JP3753614B2 - 発進口における推進体の推進装置およびその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にシールド工法におけるシールド発進、シールド分割発進、あるいは推進工法における推進管の推進に好適に用いられる、発進口における推進体の推進装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なシールド工法においては、先ず発進立坑を形成するとともに、この発進立坑内における発進坑口の反対側壁部に支圧壁および仮支保工を設け、この仮支保工と発進坑口との間に発進用受台を敷設し、この発進用受台の上にシールドマシンを搬入載置し、シールドマシンに取り付けられたシールド推進ジャッキと仮支保工との間に仮組セグメントを組立てる。
【0003】
しかる後、シールド推進ジャッキを伸張させ仮組セグメントに反力を取りつつシールドマシンを推進させる。シールド推進ジャッキの1ストローク分推進させたならば、シールド推進ジャッキを収縮させるとともに仮組セグメントを追加する。シールドマシンが発進坑口に入り立坑から出た後は、仮組セグメントの前に本セグメントを組立てながら同様の推進作業を繰り返し、本セグメントと地山との摩擦力が必要推力以上になった後、立坑内の仮組セグメントを撤去する。撤去した仮組セグメントは本セグメントとして再利用される(先行例1)。
【0004】
また立坑が狭く、シールドマシンを一体で設置できない場合、シールドを分割してそれぞれ搬入・組立・推進させる方法もある。分割ユニットに推進ジャッキが取り付けられている場合には一体シールドの場合と同様に推進を行う(先行例2)。
【0005】
これに対して、分割ユニットに推進ジャッキが取り付けられていない場合には、発進時の推進力を得るために、分割ユニットとその後方で推進力を受ける支圧壁等との間に別途の発進専用の油圧ジャッキ等を設置する必要がある。発進に際しては、分割ユニットを油圧ジャッキ等により1ストローク分推進させた後にジャッキを戻す工程と、分割ユニットとジャッキとの間にストラットを差し込む工程とを繰り返し行い、立坑内に次の分割ユニットの搬入・組立に必要な空間が確保できるまで推進させる。最初の分割ユニットの推進完了後、次の分割ユニットの搬入・組立を行うが、この際に最初の分割ユニットの推進に使用したストラットが邪魔となるため、これを撤去し、推進用の油圧ジャッキも盛り替える必要がある。その後、次の分割ユニットの推進を最初のユニットの推進と同様に再びストラットを追加設置しながら専用の油圧ジャッキ等で行う。これらの手順を繰り返し、順次分割ユニットを地山に貫入する。全分割ユニットが地山に貫入された後、本セグメントを組み立てながら推進する。本セグメントと地山の摩擦力が必要推力以上になった後、立坑内の支圧壁等の反力受けを撤去する(先行例3)。
【0006】
他方、推進工法においても同様に、立坑内に推進管を持ち込み、推進管とその後方で推進力を受ける支圧壁等の間に推進用の油圧ジャッキを固定し、この油圧ジャッキを伸張させて推進管を1ストローク分推進させた後にジャッキを戻す工程と、推進管とジャッキとの間にストラットを差し込む工程とを繰り返し行い推進管長程度まで推進させ、続いてストラットおよびジャッキを一旦撤去してから、次の推進管を持ち込み同様に先の推進管に続けて推進させる(先行例4)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら先行例の推進作業は煩雑で効率が低く、また危険である等の問題点を有していた。
【0008】
具体的に先行例1および2では、シールド推進ジャッキの1ストローク毎の仮組セグメントの搬入・追加・仮組セグメントの撤去を狭いスペース内で行わなければならず、推進作業が煩雑、低効率、高危険度なものとなってしまう。
【0009】
一方、先行例3および4でも、ジャッキ1ストローク毎のストラットやジャッキ等の盛り替えを狭いスペース内で繰り返す必要があり、推進作業が煩雑、低効率、高危険度なものとなってしまう。また先行例3および4では、特に分割ユニットや推進管の後方に支圧壁やジャッキ等を設置しているので、その分だけ長い発進スペースが必要となることも問題である。
【0010】
そこで、本発明の主たる課題は、推進作業を簡易、高効率、より安全なものとすることにある。他の課題は、可能な限り発進スペース長を短くすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は、次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたガイド材と、このガイド材に対する少なくともガイド方向の固定およびその解放が可能な固定装置と、一端が前記固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される伸縮装置とからなり、
前記固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定した状態で前記伸縮装置を伸張または収縮させることにより、前記伸縮装置が前記固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるように構成し、かつ、
