結果を出力する加算器13Bと、加算器13Bの出力を比例積分してミルデマンド信号9として給炭機10,11,……に出力する比例積分器14と、高燃料比炭,中燃料比炭,低燃料比炭,高湿分炭にそれぞれ対応した時定数を出力する時定数設定器17,18,19,20と、時定数設定器17,18のいずれかの出力を選択して出力するスイッチ24Aと、時定数設定器19とスイッチ24Aのいずれかの出力を選択して出力するスイッチ24Bと、時定数設定器20とスイッチ24Bのいずれかの出力を選択して一次遅れ時定数設定値21として出力するスイッチ24Cと、給炭機10の給炭量4を一次遅れ時定数設定値21により補正して給炭機10に接続された微粉炭機の模擬出炭量6として出力する模擬出炭量演算手段15と、模擬出炭量6と給炭機11に接続された微粉炭機の模擬出炭量7を合計し微粉炭機合計模擬出炭量8として出力する加算器13Cと、を含んで構成されている。
【0025】
乗算器12と加算器13Aとが第1の演算手段を構成し、加算器13Bと比例積分器14とが第2の演算手段を構成し、時定数設定器17,18,19,20とスイッチ24A,24B,24Cと模擬出炭量演算手段15とが第3の演算手段を構成している。
【0026】
スイッチ24A,24B,24Cには炭種を示す信号が入力されるように構成され、それぞれ設定された炭種を示す信号が入力されたとき、該当する炭種の時定数を選択し、それ以外のときは他方の信号を選択して出力する。時定数設定器17,18,19,20は複数の給炭機に共通したものとし、スイッチ24A,24B,24Cから下流部分のみを各給炭機ごとに配置してもよいし、時定数設定器17,18,19,20を含めて各給炭機ごとに配置してもよい。図では、時定数設定器17’,18’,19’,20’、スイッチ24A’,24B’,24C’及び模擬出炭量演算手段15’を給炭機11に対応して配置した例を示してある。スイッチ24A,24B,24Cに、それぞれ中燃料比炭,低燃料比炭,高湿分炭の炭種が設定されている。
【0027】
スイッチ24A,24B,24Cに、低燃料比炭を示す信号が入力されると、スイッチ24Aには、中燃料比炭が設定されているからスイッチ24Aは他方の信号、すなわち時定数設定器17の出力信号を選択、出力する。次にスイッチ24Bには低燃料比炭が設定されているから、低燃料比炭を示す信号が入力されると、スイッチ24Bは時定数設定器19の出力信号を選択、出力する。次にスイッチ24Cには高湿分炭が設定されているから、低燃料比炭を示す信号が入力されると、スイッチ24Cは他方の信号、すなわちスイッチ24Bの出力信号を選択、出力する。したがって、模擬出炭量演算手段15に出力される一時遅れ時定数設定値21は、低燃料比炭に対応する時定数を出力する時定数設定器19の出力信号となる。
【0028】
上記構成の制御装置において、石炭流量指令(CFD)3は、燃料量指令(FRD)2と混燃率設定(MXR)1とを乗算器12にて乗算したもの(油流量指令16)をFRD2から減算した信号となり、ミルデマンド信号9はCFD3から微粉炭機合計模擬出炭量8を減算した信号を比例積分した信号であり、ミルデマンド信号9が各給炭機への給炭量指令となる。ここで、微粉炭機合計模擬出炭量8は各微粉炭機への給炭量(測定値)4に対して一次遅れを持つが、この一次遅れ時定数は炭種によって設定変更される。つまり、模擬出炭量演算手段15は、連続的に(あるいは所定のサンプリング間隔で)入力される給炭量4を、一次遅れ時定数にしたがって時間をずらせて微粉炭機の出炭量、すなわち模擬出炭量として出力するが、この一次遅れ時定数が給炭される炭種に応じて変更され、ある時点の給炭量4が入力されたとき、その給炭量4が模擬出炭量として出力されるまでの時間ずれ量が変えられるのである。
【0029】
図1では炭種区分の一例として、高燃料比炭、中燃料比炭、低燃料比炭、高湿分炭に炭種を区分しており、炭種ごとに時定数設定器17,18,19,20が設けられている。ある給炭機が高燃料比炭を給炭するよう設定された場合には、時定数設定器17の時定数が高燃料比炭を給炭する当該給炭機の模擬出炭量演算手段15に設定されることになる。他の炭種においても同様に模擬出炭量演算手段15の時定数が設定変更され、石炭の燃焼性による回転分級機の回転数設定に見合った一次遅れ時定数が設定されることになる。
【0030】
本実施例では、微粉炭機模擬出炭量を算出するための一次遅れ時定数が炭種毎に設定されるため、炭種毎に変動する微粉炭機からの出炭応答特性を精度良く模擬することが可能となり、ボイラへ供給される合計燃料量の適正な調整が実現できる。以上により、炭種変更、つまり回転分級機回転数変更による微粉炭機からの出炭応答特性が変化した場合においても、蒸気温度、圧力等のボイラ特性の安定化を図ることが可能となる。
【0031】
図2に本発明の第2の実施例を示す。本実施例が前記第1の実施例と異なるのは、時定数設定器17,18,19,20及びスイッチ24A,24B,24Cに代えて分級機回転数22を入力として一次遅れ時定数21を出力する関数発生器23を設けた点である。関数発生器23と模擬出炭量演算手段15が第4の演算手段を構成し、他の構成は第1の実施例と同じなので図示及び説明を省略してある。関数発生器23は分級機回転数22を入力として一次遅れ時定数21を出力する関数を内蔵しており、分級機回転数22に応じた一次遅れ時定数21を出力するようになっている。
【0032】
本実施例は図1における炭種区分による一次遅れ時定数設定に代えて、微粉炭機の回転分級機回転数を変数とする一次遅れ時定数設定関数によって一次遅れ時定数を変更するものであり、炭種毎に設定される分級機回転数による出炭応答特性の違いを精度良く模擬し、ボイラへ供給される合計燃料量の適正な調整を実現するものである。
【0033】
