JP3754306B2 - 結晶シート製造装置および結晶シート製造方法 - Google Patents

結晶シート製造装置および結晶シート製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属または半導体の融液から結晶シートを製造する結晶シート製造装置および製造方法に関するものである。特に低コスト太陽電池用結晶シート状Si(シリコン)基板の製造装置および製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池に用いられている多結晶シリコン(以後、単にSiと呼ぶ)基板を製造する代表的な技術として、不活性雰囲気中に満たした空間内に置かれた坩堝内で、リンあるいはボロン等のドーパントを添加した高純度Si材料を加熱溶融し、この融液を鋳型に流し込んで冷却し、スライシング工程を経て太陽電池に使用されるSiウエハを得る方法がある。
【0003】
従来方法では、Si鋳造工程に加え、スライス工程が必要なこと、またこのスライス工程でワイヤおよび内周刃の厚み分以上の材料ロスを生じることなど、低コスト化を図るうえで大きな障害になっていた。
【0004】
これにかわり、他の技術として、スライス工程を省略し、溶融SiからSi結晶シートを直接作製する方法として、基体をSi融液中に一定時間浸漬し、基体表面にSiを付着、成長させるSi結晶シート製造方法がある。具体的には、回転冷却体の外周部にSiを凝固成長させる基体を配置し、その表面に生成した結晶シートを剥離する方法が本件出願人によって提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本件出願人によって提案されているSi結晶シート製造装置では、複数の基体を外周部に配置した回転体を有し、該回転体下方にSi融液を貯留する坩堝が配置される。回転体を回転させることによって、各基体が順次融液に浸漬され、各基体面に連続して結晶シートを生成することができる。さらに回転体の上方には、各基体から結晶シートを剥離回収する剥離手段を有する。これによって回転体を回転させることによって、基体への結晶シート生成と基体からの結晶シートの剥離が同室内で並列に連続して行うことができる。
【0006】
この装置において結晶シートは、シート端部に衝撃力が与えられて基体から剥離する。これによってシート剥離時の衝撃によって坩堝内の融液の揺らぎおよび浸漬した基体の揺れが発生し、結晶シート厚のムラが発生するとともに、結晶シートの表面粗さが粗くなるという問題があった。
【0007】
また坩堝と同室内で剥離作業が行われるので、熱による剥離手段の劣化および結晶シートの成長における回り込み等による剥離ミスが発生するという問題があった。また生産される結晶シートが大型化するにつれて、結晶シート製造装置が大型化し、坩堝内の融液を加熱する高出力の加熱手段が必要になるとともに、装置内の温度変化が大きくなるという問題があった。
【0008】
従って本発明の目的は、結晶シート厚および表面粗さを均一にし、剥離ミスが少ない結晶シート製造装置および結晶シート製造方法を提供することである。
【0009】
また本発明の他の目的は、装置内を加熱する高出力の加熱手段が小さく、また装置内温度変化を小さくし、熱損失の小さい結晶シート製造装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、金属または半導体材料の融液を坩堝に貯留し、基体を坩堝内に浸漬し、金属または半導体材料を前記基体表面で凝固成長させる結晶シート製造装置であって、
複数の基体が外周部に配置される複数の回転体と、
回転体を回転させて、各基体表面に結晶シートを凝固成長させるシート生成部と、
前記シート生成部とは異なる位置にあり、シート生成完了後の回転体に対して、各基体に形成される結晶シートの剥離を行う剥離部とを有することを特徴とする結晶シート製造装置である。
【0011】
本発明に従えば、シート生成部と剥離部とが異なる位置に配置されるので、シート剥離にともなう衝撃がシート生成部に伝わることを防止することができる。したがってシート生成部の坩堝内の融液の揺らぎを減少させ、結晶シート製造時のムラをなくすとともに、表面の粗さをより滑らかにすることができる。これによって結晶シートの品質を向上することができる。またシート生成部から発生する熱が剥離部に伝わることを防止することができる。これによって熱による剥離部の剥離手段の劣化を抑え、結晶シートの成長における剥離ミスを防止することができる。
【0012】
また複数の基体が配置されている回転体を用い、回転体がシート生成部で基体を順次浸漬するように一回転することによって、短時間に複数の基体に結晶シートを製造することができる。またシート生成を終えた回転体を移動させることによって、短時間にかつ容易に複数の基体を剥離部まで搬送することができる。また剥離部まで移動された回転体は、外周部に基体を配置した状態で結晶シートの剥離作業が行われることによって、1つの基体を剥離部に搬送し剥離作業を行う場合に比べて、短時間に剥離作業を行うことができる。
【0013】
