JP3754583B2 - 油圧システムパラメータ同定方法 - Google Patents

油圧システムパラメータ同定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧システムパラメータ同定方法に係り、特に、油圧システムの構成に従い予めプログラムされたシミュレータに所定の数値をインプットすることにより、自動的に所望のシステムパラメータを取得することができるようにした油圧システムパラメータ同定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
BDSP (Block Diagram Simulation Program)は、現在、岐阜大学で開発中の油圧システム用シミュレーションプログラムである(瀬古、武藤、山田:パソコンによる油圧制御系の動特性シミュレーションプログラム開発(第2報:BDSP for Windows)、油圧と空気圧、27-2、307/667 (1996)、及び、瀬古、武藤、山田、田中:油圧システム用シミュレーションプログラムBDSPの開発(管路系アルゴリズムの漸化式による高速演算化)、フルイドパワーシステム、30-2、42/47 (1999)等参照)。BDSPによれば、ブロック線図を媒介として、容易にシステムのモデリングとシミュレーションが可能であり、そのライブラリ中には各種の目標値波形をはじめ非線型要素なども備えられている。また、油圧システムのシミュレーションに際して最も重要視される管路要素に対して、比較的高精度・高速のもとにシミュレーションの実施が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シミュレーションに際して、より信頼性の高い解を得るためには、構成要素の静特性やシステムパラメータを正確に把握することが必要とされる。しかしながら、その計測を、実機システムに基付いて実行しようとすると、多くの場合、煩雑な反復作業が必要とされるため、その処理の簡素化が望まれる。
【0004】
そこで本発明では、各種の油圧機器要素を対象として、静特性やシステム・パラメータを簡便かつ正確に計測・同定することを目的とする。また、本発明では、より高精度なシミュレーションを実施するとともに、その機能をBDSPのシミュレーション環境と統合した形で、簡便にシステム制御を実施することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の解決手段によると、
油圧サーボ弁と、油圧サーボ弁により駆動される油圧シリンダと、油圧サーボ弁に制御信号を供給し油圧シリンダの変位を測定する制御部とを備えた油圧システムにおける油圧システムパラメータ同定方法において、
油圧サーボ弁に制御信号を供給する入力チャンネルと、油圧サーボ弁のスプール変位又は油圧シリンダのピストン変位を検出する出力チャンネルと、油圧サーボ弁に印加される入力波形を設定する処理と、
前記設定する処理により設定された入力波形を入力チャンネルにより油圧サーボ弁へ入力し、油圧サーボ弁のスプール変位又は油圧シリンダのピストン変位を出力チャンネルにより計測する処理と、
前記計測する処理により計測された油圧サーボ弁のスプール変位又は油圧シリンダのピストン変位に基づいて、油圧サーボ弁のスプールの粘性減衰率又は油圧シリンダのピストンの摩擦特性又は油圧サーボ弁のゲイン等の油圧システムパラメータを同定する処理と
を含む油圧システムパラメータ同定方法を提供する。
【0006】
本発明の第2の解決手段によると、
油圧サーボ弁と、油圧サーボ弁により駆動される油圧シリンダと、油圧サーボ弁に制御信号を供給し油圧シリンダの変位を測定する制御部とを備えた油圧システムにおける油圧システムパラメータ同定方法において、
油圧サーボ弁に制御信号を供給する入力チャンネルと、油圧サーボ弁のスプール変位を検出する出力チャンネルと、油圧サーボ弁に印加される入力波形と、計測時間およびサンプリング時間を設定する処理と、
前記設定する処理により設定された入力波形をサンプリング周期ごとに入力チャンネルにより油圧サーボ弁へ入力し、周期ごとに油圧サーボ弁のスプール変位を出力チャンネルにより計測する処理と、
油圧サーボ弁のスプールに関する運動方程式に基づいたシミュレーションを行い、粘性減衰率をパラメータとして変化させたときの応答波形を、前記計測する処理により計測された応答計測値波形とほぼ合致するようにした場合のパラメータとして設定した粘性減衰率の値を求めることにより、油圧サーボ弁のスプールの粘性減衰率を同定する処理と
