JPH1162644A - 圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置 - Google Patents

圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置

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JPH1162644A
JPH1162644A JP9226301A JP22630197A JPH1162644A JP H1162644 A JPH1162644 A JP H1162644A JP 9226301 A JP9226301 A JP 9226301A JP 22630197 A JP22630197 A JP 22630197A JP H1162644 A JPH1162644 A JP H1162644A
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Toshiaki Asada
俊昭 浅田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止し
つつ、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピスト
ンとコンロッドとの衝突音の発生を防止する。 【解決手段】 機関回転数が高い場合又は燃焼室4内の
混合気の空燃比がリーンである場合に、吸気弁7の閉弁
時期を早めることによって圧縮行程の期間を十分に確保
し、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止すること
ができる。一方、機関回転数が低い場合又は燃焼室4内
の混合気の空燃比がリッチである場合に、吸気弁7の閉
弁時期を遅らせることによって自着火時期を遅らせ、自
着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコン
ロッドとの衝突音の発生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧縮自着火式内燃機
関の弁作動時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の燃焼室内に吸入された
空気を圧縮することによって温度上昇させ、この空気
と、燃焼室内に噴射供給された燃料とを接触させること
によって着火燃焼させる圧縮自着火式内燃機関が知られ
ている。また、内燃機関の始動性及び燃焼騒音を改善す
るために、機関負荷に応じて、圧縮自着火式内燃機関の
弁作動時期を制御する圧縮自着火式内燃機関の弁作動時
期制御装置が知られている。この種の圧縮自着火式内燃
機関の弁作動時期制御装置の例としては、例えば実開昭
61−19606号公報に記載されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
開昭61−19606号公報に記載された装置は、機関
回転数や燃焼室内の空燃比に応じて圧縮自着火式内燃機
関の弁作動時期を制御することができない。
【0004】そのため、機関回転数が高い場合、機関回
転数の高低にかかわらず同時期に吸気弁を閉弁すると、
機関回転数が低い場合に比べて、ピストンの上昇行程が
終了する時点が早いために圧縮行程の期間が短くなって
しまう。その結果、燃焼室内の空気は十分に温度上昇せ
ず、失火してしまう。
【0005】一方、機関回転数が低い場合、機関回転数
の高低にかかわらず同時期に吸気弁を閉弁すると、ピス
トンの上昇行程が終了する前に自着火してしまう。その
結果、燃料の燃焼によるピストンを押し下げようとする
力と、上昇行程中にピストンが上昇しようとする力とが
打ち消しあってしまい、トルクが低下してしまい、更に
ピストンとコンロッドとの衝突音が大きくなってしま
う。
【0006】また、燃焼室内の空燃比がリーンである場
合、空燃比がリッチである場合に比べて、圧縮による燃
焼室内の空気の時間当たりの温度上昇率が小さい。その
結果、空燃比の大小にかかわらず同時期に吸気弁を閉弁
すると、空燃比がリッチである場合に比べて、圧縮行程
の期間が不足してしまい、燃焼室内の空気は十分に温度
上昇せず、失火してしまう。
【0007】一方、燃焼室内の空燃比がリッチである場
合、空燃比がリーンである場合に比べて、圧縮による燃
焼室内の空気の時間当たりの温度上昇率が大きい。その
結果、空燃比の大小にかかわらず同時期に吸気弁を開弁
