JP3755326B2 - 能動型光学素子及びこれを用いた画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロマシンによりマイクロ光学素子を動かし光スイッチングする能動型光学素子、及び、画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のマイクロアクチュエータは、中間電極と上、又は、下の電極との間に電圧を印可し、中間電極を上下に移動させている。また、上下の電極には絶縁膜が中間電極側に設けられており、中間電極が移動し上、又は、下の電極に接触するのを前記絶縁層で防止していた。前記絶縁層は、中間電極が移動する時の上限、又は、下限のストッパーの役割も担っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
光導入プリズムの下面に接触と、サブミクロンの間隔への移動により、光スイッチングを行う光スイッチング素子においては、マイクロ光学素子の上面が、光導入プリズムの下面に、接触からサブミクロンの間隔への移動距離を正確に確保する必要がある。この段差を持つ壁を、アクチュエータを作成する時に基板上に作成し、その後マイクロ光学素子を作成する工程では、正確なサブミクロンの間隔を作り出す事は非常な困難を要した。また、不活性な気体でマイクロ光学素子の廻りを封止し、光スイッチングの安定性、耐久性を向上させる必要もある。
【0004】
一方、電極間の接触を防止させる為の絶縁層には、僅かではあるが電荷が溜まり、その電荷によって静電吸着を起し、アクチュエータが動かなくなる問題を生ずる。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためのものであり、非常に簡単な構造で、しかも、工程を増やす事無く、正確にサブミクロンの間隔を形成し、マイクロ光学素子の封止も簡単に行え、静電吸着等を起さない、信頼性ある能動型光学素子、及び、画像表示素子を提供することを主な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の能動型光学素子は、
1)基板と、該基板上に形成したマイクロアクチュエータと、該マイクロアクチュエータに接続されたマイクロ光学素子とを有し、
前記マイクロアクチュエータの変形によって前記マイクロ光学素子が移動して光の挙動を変化させる素子を、単独、又はアレイ状に整列させて構成し、更に前記基板上に前記素子を取囲む壁を設け、該壁の上面には、光を導入するためのガラス、または樹脂を接続させた能動型光学素子において、
前記マイクロ光学素子が移動する空間を、前記マイクロ光学素子を樹脂の転写によって作成する時に用いる転写型に予め段差を設けておき、前記マイクロ光学素子の上面と前記壁の上面を樹脂に同時に前記転写型で転写して形成したことを特徴とする。
【0007】
2)前記壁の上面に、光を反射する薄膜が設けられていることを特徴とする。
【0008】
3)基板と、該基板上に形成したマイクロアクチュエータと、該マイクロアクチュエータに接続されたマイクロ光学素子とを有し、
前記マイクロアクチュエータの変形によって前記マイクロ光学素子が移動して光の挙動を変化させる素子を、単独、又はアレイ状に整列させて構成し、
更に前記基板上に前記素子を取囲む壁を設け、該壁の上面には、光を導入するためのガラス、または樹脂を接続させた能動型光学素子において、
前記マイクロ光学素子が移動する空間を、前記ガラス、または樹脂の前記マイクロ光学素子に相対する面に段差を設けて形成したことを特徴とする。
【0009】
4)前記壁とは別に、前記基板上に少なくとも1つ以上の突起を設け、該突起の上面に前記ガラス、または樹脂を接続したことを特徴とする。
【0010】
5)前記壁に、該壁の外側の空間と前記素子の存在する空間とを貫通する、少なくとも1つ以上の窪みを設けたことを特徴とする。
【0011】
6)前記窪みは、前記マイクロアクチュエータの上面と前記ガラス、または樹脂との吸着防止処理、または、加圧又は減圧された気体を前記素子が存在する空間に挿入した後、接着剤を注入するか又は膜を形成することにより塞がれることを特徴とする。
【0012】
7)マイクロ光学素子と、該マイクロ光学素子に接続してマイクロ光学素子を駆動するマイクロアクチュエータを有する能動型光学素子において、前記マイクロアクチュエータは少なくとも2つの電極を有し、該電極の一つは固定されており、もう一つは可動可能で前記マイクロ光学素子に接続しており、前記電極に電圧を印加することで可動可能な電極が固定された電極側に移動する際、前記固定された電極と前記可動可能な電極とが接触する前に、前記マイクロ光学素子が接触するストッパを設けたことを特徴とする。
【0013】
