JP3755027B2 - ウォーム歯車の歯面修整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウォーム歯車の製造における、ウォームホイールの歯面を修整する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ウォーム歯車の性能を向上させるために、歯面の修整が不可欠であることは従来より知られている。適切な歯面修整を行うことにより、ウォームとウォームホイールとの滑らかな噛み合いが実現される、両者の歯の間への潤滑油の流入が容易となって潤滑状態が改善される、加工誤差や組み立て誤差による歯の片当たりが防止される等の利点が得られるからである。
【0003】
かかる歯面修整方法として、従来より種々の方法が提案されている。例えば、ウォームよりも外径の大きなホブを用いてウォームホイールを歯切りする方法、歯切りの際にホブの軸をわずかに傾斜させる方法、ウォームの軸方向のピッチをホブのピッチよりもわずかに大きくする方法等である。
【0004】
しかしながら、こうした従来の方法は、いずれも、最終仕上げの際には試行錯誤的、経験的な歯当たり調整が必要であり、効率的なウォーム歯車の製造を困難なものとしていた。また、この事は同時に、従来の方法では、ウォームの歯形や条数等に係わらず、いかなる種類、形式のウォーム歯車にも適用できる歯面修整方法を見出す事が困難であることを意味するものでもあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、いかなる種類、形式のウォーム歯車に対しても、ウォームホイールの歯面の修整を効率的に行うことができ、それによってウォーム歯車の性能向上を図ることが可能となる、ウォーム歯車の歯面修整方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、ウォームと、これと噛み合うウォームホイールからなるウォーム歯車の製造において、前記ウォームホイールの歯面の修整を行うに際し、前記ウォームのピッチ円半径rwよりも大きなピッチ円半径rhと、これらピッチ円半径の比rh/rwに応じて前記ウォームの条数Nwよりも増加させた条数Nhと、前記ウォームの歯形と共役な歯形と、前記ウォームの歯の進み角と等しい進み角と、を具える切刃を有し、前記条数Nhを非整数とし、外周面において切刃を有する領域と切刃を有しない領域とを有し、
前記切刃を有する領域を、外周方向に 180 °未満の範囲としたホブを用いることを特徴とするウォーム歯車の歯面修整方法に関するものである。
【0007】
本発明によるウォーム歯車の歯面修整方法は、前記ウォームホイールと前記ホブとの間の位相補正を行うことを特徴とするものである。
【0008】
また本発明は、前記のウォーム歯車の歯面修整方法に用いるホブに関するものであり、このホブは、その外周面において、切刃を有する領域と切刃を有しない領域とを有し、前記切刃を有する領域を、外周方向に180°未満の範囲とすることを特徴とするものである。
【0009】
さらに本発明は、前記の歯面修整方法により、前記ホブを用いてウォームホイールの歯面修整を行うことを特徴とするホブ盤に関するものである。
【0010】
【発明の効果】
本発明によるウォーム歯車の歯面修整方法においては、ウォームホイールの歯切りを行うためのホブを、ウォームよりもピッチ円半径を大きくすると共に、条数をホブとウォームそれぞれのピッチ円半径の比に応じて増加させ、また歯形をウォームと共役、すなわち基準ラックを介してウォームと噛み合うような歯形とし、さらに歯の進み角をウォームと等しくしたものとしている。
【0011】
このようなホブを用いてウォームホイールの歯面修整を行うことにより、ウォームとウォームホイールとの滑らかな噛み合いや、ウォームとウォームホイールの歯面間への潤滑油の流入が容易となるような適切な歯面を、試行錯誤的、経験的な歯当たり調整を行うこと無く形成することが可能となる。
【0012】
