JP3756051B2 - 後染め用繊維布帛 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、後染め用繊維布帛に関する。本発明は、特に、繊維布帛基材と樹脂膜とが複合されており、少なくともその一部において繊維布帛基材側が表面として使用される布帛製品を与えるための、後染め用繊維布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂膜を有する繊維布帛製品の製造は、織物、編物、不織布などを染色した後、樹脂膜を付与し、その後縫製することにより帽子、手袋、衣服、スキーウエアー、カバン、テント等として製品化することによっていた。このような工程を経て繊維布帛製品を製造する方法は、品質の安定した製品を大量に製造することができる点で優れている。しかしながら、現在のように消費者の嗜好が急速に変化する時代においては、製品の短納期化が最も重要であり、製造者側が消費者の嗜好をつかんでから、糸の製造、織物の製造、染色加工、膜加工および縫製を行うという従来の製造方法によって製造していたのでは時間がかかりすぎてしまい、消費者の望んでいる商品をタイムリーに市場に提供することは不可能である。特に、スキーウエアーをはじめとする防寒具では、納品までに時間がかかってしまえば確実にビジネスチャンスを逃してしまうことになる。
【0003】
また、従来の方法で得られた樹脂膜を有する繊維布帛に対してシボ加工やシワ加工を行って得られる製品においては、繊維布帛基材にシボ加工やシワ加工を行なった後に膜を付与しているため、シボやシワが弱かったり、自然なシボ感やシワ感が消滅してしまっているといった問題点があった。
さらに、従来、防水性を必要とされる、繊維布帛基材に樹脂膜を付与した繊維布帛では、洗濯処理により耐水圧が低下することが知られていた。従って、温度や処理液の組成(酸、アルカリ、還元剤等が添加されている)からみて、洗濯処理よりもはるかに厳しい条件下に行われる染色処理を、樹脂膜を付与した後に行うことは不可能であると考えられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決し、消費者が望んでいる商品をタイムリーに市場に供給できるように製品の短納期化が可能となり、また意匠面においても自然なシワやシボを繊維布帛基材面や樹脂膜面に付与することができ、さらに一体感のある風合やシボによるドライ感のあるタッチを付与することのできる、繊維布帛基材側が表面として使用される布帛製品を与えるための、後染め用繊維布帛を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、繊維布帛基材と、この繊維布帛基材の面にこれと一体化して形成された合成樹脂を主成分とする樹脂膜とを含む繊維布帛を、前記樹脂膜面を裏面として縫製してなる、後染め用縫製品を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に有用な繊維布帛基材は、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維、ジアセテート、トリアセテート等の半合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿、絹、羊毛等の天然繊維、またはそれらの2種以上の混繊もしくは交織繊維からなる繊維布帛であってよく、それらは織物、編物、不織布等のいかなる形態にあってもよい。
【0007】
また、合成樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂を含むフッ素樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。本発明の繊維布帛における樹脂膜は、これらの樹脂を主成分とするものであるが、膜の形態としては無孔質であっても、多孔質であってもよく、またこれらを組合せたものであってもよい。膜の厚さは約0.5μm〜5mm程度であるのが好ましい。