また本発明は、複数の回転体を備える装置本体内に、前記シート生成部および前記シート生成部を覆う断熱小室が設けられることを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、装置本体内に断熱小室が設けられ、断熱小室によって、シート生成部が覆われているので、シート生成部から断熱小室外部に放射される輻射放熱量を小さくすることができる。したがって融液の温度変動を防止し、融液の温度をより安定に保つことができる。また融液を加熱する加熱手段の出力を少なくすることができるとともに、加熱手段による融液の温度制御を容易にすることができる。
【0015】
また本発明は、前記装置本体内に、シート生成後の回転体を外部に取り出す取り出し部および前記取り出し部を覆う断熱小室が設けられることを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、装置本体内に断熱小室が設けられ、断熱小室によって、取り出し部が覆われている。これによってシート生成工程を終えた回転体を装置本体外に取り出すときに結晶シートが急冷されることを防止することができる。また装置外からの外気の侵入によって生じる装置本体全体の温度低下を抑えることができる。
【0017】
また本発明は、前記装置本体内に、シート生成前の回転体を外部から取り入れる取り入れ部および前記取り入れ部を覆う断熱小室が設けられることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、装置本体内に断熱小室が設けられ、断熱小室によって、取り入れ部が覆われている。これによって回転体を装置本体外部から取り入れるときに、シート生成部からの熱輻射の影響を少なくすることができる。また外気の侵入によって生じる装置本体内の温度低下を抑えることができる。
【0019】
また本発明に従えば、前記装置本体内に、シート生成前の回転体を暖める予備加熱部および前記予備加熱部を覆う断熱小室が設けられることを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、装置本体内に断熱小室が設けられ、断熱小室によって、予備加熱部が覆われている。これによって予備加熱部に配置された回転体および断熱小室を効果的に加熱することができ、シート生成部の加熱手段の出力を抑えることができる。
【0021】
また本発明に従えば、前記装置本体内で行われる動作を独立かつ並行して行う制御手段を有することを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、制御手段によって、装置本体内で行われる各動作を独立かつ並行に行うことができる。したがって複数の回転体が同時に異なる動作を行うことができ、結晶シート生成における無駄な時間を無くすことができる。これによって単位時間当たり生産される結晶シート枚数を増加させることができる。
【0023】
また本発明に従えば、前記装置本体内から取り出された回転体を回転させながら、前記各基体を順次剥離する剥離手段を有することを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、回転体は、回転されて結晶シートの剥離が行われる。これによって、一つの基体を剥離手段に搬送して剥離する場合に比べて、回転動作によって複数の基体から結晶シートを容易にかつ短時間で剥離することができる。
【0025】
また本発明に従えば、金属または半導体材料の融液を坩堝に貯留し、基体を坩堝内に浸漬し、金属または半導体材料を前記基体表面で凝固成長させる結晶シート製造方法であって、
外周部に複数の基体が配置される回転体をシート生成部で回転させて、坩堝に各基体を順次浸漬し、結晶シートを各基体表面に生成させるシート生成工程と、
シート生成後、前記シート生成部とは異なる位置にある剥離部に移動させ、基体に形成される結晶シートを剥離するシート剥離工程とを有し、シート生成工程とシート剥離工程とが独立して行われることを特徴とする結晶シート製造方法である。
【0026】
本発明に従えば、シート生成部でシート生成工程を行った後、回転体を移動させて、シート生成部とは異なった剥離部でシート剥離工程をおこなわれる。これによってシート剥離手段の耐熱性、形状などの制約をなくし、シート剥離工程を容易にかつ確実に行うことができるとともにシート剥離時に伴う衝撃がシート生成部に伝わることを防止することができる。
【0027】
また回転体は、複数の基体が外周部に配置されているので、シートの生成および剥離を1つの回転体に配置される複数の基体において連続して行うことができ、生産性を向上することができる。さらにシート生成工程とシート剥離工程とが独立して行われるので、シート剥離工程にかかわらずシート生成工程を行うことができ、結晶シートの生産性をより向上することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図を用いて説明する。
【0029】
(実施例1)