すると、燃焼室内の空気は、ピストンの上昇行程が終了
する前に自着火温度に到達し、自着火してしまう。その
結果、燃料の燃焼によるピストンを押し下げようとする
力と、上昇行程中にピストンが上昇しようとする力とが
打ち消しあってしまい、トルクが低下してしまい、更に
ピストンとコンロッドとの衝突音が大きくなってしま
う。
【0008】前記問題点に鑑み、本発明は、圧縮行程の
期間の不足に基づく失火を防止しつつ、自着火の早過ぎ
に基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝
突音の発生を防止することができる圧縮自着火式内燃機
関の弁作動時期制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、吸気弁を備えた圧縮自着火式内燃機関の弁作動
時期制御装置において、機関回転数の増加に従って前記
吸気弁の閉弁時期を早めることを特徴とする圧縮自着火
式内燃機関の弁作動時期制御装置が提供される。
【0010】請求項1に記載の圧縮自着火式内燃機関の
弁作動時期制御装置では、機関回転数が高い場合に、吸
気弁の閉弁時期を早めることによって圧縮行程の期間を
十分に確保し、それゆえ、圧縮行程の期間の不足に基づ
く失火を防止することができる。一方、機関回転数が低
い場合に、吸気弁の閉弁時期を遅らせることによって自
着火時期を遅らせ、それゆえ、自着火の早過ぎに基づく
トルクの低下及びピストンとコンロッドとの衝突音の発
生を防止することができる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、燃焼室と
吸気弁とを備えた圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制
御装置において、前記燃焼室に供給される混合気の空燃
比がリーンであるほど、前記吸気弁の閉弁時期を早める
ことを特徴とする圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制
御装置が提供される。
【0012】請求項2に記載の圧縮自着火式内燃機関の
弁作動時期制御装置では、空燃比がリーンである場合
に、吸気弁の閉弁時期を早めることによって圧縮行程の
期間を十分に確保し、それゆえ、圧縮行程の期間の不足
に基づく失火を防止することができる。一方、空燃比が
リッチである場合に、吸気弁の閉弁時期を遅らせること
によって自着火時期を遅らせ、それゆえ、自着火の早過
ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコンロッドとの
衝突音の発生を防止することができる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、スロット
ル弁と前記スロットル弁の開度を変更するスロットル弁
開度変更手段とを具備し、前記スロットル弁開度変更手
段は、機関回転数の変化率が正である場合に前記スロッ
トル弁の開度を増加させることを特徴とする請求項1又
は2に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装
置が提供される。
【0014】請求項3に記載の圧縮自着火式内燃機関の
弁作動時期制御装置では、機関過渡運転時の、機関回転
数の変化率が正である場合に、弁作動時期制御の応答遅
れが発生して実質的な圧縮行程の期間が不足してしまう
にもかかわらず、スロットル開度を増加させることによ
り、吸気弁の閉弁時の混合気の圧力を増加させることが
でき、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十分な
だけ圧縮し、適切な時期に自着火させることができる。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、スロット
ル弁と前記スロットル弁の開度を変更するスロットル弁
開度変更手段とを具備し、前記スロットル弁開度変更手
段は、機関回転数の変化率が負である場合に前記スロッ
トル弁の開度を減少させることを特徴とする請求項1又
は2に記載の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装
置が提供される。
【0016】請求項4に記載の圧縮自着火式内燃機関の
弁作動時期制御装置では、機関過渡運転時の、機関回転
数の変化率が負である場合に、弁作動時期制御の応答遅
れが発生して実質的な圧縮行程の期間が過剰になってし
まうにもかかわらず、スロットル開度を減少させること