8)前記ストッパは、光スイッチングを行う為に前記マイクロ光学素子の上方に形成されているガラス、または樹脂の下面であることを特徴とする。
【0014】
最後に、上記課題を解決する本発明の画像表示装置は、能動型光学素子を光スイッチング素子として用い、光源から光を光スイッチング素子に照射し、画像情報を持たせ、前方に投射することにより、画像を表示することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1におけるアレイ状光スイッチング素子の平面図である。また、図2は図1における104、105の断面を示した断面図である。
【0016】
図1、図2は、3×3に光スイッチング素子がアレイ状になった能動型光学素子を示し、101は個々の光スイッチング素子、102は隣のスイッチング素子との間隔を示す。103はアレイ状光スイッチング素子を囲む壁である。次に、光スイッチングの概略を説明する。下電極201と、中間電極に電位差を与える事により引力が発生し、中間電極はばね203を撓ませ下方向に移動する。同様に、上電極202と、中間電極に電位差を与える事により引力が発生し、中間電極は上方向に移動する。中間電極はばね203に接続されもう一方の端は支柱204に固定されており、その支柱204にはマイクロ光学素子101が接続されている。従って、中間電極が静電力により上方または下方に移動すると同時に、支柱204で接続されたマイクロ光学素子101も同様に上方または下方に移動する。マイクロ光学素子101はv形の反射ミラー207を持ち、v形の反射ミラー207の上部は透明部材によって充填され上面は平面になっている。これらのアレイ状の光スイッチング素子の回りには壁103が設けてあり、壁103に光導入プリズム209が固定されている。光導入プリズムの下面に斜入射した光線213は、マイクロ光学素子101がアクチュエータによって下方に移動している時には、マイクロ光学素子101の上面と光導入プリズムの下面とに間隔が生ずる為、光導入プリズムの下面で全反射を起し214方向に反射する。一方、マイクロ光学素子101がアクチュエータによって上方に移動して、マイクロ光学素子101の上面と光導入プリズムの下面が接触している時には、光導入プリズムの下面に斜入射した光線210は、マイクロ光学素子101の上面を透過し光線211となる、光線211はマイクロ光学素子に設けられたv型の反射ミラー207によって反射し、光線212となり上方に出射する。この原理により、光線はマイクロ光学素子101の上下の動きにより、214方向と212方向に光をスイッチングさせる事が出来るのである。
【0017】
壁103はアレイ状光スイッチング素子を囲む構造であり、アレイ状光スイッチング素子の空間205を不活性気体を充填したり、回りの圧力より気体を加圧又は減圧に保持したりする為の封止ができる。これにより、光スイッチング素子が保護され、信頼性、耐久性が飛躍的に向上する。
【0018】
一方で、壁103は光導入プリズムの下面を206で接触させ固定する事により、マイクロ光学素子が、光導入プリズムの下面接触したり、全反射光がマイクロ光学素子に進入しない距離(0.5μm以上)に移動したりする間隔を確保する事が出来る。
【0019】
(実施例2)
実施例2における段差を形成する手段を図3により説明する。図3(a)はマイクロ光学素子を動かす為のアクチュエータ構造をフォトリソ工程を用い作成し、犠牲層エッチング前にマイクロ光学素子の原形を樹脂成形によって作成している所を示した図である。下電極201ばね203上電極202、マイクロ光学素子との接続する為の支柱が出来、その隙間に犠牲層301が詰まっている。前記の構造の上にv形の反射ミラーを樹脂で形成し、透明樹脂303をv形の溝に充填し、段差305を有する成形型304によって成形されている。これにより、v形の溝に充填された透明樹脂の上面をフラットにしつつ、段差305を正確に成形する。その後図3(b)に示すように、レジスト膜306を塗布し、307をパターンニングする。その後、パターンニングによってレジスト膜の除去された場所が垂直にエッチングされ、レジストを除去すれば、図3(c)に示す形状になる。樹脂のエッチングでは犠牲層301はエッチングされない為、犠牲層の表面308が露出する。その後、犠牲層エッチングによって301が除去され図3(d)に示す様に、アクチュエータが静電力で動ける空間205が生成される。この段差形成手段を用いれば、成形型304にエッチング等で非常に正確な段差をつけておけば、マイクロ光学素子の上面と段差の上面を形成する型が同じである為、正確に段差が転写され、正確なサブミクロンの段差309が容易に形成できる。
【0020】
(実施例3)
図4に実施例3における発明を説明する概略図を示す。
【0021】