【0008】
本発明の繊維布帛における樹脂膜は、上記の合成樹脂の他に、所望により、顔料、架橋剤、酸化防止剤、可塑剤や、炭酸カルシウム、シリカ等の無機微粒子、プロテインパウダー等の有機微粒子等の添加剤を含んでいてもよい。
繊維布帛基材への合成樹脂を主成分とする樹脂膜の付与方法としては、所望により上記添加剤を含む合成樹脂またはその溶液をナイフコーターやグラビアコーター、ダイコーターなどを用い、繊維布帛またはこれに多孔質膜や無孔質膜などが付与された繊維布帛からなる繊維布帛基材に直接コートするダイレクトコーティングや、同様にして離型紙の上に樹脂膜を形成し、その上に接着剤を点状もしくは線状にまたは全面に付与した後、上記の如き繊維布帛基材と貼り合わせるラミネート法を用いることもできる。ここで、樹脂膜の形成は、公知の乾式法または湿式法のいずれによってもよい。
【0009】
ラミネート法に用いられる接着剤としては、染色後の繊維布帛に所望される規格物性を保持できるものであれば何を用いてもよいが、基本的には樹脂膜を構成する樹脂と同系の樹脂からなる接着剤が好ましい。
また、本発明の後染め用繊維布帛は、上記のようにして繊維布帛基材の一面に樹脂膜が付与されているものの他、この樹脂膜上にこの膜を挟んでさらに繊維布帛基材を含むものであってもよい。
【0010】
本発明の後染め用繊維布帛を用いれば、流行色や流行のデザインをつかんでから染色し、縫製のみを行なえばよいので、製品を市場に短納期で供給することができ、ビジネスチャンスを逃す危険性が効果的に回避される。さらに、この後染め用繊維布帛が縫製までされていれば、市場の流行をつかんで染色のみを行なえばよいことになり、市場の要求にマッチする製品をさらに短納期で、タイミングよく市場に出すことができる。
【0011】
なお、染色処理に際しては、繊維布帛基材および樹脂膜の構成に応じて、それらに適した任意の条件下に処理を行なえばよく、特に限定されるものではない。染料としては、分散染料、酸性染料、直接染料、反応染料、媒染染料、塩基性染料、建染染料、硫化染料、アゾイック染料等の任意のものを用いることができ、また染色方法についても、浸染、サーモゾール染色、コールドバッチ染色などの任意の方法を用いることができるが、大きなシボ、シワ等を表現したい場合(意匠性の観点)や縫製後に染色を行なう場合(作業性の観点)には、浸染法、特に常圧ワッシャー、高圧ワッシャーなどのような繊維製品に張力のかかり難い浸染用の装置を用いる方法が好ましい。
【0012】
染色後の堅牢度の観点からは、染料によって汚染されにくい合成樹脂を主成分とする樹脂膜を有する繊維布帛であるのが好ましい。
また、染色後やその後のフィックス処理後に公知の界面活性剤を用いて洗浄処理を行ってもよい。
また、上記のようにして、樹脂膜を有する繊維布帛を染色することにより、繊維布帛基材と付与された樹脂膜との間の収縮差等により、繊維布帛基材面および樹脂膜面に自然なシワやシボがあらわれ、また繊維布帛基材と樹脂膜との一体感が得られる。さらに、樹脂膜面のシワやシボにより肌に膜が触れた場合においても貼りつくような感じがなく、ドライな感じが得られる。従って、これにより、外観、風合、タッチ等の意匠性に優れている上に、ドライ感があり、透湿性が多少低くても、着用者が快適に感じることができる繊維布帛製品を与えることができる。
【0013】
本発明に係る後染め用繊維布帛は、後染めされた後の繊維布帛の耐水圧が250mmH2 O(JIS L1092 低水圧法または高水圧法)以上であるのが好ましく、透湿度が1000g/cm2 ・24hrs以上(JIS L1099塩化カルシウム法)であり、かつ、耐水圧が1000mmH2 O以上(JIS
L1092 低水圧法または高水圧法)であるのがさらに好ましい。
【0014】
また、透湿度が5000g/cm2 ・24hrs以上(JIS L1099 酢酸カリウム法)であり、かつ、耐水圧が10000mmH2 O以上(JIS L1092 高水圧法)であるのが好ましく、透湿度が10000g/cm2 ・24hrs以上(JIS L1099 酢酸カリウム法)であり、かつ、耐水圧が10000mmH2 O以上(JIS L1092 高水圧法)あるのがさらに好ましい。