により、吸気弁の閉弁時の混合気の圧力を減少させるこ
とができ、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十
分なだけ圧縮し、適切な時期に自着火させることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0018】図1は、本発明の圧縮自着火式内燃機関の
弁作動時期制御装置の第一の実施形態の概略構成図であ
る。図1において、1はシリンダ内を上下に往復移動す
るピストン、2はピストン1の移動に従って回転するク
ランクシャフト2、3はピストン1とクランクシャフト
2とを連結しているコンロッドである。4は混合気を燃
焼させるための燃焼室、5は吸気ポート、6は排気ポー
トである。7は吸気ポート5内に設けられた吸気弁、8
は排気ポート6内に設けられた排気弁である。9は吸気
弁7を駆動するための吸気カム(図示せず)を備えた吸
気カムシャフト、10は排気弁8を駆動するための排気
カム(図示せず)を備えた排気カムシャフトである。1
1は吸気カムシャフト9に取付けられた吸気カムプー
リ、12は排気カムシャフト10に取付けられた排気カ
ムプーリ、13はクランクシャフト2に取付けられたク
ランクシャフトプーリである。14はクランクシャフト
2の回転駆動力を吸気カムシャフト9及び排気カムシャ
フト10に伝達するためのタイミングベルト又はチェー
ンである。15は、吸気カムシャフト9と吸気カムプー
リ11との間に設けられた、吸気弁7の作動時期を変更
するための公知のVVT(可変バルブタイミング装置)
である。16は吸気ポート5内に設けられたインジェク
タ、17は吸入空気量を調節するためのスロットル弁で
ある。18は例えばカム角度センサのような吸気弁7の
閉弁時期を検出するための吸気弁閉弁時期検出手段であ
る。19は排気ポート6内に設けられた空燃比センサ、
20はエンジン回転数センサ、21はアクセル開度セン
サである。22は、VVT15、インジェクタ16、ス
ロットル弁17を駆動するスロットル弁駆動手段(図示
せず)、吸気弁閉弁時期検出手段18、空燃比センサ1
9、エンジン回転数センサ20及びアクセル開度センサ
21と電気接続されたECUである。
【0019】図1に示すように、まず、吸気弁7の開弁
時のピストン1の下降行程、つまり吸気行程において、
空気と燃料とからなる混合気が、吸気ポート5を介して
燃焼室4内に吸入される。続いて、吸気弁7の閉弁後の
ピストン1の上昇行程、つまり圧縮行程において、混合
気は温度上昇し、温度上昇した混合気は自着火して爆発
する。
【0020】図2は本実施形態の弁作動時期制御方法を
示すフローチャートである。図1及び図2に示すよう
に、弁作動時期制御が開始すると、まずステップ101
において、吸気弁閉弁時期検出手段18により吸気弁7
の実際の閉弁時期を読み込む。続いてステップ102に
おいて、エンジン回転数センサ20によりエンジン回転
数を読み込む。続いてステップ103において、排気ポ
ート6内に設けられた空燃比センサ19が検出した排気
の空燃比に基づいて算出された燃焼室4内の混合気の空
燃比を読み込む。続いてステップ104において、読み
込まれたエンジン回転数と、混合気の空燃比と、ECU
22のROMに格納された図3に示すマップ値とから目
標の閉弁時期を算出する。図3は、エンジン回転数と混
合気の空燃比と吸気弁の目標閉弁時期との関係を示した
マップである。図3に示すように、吸気弁の目標閉弁時
期は、エンジン回転数が増加するに従って早くなり、か
つ、混合気の空燃比がリーンになるに従って早くなって
いる。
【0021】図2に戻り、続いてステップ105におい
て、吸気弁7の実際閉弁時期が目標閉弁時期よりも早い
か否かを判断する。Yesと判断した場合には、ステッ
プ106において、VVT15により吸気弁7の閉弁時
期を遅らせ、続いてステップ109に移行する。一方、
Noと判断した場合には、ステップ107において、吸
気弁7の実際閉弁時期が目標閉弁時期よりも遅いか否か
を判断する。Yesと判断した場合には、ステップ10
8において、VVT15により吸気弁7の閉弁時期を早
め、続いてステップ109に移行する。一方、Noと判
断した場合には、そのままステップ109に移行する。
ステップ109において、弁作動時期制御を終了するか
否かを判断し、例えばエンジンを停止する場合にはYe
sと判断して弁作動時期制御を終了する。一方、弁作動
時期制御を継続する場合にはNoと判断し、上述したス
テップを繰り返す。
