JP3756549B2 - 搬送される紙葉類の幅検出装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、紙幣の金種、方向及び真偽等を検査する装置に係り、簡便なる方法で遮蔽光部分の長さを計り紙幣幅を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
搬送される紙葉類の幅を求める手法の一つとして、紙葉の幅方向の位置を検出し得るライン状のセンサを搬送通路に設け、このライン状のセンサにより検出される遮光部分の長さにより、紙葉類の真の幅寸法を求める手法がある。例えば、特開平3−44793号公報に記載の紙葉類判別装置では、ライン状の札幅検出センサを搬送通路の2箇所に配設し、それぞれのセンサの検出情報を基に紙葉の幅を求めるようにしている。即ち、図28に示すように、多数の受光素子(光電変換素子)S1〜Smが直線上に配置された札幅検出センサ200L,200Rを紙幣1の搬送通路2を隔てて対向設置しておき、紙葉1が搬送されて来る際、検出センサ200L,200Rの検出値(各受光素子のオン/オフ値)を基に遮光部分の長さBWL ,BWR を求め、次の数1により紙葉1の幅BWを算出するようにしている。
【0003】
【数1】
BW=BWO +(BWL +BWR )
但し、BWO はセンサ200L,200Rの取付間隔(オフセット)。
【0004】
また、特公昭58−41550号公報には、多数の発光ダイオードとフォトトランジスタを直線上に並べて成るライン状の検出センサ(紙幣通過位置検出器)を通路左右の部分に横に配置して、紙幣の通過位置を検出するものが記載されている。この紙幣判別装置においても、紙葉類の幅を求める手法は上述した紙葉類判別装置と同様であり、紙幣によって遮光される受光側のセンサの個数をカウントして遮光部分の長さBWL ,BWR を求め、上記数1により紙幣の幅を算出するようにしている。即ち、紙幣が通過すれば、紙幣が発光ダイオードからの光を遮り、フォトトランジスタは発光ダイオードからの光が得られなくなるので、左右の検出センサの検出信号に基づいて紙幣の通過位置と紙幣の幅を検出するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような紙葉類の幅検出装置では、紙葉幅の分解能は、検出センサの受光側のセンサの画素の間隔(受光素子の間隔)で決定されるため、多数の投光器と受光器及びその周辺回路が必要であった。例えば、従来は、図29(A)に示すように、LED(1〜N)の数に対応して受光側のセンサ200 (1〜N)が設けられており、多数の受光センサの検出出力を基に紙葉類の幅を検出していた。発光側のセンサの数を減らす工夫としては、例えば、図29(B)のように拡散板を設けて投光するようにしたものや、同図(C)にように光ファイバを用いて投光するようにしたものが存在するが、受光側のセンサ200の数は同図(A)の例と同様であり、分解能を上げるには多数の受光センサが必要であった。また、受光側に精度のよいCCDやフォトダイオードアレイを使用するとセンサ自身及びそのセンサを駆動させる為の回路等が複数となり、そのため装置の価格を低くできないという問題があった。
【0006】
本発明は上述のような問題に鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、簡単な構造及びその周辺回路を用いることによって上記の問題を解消し、低価格で精度が良く、且つ光源及び光学系の経時変動の影響や受光量のばらつきの影響をなくすことができる、搬送される紙葉類の幅検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、搬送される紙葉類の通路幅方向に光源を直線状に並べ、通路を隔てて反対側に受光センサを設け、遮光部分の長さにより紙葉類の幅を検出する紙葉類の幅検出装置に関するものであり、本発明の上記目的は、複数の小光源を略直線状に一定間隔に並べると共に各々の小光源を独立して点灯する投光手段と;通路を隔て前記投光手段の小光源と対向する位置に設けられ受光する光量に応じた大きさの出力信号を出力する1個又は複数個のセンサから成るとともにその出力が1個である受光手段と;前記投光手段の略直線状に並べられた小光源を点灯する回路に設けられ、一方端から順に点灯していく小光源の個数を計数し、その計数値を出力するカウンタ手段と;前記受光手段の出力信号を入力し微分する微分手段と;前記微分手段の出力を所定の閾値と比較して大小を示す信号を出力する比較手段と;前記比較手段の出力により前記カウンタ手段の出力を停止させるカウント禁止手段とを備えることによって達成される。
【0008】
或いは、本発明の上記目的は、複数の小光源を略直線状に一定間隔に並べると共に各々の小光源を独立して点灯する投光手段と;通路を隔て前記投光手段の小光源と対向する位置に設けられ受光する光量に応じた大きさの出力信号を出力する1個のセンサから成る受光手段と;前記受光手段の通路側に設けられると共に前記投光手段からの投光を前記受光手段へ集光する集光手段と;前記投光手段の略直線状に並べられた小光源の点灯に同期して一方端から順に点灯していく小光源の個数を計数し、その計数値を出力するカウンタ手段と;前記受光手段の出力信号を入力し、その変化を検出する受光出力変化検出手段と;前記受光出力変化検出手段によって変化が検出されるまでの遮光域、或いは前記受光出力変化検出手段によって変化が検出されている間の透光域の光源の個数を前記カウンタ手段の出力値から求め紙葉類の遮光長さを得ることによって紙葉類の幅を求める制御手段とを備えることによって達成される。
【0009】
或いは、本発明の上記目的は、複数の小光源を略直線状に一定間隔に並べると共に該直線の一端から他の一端に向かって各々の小光源を順次点灯或いは滅灯する投光手段と;前記通路を隔てて前記投光手段の小光源と対向する位置に設けられ受光する光量に応じた大きさの出力信号を出力する1個のセンサから成る受光手段と;前記受光手段の通路側に設けられると共に前記投光手段からの投光を前記受光手段へ集光する集光手段と;前記小光源が順次点灯する毎に前記受光手段による出力をAD変換して読込む受光電圧読込手段と;前記通路に紙葉類を搬送しない状態時に前記受光電圧読込手段により読込んだ受光電圧をその点灯している小光源位置と共に記憶する記憶手段と;前記記憶手段に記憶された受光電圧を基に順次点灯する小光源下の紙葉類の有無を検出する基準値を演算し前記記憶手段に設定する基準電圧演算設定手段と;前記通路に紙葉類を搬送している状態時に前記投光手段を動作させ、前記受光電圧読込手段が読込んだ受光電圧と前記記憶手段に設定されている基準電圧値とを比較して該当位置での紙葉類の有無を検出し紙葉類の幅を検出する比較検出制御手段とを備えることによって達成される。
【0010】
【作用】
請求項1の発明は、直線状に並べられた小光源を一方から順番に点灯していき、紙葉通路の向かい側に設けた出力が1個である受光センサの出力信号を微分手段によって微分する。そして、投光によってつくられた微分パルスを整形したパルスによって、点灯している光源の個数を計数するカウンタ手段のカウントアップ動作をカウント禁止手段によって停止させ、さらにこの時のカウンタ値を読み出すことにより、遮光状態にあった光源の個数を検出する。このセンサを通路の左右に設け、遮光する光源の位置の特定をすることにより、紙葉の長さを得る。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明におけるLED小光源の点灯個数の変化に応じた受光出力の微分出力の大きさから紙葉の有無を検出するに際し、微分パルスの波形整形に用いる閾値の設定に関する。紙葉搬送直前の遮光が無いときに個々のLED小光源を順々に且つ1個づつ点灯させたときに得た微分出力のピーク値を基に、個々の閾値を設定することにより、経年変化や光学系に部分汚れが発生している場合に起きる誤判定を防ぐことができる。
