JP3755253B2 - 圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関の燃焼室内に吸入された空気を圧縮することによって温度上昇させ、この空気と、燃焼室内に噴射供給された燃料とを接触させることによって着火燃焼させる圧縮自着火式内燃機関が知られている。また、内燃機関の始動性及び燃焼騒音を改善するために、機関負荷に応じて、圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期を制御する圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置が知られている。この種の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置の例としては、例えば実開昭61−19606号公報に記載されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記実開昭61−19606号公報に記載された装置は、機関回転数や燃焼室内の空燃比に応じて圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期を制御することができない。
【0004】
そのため、機関回転数が高い場合、機関回転数の高低にかかわらず同時期に吸気弁を閉弁すると、機関回転数が低い場合に比べて、ピストンの上昇行程が終了する時点が早いために圧縮行程の期間が短くなってしまう。その結果、燃焼室内の空気は十分に温度上昇せず、失火してしまう。
【0005】
一方、機関回転数が低い場合、機関回転数の高低にかかわらず同時期に吸気弁を閉弁すると、ピストンの上昇行程が終了する前に自着火してしまう。その結果、燃料の燃焼によるピストンを押し下げようとする力と、上昇行程中にピストンが上昇しようとする力とが打ち消しあってしまい、トルクが低下してしまい、更にピストンとコンロッドとの衝突音が大きくなってしまう。
【0006】
また、燃焼室内の空燃比がリーンである場合、空燃比がリッチである場合に比べて、圧縮による燃焼室内の空気の時間当たりの温度上昇率が小さい。その結果、空燃比の大小にかかわらず同時期に吸気弁を閉弁すると、空燃比がリッチである場合に比べて、圧縮行程の期間が不足してしまい、燃焼室内の空気は十分に温度上昇せず、失火してしまう。
【0007】
一方、燃焼室内の空燃比がリッチである場合、空燃比がリーンである場合に比べて、圧縮による燃焼室内の空気の時間当たりの温度上昇率が大きい。その結果、空燃比の大小にかかわらず同時期に吸気弁を開弁すると、燃焼室内の空気は、ピストンの上昇行程が終了する前に自着火温度に到達し、自着火してしまう。その結果、燃料の燃焼によるピストンを押し下げようとする力と、上昇行程中にピストンが上昇しようとする力とが打ち消しあってしまい、トルクが低下してしまい、更にピストンとコンロッドとの衝突音が大きくなってしまう。
【0008】
前記問題点に鑑み、本発明は、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止しつつ、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することができる圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、吸気弁を備えた圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置において、機関回転数の増加に従って前記吸気弁の閉弁時期を早めることを特徴とする圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置が提供される。
【0010】
請求項1に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置では、機関回転数が高い場合に、吸気弁の閉弁時期を早めることによって圧縮行程の期間を十分に確保し、それゆえ、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止することができる。一方、機関回転数が低い場合に、吸気弁の閉弁時期を遅らせることによって自着火時期を遅らせ、それゆえ、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、燃焼室と吸気弁とを備えた圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置において、前記燃焼室に供給される混合気の空燃比がリーンであるほど、前記吸気弁の閉弁時期を早めることを特徴とする圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置が提供される。
【0012】