を含む油圧システムパラメータ同定方法を提供する。
【0007】
本発明の第3の解決手段によると、
油圧サーボ弁と、油圧サーボ弁により駆動される油圧シリンダと、油圧サーボ弁に制御信号を供給し油圧シリンダの変位を測定する制御部とを備えた油圧システムにおける油圧システムパラメータ同定方法において、
油圧シリンダのピストンの受圧面積と、油圧サーボ弁に印加される入力電圧レンジおよび計測点間隔を設定する処理と、
前記設定する処理により設定された最小電圧から最大電圧までの間を一定の刻みにより電圧信号を静的に増加させ、各ポイントにおける油圧シリンダのピストンの駆動力と変位速度を計測する処理と、
前記計測する処理による計測結果に従い、最小自乗法によって近似された直線に基づいて、油圧シリンダのピストンの粘性抵抗係数及び動摩擦力を求めることにより、油圧シリンダのピストンの摩擦特性を同定する処理と
を含む油圧システムパラメータ同定方法を提供する。
【0008】
本発明の第4の解決手段によると、
油圧サーボ弁と、油圧サーボ弁により駆動される油圧シリンダと、油圧サーボ弁に制御信号を供給し油圧シリンダの変位を測定する制御部とを備えた油圧システムにおける油圧システムパラメータ同定方法において、
油圧サーボ弁に制御信号を供給する入力チャンネルと、油圧サーボ弁のスプール変位を検出する出力チャンネルと、油圧サーボ弁に印加される最小電圧及び最大電圧とを設定する処理と、
前記設定する処理により設定された最小電圧と最大電圧との間を静的に増加及び減少して電圧信号を油圧サーボ弁へ入力チャンネルにより入力し、油圧サーボ弁のスプール変位を出力チャンネルにより計測する処理と、
前記計測する処理により計測された入力電流と油圧サーボ弁のスプール変位を1次直線に近似して傾きを求めることにより、油圧サーボ弁のゲインを同定する処理と
を含む油圧システムパラメータ同定方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
まず、油圧システムパラメータの同定方法に関して、基本的な計測・制御機能の実装について説明する。ここでは、システムパラメータの計測・同定手法を構築するための前段階として、従来のBDSPの持つGUI(Graphical User Interface)環境・操作性を踏襲した上で、汎用のA/Dボードおよび、D/Aボードを媒介とした基本的な計測・制御機能を実装した。
【0010】
図1に、本発明に関連する油圧システムの構成図を示す。以下に、油圧機器のシステムパラメータおよび静特性の同定(以降、システムパラメータ同定とする)方法と実行手順、そして測定結果について説明する。ここでは、油圧システムパラメータの同定を実現させるための一例として、直動型アクチュエータとして油圧シリンダを用いた油圧システムを対象としている。本発明は、これに限らず各種の油圧システムに適用することができる。
【0011】
図示の油圧システムは、油圧サーボ弁1、油圧シリンダ2、質量負荷3、BDSP4を備える。油圧サーボ弁1と油圧シリンダ2は、管路で接続される。油圧シリンダ2は、例えば、片ロッドシリンダを含み、その負荷として接続されている質量負荷3は、例えば、スライダを含む。BDSP4は、シミュレーションプログラムのひとつであり、コントローラとしてのパーソナルコンピュータを主要素として構成される。また、質量負荷3の変位を検出するセンサ5、及び、油圧サーボ弁1のスプール変位x を検出するセンサ等が設けられ、BDSP4は、これらのセンサ等から信号が供給され、サーボアンプ6を経て油圧サーボ弁1に制御信号を供給する。また、油圧ポンプからの供給圧力を一定に保つために、油圧サーボ弁1の直前には一定容量のタンクとアキュムレータを設けてある。
【0012】
本油圧システムを制御するためには、BDSP4上に構成されたブロック線図および、ある制御則(PID制御など)に沿った演算が内部のCPUにおいて行われ、それに基づいた制御入力u がD/Aコンバータ等を介して電圧信号u としてサーボアンプ6に与えられる。サーボアンプ6は与えられた電圧信号u を電流信号i に変換して油圧サーボ弁1を駆動する。これに伴い、油圧源からの圧油が油圧シリンダ2に流入し、ピストンが移動する。ピストンの移動量y は、レーザー変位計等のセンサ5によって検出され、アンプを介して電圧信号に変換された後、A/Dコンバータを介してBDSP4のCPUにフィードバックされ、目標値r と比較される。なお、油圧サーボ弁1は、一例としてノズル・フラッパ機構を有する2段増幅式サーボ弁である。その駆動は、入力電圧i に比例してフラッパが動き、それに応じて左右のノズル背圧に圧力差が生じる。これに伴い、油圧サーボ弁1の内部のスプール両端に圧力差が生じてスプールが動き、バネ力とつりあった位置で静止する。また、スプール変位x はギャップセンサ等により測定できるようになっている。