前記固定装置の前記ガイド材に対する固定を解放した状態で前記伸縮装置を前記推進時とは反対に収縮または伸張させることにより、前記伸縮装置が前記固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。
【0012】
<作用>
請求項1記載の発明では、伸縮装置による反力を受ける固定装置が、ガイド材のガイド方向に移動させることができるため、従来のように伸縮装置の1ストローク毎に行われるセグメント仮組み等の煩雑な作業を要せずに推進体を順次推進させることができ、簡易、高効率かつ安全な推進が可能となる。
【0013】
<請求項2記載の発明>
発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたガイド材と、このガイド材に対する少なくともガイド方向の固定および解放が可能な第一の固定装置および第二の固定装置と、一端が第一の固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される第一の伸縮装置と、一端が第二の固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合され、前記第一の伸縮装置とは反対に伸縮する第二の伸縮装置とからなり、
前記第一の固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定し且つ前記第二の固定装置のガイド材に対する少なくともガイド方向の固定を解放した状態で、前記第一の伸縮装置を伸張または収縮させ、前記第一の伸縮装置が前記第一の固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第二の伸縮装置を前記第一の伸縮装置とは反対に収縮または伸張させ、第二の固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成し、かつ、
前記第二の固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定し且つ前記第一の固定装置のガイド材に対する少なくともガイド方向の固定を解放した状態で、前記第二の伸縮装置を伸張または収縮させ、前記第二の伸縮装置が前記第二の固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第一の伸縮装置を前記第二の伸縮装置とは反対に収縮または伸張させ、第一の固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。
【0014】
<作用>
請求項2記載の発明では、推進装置を2群設け、一方が固定装置の位置移動を行っているときでも、他方により推進を行うことができる。よって、連続的な推進が可能となる。
【0015】
<請求項3記載の発明>
発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたネジロッドと、このネジロッドに螺合され回転される回転ナット固定装置と、一端が回転ナット固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される伸縮ジャッキとからなり、
前記回転ナット固定装置をナットを回転させずに前記ネジロッドの長手方向に固定した状態で前記伸縮ジャッキを伸張または収縮させることにより、前記伸縮ジャッキが前記回転ナット固定装置、ネジロッドおよび梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるように構成し、かつ、
前記回転ナット固定装置のナットを回転させながら前記伸縮ジャッキを前記推進時とは反対に収縮または伸張させることにより、前記伸縮ジャッキが前記回転ナット固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。
【0016】
<作用>
請求項3記載の発明は、ガイド材としてネジロッドを、固定装置として回転ナット固定装置を、および伸縮装置として伸縮ジャッキをそれぞれ採用したものであり、請求項1記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
【0017】
<請求項4記載の発明>
発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたガイド材と、このガイド材に対する固定および解放が可能なチャック固定装置と、一端がチャック固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される伸縮ジャッキとからなり、
前記チャック固定装置を締め付け前記ガイド材に固定した状態で前記伸縮ジャッキを伸張または収縮させることにより、前記伸縮ジャッキが前記チャック固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるように構成し、かつ、
前記チャック固定装置のガイド材に対する固定を解放した状態で前記伸縮ジャッキを前記推進時とは反対に収縮または伸張させることにより、前記伸縮ジャッキが前記チャック固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。
【0018】
<作用>