また、ホブとウォームとの間の歯形と寸法の関係を明確に定義することができることから、いかなる種類、形式のウォーム歯車にも適用することができ、ウォームの歯形が任意に与えられた場合や、歯形を転位させた場合、また多条ウォームの場合にも、適切な歯面修整を容易に行うことが可能となる。
【0013】
さらに、ホブの切刃の進み角をウォームの歯の進み角と等しくしながらも、ホブのピッチ円半径をウォームのピッチ円半径よりも増加させたことにより、ウォームホイールと接触するホブの切刃の条数が実質的に非整数となることから、ウォームとウォームホイールとの間の隙間を任意に調整することができ、しかもホブの切刃の進み角をウォームの歯の進み角と等しくしているためにホブ軸を傾斜させる必要が無いことから、ウォームホイールの歯切りに用いるホブ盤の構造の簡素化と歯切り精度の向上が期待できる。
【0014】
また本発明によるウォーム歯車の歯面修整方法においては、ホブの切刃の条数が実質的に非整数となるため、ホブが1回転すると、1つの切刃の進み角に沿ったウォームの歯のねじ線が他の切刃によるねじ線と合流して干渉する可能性がある。そのため、歯面修整に際し、ホブとウォームホイールとの間で位相補正を行い、こうしたねじ線同士の干渉を避けることとしている。
【0015】
また本発明によるホブは、その外周面に、切刃を有する領域と、切刃を有しない領域とを設け、その切刃を有する領域を、外周方向に 180 °未満の範囲とすることとしている。
【0016】
本発明によるホブは、前述したように切刃の条数が実質的に非整数となるため、ホブが1回転すると、1つの切刃の進み角に沿ったウォームホイールの歯のねじ線が他の切刃によるねじ線と合流して干渉する可能性がある。そのため、ホブの外周面にに切刃を有する領域と切刃を有しない領域とを設けることにより、こうしたねじ線同士の干渉を有効に回避する。
【0017】
さらに本発明によるホブ盤は、上述した歯面修整方法により、上述したホブを用いてウォームホイールの歯面修整を行うものであることから、ウォームとウォームホイールの歯面間への潤滑油の流入が容易となるような適切な歯面を、試行錯誤的、経験的な歯当たり調整や、歯切りの際にホブ軸を傾斜させる必要無しに精度良く形成することができ、しかもホブ盤自体の構造の簡素化をも図ることが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明におけるウォーム、ウォームホイールおよびホブの関係を示すものであり、図1(a)はホブによるウォームホイールの歯切りを示す断面図、図1(b)はウォームとウォームホイールとの噛み合いを示す断面図、図1(c)は図1(a)および図1(b)をホブおよびウォームの軸線方向から見た図をそれぞれ示す。
【0020】
図より明らかなように、ウォームホイール1を歯切りするホブ2の切刃のピッチ円半径rhは、ウォーム3のピッチ円半径rwよりも大きく、また、図1(c)に示すように、ホブ2の切刃によるねじ面は、ウォーム3の歯によるねじ面を包絡するような形状となっている。
【0021】
また、ホブ2の切刃4の歯形と、ウォーム3の歯5の歯形とは共役な関係、すなわち、これらの歯形は基準ラックを介して互いに滑らかに噛み合うような関係となっている。なお、これらの関係を図2に模式的に示している。
【0022】
上述したように、ホブ2の切刃のピッチ円半径rhは、ウォーム3の歯のピッチ円半径よりrwも大きい。そのため、両者を共役とするために、ホブ2の切刃4の条数をウォーム3の歯5の条数よりも増加させる。この条数を増加させる割合は、ホブ2の切刃4のピッチ円半径rhとウォーム3の歯5のピッチ円半径rwとの比とする。したがって、ホブ2の切刃4の条数Nhとウォーム3の歯の条数Nwとの関係は、ホブ2の切刃4のピッチ円半径rhをウォーム3の歯5のピッチ円半径rwに対してΔr増加させるとすると、以下の式で表される。
【数1】
rh=rw+Δr
Nh=Nw・rh/rw
【0023】
また、ホブ2の切刃4の進み角γhは、切刃4のモジュール(すなわち、ウォームの歯の歯直角モジュール)をmnとすると、
【数2】
γh=sin-1(mnNh/2rh)
で与えられる。
【0024】
ここで、前記のNh=Nw・rh/rwの関係から、上式で与えられるγhは、
