JP3757217B2 - 液晶ディスプレイ用のスタンド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶ディスプレイの背面側と机上載置用のベース板に立設されるスライド支柱との間に配されるリンク機構を備えた液晶ディスプレイ用のスタンドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ用のディスプレイとして、CRTディスプレイに代わって液晶ディスプレイが急速に普及しつつある。
【0003】
液晶ディスプレイ用のスタンドとしては、図9に示すように、液晶ディスプレイLの背面側と机上載置用のベース板Bsに立設される支柱Sとの間に配される平行アーム構造Hを備えたスタンドが従来存在する。この液晶ディスプレイ用スタンドのアーム構造Hは、液晶ディスプレイL側に配される前方側連結プレートHfと、支柱S側に配される後方側連結プレートHbと、前方側連結プレートHfと後方側連結プレートHbの間の上方側に連結される上方側アームHpと、前方側連結プレートHfと後方側連結プレートHbの間の下方側に連結される下方側アームHuとからなり、上方側アームHpと下方側アームHuの長さは同じ長さである。これらは4つの支持軸J1,J2,J3,J4で連結され、液晶ディスプレイL側の第1の支持軸J1と第3の支持軸J3との距離は、支柱S側に配される第2の支持軸J2と第4の支持軸J4との距離と同じ長さである。また、液晶ディスプレイLの背面側と前方側連結プレートHfの間に、液晶ディスプレイLの傾斜角度(チルト角)を調節する角度調節手段(図示せず)を備えている。図9に示す従来例は、上方側アームHpと下方側アームHuの長さは比較的短いもので、これよりも長さの長いアームHp,Huを使用したものもある。なお、符号Laは、液晶ディスプレイLの液晶画面を示す。
【0004】
この平行アーム構造Hは、上方側アームHpと下方側アームHuが水平から垂直まで90度の範囲で上下動する。つまり、液晶ディスプレイLは、前方へ引き出される(操作者の手元に引き寄せられる)と下がり、奥の方(机の奥側)に押し戻されると上がる。図9では、液晶ディスプレイLを垂直姿勢を維持しつつ上下動作させているが、液晶ディスプレイLの傾斜角度の調節は、上記角度調節手段により行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、当初、液晶ディスプレイLを机の奥側に位置させ、垂直に近い角度にして視認していた後(以下、「当初の姿勢」という。)、液晶ディスプレイLを手元に引き寄せて机面に近い高さで上向きにして(本で言うと、本を机の上に拡げて置いた状態かこれに近い状態で)視認したいときは(以下、「引き寄せ姿勢」という。)、従来の平行アーム構造Hでは、上記液晶ディスプレイLを引き寄せた後、角度調節手段により上向きに調節する必要がある。従来の平行アーム構造Hでは、液晶ディスプレイLを当初の姿勢から引き寄せ姿勢にしても、その傾斜角度(チルト角)は何ら変化しないためである。したがって、液晶ディスプレイLを上向きにする場合は、引き寄せた後に角度調節手段により調節し直すか、先に角度調節手段により調節してから引き寄せる必要があった。同様に、液晶ディスプレイLを引き寄せ姿勢から当初の姿勢に戻すときも、先に液晶ディスプレイLを垂直に近い角度に調節してから戻すか、机の奥側に戻した後に角度調節手段により調節し直す必要があった。
【0006】
また、従来の平行アーム構造Hでは、液晶ディスプレイLを前方へ引き出せば引き出すほど液晶ディスプレイLの重量により前方へ倒れそうな不安定な姿勢になる。また、液晶ディスプレイLを大きく傾斜させた状態で後方へ移動させたときも、液晶ディスプレイLの重量により後方へ倒れそうな不安定な姿勢になる。特に、アームHp,Huが長ければ長いほど不安定さは増すことになる。この不安定さを解消するためには、机上載置用のベース板Bsを大きなものにするか、ベース板Bsやベース板Bsに立設される支柱Sを重量のあるものにする等の対策が必要であるが、これでは液晶ディスプレイの机上占有面積が増大するという問題やデザイン性が劣るという問題が新たに生じていた。