請求項4記載の発明は、固定装置としてチャック固定装置を、および伸縮装置として伸縮ジャッキをそれぞれ採用したものであり、請求項1記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
【0019】
<請求項5記載の発明>
発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたガイド材と、このガイド材に対する固定および解放が可能な第一のチャック固定装置および第二のチャック固定装置と、一端が第一のチャック固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される第一の伸縮ジャッキと、一端が第二のチャック固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合され、前記第一の伸縮ジャッキとは反対に伸縮する第二の伸縮ジャッキとからなり、
前記第一のチャック固定装置を締め付け前記ガイド材に固定し且つ前記第二のチャック固定装置のガイド材に対する固定を解放した状態で、前記第一の伸縮ジャッキを伸張または収縮させ、前記第一の伸縮ジャッキが前記第一のチャック固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第二の伸縮ジャッキを前記第一の伸縮ジャッキとは反対に収縮または伸張させ、第二のチャック固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成し、かつ、
反対に第二のチャック固定装置を締め付け前記ガイド材に固定し且つ前記第一のチャック固定装置のガイド材に対する固定を解放した状態で、前記第二の伸縮ジャッキを伸張または収縮させ、前記第二の伸縮ジャッキが前記第二のチャック固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第一の伸縮ジャッキを前記第二の伸縮ジャッキとは反対に収縮または伸張させ、第一のチャック固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。
【0020】
<作用>
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明と同様の作用効果が奏せられるものであり、特に固定装置としてチャック固定装置を、および伸縮装置として伸縮ジャッキをそれぞれ採用したものである。
【0021】
<請求項6記載の発明>
前記推進体に対して係合または連結されるとともに、前記ガイド材に対する少なくともガイド方向の固定およびその解放が可能とされた、推進体の後退防止用固定装置を、前記伸縮装置の一端に対して連結される固定装置とは別に備えた、請求項1または2記載の発進口における推進体の推進装置。
【0022】
<作用>
特にシールド工法においては、通常の場合、シールド前面に対する土圧および水圧によりシールドマシンが後退するおそれがあるが、後退防止用固定装置を備えることでこれに対処することができるようになる。
【0023】
<請求項7記載の発明>
前記ガイド材に対して固定される前記固定装置と、この固定装置が固定されるガイド材を介して反力を取る前記伸縮装置とが、前記推進方向と直交する方向に並設された、請求項1、2または6記載の発進口における推進体の推進装置。
【0024】
<作用>
このように、ガイド材に対して固定される固定装置と、この固定装置が固定されるガイド材を介して反力を取る伸縮装置とを、直列ではなく並列に設けることによって、これら装置部分の推進方向長を短くすることができ、もって装置設置スペースおよび作業スペースの推進方向長を短くすることができるようになる。
【0025】
<請求項8記載の発明>
発進口近傍に発進方向に沿って梁を架設し、この梁の発進口側端部にガイド材の先端を固定するとともにガイド材の後端を自由にし、このガイド材に対する少なくともガイド方向の固定およびその解放が可能な固定装置を設け、伸縮装置の一端を第一の固定装置に対して連結し他端を推進体に対して連結または係合し、
前記固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定した状態で前記伸縮装置を伸張または収縮させることにより、前記伸縮装置が前記固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させる推進工程と、
前記固定装置の前記ガイド材に対する固定を解放した状態で前記伸縮装置を前記推進時とは反対に収縮または伸張させることにより、前記伸縮装置が前記固定装置を前記推進方向に移動させる反力受け位置移動工程とを、
交互に繰り返して、推進体を地山中に推進させることを特徴とする発進口における推進体の推進方法。
【0026】
<請求項9記載の発明>
発進口近傍に発進方向に沿って梁を架設し、この梁の発進口側端部にガイド材の先端を固定するとともにガイド材の後端を自由にし、このガイド材に対する少なくともガイド方向の固定および解放が可能な第一の固定装置および第二の固定装置を設け、第一の伸縮装置の一端を第一の固定装置に対して連結し他端を推進体に対して連結または係合し、前記第一の伸縮装置とは反対に伸縮する第二の伸縮装置の一端を第二の固定装置に対して連結し他端を推進体に対して連結または係合し、