図3に本発明の第3の実施例を示す。本実施例は、前記第1及び第2の実施例を組合せたもので、炭種に応じて予め設定された時定数を出力する時定数設定器17〜19と、時定数設定器17〜19のうちのいずれか一つの出力を炭種に応じて選択するスイッチ24A,24B,24Cと、回転分級機の回転数22を入力として係数を生成出力する関数発生器25と、スイッチ24Cの出力と関数発生器25の出力を乗算して一次遅れ時定数21として出力する乗算器26とを設け、給炭機の給炭量4を入力とし乗算器26の出力信号を用いて模擬出炭量演算手段15により該給炭機に接続された微粉炭機の模擬出炭量6を算出するように構成されている。時定数設定器17〜19、スイッチ24A,24B,24C、関数発生器25、乗算器26及び模擬出炭量演算手段15で第5の演算手段を構成している。他の構成要素は、前記第1の実施例と同じであるので説明を省略する。
【0034】
本実施例では、回転分級機の回転数と炭種に応じて設定される時定数と、炭種ごとに回転分級機の回転数に応じて設定される係数を用いて一次遅れ時定数が算出され、この一次遅れ時定数を用いて微粉炭機の模擬出炭量が算定されるから、より高精度の模擬出炭特性を得ることができ、他の実施例と同様に、ボイラへの適正な燃料量を調整して炭種変更時にも安定した蒸気温度特性を維持する効果がある。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、炭種の違いによる微粉炭機の出炭応答特性を、炭種区分による一次遅れ時定数設定、あるいは回転分級機回転数による一次遅れ時定数設定にて模擬出炭特性を精度良く模擬することが可能となり、ボイラへの合計燃料量の適正な調整が実現できるため、炭種変更、つまり回転分級機回転数変更による微粉炭機からの出炭応答特性が変化した場合においても、蒸気温度、圧力等のボイラ特性の安定化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す制御ブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す制御ブロック図である。
【図4】炭種の違い、つまり回転分級機回転数の違いによる微粉炭機の出炭応答特性を示す図である。
【図5】従来技術における微粉炭機の模擬出炭信号作成の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 混焼率設定 2 燃焼量指令
3 石炭流量指令 4 A−給炭量
5 B−給炭量 6 A−模擬出炭量
7 B−模擬出炭量 8 微粉炭機合計模擬出炭量
9 ミルデマンド 10 A−給炭機
11 B−給炭機 12 乗算器
13A,13B,13C 加算器 14 比例積分器
15 模擬出炭量演算手段 16 油流量指令
17 時定数設定器(高燃料比炭) 18 時定数設定器(中燃料比炭)
19 時定数設定器(低燃料比炭) 20 時定数設定器(高湿分炭)
21 一次遅れ時定数設定値 22 A−分級機回転数
23 関数発生器 24A,24B,24C スイッチ
25 関数発生器 26 乗算器

Claims (12)

  1. 石炭を粉砕する微粉炭機と、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転数によって分級する回転分級機と、前記微粉炭機に給炭する給炭機とを備えており、ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御して火炉へ微粉炭を供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御装置において、ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、炭種毎に設定された一次遅れ時定数により算出する手段を設けたことを特徴とする石炭焚ボイラ燃料制御装置。
  2. 炭種毎に設定された一次遅れ時定数により微粉炭機の模擬出炭量を算出する手段に代えて、回転分級機の回転数に対応して設定された一次遅れ時定数により微粉炭機の模擬出炭量を算出する手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の石炭焚ボイラ燃料制御装置。
  3. 炭種毎に設定された一次遅れ時定数により微粉炭機の模擬出炭量を算出する手段に代えて、ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、炭種及び回転分級機の回転数に対応して設定された一次遅れ時定数により算出する手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の石炭焚ボイラ燃料制御装置。
  4. 石炭を粉砕する微粉炭機と、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転数によって分級する回転分級機と、前記微粉炭機に給炭する給炭機と、燃焼量指令に基づいて石炭流量指令を生成出力する第1の演算手段と、該石炭流量指令とフィードバックされる微粉炭機の模擬出炭量を入力としてミルデマンド信号を生成する第2の演算手段とを含んでおり、該ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御して火炉へ微粉炭を供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御装置において、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機が給炭する石炭の炭種及び当該給炭機の出炭量を入力として炭種毎に設定された一次遅れ時定数を用いて算出する第3の演算手段を設けたことを特徴とする石炭焚ボイラ燃料制御装置。