【0007】
そこで、本発明の目的は、机の奥の方に位置させて視認していた液晶ディスプレイを、操作者の手元に引き寄せて机面に近い高さで上向きにして使用するときや、これとは逆に、液晶ディスプレイを手元から机の奥の方へ戻すときに、角度調節手段を敢えて操作しなくとも、一挙動動作により液晶ディスプレイの傾斜角度を自動的に変動させることができ、しかも、液晶ディスプレイの安定性にも資する液晶ディスプレイ用のスタンドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の液晶ディスプレイ用のスタンドは、液晶ディスプレイの背面側と机上載置用のベース板に立設されるスライド支柱との間に配されるリンク機構を備え、上記机上載置用のベース板に立設されるスライド支柱は、上方が後方に傾斜して立設され、リンク機構は、液晶ディスプレイ側に配される前方側連結プレートと、スライド支柱側に配される後方側連結プレートと、前方側連結プレートと後方側連結プレートの間の上方側に各々第1の支持軸と第2の支持軸を介して連結される上方側プレートと、前方側連結プレートと後方側連結プレートの間の下方側に各々第3の支持軸と第4の支持軸を介して連結される下方側プレートとからなり、上記液晶ディスプレイ側に配される第1の支持軸と第3の支持軸との距離は、スライド支柱側に配される第2の支持軸と第4の支持軸との距離よりも短く設定され、上方側の第1の支持軸と第2の支持軸との距離は、前記下方側の第3の支持軸と第4の支持軸との距離よりも短く設定され、液晶ディスプレイを机面に垂直な姿勢から操作者の手元に引き寄せて机面に近い高さで上向きにして使用したり、これとは逆に、液晶ディスプレイを手元から机の奥の方に戻すときに液晶ディスプレイの傾斜角度を変動させることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、例えば、当初液晶ディスプレイを机の奥の方に位置させ、垂直に近い傾斜状態にして視認していた後、液晶ディスプレイを手元に引き寄せて、机上で本を拡げて置いた状態のように、机面に近い高さで上向きの状態にするときは、リンク機構の第1の支持軸と第3の支持軸との距離は第2の支持軸と第4の支持軸との距離よりも短く設定されていることから、液晶ディスプレイを手元に引き寄せる一挙動動作において、液晶ディスプレイの高さ位置が変わることに応じて、液晶ディスプレイの傾斜角度が自動的に見易い角度に変動する。すなわち、液晶ディスプレイを前方へ引き出すほど液晶ディスプレイは大きく傾斜するので、液晶ディスプレイの傾斜角度を別の角度調節手段により変更させる必要がなくなる。また、この発明によれば、上方側の第1の支持軸と第2の支持軸との距離は、前記下方側の第3の支持軸と第4の支持軸との距離よりも短く設定され、つまり下方側プレートの長さが上方側プレートの長さよりも長いことから、液晶ディスプレイを前方へ引き出せば引き出すほど、液晶ディスプレイの傾斜角度の変化量をより大きくすることができる。さらに、この発明によれば、スライド支柱は、上方が後方に傾斜して立設されていることから、前記リンク機構と相まって、特に液晶ディスプレイを前方へ引き出したときの安定性の向上が図られる。
【0010】
【0011】
【0012】
本発明の請求項2の液晶ディスプレイ用のスタンドは、請求項1記載の発明を前提として、前記スライド支柱の長手方向に沿ってレールが設けられ、このレールと嵌合する嵌合部が前記後方側連結プレートに形成されていることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、スライド支柱のレールに沿って上記リンク機構を昇降動させることで、安定姿勢を維持しつつ液晶ディスプレイの高さを変えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0015】