【0012】
請求項3の発明は、通路を搬送される紙葉類の幅を複数のLED小光源を略直線状に並べると共に紙葉搬送路を隔てて対向する側に唯一の信号出力を持つ受光センサを配設している。投光手段は、1直線状に並べたLED小光源を1端方より順次点灯或いは消灯していく。この投光制御により、受光側で点灯しているLED小光源の個数の変化により受光照度が変わっていくので、この時の受光信号に変化があるか無いかを受光出力変化検出手段により判断することにより、該当LED小光源の箇所に紙葉があるかないかを知ることができる。そして紙葉により遮光している部分、或いは透光している部分の光源の個数をカウンタ手段の計数値から得て紙葉類の遮光長さを求め、その長さと予め光源を取付ける際に決定している光源の位置(左右のセンサ間距離及び何番目のLEDかによる)とから遮光紙葉の幅を算出することができる。
【0013】
請求項4の発明は、上記請求項1の発明が微分回路を用いることによりLED小光源の点灯個数の変化を検出しているのに対し、受光センサの出力が、絶対値出力である基準値に達しているか否かを検出することにより、該当箇所に紙葉があるかないかを判断している。上記基準値は、基準電圧演算設定手段によって、受光センサの出力の絶対値出力の変化を検出するように、紙葉類を搬送しない状態時の受光電圧に基づいて設定される。また、請求項4の発明では、投光手段により、全消灯状態からLED小光源を順々に点灯していく、或いは全灯状態から順々に1個づつ滅灯していく。そして、受光センサの出力が上記基準値に対して大きいか小さいかを比較検出手段により比較判定して該当箇所に紙葉があるかないかを判断し、紙葉によって遮光されているLED小光源の個数を数えることにより、遮光部の紙葉の長さを得る。
【0014】
【実施例】
図1は、本発明の搬送される紙葉類の幅検出装置の構成例を示すブロック図であり、始めに、同図を参照して本発明の概要を説明する。この図1において、投光器11と受光器21は、紙葉類(以下、紙幣とする)の通路の搬送方向と直交する方向に沿って通路の両側に設置されるが、図では片側のみを示している。なお、以降の図においても他方の投光器と受光器は全て省略して示している。
【0015】
投光手段10は、投光器11、ドライバ12及びLED順次点灯制御回路13から構成され、LED投光器11内の複数の小光源11Aは、搬送される紙幣の通路幅方向に一定間隔で略直線状に配設されている。各小光源11Aは、個々に点灯、滅灯を制御できるようになっており、LED順次点灯制御回路13によって一方端から順に点灯或いは滅灯していくように制御される。受光手段20は、受光器21、I−V変換(電流/電圧変換)回路22から構成され、受光器21内の受光センサ(受光素子)21Aは、通路を隔て投光器11内の小光源11Aと対向する位置に設けられている。受光器21内の受光センサ21Aの個数は1個又は複数個であって、受光量に応じた大きさの出力信号を出力するが、複数個の受光素子を用いた場合もその出力は1個である。
【0016】
受光出力変化検出手段30は、受光手段20の出力信号を入力し、受光量の変化を検出する手段である。カウンタ手段40は、一方端から順に点灯していく小光源11Aの個数をカウントする手段であり、小光源11Aの点灯に同期してカウント処理を行なう。制御手段100は、CPU,RAM,ROM等から構成され、受光出力変化検出手段30によって変化が検出されるまでの遮光域(或いは透光域)の光源の個数をカウンタ手段40のカウント値から求め、求めた個数と光源の配置情報から紙幣の遮光長さを得ることによって紙幣の幅を求めるようになっている。なお、上記のカウンタ手段40でのカウント処理は、後述する第2実施例と第3実施例ではCPUで行なうようになっており、カウンタ手段40が制御手段100に包含された構成となっている。
【0017】
以下、本発明の第1実施例乃至第3実施例について詳細に説明する。図2は本発明の第1実施例を示すブロック構成図である。この図2において、投光手段10は、略直線状に配設された複数の小光源(LED:Light Emitting Diodeのチップ部品1〜Nを並べた光源)11Aを有する投光器11と、投光器11内の個々の光源に電源を供給するドライバ12と、クロックの入力に同期して投光器11内の個々の光源を順々に点灯して行くように制御するLED順次点灯制御回路13とから構成される。
【0018】
図3及び図4は、投光器11内のLED11Aの配置構成の具体例を示しており、図3は各LEDチップ(1〜N)を一定間隔L(例えば2mm)で1列に配置した例、図4は、分解能を上げるために図3の配置間隔Lを(1/2)*Lとし、各LEDチップ(1〜N)を2列に配置した例である。これらの小光源は、個々に点灯、滅灯を制御できるようになっている。なお、本実施例で使用するLEDについてはその特性の値,精度,安定性は問わないため、汎用の表示LEDで良い。
【0019】
図2において、受光手段20は、各LED11Aからの光を受光して受光量に応じた大きさの電流を出力する受光器21と、受光器21からの電流の出力を電圧の出力に変換するためのI−V変換回路22と、このI−V変換回路22の出力を拡大する増幅回路22Aとから構成される。受光器21は、1個の受光素子若しくは複数個の受光素子を並列に並べたもので、出力が1個であるもの、又は太陽電池から成り、投光器11の全面に相対する大きさで紙幣通路を隔てて取り付けられている。本実施例では、1個の受光素子(フォトダイオード)21Aから構成される受光器21を例として説明するが、LEDチップ(1〜N)の配置面積を単一の受光素子ではカバーできない場合は、図5に示すように、並列接続された複数の受光素子21Aで受光器21を構成すれば良い。或いは、図6(A)及び(B)に示すように、光ファイバー21a若しくはアクリル版21bを利用して、小光源11Aからの線分状の光を1点に集光させて1個の受光素子21Aに導かせるように構成すれば良い。
【0020】
受光出力変化検出手段30は、受光手段20からの出力信号S1を入力し、その変化を検出する手段であり、LED11Aの点灯が1個増えたことを検知することができる様に信号S1を処理する変化量強調回路31と、この変化量強調回路31からの出力信号S2と基準値(Vref)とを比較し2値化した信号S3を出力するコンパレート回路(CMP:comparator)32とから構成される。ここで、変化量強調回路31は、差分(増加或いは減少の変化)を検知する回路であり、第1実施例と後述する第2実施例では、微分することによってパルスに変換する回路(微分回路)を用いている。
【0021】
カウンタ手段40は、各LEDの点灯に同期して動作し、順に点灯していくLED(1〜N)の個数をカウントしてその個数を出力する手段であり、本実施例では紙幣によって遮光される部分のLEDの個数を示す信号S5を出力するようになっている。この図2において、カウンタ手段40は、タイミング制御回路50からのクロックCK2によりLEDの点灯個数を計数するカウンタ回路41と、受光出力変化検出手段30からの出力信号S3を入力し、カウンタ回路41での計数の停止及び出力の保持をさせる信号S4を出力するカウントアップ禁止回路42とから構成される。