【数3】
γh=sin-1(mnNh/2rh)
=sin-1(mnNw/2rw)
=γw
となり、ホブ2の切刃4の進み角γhはウォーム3の歯5の進み角γwに等しくなる。これにより、歯切りに際してはホブを傾斜させる必要がなくなる。
【0025】
図3は、ホブ2の断面図を示すものである。図示のように、ホブ2は外周面に、外周に沿って二つの領域、すなわち切刃4を有している領域Aと、切刃4を有していない領域Bが設けられている。また、領域Aの範囲は、角度にして180°未満としている。
【0026】
ホブ2をこのような形状にする理由は以下の通りである。すなわち、前述したようにホブ2の切刃4のピッチ円半径rhは、ウォーム3の歯5のピッチ円半径rwよりも大きく、また、ホブ2の切刃4の条数Nhは、前記の式で示されるように、ウォーム3の歯5の条数Nwに対して、これらピッチ円半径の比に相当する分だけ増加している。そのため、ウォーム3の歯切りに際し、歯切りを行うホブ2の切刃4の条数Nhは実質的に非整数となる(例えば、ウォーム3の歯5の条数Nwが3のとき、ホブ2の切刃4の条数Nhは3.3となる)。
【0027】
このとき、ホブ2が歯切りを行いながら1回転して次の歯切りを行うと、ホブ2の1回転では整数の条数分だけしか切刃が移動しないため、ホブ2に設定された条数と、ウォームホイール1に形成される歯と噛み合うウォーム3の歯5の条数との間のずれにより、1つの切刃の進み角に沿って形成されたウォーム3の歯5の1つのねじ線が、他の切刃に沿って形成された他のねじ線と合流して干渉する可能性が生じる。その結果、一旦形成された歯のねじ線が、他の切刃によって削られてしまうおそれがある。
【0028】
こうした事態を避けるため、本発明においては、ホブ2を上述したような形状、すなわち、外周面の一部のみに切刃を有するような形状とすると共に、後に説明する位相補正を行うこととしている。
【0029】
図4は、図3に示すホブ2による歯切りを示すものである。まず、図4(a)に示すように、ホブ2とウォームホイール1をそれぞれ回転させ、ホブ2に形成された切刃4によって歯切りを行う。切刃4は、ホブ2の外周面の一部の領域にしか形成されていないため、図4(b)に示すように、ホブ2の回転に伴って、ホブ2の切刃4が形成されていない領域とウォームホイール1とが対面することとなる。このとき、前述した条数のずれを補正するための位相補正を行う。つまり、ホブ2の切刃4がウォームホイールの歯切りを行い、1回転して再び歯切りを行う前に、ホブ2の切刃4とウォーム3の歯5との条数のずれを補正する。
【0030】
位相補正は、例えば、ホブ2またはウォームホイール1のいずれか一方の回転速度を速くするか遅くする、またはホブ2を軸線方向にわずかにずらす、と言った操作により行う。実際には、NC制御のプログラムによって連続的かつ自動的に行うこととしても良い。
【0031】
なお、実際のウォームホイール1の製造に際しては、図3のホブ2を最初から歯切りに使用しても良く、あるいは予め従来形のホブを用いて粗削りを行い、仕上げを図3のホブ2により行うこととしても良い。
【0032】
図5は、ウォームホイール1とウォーム3との噛み合い状態を示すものであり、図5(a)はウォーム3の軸線に沿った断面図、図5(b)はウォーム3の軸線から見た断面図である。なお、本図は後に説明するグラフの理解のために示すものである。ここで、図示のように、ウォームホイール1の歯6の先端部を歯先、底部を歯元と呼び、ウォームホイール1の歯6の間の、ウォーム3の回転によって、新たな歯5の部分が進入する箇所を入口、歯5が出て行く箇所を出口と呼ぶ。また、歯6の幅は、図において∠AOB=60°となる点A,B間の距離で定義する。
【0033】
図6は、図5に示すウォームホイールとウォームの相互に噛み合う歯面間の隙間の状態を示す等隙間線図を示し、図の横軸は歯幅を、縦軸はウォームホイールの歯高(歯丈)である。
【0034】
