JP3753403B2 - ケーブル接続部用ストッパ及びケーブル接続部 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブルの直線接続部及び終端接続部(以下「接続部」という)用ストッパ及びそれを用いたケーブルの接続部に係わり、特にCVケーブル用プレハブ式接続箱を利用したケーブル接続部で使用されるプレモールド絶縁体(ストレスコーン)用のストッパ及びこのストッパを用いたケーブル接続部に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CVケーブルの接続部には施工期間が短く品質の管理の容易なプレハブ式接続箱を用いた接続部構造が広く使用されている。プレハブ式接続箱を用いたCVケーブルの接続部は、例えば図7に部分断面図として示すような構造を有する。
【0003】
図7においては、接続箱の主要部はエポキシユニット71とその内面に埋め込まれた内部電極72からなり、CVケーブル73の露出された導体74を導体スリーブ75によりもう一方のケーブル導体と接続した導体接続部が内部電極72内側に配置される。接続部のケーブル絶縁体76の端部付近にはその外周に電界を緩和するためのプレモールド絶縁体(ストレスコーン)77が嵌め込まれている。このプレモールド絶縁体77はエポキシユニット71の受容面に合致する外形の部分を有しており、スプリング78を備えた押し金具79により、エポキシユニット受容面とは反対側から機械的に押圧され、前記受容面に密着させられている。
【0004】
このプレモールド絶縁体77はゴム弾性体からなるので、前記押圧により導体接続部分の空間に侵入することを防止するために、その先端部分はより硬質な材料からなる環状のストッパ80を介して内部電極72に当接するようにされている。
【0005】
このストッパ80は、図に示されるようにプレモールド絶縁体77とエポキシユニット71及び内部電極72の挿入部との間に挟まれて配置され、プレモールド絶縁体77を絶縁補強及び電界緩和の要請から規定される所定の位置に固定すると共に、プレモールド絶縁体77の変形を防止している。
【0006】
ストッパ80を貫通するケーブルの絶縁体は温度上昇により熱膨張するため、ストッパ80の内径は、絶縁体が熱膨張してもケーブル絶縁体76とストッパが接触しない程度に絶縁体直径よりも大きいことが必要である。
【0007】
このような接続部は、まず導体を必要な長さだけ露出したケーブル端末部を導体接続スリーブ75で接続し、予め一方のケーブルに通しておいたエポキシユニット71及び内部電極72を移動してその中央に前記導体接続部が位置するようにし、その後各ケーブルに予め嵌め込んでおいたストッパ80及びプレモールド絶縁体77をケーブル末端方向に向かって移動させ押圧して組み立てる。
【0008】
しかし、ストッパ80の内径は上記したようにケーブル絶縁体76の外径に比べて大きいため、上記のようにしてストッパ80を挿入する際、振動等によりストッパ80の中心軸とケーブルの中心軸とがずれ、図8に示すように傾いて固定されてしまい所望の位置に正しく組み込めず、やり直さなければならない場合があった。
【0009】
このような事態を防止するため、組み立て時にストッパ80とプレモールド絶縁体77との間をシリコーングリースまたは接着剤で接着し、所望の位置に正しく挿入できるようにすることも行われている。
【0010】
しかし、シリコーングリースや接着剤を用いてもストッパは傾いてずれた状態で挿入されてしまうことがあり、これが絶縁破壊等の原因となる場合もある。
【0011】
【発明が解決すべき課題】
従って本発明は、シリコーングリース等を使用しなくても軸ずれを起こすことなく正規の位置に容易に挿入できる上記のようなプレハブ型CVケーブル接続部用ストッパを提供することを目的とし、またこのようなストッパを用いたプレハブ型CVケーブル接続部を提供することも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、 CVケーブル用プレハブ式接続箱(終端接続部用接続箱、即ち終端箱を含む)を用いたケーブル接続部に使用され、前記接続箱のフランジを有する受容体と、ケーブル絶縁体外周に嵌め込まれ前記受容体に当接されるプレモールド絶縁体との間に配置するための環状のストッパであって、内径が2種以上に変化する内周面形状と、フランジを有する外周面形状とを有する前記ストッパを提供する。
【0013】
