JP3757298B2 - 差し込み式ヒューズのメス端子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、差し込み式ヒューズのメス端子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、差し込み式ヒューズにおけるメス端子としては多くの形態のものが存在するが、一般には、対向する一対の導電性板材を備えたメス端子の舌片挿入空間内に、ほぼ中央に膨出部を形成したばね板の該膨出部を臨ませるようにばね板の入口側が固定され該ばね板の奥側先端部は、舌片状オス端子挿入時の膨出部への押圧力により導電性板材のフラットな内面を摺動するものであった。
【0003】
一方、ヒューズではないが、雌型電気接続子(メス端子)として中央部を山形に形成したばね板を利用し、その先端部にストッパーを有するものとして実開昭59−39876号公報に開示された形態のものがある。
これは、図8に示すように、ほぼ中央に膨出部21を形成したばね(弾性片)20が底壁24の延長先端部の折り返し22により形成され、折り返されたばね20の先端部23が底壁24上に沿うように接しているもので、その先方にばね20が所定量以上撓まないようにばねの先端部を停止させるためのストッパー片26を有するものであり、通常、前記ストッパー片26に当接するまでの間において、ばね20が作用する状態にて使用されているものである。
【0004】
図8に示すメス端子においては、舌片状のオス端子14を、ばね20と上壁25の間の舌片挿入空間27に挿入することにより電気的接続が行なわれるが、この際、オス端子14を挟み込む力(接触荷重)によって電気接続の性能及び信頼性が決定される。
そして、この接触荷重は、ばね20の形状及び材質から決まるばね定数とばね20の変位量との関係から決まり、図6に従来品として実線にて示すように、変位量に対し正比例の関係にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
メス端子を設計する際、適正な接触荷重が得られるようにばね定数と変位量が設定されるが、オス端子14の厚さが一定のため、図1に示すように、メス端子におけるばね板5の膨出部4と導電性板材2間のギャップtによって変位量が決まることになる。
【0006】
しかし、メス端子はプレスによる打ち抜きと折り曲げにより作成されるため、前記ギャップtにバラツキが発生し、これに応じて変位量にもバラツキが生じるため、結果的にはオス端子14に対する接触荷重もばらつくことになり、これがヒューズ性能のバラツキとなる。
【0007】
上記変位量のバラツキと接触荷重のバラツキとの関係は、従来品においては図6の実線により定まり、例えば変位量が0.4mmを中心に±0.05の端子ギャップの製造上のバラツキ(A)がある場合、接触荷重は3.1〜3.9kg迄の間、すなわち0.8kgものバラツキ(B)となる。
【0008】
また、電気接続の信頼性は一定以上の接触荷重があれば安定するため、予めバラツキを考慮して一定以上の接触荷重になるように接触荷重を高めに設定した場合、オス端子挿入に要する力が大きくなり、組み付け作業性が悪くなるという問題点がある。
【0009】
また、予めばね定数を小さく設定し、変位量を大きくして一定の接触荷重を得る方法もあるが、これはスペース的に困難な場合があり、オス端子挿入時に不具合が生じる場合もある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記問題点を解決するため、ばね板の奥側先端部の摺動に抵抗を加えることにより、オス端子挿入時の初期のばね定数を大きくし、その後は所定の変位量における接触荷重が適正な荷重となるように本来のばね定数に戻したものである。
【0011】