請求項2に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置では、空燃比がリーンである場合に、吸気弁の閉弁時期を早めることによって圧縮行程の期間を十分に確保し、それゆえ、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止することができる。一方、空燃比がリッチである場合に、吸気弁の閉弁時期を遅らせることによって自着火時期を遅らせ、それゆえ、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、スロットル弁と前記スロットル弁の開度を変更するスロットル弁開度変更手段とを具備し、前記スロットル弁開度変更手段は、機関回転数の変化率が正である場合に前記スロットル弁の開度を増加させることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置が提供される。
【0014】
請求項3に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置では、機関過渡運転時の、機関回転数の変化率が正である場合に、弁作動時期制御の応答遅れが発生して実質的な圧縮行程の期間が不足してしまうにもかかわらず、スロットル開度を増加させることにより、吸気弁の閉弁時の混合気の圧力を増加させることができ、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切な時期に自着火させることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、スロットル弁と前記スロットル弁の開度を変更するスロットル弁開度変更手段とを具備し、前記スロットル弁開度変更手段は、機関回転数の変化率が負である場合に前記スロットル弁の開度を減少させることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置が提供される。
【0016】
請求項4に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置では、機関過渡運転時の、機関回転数の変化率が負である場合に、弁作動時期制御の応答遅れが発生して実質的な圧縮行程の期間が過剰になってしまうにもかかわらず、スロットル開度を減少させることにより、吸気弁の閉弁時の混合気の圧力を減少させることができ、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切な時期に自着火させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
【0018】
図1は、本発明の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置の第一の実施形態の概略構成図である。図1において、1はシリンダ内を上下に往復移動するピストン、2はピストン1の移動に従って回転するクランクシャフト2、3はピストン1とクランクシャフト2とを連結しているコンロッドである。4は混合気を燃焼させるための燃焼室、5は吸気ポート、6は排気ポートである。7は吸気ポート5内に設けられた吸気弁、8は排気ポート6内に設けられた排気弁である。9は吸気弁7を駆動するための吸気カム(図示せず)を備えた吸気カムシャフト、10は排気弁8を駆動するための排気カム(図示せず)を備えた排気カムシャフトである。11は吸気カムシャフト9に取付けられた吸気カムプーリ、12は排気カムシャフト10に取付けられた排気カムプーリ、13はクランクシャフト2に取付けられたクランクシャフトプーリである。14はクランクシャフト2の回転駆動力を吸気カムシャフト9及び排気カムシャフト10に伝達するためのタイミングベルト又はチェーンである。15は、吸気カムシャフト9と吸気カムプーリ11との間に設けられた、吸気弁7の作動時期を変更するための公知のVVT(可変バルブタイミング装置)である。16は吸気ポート5内に設けられたインジェクタ、17は吸入空気量を調節するためのスロットル弁である。18は例えばカム角度センサのような吸気弁7の閉弁時期を検出するための吸気弁閉弁時期検出手段である。19は排気ポート6内に設けられた空燃比センサ、20はエンジン回転数センサ、21はアクセル開度センサである。22は、VVT15、インジェクタ16、スロットル弁17を駆動するスロットル弁駆動手段(図示せず)、吸気弁閉弁時期検出手段18、空燃比センサ19、エンジン回転数センサ20及びアクセル開度センサ21と電気接続されたECUである。
【0019】
図1に示すように、まず、吸気弁7の開弁時のピストン1の下降行程、つまり吸気行程において、空気と燃料とからなる混合気が、吸気ポート5を介して燃焼室4内に吸入される。続いて、吸気弁7の閉弁後のピストン1の上昇行程、つまり圧縮行程において、混合気は温度上昇し、温度上昇した混合気は自着火して爆発する。
【0020】