【0022】
タイミング制御部50は、後述する点灯開始信号START,LED制御用クロックCK1,カウンタ用クロックCK2,及びリセット信号*RST(RSTのオーバーバー)を出力して、投光器11の各光源の点灯タイミングの制御及びカウンタ手段40の計数タイミングを制御する。図2ではタイミング制御部50は回路で構成しているが、後述する第2及び第3実施例のように、CPUで制御する構成としても良い。
【0023】
次に、回路構成の一例を示して詳細に説明する。図7は本発明の第1実施例を示す回路図であり、図8は札幅検出タイミングを示すタイミングチャートである。ここでは、8個のLED0 〜LED7 を直線上に並べ、通路の内部に位置している側より通路外側に向かって順に点灯させていく場合を例として説明する。なお、図7の回路図では、図2のブロック構成図で示したタイミング制御部50の構成は省略している。また、図8のタイミングチャートは、図7中に示すようにLED0 〜LED3 に紙幣1が掛かっている場合のタイミングチャートを示している。
【0024】
図7において、タイミング制御部50からの信号「START」は、投光器11内のLED光源(LED0 〜LED7 )の点灯を開始させる信号であり、この信号が“L”の間は、LED順次点灯制御回路13の出力が出ないようになっている。「CK1」はクロックで、LED光源の点灯のタイミングとなる。「CK1」の周波数は受光側の回路の応答速度に応じて制限を受けるが、20KHz位で実施している。「CK2」は「CK1」に同期したクロックで、図7の例では、インバータ回路BC3を通すことにより、CK1に対して逆位相のパルスがカウンタ回路41に入力されるようになっている。このCK2のパルス数がカウンタ回路41でカウントされる。「*RST」は、回路全体をリセットする信号であり、このリセット信号により、各回路13,13A,41及び42をリセットする。回路のリセットは任意の時間に可能である。
【0025】
LED順次点灯制御回路13としてはシフトレジスタが使用され、このシフトレジスタ13のQA 〜QH の出力線にドライバ12が接続される。ドライバ12と投光器11内のLED光源11Aとは制限抵抗器12Aを介して接続されており、制限抵抗器12AによりLEDの発光電流を制限するようになっている。シフトレジスタ13は、図8中の「CK1」,「CK2」及び「LED点灯出力」の波形図に示すように、クロックCK1のパルスBn が入力される毎に出力QA ,QB ,…,QH を順次“H”とし、ドライバ12及び制限抵抗器12Aを通して投光器11内の各LEDを順々に点灯させていき、全LEDが点灯するまでの期間を1サイクルとして紙幣1を走査する。
【0026】
ここで、走査の速度は、紙幣が1枚通過する間に(搬送速度2000mm/sec)に4回以上札幅を読み出すことができる速度であればよく、点灯速度は搬送速度に応じて設定されている。LEDを1個づつ点灯させていき、全てのLEDを点灯させるまで滅灯させない理由は、1個点灯してこれを滅灯させて次を点灯する方式では滅灯させない場合に比べて倍の時間がかかるためである。変形例として、光源を全て点灯させた状態から1個ずつ消灯していく方式としても同様の効果が得られる。また、走査の方向を通路の外側から始める方式としても同様である。さらには、透過部のLEDの個数を数えるも、遮光部のLEDの個数を数えるも同じ効果が得られる。
【0027】
受光器21内のセンサ(受光素子)21Aは、出力が1個であって、広い範囲に渡って、LED0 からLED7 の光を受光するように形成されたフォトダイオードである。I−V変換回路(抵抗器R1)22と増幅回路(AMP1)22Aは、フォトダイオード21Aの出力が電流であるために電圧の出力に変換する為の電流/電圧変換回路である。その出力S1は受光量に応じた電圧出力となり、変化量強調回路31に入力される。図7のようにLED0 〜LED3 に紙幣1が掛かっている場合、LED4 以降の光源からの光が順次受光されるため、I−V変換回路22の出力S1は、図8中の「S1」に示すようにB4パルス以降で階段状の波形となる。
【0028】
変化量強調回路31は、コンデンサC2及び抵抗器R4から成る微分回路とダイオードD0 とから構成され、I−V変換回路22からの出力S1を微分することによって、図8中のS2に示す波形の信号を出力する。ダイオードD0 はコンパレータ回路32の入力回路部の保護用である。
【0029】
ここで、受光信号(センサ出力)を微分する理由を説明する。図9は、光源からの光を広受光面積の単一素子で受光する場合のセンサ出力Lと受光面の遮光面積Sとの関係を示しており、精度良く札幅を検出するには、図9中の▲1▼のように、受光面の遮光面積Sに対し、センサの出力Lが線形でかつ単調減少する必要がある。つまり、L=−αS+L0 が条件となるが、実際には図9中の▲2▼或いは▲3▼のような特性となり、また、各光源の光量のばらつきや、光学系の経時変化、環境変動などによるセンサ出力のばらつきもあるため、センサの出力Lをそのまま使用する方法では実用化は困難である。すなわち、図9中の「L1 」に示すセンサ出力であっても、a〜b〜cの遮光部の長さがとれるので、実幅を検出できないことになる。そこで、本発明ではセンサの出力Lを微分して、図8中の「S2」に示すような波形の信号に変換し、微分後の信号S2と閾値電圧Vrefとを比較することで遮光の有無を判定するようにしている。
【0030】
コンパレータ回路(CMP)32は、変化量強調回路31からの微分出力S2を入力して閾値電圧Vrefと比較し、図8中のS3に示すように、越えていない場合は“L”(0V)、越えている場合は“H”(一定電圧Vcc)を出力する。図2で示したブロック構成図では、コンパレータ回路32の出力線はカウントアップ禁止回路のクロック端子に直接接続しているが、この実施例では、コンパレータ回路32とカウントアップ禁止回路42との間にバッファ回路BC1,BC2を挿入している。これは、コンパレータ出力S3をカウントアップ禁止回路42に直接入れるとノイズによる誤動作が予想されるためである。
【0031】
カウントアップ禁止回路42は、ラッチ回路(本実施例ではフリップフロップ)であるが、入力Dの入力電圧Vccを固定としてあるので、図8中のS3〜S5に示すように、コンパレータ回路32からの「S3」のパルスが入ると、フリップフロップ42の“*Q”(Qのオーバーバー)の出力S4が“L”となり、発光光源の番号をCK2の入力により数えているカウンタ回路41のカウントアップ動作を停止させる。また、カウントアップ禁止回路42の“Q”出力により、CPUに割り込み(INT)を掛けてカウンタ回路41の示すカウント値を読み込む様に促す。CPUでは、カウンタ回路41のカウント値を読み込むことにより、遮光していたLEDの個数がわかり、その個数とLEDの配置情報から遮光長さを得ることにより紙幣1の幅を求める。
【0032】
