JP3754658B2 - 耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルトおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高強度ボルトおよびその製造方法に関し、特にミクロ組織の調整により耐遅れ破壊特性に優れたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
高強度ボルトは引張強さが1300MPaを超えると遅れ破壊が生じやすくなるため、JISB1186,JISB1051によって上限強度をF10T級、12T級に規定されている。
【0003】
F10T級の鋼は低炭素ボロン鋼が、F12T級用鋼としてはSCM435やSCM440が主に用いられている。
【0004】
更に高強度で、遅れ破壊特性に優れる鋼として18Niマルエージ鋼が知られているものの低合金鋼と比較して極めて高価であり、高強度ボルト用鋼として用いることはできない。
【0005】
特公昭60−14096号公報、特開昭59−182950号公報、特開昭59−182951号公報にはマルエージ鋼より安価で、低合金鋼より遅れ破壊特性に優れる鋼が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらに記載の鋼のNi含有量も、マルエージ鋼に比較して少ないとはいえ、ボルト用鋼として大量に使用できる程には低減されておらず、安価で耐遅れ割れ破壊特性に優れた鋼の開発が課題とされている。
【0007】
そこで本発明では、高価な元素を用いずに1300MPa以上の高強度を有し、且つ耐遅れ破壊特性に優れたボルトおよびその製造条件を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため耐遅れ破壊特性に及ぼす鋼の組織、組成の影響について鋭意検討を行い、遅れ破壊の原因である拡散性水素のトラップサイトとして微細析出物が有効で、特に10nm未満とした場合、優れた効果が得られ、更に、そのような微細析出物としてTi,Mo系炭化物を含有するものが好ましく、また高強度化にも有効であることを知見した。
【0009】
本発明は以上の知見を基に更に検討を加えてなされたものである。すなわち、本発明は、
1.質量%で、C ≦0.35%、Si≦0.50%、Mn:0.1〜2%、Al:0.01〜0.1%、Ti:0.03〜0.20%、Mo:0.05〜0.6%、残部Fe及び不可避的不純物よりなり、焼戻しマルテンサイト単相組織を有し、焼戻しマルテンサイト相中に粒径10nm未満の微細析出物が全析出物の90%以上、分散析出していることを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
【0010】
2.鋼組成として更に式(1)を満足することを特徴とする請求項1記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}≦5 --- (1)
但し、各元素は含有量(質量%)とする。
【0011】
3.微細析出物がTiとMoの炭化物であることを特徴とする請求項1または2記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
【0012】
4.鋼組成として、更に質量%で、Nb≦0.08%、V ≦0.15%、W ≦1.5%の一種または二種以上を含有する請求項1から3の何れか1つに記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
【0013】
5.鋼組成として更に式(2)を満足することを特徴とする請求項4記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)+(Nb/93)+(V/51)+(W/184)}≦5 --- (2)
但し、各元素は含有量(質量%)とし、含有しないものは0とする。
【0014】
6.微細析出物がTiとMoとNb、V、Wの内の少なくとも一種とを含む炭化物であることを特徴とする請求項4または5に記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
【0015】
7.鋼組成として更に質量%で、Cu:0.01〜0.3%、Ni:0.05〜1.0%、Cr:0.01〜0.25%、B:0.0003〜0.003%の一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1から6の何れか1つに記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
【0016】