図2は本実施形態の弁作動時期制御方法を示すフローチャートである。図1及び図2に示すように、弁作動時期制御が開始すると、まずステップ101において、吸気弁閉弁時期検出手段18により吸気弁7の実際の閉弁時期を読み込む。続いてステップ102において、エンジン回転数センサ20によりエンジン回転数を読み込む。続いてステップ103において、排気ポート6内に設けられた空燃比センサ19が検出した排気の空燃比に基づいて算出された燃焼室4内の混合気の空燃比を読み込む。続いてステップ104において、読み込まれたエンジン回転数と、混合気の空燃比と、ECU22のROMに格納された図3に示すマップ値とから目標の閉弁時期を算出する。図3は、エンジン回転数と混合気の空燃比と吸気弁の目標閉弁時期との関係を示したマップである。図3に示すように、吸気弁の目標閉弁時期は、エンジン回転数が増加するに従って早くなり、かつ、混合気の空燃比がリーンになるに従って早くなっている。
【0021】
図2に戻り、続いてステップ105において、吸気弁7の実際閉弁時期が目標閉弁時期よりも早いか否かを判断する。Yesと判断した場合には、ステップ106において、VVT15により吸気弁7の閉弁時期を遅らせ、続いてステップ109に移行する。一方、Noと判断した場合には、ステップ107において、吸気弁7の実際閉弁時期が目標閉弁時期よりも遅いか否かを判断する。Yesと判断した場合には、ステップ108において、VVT15により吸気弁7の閉弁時期を早め、続いてステップ109に移行する。一方、Noと判断した場合には、そのままステップ109に移行する。ステップ109において、弁作動時期制御を終了するか否かを判断し、例えばエンジンを停止する場合にはYesと判断して弁作動時期制御を終了する。一方、弁作動時期制御を継続する場合にはNoと判断し、上述したステップを繰り返す。
【0022】
上述した弁作動時期制御方法により、エンジン回転数が高い場合には、ステップ104において実際閉弁時期よりも早い目標閉弁時期を算出し、ステップ108において吸気弁の閉弁時期を早めることができる。その結果、上死点への到達時期が早いにもかかわらず、圧縮行程の期間を十分に確保することができ、それゆえ、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止することができる。
【0023】
一方、エンジン回転数が低い場合には、ステップ104において実際閉弁時期よりも遅い目標閉弁時期を算出し、ステップ106において吸気弁の閉弁時期を遅らせることができる。その結果、混合気の温度上昇開始時期を遅らせることができ、そのため、上死点への到達時期まで自着火時期を遅らせることができる。それゆえ、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することができる。
【0024】
更に混合気の空燃比がリーンである場合には、ステップ104において実際閉弁時期よりも早い目標閉弁時期を算出し、ステップ108において吸気弁の閉弁時期を早めることができる。その結果、温度上昇率の低い混合気を自着火温度まで温度上昇させるのに十分な圧縮行程の期間を確保することができ、それゆえ、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止することができる。
【0025】
一方、空燃比がリッチである場合には、ステップ104において実際閉弁時期よりも遅い目標閉弁時期を算出し、ステップ106において吸気弁の閉弁時期を遅らせることができる。その結果、混合気の温度上昇開始時期を遅らせることができる。そのため、混合気の温度上昇率が高いにもかかわらず、上死点への到達時期まで自着火時期を遅らせることができる。それゆえ、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することができる。
【0026】
本発明の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置の第二の実施形態では、第一の実施形態における弁作動時期制御と共に、エンジン過渡運転時における弁作動時期制御の応答遅れを補うためのスロットル開度変更制御が行われる。図4は本実施形態のスロットル開度変更制御方法を示すフローチャートである。図1及び図4に示すように、スロットル開度変更制御が開始すると、まずステップ201において、エンジン回転数センサ20とアクセル開度センサ21とにより、第一の時間t1 におけるエンジン回転数Ne1 (t1 )とアクセル開度B1 (t1 )とを読み込む。続いてステップ202において、第一の時間から所定時間経過後の第二の時間t2 におけるエンジン回転数Ne2 (t2 )とアクセル開度B2 (t2 )とを読み込む。続いてステップ203において、エンジン回転数Ne1 (t1 )及びNe2 (t2 )からエンジン回転数の差分ΔNe(=Ne2 (t2 )−Ne1 (t1 ))を算出する。続いてステップ204において、アクセル開度B1 (t1 )及びB2 (t2 )からアクセル開度の差分ΔB(=B2 (t2 )−B1 (t1 ))を算出する。