段差の上部には転写によって作られた樹脂部404が存在する。その上面に反射膜401が蒸着されている。これにより、光導入プリズムの中を伝搬する光線402は段差103の上面に設けられた反射膜によって全反射と同じ方向403に反射する。従って、光導入プリズムに段差の上面が密着しても、段差上部の樹脂部に光線402が透過し散乱光等が発生する事の無い、非常に光スイッチングのS/N比が高い、信頼性のある能動型光学素子が得られる。
【0022】
(実施例4)
図5に実施例4の断面図を示す。
【0023】
実施例2における、段差形成手段において、成形型304の下面に段差をつけない型により段差を形成する手段を示す。成形型に段差が無い為、犠牲層エッチング後の形状は図5(a)となる.突起の上面503に501の段差を有する導入プリズム502を接続する事により、マイクロ光学素子が、光導入プリズムの下面接触したり、全反射光がマイクロ光学素子に進入しない距離(0.5μm以上)に移動したりする間隔を確保する事が出来る。
【0024】
光導入プリズムの段差はエッチング等で正確に出来る為、導入プリズムに段差をつける方法により、成形型を平面に出来、成形時の位置合わせ等に許容誤差の大きな製造方法が取れ、しかも、マイクロ光学素子上面と導入プリズム下面との、正確なサブミクロンの段差504が容易に形成できる。
【0025】
(実施例5)
図6(a)は本発明の実施例4におけるアレイ状光スイッチング素子の平面図である。また、図6(b)は、(a)における601、602、の断面を示した断面図である。
【0026】
図6(a)は、3×3に光スイッチング素子がアレイ状になった能動型光学素子を示し、604は個々の光スイッチング素子、605は隣のスイッチング素子との間隔を示す。606はアレイ状光スイッチング素子を囲む段差である。また、603は周囲の段差606の上面と高が同じ上面を持つ突起である。以下で光スイッチングの概略を説明する。下電極201と、中間電極に電位差を与える事により引力が発生し、中間電極はばね203を撓ませ下方向に移動する。同様に、上電極202と、中間電極に電位差を与える事により引力が発生し、中間電極は上方向に移動する。中間電極はばね203に接続されもう一方の端は支柱204に固定されており、その支柱204にはマイクロ光学素子604が接続されている。従って、中間電極が静電力により上方または下方に移動すると同時に、支柱204で接続されたマイクロ光学素子604も同様に上方または下方に移動する。マイクロ光学素子604はv形の反射ミラー207を持ち、v形の反射ミラー207の上部は透明部材によって充填され上面は平面になっている。これらのアレイ状の光スイッチング素子の回りには段差606が設けてあり、段差606に光導入プリズム209が固定されている。光導入プリズムの下面に斜入射した光線213は、マイクロ光学素子604がアクチュエータによって下方に移動している時には、マイクロ光学素子604の上面と光導入プリズムの下面とに間隔が生ずる為、光導入プリズムの下面で全反射を起し214方向に反射する。一方、マイクロ光学素子604がアクチュエータによって上方に移動して、マイクロ光学素子604の上面と光導入プリズムの下面が接触している時には、光導入プリズムの下面に斜入射した光線210は、マイクロ光学素子604の上面を透過し光線211となる、光線211はマイクロ光学素子に設けられたv型の反射ミラー207によって反射し、光線212となり上方に出射する。この原理により、光線はマイクロ光学素子の上下の動きにより、214方向と212方向に光をスイッチングさせる事が出来るのである。
【0027】
段差606はアレイ状光スイッチング素子を囲む構造であり、アレイ状光スイッチング素子の空間205を不活性気体を充填したり、回りの圧力より気体を加圧又は減圧に保持したりする為の封止ができる。これにより、光スイッチング素子が保護され、信頼性、耐久性が飛躍的に向上する。
【0028】
一方で、アレイ状光スイッチング素子の中に設けた段差603は光導入プリズムの下面を段差上面605で接触させ固定する事により、光導入プリズム下面の面精度が少し悪い場合、素子の周囲と中の圧力差による光導入プリズム下面の撓みがある場合においても、マイクロ光学素子が、光導入プリズムの下面接触したり、全反射光がマイクロ光学素子に進入しない距離(0.5μm以上)に移動したりする間隔をより正確に確保する事が出来る。
【0029】
(実施例6)
図7(a)に実施例6における発明を説明する平面図を示し、図7(b)に実施例6における発明を説明する断面図を示す。
【0030】