【0022】上述した弁作動時期制御方法により、エン
ジン回転数が高い場合には、ステップ104において実
際閉弁時期よりも早い目標閉弁時期を算出し、ステップ
108において吸気弁の閉弁時期を早めることができ
る。その結果、上死点への到達時期が早いにもかかわら
ず、圧縮行程の期間を十分に確保することができ、それ
ゆえ、圧縮行程の期間の不足に基づく失火を防止するこ
とができる。
【0023】一方、エンジン回転数が低い場合には、ス
テップ104において実際閉弁時期よりも遅い目標閉弁
時期を算出し、ステップ106において吸気弁の閉弁時
期を遅らせることができる。その結果、混合気の温度上
昇開始時期を遅らせることができ、そのため、上死点へ
の到達時期まで自着火時期を遅らせることができる。そ
れゆえ、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピス
トンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することがで
きる。
【0024】更に混合気の空燃比がリーンである場合に
は、ステップ104において実際閉弁時期よりも早い目
標閉弁時期を算出し、ステップ108において吸気弁の
閉弁時期を早めることができる。その結果、温度上昇率
の低い混合気を自着火温度まで温度上昇させるのに十分
な圧縮行程の期間を確保することができ、それゆえ、圧
縮行程の期間の不足に基づく失火を防止することができ
る。
【0025】一方、空燃比がリッチである場合には、ス
テップ104において実際閉弁時期よりも遅い目標閉弁
時期を算出し、ステップ106において吸気弁の閉弁時
期を遅らせることができる。その結果、混合気の温度上
昇開始時期を遅らせることができる。そのため、混合気
の温度上昇率が高いにもかかわらず、上死点への到達時
期まで自着火時期を遅らせることができる。それゆえ、
自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストンとコ
ンロッドとの衝突音の発生を防止することができる。
【0026】本発明の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時
期制御装置の第二の実施形態では、第一の実施形態にお
ける弁作動時期制御と共に、エンジン過渡運転時におけ
る弁作動時期制御の応答遅れを補うためのスロットル開
度変更制御が行われる。図4は本実施形態のスロットル
開度変更制御方法を示すフローチャートである。図1及
び図4に示すように、スロットル開度変更制御が開始す
ると、まずステップ201において、エンジン回転数セ
ンサ20とアクセル開度センサ21とにより、第一の時
間t1 におけるエンジン回転数Ne1 (t1 )とアクセ
ル開度B1 (t 1 )とを読み込む。続いてステップ20
2において、第一の時間から所定時間経過後の第二の時
間t2 におけるエンジン回転数Ne2 (t2 )とアクセ
ル開度B 2 (t2 )とを読み込む。続いてステップ20
3において、エンジン回転数Ne 1 (t1 )及びNe2
(t2 )からエンジン回転数の差分ΔNe(=Ne
2 (t 2 )−Ne1 (t1 ))を算出する。続いてステ
ップ204において、アクセル開度B1 (t1 )及びB
2 (t2 )からアクセル開度の差分ΔB(=B
2 (t2)−B1 (t1 ))を算出する。
【0027】続いてステップ205において、エンジン
回転数の差分の絶対値|ΔNe|が所定値Aより大きい
か否かを判断する。Yesの場合には、エンジン過渡運
転時であって弁作動時期制御の応答遅れが発生すると判
断してステップ206に移行する。Noの場合には、弁
作動時期制御の応答遅れが発生しないと判断してステッ
プ213に移行する。ステップ206において、エンジ
ン回転数の差分ΔNeの値が正であるか否かを判断す
る。Yesである場合には、エンジンの加速時であると
判断してステップ207に移行する。Noである場合に
は、エンジンの減速時であると判断してステップ210
に移行する。
【0028】ステップ207において、ECU22のR
OMに格納された図5に示すマップ値から補正係数αを
読み込む。図5は、時刻と補正係数α及びβとの関係を
示したマップである。図5に示すように、補正係数α
は、正の値であり、スロットル開度変更制御開始から時
間の経過と共に減少している。補正係数βは、負の値で
あり、スロットル開度変更制御開始から時刻の経過と共
に増加している。続いてステップ208において、補正
係数αとアクセル開度の差分の絶対値|ΔB|とエンジ