フリップフロップ13Aは、1スキャン期間(LED0 〜LED7 のすべてを点灯させるまでの期間)毎に回路全体をリセットするための回路であり、制御端子Dがシフトレジスタ13の出力QH の出力線の節点と接続されており、出力 “*Q”がORゲートG1を介して、シフトレジスタ(LED順次点灯制御回路)13,フリップフロップ13A,カウンタ回路41及びカウントアップ禁止回路42の入力CLRにそれぞれ接続されている。このフリップフロップ13Aは、シフトレジスタ13にて通路内でいちばん内側に位置するLED7 が点灯したあと、クロックCK1の1パルス発生後に出力“*Q”が“L”となり、ORゲートG1を通じてシフトレジスタ13、カウンタ回路41及びカウントアップ禁止42にリセットを掛ける。
【0033】
このような構成において、図10のタイミングチャートを用いて、回路全体の動作例を説明する。ここで、図10のタイミングチャートは、左側が紙幣が無いときのタイミングチャート、右側が札幅検出時のタイミングチャート(図8と同一)を示している。先ず、紙幣が無い場合、リセット信号「*RST」を入力するとシフトレジスタ13の出力QA 〜QH がすべて“L”となり、ドライバ12による電源の供給が停止して、図10の斜線部に示すように、各LEDが“OFF”状態(滅灯状態)となり、更にカウントアップ禁止回路の出力が“H”,カウンタ回路41のカウント値が“0”となる。
【0034】
続いて、クロックCK1のパルスA3 が入ってくるとシフトレジスタ13の出力QA が“H”になり、ドライバ12により電源が供給されてLED1が“ON”状態(点灯状態)となる。この“ON”状態は、リセット信号が入力されるまで継続する。以降、クロックCK1のパルスA4 ,…,A10が入ってくる毎にシフトレジスタ13の出力QB 〜QH が“H”になり、LED2〜LED7が順次点灯していく。一方、受光器21の検出出力は、LED2〜LED7が点灯する毎に受光量が順次増加して「S1」に示す波形となり、また変化量強調回路31の微分出力は「S2」に示す波形となる。さらにコンパレータ回路32の出力は、「S3」に示す波形となる。またカウントアップ禁止回路42の出力は、コンパレータ回路32からの「S3」の最初のパルス入力により“L”の状態が持続して「S4」に示す波形となる。そのため、紙幣が無い場合は、カウンタ回路41ではカウント停止状態が持続してカウント値が“0”のままとなる。
【0035】
一方、紙幣がセンサ間(LED0 〜LED3 )にある場合は、LED0 〜LED3 が遮光されているので、「S1」〜「S4」の波形が右側の図に示すようになる。そのため、紙幣がある場合は、カウンタ回路41では、クロックCK1のパルスB1 (LED0 が点灯する時のパルス)に対応するクロックCK2のパルスB1’の入力以降、カウントアップ禁止回路42の「S4」の“L”入力までの間、計数処理がされてパルスB1’,B2’,B3’,B4’のカウント値(BW0〜BW3)が順次出力される。そして、カウントアップ禁止回路42からの信号「S4」の“L”入力によりカウンタ回路41がカウント停止状態になると共に、カウントアップ禁止回路42の「S4」の反転出力「S4A」によってCPUに「INT」が出力されて割り込みが掛かる。割り込みが掛かると、CPUではカウント値BWを読み込み、遮光部分の長さを求めて紙幣1の幅を算出する。
【0036】
次に、本発明の第2実施例について説明する。図11は本発明の第2実施例を示すブロック構成図であり、第2実施例は、第1実施例の構成に対して感度補正部(感度補正回路)60を追加し、光学系の感度のバラツキを補正するようにしたものである。この感度補正回路60は、LEDの光量のばらつき、受光センサ又は集光用ファイバの局所的感度のばらつき、センサの位置ずれ等により、各LED点灯時の変化量のばらつきが大きく、コンパレート回路32での透光/遮光の判定が固定の基準値(Vref)では困難な場合に用いる。また第2実施例では、第1実施例で説明したタイミング制御回部50での制御を制御手段100内のCPUで行なう構成としているが、図11中の破線枠内に示すように、第1実施例と同様の構成としても良い。さらに第2実施例では、受光手段20内には増幅回路(第1実施例の増幅回路22A)を設けずに、受光出力変化検出手段30内の変化量強調回路31とコンパレート回路32との間に増幅回路31Aを設けている。
【0037】
ここで、図12及び図13に示す波形図を参照して感度補正回路60の概要を説明する。感度補正回路60は、ピークホールド回路61,A/D変換器62及びD/A変換器63から構成される。ピークホールド回路61では、変化量強調回路(微分回路)31の出力信号S2を増幅回路31Aを介して入力し、図12に示すように、変化電圧「S2a」の最大値DIFを検出して保持し、LED点灯用のクロックに同期して発生する放電パルスDCHRGの入力により図12中の「S2b」に示す波形の信号を出力する。この信号S2bは、A/D変換器62によりA/D変換されてCPUへ出力される。
【0038】
CPUでは、アイドル時にLED(i)を順次点灯していき、ピークホールド回路61の出力S2aのA/D変換値を配列式のメモリDIF(i)に記憶する。その際、DIF(i)に一定の係数α(α<1)を掛けた値を基準値Vref(i)として記憶する。例えば、係数α=0.8とした場合、出力変化の最大値DIF(i)と基準値Vref(i)との関係は、次の表1のようになる。
【0039】
【表1】
【0040】
そして、札幅検出時には、基準値Vref(i)の値をD/A変換器63に出力し、透光/遮光の判定基準値(閾値Vref)を可変にする。その際、CPUでは、基準値Vref(i)の値を出力した後に、LEDの点灯個数を増加させるクロックCK1を発生させる。CPUによって設定された基準値Vrefの波形は、図13の「Vref」のようになり、コンパレート回路32では、変化量強調回路(微分回路)31の出力変化電圧「S2a」と基準値「Vref」とを比較して透光/遮光を判定する。これにより、感度のばらつきによる透光/遮光の誤判定(媒体の有無の誤判定)を回避することができる。
【0041】
以下、回路の構成例を示して詳細に説明する。図14は本発明の第2実施例を示す回路図であり、第2実施例では、実施例1で説明したシフトレジスタ13のクロックCK1、SENF(START)及び*RSTの信号を制御手段100内のCPU101により制御する。
【0042】
図14において、ドライバ12、制限抵抗器12A、投光器11、受光器21、I−V変換回路22、変化量強調回路(微分回路)31までは、実施例1と同一構成であるため説明を省略する。
【0043】
図14に示すように、SENFの信号の入力線は、ANDゲートG2を通してシフトレジスタ13の制御端子SIに接続され、シフトレジスタ13の出力QN-1 の出力線は、インバータINV1を介してANDゲートG2の入力端子に接続されている。すなわち、図14の回路例では、シフトレジスタ13の出力Qn-1 の反転信号とSENFの信号のアンドをとることにより、1周期のLED光源の点灯が終了すると次の点灯周期はリセット信号「*RST」が入ることにより開始されるように成っている。また、この例では、増幅回路31Aを微分回路31とコンパレート回路32の間に挿入しているが、これは、微分回路31の出力側のインピーダンスを高く保つ必要があるからである。また、インバータINV3はカウントアップ禁止回路42の動作トリガの向きを合わせるために使用している。
【0044】