8.請求項1、2、4、5、7の何れか1つに記載の組成の鋼を1100℃以上に加熱後、仕上げ温度800℃以上で圧延し、その後の冷却において700〜550℃を0.5℃/sec超えの冷却速度で冷却して棒鋼とした後、ボルト成形後、焼入れし、その後、550〜700℃で10分以上保持することを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルトの製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係るボルトのミクロ組織、成分組成および製造条件について以下に詳細に説明する。
【0019】
1.ミクロ組織
本発明に係るボルトは、優れた耐遅れ破壊特性と1300MPa以上の高強度が得られるよう、そのミクロ組織を焼戻しマルテンサイト単相で且つ粒径10nm未満の微細析出物を含む組織に規定する。
【0020】
母相を焼戻しマルテンサイト単相組織とすることにより、強度及び靭性を向上させ、更に該組織中に微細析出物を分散析出させることにより強度の向上とともに耐遅れ破壊特性を向上させる。
【0021】
本発明においてマルテンサイト単相組織とは、断面組織観察(200倍の光学顕微鏡組織観察)でマルテンサイト面積率95%以上とし、好ましくは98%以上とする。
【0022】
本発明では微細析出物は粒径10nm未満とする。析出物の粒径が10nm以上の場合、拡散性水素のトラップサイトとしての働きが不充分で強度および耐遅れ破壊特性の向上が得られにくい。
【0023】
微細析出物の粒径は小さいほど有効で、望ましくは5nm,更に望ましくは3nm以下で、そのような微細析出物としてTi、Moを複合含有した炭化物、またそれらに更にNb,V,Wの一種または二種以上を含む炭化物が好ましい。
【0024】
これらの微細析出物の分布形態は特に規定しないが、母相中に均一分散(分散析出)することが望ましい。
【0025】
また、本発明において、微細析出物の大きさは、全析出物の90%以上で満足すれば、焼戻し後目的とする引張強さが得られる。但し、10nm以上の大きさの析出物は析出物形成元素を消費し、強度に悪影響をあたえるため、50nm以下とすることが好ましい。
【0026】
上述した析出物とは別に少量のFe炭化物を含有しても本発明の効果は損なわれないが、平均粒径が1μm以上のFe炭化物を多量に含むと靭性を阻害するため、本発明においては含有されるFe炭化物の大きさ上限は1μm、含有率は全体の1%以下とすることが望ましい。
【0027】
なお、これらの微細析出物の観察、組成の同定は、薄膜を用いた透過型電子顕微鏡(TEM)やTEMに装備されたエネルギー分散型X線分光装置(EDX)により行うことができる。
【0028】
微細析出物の全析出物に占める割合は、以下の方法により求める。電子顕微鏡試料を、ツインジェット法を用いた電解研磨法で作成し、加速電圧200kVで観察する。その際、微細析出物が母相に対して計測可能なコントラストになるように母相の結晶方位を制御し、析出物の数え落としを最低限にするために焦点を正焦点からずらしたデフォーカス法で観察を行う。
【0029】
また、析出物粒子の計測を行った領域の試料の厚さは電子エネルギー損失分光法を用いて、弾性散乱ピークと非弾性散乱ピーク強度を測定することで評価する。
【0030】
この方法により、粒子数の計測と試料厚さの計測を同じ領域について実行することができる。粒子数および粒子径の測定は試料の0.5×0.5μmの領域4箇所について行い、1μm2たりに分布する析出物を粒径ごとの個数として算出する。粒径は平均粒径とした。
【0031】
この値と試料厚さから、析出物の1μm3当たりに分布する粒子径ごとの個数を算出し、径が10nm未満の析出物について、測定した全析出物に占める割合を算出する。
【0032】
2.成分組成
本発明に係るボルトは上述したミクロ組織で目的とする性能が得られるが、以下の成分組成とすることが好ましい。
【0033】
C
Cは強度確保のため添加する。0.35%を超えて含有すると微細析出物が粗大化し、強度が低下するため0.35%以下とする。
【0034】
Si
Siは強度上のため添加する。0.50%を超えるとその効果が飽和し、冷間加工時の変形抵抗が高く、加工性が低下するため、0.50%以下とする。
【0035】
Mn
熱間延性、焼入れ性を向上させるため、0.1%以上添加する。一方、2%を超えると耐遅れ破壊特性が低下するため0.1〜2%とする。
【0036】
Al
Alは脱酸剤として作用する。またNとAlNを形成し、Bの焼入れ性効果を向上させるため0.01%以上添加する。一方、0.1%を超えるとその効果が飽和するため、0.01〜0.1%とする。
【0037】
Ti
TiはTi系炭化物や、MoとともにTi−Mo系炭化物を含む析出物を微細に析出させ、拡散性水素のトラップサイトを形成することにより耐遅れ破壊特性を向上させ、また強度も向上させるため添加する。0.03%未満では析出物量が少なく所望の強度及び耐遅れ破壊特性が得られないため0.03%以上とし、一方、0.20%を超えて添加すると析出物が粗大化し、強度向上効果を失うため0.03〜0.20%とする。
【0038】
Mo