図1は、本発明の実施の一形態である結晶シート製造装置1を示す平面図である。図2は、図1の結晶シート製造装置1のS2−S2切断面線から見た断面図である。結晶シート製造装置1は、金属または半導体材料などのシート生成材料を坩堝内で溶融し、その融液内に略矩形板状の基体を浸漬し、基体表面にシート生成材料を凝固成長させて結晶シートを生成する。結晶シート製造装置1は、複数の基体が外周部に配置される回転体2、複数の回転体2を備える装置本体3、供給手段6a、装着手段4、移載手段5、搬送手段6bおよび剥離手段を含んで構成される。
【0030】
装置本体3は、4つの回転体2B〜2Eを囲む円筒状の外周壁14を有する。装置本体3は、シート生成前の回転体2Aを外部から取り入れる取り入れ部11、シート生成前の回転体2Cを予備加熱する予備加熱部12、結晶シートの生成が行われるシート生成部9およびシート生成後の回転体2Eが装置本体外部に取り出される取り出し部10の4つの動作部分を有し、これら4つの動作部分9〜12が外周壁14内に設けられる。これらの各動作部分9〜12は、外周壁14の軸線である中央軸線L1まわりに等間隔にすなわち、90度間隔をあけて外周壁14に対して固定位置に配設される。
【0031】
また装置本体3は、回転断熱壁13を有する。回転断熱壁13は、中央軸線L1を中心とする円筒壁13bと、円筒壁13bから4方に延び、各動作部分9〜12を仕切る4つの仕切り壁13a1〜13a4とを有する。仕切り壁13a1〜13a4によって外周壁14内が4つの断熱小室19〜22に分けられる。また回転断熱壁13および外周壁14は、断熱性を有し、多孔質セラミックから成る。
【0032】
図1では、仕切り壁13a1と仕切り壁13a2との間に第1の断熱小室21が、仕切り壁13a2と仕切り壁13a3との間に第2の断熱小室22が、仕切り壁13a3と仕切り壁13a4との間に第3の断熱小室19が、仕切り壁13a4と仕切り壁13a1との間には、第4の断熱小室20が形成される。
【0033】
各断熱小室19〜22は、それぞれ対応する一つの回転体2B〜2Eを覆って形成される。回転断熱壁13は、中央軸線L1まわりに回転体2B〜2Eと一体に回転し、同様に各断熱小室19〜22が中央軸線L1まわりに回転する。各動作部分9〜12は固定されており、回転断熱壁13が回転し、各回転体2B〜2Eが各動作部分9〜12に配置されたときに、各断熱小室19〜22は、それぞれ対応する各動作部分9〜12を覆う。
【0034】
本体装置内に配置された各回転体2B〜2Eは、各動作部分9〜12で、独立かつ並列に、シート生成のための動作がそれぞれ行われる。第1の工程として、取り入れ部11に配置された装置本体の回転軸15に、装置本体外から回転体2Bが装着される。このとき予備加熱部12に配置された回転体2Cが予備加熱され、シート生成部9に配置された回転体2Dにシート生成が行われる。さらに、取り出し部10に配置された回転体2Eが回転軸15から抜去され、装置本体外へ取り出される。
【0035】
次に回転断熱壁13が、各断熱小室内の回転体2B〜2Eと一体に中央軸線L1まわりに90度角変位する。したがって、第1の工程で取り入れ部11で回転軸15に装着された回転体2Bは予備加熱部12に移動し、第1の工程で予備加熱部12に配置された回転体2Cはシート生成部9に移動し、第1の工程でシート生成部9に配置された回転体2Dは取り出し部10に移動し、第1の工程で回転体2Eが抜去された取り出し部10の回転軸15は、回転体2を保持しない状態で取り入れ部11に移動する。
【0036】
第2の工程として、次の各動作部分9〜12に配置された回転体2に次の動作がそれぞれ行われる。予備加熱部12に配置された回転体2Bは、予備加熱される。このとき、シート生成部9に配置された回転体2Cにシート生成が行われ、取り出し部10に配置された回転体2Dが回転軸15から抜去され、装置本体外へ取り出される。さらに、第1の工程で回転体2Eが抜去され、回転体2を保持していない回転軸15には、取り入れ部11で新たに、装置本体外から回転体2Aが装着される。
【0037】
次に回転断熱壁13が各断熱小室内の各回転体2と一体に中央軸線L1まわりに90度角変位する。したがって第2の工程で予備加熱部12に配置された回転体2Bは、シート生成部9に移動し、第2の工程でシート生成部9に配置された回転体2Cは、取り出し部10に移動し、第2の工程で回転体2Dが抜去された取り出し部10の回転軸15は、回転体2を保持しない状態で取り入れ部11に移動し、第2の工程で装着された回転体2Aは、予備加熱部12に移動する。
【0038】
第3の工程として、次の動作部分に配置された回転体2にそれぞれ次の動作が行われる。シート生成部9に配置された回転体2Bにシート生成が行われ、このとき取り出し部10に配置された回転体2Cが回転軸15から抜去される。また回転体2を保持していない回転軸15は、取り入れ部11で新たに装着本体外から回転体2が装着される。さらに予備加熱部12に配置された回転体2Aは予備加熱が行われる。
【0039】
次に回転断熱壁13が各断熱小室内の回転体2と一体に中央軸線L1まわりに90度角変位する。したがって第3の工程でシート生成部10に配置された回転体2Bは、取り出し部10に移動し、同様に他の回転体2も第3の工程で行われた動作部分から中央軸線L1まわりに90度ずれた位置に配置される動作部分に移動する。
【0040】