前記第一の固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定し且つ前記第二の固定装置のガイド材に対する少なくともガイド方向の固定を解放した状態で、前記第一の伸縮装置を伸張または収縮させ、前記第一の伸縮装置が前記第一の固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第二の伸縮装置を前記第一の伸縮装置とは反対に収縮または伸張させ、第二の固定装置の位置を前記推進方向に移動させる工程と、
前記第二の固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定し且つ前記第一の固定装置のガイド材に対する少なくともガイド方向の固定を解放した状態で、前記第二の伸縮装置を伸張または収縮させ、前記第二の伸縮装置が前記第二の固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第一の伸縮装置を前記第二の伸縮装置とは反対に収縮または伸張させ、第一の固定装置の位置を前記推進方向に移動させる工程とを、
交互に繰り返して、推進体を地山中に推進させることを特徴とする発進口における推進体の推進方法。
【0027】
<請求項10記載の発明>
前記伸縮装置の一端に対して連結される固定装置とは別に、前記ガイド材に対する少なくともガイド方向の固定およびその解放が可能とされた後退防止用固定装置を前記推進体に対して係合または連結し、この後退防止用固定装置により推進体が後退しないように固定する、請求項8記載の発進口における推進体の推進方法。
【0028】
<請求項11記載の発明>
前記伸縮装置の他端を推進部材を介して推進体に対して連結または係合し、推進当初は、前記伸縮装置を前記推進部材の前側に配置し、その後に前記伸縮装置を前記推進部材の後側に盛り替える、請求項8〜10のいずれか1項に記載の発進口における推進体の推進方法。
【0029】
<作用>
請求項11記載の発明によれば、立坑の発進方向長を短くできる利点がもたらされる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、シールド工法における例を引いて実施の形態について詳説するが、本発明は推進工法における推進管等、地山中へ推進体を推進させるものであれば、立坑を形成しないものでも適用可能である。
【0031】
<第1の実施形態>
第1の実施形態は、ガイド材として長手方向ほぼ全体にネジ山が形成された全ネジロッド30を採用し、伸縮装置として油圧ジャッキ32を採用し、かつ固定装置として油圧により回転および停止が自在とされた油圧回転ナット装置33,34を採用したものであり、図1〜図5にその概要が示されている。
【0032】
すなわち図1は、シールドマシン1発進前状態を示している。発進立坑2は坑口コンクリート3や発進用受台(図示せず)を設けるなど公知の構成とすることができる。本例では、支圧壁に代えて支圧鋼材(H鋼)4,4を上下2本間隔をおいて水平に固定しており、いわゆる仮支保工は設けていない。この支圧鋼材4,4の高さ位置は次述の本発明の推進装置の高さ位置に応じて定めている。
【0033】
発進立坑2内のシールドマシン1の両脇には、シールドマシン1上側部分と対応する高さ位置および下側部分と対応する高さ位置に、梁(H鋼)10,10が発進方向に沿って坑口コンクリート3と支圧鋼材4,4間にそれぞれ架設され、各梁の上に全ネジロッド30,30がそれぞれ配置され、その先端が固定金具35,35を介して梁10,10に対してピンを介して軸支されるとともに、後端は自由端とされているものの図示しない受け金具により梁10上に支持される。また、図2および図3にも示すように、各梁10,10上には、シリンダ底端部およびロッド先端部に油圧回転ナット装置33,34がそれぞれ一体化されるとともに軸心に沿う貫通路36を有するセンターホール型油圧ジャッキ32,32が配置されており、各全ネジロッド30,30は、対応するジャッキのセンターホール36を貫通するとともに両油圧回転ナット装置33,34に内蔵された図示しないナットに螺合される。シールドマシン1の後端面には推進部材13,13が当接配置されており、各油圧ジャッキ32,32のシリンダ底端面は自在係合装置37を介して推進部材13の後側に当接配置されている。この自在係合装置37はシリンダ底端面に固設された半球状凸部37bとこれが嵌合する略半球状の凹部を有する球座37aとからなるものであり(凸部37bと球座37aとの配置は反対でも良い)、シールドマシン1の推進方向の傾斜にともなって推進部材13が多少傾斜したとしても、それに対応して嵌合状態を維持したまま折れ曲がることができ、ジャッキ32からの推進力を確実にシールドマシン1に伝達することができるようになっている。
【0034】
他方、本例の油圧ジャッキ32および油圧回転ナット装置33,34は、図示しない油圧ユニットに接続され、この油圧ユニットがコンピュータ等の制御装置により作動制御されるように構成される。
【0035】