【0015】
本発明の後染め用繊維布帛の樹脂膜は、染色および洗濯による耐水圧の低下を防ぐ観点からは、ポリテトラフルオロエチレン樹脂を用いた多孔質膜や他の合成樹脂を用いた無孔質膜であるのが特に好ましいが、耐水圧が低下する多孔質膜であってもその膜の上にコーティングやラミネートにより無孔質膜を付与することにより耐水圧の低下を防ぐこともできる。
【0016】
後染めされた後の繊維布帛は、洗濯耐久性のある耐水圧を示すのがよく、JIS L0217 103法による洗濯を10回行った後の耐水圧保持率が80%以上あるのが好ましい。
さらに、必要に応じ、染色前または染色と同時または染色後に、撥水、制電、制菌、消臭、防汚、防炎、紫外線遮蔽、吸水、防縮加工を行ない、得られる布帛にこれらの性能を付与してもよい。
【0017】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明する。
なお、得られた後染め用繊維布帛の染色後の性能は、以下の方法により測定したものである。
耐水性
JIS L1092 低水圧法または高水圧法により測定。水圧をかけることにより試験片が伸びる場合には、試験片の上にナイロンタフタ(たて密度(2.54cm当り)とよこ密度(2.54cm当り)の和が210程度のもの)などを重ねて試験機に取り付け、測定を行った。ただし、高水圧法で測定したものの単位は、低水圧法の測定値と比較しやすくするため、9.8kPa=水柱1000mmとして換算した。
【0018】
透湿性
JIS L1099 塩化カルシウム法または酢酸カリウム法により測定。ただし、単位を24時間に換算した。
洗濯耐久性
JIS L0217 103法により洗濯を行い、洗濯耐久性をみた。
【0019】
膜面摩擦堅牢度
JIS L0849により評価
染色収縮率
染色前に対する染色後の収縮率を求めた。縮みを正の数で示し、伸びを負の数で示す。
【0020】
剥離強力
JIS L1089により測定。ただし、単位を1cm当りに換算した。
実施例1
ナイロン製綾織物(タテ糸70デニール/17フィラメント、ヨコ糸70デニール/68フィラメント)に対し、常法により精練およびセットを行った。
【0021】
次に、下記樹脂処方の混合樹脂溶液をフルダル離型紙(リンテック(株)製、TPD)に付与し、乾燥し、厚さ10μmのポリウレタン樹脂を主成分とする無孔質膜を得た。
混合樹脂溶液
難黄変型エステルエーテル系ポリウレタン樹脂 100重量部
(固形分30%)
メチルエチルケトン 40重量部
ジメチルホルムアミド 10重量部
白色顔料 6重量部
次に、上記膜面に下記処方の接着剤溶液を付与し、乾燥し、厚さ20μmの接着層を作成した後、上記のナイロン織物に貼り合せ、60℃で2日間エージングを行った。
【0022】
接着剤溶液
エステルエーテル系ポリウレタン樹脂 100重量部
(固形分60%、水膨潤率5%)
トルエン 60重量部
メチルエチルケトン 10重量部
コロネートHL(架橋剤、日本ポリウレタン工業(株)製) 10重量部
HI215(触媒、大日精化工業(株)製) 1重量部
エージングを行なった後、離型紙を剥がし、樹脂膜を有する布帛を得た。次いで、この布帛を、そのナイロン織物側を表面側としてヤッケに縫製し、樹脂膜を含む後染め用繊維布帛からなる縫製品を得た。
【0023】
次に、この縫製品を、染料役者((株)オノモリ製のワッシャータイプ高圧型染色機)により、Mitsui Nylon Black GLe/c(三井BASF染料(株)製)3%owfを用いて100℃で30分間染色し、洗浄(70℃×10分)を行い、ディマフィックスESK(明成化学工業(株)製)1%owfを用いて60℃で20分間フィックス処理を行った。
【0024】
さらに、その後、スプレー(旭硝子(株)製アサヒガード)にて撥水処理を行い、黒色に染色されたヤッケを得た。