第4の工程として、シート生成部10に配置された回転体2Bは、回転軸15から抜去される。このとき他の回転体2は、移動した各動作部分で各動作が成される。次に、回転断熱壁13が各断熱小室内の回転体2と一体に中央軸線L1まわりに90度角変位する。すなわち第1の工程が行われた位置から360度角変位することになる。次に、再び第1の工程が繰返される。
【0041】
このように各回転体2は、90度ずつ角変位して4つの工程を経ることによって取り入れ動作、予備加熱動作、シート生成動作、取り出し動作の4つの動作が順に行われ、結晶シートが生成される。また1つの工程で4つの回転体2に4つの動作が並列して行われる。つまり各回転体2は、独立かつ並列に動作が行われ、連続して結晶シートを生成することができる。
【0042】
図3は、図1のS3−S3切断面線から見た断面図であり、図4は、基体8を示す斜視図である。回転体2は、略短円柱状に形成され、外周部全周にわたって等間隔に複数の基体8が配置される。また回転体2の回転中心には中心孔47が形成される。この中心孔47に装置本体3の回転軸15が着脱可能に嵌合する。各基体8は、略矩形板状に形成され、一方の面にシート生成面8aが設けられる。各基体8は、シート生成面8aが外方に臨むように回転体2に配置される。このシート生成面8aが融液37内に浸漬することによって、シート生成面8aに結晶シートが凝固成長する。したがって回転体2が回転体軸線L2まわりに回転することで、外周に配置される複数の基体8が順次融液37に浸漬し、容易に複数の基体8に結晶シートを形成することができる。
【0043】
回転軸15に装着された回転体2は、回転体軸線L2すなわち、回転中心まわりに回転される。具体的には、図2に示すように、回転軸15は、中央軸線L1と垂直に外周壁半径方向外方に延びて配置される。また回転軸15は、中央軸線L1まわりに等間隔すなわち90度間隔に4つ配置され、円筒壁13bを挿通し摺動保持されている。円筒壁13b内で回転軸15は、クラッチ16に結合され、さらに回転軸傘歯車17がクラッチ16を介して回転軸15に結合される。また回転軸15を含むクラッチ16および回転軸傘歯車17の各構成も、中央軸線L1まわりに90度間隔に4方向に構成される。また回転体駆動モータ23に連結された駆動傘歯車18が、中央軸線L1と同軸に配置される。この駆動傘歯車18と回転軸傘歯車17とがかみ合うことによって、回転体駆動モータ23からの駆動力を伝達し、回転体2を回転体軸線L2まわりに回転させることができる。
【0044】
具体的には、シート生成部9で回転体2Dを回転体軸線L2まわりに回転させるとき、回転体駆動モータ23を回転させ、かつ第1の断熱小室19にある回転体2Dと連結しているクラッチ16を動作させることによって、回転体駆動モータ23による駆動力を駆動傘歯車18、回転軸傘歯車17、クラッチ16および回転軸15を介して伝達し、第1の断熱小室19内の回転体2Dを回転させることができる。同様に、予備加熱部12で回転体2Cを回転させるとき、回転体駆動モータ23を回転させ、かつ第4の断熱小室22にある回転体2Cと連結するクラッチ16を動作させる。このようにして各回転体2B〜2Eに接続されるクラッチ16を独立して制御することによって、各動作部分を個別に制御することができる。
【0045】
また装置本体3は、回転断熱壁13、回転軸15および回転体駆動モータ23を、回転体2B〜2Eと一体に中央軸線L1まわりに回転させる回転手段25を備える。さらに詳しく説明すると、回転手段25は、中央回転軸28、中央回転下基板26、軸受基台29、ベアリング30、ギア31,32、メインモータ33を有して構成される。中央回転軸28は、円筒壁13bと連結され、下方に延びる。中央回転軸28は、軸受基台29に設けられるべアリング30によって回転支持される。また中央回転軸28の下端には、ギア31が固定される。またメインモータ33は、装置本体外に設けられ、ギア32が固定される。中央回転軸28に固定されるギア31とメインモータ33に固定されるギア32とがかみ合うことによって、メインモータ33からの駆動力を中央回転軸28に伝達することができる。これによって中央回転体27は中央軸線L1まわりに回転し、中央回転体27と一体に装着された回転体2は、取り入れ部11から予備加熱部12、シート生成部8を通過し、取り出し部10まで搬送される。
【0046】
本装置において回転体駆動モータ23は、装置本体外に配置されるので、装置本体内の熱的に保護される。また軸受基台29、ベアリング30および中央回転軸28は、下部断熱ケース34、およびその保護蓋35によって覆われ、熱的に保護される。回転体駆動モータ23も同様に円筒壁13b、断熱基板36および外周壁14によって覆われ、熱的に保護される。
【0047】
次に図1および図2を参照して各動作部分についてさらに詳細に説明する。取り入れ部11では、装着手段4によって回転体2Aの取り入れが行われる。具体的には、装着手段4は、伸縮自在なアーム39を有し、アーム39は、供給手段6aから取り入れ部11まで角変位可能に設けられる。回転体2を保持していない回転軸15が取り入れ部11に配置されると、装着手段4は、供給側スライド扉46aを開いて、供給手段6aに向かってアーム39を伸ばし、回転体2Aを供給手段6aから取り出し、把持する。装着手段4は、回転体を把持した状態で装置外壁45a内を取り入れ部11に向かって角変位し、取り入れ部11の回転軸15に回転体を装着する。装着が完了すると供給側スライド扉46aが閉じられる。次に取り入れ部11で回転軸15に装着された回転体2Bは回転断熱壁13とともに中央軸線L1まわりに90度角変位移動して、予備加熱部12に配置される。この角変位移動は、前述の第1の工程に同期して行われる。