本発明の一つの態様においては、前記ストッパは、内径については、接続箱の受容体への挿入側から、ケーブル絶縁体の外径と略同一の内径を有する部分と、それに続くケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい内径を有する部分を有し、外径については、接続箱の受容体への挿入側から、前記受容体のフランジの先端部の内径と略同一の外径を有する部分と、それに続く前記受容体に形成されたフランジの先端部の内径より実質的に大きい外径を有する部分とを有し、この外径の相違により外面にフランジが形成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の別の態様においては、接続箱の受容体への挿入側から、ケーブル絶縁体の外径と略同一の第1の内径と、ケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい第2の内径とを有する内周面形状と、接続箱の受容体への挿入側から、前記受容体のフランジの先端部の内径と略同一の第1の外径と、それに続く前記受容体のフランジの先端部の径より実質的に大きい第2の外径を有する外周面形状とを有し、第1の外径と第2の外径との相違により外面にフランジが形成されていることを特徴とする。
【0015】
本発明のさらに別の態様においては、前記ストッパは、接続箱の受容体への挿入側から、前記ケーブル絶縁体の外径と略同一の内径と前記受容体に形成されたフランジの先端部の内径と略同一の外径とを有する部分、それに続く前記ケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい内径と前記受容体に形成されたフランジの先端部の内径と略同一の外径とを有する部分、及びそれに続く前記ケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい内径と前記受容体に形成されたフランジの先端部の内径より実質的に大きい外径とを有する部分からなることを特徴とする。
【0016】
本発明の好ましい態様においては、前記ストッパは、接続箱の受容体への挿入側の末端が受容体のフランジの先端部の内径よりも実質的に小さい外径を有し、受容体のフランジの先端部の内径と略同一の外径を有する部分まで外径が漸増するテーパ形状を有することを特徴とする。
【0017】
本発明はまた、CVケーブル用プレハブ式接続箱を用いたケーブル接続部であって、前記接続箱のフランジを有する受容体と、ケーブル絶縁体外周に嵌め込まれ、環状ストッパを介して前記受容体に当接されるプレモールド絶縁体とを含み、
前記ストッパが上記の本発明のストッパであり、
前記ストッパに挿入された前記ケーブルの絶縁体を有する部分は前記ストッパの前記ケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい内径を有する部分に配置されてケーブル絶縁体とストッパ内面の間に実質的な空間が形成されており、ストッパ外周面のフランジが前記受容体のフランジに実質的に隙間なく係合して当接し、さらにストッパにプレモールド絶縁体が当接してプレモールド絶縁体の位置が決められていることを特徴とするケーブル接続部を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
プレハブ式接続箱を利用したCVケーブルの接続部に使用される本発明のケーブル接続部用ストッパの一実施例の側面断面図を図1に示す。本発明のストッパ1は円筒形ないし環状の形状のものであり、平面断面は環状に現れる。
【0019】
図1に示す本発明のストッパ1は、左側がCVケーブル接続箱等への挿入端側であり、その内径については、内径φ1を有する部分と、φ1よりも大きい内径φ2の部分とを有し、内径が2種以上に変化する内周面形状を有する。
【0020】
一方、外径については、本発明のストッパは挿入端側の外径φ3の部分とφ3より大きい外径φ4の部分を有し、外径φ3と外径φ4の差異によりフランジ部分が形成されている。後述するように、このフランジが接続箱の受容体(ストッパが最終的に所定の位置に固定されたときに係合する接続箱の部分をいう)のフランジに係合してストッパが固定され、さらにそれに当接するプレモールド絶縁体がケーブル端部方向にずれ込むのが防止される。
【0021】
さらに好ましくは、本発明のストッパは、接続箱の受容体への挿入側の末端が受容体のフランジの先端部の内径よりも実質的に小さい外径を有し、受容体のフランジの先端部の内径と略同一の外径を有する部分まで外径が漸増するテーパ形状を有するものとすることができる。即ち、挿入側端部の外径を外径φ3よりもさらに小さいものとし、外径φ3の部分まで漸増するようにし、挿入端部から外径φ3の部分までの外形をテーパ形状にする。このようにすることにより、受容体のフランジにより形成された孔にストッパの挿入端を容易にガイドし、挿入することができる。このような形状の本発明のストッパの図1と同様の側面断面図を図2に示す。
【0022】