得られたヤッケはナチュラルなシワとシボを有し、樹脂膜面の肌触りもドライ感のあるものであった。また、これらの染色および撥水処理に必要な日数は1日であった。
【0025】
染色前と染色後の透湿度、耐水圧、膜面摩擦堅牢度、収縮率および剥離強力を求め、表1に記した。
【0026】
【表1】
Figure 0003756051
【0027】
比較例1
精練、セット、染色(液流染色機を用いた)されたものを繊維布帛基材として用い、後染め加工を行わなかった以外は実施例1と全く同様にして、繊維製品を得た。得られた繊維製品のは、糸の準備からではなく、生機からの加工によるものであったが、流行色をつかみ、生機から加工して市場に出すまでに約2ヶ月間かかった。
【0028】
また、この製品の樹脂膜面は平滑で、シボやシワがなく、手でさわると貼りつく感じがした。
実施例2
ナイロン製綾織物(タテ糸70デニール/17フィラメント、ヨコ糸70デニール/68フィラメント)に対し、常法により精練およびセットを行った。
【0029】
この織物の上に下記処方の混合樹脂溶液をスリット0.13mmで塗布し、次いで水中で凝固し、脱溶媒し、洗浄し、乾燥して、多孔質膜を有する繊維布帛を得た。
混合樹脂溶液
エステル系ウレタン樹脂(固形分30%) 100重量部
ジメチルホルムアミド 40重量部
次に、この布帛を実施例1と同様にしてヤッケに縫製し、樹脂膜を含む後染め用繊維布帛からなる縫製品を得た。
【0030】
次に、この縫製品を、染料役者((株)オノモリ製のワッシャータイプ高圧型染色機)により、Mitsui Nylon Black GLe/c(三井BASF染料(株)製)3%owfを用いて100℃で30分間染色し、洗浄(70℃10分)を行い、ディマフィックスESK(明成化学工業製)1%owfを用い、60℃で20分間フィックス処理を行った。
【0031】
さらに、その後、スプレー(旭硝子(株)製アサヒガード)にて撥水処理を行い、黒色に染色されたヤッケを得た。
得られたヤッケはナチュラルなシワとシボを有し、樹脂膜面の肌触りもドライ感のあるものであった。また、これらの染色および撥水処理に必要な日数は1日であった。
【0032】
染色前と染色後の透湿度、耐水圧、膜面摩擦堅牢度、収縮率および剥離強力を求め、表2に記した。
【0033】
【表2】
Figure 0003756051
【0034】
実施例3
ナイロン製綾織物(タテ糸70デニール/17フィラメント、ヨコ糸70デニール/68フィラメント)に対し、常法により精練およびセットを行った。
この織物の上に下記処方の混合樹脂溶液をスリット0.13mmで塗布し、次いで水中で凝固し、脱溶媒し、洗浄し、乾燥して、多孔質膜を有する繊維布帛を得た。
【0035】
混合樹脂溶液
エステル系ウレタン樹脂(固形分30%) 100重量部
ジメチルホルムアミド 40重量部
次に、得られた多孔質膜の上に、下記処方の配合樹脂溶液を30g/m2 の量で付与し、乾燥し、前記多孔質膜上に無孔質膜を持つ繊維布帛を得た。
【0036】
配合樹脂溶液
無黄変型エーテルエステル系ポリウレタン樹脂 100重量部
(固形分27%)
マット剤含有無黄変型ポリウレタン樹脂(固形分15%) 10重量部
コロネートHL(架橋剤、日本ポリウレタン工業(株)製) 4重量部
次いで、得られた布帛を用い、そのナイロン織物側を表面側としてウインドブレーカーを縫製し、樹脂膜を有する繊維布帛からなる縫製品を得た。
【0037】
次に、この縫製品を、染料役者((株)オノモリ製のワッシャータイプ高圧型染色機)により、Mitsui Nylon Black GLe/c(三井BASF染料(株)製)3%owfを用いて100℃で30分間染色し、洗浄(70℃10分)を行い、ディマフィックスESK(明成化学工業製)1%owfを用い、60℃で20分間フィックス処理を行った。
【0038】
さらに、その後、スプレー(旭硝子(株)製アサヒガード)にて撥水処理を行い、黒色に染色されたウインドブレーカーを得た。
得られたウインドブレーカーはナチュラルなシワとシボを有し、樹脂膜面の肌触りもドライ感のあるものであった。また、これらの染色および撥水処理に必要な日数は1日であった。