【0048】
また装置外壁45aは、装置本体3に隣接して設けられ、装着手段4を囲んで形成される。装置外壁45aは多孔質セラミックなどの断熱性材料から成り、装置外壁内は、装置本体内と同様の雰囲気に調整される。また取り入れ動作が行われているとき、取り入れ部11は断熱小室21によって覆われている。これによって回転体2Aを装置本体外部から取り入れるときに、シート生成部9からの熱輻射の影響を少なくすることができる。また外気の侵入によって生じる装置本体内の温度低下を抑えることができる。さらに本実施の形態では、取り入れ部11は、シート生成部9から最も離れた位置に配置されるので、シート生成部からの熱伝導による温度上昇の影響を少なくすることができる。
【0049】
予備加熱部12では、回転体2Cの基体8の予備加熱が行われる。予備加熱部12に配置された回転体2Cの下方には、予備加熱手段24が配設され、回転体2Cは回転体軸線L2まわりに回転しながら外周部に設けられる複数の基体8が均等に予備加熱される。予備加熱温度は、用いられるシート生成材料の材質および作製する結晶シート厚さ等によって異なるが、本装置においては400℃以上かつ1200℃以下の範囲で加熱可能である。装置本体3は、加熱時に加熱する空間が断熱小室22で覆われているので、加熱による熱損失を最小に抑えることができる。
【0050】
予備加熱が完了した回転体2Cは、回転断熱壁13とともに90度角変位し、前記シート生成部9に配置される。シート生成部9に配置された回転体2Dは、シート生成面8aに結晶シートが生成される。シート生成部9に配置される回転体2Dの下方に坩堝41が配設され、坩堝41は、上下方向の位置決め制御可能な坩堝台40上に設けられる。坩堝41の外周部には、坩堝内のシート生成材料たとえばシリコンを溶解するための誘導加熱手段42が設置される。回転手段25によって、回転体2Dが坩堝41上に配置されるまでは坩堝41は回転体2Dより下方にある。回転体2Dが坩堝41上に配置されると、坩堝モータ43が駆動し、坩堝台40を上昇させ、回転体2Dの外周に配置される基体8を結晶シート生成に充分な浸漬深さに達するまで融液内に浸漬させる。
【0051】
浸漬後、回転体駆動モータ23を駆動することによって、回転体2Dを回転体軸線L2まわりに一回転させ、各基体8のシート生成面8aにシリコン結晶シートを形成する。シート生成が完了すると、坩堝41を坩堝モータ43の駆動によって下方に移動させる。次に結晶シートが形成された回転体2Dは、回転手段25によって、断熱小室19と一体に回転移動され、取り出し部10に搬送される。シート生成時には、シート生成部9は、断熱小室19によって覆われており、シート生成部から断熱小室外部に放射される輻射熱の発散を小さくすることができる。したがって融液37の温度低下を防止し、融液37の温度をより安定に保つことができる。
【0052】
取り出し部10では、回転体2Eの取出しが行われる。取り出し部10で基体8のシート生成面8aに生成した結晶シートを1枚ずつ剥離回収することも可能であるが、本実施例では装置本体3とは異なった位置に配置される剥離部で剥離回収を行う。
【0053】
具体的には、移載手段5は伸縮自在なアーム38を有し、アーム38は取り出し部10から搬送手段6bまで角変位可能に設けられる。回転体2Eが取り出し部10に配置されると、移載手段5は取り出し部10に向かってアーム38を伸ばし、回転体2Eを回転軸15から抜去し把持する。移載手段5は、把持した状態で搬送手段6bに向かって角変位し、搬送側スライド扉46bを開いて回転体を通過させ、装置外壁45b外の搬送手段6bに移載する。移載が完了すると搬送側スライド扉46bが閉じられる。
【0054】
装置外壁45bは、装置本体3に隣接して設けられ、移載手段5を囲んで形成される。取り出し部10で、回転体2Eが取除かれた回転軸10bは、取り入れ部11に移動する。装置外壁45bは多孔質セラミックなどの断熱性材料から成り、装置外壁内は、装置本体内と同様の雰囲気に調整される。
【0055】
取り出し時には、取り出し部10は、断熱小室20によって覆われているので、回転体は、シート生成部9での輻射熱による余熱を伴って取り出し部11に配置される。これによってシート生成工程を終えた回転体2Eを装置本体外に取り出すときに結晶シートの急冷されることを防止することができる。また装置外からの外気の侵入によって生じる装置本体全体の温度低下を抑えることができる。さらに装置外壁内も装置本体内と同様の雰囲気に調整されるので、装置本体内の熱損失をより少なくすることができる。
【0056】