上記の図2に示した本発明のストッパを図7に示したような接続部に使用した場合の構造を部分断面図として図3に示す。
【0023】
図3において、ケーブル2はケーブル導体3とそれを被覆するケーブル絶縁体4とからなり、接続される端末部においては、図に示すようにケーブル絶縁体が除去されてケーブル導体3が露出されている。ケーブル導体3は他のケーブル端部の導体と導体接続スリーブ5で直接接続されている。また、ケーブル絶縁体4の外周にはプレモールド絶縁体6が嵌め込まれている。
【0024】
接続箱側の受容体は上記本発明のストッパと係合する部分で、エポキシユニット7と接続部の電位分布をコントロールするための内部電極8から構成され、フランジ9を形成している。これに対し、本発明のストッパ1はその外周面のフランジ部分で受容体のフランジ9に係合して当接し、さらにその後にプレモールド絶縁体6が当接している。ストッパ1は、プレモールド絶縁体6が必要以上にケーブル端部側へ押し込まれるのを防止すると共に、プレモールド絶縁体6が変形することも防止している。またストッパ1は受容体のフランジ9を形成する2つの面に対して実質的に隙間なく係合している。
【0025】
即ち、本発明のストッパ1の外径φ3は受容体のフランジの先端部の内径(φ5)と略同一であり、外径φ4はそれよりも大きい。
【0026】
一方、ストッパとケーブルの関係についてみると、ケーブル絶縁体4の周囲は、内径φ2の部分が取り囲んでおり、両者の間には空間が形成されている。即ち内径φ2はケーブル絶縁体外径よりも実質的に大きい。この空間の存在により、ケーブル2の絶縁体4が熱膨張等により変形してもストッパ1に接触することはない。
【0027】
また内径φ1の部分はケーブル導体3の周囲上に非接触の状態で位置し、接触による絶縁特性低下を起こすことはない。内径φ1の部分は後述するようにストッパの設置工程においてケーブルとストッパの中心軸を一致させるための部分であり、ケーブルの絶縁体周囲にストッパを嵌め込んだときに両者の中心軸が一致するようにストッパの内径φ1はケーブル絶縁体外径と略同一とされる。そしてストッパ1が所定の位置に固定されるとストッパの内径φ1の部分は図3に示すようにケーブル絶縁体4の上にはない状態となる。
【0028】
さらに本発明のストッパを使用したケーブル接続部の組み立てについて説明する。このようなケーブル接続部は、ケーブルに接続箱、プレモールド絶縁体、ストッパ等の必要な部材を通し、ケーブル端部の絶縁体を除去して導体を露出し、露出したケーブルの端末部の導体を導体接続スリーブにより導体を接続し、接続箱を移動して導体接続部上に配置し、その後ストッパ及びプレモールド絶縁体をケーブル端末方向に向かって移動させて組み立てる。その過程における本発明のストッパの機能を図4〜6を参照して説明する。図4〜6においては図2に断面を示した本発明のストッパを使用している。
【0029】
図4〜6は本発明のストッパを接続箱等の受容体に挿入する工程を示す概略断面図である。図4は挿入の開始時を示し、ストッパ1のテーパ状部分の一部は受容体(エポキシユニット7及び内部電極8)のフランジ9により形成される挿入孔に入っているが、受容体のフランジ先端部の内径(挿入孔内径)と略同一の外径(φ3)を有する部分は挿入孔に達していない。ストッパ1はケーブル絶縁体外径と略同一の内径(φ1)の部分によりケーブルと正しく軸が一致した状態でケーブルに保持されており、挿入される場合も傾くことがない。また、ストッパ1の挿入先端はテーパ状になっているため、先端の進入が内部電極8により妨げられにくくスムーズに挿入できる。
【0030】
図5は挿入を進めた状態を示し、ストッパ1の、受容体の挿入孔内径と略同一の外径(φ3)を有する部分が受容体のフランジにより形成される孔に挿入され始めており、両者の間にはずれを起こすようなあそびはない。これによりストッパ1の中心軸と挿入部の中心軸とを一致させたまま挿入することができる。
【0031】
図6はさらに挿入を進めてストッパ1のフランジを受容体のフランジ9に当接させ、ストッパが受容体に対して所定の位置まで挿入されたところを示す。このときストッパ1のケーブル絶縁体外径と略同一の内径(φ1)の部分はケーブルの絶縁体を有する部分を過ぎており、ケーブルの導体または導体スリーブの周囲に存在し、それらには接触していない。また、絶縁被覆を有するケーブルの周囲に存在するストッパの部分はケーブル絶縁体外径よりも大きい内径(φ2)の部分のみであり、両者は絶縁被覆が熱膨張しても接触しないような間隔で保持されている。
【0032】
ストッパの他の形状の特徴は、上記のような機能を果たすために、使用されるケーブル接続部の特徴により適当に選択し得、また従来のストッパと同様な基準に基づいて選択し得る。
【0033】
