JP3754104B2 - 引出し型オーガ式製氷機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、冷凍ケーシングの内周面に生成された氷層をオーガにより削り取り、氷搬送通路を介して貯氷庫に供給するオーガ式製氷機に関し、特に貯氷庫に設けられた貯氷検出スイッチの故障に対処する技術に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
オーガ式製氷機は、縦長の筒状部材である冷凍ケーシングを有しており、その外周面には冷凍回路の一部である蒸発器が巻装され、内部には螺旋刃を有するオーガが設けられている。冷凍ケーシングの内部には製氷水が供給されるようになっていて、冷凍ケーシングの内周面において成長した氷は、この螺旋刃の回転によって掻き取られ、フレーク状の氷となって螺旋作用により上方に搬送される。冷凍ケーシングの上部には貯氷庫に連通する氷搬送通路が、所望により氷圧縮通路を有する押圧頭を介して、接続されているので、生成された氷は、フレーク状で、又は所望により氷圧縮通路で圧縮されて氷粒となって、最終的にはこの氷搬送通路を通って貯氷庫に搬送される。貯氷庫には通常、搬送された氷で貯氷庫が満杯になると、それを検知してオーガの回転を停止させる貯氷検知スイッチが設けられている。
上述したオーガ式製氷機において、何等かの理由によって、貯氷検知スイッチが正常に作動しない場合には、貯氷庫内が氷で一杯になっても、オーガの回転が停止せず氷が搬送され続けることがあるため、氷搬送通路内まで氷が詰まってオーガやそれを駆動する駆動系(モータ等)に過負荷がかかったり、場合によっては、氷の詰まりによる氷搬送通路の内部圧力上昇のため、貯氷庫に連通する氷搬送通路と冷凍ケーシング上部との接続部等が損傷することがあった。
【0003】
このような問題を解決するため、例えば、特開平2−293571号公報には、氷を貯氷庫に搬送する通路中に一対の電極板を設け、前述した氷詰まりが起こった際には電極板間に氷があることでその静電容量が変化することを利用し、オーガの駆動を制御するオーガ式製氷機が開示されている。また、実開昭61−195276号公報には、氷を貯氷庫に搬送する通路内に作動板を配設し、氷詰まりが起こった際に作動板を介してマイクロスイッチが作動することで、駆動を停止するオーガ式製氷機が開示されている。さらに、特公昭56−40258号公報には、氷を貯氷庫に搬送する通路内にあって氷の搬送を促す部材に、1つ以上の通孔を穿設しておき、その上方にはマイクロスイッチを作動させる検知板を配設し、氷詰まりが起こった際にはフレーク状の氷が前記通孔を通り抜け、前記検知板を介して前記マイクロスイッチが作動することで、氷詰まりの発生を確認するオーガ式製氷機が開示されている。
ところが、上記の製氷機構造等は、相応の効果を奏するものではあるが、以下に記載する問題を有している。即ち、特開平2−293571号公報のものは、電極板間が氷だけで満たされた場合だけでなく、氷と水滴とで満たされている場合にも、氷搬送通路内で氷詰まりが起こったと誤認することがあるため、実質的には氷の詰まりの心配のない時までオーガの駆動を停止させてしまう。また、実開昭61−195276号公報および特公昭56−40258号公報のものは、氷の詰まりが起こった際、作動板(後者では検出板)に作用する氷の押し上げ圧力が一様でないため、適確にマイクロスイッチが作動しないことがあった。
【0004】
そこで、本出願人による実公平4−51332号公報に開示されたオーガ式製氷機では、冷凍ケーシングの放出口である筒体に可撓性の氷搬送管を嵌合させ、それを締め付けるための締付具にスイッチ手段を設け、且つ、前記筒体にはスイッチ作動手段を設けておき、氷の詰まりが起こった際には、前記筒体に対する前記締付具の相対的移動により前記スイッチ手段が作動することで、オーガの駆動を停止させ、前述の氷詰まりに関する問題を解決することに成功していた。