【0013】
本実施の形態では、このような油圧システムを対象としてシステムパラメータを同定するものとする。
図2に、BDSPの制御システムの構成図の一例を示す。制御入力の演算を受け持つBDSP4側では、適当な制御則にもとづき、図2のようなブロック線図を用いてシステムモデリングを行い、サンプリング時間や制御時間など、システムの制御に必要なパラメータを入力すれば、BDSP4に接続された実システムの制御・計測を簡便に実施することが可能である。
【0014】
この例では、ステップ入力21において、PIDコントローラ23による閉ループ系を例示したものである。なお、図2中のPlant24は、制御の対象となる実システムを表現し、出力(Output)22が出力される。なお、このブロック要素の中に記されている「in 1」は、Plant24(システム)に対して電圧信号の入力を行うD/Aボードのチャンネル番号を示し、「out 1」はPlant24(システム)から出力される電圧信号の取り込むを行うA/Dボードのチャンネル番号を示している。ここで、もし、設定されているチャンネル番号が変更されたなら、このブロック中に表示されているチャンネル番号も更新されるようになっている。
【0015】
図3に、制御則を表すブロック線図を作成するための操作画面の説明図を示す。本BDSPでは、制御則(PIDコントローラ)を表すブロック線図の作図やシステムの諸元入力、計算などは、すべてウィンドウ上で実行することができる。BDSPによるシミュレーションは、あらかじめ与えられているシステムのブロック線図をディスプレー上に作図する作業から開始する。この作業は、マウス等のポインティングディバイズを用いて、図3に示される画面上で行われる。
【0016】
図中、左上部の比較的広い空白領域(Block Diagram Gallery)がブロック線図の作図ウィンドウであり、図中には作図途中のブロック線図が描かれている。またこの作図ウィンドウを取り巻く形で配置されているのが、各ブロック線図要素に対するライブラリ(構成要素)である。これらライブラリは、ライブラリメニュー中に納められており、ここから所望のブロック線図要素を遂次選択する。ライブラリの構成は入力信号、目標値31、非線形関数32、連続時間伝達関数33、離散値伝達関数34、特殊関数35、油圧管路36、論理演算要素37、加算器38及び乗算器、ならびにグラフ出力要素39(計算の後に、応答波形をグラフィック表示またはファイル格納する変数を指定するための要素:図中のOutput Sink)などの要素を備える。これらの要素のうち、例えば「目標値(Input Signal)」を選択すると、このライブラリの中から、さらにステップ波形、ランプ波形、パルス波形、定数、白色ノイズ、任意関数発生器などを選ぶことができる。
【0017】
このように選択された各ブロック要素は、マウス等を用いて、作図ウィンドウ上の任意の位置に移動・配置することができる。また配置されたブロック要素に対する入出力信号の進行方向についても任意の方向(上下・左右)を選ぶことができる。
【0018】
つぎに、システムパラメータの同定機能について説明する。
本発明では、図1のシステムを構成する機器のうち、一例として、サーボ弁のゲイン、ヒステリシス特性、弁スプールの粘性減衰率、無駄時間、不感帯特性、および油圧シリンダの摩擦特性に対して、簡便な測定・同定手法の確立を目指した。以下では、これらのうち、弁スプールの粘性減衰率、無駄時間および、シリンダの摩擦特性、サーボ弁のゲインの測定・同定手法を例に取り挙げて述べる。
【0019】
まず、以下の説明に用いる主な記号について列挙する。
apa、 apb : ピストンの受圧面積 [m2]
bp、 bn : ピストンの粘性抵抗係数 [N・s/m]
fkp、 fkn : ピストンに作用する動摩擦力 [N]
fsp、 fsn : ピストンに作用する静止摩擦力 [N]
kv : サーボ弁のゲイン [mm/mA]
i : 制御電流 [A]
x : 弁スプールの変位 [m]
p a、 pb : シリンダ両室の各圧力 [Pa]
y : ピストン変位 [m]
ζ: 弁スプールの粘性減衰率 [-]