すなわち、本発明は、対向する一対の導電性板材1、2を備えたメス端子の舌片挿入空間3内にオス端子14が挿入されることによって該オス端子14を狭持して電気的接続する差し込み式ヒューズのメス端子において、前記舌片挿入空間3内の一方の導電性板材1の奥部に、入口側に傾斜部9を有する段差8を設け、一方、膨出部4をほぼ中央に形成したばね板5の該膨出部が前記舌片挿入空間3内に臨むように該ばね板5を前記板材1の入口側より奥部に向けて設け、該ばね板5の摺動可能な奥側先端部7を前記板材1の内面に設けた段差8の入口側傾斜部9に当接させて前記オス端子14の挿入によって前記入口側傾斜部9を前記奥側先端部7が摺動して前記ばね板5が伸長する際の抵抗となって前記ばね板5のばねの変位量に対する前記オス端子14を狭持する接触荷重の変化が大きいものとなると共に前記奥側先端部7が前記入口側傾斜部9に沿ってせり上がって前記段差8に沿って進むことにより当該ばねの変位量に対する当該接触荷重の変化が小さいものとなるように構成されていることを特徴とする差し込み式ヒューズのメス端子である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。
本発明に係るメス端子は、図7に示すように、中央の溶断部15にて連結された左右一対の舌片挿入空間3を有する銅合金製メス端子を絶縁性のハウジング17内に装着し、その上部にカバー18を被せたもので、ハウジング下面のオス端子挿入孔19から舌片状のオス端子14を舌片挿入空間3に差し込む形式にて使用される。
【0013】
そして、前記メス端子の舌片挿入空間3の内部には、ほぼ中央に膨出部4を形成したばね板5が配置されており、オス端子14の挿入によって図5に示すように、前記ばね板5の奥側先端部7が摺動してばね板5が伸長し、オス端子14を一定の圧力にて挟持するように構成されている。
【0014】
前記メス端子における舌片挿入空間3内の一方の内面には、前記ばね板5の奥側先端部7と対応して接する位置に、入口側に傾斜部9を有する段差8が設けられており、この段差8の傾斜部9を奥側先端部7が摺動してばね板5が伸長する際の抵抗となっている。
【0015】
図1、図2に示す例は、対向する一対の導電性板材1、2による舌片挿入空間3内の一方の板材1の内面奥部に、段差8として台形状凸部を後記するばね板5の奥側先端部7と対応させてプレスにより形成し、一方、この導電性板材1の内面には、ほぼ中央に膨出部4を形成したばね板5の該膨出部4を臨ませるようにばね板5の入口側先端部6を板材1の内面に折り曲げまたはカシメにより固定すると共に、カールされた摺動可能な奥側先端部7を該奥側先端部7と対応させて設けた前記台形状凸部8の入口側傾斜部9に当接させたものである。
【0016】
この台形状凸部8を備えたメス端子においては、図5に示すように、常時は(イ)の状態にあるメス端子に、オス端子14を挿入していくと、(ロ)(ハ)(ニ)のようにばね板5の奥側先端部7が台形状凸部8の入口側傾斜部9に沿ってせり上がるように進み、(ニ)から(ホ)の状態では台形状凸部8の上部平面10に沿って進むことになる。
【0017】
この間(イ)の変位量0mmから(ニ)の変位量0.3mmまでは、ばねの変位に際し入口側傾斜部9が抵抗となるため本来のばね定数より大きく(グラフによる実施例においては約2倍)なり、図6に本発明品1として点線で示す関係となって、ばねの変位量に対する接触荷重の変化の大きいものとなる。
【0018】
その後、変位量0.3mmの(ニ)の状態以後(ホ)までは、ばね板5の奥側先端部7が台形状凸部8の上部平面10に沿って進むことになるため、本来のばね定数に戻り、図6の点線上部に示す関係となって、ばねの変位量に対する接触荷重の変化が小さいものとなる。
【0019】
従って、図6に示すように、前記(ニ)のオス端子挿入時におけるばね定数を、適正状態である変位量0.4mmで接触荷重3.5kgのポイントPを通るばね定数のものとしておけば、端子ギャップの製造バラツキが従来と同じでも接触荷重のバラツキは小さいものとなる。
【0020】
すなわち、従来、変位量において0.35〜0.45mm迄の0.1mmのバラツキ(A)があったものでも, 本発明品1では接触荷重が3.25〜3.75kg迄の0.5kgのバラツキ(b)に圧縮される。
【0021】
また、逆に接触荷重のバラツキを本発明品1のバラツキ(b)と同じにしようとすれば、端子ギャップの製造上のバラツキを(a)の0.37〜0.43mm迄の0.06mmの間に抑える必要がある。
【0022】