推進に際しては、予め図示のように各油圧ジャッキ32,32を収縮状態とした上で、各後端油圧回転ナット装置34,34(本発明の固定装置に相当)のナットを回転させず、当該後端油圧回転ナット装置34,34を全ネジロッド30,30の長手方向に固定した状態で、各油圧ジャッキ32,32を伸張させると同時に先端油圧回転ナット装置33,33を回転させジャッキ伸張方向に追従移動させる。これにより、図4に示すように各油圧ジャッキ32,32が後端油圧回転ナット装置34,34、全ネジロッド30,30、固定金具35,35、梁10,10および支圧鋼材4をそれぞれ介して立坑2後壁に反力を取りつつシールドマシン1を推進させる。
【0036】
各油圧ジャッキ32,32の1ストローク分推進させたならば、今度は、各先端油圧回転ナット装置33,33のナットを回転させず、当該先端油圧回転ナット装置33,33を全ネジロッド30,30の長手方向に固定することにより、推進部材13,13を介してシールドマシン1が土圧および水圧により後退しないように支えた状態で、各油圧ジャッキ32,32を収縮させると同時に後端油圧回転ナット装置34,34を回転させジャッキ収縮方向に追従移動させる。これにより図5に示すように、ジャッキ32,32が先端油圧回転ナット装置33,33を介して反力をとりつつ後端油圧回転ナット装置34,34を推進方向に推し進め移動させる。
【0037】
以降、これら工程を交互に繰り返すことによって、従来のようにジャッキ1ストローク毎の作業なしに、シールドマシンを順次推進させることができ、簡易、高効率かつ安全な推進が可能となる。
【0038】
また、本例のネジロッド30は、油圧回転ナット装置33,34のナットの移動範囲全体にネジ山が形成されていれば足り、ロッドの長手方向全体にネジ山を形成しなくても良い。さらに、発進当初は推進部材13の前側にジャッキ32およびナット装置33,34を配置し、後にこれらを推進部材13の後側に盛りかえ配置する手法を採用することもできる。この場合に、必要に応じてジャッキの向きを反対にすることができる。
【0039】
<第1実施形態の変形形態>
図示しないが、上記第1の実施形態においても、例えば上側の各全ネジロッド30、ジャッキ32および油圧回転ナット装置33,34からなる第一群装置と、下側の各全ネジロッド30、ジャッキ32および油圧回転ナット装置33,34からなる第二群装置とを、反対向きに動作させることにより、略連続的な推進を行うことが可能である。
【0040】
またこの場合においても、推進に寄与している群の後端油圧回転ナット装置34によりシールドマシン1が土圧および水圧により後退しないように常に支えられることになるので、先端油圧回転ナット装置33を省略することもできる。
【0041】
<第2の実施形態>
第2の実施形態は図6に示すように、上記第1の実施形態に対して、ガイド材40としてPCストランドや、PCロープ、PC鋼棒、鋼板等を採用するとともに、先端および後端油圧回転式ナット装置33,34に代えて、ガイド材を締め付け固定するための先端および後端油圧駆動チャック41,42をそれぞれ採用したものであり、推進に際してナットの固定(回転させない)・回転に代えて、チャック41,42によるガイド材の締め付け固定・解放を行う点が異なる。
【0042】
その他の点は、各種変形例も含めて、第1の実施形態と同様であるので、これ以上の説明は敢えて省略する。
【0043】
<第3の実施形態>
第3の実施形態は、上記第3の実施形態に対して、伸縮装置および固定装置として図7に示すダブルツイン型油圧ジャッキ50を採用した点が異なるものであり、前述の変形形態と同様、2つのジャッキおよび固定装置群を反対向きに動作させて連続推進を図るものである。
【0044】
ダブルツイン型油圧ジャッキ50は、中心に貫通孔chを有する支持基板51と、その中心貫通孔chに対して対称をなすように並設され、シリンダ後端部が支持基板51にそれぞれ固定され、かつロッド先端部相互が連結部材61により連結一体化された一対の油圧ジャッキ62,62からなる第一油圧ジャッキ群60と、同じく支持基盤51の中心貫通孔chに対して対称をなすように並設され、ロッド先端部が支持基板51にそれぞれ固定され、かつシリンダ先端部相互が連結部材71により連結一体化された一対の油圧ジャッキ72,72からなる第二油圧ジャッキ群70と、各連結部材61,71における前記支持基盤51の中心貫通孔chと対応する位置に設けられた第一および第二の油圧駆動チャック81,82とから構成されている。
【0045】
かかるダブルツイン型油圧ジャッキ50においては、ガイド材90が第一および第二チャック81,82、支持基板中心貫通孔chの順に貫通して配置される。またダブルツイン型油圧ジャッキ50の支持基板51は前述の自在係合装置37を介して推進部材13の後面に当接配置されており、第一および第二油圧ジャッキ群60,70は支持基板51を介してシールドマシン1に係合することになる。さらに、各油圧ジャッキ61,71およびチャック81,82は、図示しない油圧ユニットに接続され、この油圧ユニットがコンピュータ等の制御装置により作動制御されるように構成される。
【0046】
推進に際しては、先ず図8(A)に示すように第一のチャック81を締め付けガイド材90に固定し且つ第二のチャック82のガイド材90に対する固定を解放した状態で、第一油圧ジャッキ群70を伸張させ、第一油圧ジャッキ群60が第一チャック81およびガイド材90を介して反力を取りつつシールドマシン1を推進させるのと同時に、第二油圧ジャッキ群70を第一油圧ジャッキ群60とは反対に収縮させ、支持基板51、第1油圧ジャッキ群60、第1チャック81およびガイド材90を介して立坑後壁に反力をとりつつ、第二チャック82の位置をガイド材90の推進方向に移動させる。移動後の状態が図8(B)に示されている。