本実施の形態の液晶ディスプレイ用のスタンド1は、図1ないし図3に示すように、液晶ディスプレイLを机やテーブル上に載置して支持するもので、机上載置用のベース板Bsに立設されるスライド支柱Sからリンク機構1等を介して液晶ディスプレイLの背面側の背面部材と連結されている。この液晶ディスプレイLは、フラットな平面で構成される17インチの比較的大型の液晶画面Laを有する。
【0016】
液晶ディスプレイLの背面には、補強金具3が取り付けられており、この補強金具3は、角度調節手段6と連結されている。角度調節手段6は、コ字状フレーム4と、コ字状の左右に架け渡されて回転する軸7と、この軸7に巻装されるコイルスプリング5と、上記補強金具3と連結される回転調整ネジNとから構成されており、補強金具3が連結される側とは反対側で、リンク機構を構成する前方側連結プレートPfと連結されている。回転調整ネジNは、液晶ディスプレイLを所定角度(約90度)垂直方向に回転させる役割も果たしている。
【0017】
角度調節手段6は、液晶ディスプレイLの傾斜角度(チルト角)を調整するもので、コ字状フレーム4の左右の側面に設けられた接触部9aが、リンク機構1を構成する前方側連結プレートPfに形成される当接部9bと接触して、液晶ディスプレイLの傾斜角度の行き過ぎを規制する。
【0018】
一方、机上載置用のベース板Bsには、スライド支柱Sが立設されている。このスライド支柱Sは、上記リンク機構1を支持しながら昇降動させるもので、後傾(上方が後方に傾斜)して立設されている(図6)。このスライド支柱Sは、断面がほぼコ字形状を呈して、その左右端にレールSrが長手方向に亘って形成され、内部に内部昇降部材S1が配されている。内部昇降部材S1は、リンク機構1を構成する後方側連結プレートPbと連結されている。すなわち、スライド支柱Sの後方側連結プレートPb側となる外側には、その長手方向の左右に一対のレールSrが形成され、上記後方側連結プレートPbを外側にして、一対のレールSrの内側に内部昇降部材S1が配されている。内部昇降部材S1は、一種の錘の役割も果たす。
【0019】
リンク機構1は、上記コ字状フレーム4とスライド支柱Sとの間に取り付けられている。リンク機構1は、液晶ディスプレイL側に配される前方側連結プレートPfと、スライド支柱S側に配される後方側連結プレートPbと、前方側連結プレートPfと後方側連結プレートPbの間の上方側に連結される上方側プレートPpと、前方側連結プレートPfと後方側連結プレートPbの間の下方側に連結される下方側プレートPuとからなる。前方側連結プレートPfと上方側プレートPpは、第1の支持軸J1により連結され、前方側連結プレートPfと下方側プレートPuは、第3の支持軸J3により連結され、上方側プレートPpと後方側側連結プレートPbは、第2の支持軸J2により連結され、下方側プレートPuと後方側連結プレートPbは、第4の支持軸J4により連結されている。下方側プレートPuと上側プレートPpとは、断面コ字状の開口を向かい合わせた断面コ字状の金属プレートである。断面コ字状の下方側プレートPuは、断面コ字状の上方側プレートPpよりも長さが長く、その幅も広い。したがって、コ字状の上方側プレートPpの左右端が下方側プレートPuの平板部に近くなるようになっている。なお、本実施の形態では、4つの支持軸J1〜J4と軸7とは別々に構成されているが、支持軸J1と軸7とを共通化しても良く、或いは、支持軸J3と軸7とを共通化しても良い。
【0020】