感度補正回路60内のピークホールド回路61は、2つの増幅回路AMP3及びAMP4と、ホールド用コンデンサCholdと、放電制御回路FET1とから構成される。ピークホールド回路61内のAMP3とAMP4はホールド用コンデンサCholdとにより、図15の「S2a」,「S2b」の波形図に示すように、変化量強調回路(微分回路)31の出力信号(増幅回路31Aによる増幅後の信号)S2aのピーク値をホールドする。FET1は、ホールド値をキャンセルするために用いる。制御手段100からの放電パルスDCHRGは、図15のタイミングチャートの「DCHRGCK」の波形図に示すように、LED点灯制御用クロックCK1の整数倍の周波数のクロック「CK」に同期して発生するようになっており、この放電パルスを出力してFET1のコンデンサCholdを放電させることにより、ピークホールド出力「S2b」をキャンセルさせる。AMP4によって出力されるホールド電圧S2bは、A/D変換器62によりデジタル信号ADDに変換されてCPU101に読み込まれる。
【0045】
このホールド電圧S2b(ピーク検出値)は、図16のタイミングチャートに示すように、各LED光源(LED0 〜LED7 )が追加して点灯する毎(シフトレジスタ13にクロックCK1が入る毎)に読出され、各ピーク検出値(LVL(0)〜LVL(N−1)の値)がRAM102内の配列メモリDIF(i)に記憶される(前記の表1参照)。図17のタイミングチャートは、紙幣が無いときのタイミングチャート(左側の図)と札幅検出時のタイミングチャート(右側の図)を示しており、この処理は前述のようにアイドル時に行なわれる。
【0046】
CPU101では、上記のピーク検出値を基に各点灯毎のコンパレータ回路32の基準電圧Vref(i)を決定し、D/A変換器63によりこの基準電圧Vref(i)を出力する。コンパレータ32では、基準電圧Vrefより大きな信号が一極性の入力端に入った場合には、図17中の「S3」(右側の波形図)に示すように、CMPの出力S3が“L”となり、インバータINV3により反転されてカウントアップ禁止回路42のクロックCKをたたく。カウントアップ禁止回路42の出力S4は反転し、カウンタ回路41のイネーブル端子ENの入力が、図17中の「S4」に示すように“L”となり、カウンタ回路41でのカウントアップ動作が停止する。一連のLEDの点灯を完了した時点でこのカウンタの値(図17中の「S5」の値)をCPU101によって読むことにより,遮光していたLEDの個数がわかる。その後、左右のカウンタ値を読み取ったあと、予め記憶されている左右のLED光源の間隔情報より、紙幣の幅が計算により求まる。
【0047】
次に、本発明の第3実施例について説明する。第1及び第2実施例では、受光出力変化検出手段30として微分回路を用いることによりLED小光源の点灯個数の変化を検出しているのに対し、第3実施例では、微分回路を用いずに、LEDの点灯若しくは滅灯による受光手段20での検出出力(受光量:受光電圧値)が、基準電圧値(紙幣が無い時に採取したデータから求めた各小光源毎の基準電圧値)に達しているか否かを検出することにより、該当箇所に紙幣があるかないかを判断する。
【0048】
図18は本発明の第3実施例を示すブロック構成図であり、受光手段20での検出出力は、受光電圧読込手段70を介して制御手段100に読み込まれる。制御手段100は、CPU,RAM,ROM及びI/Oポートから構成され、機能的な構成としては、紙幣1を搬送しない状態で各LEDを点灯した時の受光電圧値を記憶する記憶手段110と、この記憶手段110に記憶された受光電圧値を基に、順次点灯するLED下の紙葉類の有無を検出するための基準電圧値を演算して記憶手段110に設定する基準電圧演算設定手段120と、通路に紙幣1を搬送している状態時に投光手段10を動作させ、受光電圧読込手段70が読込んだ受光電圧値と上記基準電圧値とを比較して、該当位置での紙幣1の有無を検出し紙葉類の幅を検出する比較検出手段130とを備えている。
【0049】
比較検出手段130での受光電圧値と基準電圧値との比較処理は、図18中に示すように、比較回路80を用いても良い。詳細は後述するが、比較回路80を用いた場合は、図19の「S1a」の波形図に示すように、受光電圧読込手段70の出力「S1a」と透光/遮光判定基準「VJGDL」とが比較回路80で比較されて、紙幣による遮光の有無が検出される。一方、比較回路80を用いない場合は、図19の「S1b」の波形図に示すように、受光電圧読込手段70の出力 「S1a」と、基準電圧演算設定手段120で設定される基準レベル「REF (i)」とが、制御手段100内の比較検出手段130で比較されて遮光の有無が検出される。
【0050】
なお、第3実施例では、第1実施例で説明したカウンタ手段40及びタイミング制御回路50での処理を制御手段100のCPUで行なうようになっているが、第1実施例と同様に回路で構成しても良い。また、第1及び第2実施例では、投光器11内の小光源(LED)を通路の中央側から外側へと順次点灯させていく方式を例として説明したが、第3実施例では、通路の外側から中央側へと順次点灯させていく方式、及び中央側から外側へと順次点灯させていく方式のそれぞれについて説明する。更に変形例として、投光器11内の小光源を順次滅灯させていく方式を採用した場合について説明する。
【0051】
図20は、第3実施例のハードウェア構成の一例を示しており、以下、同図を参照して詳細に説明する。この図20において、受光電圧読込手段70は、受光手段20内のI−V変換回路22からの受光電圧と基準電圧との電位差に比例 (本実施例では増幅度は20〜30倍)する信号をS1aを出力する差動増幅回路71と、この差動増幅回路71の出力S1aを入力してA/D変換し、A/D変換値S1bを出力するA/D変換器72と、CPU101から基準電圧データRFDを入力してD/A変換し、差動増幅回路71の“−”の入力端子側に送出して基準電圧を設定するためのD/A変換器73とから構成される。
【0052】
図20の例では、図18のブロック構成図で示した比較検出手段130での比較処理をコンパレート回路80で行なう構成としている。この場合、コンパレート回路80では、差動増幅回路71の出力S1aと透光/遮光の判定基準となる閾値VJDGLとを比較して遮光有無の判定結果(2値信号)を出力する。この判定結果は、順次点灯方式では、“H”が遮光有り,“L”が遮光無しを示し、順次消灯方式では、“H”が遮光無し,“L”が遮光有りを示す。また、図20での投光手段10の構成は、投光器11内の小光源(LED)を通路の外側から中央側へと順次点灯させていく構成となっている。なお、図20中の差動増幅回路71とA/D変換器72との間に接続される抵抗器RとダイオードDは、差動増幅回路71の基準電圧を設定する際の設定ミスにより差動増幅回路71の出力が負になった場合の保護回路である。
【0053】
このような構成において、図21のタイミングチャートを参照して、先ず、アイドル時(紙幣の搬送が開始される直前まで)の制御手順を説明する。CPU101では、リセット信号「*RST」により回路全体をリセットすると共に、差動増幅回路71がGNDレベル(“0”V)を基準に動作するように、D/A変換器73に対してGNDレベルのデータ(オール“0”)を出力する。続いて、図21に示すように、一定時間間隔“T”(本実施例では100μs〜50μs)でLEDの点灯を1個づつ増やしていって、各段階において受光センサ21Aの検出出力(差動増幅回路71の出力)S1aをA/D変換器72にて読取り、読取ったデジタル値S1b(AD(0)〜AD(N−1)の値)をRAM102内の配列形式のメモリLVL(i)に格納する。例えば、LEDの個数が8個(i=0〜7)の場合、LED(i)の点灯状態(“0”:消灯、“1”:点灯)と受光電圧の出力レベル「S1a」との関係は次の表2のようになり、LVL(i)に受光電圧のデジタル値がそれぞれ格納される。