  5. 第3の演算手段に代えて、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機の出炭量及び該給炭機によって給炭される微粉炭機に接続された回転分級機の回転数を入力として回転分級機の回転数に応じて設定された一次遅れ時定数を用いて算出する第4の演算手段を設けたことを特徴とする請求項4に記載の石炭焚ボイラ燃料制御装置。
  6. 第3の演算手段に代えて、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機の出炭量と炭種及び該給炭機によって給炭される微粉炭機に接続された回転分級機の回転数を入力として炭種及び回転分級機の回転数に応じて設定された一次遅れ時定数を用いて算出する第5の演算手段を設けたことを特徴とする請求項4に記載の石炭焚ボイラ燃料制御装置。
  7. 給炭機で給炭された石炭を微粉炭機で粉砕し、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転分級機で回転数によって分級し、分級された微粉炭を火炉へ供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御方法において、前記給炭機の出炭量をミルデマンド信号により制御し、該ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、炭種毎に設定された一次遅れ時定数により算出することを特徴とする石炭焚ボイラ燃料制御方法。
  8. 給炭機で給炭された石炭を微粉炭機で粉砕し、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転分級機で回転数によって分級し、分級された微粉炭を火炉へ供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御方法において、前記給炭機の出炭量をミルデマンド信号により制御し、該ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、回転分級機の回転数に対応して設定された一次遅れ時定数を用いて算出することを特徴とする石炭焚ボイラ燃料制御方法。
  9. 給炭機で給炭された石炭を微粉炭機で粉砕し、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転分級機で回転数によって分級し、分級された微粉炭を火炉へ供給し燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御方法において、前記給炭機の出炭量をミルデマンド信号により制御し、該ミルデマンド信号にフィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、炭種及び回転分級機の回転数に対応して設定された一次遅れ時定数を用いて算出することを特徴とする石炭焚ボイラ燃料制御方法。
  10. 給炭機から給炭された石炭を微粉炭機で粉砕し、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転分級機で回転数によって分級し、分級された微粉炭を火炉へ供給して燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御方法において、燃焼量指令に基づいて石炭流量指令を生成出力し、該石炭流量指令とフィードバックされる微粉炭機の模擬出炭量を入力としてミルデマンド信号を生成し、該ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御し、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機が給炭する石炭の炭種及び当該給炭機の出炭量を入力として炭種毎に設定された一次遅れ時定数を用いて算出するようにしたことを特徴とする石炭焚ボイラ燃料制御方法。
  11. 給炭機から給炭された石炭を微粉炭機で粉砕し、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転分級機で回転数によって分級し、分級された微粉炭を火炉へ供給して燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御方法において、燃焼量指令に基づいて石炭流量指令を生成出力し、該石炭流量指令とフィードバックされる微粉炭機の模擬出炭量を入力としてミルデマンド信号を生成し、該ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御し、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機の出炭量及び該給炭機によって給炭される微粉炭機に接続された回転分級機の回転数を入力として回転分級機の回転数に応じて設定された一次遅れ時定数を用いて算出するようにしたことを特徴とする石炭焚ボイラ燃料制御方法。
  12. 給炭機から給炭された石炭を微粉炭機で粉砕し、微粉炭機で粉砕された微粉の粒度を回転分級機で回転数によって分級し、分級された微粉炭を火炉へ供給して燃焼させる石炭焚ボイラの燃料制御方法において、燃焼量指令に基づいて石炭流量指令を生成出力し、該石炭流量指令とフィードバックされる微粉炭機の模擬出炭量を入力としてミルデマンド信号を生成し、該ミルデマンド信号により給炭機の給炭量を制御し、フィードバックする微粉炭機の模擬出炭量を、給炭機の出炭量と炭種及び該給炭機によって給炭される微粉炭機に接続された回転分級機の回転数を入力として炭種及び回転分級機の回転数に応じて設定された一次遅れ時定数を用いて算出するようにしたことを特徴とする石炭焚ボイラ燃料制御方法。
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