ン回転数の差分の絶対値|ΔNe|とからスロットル開
度変更制御量ΔT(=α×|ΔB|×|ΔNe|)を算
出する。続いてステップ209において、ステップ20
8で算出された正のスロットル開度変更制御量ΔTに基
づいて、スロットル弁17を駆動してスロットル開度を
変更制御する、つまりスロットル開度を増加させ、ステ
ップ213に移行する。
【0029】一方、ステップ210においては、ECU
22のROMに格納された上述した図5に示すマップ値
から補正係数βを読み込む。続いてステップ211にお
いて、補正係数βとアクセル開度の差分の絶対値|ΔB
|とエンジン回転数の差分の絶対値|ΔNe|とからス
ロットル開度変更制御量ΔT(=β×|ΔB|×|ΔN
e|)を算出する。続いてステップ212において、ス
テップ211で算出された負のスロットル開度変更制御
量ΔTに基づいて、スロットル弁17を駆動してスロッ
トル開度を変更制御する、つまりスロットル開度を減少
させ、ステップ213に移行する。
【0030】ステップ213において、スロットル開度
変更制御を終了するか否かを判断し、例えばエンジンを
停止する場合にはYesと判断してスロットル開度変更
制御を終了する。一方、スロットル開度変更制御を継続
する場合にはNoと判断し、上述したステップを繰り返
す。
【0031】図1、図2及び図4において、上述した第
一の実施形態の弁作動時期制御では、エンジン過渡運転
時のエンジン回転数の差分ΔNeの値が正である場合、
つまりエンジン回転数の変化率が正である場合、ステッ
プ101において実際閉弁時期を読み込んだ時とステッ
プ108において閉弁時期を早めた時とでエンジン回転
数が変化している。そのため、弁作動時期制御の応答遅
れが発生してしまう、つまり、実際に必要なだけ閉弁時
期を早めることができない。その結果、実質的な圧縮行
程の期間が不足してしまう。上述した第二の実施形態の
スロットル開度変更制御では、その場合に、ステップ2
09においてスロットル開度変更制御を行ってスロット
ル開度を増加させる。その結果、吸気弁7の閉弁時にお
ける燃焼室4内の混合気の圧力を増加させることがで
き、それゆえ、圧縮行程において混合気を必要十分なだ
け圧縮し、適切な時期に自着火させることができる。
尚、上述したように補正係数αは時間の経過と共に減少
しているため、弁作動時期制御の応答遅れがなくなるだ
け時間が経過すると、スロットル開度変更制御量はゼロ
になる。
【0032】一方、上述した第一の実施形態の弁作動時
期制御では、エンジン過渡運転時のエンジン回転数の差
分ΔNeの値が負である場合、つまりエンジン回転数の
変化率が負である場合、ステップ101において実際閉
弁時期を読み込んだ時とステップ106において閉弁時
期を遅らせた時とでエンジン回転数が変化している。そ
のため、弁作動時期制御の応答遅れが発生してしまう、
つまり、実際に必要なだけ閉弁時期を遅らせることがで
きない。その結果、実質的な圧縮行程の期間が過剰にな
ってしまう。上述した第二の実施形態のスロットル開度
変更制御では、その場合に、ステップ212においてス
ロットル開度変更制御を行ってスロットル開度を減少さ
せる。その結果、吸気弁7の閉弁時における燃焼室4内
の混合気の圧力を減少させることができ、それゆえ、圧
縮行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切な
時期に自着火させることができる。尚、上述したように
補正係数βは時間の経過と共に増加しているため、弁作
動時期制御の応答遅れがなくなるだけ時間が経過する
と、スロットル開度変更制御量はゼロになる。
【0033】尚、上述した実施形態では、エンジン過渡
運転時であるか否かをエンジン回転数センサ20を使用
して判断したが、他の実施形態では、トランスミッショ
ンの変速が行われたか否かを不図示の検出手段を使用し
て判断することも可能である。また、図1に示した実施
形態ではインジェクタ16を吸気ポート5内に設けてあ
るが、他の実施形態では、図6に示すように、インジェ
クタ16’を燃焼室4内に設けることも可能である。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、機関回
転数が高い場合に、圧縮行程の期間の不足に基づく失火
を防止することができると共に、機関回転数が低い場合
に、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピストン
とコンロッドとの衝突音の発生を防止することができ