前掲実施の形態に示したメス端子の舌片挿入空間3内の段差8は、図4に示すように、台形状凸部8に代えて入口側傾斜部9の奥部がなだらかな下り斜面11を呈する「へ」の字形の山形状凸部8Aとすることができる。
【0023】
この「へ」の字形の山形状凸部8Aを導電性板材1の内面に形成したものにおいては、前掲実施の形態の場合と同様に、変位量0.3mmまでは入口側傾斜部9が抵抗となるため本来のばね定数より大きくなり、図6に本発明品2として一点鎖線にて示す関係となって、ばねの変位量に対する接触荷重の変化の大きいものとなる。
【0024】
その後、変位量0.3mmの(ニ)の状態以後(ホ)までは、ばね板5の奥側先端部7が山形状凸部8Aの奥部のなだらかな下り斜面11に沿って進むことになるため、図6の一点鎖線上部にて示す関係となって、ばねの変位量に対する接触荷重の変化がないものとなる。
【0025】
また、前掲実施の形態に示したメス端子の舌片挿入空間3内の段差8は、図7に示すように、傾斜部9の奥部がストレートな段状12を呈する段状凸部8Bとすることもできる。
【0026】
この段状凸部8Bを板材1の内面に形成したものにおいては、ばねの変位量に対する接触荷重の変化は、図1に示した台形状凸部8の場合と同じ関係になる。
【0027】
【発明の効果】
本発明においては、メス端子の舌片挿入空間における端子ギャップに製造上のバラツキが発生した場合であっても、ばねの変位に際して抵抗となる凸状の段差を設けているから接触荷重のバラツキを小幅に抑えることができるので、メス端子の製作が容易となり、ヒューズの性能も安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明品の要部構造を示す部分縦断側面図。
【図2】図1のX−X断面図。
【図3】本発明品の要部形状を示す部分斜視図。
【図4】本発明品の他の例における要部構造を示す部分縦断面図で、(A)は側面図、(B)は部分拡大図。
【図5】本発明品におけるオス端子挿入状態とばねの変位量との関係を示す部分縦断側面図。
【図6】本発明品ならびに従来品における接触荷重とばねの変位量との関係を示すグラフ。
【図7】本発明品をヒューズハウジングに装着した状態の縦断側面図。
【図8】従来品の斜視図。
【符号の説明】
1、2 導電性板材 10 上部平面
3 舌片挿入空間 11 下り斜面
4 膨出部 12 ストレートな段状
5 ばね板 14 オス端子
6 入口側先端部 15 溶断部
7 奥側先端部 17 ハウジング
8 段差 18 カバー
9 入口側傾斜部 19 オス端子挿入孔
Claims (4)
- 対向する一対の導電性板材(1、2)を備えたメス端子の舌片挿入空間(3)内にオス端子(14)が挿入されることによって該オス端子(14)を狭持して電気的接続する差し込み式ヒューズのメス端子において、前記舌片挿入空間(3)内の一方の導電性板材(1)の奥部に、入口側に傾斜部(9)を有する段差(8)を設け、一方、膨出部(4)をほぼ中央に形成したばね板(5)の該膨出部が前記舌片挿入空間(3)内に臨むように該ばね板(5)を前記板材(1)の入口側より奥部に向けて設け、該ばね板(5)の摺動可能な奥側先端部(7)を前記板材(1)の内面に設けた段差(8)の入口側傾斜部(9)に当接させて前記オス端子(14)の挿入によって前記入口側傾斜部(9)を前記奥側先端部(7)が摺動して前記ばね板(5)が伸長する際の抵抗となって前記ばね板(5)のばねの変位量に対する前記オス端子(14)を狭持する接触荷重の変化が大きいものとなると共に前記奥側先端部(7)が前記入口側傾斜部(9)に沿ってせり上がって前記段差(8)に沿って進むことにより当該ばねの変位量に対する当該接触荷重の変化が小さいものとなるように構成されていることを特徴とする差し込み式ヒューズのメス端子。
- 段差(8)が台形状凸部である請求項1記載の差し込み式ヒューズのメス端子。
- 段差(8)が「へ」の字形の山形状凸部である請求項1記載の差し込み式ヒューズのメス端子。
- 段差(8)が段状凸部である請求項1記載の差し込み式ヒューズのメス端子。
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