ω : 弁スプールの固有角周波数 [rad/s]
【0020】
最初に、弁スプールの粘性減衰率および無駄時間について説明する。まず、弁スプールに作用する粘性減衰率ζの測定法について述べる。その値は、式(1)に示される弁スプールの運動方程式にもとづいたシミュレーションを行い、これを弁スプールの変位波形(測定値)と比較することによって求める。
【0021】
【数1】
Figure 0003754583
【0022】
図4は粘性減衰率と無駄時間の測定を行うために必要なパラメータを設定するための設定ダイアログの説明図を示している。このダイアログ中で、A/DボードおよびD/Aボードの入出力チャンネルの対応関係、サーボ弁に印加される電圧波形(パルス列)、計測時間およびサンプリング時間等を入力した後、計測を実行すれば、弁スプールの応答波形が得られる。
すなわち、図に示されるダイアログ中で、「Input Channel」はA/Dボードの取り込みチャンネル番号を示すものであり、「Output Channel」は、D/Aボードの出力チャンネル番号を示している。また、「Square Wave」は、システムに対して入力されるパルス波(矩形波)の詳細を示している。これらを適宜入力し、図中右下の「Start」ボタンをクリックすることで、弁スプールの粘性減衰率および無駄時間の同定が開始される。
【0023】
次に、図中に示されている各パラメータの具体的な設定について述べる。
「Input Channel」中の、「Spool displacement」および「Piston displacement」に対しては、スプール変位を計測するギャップセンサおよびピストン変位を計測するレーザー変位計から検出される電圧信号を取り込むA/Dボードのチャンネル番号をそれぞれ入力する。また、「Output Channel」中の、「to servo valve」に対しては、スプールを駆動させるために、電圧信号としてサーボアンプを経由してバルブへの入力を行うD/Aボードのチャンネル番号を入力する。
【0024】
弁スプールの粘性減衰率ζおよび無駄時間同定では、設定された矩形波をサンプリング周期ごとにバルブへ入力し、その周期ごとに計測値が取り込まれる。従って、「Square Wave」では、D/Aボードを介してサーボアンプに入力される矩形波に関するパラメータの設定を行う。ここで、「Square Width」に対しては、入力される矩形波の周期(sec)を入力し、「Square Amplitude」に対しては、振幅[V]を入力し、「Offset value」に対しては、矩形波のオフセット量[V]を入力する。
【0025】
ここまでの設定を行い、弁スプールの粘性減衰率と無駄時間同定を行うことができるようになる。粘性減衰率ζは、振動の減衰の程度より求められるのが一般的である。しかし、本実施の形態で使用するサーボ弁のように、減衰率がかなり大きいため振動的な波形が得られない場合もある。この場合、粘性減衰率ζの同定には、サーボ弁スプールの運動方程式に基づいたシミュレーションを行い、粘性減衰率ζをパラメータとして変化させたときに最も実験と合致する数値を粘性減衰率ζとして決めることができる。すなわち、運動方程式(1)を用いて、Runge-Kutta-Gill法等の数値積分法を用いる。式(1)において、弁スプールの固有振動数ωについては、スプールの質量とバネ定数から計算により求めた。サーボ弁のゲインkv については、ヒステリシス特性計測より同定したものを入力する。そして、粘性減衰率ζについては、計測結果とシミュレーションが一致するようにパラメータを試行錯誤的に入力する。また、シミュレーション結果と計測結果からスプールの応答に対する無駄時間(シミュレーション結果と計測結果との立ち上がりの時間差)を読み取り、その値をサーボ弁の無駄時間として設定する。
【0026】
図5に、スプールの応答波形の説明図を示す。
図5には、サーボ弁に入力されたパルス列波形(参照入力波形)、計測された弁スプールの応答波形(応答計測値波形)、およびシミュレーション波形が示されている。縦軸は弁スプール変位、横軸は実時間を示している。次に、粘性減衰率ζの値を多様に変化させてシミュレーションを行い、測定波形と最も合致する値を粘性減衰率ζとして定めた。なお、図中では、計測結果とシミュレーション結果とが一致していないが、粘性減衰率ζを同定する際には、両者がよく一致するようにして粘性減衰率ζを定める。
【0027】