一方、本出願人は、メンテナンスの容易性若しくはサービス性の向上のため、オーガ及び冷凍ケーシングを含む製氷機構部が、氷搬送通路と共に貯氷庫に関して引き出せる新規な構造の引出し型オーガ式製氷機を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この引出し型オーガ式製氷機では、製氷機構部及び氷搬送通路が本体に固定されていないため、組立てや輸送の際に、あるいは氷詰まりによって氷搬送通路が引き出し方向にズレて、貯氷庫から外れる可能性があった。しかし、前述した実公平4−51332号公報に記載の従来の技術は、引き出し方向の変位に関しては何等検出機能を有していないため、この従来技術を引出し型のオーガ式製氷機に適用しても、上記のようなズレた状態のままでも製氷運転が再開され、氷搬送通路と貯氷庫との隙間から氷や水が漏れたり、あるいはまた、氷詰まりの検知装置における作動手段とスイッチ手段との位置関係もズレたままであることから、次の製氷運転に際し正確に氷詰まりを検知できず、詰まった氷の圧力で引き出し可能な部分が転倒したりする恐れがある。
従って、本発明は、氷搬送通路と貯氷庫とが正常に接続されていないままで製氷運転が始まることを防止すると共に、氷搬送通路と貯氷庫との位置関係を、接続方向だけでなく、引き出し方向に関しても検出することが可能な引出し型オーガ式製氷機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の引出し型オーガ式製氷機は、貯氷庫に取着されたスイッチ手段と、氷搬送通路に取着されたスイッチ作動手段とを有し、製氷機構部が前記本体部内にある時の前記貯氷庫に関する該製氷機構部の非適正位置を検知するための位置検知装置と、該位置検知装置に電気的に連絡し、該位置検知装置が、前記製氷機構部が前記非適正位置にあることを検知した時に、前記製氷機構部の製氷運転を阻止するように構成された運転制御回路とを備え、前記スイッチ手段及び前記スイッチ作動手段によって、氷の詰まりにより、前記氷搬送通路が前記貯氷庫から離れる向きの非適正位置と、前記製氷機構部を前記本体部から引出したことにより、前記製氷機構部が前記本体部に関して引き出される向きの非適正位置とが検知される。前記製氷機構部は、回転自在のオーガを内部に有する冷凍ケーシングを含み、該冷凍ケーシングに接続ホースを介して製氷水を供給する製氷水タンクは前記製氷機構部側に固定され、該製氷水タンクへの給水ホースを介する製氷水の供給を制御する給水弁は前記本体部側に固定されている。前記貯氷庫は、該貯氷庫内の満氷位置を検知する貯氷検知装置を有し、前記位置検知装置は、前記満氷位置よりも高い位置に配設されていてもよい。
【0007】
また、前記位置検知装置は、前記貯氷庫に取着されたスイッチ手段と、前記氷搬送通路に取着されたスイッチ作動手段と、前記スイッチ手段及び前記スイッチ作動手段の近傍に設けられ、前記貯氷庫に関する前記氷搬送通路の相対位置を目視可能にする位置確認手段とを備え、前記製氷機構部が前記非適正位置にある時、前記スイッチ作動手段により前記スイッチ手段を作動するようになっている。そして、前記位置検知装置は、互いに平行に配設された一対の板状部材をさらに備え、該板状部材のうち一方を前記スイッチ手段に固定し、他方を前記スイッチ作動手段に固定して、該一対の板状部材の間隔の変化に基づいて前記製氷機構部の前記相対位置を確認することができる。さらに、前記運転制御回路は、電源スイッチを含み、前記スイッチ手段が作動した時、前記電源スイッチをオフにした後、同電源スイッチをオンにすることにより前記製氷機構部の製氷運転を許容するように構成されている。
【0008】
【作用】