装置外壁外に取出された回転体2Fは、搬送手段6bによって剥離部に搬送される。搬送手段6bは、中心孔47を挿通して回転体2Fを保持し、別途剥離手段で結晶シートの剥離回収が行われる。本実施の形態では回転体は、剥離部に移載されて、回転体軸線L2まわりに回転しながらシート剥離工程が行なわれ、回転動作によって複数の基体8から結晶シートを容易にかつ短時間で剥離することができる。剥離手段は、たとえばシート端部に衝撃を与えて剥離する方法またはバキュームパッドなどによってシートを吸引して剥離する方法がある。この剥離作業は本体装置の制約された中で、かつ前工程の高温の余熱のある状態で行うのとは異なり、きわめて安定した状態で作業できる。
【0057】
また剥離部は、少なくともシート生成部9および装置本体3からの熱の影響がなく、シート剥離時にともなう衝撃がシート生成部に伝わらない位置に設けられる。これによって剥離時の衝撃がシート生成部に伝わることがないので、坩堝内に貯留される融液37の乱れを防止し、膜厚および表面粗さの均一な結晶シートを製造することができる。また剥離部には、シート製造部からの熱の影響がないので、耐熱性および形状などの制約をなくし、シート剥離工程を容易かつ確実に行うことができる。
【0058】
取り入れ部11、予備加熱部12、シート生成部9および取り出し部10の4つの動作部分の作業は、図示しない制御手段が回転体モータ23、各回転体に接続されるクラッチ16、メインモータ、坩堝モータ43などを制御することによって、独立かつ並列に動作を行うことが可能である。したがって、制御手段によって、同時に4つの動作を個別に行うことができ、さらに連続して作業を行うことができるので、きわめて高い生産性を得ることができる。
【0059】
また複数の基体8が外周部に配置された回転体2を用いることによって単位時間当たりに剥離することができる結晶シートを増やし、生産性を向上することができる。また回転体を用いたために、結晶シート製造装置自体が大型化しても、装置本体内に各断熱小室19〜22が設けられるので、装置本体内の温度変化を少なくして加熱出力を抑え、生産コスト低減することができる。
【0060】
(実施例2)
図5は、本実施の他の形態の結晶シート製造装置100を示す平面図である。結晶シート製造装置100は、前述の形態の結晶シート製造装置1と類似しており、同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省略する。結晶シート製造装置100は2つの回転体を備える装置本体101を有する。装置本体101は、外周壁102および回転断熱壁103が設けられる。外周壁102は円筒状に形成され、外周壁内に回転断熱壁103が配設される。回転断熱壁103は、外周壁102の軸線である中央軸線L1を中心とする円筒部103bと、円筒部から2方向に延び、各動作部分を仕切る2つの仕切り壁103a1,103a2とを有する。仕切り壁103aは、中央軸線L1まわりに180度間隔をあけて配設される。これらの断熱部材102,103によって、囲まれる2つの断熱小室104,105が装置本体内に形成される。回転体断熱部材103の仕切り壁103aおよび円筒壁103bは、回転手段25によって、中央軸線L1まわりに角変位する。本実施の形態では、当該角変位は、図5に示す位置より一方に180度角変位しそして逆回転に180度角変位する。すなわち180度交互に角変位する。
【0061】
装置本体内には、シート生成部106および着脱部107が中央軸線L1まわりに180度間隔をあけて設けられる。シート生成部106では、結晶シート生成が行われ、また着脱部107では、結晶シートが生成された回転体2Hが装置本体101の回転軸15から分離して取り外されるとともに新規に結晶シートが生成される回転体2Gが回転軸15に装着される。これらのシート生成部106および着脱部107は、外周壁102および回転断熱壁103によって各動作が行われるときに個々に仕切られており、前述の断熱小室104,105に覆われる。
【0062】
図5を用いて各動作部分での回転体の動作を説明する。伸縮自在なアーム111を有する着脱手段110を用いて装置本体101からの回転体2の着脱が行われる。着脱手段110は、アーム111を縮小した状態で着脱部107に向かって配置された状態から180度の水平角変位動作が可能である。供給手段6aから回転体2Gが搬送されると、装置外壁45cに設けられる供給側スライド扉46dが開けられ、着脱手段110のアーム111は、供給手段6aに向かって90度角変位し、アーム111を伸ばし、シート生成される回転体2Gを把持する。次にアーム111が縮み、着脱部107にむかって逆方向に90度角変位し、再度アーム111を伸ばし、回転軸15に回転体2Hを装着する。回転体2hの装着が完了すると、供給側スライド扉46eは閉鎖される。
【0063】
仕切り壁103bには、予備加熱手段122が配置されており、回転軸15に装着された回転体2Hの外周を予備加熱することができ、回転軸15への回転体2Hの装着が完了すると同時に、回転体2Hは回転体軸線L2まわりに一回転し、回転体外周部の基体8が予備加熱される。
【0064】