【0054】
【表2】
【0055】
上記のアイドル時の制御手順を、図22のフローチャートに従って説明すると、CPU101では、リセット信号「*RST」を出力して各回路のリセットすると共に全てのLEDを消灯し、さらにRAM102内の各種カウンタ,フラグ等の値を初期化する(ステップS1)。続いて、D/A変換器73にGNDレベルのデータ(オール“0”)を出力し、差動増幅回路71がGNDレベル(0V)を基準に動作するようにしておき(ステップS2)、また、LEDの点灯数(=LVL(i)のポインタ)を示すカウンタiを“0”にセットしておく(ステップS3)。
【0056】
そして、LED(i)を点灯し(ステップS4)、その出力が安定するまで所定時間ウェイトした後(ステップS5)、受光電圧S1aをA/D変換器72にて読取り、そのA/D変換値AD(i)をLVL(i)に格納する(ステップS6,S7)。そして、カウンタiを1インクリメントした後(ステップS8)、カウンタiと“N−1”(但し、NはLEDの総数)とを比較して全部のLEDが点灯しているか否かをチェックし(ステップS9)、点灯していないLEDがあればステップS4に戻り、次のLEDを点灯して上記動作を繰り返す。そして、ステップS8においてi≧(N−1)であれば、各LED(i)の投光時のレベルデータの採集処理を終了する。
【0057】
次に、札幅測定時の制御手順の概要を説明する。CPU101では、先ず、全ての小光源(LED)を消灯すると共に、カウンタ類の初期化処理を行なう。続いて、LVL(i)に記憶されているレベルデータ(各LED(i)投光時の受光電圧値)を基に、順次点灯する小光源下の紙幣1の有無を検出するための基準レベル(透光/遮光の判定基準となる閾値)を演算して設定する。ここで、基準レベルの設定方法を説明する。図25は、アイドル時に採集した受光電圧「LVL(i)」を示しており、LVL(i)には、個々のLED(i)の点灯に応じた受光電圧(受光電圧読込手段70の出力「S1a」の出力レベル)が記憶されている。基準電圧演算設定手段120では、LED(i)を点灯した時の受光電圧の増加量「図25中のΔ(i)」を求め、一定の係数β(「0.5<β<0.8」が望ましい)を掛けた値と、LED(i)の点灯前の受光電圧とを加算して、基準レベルを設定する。すなわち、i番目(i=“0”〜“N−1”)のLED点灯時の基準レベルをREF(i)とすると、REF(i)は、次の数2により算出される。
【0058】
【数2】
REF(i)=LVL(i−1)+β(LVL(i)−LVL(i−1))
但し、βは一定の係数(0<β<1)、LVL(−1)=0。
【0059】
例えば、LEDの個数が8個(i=0〜7)の場合、iを順次アップして上記の数2により算出する手順を示すと、次の表3のようになる。
【0060】
【表3】
【0061】
そして、上記の表3の右側の式に示されるように、前記数2の算出式を差分表現すれば、次の数3のようになる。
【0062】
【数3】
但し、Δ(i)=LVL(i)−LVL(i−1)
【0063】
そして、CPU101(基準電圧演算設定手段120)では、求めた基準レベルREF(i)をD/A変換器73に出力して差動増幅回路71の動作基準レベルをセットした後、i番目のLEDを点灯する。CPU101(比較検出手段130)では、そのときの受光電圧を差動増幅回路71を介してA/D変換器72から読み込み、透光/遮光の判定を行ない、遮光されている場合、LED数のカウンタ(BW)を更新する。そして、上記の手順を全LEDについて繰り返し、紙幣1により遮光されているLED数(BW)を検出する。
【0064】
次に、上記の札幅測定時の制御手順を図23のフローチャートに従って説明する。なお、図23のフローチャートにおいて、ステップS107及びS108は、図20の回路図にてコンパレート回路80を設けない場合の手順、即ちコンパレート回路80での比較処理を図18に示した制御手段100内の比較検出手段130で行なう場合の手順を示しており、その右側のカッコ内に示されるステップS107Aは、コンパレート回路80を設けた場合の手順を示している。
【0065】
ここで、使用するカウンタ類を説明すると、LVL(i)は、i番目のLEDの投光時の受光電圧のA/D変換値(アイドル時の測定値)が格納されている配列形式のメモリであり、REF(i)は、i番目のLEDの投光時の透光/遮光の判定基準レベルが設定される配列形式のメモリである。但し、i=“0”〜“N−1”(N:投光器21内のLEDの個数)とする。また、BWは、遮光されているLEDの個数をカウントするカウンタであり、BW(j)は、j回目の測定結果(遮光されているLEDのカウント数BW)が格納される配列形式のメモリである。但し、j=“1”〜“M”(M:札幅測定回数(1枚の紙幣内での繰返し走査数)の設定値)とする。
【0066】
先ず、CPU101では、初期化処理として全ての小光源(LED)を消灯すると共に、配列形式のメモリBW(j)を0クリアする(ステップS101)。続いて、札幅測定回数を示すカウンタjを“0”に初期設定し(ステップS102)、更にカウンタiとBWを“0”に初期設定する(ステップS103)。そして、LED(i)の透光/遮光の判定基準レベルREF(i)を前記の数2により求め、D/A変換器73に出力して差動増幅回路71の動作基準レベルをセットした後(ステップS104)、LED(i)を点灯する(ステップS105)。続いて、LED(i)の出力が安定するまで所定時間ウェイトした後(ステップS106)、受光電圧をA/D変換器72にて読取り、そのA/D変換値AD(i)と基準レベルREF(i)とを比較し、AD(i)<REF(i)であるか否かを判定する(ステップS107,S108)。
【0067】
ここで、コンパレート回路80を設けた場合は、ステップS107,S108の代わりにステップS107Aを実施する。すなわち、コンパレート回路80の出力(透光/遮光の判定基準値VJDL と差動増幅回路71の出力S1aとの比較出力)が“H”であるか否かを判定する(ステップS107A)。
【0068】
そして、ステップS108(コンパレート回路80を設けた場合はステップS107A)において、“NO”であればステップS110に移行し、“YES”であれば、当該LED(i)からの投光が紙幣1により遮光されていると判断してカウンタBWを1インクリメントする(ステップS109)。続いて、カウンタiを1インクリメントした後(ステップS110)、全てのLEDを点灯したか否か(i≧N)をチェックし(ステップS111)、点灯していないのであればステップS104に戻り、次のLED(i)に対する処理を繰り返す。
【0069】
一方、ステップS111においてi≧Nであれば、j回目の測定が終了したことになるので、札幅検出結果であるカウンタBWの値を配列式のメモリBW(j)に格納する(ステップS112)。続いてカウンタjを1インクリメントした後(ステップS113)、設定回数分の測定が終了したか否か(j≧M)をチェックし(ステップS114)、終了していないのであればステップS103に戻り、j回目の測定処理を繰り返す。そして、ステップS114においてj≧Mであれば、当該紙幣に対する測定動作を終了する。