まず、引出し型オーガ式製氷機を最初に組み立てたときや、メンテナンス等により氷搬送通路を含む製氷機構部を本体部から引出したりした後は、製氷運転を開始する前に、貯氷庫に関して氷搬送通路が適正位置にあるかどうかを、位置確認手段によって視覚的に確認しておく。このとき、あるいは製氷運転中に、貯氷庫と氷搬送通路とが正常に接続されていないときには、スイッチ作動手段とスイッチ手段との距離が広がり、該スイッチ手段が作動して、製氷運転が開始されなかったり、中断するようになっている。また、製氷運転中に氷搬送通路内で氷の詰まりが一定時間続いた場合にも、スイッチ作動手段とスイッチ手段との距離が広がり、該スイッチ手段が作動して製氷運転が中断する。再び製氷運転を再開する前には、氷の詰まりを解消すると共に、位置確認手段等によって氷搬送通路と貯氷庫との相対位置が正常であることを確認・調整し、製氷運転を再開させる。運転制御回路は、スイッチ手段が作動したときには、一旦、製氷機の電源を切った後再度電源を入れ直さなければ、引出し型オーガ式製氷機が起動しないようにしてあるので、この間、確実に上述の確認・調整を行うことができる。従って、貯氷庫と貯氷庫(製氷機構部)とが非適正位置にあるままで、誤って製氷運転が再開することがないようになっている。
【0009】
【実施例】
本発明の好適な実施例について添付図面を参照して詳細に説明するが、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。尚、図中、矢印Aは、氷の詰まりによって氷搬送通路が貯氷庫から離れる向き(以下、A方向とも称す)、矢印Bは、氷の詰まりが解消し氷搬送通路が貯氷庫に近付く向き、そして、矢印Cは、引き出し可能な部分を本体から引出す向き(以下、C方向とも称す)、矢印Dは、引き出し可能な部分を本体に収納する向き(以下、D方向とも称す)を示すものとして、全ての説明を行う。
【0010】
図3の(a)は、引出し型オーガ式製氷機1の天板を部分的に破断して示す平面図であり、図3の(b)は、引出し型オーガ式製氷機1の立面図である。図3の(a)及び(b)において、引出し型オーガ式製氷機1は、主に、貯氷庫3と機械室5とに大別できる。貯氷庫3は出来上がった氷をストックしておく容器であり、上部には、貯氷庫3内が氷で満杯になると作動する貯氷検知装置7が設けられている。一方、機械室5内には、給水弁17,製氷水タンク21等を含む水循環系統部9と、貯氷庫3に連通する氷搬送通路15が上方に取り付けられる製氷機構部11と、冷媒が循環する冷凍回路を有する冷凍装置13とが配設されている。尚、少なくとも製氷機構部11は、下方に、その滑動を許容する手段として例えばスライドレール(図示せず)が設けられていて、必要に応じて機械室5から分離して引き出すことができる。
【0011】
次に各部分について説明する。図4は、水循環系統部9を拡大して概略的に示している図である。図4及び図3(b)を参照すると、製氷水タンク21の上方には給水弁17が取り付けられている。また、製氷水タンク21の内部には、製氷水の水位を検知するフロートスイッチ205(図6に示す)が備えられている。給水弁17の一端は、接続ホース26を介して製氷水タンク21に接続していて、他端は導水管19を介して図示しない外部水道系につながっている。製氷水タンク21の下部には、オーバーフロー管23および給水管25が接続している。一端が製氷水タンク21に接続される給水管25の他端は、後述する冷凍ケーシング27の下方部位に接続している。また、一端が製氷水タンク21に連通するオーバーフロー管23の他端は、図示しない外部排水系に接続している。また、水循環系統部9の近傍には、後述する運転制御回路200(図6参照)が収納された電装箱24が配設されている。
【0012】
図5は、図3の(a)においてIV−IV線に沿って切断した場合の部分拡大断面図である。製氷機構部11の縦長の冷凍ケーシング27は、その内部に、図示しない上下の軸受によって回転自在に支持されたオーガ29を有していて、同オーガ29の上方には、周知の押圧頭39がある。オーガ29の外周面には、螺旋状に形成される螺旋刃31が設けられている。一方、冷凍ケーシング27の外周面には、前記の冷凍装置13の冷凍回路の一部分である管状の蒸発器、即ち、冷却管33が巻装されている。さらに、冷却管33の周りは、冷凍ケーシング27および冷却管33を取り囲むように、断熱材35によって覆われている。オーガ29の下部は、周知の動力伝達機構37aを介してギヤードモータ37と接続している。このギヤードモータ37及び動力伝達機構37aは、前述したようなスライドレール(図示せず)により、機械室5に関し滑動自在に支持されたベース37bに装着されている。