【0047】
第一油圧ジャッキ群60が1ストローク分伸張したならば、次いで図8(C)に示すように、反対に第二チャック82を締め付けガイド材90に固定し且つ第一チャック81のガイド材90に対する固定を解放した状態で、第二油圧ジャッキ群70を伸張させ、第二油圧ジャッキ群70が第二チャック82およびガイド材90を介して反力を取りつつシールドマシン1を推進させるのと同時に、第一油圧ジャッキ群60を第二油圧ジャッキ群70とは反対に収縮させ、支持基板51、第2油圧ジャッキ群70、第2チャック82およびガイド材90を介して立坑後壁に反力をとりつつ、第一のチャック81の位置を推進方向に移動させる。
【0048】
以降、これら工程を繰り返すことによって、ジャッキ1ストローク毎の作業なしに、シールドマシン1を略連続的に推進させることができ、簡易、高効率かつ安全な推進が可能となる。また特に工程間の切り替えに際し瞬間的に推進は止まるが、実質的には連続的に推進させることができるようになる。
【0049】
なお、本変形形態では、シールドマシン1の推進に寄与している群のチャック81または82によりシールドマシン1が土圧および水圧により後退しないように常に支えられることになるので、特に後退防止用固定装置は設けていないが、別途設けることもできる。
【0050】
また、当初は推進部材13の前側にダブルツイン型油圧ジャッキ50を配置し、後にダブルツイン型油圧ジャッキ50を推進部材13の後側に盛りかえ配置する手法を採用することもできる。ただしこの場合、自在係合装置37に替えて前述の自在継手装置15を用いる。
【0051】
<その他>
(イ)上記例はシールド工法を想定しており、通常の場合、シールド前面に対する土圧および水圧によりシールドマシンが後退するおそれがあるため、特に第1の実施形態および第2の実施形態においては、後退防止用固定装置(先端油圧回転ナット装置33、先端油圧駆動チャック41)を設けたが、そのような後退のおそれがない場合、具体的にはシールドの重量およびシールドと地山との摩擦力で土圧および水圧に抵抗できる場合には、かかる後退防止用固定装置を省略することもできる。
【0052】
(ロ)本発明においては、固定装置(後退防止用含む)と伸縮装置とを並列(縦並び、横並び、斜め並びのいずれでも良い)に設けることにより装置長さを短くすることができ、その場合、立坑をさらに短くすることができる利点がもたらされる。
【0053】
これに従って第1実施形態の装置を変形し、先端および後端回転ナット固定装置33,34の上側に並べて油圧ジャッキ32を配置し、これら相互を連結部材R2,R2によりそれぞれ連結した例が図9に示されている。第2の実施形態の装置でもこれと同様の変形が可能である。
【0054】
これらの構成を採用することで、伸縮装置や固定装置からなる部分の推進方向長を短くでき、もって立坑の推進方向長を短くすることができる。なお、第3の実施形態のダブルツイン型油圧ジャッキ50においては、そもそもチャックとジャッキとが並設されている。
【0055】
(ハ)本発明装置は、推進体内、推進体前方および推進体後方を除いた位置に設けるのが好ましい。この位置に設けることにより、装置設置スペースおよび作業スペースの推進方向長を短くすることができる利点がある。また本発明装置は、推進体上方もしくは推進体側方を除いた位置に設けるのも好ましい。これにより、装置を設置していないところにシールド等の資材搬入経路を確保しつつ前述の推進体の推進作業を行うことができる。
【0056】
(ニ)推進体の推進方向の傾斜が実質的にないか、問題とならない場合には、前述の自在継手装置15や自在係合装置37’を省略することもできる。
【0057】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、推進作業を簡易、高効率、より安全なものとなる。また、可能な限り発進スペース長を短くすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の横断面図および縦断面図である。
【図2】 第1の実施形態の要部平面図である。
【図3】 第1の実施形態の要部正面図である。
【図4】 第1の実施形態の横断面図および縦断面図である。
【図5】 第1の実施形態の横断面図および縦断面図である。
【図6】 第2の実施形態の要部平面図である。
【図7】 第3の実施形態の要部斜視図である。
【図8】 第3の実施形態の要部正面図である。
【図9】 他の形態の要部正面図である。
【符号の説明】
1…シールドマシン、2…発進立坑、3…坑口コンクリート、4…支圧鋼材、10…ガイド梁、11…クランプ装置、12…油圧ジャッキ、13…推進部材。
Claims (11)
- 発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたガイド材と、このガイド材に対する少なくともガイド方向の固定およびその解放が可能な固定装置と、一端が前記固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される伸縮装置とからなり、