ここで、図6(a)は台形の歯形を有するウォームホイールの歯切りに際し、ピッチ円半径がウォームのそれと等しいホブを使用した場合の、ウォームとウォームホイール相互の歯面間の隙間(接触隙間)を示すものである。ここで、等隙間線の間隔Δhは5μmである。この図では、隙間ゼロの線がウォームホイールの歯丈のほぼ中央で、ウォームホイールの歯幅全体に亘って存在していることが示されている。これは、ウォームの歯とウォームホイールの歯とが、ウォームホイールの幅全体に亘って線接触していることを示すものである。
【0035】
一方、図6(b)は、同様に台形の歯形を有するウォームホイールの歯切りに際し、本発明によるホブを使用した場合の、ウォームとウォームホイール相互の歯面間の接触隙間を示すものである。ここで使用したホブは、ピッチ円半径、すなわちホブ径を2mm増加させたものとしている。ここでも等隙間線の間隔Δhは5μmである。この図においては、等隙間線が楕円状に現れている。これは、ウォームの歯とウォームホイールの歯が相互に点接触していることを示すものである。すなわち、両者が歯幅の入口および出口で隙間を持って滑らかに噛み合うことを示している。
【0036】
次に図7は、ウォームと共役なホイールと、本発明による方法を用いて歯切りを行ったウォームホイールの、相互の歯面間の隙間(噛み合い隙間)を示す等隙間線図である。ここで、図示の噛み合い隙間とは、ウォームを回転させて多数の接触隙間を描いた場合に、これら接触隙間を包絡させたものに相当するものである。
【0037】
本図は、ホブ径をウォームよりも2mm増加させたホブを用いて、ウォームの歯の条数Nwをそれぞれ3,6,9としてウォームホイールの歯切りを行った場合の結果を示すものである。なお、前述したように、本発明においては、ホブの切刃の条数Nhは実質的に非整数となるため、前記各ウォームに対応するNhの値はそれぞれ3.25,6.5,9.75となる。
【0038】
ここで、図7(a)は条数Nw=3、図7(b)は条数Nw=6、図7(c)は条数Nw=9の場合をそれぞれ示すものであるが、いずれも接触点(隙間ゼロの点)がウォームの回転に伴ってウォームホイールの歯幅中央を歯丈に沿って移動していることが示されている。これは、ウォームとウォームホイールの歯が相互に正確に接触し、回転伝達誤差の無い噛み合いが行われていることを示すものである
【0039】
また、図の等隙間線の密度(混み具合)は隙間の大きさを示し、密度が高ければ隙間は大きく、逆に密度が低ければ隙間が小さいことを示す。図7(a)〜(c)のいずれにおいても、ウォームホイールの左側、すなわちウォームの歯が進入してくる側の隙間が大きく、右側、すなわちウォームの歯が出ていく側の隙間が小さくなっている。ウォームとウォームホイールの歯面間への潤滑油の導入は、左側から行われるため、これらの結果は、歯面間への潤滑油の導入が容易となり、良好な潤滑状態が得られることを示している。
【0040】
図8は、ウォームホイールの歯に転位を与えた場合、すなわちホブによるウォームホイールの歯切りの際、ホブの切刃のピッチ線をウォームホイールの歯のピッチ線からずらして歯切りを行った場合の、ウォームとウォームホイールとの噛み合い隙間を示す等隙間線図である。
【0041】
ここで、図8(a)は凸円弧ウォームに対して-4mmの負の転位、すなわちホブ切刃のピッチ円がウォームホイールのピッチ円と交差するような転位を与えた場合を示し、一方図8(b)は凹円弧ウォームに対して4mmの正の転位、すなわちホブ切刃のピッチ円がウォームホイールのピッチ円よりも外側に位置するような転位を与えた場合を示すものである。
【0042】
本図に示される通り、ウォームホイールの歯に転位を与えた場合でも、ウォームとウォームホイールの歯相互の正確な接触と、それによる伝達誤差の無い良好な噛み合いが実現され、また潤滑油の導入が容易となるような良好な歯面間の隙間が得られていることが理解される。
【0043】
図9はホブのピッチ円半径の、ウォームのピッチ円半径に対する増径率Δr/rwと、ウォームホイールの歯幅(図5のAB間の距離)端における、ウォームとウォームホイールの歯面間の隙間との関係を示すグラフである。ここで、入口側とは点A側、出口側とは点B側をそれぞれ示すものである。また、ウォームの歯の条数Nw=3、モジュールmn=4、ウォーム径rw=24mm、基準ピッチ線上の圧力角αn=25°である。図より明らかなように、歯面間の隙間とホブ径の増径率とは、ほぼ比例関係にある。