【0013】
冷凍ケーシング27の上方には、一端が該冷凍ケーシング27の上部に接続し、他端が貯氷庫3に接続した氷搬送通路15が配設されている。従って、以上の説明から分かるように、引出し可能な製氷機構部11は、冷凍ケーシング27、オーガ29、ギヤードモータ37及び氷搬送通路15を少なくとも含んでいる。しかし、この製氷機構部11と共に、他の構成要素、例えば冷凍装置13の圧縮機が引出し可能であってもよい。さらに、氷搬送通路15には、氷搬送通路15内の氷の詰まりを検知するスイッチ手段及びスイッチ作動手段と、氷搬送通路15と貯氷庫3との引き出し方向に関する相対的位置関係を検出する位置確認手段とを含む位置検出装置100が配設されている。
貯氷庫3を構成する壁体43の周囲には、熱の侵入を防止するための断熱材45が取り付けられている。壁体43及び断熱材45の上部側方には開口が穿設され、該開口に、筒状の氷受入れ通路15が貯氷庫3の内部から嵌合し、ビスのような手段により固定されている。上述の氷搬送通路15はこの氷受入れ通路15aに貯氷庫3の外部から摺動自在に嵌合している。また、壁体43の上部には貯氷検知装置7が設けられていて、貯氷庫の内側には、その作動レバー47が下方に向かって延びている。この貯氷検知装置7自体は周知のものでよいため、その詳細な説明は省略する。
【0014】
次に、本発明の特徴である位置検出装置100について詳細に説明する。図1は、図5に概略的に図示したE部を拡大して示す図であり、図2は、図1を上方から見た場合の図である。貯氷庫3の断熱材45には、スイッチ107(スイッチ手段)および貯氷庫側検出面109(位置確認手段,板状部材)が、座部111a及び脚部111bを有するほぼ横L形の取付部111を介して、適当な方法(例えば、溶接あるいはビス止め等)によって取り付けられている。実施例においては、貯氷庫側検出面109は、取付部111の座部111aである。一方、氷搬送通路15の上面には、スイッチ作動面101(スイッチ作動手段)および氷搬送通路側検出面103(位置確認手段,板状部材)が、取付部105を介して同様に適当な方法で取り付けられている。
スイッチ107は、電界や磁界、電磁波、超音波等を検出の媒体とする非接触式の近接スイッチであり、スイッチ作動面101がその検出面となっている。尚、スイッチ107は、上記以外に、検出性能や使用環境に応じて、機械的接触を利用するマイクロスイッチ等のような近接スイッチとしてもよい。貯氷庫側検出面109は、取付部111、即ち断熱材45に対してほぼ直角に形成され、製氷機構部11の引き出し可能な方向、即ち、C方向(D方向)が垂線の方向となる板状部分である。また、氷搬送通路側検出面103も、スイッチ作動面101に対してほぼ直角に形成され、同様に製氷機構部11の引き出し可能な方向が垂線の方向となる板状部分である。氷搬送通路側検出面103および貯氷庫側検出面109は、氷搬送通路15と貯氷庫3内の氷受入れ通路15aとが正常に組み立てられた図1の位置にあるときに、平行になるように設計されている。また、両者のCおよびD方向に関する位置関係は、本実施例では、製氷機構部11を機械室5内に収納する過程では、氷搬送通路側検出面103と貯氷庫側検出面109との間隔が縮まり、製氷機構部11を機械室5から引き出す過程では、同間隔が広がるようになっている。
【0015】
次に、以上のような本実施例の引出し型オーガ式製氷機の動作について、図1,図2,図3の(b)、図4、図5及び図6に示される運転制御回路200の回路図に基づいて説明する。
先ず、引出し型オーガ式製氷機を電源に接続し、電源スイッチ201を入れると、リレー接点X32およびリレー接点X52を通じて給水弁17に通電され、同給水弁17が開弁する。尚、このとき、貯氷検知装置7は貯氷庫3が氷で満杯になっていないものとして閉路しており、また、符号107で示されるスイッチS2は開路しているものとする。給水弁17の開弁により、製氷水タンク21には外部水道系から導水管19を通って水が供給される。この給水は、製氷水タンク21内の水位が上昇してフロートスイッチ205の上限水位検知スイッチ205bが作動するまで続く。