【0070】
次に、通路の中央側から外側へと順次点灯させていく場合の手順を説明する。アイドル時の制御手順は点灯方向にかかわらず同一なので省略する。図24は、通路の中央側から外側へと順次点灯させていく場合の札幅測定時の制御手順を示すフローチャートであり、外側から中央側へ点灯させて行く場合と異なるのは、LED(i)の点灯方向を逆にするためにカウンタiを“N−1”から順次デイクリメントしていく処理の他には、ステップS208(コンパレート回路80を設けた場合はステップS207A)での判定処理と、ステップS210でのLED(i)の消灯処理である。
【0071】
すなわち、中央側から外側へ点灯させていく場合は、当該LED(i)からの光が受光センサで受光される箇所までの領域が遮光域となるので、ステップS208において“NO”であれば、遮光域の計測が終了したことになる。そこで、ステップS208において“NO”であれば、ステップS213へ移行して、j回目の札幅検出結果であるカウンタBWの値を配列式のメモリBW(j)に格納する。一方、ステップS208において“YES”であれば、遮光されていると判断してカウンタBWを1インクリメントした後、点灯のままとする必要がないためステップS210にて当該LED(i)を消灯してから次のLED(i)に対する処理に移行する。もちろん、消灯しなくても問題は無い。その他の処理は同一なので省略する。
【0072】
次に、第3実施例の変形例として、投光器11内の小光源を順次滅灯させていく方式を採用した場合について説明する。順次消灯方式では、投光器11内の小光源を全て点灯させた後に、通路の中央側から外側(或いは外側から内側)へと順次滅灯させていく。ここでは、通路の中央側から外側に向かって消灯させていく場合の制御手順を説明する。なお、アイドル時に受光電圧「LVL(i)」を採集する手順は順次点灯方式と同様なので説明を省略する。
【0073】
図26は、通路の中央側から外側へと順次滅灯させていく場合の札幅測定時の制御手順を示すフローチャートであり、順次点灯方式と異なるのは、全てのLEDを点灯した後、LED(i)を順次消灯していく処理と、ステップS308での判定処理である。ここでは、ステップS305からステップS309の手順について説明する。ステップS305において、CPU101(基準電圧演算設定手段120)では、透光/遮光の判定基準レベルREF(i)を前記の数1(=数2)により求める。順次消灯方式では、前記数2のΔ(i)は、LED(i)の消灯時の受光電圧の減少量を示している。
【0074】
そして、算出した判定基準レベルREF(i)をD/A変換器73に出力して差動増幅回路71の動作基準レベルをセットし(ステップS305)、LED (i)の出力が安定するまで所定時間ウェイトした後(ステップS306)、差動増幅回路71からの出力「S1a」をA/D変換器72にて読取る(ステップS307)。続いて、読取った受光電圧をAD(i)にセットしてAD(i)と基準レベルREF(i)とを比較し、透光/遮光の有無を判定する。ここで、図27(A)及び(B)を参照して説明する。図27(A)は、同図(B)のように、紙幣1がLED5 〜LED7 に掛かっている場合の札幅検出可能範囲を示すタイミングチャートであり、図中の“TL”が透光/遮光を判定する期間を示している。
【0075】
LED(i)を順次消灯させていく順次消灯方式の場合は、紙幣1がない場合の受光センサ21Aの出力(I−V変換回路22の出力)は、図27(A)の「S1」に示すような波形となり、紙幣1がある場合には、LED5 〜LED7 が遮光されることによりセンサ出力が低下し、「S1’」で示す波形となる。順次消灯方式では、受光電圧値AD(i)と基準レベルREF(i)とを比較し、AD(i)<REF(i)であれば、当該LED(i)からの投光が紙幣1により遮光されていると判断する(ステップS308)。
【0076】
比較回路80を用いた場合は、差動増幅回路71の出力「S1a」と透光/遮光判定基準「VJGDL」とが比較されて、遮光有無の判定結果(2値信号)S3bが出力される。この場合、遮光無し(S1a>VJGDL)では“H”が出力され、遮光有りでは“L”が出力される。そのため、比較回路80の出力結果が順次点灯方式とは逆になり、ステップS307Aにおいて、“L”であれば、当該LED(i)からの投光が紙幣1により遮光されていると判断する。以上のように順次消灯方式では、比較回路80を用いた場合の遮光有無の判定出力(“H”,“L”)が順次点灯方式と逆になる。
【0077】
なお、上述した全ての実施例において、回路の構成は若干変更が必要であるが、走査方向(通路の内側から外側又は外側から内側方向)は、いずれの方向でも実施可能である。また、遮光部分の小光源の数をカウントする場合を例として説明したが、透過部分の小光源の数をカウントし、そのカウント値から札幅を得ることも可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1の発明によれば、LED小光源の点灯個数の変化を1個の受光センサによって受光し、その信号の変化の微分値をとることにより、容易に受光光量の変化を捕えることができ、外来・外乱光等のDC成分からなる信号ノイズの影響をなくすことができる。
【0079】
請求項2の発明によれば、紙幣の無い状態でLED小光源を順次点灯していき微分波形のピーク値を求め、これより微分波形の大小比較をする際に用いる閾値を個々に設定しているので、LED小光源の輝度のバラツキや光路の違いにより生ずる受光量バラツキ及び経時変化の影響をなくすことができる。請求項3の発明によれば、受光側センサが単数なので、従来、CCDやフォトダイオードアレイセンサから信号を読取り出すために要していた複雑なタイミングを作り出す回路が不要なため、極めて部品点数が少ない装置ができる。これによって低価格の装置の提供が可能となる。請求項4の発明によれば、請求項2の発明の微分回路の動作を別途設けた基準値と比較することにより省けるので回路構成の簡略化が図れる。この基準値の設定には、紙幣幅の測定開始直前にLED小光源を1個づつ点灯させて、該当LEDを点灯させる前と後との差である該当LEDの点灯による増分の有無が検出できるように基準値を設定するので、光源及び光学系の経時変動、LED小光源の輝度のバラツキ、光路の違いなどにより生ずる受光量バラツキの影響をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搬送される紙葉類の幅検出装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すブロック構成図である。
【図3】本発明における光源の配置構成の第1の例を示す図である。
【図4】本発明における光源の配置構成の第2の例を示す図である。
【図5】本発明における受光センサの他の構成例を示す第1の図である。
【図6】本発明における受光センサの他の構成例を示す第2の図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す回路図である。
【図8】本発明の第1実施例での札幅検出タイミングを示すタイミングチャートである。
【図9】本発明における微分方式を説明するためのセンサ出力特性を示す図である。
【図10】本発明の第1実施例での動作例を示すタイミングチャートである。