る。
【0035】請求項2に記載の発明によれば、空燃比が
リーンである場合に、圧縮行程の期間の不足に基づく失
火を防止することができると共に、空燃比がリッチであ
る場合に、自着火の早過ぎに基づくトルクの低下及びピ
ストンとコンロッドとの衝突音の発生を防止することが
できる。
【0036】請求項3に記載の発明によれば、機関過渡
運転時の、機関回転数の変化率が正である場合に、弁作
動時期制御の応答遅れが発生して実質的な圧縮行程の期
間が不足してしまうにもかかわらず、吸気弁の閉弁時の
混合気の圧力を増加させることができ、それゆえ、圧縮
行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切な時
期に自着火させることができる。
【0037】請求項4に記載の発明によれば、機関過渡
運転時の、機関回転数の変化率が負である場合に、弁作
動時期制御の応答遅れが発生して実質的な圧縮行程の期
間が過剰になってしまうにもかかわらず、吸気弁の閉弁
時の混合気の圧力を減少させることができ、それゆえ、
圧縮行程において混合気を必要十分なだけ圧縮し、適切
な時期に自着火させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制
御装置の第一の実施形態の概略構成図である。
【図2】第一の実施形態の弁作動時期制御方法を示すフ
ローチャートである。
【図3】エンジン回転数と混合気の空燃比と吸気弁の目
標閉弁時期との関係を示したマップである。
【図4】本実施形態のスロットル開度変更制御方法を示
すフローチャートである。
【図5】時刻と補正係数α及びβとの関係を示したマッ
プである。
【図6】本発明の圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制
御装置の他の実施形態の概略構成図である。
【符号の説明】
4…燃焼室 7…吸気弁 15…VVT 19…空燃比センサ 20…エンジン回転数センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/04 320 F02D 41/04 320 43/00 301 43/00 301K 301Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁を備えた圧縮自着火式内燃機関の
    弁作動時期制御装置において、機関回転数の増加に従っ
    て前記吸気弁の閉弁時期を早めることを特徴とする圧縮
    自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置。
  2. 【請求項2】 燃焼室と吸気弁とを備えた圧縮自着火式
    内燃機関の弁作動時期制御装置において、前記燃焼室に
    供給される混合気の空燃比がリーンであるほど、前記吸
    気弁の閉弁時期を早めることを特徴とする圧縮自着火式
    内燃機関の弁作動時期制御装置。
  3. 【請求項3】 スロットル弁と前記スロットル弁の開度
    を変更するスロットル弁開度変更手段とを具備し、前記
    スロットル弁開度変更手段は、機関回転数の変化率が正
    である場合に前記スロットル弁の開度を増加させること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮自着火式内燃
    機関の弁作動時期制御装置。
  4. 【請求項4】 スロットル弁と前記スロットル弁の開度
    を変更するスロットル弁開度変更手段とを具備し、前記
    スロットル弁開度変更手段は、機関回転数の変化率が負
    である場合に前記スロットル弁の開度を減少させること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮自着火式内燃
    機関の弁作動時期制御装置。
JP22630197A 1997-08-22 1997-08-22 圧縮自着火式内燃機関の弁作動時期制御装置 Expired - Fee Related JP3755253B2 (ja)

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JP2018172980A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 マツダ株式会社 予混合圧縮着火式エンジン

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