また、弁スプールの無駄時間は、測定された応答波形の立ち上がり部から、容易に読み取ることができる。すなわち、参照入力又はシミュレーション波形の立ち上がり0(s)から応答計測値波形の立ち上がりの遅れが、無駄時間として示される。
つぎに、油圧シリンダの摩擦特性について説明する。油圧シリンダの摩擦特性は、式(2)の数学モデルで表されるものとする。
【0028】
【数2】
Figure 0003754583
【0029】
ピストンに作用する静止摩擦力(dy/dt=0のとき)は、弁ポートの開度を徐々に開放し、ピストンが駆動し始めたときのシリンダ両室の圧力を測定することによって得られる。また、動摩擦力および粘性抵抗係数は、弁の開度を一定に保ち、ピストンを一定速度で駆動させたとき(d2y/dt2=0のとき)、シリンダ両室の圧力を測定することによって求められる。
【0030】
そこで、図6に、本BDSPにより摩擦力特性を同定するための設定ダイアログの説明図を示す。
図6で示されるダイアログの中で、「Input Channel」は実験装置からコンピュータへ出力される電圧信号のA/D変換を行うA/Dボードのチャンネル番号を示し、「Output Channel」は、コンピュータから実験装置へD/A変換された電圧信号の入力を行うD/Aボードのチャンネル番号を示す。また、「Pressure area」ではピストン両室の受圧面積を示し、それらの下に記されているものは計測レンジ・計測点間隔を示している。また、「Start」ボタンがクリックされると計測が開始される。「Input Channel」中の、「Pressure」に対しては、シリンダ両室(A室・B室)の各圧力を計測する圧力計から検出される電圧信号を取り組むA/Dボードのチャンネル番号を入力し、「Piston Displacement」に対しては、ピストン変位を計測する変位計から出力される電圧信号を取り組むA/Dボードのチャンネル番号を入力する。また、「Output Channel」中の、「to servo valve」に対しては、スプールを駆動させるために、電圧信号としてサーボアンプを経由してバルブへの入力を行うD/Aボードのチャンネル番号を入力する。
【0031】
次に、D/Aボードを介してサーボアンプに出力される電圧信号に関するパラメータの設定を行う。摩擦特性の計測では、設定された最小電圧から最大電圧までの間を一定の刻みにより電圧信号を静的に増加させるとともに、各ポイントにおける計測値が取り組まれる。次に、入力されている電圧信号が設定された最小電圧に達したときには、逆に設定された最大電圧に達するまで、一定刻みで電圧信号を静的に増加させ、バッチ処理的に計測が継続される。従って、計測レンジと計測点間隔をそれぞれ入力する。
【0032】
つぎに、図7に、油圧シリンダの摩擦特性の説明図を示す。
本BDSPにより摩擦特性を測定する際には、図6に示すダイアログにて、ピストンの受圧面積、サーボ弁に印加される入力電圧のレンジおよび、計測点間隔を設定すれば、自動的に計測が実行され、図7(a)のような摩擦特性の測定結果が得られる。ここで、縦軸はピストンの駆動力[N]、横軸はピストンの変位速度[cm/s]を示す。そしてこの測定結果にもとづき、最小自乗法によって、測定結果が図7(b)に示すような形で直線近似される(縦軸は摩擦力f、横軸はピストン変位y)。この直線の傾きにより、粘性抵抗係数bp、 bnを同定することができる。また、動摩擦力fkp、 fknは、縦軸の切片(図7(b)の白丸の値)により同定され得る。
【0033】
つぎに、サーボ弁のゲインの同定について説明する。サーボ弁のゲインは、入力電流iとスプール変位xとの関係から得られる。サーボ弁のゲインを測定する際には、供給圧力を一定に保ち、その状態でサーボ弁への入力電流iを静的に変化させ、そのときのスプール変位を測定する。そして、測定によって得られた結果から、ヒステリシス特性が無視できるものと判断し、この測定結果を一次近似することで、サーボ弁のゲインが得られる。以下に、本BDSPによりサーボ弁のゲインを同定するための設定の手順と方法について述べる。
【0034】
図8は、ヒステリシス特性計測用の設定ダイアログの説明図を示したものである。図に示されるダイアログ中で、「Input Channel」はA/Dボードの取り込みチャンネル番号を示すものであり、「Output Channel」は、D/Aボードの出力チャンネル番号を示している。また、図中下の「Start」ボタンをクリックすることで、ヒステリシス特性の計測が開始される。「Input Channel」中の、「Spool displacement」および「Piston displacement」に対しては、スプール変位を計測するギャップセンサおよびピストン変位を計測するレーザー変位計から検出される電圧信号を取り込むA/Dボードのチャンネル番号をそれぞれ入力する。また、「Output Channel」中の、「to servo valve」に対しては、スプールを駆動させるために、電圧信号としてサーボアンプを経由してバルブへの入力を行うD/Aボードのチャンネル番号を入力する。