予備加熱と並行して回転体2はシート生成部106まで中央軸線L1まわりに180度角変位して搬送され、シート生成部106で結晶シート生成作業が行われる。シート生成部106には、上下方向に位置決め制御可能な坩堝台上に坩堝41が設置され、坩堝41の外周部には坩堝内シリコンを溶解するための誘導加熱装置42が設置される。回転体2Hが、着脱部107からシート生成部106に配置されるとき、坩堝41は回転体2Hよりも下方に配置される。坩堝41は回転体2Iが坩堝41上に配置されるまで、回転体2Iよりも下方に配置され、回転体2Iが坩堝41上に配置されると、モータ駆動により基体8に結晶シートを生成するために充分な浸漬深さに達するまで坩堝台40を上昇させて浸漬させる。
【0065】
浸漬後、回転体2Iを回転体軸線L2まわりに一回転させ、シリコン結晶シートを順次基体表面に凝固成長せしめる。結晶シート生成後、坩堝41をモータ駆動によって下方に移動させ、結晶シートが形成された回転体2Iを回転断熱壁103とともに中央軸線L1まわりに逆方向に180度角変位せしめ、着脱部107に搬送する。この状態で基体8の結晶シート生成面8aに生成した結晶シートを1枚ずつ剥離回収する。
【0066】
もしくは、図5に示すように、装置本体101とは、異なる位置にある剥離部に回転体2Hを搬送して結晶シートの剥離を行っても良い。この場合には、結晶シートが生成された回転体2Hが着脱部107に搬送されると、装置外壁45cに設けられる搬送側スライド扉46eが開けられ、着脱手段110がアーム111を伸ばして結晶シートが形成された回転体2Hを、回転軸15から抜去して把持する。次にアーム111が、搬送手段6bに向かって90度角変位し、把持した回転体を搬送側スライド扉46eから通過させ、搬送手段6bに移載する。移載が完了すると搬送側スライド扉46eが閉じられる。搬送手段6bは、図示しない剥離部に回転体を搬送し、シート剥離動作が行われる。搬送手段6bへの移載が完了すると、装置外壁45cに設けられる供給側スライド扉46dが開けられ、着脱手段110によって再び供給手段6aから回転体2Gを装置本体101に取り入れる。このようにして、回転体への結晶シートの生成と装置本体からの着脱とが独立かつ並列に繰り返されることによって、連続して結晶シートを形成することができる。
【0067】
本実施例では、前述の結晶シート製造装置1とほぼ同様の効果が得られる。その他に、主要構成部の回転が中央軸線L1まわりに180度の角度で往復角変位するので、連続回転時の配線のねじれ対策、冷却配管等の回転継手のような信頼性を低下する部品の使用の必要がなく、装置の信頼性を高めることができる。また角変位時に回転体の予備加熱が行われるので、予備加熱に費やす時間を省略することができる。また動作部分の数を4つから2つに低減することによって、製造装置の構成を簡略化することができる。
【0068】
上述のような本発明の構成は、実施の形態の例示に過ぎず発明の範囲内で構成を変更することができる。たとえば、他の実施例の結晶シート製造装置100において、回転断熱壁103の回転方向は、180度交互に角変位しなくても良く一方向のみに回転して元の位置に回転復帰するように構成してもよい。
【0069】
また本実施の形態では、装置本体内で回転体は中央軸線L1まわりに回転されるが、回転されなくても良い。たとえば取り入れ部11、予備加熱部12、シート生成部9および取り出し部10が装置本体内で一列に並んで構成され、回転体2は、各動作部分9〜12を順に搬送されてもよい。また装置本体は、複数の回転体を有し、4つ以上の回転体を有していてもよい。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、耐熱性および形状の制約をうけず、剥離ミスの少ない剥離手段を設けることができ、結晶シートの歩留まりを向上することができる。また剥離時の衝撃によるシート生成部の坩堝内の融液37が揺らぎを減少させて、結晶シートのムラをなくすとともに、結晶シート表面の粗さをより滑らかにすることができるので、高品質な結晶シートを製作することができる。また回転体を用いることによって、一つの回転体に配置される複数の基体に結晶シートを連続して生成し、一度に搬送し、連続して剥離することができ、生産性を向上することができる。
【0071】
また本発明によれば、融液37の温度変動を防止し、融液37の温度をより安定に保つことができるので、融液37を加熱する加熱手段による融液37の温度制御を容易にし、加熱手段の出力を少なくすることができる。したがって加熱にかかわるコストを削減し、結晶シートの生産コストを下げることができる。
【0072】
また本発明によれば、断熱小室によって、回転体を装置本体外部へ取り出すときに生じる装置本体内の温度低下を抑えることができる。また断熱小室によって回転体を装置本体外部から取り入れるときに生じる装置本体内の温度低下を抑えることができる。また断熱小室によって予備加熱部に配置された回転体を効果的に加熱することができ、加熱手段の出力を抑えることができる。このように装置本体内に断熱小室を設けることによって、装置本体内の温度低下を抑え、加熱にかかわるコストを削減し、結晶シートの生産コストを下げることができる。また装置本体の温度低下が少ないので短時間での予備加熱が可能になる。
【0073】