段差705はアレイ状光スイッチング素子を囲む構造であり、その一部703と704に窪みを設けてある。窪み703と704は同様な窪みであるので、窪み704についてのみ説明する。窪み704を横切る701から702に示す直線の断面図を図7(b)に示す。光導入プリズム209の下面が窪みを持つ段差705の上面に密着固定される。その状態で窪み704はアレイ状光スイッチング素子が存在する空間と段差705の外側につながる穴となる。これにより、光導入プリズムを段差705に固定した後、アレイ状光スイッチング素子が存在する空間の吸着防止処理、空気以外の気体の充填、気体の加圧又は減圧等を行う事が容易に出来る。
【0031】
(実施例7)
実施例7における説明図を図8(a)、(b)に示す。
【0032】
図8(a)では実施例6で生成された穴703,704を持ち、光導入プリズムが密着固定されている状態を示す。この状態で段差705の周囲を減圧すると、アレイ状光スイッチング素子が存在する空間の気体が801に示す様に外に排出される。排出された後、図8(b)に示す様に、接着剤802により、穴703,704を塞ぐ。この方法により、アレイ状光スイッチング素子が存在する空間を満たす気体が減圧された状態で封止できるのである。この様に、アレイ状光スイッチング素子が存在する空間を不活性な気体を減圧して保つ事により、素子の信頼性を高めると同時に、エアーダンピング効果を減少させ、より高速な光スイッチングを行う事が出来る。
【0033】
(実施例8)
実施例8における平面図を図9(a)、904−905の断面図を図9(b)に示す。
【0034】
実施例8では、実施例6,7で示したアレイ状光スイッチング素子が存在する空間の周囲を取囲む段差の窪み形状、及び封止手段のもう一つの実施例を示す。段差902には窪み903が段差の上面の一部に設けられており、光導入プリズム209を固定した状態では、段差902の内部と外部をつなげる穴となっている。この状態で、撥水処理、気体の封入、加圧又は減圧を行う。その後、膜着けを行い、パターンニングによって901の形状とする。これにより、貫通穴903が膜903によって塞がれ、アレイ状光スイッチング素子が存在する空間を封止する事が出来る。この様な方法を用いると、接着剤が固まる前に段差の上面と光導入プリズムの下面との間に入り込む事もなく、また、接着剤の硬化時における変形などもない、正確な段差確保と、強固な封止が容易に実現できる。
【0035】
(実施例9)
実施例9を説明する為の断面図を図10に示す。
【0036】
中間電極上電極202と、中間電極に電位差を与える事により引力が発生し、中間電極は上方向に移動する。中間電極はばね203に接続されもう一方の端は支柱204に固定されており、その支柱204にはマイクロ光学素子101が接続されている。従って、中間電極が静電力により上方または下方に移動すると同時に、支柱204で接続されたマイクロ光学素子101も同様に上方に移動する。光導入プリズム209の下面は段差103に固定されており、マイクロ光学素子101が上方に移動するとマイクロ光学素子101の上面が光導入プリズム209の下面に接触して停止する。段差103の上面とマイクロ光学素子101の上面は非常に正確に段差が出来ている為、マイクロ光学素子101の上面が光導入プリズム209の下面に接触して停止した状態で、上電極202の下面と中間電極及びばねとの間には常に間隔1001が存在する構造となる。従って、この様な構造の為、上電極の下面又は中間電極、及びばねには絶縁層を設けなくて良い。つまり光導入プリズムの下面が中間電極のストッパの役割を果たすのである。これにより、絶縁層を無くす事が出来る為、絶縁層での帯電も無い、繰り返し耐久性の良い光スイッチング素子を持つ能動型光学素子が実現できる。
【0037】
(実施例10)
図11は本発明の実施例10における画像表示装置を示す概略図である。光源1101より出射した光はレンズ1102により色フィルタ1103上に集光させ、コリメートレンズ1104により平行光となり光導入プリズム1106に入射する。光導入プリズム1106に入射した光は、実施例1〜8で示した能動型光学素子1105に入射し、画素表示として選択的に1107に出射される。画像情報を持った光1107は投射レンズ1108によってスクリーンに投影され、動画等を表示するのである。このように、構造が複雑でなく、工程も少ない能動型光学素子が実現した為、画像表示装置に要求される、信頼性、耐久性が非常に良い画像表示装置が実現した。また、導入プリズム、投射レンズ等が小さくできる為、軽量で、省電力な画像表示装置が実現できた。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、
1)1マイクロ以下の間隔を非常に精度良く実現でき、しかも、制度の良い間隔を確保する為の段差を容易に作る事ができた。これにより、アクチュエータを駆動する電圧のばらつきが抑えられ、しかも、間隔を狭く出来る為、低い
電圧での駆動も可能となり、省電力な能動型光学素子が実現した。
【0039】