【0035】
つぎに、D/Aボードを介してサーボアンプに出力される電圧信号に関するパラメータの設定を行う。ヒステリシス特性の計測では、設定された最小電圧から最大電圧までの間を一定の刻みにより電圧信号を静的に増加させるとともに、各ポイントにおける計測値が取り組まれる。次に、入力されている電圧信号が設定された最大電圧に達したときには、逆に設定された最小電圧に達するまで、一定刻みで電圧信号を静的に減少させ、バッチ処理的に計測が継続される。従って、計測レンジと計測点間隔をそれぞれ入力する。
【0036】
例えば、図8に示されるダイアログでは、スプール変位計からの信号の取り込みポートとしてA/Dボードの2番チャンネル、ピストン変位計からの信号の取り込みポートとしてA/Dボート1番チャンネルが設定されている。また、電圧信号をサーボアンプへ出力するポートとして、D/Aボートの1番チャンネルが設定されている。このときの制御入力として、サーボ弁への入力は−4〜+4〜−4(V)へと0.5(V)刻みで変化させていくことになる。
ここまでの設定を行い、サーボ弁のゲインを求めるためのヒステリシス特性の計測を行うことが可能となる。
【0037】
図9には、ヒステリシス特性の計測結果の説明図を示す。ここで、グラフ横軸は入力電圧(V)を示し、グラフ縦軸はスプール変位(mm)を示している。グラフウィンドウ上メニューには、計測結果の保存・読み込みを行うメニューと、グラフ横軸・縦軸の値を変更させるメニューと、得られた計測結果に対して最小自乗法を用いて、曲線近似(最大三次まで)を行うためのメニューが用意されている。ここで、図中の計測結果によれば、若干のヒステリシス特性が存在するが、先にも述べたように、これを無視できる範囲と考え、この特性を一次曲線に近似する。このとき、入力電流とスプール変位の関係は次式のように表される。
x=kvi
従って、図9により示される計測結果を一次曲線に近似したときの傾きによって、サーボ弁のゲインが与えられる。
【0038】
以上、本BDSPによる弁スプールの粘性減衰率、無駄時間、油圧シリンダ、サーボ弁のゲインの摩擦特性の同定法について述べたが、ヒステリシス特性および、不感帯特性に関しても同様に、煩雑な操作を必要とせず、バッチ処理的に計測を実施することが可能である。
【0039】
図10に、本油圧システムを構成する油圧機器の各システムパラメータの説明図を示す。図示のように、サーボ弁については、サーボ弁のゲインk=0.155×10-3(m/mA)、弁スプールの粘性減衰率ζ=4.0(−)、サーボ弁の無駄時間t=5.0×10-3(s)、不感帯の範囲-3.02×10-5≦δ≦4.17×10-5(m)、となった。また、シリンダについては、ピストンに作用する静止摩擦力(+)fsp=400(N)、ピストンに作用する静止摩擦力(−)fsn=-623(N)、ピストンに作用する動摩擦力(+)fkn=55.1(N)、ピストンに作用する動摩擦力(−)b=186(N・s/m)、ピストンの粘性抵抗係数(+)b=-72.7(N・s/m)、ピストンの粘性抵抗係数(−)、と求まった。
【0040】
つぎに、シミュレーション結果について検討する。すなわち、本同定機能により測定されたシステムパラメータの妥当性を検証するため、図7に示したシステムパラメータを用いてシミュレーションを行ない、これを実験結果と比較する。
【0041】
図11に、応答波形の比較説明図を示す。
本システムに対する目標値として、大きさ1のステップ波形を与え、PIDコントローラによって制御されたときの応答波形が図11に示されている。図にはピストン変位yの波形が示されており、実線太線が実験結果、細線がシミュレーション結果である。この比較結果によれば、実験結果とシミュレーション結果はほぼ良好な一致を示しており、本同定法により測定されたシステムパラメータの妥当性が確認された。
【0042】
【発明の効果】
本発明によると、各種の油圧機器要素を対象として、静特性やシステム・パラメータを簡便かつ正確に計測・同定することができる。また、本発明によると、より高精度なシミュレーションを実施するとともに、その機能をBDSPに付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連する油圧システムの構成図。