MoはMo系炭化物や、TiとともにTi−Mo系炭化物を含む析出物を微細に析出させ、拡散性水素のトラップサイトを形成することにより耐遅れ破壊特性を向上させ、また、強度も向上させるため添加する。所望の引張強度とし、耐遅れ破壊特性を向上させるため0.05%以上とし、一方、0.6%を超えて添加すると冷間鍛造性が低下するため0.05〜0.6%とする。
【0039】
Moは拡散速度が遅く、Tiとともに析出する場合、析出物の成長速度が低下し、微細な析出物が得られやすい。
【0040】
(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}
本パラメータは、析出物の大きさに影響を与えるもので、0.5以上、5以下とした場合、強度の向上とともに耐遅れ破壊特性の向上に有効な粒径10nm未満の微細析出物の形成が容易となり好ましい。
【0041】
微細なTi−Mo系炭化物では、炭化物中のTi,Moは原子比で2.0≧Ti/Mo≧0.2、更に微細な場合は1.5≧Ti/Mo≧0.7であることが観察された。
【0042】
更に、特性を向上させる場合、Nb,V,Wの一種または二種以上を添加することが好ましい。
【0043】
Nb
NbはTiとともに微細析出物を形成して強度上昇に寄与する。また組織を微細化し、また結晶粒の整粒により延性を向上させる。0.08%を超えると過度に微細化し、延性が低下するため0.08%以下とする。
【0044】
V
VはTiと微細析出物を形成するが、0.15%を超えると析出物が粗大化するようになるため、0.15%以下とする。
【0045】
W
WはTiと微細析出物を形成するが、1.5%を超えると析出物が粗大化するようになるため、1.5%以下とする。
【0046】
これらの元素の添加においては、C,Ti,Mo,Nb,V,Wの原子比を規定することが炭化物の微細化に有効で(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)+(Nb/93)+(V/51)+(W/184)}を0.5以上、5以下とした場合、強度の向上とともに耐遅れ破壊特性の向上に有効な粒径10nm未満の微細析出物の形成が容易となる。
【0047】
また、微細なTi−Mo−(Nb,V,W)系炭化物では、炭化物中の各元素は原子比で2.0≧(Ti+Nb+V)/(Mo+W)≧0.2、更に微細な炭化物では1.5≧(Ti+Nb+V)/(Mo+W)≧0.7であることが観察された。
【0048】
本発明では、更に強度を向上させる場合、Cu,Ni,Cr,Bの一種または二種以上を添加することができる。各元素の添加量はそのような効果が得られるようCu:0.01〜0.3%、Ni:0.05〜1.0%、Cr:0.01〜0.25%、B:0.0003〜0.003%とする。
【0049】
また、耐遅れ破壊特性を向上させるために不可避的不純物をP:0.02%以下、S:0.02%以下、N:0.01%以下に規制することが望ましい。
【0050】
尚、これらの元素の含有量や添加の有無により本発明の効果が損なわれることはない。
【0051】
3.製造条件
図1は本発明に係るボルトの概略製造工程図でS1は棒鋼製造工程、S2は搬送工程、S3は製品(ボルト)仕上げ工程を示す。棒鋼製造工程(S1)で鋼塊を熱間圧延し棒鋼とし品質検査後、出荷する。
【0052】
製品(ボルト)仕上げ工程(S3)で、該棒鋼を所定の寸法に切断し、冷間鍛造等の冷間加工を行い、必要に応じて旋削等の切削加工で所望の形状とした後、焼入れ焼戻しを施し、製品(ボルト)とする。以下に望ましい製造工程について詳細に説明する。
【0053】
圧延加熱温度
圧延加熱温度は1100℃以上とする。本発明では、圧延材(棒鋼)に微細析出物が析出し冷間加工性を損なわないよう、熱間圧延時に溶解時から残存する炭化物を固溶させる。
【0054】
圧延加熱温度を1100℃未満とした場合、溶解時から残存するTi−Mo系炭化物等が固溶しないため1100℃以上とする。
【0055】
圧延仕上げ温度
圧延仕上げ温度は800℃未満では圧延荷重が高く真円度が劣化するため800℃以上とする。
【0056】
冷却速度
冷間加工前に微細析出物が析出し、冷間加工性を損なわないよう、圧延後の冷却速度を規定する。微細析出物の析出温度範囲の700〜550℃を、微細析出物が析出する限界冷却速度(0.5℃/sec)超えで冷却する。
【0057】
焼入れ焼戻し
得られた棒鋼からボルトに成形後、所望する高強度や優れた耐遅れ破壊特性を付与させるため、焼入れ焼戻し処理を行う。焼戻しは微細析出物を析出させるように、焼入れ後、加熱温度:550〜700℃、保持温度10分以上で焼戻しを行う。550℃未満では、十分な量の析出物が得られず、700℃超えでは析出物が粗大化するため、550〜700℃とする。
【0058】
本発明は請求項2、3、5、6、8のいずれか一つに記載の組成を有する棒鋼を素材とし、上述した条件でボルトを製造した場合、特に強度、耐遅れ破壊特性に優れたものが得られる。
【0059】
【実施例】