【0027】
続いてステップ205において、エンジン回転数の差分の絶対値|ΔNe|が所定値Aより大きいか否かを判断する。Yesの場合には、エンジン過渡運転時であって弁作動時期制御の応答遅れが発生すると判断してステップ206に移行する。Noの場合には、弁作動時期制御の応答遅れが発生しないと判断してステップ213に移行する。ステップ206において、エンジン回転数の差分ΔNeの値が正であるか否かを判断する。Yesである場合には、エンジンの加速時であると判断してステップ207に移行する。Noである場合には、エンジンの減速時であると判断してステップ210に移行する。
【0028】
ステップ207において、ECU22のROMに格納された図5に示すマップ値から補正係数αを読み込む。図5は、時刻と補正係数α及びβとの関係を示したマップである。図5に示すように、補正係数αは、正の値であり、スロットル開度変更制御開始から時間の経過と共に減少している。補正係数βは、負の値であり、スロットル開度変更制御開始から時刻の経過と共に増加している。続いてステップ208において、補正係数αとアクセル開度の差分の絶対値|ΔB|とエンジン回転数の差分の絶対値|ΔNe|とからスロットル開度変更制御量ΔT(=α×|ΔB|×|ΔNe|)を算出する。続いてステップ209において、ステップ208で算出された正のスロットル開度変更制御量ΔTに基づいて、スロットル弁17を駆動してスロットル開度を変更制御する、つまりスロットル開度を増加させ、ステップ213に移行する。
【0029】
一方、ステップ210においては、ECU22のROMに格納された上述した図5に示すマップ値から補正係数βを読み込む。続いてステップ211において、補正係数βとアクセル開度の差分の絶対値|ΔB|とエンジン回転数の差分の絶対値|ΔNe|とからスロットル開度変更制御量ΔT(=β×|ΔB|×|ΔNe|)を算出する。続いてステップ212において、ステップ211で算出された負のスロットル開度変更制御量ΔTに基づいて、スロットル弁17を駆動してスロットル開度を変更制御する、つまりスロットル開度を減少させ、ステップ213に移行する。
【0030】
ステップ213において、スロットル開度変更制御を終了するか否かを判断し、例えばエンジンを停止する場合にはYesと判断してスロットル開度変更制御を終了する。一方、スロットル開度変更制御を継続する場合にはNoと判断し、上述したステップを繰り返す。
【0031】
図1、図2及び図4において、上述した第一の実施形態の弁作動時期制御では、エンジン過渡運転時のエンジン回転数の差分ΔNeの値が正である場合、つまりエンジン回転数の変化率が正である場合、ステップ101において実際閉弁時期を読み込んだ時とステップ108において閉弁時期を早めた時とでエンジン回転数が変化している。そのため、弁作動時期制御の応答遅れが発生してしまう、つまり、実際に必要なだけ閉弁時期を早めることができない。その結果、実質的な圧縮行程の期間が不足してしまう。上述した第二の実施形態のスロットル開度変更制御では、その場合に、ステップ209においてスロットル開度変更制御を行ってスロットル開度を増加させる。その結果、吸気弁7の閉弁時における燃焼室4内の混合気の圧力を増加させることができ、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切な時期に自着火させることができる。尚、上述したように補正係数αは時間の経過と共に減少しているため、弁作動時期制御の応答遅れがなくなるだけ時間が経過すると、スロットル開度変更制御量はゼロになる。
【0032】
一方、上述した第一の実施形態の弁作動時期制御では、エンジン過渡運転時のエンジン回転数の差分ΔNeの値が負である場合、つまりエンジン回転数の変化率が負である場合、ステップ101において実際閉弁時期を読み込んだ時とステップ106において閉弁時期を遅らせた時とでエンジン回転数が変化している。そのため、弁作動時期制御の応答遅れが発生してしまう、つまり、実際に必要なだけ閉弁時期を遅らせることができない。その結果、実質的な圧縮行程の期間が過剰になってしまう。上述した第二の実施形態のスロットル開度変更制御では、その場合に、ステップ212においてスロットル開度変更制御を行ってスロットル開度を減少させる。その結果、吸気弁7の閉弁時における燃焼室4内の混合気の圧力を減少させることができ、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切な時期に自着火させることができる。尚、上述したように補正係数βは時間の経過と共に増加しているため、弁作動時期制御の応答遅れがなくなるだけ時間が経過すると、スロットル開度変更制御量はゼロになる。
【0033】
尚、上述した実施形態では、エンジン過渡運転時であるか否かをエンジン回転数センサ20を使用して判断したが、他の実施形態では、トランスミッションの変速が行われたか否かを不図示の検出手段を使用して判断することも可能である。また、図1に示した実施形態ではインジェクタ16を吸気ポート5内に設けてあるが、他の実施形態では、図6に示すように、インジェクタ16’を燃焼室4内に設けることも可能である。