前記固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定した状態で前記伸縮装置を伸張または収縮させることにより、前記伸縮装置が前記固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるように構成し、かつ、
前記固定装置の前記ガイド材に対する固定を解放した状態で前記伸縮装置を前記推進時とは反対に収縮または伸張させることにより、前記伸縮装置が前記固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。 - 発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたガイド材と、このガイド材に対する少なくともガイド方向の固定および解放が可能な第一の固定装置および第二の固定装置と、一端が第一の固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される第一の伸縮装置と、一端が第二の固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合され、前記第一の伸縮装置とは反対に伸縮する第二の伸縮装置とからなり、
前記第一の固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定し且つ前記第二の固定装置のガイド材に対する少なくともガイド方向の固定を解放した状態で、前記第一の伸縮装置を伸張または収縮させ、前記第一の伸縮装置が前記第一の固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第二の伸縮装置を前記第一の伸縮装置とは反対に収縮または伸張させ、第二の固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成し、かつ、
前記第二の固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定し且つ前記第一の固定装置のガイド材に対する少なくともガイド方向の固定を解放した状態で、前記第二の伸縮装置を伸張または収縮させ、前記第二の伸縮装置が前記第二の固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第一の伸縮装置を前記第二の伸縮装置とは反対に収縮または伸張させ、第一の固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。 - 発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたネジロッドと、このネジロッドに螺合され回転される回転ナット固定装置と、一端が回転ナット固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される伸縮ジャッキとからなり、
前記回転ナット固定装置をナットを回転させずに前記ネジロッドの長手方向に固定した状態で前記伸縮ジャッキを伸張または収縮させることにより、前記伸縮ジャッキが前記回転ナット固定装置、ネジロッドおよび梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるように構成し、かつ、
前記回転ナット固定装置のナットを回転させながら前記伸縮ジャッキを前記推進時とは反対に収縮または伸張させることにより、前記伸縮ジャッキが前記回転ナット固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。 - 発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたガイド材と、このガイド材に対する固定および解放が可能なチャック固定装置と、一端がチャック固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される伸縮ジャッキとからなり、
前記チャック固定装置を締め付け前記ガイド材に固定した状態で前記伸縮ジャッキを伸張または収縮させることにより、前記伸縮ジャッキが前記チャック固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるように構成し、かつ、
前記チャック固定装置のガイド材に対する固定を解放した状態で前記伸縮ジャッキを前記推進時とは反対に収縮または伸張させることにより、前記伸縮ジャッキが前記チャック固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。 - 発進口近傍に発進方向に沿って架設される梁と、この梁の発進口側端部に先端が固定されるとともに後端が自由とされたガイド材と、このガイド材に対する固定および解放が可能な第一のチャック固定装置および第二のチャック固定装置と、一端が第一のチャック固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合される第一の伸縮ジャッキと、一端が第二のチャック固定装置に対して連結され他端が推進体に対して連結または係合され、前記第一の伸縮ジャッキとは反対に伸縮する第二の伸縮ジャッキとからなり、