上限水位検知スイッチ205bが上限水位を検知して閉路すると、リレーX3が通電され励磁される。これにより、常閉のリレー接点X32が開路して、給水弁17への通電が停止され閉弁する。リレーX3の通電、励磁により、最初にリレーX1が励磁され、次にリレーX2が励磁され、それによって、ギヤードモータ37、冷媒の圧縮機207がその順に起動され、初めて製氷運転に入る。
【0016】
以上のようにして、ギヤードモータ37、圧縮機207およびファンモータ209が起動され製氷運転が始まると、製氷水タンク21内の製氷水が給水管25を通って冷凍ケーシング27内に供給され、外周面に巻装された冷却管33によって、熱を奪われ冷凍ケーシング27の内周面に徐々に氷結していく。同時にギヤードモータ37によって回転するオーガ29の螺旋刃31によって前記内周面の氷は掻き取られ、フレーク状の氷となって上方に送られる。そして、上方の押圧頭39によって圧縮された氷は、カッタ41によって所定の大きさに切断され、氷搬送通路15を通って貯氷庫3内に蓄えられる。
冷凍ケーシング27内への製氷水の補給が続けられると、製氷水タンク21(図3)の水位が下がり、下限水位検知スイッチ205aが作動し、自己保持されていたリレーX3が消磁され、リレー接点X32が閉じる。そして、再び給水弁17が開弁して、製氷水タンク21への二度目の給水が行われる。製氷水タンク21への給水によって製氷水タンク21内の水位が上限水位まで上昇すると、上限水位検知スイッチ205bが作動して閉路する。これにより、リレーX3は再び励磁され再び製氷運転が始まる。
【0017】
かくして製氷、給水が行われると共に、氷が製造され貯氷庫3内に貯氷されるようになっているが、搬送された氷が増加すると、貯氷庫3内に積み上がる氷の高さが徐々に上昇し、貯氷庫3内が氷で満杯になると、図5に示される作動レバー47に当接して、貯氷検知装置7を作動させる。前記の作動は、図6では、符号7で示すスイッチS1が開くことに相当する。スイッチS1が開くと、リレーX3の通電が遮断され消磁されて、さらにギヤードモータ37が停止し、これによって、製氷運転が中断される。
【0018】
また、何等かの理由によって、貯氷検知装置7が作動しない場合には、貯氷庫内の氷が氷受入れ通路15aを塞ぎ、氷搬送通路15内に氷が溜まり、氷搬送通路15にはA方向、場合によってはC方向の力がかかるため、氷搬送通路15のスイッチ作動面101と、貯氷庫3のスイッチ107との距離が僅かに広がる。これによって、スイッチ107が作動し、即ち、図6の符号107で示されるスイッチS2が閉じる。スイッチS2が閉路すると、リレーX5が励磁され、さらに、リレー接点X53も閉路して自己保持回路を形成すると共に、リレー接点X51およびリレー接点X52が開路して製氷運転が中断する。
【0019】
図6に示される運転制御回路200においては、スイッチ107に直列に接続されたリレーX5を自己保持するためのリレー接点X53が設けられているため、スイッチ107が作動して氷詰まりを指示したら、後述する点検が行えるよう、一旦電源スイッチ201を切ってリレーX5の自己保持を解除した後再度電源を入れ直さなければ起動しないようになっている。従って、製氷運転を再開させる前に、氷搬送通路15内に氷の詰まりが起きているときはそれを解消すると共に、氷搬送通路15と貯氷庫3との位置関係、およびスイッチ作動面101とスイッチ107との位置関係が正常であるかどうかを調べる。具体的には、氷搬送通路15内で氷の詰まりが発生した後には、氷搬送通路15がC方向に移動していることがあり、そのような場合には、氷搬送通路側検出面103と貯氷庫側検出面109との間の距離が、正常な位置関係にあるときの距離に比べて広がっている。以上のような間隔の変化を参照して、氷搬送通路15やスイッチ作動面101等を正常な位置に再調整することにより、再び製氷運転に入った際に不具合の発生を予防する。また、メンテナンス終了後に製氷機構部を本体に収納したときや、引出し型オーガ式製氷機を最初に組み立てたときにも、上述した調整を行うことによって、最初の製氷運転での不具合の発生を予防できる。