ここで、本実施の形態のリンク機構1は、図4及び図5に示すように、第1の支持軸J1と第3の支持軸J3との距離Aが、第2の支持軸J2と第4の支持軸J4との距離Bよりも短く設定されている(A<B)。また、第1の支持軸J1と第2の支持軸J2との距離Cは、第3の支持軸J3と第4の支持軸J4との距離Bよりも短く設定されている(C<D)。更に、第1の支持軸J1と第3の支持軸J3との距離A、第2の支持軸J2と第4の支持軸J4との距離Bは、いずれも第1の支持軸J1と第2の支持軸J2との距離Cよりも短くなっている。このように、本実施の形態では、いわば略台形形状のリンク機構1になっている。本発明によれば、少なくとも上記A<Bの関係を満たせば足りるが、液晶ディスプレイLを前方へ引き出せば引き出すほど、その傾斜角度の変化量を徐々に大きくするときは、上記C<Dの関係も満たす必要がある。すなわち、略台形形状のリンク機構1は、液晶ディスプレイLを前方或いは後方へ移動させるときに変形し、その変形したリンク機構1の形状に応じて、液晶ディスプレイLの傾斜角度が変化するのであるが、C<Dの場合、液晶ディスプレイLが最も後方(机の奥側)に位置するとき、その傾斜角度の変化量は最も少なく、液晶ディスプレイLが最も前方に位置するとき、その傾斜角度の変化量は最大となる。したがって、液晶ディスプレイLを前方付近と後方付近とで同じ距離だけ移動させた(前方付近と後方付近とで各々例えば5cm前方へ引き出した)としても、変化する傾斜角度は異なる(前方付近では傾斜角度が急激に変化するのに対して後方付近ではほとんど変化しない)。これに対して、本発明はC=Dとすることも可能で、このC=Dの場合は、液晶ディスプレイLの傾斜角度の変化量は、中間位置(液晶ディスプレイLの最も前方の位置と最も後方の位置の中間位置)で最も小さく、中間位置から前方或いは後方へ離れるにつれて大きくなり、最も前方の位置と最も後方の位置の両位置で最大となる。中間位置から等距離にある前方位置および後方位置での液晶ディスプレイLの傾斜角度の変化量は同一である。すなわち、C=Dの場合は、液晶ディスプレイLを中間位置付近で移動させても、その傾斜角度はほとんど変化しないが、液晶ディスプレイLを前方付近或いは後方付近で移動させると、その傾斜角度は急激に変化することになる。
【0021】
第2の支持軸J2には、角度規制部eが設けられている(図4、図5)。この角度規制部eは、後方側連結プレートPbに形成される切り欠きKと接触して、リンク機構1の角度規制を行う。切り欠きKの一方Kaは、リンク機構1を机面に垂直な姿勢にしたときの角度規制を行い、切り欠きKの他方Kbは、リンク機構1を机面に水平な姿勢にしたときの角度規制を行う。角度規制部eは、上記位置に限らず、他の位置に設けることが可能である。例えば、第1の軸J1に角度規制部eとしての金属板を取り付けて、コ字形の下方側プレートPuの中央平坦部と接触させるようにしても良い。また、コ字形の上方側プレートPpの左右端部を角度規制部eとして、液晶ディスプレイLを前方へ引き出すと、コ字状の上方側プレートPpの左右端部が第4の支持軸J4に接触して、それ以上引き出すことができなくなるようにしても良い(図5参照)。上方側プレートPpの左右端部を角度規制部eとすると、コ字形の下方側プレートPuの中央平坦部と近接位置にあるため、上記金属板を別途用意する必要がなくなる。
【0022】
上記第2の支持軸J2と下方側プレートPuとの間にフックを有する引っ張りばね8が配されている。本実施の形態では、2本の引っ張りばね8が並列状態で配設され、上記第2の支持軸J2と下方側プレートPuの切り欠きとを連結している。すなわち、両端にフックを有する引っ張りばね8は、フックの一方が下方側プレートPuの切り欠きと連結され、他方が第2の支持軸J2に連結されており、液晶ディスプレイLによる荷重がかかっても上記リンク機構1による動作を補助するものである。そして、このように構成されるリンク機構1の部分は、カバーにより覆われる。
【0023】
次に、本実施の形態の液晶ディスプレイ用のスタンドを使用して、液晶ディスプレイLを机の上に載置して使用する場合について説明する。なお、この液晶ディスプレイLの操作者は、椅子に腰掛けたまま前や後ろに移動しないことを前提とする。
【0024】
まず、液晶ディスプレイLを操作者の視認したい高さに設定する。所定高さに設定した後、液晶ディスプレイLの傾斜角度を角度調節手段6を操作して調節する。ここでは、説明の便宜上、液晶ディスプレイLは机面に対して垂直に近い姿勢(以下、「当初の姿勢」という)に調節される(図2、図4)。