【0039】
染色前と染色後の透湿度、耐水圧、膜面摩擦堅牢度、収縮率および剥離強力を求め、表3に記した。
【0040】
【表3】
Figure 0003756051
【0041】
実施例4
ナイロン製綾織物(タテ糸70デニール/17フィラメント、ヨコ糸70デニール/68フィラメント)に対し、常法により精練およびセットを行った。
ポリテトラフオロエチレン膜(JIS L1099 B−2法で使用されるものであって、多孔質膜)上に、接着剤として湿気硬化ポリウレタン樹脂を用いて130℃のホットメルトグラビアコーテイング(塗布量20g/m2 、38メッシュ)を行い、次いで上記ナイロン織物と熱ロール圧着(130℃、エアー圧4kg、5m/分)させた後、室温で2日間エージングを行った。
【0042】
エージングを行なった後、この繊維布帛を実施例1と同様にして袋に縫製し、樹脂膜を含む後染め用繊維布帛からなる縫製品を得た。
次に、この縫製品を、染料役者((株)オノモリ製のワッシャータイプ高圧型染色機)により、Mitsui Nylon Black GLe/c(三井BASF染料(株)製)3%owfを用いて100℃で30分間染色し、洗浄(70℃10分)を行い、ディマフィックスESK(明成化学工業製)1%owfを用い、60℃で20分間フィックス処理を行った。
【0043】
さらに、その後、スプレー(旭硝子(株)製アサヒガード)にて撥水処理を行い、黒色に染色された袋を得た。
得られた袋はナチュラルなシワとシボを有し、樹脂膜面の肌触りもドライ感のあるものであった。また、これらの染色および撥水処理に必要な日数は1日であった。
【0044】
染色前と染色後の透湿度、耐水圧、膜面摩擦堅牢度、収縮率および剥離強力を求め、表4に記した。
【0045】
【表4】
Figure 0003756051
【0046】
【発明の効果】
本発明の後染め用繊維布帛を用いれば、流行をつかんでから短納期で繊維製品を市場に出すことができ、また縫製までしておくことによりさらに短納期で市場に出すことができるので、消費者が望む商品をいち早く供給でき、ビジネスチャンスも逃さなくすることができる。
【0047】
さらに、本発明の繊維布帛を染色することにより、自然なシワやシボを有し、樹脂膜と基材生地との一体感のある繊維製品を得ることができるので、樹脂膜独特のタッチを抑え、ドライ感があり、意匠性にも優れた繊維製品を供給することができる。

Claims (7)

  1. 繊維布帛基材と、この繊維布帛基材の片面にこれと一体化して形成された合成樹脂を主成分とする樹脂膜とを含む繊維布帛を、前記樹脂膜形成面を裏面として縫製してなる、後染め用縫製品。
  2. 樹脂膜が無孔質膜である、請求項1に記載の後染め用縫製品。
  3. 後染めされた後の繊維布帛の耐水圧が250mmHO以上である、請求項1または2に記載の後染め用縫製品。
  4. 後染めされた後の繊維布帛の塩化カルシウム法による透湿度が1000g/cm・24hrs以上であり、耐水圧が1000mmHO以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の後染め用縫製品。
  5. 後染めされた後の繊維布帛の酢酸カリウム法による透湿度が5000g/cm・24hrs以上であり、耐水圧が10000mmHO以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の後染め用縫製品。
  6. 後染めされた後の繊維布帛のJIS L0217 103法による洗濯を10回行った後の耐水圧保持率が80%以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の後染め用縫製品。
  7. 後染めの間に、繊維布帛基材と樹脂膜との染色処理による収縮差によりシワ、シボが形成される、請求項1〜6のいずれかに記載の後染め用縫製品。
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