【0020】
上述した実施例では、位置検出装置が氷搬送通路15の上方に配設されていたが、本発明は、この配設位置に限定されるものではない。スイッチ作動面101および氷搬送通路側検出面103は、適当なブラケット等を介して冷凍ケーシング27の任意の位置に固定して取り付け、一方、スイッチ107および貯氷庫側検出面109は、スイッチ作動面101および氷搬送通路側検出面103と対向するようにして、貯氷庫3に取り付ける態様であればよい。その例をいくつか示すと、製氷水タンクを取り付けている台にスイッチ作動面101および氷搬送通路側検出面103を設け、機械室5と貯氷庫3との間の壁にスイッチ107および貯氷庫側検出面109を設ける態様や、製氷機構部の上部にスイッチ作動面101および氷搬送通路側検出面103を設け、機械室5と貯氷庫3との間の壁にスイッチ107および貯氷庫側検出面109を設ける態様が挙げられる。
この他に、氷搬送通路の上面と貯氷庫の上面とがほぼ同一レベルであるような引出し型オーガ式製氷機においては、氷搬送通路の上面にスイッチ作動面101および氷搬送通路側検出面103を設け、貯氷庫の上面にスイッチ107および貯氷庫側検出面109を設ける態様であってもよい。
また、符号107で示されるスイッチS2と並列にある常開のリレー接点X53を、図6に示される運転制御回路200から削除することで、上述したように、氷詰まりが発生して一旦はスイッチS2が作動しても、製氷運転の停止によって詰まった氷が融解し、スイッチ作動面101とスイッチ107との距離が正常に戻ると、自動的に製氷運転が再開されるようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明の引出し型オーガ式製氷機によれば、貯氷庫に取着されたスイッチ手段と、氷搬送通路に取着されたスイッチ作動手段とを有し、製氷機構部が前記本体部内にある時の前記貯氷庫に関する該製氷機構部の非適正位置を検知するための位置検知装置と、該位置検知装置に電気的に連絡し、該位置検知装置が、前記製氷機構部が前記非適正位置にあることを検知した時に、前記製氷機構部の製氷運転を阻止するように構成された運転制御回路とを備え、前記スイッチ手段及び前記スイッチ作動手段によって、氷の詰まりにより、前記氷搬送通路が前記貯氷庫から離れる向きの非適正位置と、前記製氷機構部を前記本体部から引出したことにより、前記製氷機構部が前記本体部に関して引き出される向きの非適正位置とが検知されるので、貯氷庫と製氷機構部が正常な位置関係にあるかどうかを検知することが可能であるとともに、非適性位置にある状態のまま製氷運転が継続されることが防止される。
【0022】
請求項2に記載の本発明によれば、前記製氷機構部には、回転自在のオーガを内部に有する冷凍ケーシングが含まれ、該冷凍ケーシングに接続ホースを介して製氷水を供給する製氷水タンクが、前記製氷機構部側に固定され、該製氷水タンクへの給水ホースを介する製氷水の供給を制御する給水弁が、前記本体部側に固定されているので、製氷機構部と貯氷庫とが非適性位置にある状態のまま製氷運転が継続されることによって、氷詰まりが起こったり、接続ホースが製氷水タンクから外れてしまうことを予防できる。
請求項3に記載の本発明によれば、前記貯氷庫は、該貯氷庫内の満氷位置を検知する貯氷検知装置を有し、前記位置検知装置は、前記満氷位置よりも高い位置に配設されているので、同貯氷検知装置が正常に作動しない場合であっても、前記位置検出装置が作動するため、非適性位置にある状態のまま製氷運転が継続されることが防止されるとともに、氷搬送通路中に氷が詰まってしまうことが防止できる。
【0023】