【0025】
次に、液晶ディスプレイLを当初の姿勢から机上で本を拡げて置いた状態のような引き寄せ姿勢(机面に近い高さで上向きの状態)にするときは、リンク機構1は第1の支持軸J1と第3の支持軸J3との距離Aが第2の支持軸J2と第4の支持軸J4との距離よりも短く設定されていることから、液晶ディスプレイLの高さ位置が変わることに応じて(前方へ徐々に低くなるのに応じて)、液晶ディスプレイLが大きく傾斜する(図3、図5)。略台形形状のリンク機構1では、その形状を崩すように第1の支持軸J1が移動して、従来の平行アーム機構Hよりも早く下方側プレートPu或いは第3の支持軸J3に近づくためである。このように、液晶ディスプレイLを完全に手前に引き出すと、コ字状の第2の支持軸J2に取り付けられた角度規制部eが後方側連結プレートPbの切り欠きKと接触して、それ以上の傾斜角度の行き過ぎを規制する。したがって、操作者が誤ってその許容範囲を超えて液晶ディスプレイLを手元に引き寄せて転倒させてしまう危険性はない。
【0026】
ここで、液晶ディスプレイLを完全に前方へ引き出したときにおいて、更に液晶ディスプレイLの傾斜角度を変更したいときは、角度調節手段6により傾斜角度を調節する。すなわち、上記一挙動動作において、実際にはほとんど傾斜角度の調節は必要ないが、更に微調整するときは、角度調節手段6により角度を調節する。
【0027】
他方、上記操作とは逆に、引き寄せ姿勢から当初の姿勢に液晶ディスプレイLを戻すときは、押し戻す一挙動動作において、液晶ディスプレイLは当初設定した高さで、当初の机面に対して垂直に近い状態に復帰する。このように液晶ディスプレイLを完全に当初の姿勢に戻すと、上記切り欠きKに第2の支持軸J2に取り付けられた角度規制部eが係止され、それ以上の傾斜角度変更を規制する。
【0028】
(実施例)
次に、上記リンク機構1の第1の支持軸J1と第2の支持軸J2と第3の支持軸J3と第4の支持軸J4の各長さ(間隔)A,B,C,Dの長さを具体的に設定したものと、この長さに対応するように設定した従来例のアーム構造Hとを比較する(図7、図8)。まず、上記第1の支持軸J1と第3の支持軸J3の間隔Aは15mmであり、第2の支持軸J2と第4の支持軸J4の間隔Bは18mmであり、第1の支持軸J1と第2の支持軸J2との間隔Cは65mmであり、第3の支持軸J3と第4の支持軸J4との間隔Dは68mmである(A<B<C<D)。また、本実施の形態のベース板Bsは、縦と横が各々200mm程度であり、スライド支柱Sの長さは約250mmであり、スライド支柱Sはベース板Bsに対して約60度の傾斜角度で取り付けられている。
【0029】
図8に示すように、従来の比較例では、液晶ディスプレイLの当初の姿勢を机面に垂直に近い状態に設定すると、平行リンク機構Hの構造により、液晶ディスプレイLを前方へ引き出しても、当初の姿勢(垂直)をそのまま維持する(図8)。これに対して、上記実施例では、液晶ディスプレイLは前方へ引き出されるにつれて、当初の姿勢から徐々に傾斜角度を変えて行き、上向きに近い状態(机面に水平に近い状態)になる(図7)。したがって、液晶ディスプレイLを視認する操作者が、椅子に腰掛けたまま前や後ろに移動しないこととすると、液晶ディスプレイLは常に見やすい状態になる。また、比較例で、そのベース板やスライド支柱に上記実施例のものを使用すると、液晶ディスプレイLを前方へ引き出したときや、液晶ディスプレイLを大きく傾斜させた状態で後方へ移動させたときは不安定になるため、ベース板の奥行きを伸ばす、ベース板やスライド支柱の重量を重くする等の転倒防止策を講じる必要がある。
【0030】
【発明の効果】