例えば内径については、ケーブル絶縁体の外径より実質的に大きい内径φ2の部分は、ストッパを接続部に最終的に組み込んだ際に少なくともその軸方向の一部がケーブルの絶縁体を有する部分の周囲上に位置する部分であり、前記のようにケーブル絶縁体が熱膨張してもそれと接触しないように、絶縁被覆を有するケーブルの外径よりも実質的に大きいものであればよい。従って、使用するケーブルの外径とφ2との相違は従来のストッパの内径と使用するケーブルの外径との相違と同様のものでよいが、通常はφ2をCVケーブルの直径よりも2〜3mm程度大きいものとする。
【0034】
また、ケーブル絶縁体の外径より実質的に大きい内径の部分は、上記のようにストッパを接続部に最終的に組み込んだ際にストッパ内面とケーブルの絶縁体との間に十分な間隔が得られるようなものであればよい。従って、図1に示したように一定である必要は必ずしもなく、上記の部分において変化してもよい。例えば接続箱への挿入端側とは反対側のストッパ端部に近づくにつれて大きくなり、ストッパ内面がテーパー状に広がっていてもよい。
【0035】
但し、本発明のストッパの所期の作用を得るためには、テーパ部分を除いて、図1及び2に示すように2種の内径と2種の外径から構成されているもので充分であり、そのような形状がストッパ製造上からも好ましい。この場合、本発明のストッパは、接続箱の受容体への挿入側から、ケーブル絶縁体の外径と略同一の第1の内径(φ1)と、ケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい第2の内径(φ2)とを有する内周面形状と、接続箱の受容体への挿入側から、前記受容体のフランジの先端部の径と略同一の第1の外径(φ3)と、それに続く前記受容体のフランジの先端部の内径より実質的に大きい第2の外径(φ4)を有する外周面形状とを有し、第1の外径と第2の外径との相違により外面にフランジが形成されていることを特徴とする
またケーブル絶縁体の外径より実質的に大きい内径の部分の挿入方向の長さは接続箱の受容体のフランジ、ストッパのフランジ及び絶縁体末端の位置の相対的関係により変化し得るが、通常は図1及び2に示すもののように、受容体のフランジの先端部の内径より実質的に大きい外径を有する部分の長さよりも長い。この場合、本発明のストッパは、接続箱の受容体への挿入側から、前記ケーブル絶縁体の外径と略同一の内径(φ1)と前記受容体に形成されたフランジの先端部の内径と略同一の外径(φ3)とを有する部分、それに続く前記ケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい内径(φ2)と前記受容体に形成されたフランジの先端部の内径と略同一の外径(φ3)とを有する部分、及びそれに続く前記ケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい内径(φ2)と前記受容体に形成されたフランジの先端部の内径より実質的に大きい外径(φ4)とを有する部分からなることを特徴とする。
【0036】
また挿入先端にテーパ形状の部分を有する場合、テーパ形状の部分は、内径φ1の部分の範囲内で完結していてもよいが、内径φ2の部分の範囲にまで及んでいてもよい。後者のような範囲でテーパ形状を有する本発明のストッパをケーブル上を移動させて接続箱等の受容体に挿入する場合、内径φ1の部分は既にケーブルの絶縁被覆を有する部分を過ぎているのに、外径φ3の部分は挿入孔に達していないような関係になることも考えられるが、そのような場合でも挿入端先端が挿入孔に既に挿入されていれば、たとえストッパの中心軸が受容体あるいはケーブルのものに対してずれても、テーパ部分にガイドされて外径φ3の部分は容易に挿入孔に挿入され得、中心軸を再度容易に一致させられるからである。
【0037】
ケーブルの絶縁体の外径と略同一の内径を有する部分は、ストッパをケーブルに嵌め込んだときに両者の中心軸が一致するよう設けたものであるから、その内径はケーブルの絶縁体の外径と略同一である必要があるが、実際にはケーブルを容易に挿入することができるようにするためにはケーブル絶縁体の外径よりわずかに大きいことが好ましい。この径の差の好ましい値はケーブルの直径にもよるが、ケーブルに容易に挿入可能とし、かつ両者の中心軸を合わせるという機能に悪影響を及ぼさないためには、通常のCVケーブルの使用する場合3mm程度以下でよく、より好ましくは上記ストッパの部分の内径をケーブル絶縁体外径よりも1mm程度大きいのものとすることが望ましい。
【0038】
また受容体のフランジの先端部の内径と略同一の外径を有する部分の外径は、同様の理由により受容体のフランジの先端部の内径よりも実際にはやや小さいことが好ましく、受容体のフランジの先端部の内径よりも3mm程度以下、さらに好ましくは1mm程度だけ小さいことが望ましい。