請求項4に記載の本発明によれば、前記位置検知装置は、互いに平行に配設された一対の板状部材をさらに備え、該板状部材のうち一方を前記スイッチ手段に固定し、他方を前記スイッチ作動手段に固定して、該一対の板状部材の間隔の変化に基づいて前記製氷機構部の前記相対位置を確認するようになっているので、上記間隔の変化を監視することで、請求項1に記載の効果と同様に、氷搬送通路と貯氷庫との間のズレを視覚的に確認することが容易にできる。
請求項5に記載の本発明によれば、前記運転制御回路は、電源スイッチを含み、前記スイッチ手段が作動した時、前記電源スイッチをオフにした後、同電源スイッチをオンにすることにより前記製氷機構部の製氷運転を許容するように構成されているので、氷搬送通路と貯氷庫との接続が正常でないまま誤って製氷運転が始まることを防止することができ、製氷運転が中断している間に確実に整備点検を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の位置検出装置を説明するため、図4のE部を拡大して示す図である。
【図2】 図1を上方からみた場合の拡大図である。
【図3】 (a)および(b)は、本実施例の引出し型オーガ式製氷機の全体図である。
【図4】 本実施例の引出し型オーガ式製氷機における水循環系統部を概略的にしめす拡大図である。
【図5】 図3の(a)のIV−IV線に沿って、引出し型オーガ式製氷機を切断した場合の拡大部分断面図である。
【図6】 本実施例の引出し型オーガ式製氷機の運転を制御するための回路を示す図である。
【符号の説明】
1…引出し型オーガ式製氷機、3…貯氷庫、7…貯氷検知装置、11…製氷機構部、15…氷搬送通路、17…給水弁、21…製氷水タンク、25…給水ホース、26…接続ホース、100…位置検出装置、101…スイッチ作動面(スイッチ作動手段)、103…氷搬送通路側検出面(位置確認手段,板状部材)、107…スイッチ(スイッチ手段)、109…貯氷庫側検出面(位置確認手段,板状部材)、200…運転制御回路、201…電源スイッチ。
Claims (5)
- 氷搬送通路を含む製氷機構部が本体部に関して引き出し式に出し入れ可能なオーガ式製氷機において、
貯氷庫に取着されたスイッチ手段と、氷搬送通路に取着されたスイッチ作動手段とを有し、前記製氷機構部が前記本体部内にある時の前記貯氷庫に関する該製氷機構部の非適正位置を検知するための位置検知装置と、
該位置検知装置に電気的に連絡し、該位置検知装置が、前記製氷機構部が前記非適正位置にあることを検知した時に、前記製氷機構部の製氷運転を阻止するように構成された運転制御回路と
を備え、
前記スイッチ手段及び前記スイッチ作動手段によって、
氷の詰まりにより、前記氷搬送通路が前記貯氷庫から離れる向きの非適正位置と、
前記製氷機構部を前記本体部から引出したことにより、前記製氷機構部が前記本体部に関して引き出される向きの非適正位置と
が検知されることを特徴とする引出し型オーガ式製氷機。 - 前記製氷機構部は、回転自在のオーガを内部に有する冷凍ケーシングを含み、
該冷凍ケーシングに接続ホースを介して製氷水を供給する製氷水タンクは前記製氷機構部側に固定され、
該製氷水タンクへの給水ホースを介する製氷水の供給を制御する給水弁は前記本体部側に固定されている請求項1に記載の引出し型オーガ式製氷機。 - 前記貯氷庫は、該貯氷庫内の満氷位置を検知する貯氷検知装置を有し、
前記位置検知装置は、前記満氷位置よりも高い位置に配設されている請求項1又は2に記載の引出し型オーガ式製氷機。 - 前記位置検知装置は、互いに平行に配設された一対の板状部材をさらに備え、
該板状部材のうち一方を前記スイッチ手段に固定し、他方を前記スイッチ作動手段に固定して、該一対の板状部材の間隔の変化に基づいて前記製氷機構部の前記相対位置を確認する請求項1に記載の引出し型オーガ式製氷機。 - 前記運転制御回路は、電源スイッチを含み、
前記スイッチ手段が作動した時、前記電源スイッチをオフにした後、同電源スイッチをオンにすることにより前記製氷機構部の製氷運転を許容するように構成されている請求項1又は4に記載の引出し型オーガ式製氷機。
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