また本発明によれば、制御手段によって、装置本体内で行われる各動作を独立かつ並行に行い、複数の回転体が同時にそれぞれ異なる動作を行うことができる。これによって回転体が動作をしない空時間を少なくして、結晶シート製造における生産性を向上することができる。
【0074】
また本発明によれば、剥離部に移載されたシート生成後の回転体は、回転しながらシート剥離工程を行うことができるので、複数の基体から結晶シートを容易にかつ短時間に剥離することができる。
【0075】
本発明によれば、シート生成部でシート生成工程を行った後、回転体を移動させて、シート生成部とは異なった位置に配置される剥離部でシート剥離工程が行われるので、シート剥離手段の耐熱性、形状などの制約をなくし、シート剥離工程を容易にかつ確実に行うことができるとともにシート剥離時に伴う衝撃がシート生成部に伝わることを防止することができる。
【0076】
また回転体は、複数の基体が外周部に配置されているので、シートの生成および剥離を1つの回転体に配置される複数の基体において連続して行うことができ、生産性を向上することができる。さらにシート生成工程とシート剥離工程とが独立して行われるので、シート剥離工程にかかわらずシート生成工程を行うことができ、結晶シートの生産性をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である結晶シート製造装置1を示す平面図である。
【図2】図1の結晶シート製造装置1のS2−S2切断面線から見た断面図である。
【図3】図1のS3−S3切断面線から見た断面図である。
【図4】基体8を示す斜視図である。
【図5】本実施の他の形態の結晶シート製造装置100を示す平面図である。
【符号の説明】
1,100 結晶シート製造装置
2A〜2J 回転体
3,101 装置本体
4 装着手段
5 移載手段
6a 供給手段
6b 搬送手段
8 基体
8a シート生成面
9,106 シート生成部
10 取り出し部
11 取り入れ部
12 予備加熱部
13,103 回転断熱壁
13a1,13a2,103a1,103a2 仕切り壁
13b,103b 円筒壁
14,102 外周壁
15 回転軸
16 クラッチ
17 回転傘歯車
18 駆動傘歯車
19〜22 104,105 断熱小室
23 回転体駆動モータ
24,122 予備加熱手段
25 回転手段
28 中央回転軸
29 軸受基台
30 ベアリング
31,32 ギア
33 メインモータ
34 下部断熱ケース
35 保護蓋
36 断熱基板
37 融液
38,39 アーム
40 坩堝台
41 坩堝
42 誘導加熱手段
43 坩堝モータ
45a,45b,45c 装置外壁
46a,46b,46d,46e スライド壁
47 中心孔
107 着脱部
110 着脱手段
111 アーム
L1 中央軸線
L2 回転体軸線

Claims (8)

  1. 金属または半導体材料の融液を坩堝に貯留し、基体を坩堝内に浸漬し、金属または半導体材料を前記基体表面で凝固成長させる結晶シート製造装置であって、
    複数の基体が外周部に配置される複数の回転体と、
    回転体を回転させて、各基体表面に結晶シートを凝固成長させるシート生成部と、
    前記シート生成部とは異なる位置にあり、シート生成完了後の回転体に対して、各基体に形成される結晶シートの剥離を行う剥離部とを有することを特徴とする結晶シート製造装置。
  2. 複数の回転体を備える装置本体内に、前記シート生成部および前記シート生成部を覆う断熱小室が設けられることを特徴とする請求項1記載の結晶シート製造装置。
  3. 前記装置本体内に、シート生成後の回転体を外部に取り出す取り出し部および前記取り出し部を覆う断熱小室が設けられることを特徴とする請求項2記載の結晶シート製造装置。
  4. 前記装置本体内に、シート生成前の回転体を外部から取り入れる取り入れ部および前記取り入れ部を覆う断熱小室が設けられることを特徴とする請求項2記載の結晶シート製造装置。
  5. 前記装置本体内に、シート生成前の回転体を暖める予備加熱部および前記予備加熱部を覆う断熱小室が設けられることを特徴とする請求項2記載の結晶シート製造装置。
  6. 前記装置本体内で行われる動作を独立かつ並行して行う制御手段を有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載の結晶シート製造装置。
  7. 前記装置本体内から取り出された回転体を回転させながら、前記各基体を順次剥離する剥離手段を有することを特徴とする請求項3記載の結晶シート製造装置。
  8. 金属または半導体材料の融液を坩堝に貯留し、基体を坩堝内に浸漬し、金属または半導体材料を前記基体表面で凝固成長させる結晶シート製造方法であって、
    外周部に複数の基体が配置される回転体をシート生成部で回転させて、坩堝に各基体を順次浸漬し、結晶シートを各基体表面に生成させるシート生成工程と、
    シート生成後、前記シート生成部とは異なる位置にある剥離部に移動させ、基体に形成される結晶シートを剥離するシート剥離工程とを有し、シート生成工程とシート剥離工程とが独立して行われることを特徴とする結晶シート製造方法。
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