【図2】BDSPの制御システムの構成図。
【図3】制御則を表すブロック線図を作成するための操作画面の説明図。
【図4】粘性減衰率と無駄時間の測定を行うために必要なパラメータを設定するための設定ダイアログの説明図。
【図5】スプールの応答波形の説明図。
【図6】本BDSPにより摩擦力特性を同定するための設定ダイアログの説明図。
【図7】油圧シリンダの摩擦特性の説明図。
【図8】ヒステリシス特性計測用の設定ダイアログの説明図。
【図9】ヒステリシス特性の計測結果の説明図。
【図10】本油圧システムを構成する油圧機器の各システムパラメータの説明図。
【図11】応答波形の比較説明図。
【符号の説明】
1 油圧サーボ弁
2 油圧システム
3 質量負荷
4 BDSP
5 センサ
6 サーボアンプ

Claims (3)

  1. 油圧サーボ弁と、油圧サーボ弁により駆動される油圧シリンダと、油圧サーボ弁に制御信号を供給し油圧シリンダの変位を測定する制御部とを備えた油圧システムにおける、前記油圧サーボ弁のスプールの粘性減衰率を同定するための油圧システムパラメータ同定方法において、
    油圧サーボ弁に制御信号を供給する入力チャンネルと、油圧サーボ弁のスプール変位を検出する出力チャンネルと、油圧サーボ弁に印加される入力波形と、計測時間およびサンプリング時間を設定する処理と、
    前記設定する処理により設定された入力波形をサンプリング周期ごとに入力チャンネルにより油圧サーボ弁へ入力し、周期ごとに油圧サーボ弁のスプール変位の応答波形を出力チャンネルにより計測する処理と、
    油圧サーボ弁のスプールに関する運動方程式に基づいたシミュレーションを行い、スプールの粘性減衰率をパラメータとして変化させたときのスプール変位の応答波形を求め、前記シミュレーションによる応答波形と前記計測する処理により計測された応答波形の計測値とがほぼ合致するようにした場合の前記粘性減衰率のパラメータの値を求めることにより、油圧サーボ弁のスプールの粘性減衰率を同定する処理と
    を含む油圧システムパラメータ同定方法。
  2. 油圧サーボ弁と、油圧サーボ弁により駆動される油圧シリンダと、油圧サーボ弁に制御信号を供給し油圧シリンダの変位を測定する制御部とを備えた油圧システムにおける、前記油圧シリンダのピストンの摩擦特性を同定するための油圧システムパラメータ同定方法において、
    油圧シリンダのピストンの受圧面積と、油圧サーボ弁に印加される入力電圧レンジおよび計測点間隔を設定する処理と、
    前記設定する処理により設定された最小電圧から最大電圧までの間を一定の刻みにより電圧信号を静的に増加させ、各ポイントにおける油圧シリンダのピストンの駆動力と変位速度を計測する処理と、
    前記計測する処理によるピストンの駆動力と変位速度に従い、最小自乗法によって近似された、縦軸が摩擦力及び横軸がピストン変位とした直線に基づいて、該直線の傾きにより前記油圧シリンダのピストンの粘性抵抗係数を求め、及び、該直線の縦軸の切片により前記油圧シリンダのピストンの動摩擦力を求めることにより、油圧シリンダのピストンの摩擦特性を同定する処理と
    を含む油圧システムパラメータ同定方法。
  3. 油圧サーボ弁と、油圧サーボ弁により駆動される油圧シリンダと、油圧サーボ弁に制御信号を供給し油圧シリンダの変位を測定する制御部とを備えた油圧システムにおける、前記油圧サーボ弁のゲインを同定するための油圧システムパラメータ同定方法において、
    油圧サーボ弁に制御信号を供給する入力チャンネルと、油圧サーボ弁のスプール変位を検出する出力チャンネルと、油圧サーボ弁に印加される最小電圧及び最大電圧とを設定する処理と、
    前記設定する処理により設定された最小電圧と最大電圧との間を静的に増加及び減少して電圧信号を油圧サーボ弁へ入力チャンネルにより入力し、油圧サーボ弁のスプール変位を出力チャンネルにより計測することで、スプール変位のヒステリシス特性を計測する処理と、
    前記計測する処理により計測された油圧サーボ弁のスプール変位のヒステリシス特性を1次直線に近似して、該直線の傾きを求めることにより、前記油圧サーボ弁のゲインを同定する処理と
    を含む油圧システムパラメータ同定方法。
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