【0044】
図10は、ウォームの歯の進み角と、ホブのピッチ円半径のウォームのピッチ円半径に対する増分Δrによって無次元化した歯面間の隙間との関係を示すグラフであり、図では3種類の異なる圧力角に対してウォームホイールの入口側および出口側(図5参照)それぞれについて示すものである。
【0045】
この図10を用いると、ウォームのピッチ円半径rw、ホブのピッチ円半径の増分Δr、歯の圧力角αnおよびウォームの歯の進み角γwを与えると、ウォームとウォームホイールの歯面間の隙間を求めることができる。例えばrw=12mm,αn=20°,γw=15°のウォーム歯車において、ホブのピッチ円半径の増分をΔr=0.5mmとすると、図10より、入口側の隙間δA=0.049×0.5=24.6μm、出口側の隙間δB=0.026×0.5=13.2μmと求められる。
【0046】
以上説明したように、本発明によるウォームホイール歯車の歯面修整方法によれば、いかなる種類、形式のウォーム歯車に対しても、歯面の修整を効率的に行うことができ、それによって、ウォームとウォームホイールとの滑らかな噛み合いが実現でき、またウォームとウォームホイールとの間へ潤滑油の流入が容易となるような適切な歯面を、試行錯誤的、経験的な歯当たり調整を行うこと無く形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明におけるウォーム、ウォームホイールおよびホブの関係を示す図である。
【図2】 本発明におけるウォーム、ウォームホイール、基準ラックおよびホブの相互の関係を模式的に示す図である。
【図3】 本発明に係るホブの形状を示す断面図である。
【図4】 図3に示すホブによるウォームホイール歯切り工程を概略示す図である。
【図5】 本発明に係る方法により歯切りを行ったホブとウォームとの噛み合い状態を示す図である。
【図6】 図5に示すウォームホイールとウォームの相互に噛み合う歯面間の隙間の状態を示す等隙間線図である。
【図7】 ウォームと共役なホイールと、本発明による方法を用いて歯切りを行ったウォームホイールの、相互の歯面間の隙間(噛み合い隙間)を示す等隙間線図である。
【図8】 ウォームホイールの歯に転位を与えた場合の、ウォームとウォームホイールとの噛み合い隙間を示す等隙間線図である。
【図9】 ホブのピッチ円半径の、ウォームのピッチ円半径に対する増径率と、ウォームホイールの歯幅端における、ウォームとウォームホイールの歯面間の隙間との関係を示すグラフである。
【図10】 ウォームの歯の進み角と、ホブのピッチ円半径のウォームのピッチ円半径に対する増分によって無次元化した歯面間の隙間との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ウォームホイール
2 ホブ
3 ウォーム
4 ホブの切刃
5 ウォームの歯
6 ウォームホイールの歯
Claims (3)
- ウォームと、これと噛み合うウォームホイールからなるウォーム歯車の製造において、前記ウォームホイールの歯面の修整を行うに際し、
前記ウォームのピッチ円半径rwよりも大きなピッチ円半径rhと、
これらピッチ円半径の比rh/rwに応じて前記ウォームの条数Nwよりも増加させた条数Nhと、
前記ウォームの歯形と共役な歯形と、
前記ウォームの歯の進み角と等しい進み角と、
を具える切刃を有し、前記条数Nhを非整数とし、
外周面において切刃を有する領域と切刃を有しない領域とを有し、
前記切刃を有する領域を、外周方向に180°未満の範囲としたホブを用いると共に、
前記ウォームホイールと前記ホブとの間の位相補正を行うことを特徴とするウォーム歯車の歯面修整方法。 - 請求項1記載の方法に用いるウォームホイール歯面修整用ホブ。
- 請求項2記載のホブによりウォームホイールの歯面修整を行うことを特徴とする請求項1記載の方法に用いるホブ盤。
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