【図11】本発明の第2実施例を示すブロック構成図である。
【図12】本発明の第2実施例における感度補正回路での補正前の例を示す波形図である。
【図13】本発明の第2実施例における透光/遮光の判定基準電圧を説明する波形図である。
【図14】本発明の第2実施例を示す回路図である。
【図15】本発明の第2実施例における感度補正回路部のレベル入力回路の波形例を示す図である。
【図16】本発明の第2実施例での札幅検出タイミングを示すタイミングチャートである。
【図17】本発明の第2実施例での動作例を示すタイミングチャートである。
【図18】本発明の第3実施例を示すブロック構成図である。
【図19】本発明の第3実施例における順次点灯方式での札幅検出方法を説明するためのタイミングチャートである。
【図20】本発明の第3実施例を示す回路図である。
【図21】本発明の第3実施例における順次点灯方式での動作例を示すタイミングチャートである。
【図22】本発明の第3実施例におけるアイドル時の制御手順の一例を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第3実施例における順次点灯方式での札幅検出時の制御手順の第1の例を示すフローチャートである。
【図24】本発明の第3実施例における順次点灯方式での札幅検出時の制御手順の第2の例を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第3実施例における基準レベルの設定方法を説明するための図である。
【図26】本発明の第3実施例における順次消灯方式での札幅検出時の制御手順の一例を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第3実施例における順次消灯方式での札幅検出方法を説明するためのタイミングチャートである。
【図28】従来の札幅検出方式を説明するための図である。
【図29】従来の投光/受光センサの配置構成の例を示す図である。
【符号の説明】
1 紙葉(紙幣)
2 搬送通路
10 投光手段
11 投光器
11A,LED0 〜LED(N-1) 小光源
12 ドライバ
13 LED順次点灯制御回路
20 受光手段
21 受光器
21A 受光センサ(受光素子)
22 I−V変換回路
22A 増幅回路
30 受光出力変化検出手段
31 変化量強調回路(微分手段)
31A 増幅回路
32 コンパレート回路(比較手段)
40 カウンタ手段
41 カウンタ回路
42 カウントアップ禁止回路
50 タイミング制御回路(タイミング制御部)
60 感度補正回路
61 ピークホールド回路
62 A/D変換器
63 D/A変換器
70 受光電圧読出手段
71 差動増幅回路
72 A/D変換器
73 D/A変換器
80 コンパレート回路(比較手段)
100 制御手段
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 I/Oポート
110 記憶手段
120 基準電圧演算設定手段
130 比較検出手段
Claims (4)
- 搬送される紙葉類の通路幅方向に光源を直線状に並べ、通路を隔てて反対側に受光センサを設け、遮光部分の長さにより紙葉類の幅を検出する紙葉類の幅検出装置において、複数の小光源を略直線状に一定間隔に並べると共に各々の小光源を独立して点灯する投光手段と;通路を隔て前記投光手段の小光源と対向する位置に設けられ受光する光量に応じた大きさの出力信号を出力する1個又は複数個のセンサから成るとともにその出力が1個である受光手段と;前記投光手段の略直線状に並べられた小光源を点灯する回路に設けられ、一方端から順に点灯していく小光源の個数を計数し、その計数値を出力するカウンタ手段と;前記受光手段の出力信号を入力し微分する微分手段と;前記微分手段の出力を所定の閾値と比較して大小を示す信号を出力する比較手段と;前記比較手段の出力により前記カウンタ手段の出力を停止させるカウント禁止手段とを備えたことを特徴とする搬送される紙葉類の幅検出装置。
- 前記比較手段における所定の閾値が前記小光源の個々の点灯に応じてそれぞれ設定されている請求項1に記載の搬送される紙葉類の幅検出装置。
- 搬送される紙葉類の通路幅方向に光源を直線状に並べ、通路を隔てて反対側に受光センサを設け、遮光部分の長さにより紙葉類の幅を検出する紙葉類の幅検出装置において、複数の小光源を略直線状に一定間隔に並べると共に各々の小光源を独立して点灯する投光手段と;通路を隔て前記投光手段の小光源と対向する位置に設けられ受光する光量に応じた大きさの出力信号を出力する1個のセンサから成る受光手段と;前記受光手段の通路側に設けられると共に前記投光手段からの投光を前記受光手段へ集光する集光手段と;前記投光手段の略直線状に並べられた小光源の点灯に同期して一方端から順に点灯していく小光源の個数を計数し、その計数値を出力するカウンタ手段と;前記受光手段の出力信号を入力し、その変化を検出する受光出力変化検出手段と;前記受光出力変化検出手段によって変化が検出されるまでの遮光域、或いは前記受光出力変化検出手段によって変化が検出されている間の透光域の光源の個数を前記カウンタ手段の出力値から求め紙葉類の遮光長さを得ることによって紙葉類の幅を求める制御手段とを備えたことを特徴とする搬送される紙葉類の幅検出装置。
- 搬送される紙葉類の通路幅方向に光源を直線状に並べ、通路を隔てて反対側に受光センサを設け、遮光部分の長さにより紙葉類の幅を検出する紙葉類の幅検出装置において、複数の小光源を略直線状に一定間隔に並べると共に該直線の一端から他の一端に向かって各々の小光源を順次点灯或いは滅灯する投光手段と;前記通路を隔てて前記投光手段の小光源と対向する位置に設けられ受光する光量に応じた大きさの出力信号を出力する1個のセンサから成る受光手段と;前記受光手段の通路側に設けられると共に前記投光手段からの投光を前記受光手段へ集光する集光手段と;前記小光源が順次点灯する毎に前記受光手段による出力をAD変換して読込む受光電圧読込手段と;前記通路に紙葉類を搬送しない状態時に前記受光電圧読込手段により読込んだ受光電圧をその点灯している小光源位置と共に記憶する記憶手段と;前記記憶手段に記憶された受光電圧を基に順次点灯する小光源下の紙葉類の有無を検出する基準値を演算し前記記憶手段に設定する基準電圧演算設定手段と;前記通路に紙葉類を搬送している状態時に前記投光手段を動作させ、前記受光電圧読込手段が読込んだ受光電圧と前記記憶手段に設定されている基準電圧値とを比較して該当位置での紙葉類の有無を検出し紙葉類の幅を検出する比較検出制御手段とを備えたことを特徴とする搬送される紙葉類の幅検出装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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JPH08339461A JPH08339461A (ja) | 1996-12-24 |
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-
1995
- 1995-06-09 JP JP16718295A patent/JP3756549B2/ja not_active Expired - Fee Related
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