【0039】
ストッパ各部分外径と内径との差により得られるの径方向の厚さや軸方向の厚さは、ストッパの本来の機能を果たすために十分な機械的強度が得られるものとする必要があることはいうまでもないが、従来のストッパに用いられるものと同様なものとすることができる。
【0040】
ストッパを形成する材質については、絶縁性の良好なものである必要があり、また成形が容易で、ある程度強度及び硬度のあるものであることが好ましい。具体的には、ファイバ強化プラスチック、ナイロン等を用いることができる。
【0041】
上記においては本発明のストッパの機能等をケーブル接続部における使用に関して具体的に説明したが、同様な構造を有するケーブル終端部にも使用できることはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のストッパを使用すれば、その形状の特徴により、ケーブル接続部等の形成において、シリコーングリスや接着剤等を用いなくても位置ずれを起こすことなく正規の位置に容易かつ確実にストッパを組み込むことができる。これによりストッパの位置ずれによるケーブル接続部等に対する悪影響を排除でき、電気的事故を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のストッパの一実施例の側面断面図である。
【図2】 本発明のストッパの一実施例の側面断面図である。
【図3】 本発明のケーブル接続部の一実施例の部分断面図である。
【図4】 本発明のストッパのケーブル接続部への組み込みを説明する図である。
【図5】 本発明のストッパのケーブル接続部への組み込みを説明する図である。
【図6】 本発明のストッパのケーブル接続部への組み込みを説明する図である。
【図7】 従来のストッパを用いたプレハブ式接続箱によるCVケーブル接続部の主要部を示す図である。
【図8】 従来のストッパを用いた場合に起こる問題を説明する図である。
【符号の説明】
φ1・・・・・・ケーブル絶縁体の外径と略同一の内径
φ2・・・・・・ケーブル絶縁体の外径よりも実質的に大きい内径
φ3・・・・・・受容体のフランジの先端部の内径と略同一の外径
φ4・・・・・・受容体のフランジの先端部の内径よりも実質的に大きい外径
φ5・・・・・・受容体のフランジの先端部の内径
1・・・・・・ストッパ
2・・・・・・CVケーブル
3・・・・・・ケーブル導体
4・・・・・・ケーブル絶縁体
5・・・・・・導体接続スリーブ
6・・・・・・プレモールド絶縁体
7・・・・・・エポキシユニット
8・・・・・・内部電極
9・・・・・・受容体のフランジ
Claims (3)
- ケーブル挿入孔が形成された電極を内部に有する受容体を備えたCVケーブル用プレハブ式接続箱を用いたケーブル接続部に使用され、前記挿入孔の端部である電極先端面と、ケーブル絶縁体外周に嵌め込まれたプレモールド絶縁体の接続部側末端との間に配置するための絶縁性部材からなる環状のストッパであって、
前記電極側から順に、内周面は、前記ケーブル絶縁体の外径と略同一の第1内径部と、それに続く前記ケーブル絶縁体の外径より大きい第2内径部とを有し、外周面は、前記挿入孔の内径と略同一の第1外径部と、それに続く前記挿入孔の内径より大きい第2外径部とを有し、
前記第1外径部と第2外径部との差によって外周面に形成されたフランジが、前記電極の先端面に当接した状態において、ストッパ後端に前記プレモールド絶縁体が当接し且つ前記第2内径部が前記ケーブル絶縁体の位置にあって、前記ケーブル絶縁体と前記第2内径部との間に空隙が形成されることを特徴とするストッパ。 - 請求項1に記載のストッパであって、
前記接続箱の受容体への挿入側の末端が、前記挿入孔の内径よりも実質的に小さい外径を有し、前記末端から前記第1外径部まで外径が漸増するテーパ形状を有することを特徴とするストッパ。 - CVケーブル用プレハブ式接続箱を用いたケーブル接続部であって、ケーブル先端を挿入するための挿入孔および挿入孔の端部である先端面を有する電極と、ケーブル絶縁体外周に嵌め込まれ、環状のストッパを介して前記電極の先端面に当接されるプレモールド絶縁体とを含み、前記ストッパが請求項1または2に記載のストッパであり、
前記ストッパ外周面のフランジが前記電極の先端面に実質的に隙間なく当接し、さらに前記ストッパの後端に前記プレモールド絶縁体が当接してプレモールド絶縁体の位置が定められ、かつ前記ストッパに挿入された前記ケーブルの絶縁体を有する部分は、前記ストッパの第2内径部に配置され、ケーブル絶縁体とストッパ内面の間に実質的な空間が形成されていることを特徴とするケーブル接続部。
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