表1に示す種々の組成の鋼(No.A〜I)を用い、強度、耐遅れ破壊特性に及ぼす成分組成の影響について調査した。表中No.A,BはTi−Mo系の本発明例、No.CはさらにCrを添加した本発明例、No.DはTi−Mo系にNb、V、Wを添加した本発明例、No.E〜Iは比較例である。
【0060】
供試鋼を高周波小型溶解炉にて溶製し、鋳造断面160×160mm鋼塊に鋳造後、22mm径の棒鋼に熱間圧延した。その後、冷間鍛造でM22のボルトに成形し、焼入れ焼戻しを行った。
【0061】
その後、耐遅れ破壊特性試験、引張試験、組織観察を行った。耐遅れ破壊試験は各供試鋼からボルトを40本採取し、鋼板(SS400)にナット回転角法で最大荷重まで締め付け、3.5%食塩水で乾湿繰り返し試験を9ヶ月間実施し、破断状況を観察した。引張試験はボルトから平行径10mmの引張試験片を用い、引張強さを求めた。組織観察はボルト首下断面を光学顕微鏡で観察するとともに、析出物を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、その組成をエネルギー分散型X線分光装置(EDX)により求めた。
【0062】
表2に試験結果を示す。本発明例No.1〜4は焼戻しマルテンサイト組織中に10nm以下の微細析出物が観察され、1300MPa以上の高強度でかつ優れた耐遅れ破壊特性(破断数0本)が得られた。
【0063】
一方、No.5は鋼組成は請求項5記載の本発明範囲内であるが、ボルト成形−焼入れ後の焼戻し温度が本発明範囲外で高く、析出物が150nmと粗大化し、強度、耐遅れ破壊特性に劣る。
【0064】
No.6はC量が、No.7はSi量が、No.8はMn量が、No.10はTi量が夫々本発明範囲外であり、引張強さ、耐遅れ破壊特性のいずれまたは両者が劣っている。No.9はP量が多く、耐遅れ破壊特性に劣る。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、耐遅れ破壊特性に優れ且つ高強度なボルトおよびその製造方法が得られ、産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明ボルトの製造工程の一例を示す図。
Claims (8)
- 質量%で、
C ≦0.35%、
Si≦0.50%、
Mn:0.1〜2%、
Al:0.01〜0.1%、
Ti:0.03〜0.20%、
Mo:0.05〜0.6%、
残部Fe及び不可避的不純物
よりなり、焼戻しマルテンサイト単相組織を有し、焼戻しマルテンサイト相中に粒径10nm未満の微細析出物が全析出物の90%以上、分散析出していることを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。 - 鋼組成として更に式(1)を満足することを特徴とする請求項1記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}≦5 --- (1)
但し、各元素は含有量(質量%)とする。 - 微細析出物がTiとMoの炭化物であることを特徴とする請求項1または2記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
- 鋼組成として、更に質量%で、
Nb≦0.08%、
V ≦0.15%、
W ≦1.5%
の一種または二種以上を含有する請求項1から3の何れか1つに記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。 - 鋼組成として更に式(2)を満足することを特徴とする請求項4記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)+(Nb/93)+(V/51)+(W/184)}≦5 --- (2)
但し、各元素は含有量(質量%)とし、含有しないものは0とする。 - 微細析出物がTiとMoとNb、V、Wの内の少なくとも一種とを含む炭化物であることを特徴とする請求項4または5に記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
- 鋼組成として更に質量%で、
Cu:0.01〜0.3%、
Ni:0.05〜1.0%、
Cr:0.01〜0.25%、
B:0.0003〜0.003%
の一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1から6の何れか1つに記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。 - 請求項1、2、4、5、7の何れか1つに記載の組成の鋼を1100℃以上に加熱後、仕上げ温度800℃以上で圧延し、その後の冷却において700〜550℃を0.5℃/sec超えの冷却速度で冷却して棒鋼とした後、ボルト成形後、焼入れし、その後、550〜700℃で10分以上保持することを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルトの製造方法。
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