2)非常に制度の良い段差を樹脂転写技術により、マイクロ光学素子を製作する工程と同じ工程で同時に出来る為、非常に安価で省エネルギーの製作工程が
実現できた。
【0040】
3)素子の封止方法においても、段差を形成する型の僅かな変更により、非常に制度の良い段差の性能を落とす事無く、光導入プリズムの固定、素子の封止が実現できた。これにより、素子の信頼性を高めると同時に、光スイッチング速度を上げる事が出来た。従って、この能動型光学素子により、デジタル
光階調表現が可能となった。
【0041】
4)電極と電極の間に絶縁層を設けなくて良い為、絶縁層での電荷の蓄積による繰返し耐久性の劣化を避ける事が出来た。従って、絶縁層を設ける工程も無い為、安価で耐久性のある能動型光学素子が実現し、能動型光学素子を画像
表示装置に用いても、耐久性で問題になる事が無くなった。
【0042】
構造が複雑でなく、工程も少ない能動型光学素子が実現した為、画像表示装置に要求される、信頼性耐久性が非常に良い画像表示装置が実現した。また、導入プリズム、投射レンズ等が小さくできる為、軽量で、省電力な画像表示装置が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1におけるアレイ状光スイッチング素子の平面図である。
【図2】 図1の断面図を示す概略図である。
【図3】 実施例2における段差形成手段の説明図である。
【図4】 実施例3における能動型光学素子の説明図である。
【図5】 実施例4の断面図を示す概略図である。
【図6】 (a)実施例5におけるアレイ状光スイッチング素子の平面図である。
(b)図6(a)の断面図を示す概略図である。
【図7】 (a)実施例6における平面図を示す概略図である。
(b)図7(a)の断面図を示す概略図である。
【図8】 (a)、(b)実施例7における封止方法の説明図である。
【図9】 (a)実施例8における平面図を示す概略図である。
(b)図9(a)の断面図を示す概略図である。
【図10】 実施例9における説明する為の断面図である。
【図11】 実施例10における画像表示装置を示す概略図である。
【符号の説明】
103…壁
304…成形型
901…封止膜
Claims (7)
- 基板と、
該基板上に形成したマイクロアクチュエータと、
該マイクロアクチュエータに接続されたマイクロ光学素子とを有し、
前記マイクロアクチュエータの変形によって前記マイクロ光学素子が移動して光の挙動を変化させる素子を、
単独、又はアレイ状に整列させて構成し、
更に前記基板上に前記素子を取囲む壁を設け、
該壁の上面には、光を導入するためのガラス、または樹脂を接続させた能動型光学素子において、
前記マイクロ光学素子が移動する空間を、前記マイクロ光学素子を樹脂の転写によって作成する時に用いる転写型に予め段差を設けておき、前記マイクロ光学素子の上面と前記壁の上面を樹脂に同時に前記転写型で転写して形成したことを特徴とする能動型光学素子。 - 前記壁の上面に、光を反射する薄膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の能動型光学素子。
- 基板と、
該基板上に形成したマイクロアクチュエータと、
該マイクロアクチュエータに接続されたマイクロ光学素子とを有し、
前記マイクロアクチュエータの変形によって前記マイクロ光学素子が移動して光の挙動を変化させる素子を、
単独、又はアレイ状に整列させて構成し、
更に前記基板上に前記素子を取囲む壁を設け、
該壁の上面には、光を導入するためのガラス、または樹脂を接続させた能動型光学素子において、
前記マイクロ光学素子が移動する空間を、前記ガラス、または樹脂の前記マイクロ光学素子に相対する面に段差を設けて形成したことを特徴とする能動型光学素子。 - 前記壁とは別に、前記基板上に少なくとも1つ以上の突起を設け、該突起の上面に前記ガラス、または樹脂を接続したことを特徴とする請求項1乃至3に記載の能動型光学素子。
- 前記壁に、該壁の外側の空間と前記素子の存在する空間とを貫通する、少なくとも1つ以上の窪みを設けたことを特徴とする請求項1乃至4に記載の能動型光学素子。
- 前記窪みは、前記マイクロアクチュエータの上面と前記ガラス、または樹脂との吸着防止処理、または、加圧又は減圧された気体を前記素子が存在する空間に挿入した後、接着剤を注入するか又は膜を形成することにより塞がれることを特徴とする請求項5に記載の能動型光学素子。
- 請求項1乃至請求項6に記載の能動型光学素子を光スイッチング素子として用い、光源から光を前記光スイッチング素子に照射し、画像情報を持たせて前方に投射することにより、画像表示することを特徴とする画像表示装置。
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