前記第一のチャック固定装置を締め付け前記ガイド材に固定し且つ前記第二のチャック固定装置のガイド材に対する固定を解放した状態で、前記第一の伸縮ジャッキを伸張または収縮させ、前記第一の伸縮ジャッキが前記第一のチャック固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第二の伸縮ジャッキを前記第一の伸縮ジャッキとは反対に収縮または伸張させ、第二のチャック固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成し、かつ、
反対に第二のチャック固定装置を締め付け前記ガイド材に固定し且つ前記第一のチャック固定装置のガイド材に対する固定を解放した状態で、前記第二の伸縮ジャッキを伸張または収縮させ、前記第二の伸縮ジャッキが前記第二のチャック固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第一の伸縮ジャッキを前記第二の伸縮ジャッキとは反対に収縮または伸張させ、第一のチャック固定装置の位置を前記推進方向に移動させるように構成した、
ことを特徴とする発進口における推進体の推進装置。 - 前記推進体に対して係合または連結されるとともに、前記ガイド材に対する少なくともガイド方向の固定およびその解放が可能とされた、推進体の後退防止用固定装置を、前記伸縮装置の一端に対して連結される固定装置とは別に備えた、請求項1または2記載の発進口における推進体の推進装置。
- 前記ガイド材に対して固定される前記固定装置と、この固定装置が固定されるガイド材を介して反力を取る前記伸縮装置とが、前記推進方向と直交する方向に並設された、請求項1、2または6記載の発進口における推進体の推進装置。
- 発進口近傍に発進方向に沿って梁を架設し、この梁の発進口側端部にガイド材の先端を固定するとともにガイド材の後端を自由にし、このガイド材に対する少なくともガイド方向の固定およびその解放が可能な固定装置を設け、伸縮装置の一端を第一の固定装置に対して連結し他端を推進体に対して連結または係合し、
前記固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定した状態で前記伸縮装置を伸張または収縮させることにより、前記伸縮装置が前記固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させる推進工程と、
前記固定装置の前記ガイド材に対する固定を解放した状態で前記伸縮装置を前記推進時とは反対に収縮または伸張させることにより、前記伸縮装置が前記固定装置を前記推進方向に移動させる反力受け位置移動工程とを、
交互に繰り返して、推進体を地山中に推進させることを特徴とする発進口における推進体の推進方法。 - 発進口近傍に発進方向に沿って梁を架設し、この梁の発進口側端部にガイド材の先端を固定するとともにガイド材の後端を自由にし、このガイド材に対する少なくともガイド方向の固定および解放が可能な第一の固定装置および第二の固定装置を設け、第一の伸縮装置の一端を第一の固定装置に対して連結し他端を推進体に対して連結または係合し、前記第一の伸縮装置とは反対に伸縮する第二の伸縮装置の一端を第二の固定装置に対して連結し他端を推進体に対して連結または係合し、
前記第一の固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定し且つ前記第二の固定装置のガイド材に対する少なくともガイド方向の固定を解放した状態で、前記第一の伸縮装置を伸張または収縮させ、前記第一の伸縮装置が前記第一の固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第二の伸縮装置を前記第一の伸縮装置とは反対に収縮または伸張させ、第二の固定装置の位置を前記推進方向に移動させる工程と、
前記第二の固定装置を前記ガイド材に対して少なくともガイド方向に固定し且つ前記第一の固定装置のガイド材に対する少なくともガイド方向の固定を解放した状態で、前記第二の伸縮装置を伸張または収縮させ、前記第二の伸縮装置が前記第二の固定装置、ガイド材および梁をこの順に介して立坑後壁に対して反力を取りつつ前記推進体を地山中に推進させるのと同時に、前記第一の伸縮装置を前記第二の伸縮装置とは反対に収縮または伸張させ、第一の固定装置の位置を前記推進方向に移動させる工程とを、
交互に繰り返して、推進体を地山中に推進させることを特徴とする発進口における推進体の推進方法。 - 前記伸縮装置の一端に対して連結される固定装置とは別に、前記ガイド材に対する少なくともガイド方向の固定およびその解放が可能とされた後退防止用固定装置を前記推進体に対して係合または連結し、この後退防止用固定装置により推進体が後退しないように固定する、請求項8記載の発進口における推進体の推進方法。
- 前記伸縮装置の他端を推進部材を介して推進体に対して連結または係合し、推進当初は、前記伸縮装置を前記推進部材の前側に配置し、その後に前記伸縮装置を前記推進部材の後側に盛り替える、請求項8〜10のいずれか1項に記載の発進口における推進体の推進方法。
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