本発明の液晶ディスプレイ用のスタンドによると、リンク機構は液晶ディスプレイ側に配される第1の支持軸と第3の支持軸との距離はスライド支柱側に配される第2の支持軸と第4の支持軸との距離よりも短く設定されるとともに、上方側の第1の支持軸と第2の支持軸との距離は、前記下方側の第3の支持軸と第4の支持軸との距離よりも短く設定されていることから、スライド支柱に対する液晶ディスプレイの伸縮動作による姿勢の安定性が確保されるとともに、液晶ディスプレイを前方へ引き出す一挙動動作において、液晶ディスプレイを前方へ引き出すほど液晶ディスプレイの傾斜角度を大きく変化させて、より低い位置で上向きの状態にすることが可能になる。したがって、液晶ディスプレイを視認する操作者は、液晶ディスプレイの傾斜角度を変更する煩わしさから解放されることとなる。また、本発明の液晶ディスプレイ用のスタンドによると、ベース板やスライド支柱の重量を軽いものにしたり、大きさを小さくしたりすることができるので、省スペース化やコスト削減、デザイン性の向上が図られる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の液晶ディスプレイ用のスタンドを示す斜視図である。
【図2】上記一実施の形態の液晶ディスプレイを後方(上方)に位置させた状態を示す側面図である。
【図3】上記一実施の形態の液晶ディスプレイを前方へ引き出した状態を示す側面図である。
【図4】上記一実施の形態の液晶ディスプレイを後方(上方)に位置させた状態のリンク機構の側面図である。
【図5】上記一実施の形態の液晶ディスプレイを前方へ引き出した状態のリンク機構の側面図である。
【図6】上記一実施の形態の液晶ディスプレイ用のスタンドのスライド支柱を示す斜視図である。
【図7】上記一実施の形態の実施例と従来例を比較例として対比させた状態を示す図である。
【図8】上記一実施の形態の実施例と従来例を比較例として対比させた状態を示す図である。
【図9】従来の液晶ディスプレイ用のスタンドの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 リンク機構、
8 引っ張りばね、
A 第1の支持軸と第3の支持軸との距離、
B 第2の支持軸と第4の支持軸との距離、
C 第1の支持軸と第2の支持軸との距離、
D 第3の支持軸と第4の支持軸との距離、
Bs 机上載置用のベース板、
e 角度規制部、
J1 第1の支持軸、 J2 第2の支持軸、
J3 第3の支持軸、 J4 第4の支持軸、
Pf 前方側連結プレート、Pb 後方側連結プレート、
Pp 上方側プレート、 Pu 下方側プレート、
S スライド支柱、Sr レール
Claims (2)
- 液晶ディスプレイの背面側と机上載置用のベース板に立設されるスライド支柱との間に配されるリンク機構を備え、
机上載置用のベース板に立設されるスライド支柱は、上方が後方に傾斜して立設され、
リンク機構は、液晶ディスプレイ側に配される前方側連結プレートと、スライド支柱側に配される後方側連結プレートと、前方側連結プレートと後方側連結プレートの間の上方側に各々第1の支持軸と第2の支持軸を介して連結される上方側プレートと、前方側連結プレートと後方側連結プレートの間の下方側に各々第3の支持軸と第4の支持軸を介して連結される下方側プレートとからなり、上記液晶ディスプレイ側に配される第1の支持軸と第3の支持軸との距離は、スライド支柱側に配される第2の支持軸と第4の支持軸との距離よりも短く設定され、上方側の第1の支持軸と第2の支持軸との距離は、前記下方側の第3の支持軸と第4の支持軸との距離よりも短く設定され、
液晶ディスプレイを机面に垂直な姿勢から操作者の手元に引き寄せて机面に近い高さで上向きにして使用したり、これとは逆に、液晶ディスプレイを手元から机の奥の方に戻すときに液晶ディスプレイの傾斜角度を変動させることを特徴とする液晶ディスプレイ用のスタンド。 - 前記スライド支柱の長手方向に沿ってレールが設けられ、このレールと嵌合する嵌合部が前記後方側連結プレートに形成されていることを特徴とする請求項1記載の液晶ディスプレイ用のスタンド。
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