【0034】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、機関回転数が高い場合に、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止することができると共に、機関回転数が低い場合に、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することができる。
【0035】
請求項2に記載の発明によれば、空燃比がリーンである場合に、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止することができると共に、空燃比がリッチである場合に、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することができる。
【0036】
請求項3に記載の発明によれば、機関過渡運転時の、機関回転数の変化率が正である場合に、弁作動時期制御の応答遅れが発生して実質的な圧縮行程の期間が不足してしまうにもかかわらず、吸気弁の閉弁時の混合気の圧力を増加させることができ、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切な時期に自着火させることができる。
【0037】
請求項4に記載の発明によれば、機関過渡運転時の、機関回転数の変化率が負である場合に、弁作動時期制御の応答遅れが発生して実質的な圧縮行程の期間が過剰になってしまうにもかかわらず、吸気弁の閉弁時の混合気の圧力を減少させることができ、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切な時期に自着火させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置の第一の実施形態の概略構成図である。
【図2】第一の実施形態の弁作動時期制御方法を示すフローチャートである。
【図3】エンジン回転数と混合気の空燃比と吸気弁の目標閉弁時期との関係を示したマップである。
【図4】本実施形態のスロットル開度変更制御方法を示すフローチャートである。
【図5】時刻と補正係数α及びβとの関係を示したマップである。
【図6】本発明の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置の他の実施形態の概略構成図である。
【符号の説明】
4…燃焼室
7…吸気弁
15…VVT
19…空燃比センサ
20…エンジン回転数センサ

Claims (4)

  1. 閉弁時期を変更可能な吸気弁を備えた圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置において、
    機関回転数が高くなったときには燃焼室内の混合気の温度が自着火温度に達するように吸気弁の閉弁時期を早くし、且つ機関回転数が低くなったときには燃焼室内の混合気の温度が自着火温度に達する時期が遅くなるように吸気弁の閉弁時期を遅くすることを特徴とする圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置。
  2. 閉弁時期を変更可能な吸気弁と燃焼室とを備えた圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置において、
    前記燃焼室に供給される混合気の空燃比が高くなったときには該混合気の温度が自着火温度に達するように吸気弁の閉弁時期を早くし、前記燃焼室に供給される混合気の空燃比が低くなったときには該混合気の温度が自着火温度に達する時期が遅くなるように吸気弁の閉弁時期を遅くすることを特徴とする圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置。
  3. スロットル弁とスロットル弁の開度を変更するスロットル弁開度変更手段とを具備し、前記スロットル弁開度変更手段は、内燃機関の過渡運転時において、機関回転数の変化率が正である場合に前記スロットル弁の開度が増加するように該スロットル弁を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置。
  4. スロットル弁とスロットル弁の開度を変更するスロットル弁開度変更手段とを具備し、前記スロットル弁開度変更手段は、内燃機関の過渡運転時において、機関回転数の変化率が負である場合に前記スロットル弁の開度が減少するように該スロットル弁を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮自着火式内燃機関の便作動時期制御装置。
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