JP3753192B2 - シリカプロパノールゾルの製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸性水性シリカゾルの水性媒体をプロパノールで置換することによるシリカプロパノールゾルの製造法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第 2,375,738号明細書には、pH 0.5〜8.5 の水性シリカゾルを調製後、プロピルアルコールのような水溶性有機溶媒を添加することよりなるオルガノ−水性シリカゾルの製造法が開示されている。又この明細書には水の沸点より低い沸点を有する水溶性有機溶媒を水性シリカゾルに添加後、定沸点三成分混合媒体を形成させるために、ベンゼンを添加し、その添加混合物より全部もしくは部分的に水を蒸留するシリカオルガノゾルの製造法が開示されている。
【0003】
米国特許第 2,433,776号明細書には、シリカブチルアルコールゾル又はシリカ酢酸ブチルゾルのような安定な、ほとんど無水のオルガノゾルの製造法が開示されている。この製造法は、最初にプロピルアルコールゾルを調製し、ブチルアルコール又は酢酸ブチルを添加し、最後に、プロピルアルコールを蒸留にて除くことよりなる。この原料であるプロピルアルコールゾルの調製法は、溶解した無機塩を含有した水性ゾルを調製後、塩を析出させるために、プロピルアルコールを添加後、蒸留で水を除くことにより、析出した塩を除去し、最後に蒸留により完全に水を除去することよりなる。
【0004】
特公昭43−4649号公報には、ゾル中の水のメタノール置換において、Meを一価の陽イオンとした場合、SiO2/Me2Oモル比が 300以上である水性シリカゾルにメタノールを添加し、添加したメタノールと水とを蒸留して、ゾル中のSiO21モルに対して、水が0.35モル以下のメタノールゾルを得る方法が開示されている。
特開昭59−8614号公報には、例としてイソプロピルアルコールのような有機溶媒と水性シリカゾルを混合し、限外濾過法にて、水を除去して、SiO2濃度が20.3重量%、水分が1.8 重量%(SiO2分に対して約9重量%と算出される)であるシリカイソプロピルアルコールゾルを形成させるシリカオルガノゾルの製造法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
限外濾過法にて、水性シリカゾル中の水をイソプロピルアルコールで置換する方法は、20〜30重量%のSiO2濃度と約3重量%の水分を含有するイソプロピルアルコールゾルを得るには驚くべきほど長時間を要する。その原因は、ゾル中の水分が5重量%に低下すると、ゾルの粘度が増加し、限外濾過速度が著しく低下するためである。
【0006】
蒸留法にて、水性シリカゾル中の水ををイソプロピルアルコールで置換すると、ゾル中の水分が約10重量%以下となると、粘度の増加が起こり、その上しばしばシリカの凝集物やゲル状物ができて、製品の品質を悪化させることが起こる。限外濾過法や蒸留法で、水性シリカゾル中の水をプロパノールで置換する方法はゾル中の水分が低下すると、粘度が増加して、生産効率が低下し、そして品質を悪化させるので、水分がSiO2分に対して7.5 重量%以下のような低水分のシリカプロパノールゾルを製造することは困難であった。
【0007】
シリカプロパノールゾルは、レンズ、瓶、フイルムやプレートのような合成樹脂成型体の表面に形成させるハードコート膜や薄膜のマイクロフィラーとして使用できる。しかし、コート剤を調製する際、水分の高いシリカプロパノールゾルを使用すると、調合条件が制限されるために、コート剤は特定の用途にしか使用できず、低水分のシリカプロパノールゾルが望まれていた。
【0008】
本発明は、シリカの凝集物やゲル状物を含まず、10〜50重量%のSiO2濃度のシリカと、かつその残余として90重量%以上のプロパノールと上記濃度のSiO2分に対して7.5 重量%以下の水分とからなる媒体とを含有するシリカの安定なプロパノールゾルの効率的な製造法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のシリカプロパノールゾルの製造法は、5〜50重量%のSiO2濃度のシリカと、15重量%以上の水分を含有する媒体とからなる酸性水性シリカゾルに、プロパノールを添加し、そしてこのプロパノールが添加された酸性水性シリカゾルを蒸留することにより、酸性水性シリカゾルの水性媒体をプロパノールで置換すること、この置換によってゾル中の媒体が15〜0.5 重量%の水分を含有する間中ずっとゾル中5〜50重量%のSiO2濃度とゾルの媒体中1〜85重量%のメタノール濃度を維持させるために、当該水性媒体の置換中又は前の酸性水性シリカゾルにメタノールを添加すること、そしてこの置換を、25〜550 m2 /gの比表面積を有するシリカをSiO2として10〜50重量%含有し、かつその残余として90重量%以上のプロパノールと上記濃度のSiO2分に対し7.5 重量%以下の水分とからなる媒体とを含有するシリカの安定なプロパノールゾルが得られるまで行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるプロパノールとしては、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール又はこれらの混合物でよい。
【0011】
酸性水性シリカゾルにおけるシリカは、無定形シリカのコロイド状粒子の形態を有し、その形状は当該技術分野で知られているいずれでもよい。本発明で使用するコロイド状シリカの粒子は比表面積として25〜550 m2 /gを有する。
コロイド状シリカの球状粒子については、粒径はD=2720/Sの計算式で計算する。ここでSは窒素ガス吸着法いわゆるBET法で測定された比表面積(m2 /g)であり、Dは粒子の直径(nm)である。
【0012】
細長い形状を持つコロイド状シリカの粒子については、参考文献として米国特許第 5,221,497号明細書より引用すると、粒子は5〜40nmの均一な太さと、動的光散乱法で測定される40〜500 nmの直径D1 と、細長さの度合として、5〜30のD1 /D2 比とを有する。ここではD2 は、D2 =2720/Sの計算式で計算した直径(nm)であり、Sは粒子の比表面積(m2 /g)である。
【0013】
酸性水性シリカゾルは水性媒体の中に、5〜50重量%のSiO2濃度のコロイド状シリカを含む。その水性媒体は、水分が15重量%以上あり、水のみか、もしくはメタノールとプロパノールの一種又は二種の溶媒と水との混合物からなる。メタノールとプロパノールからなる一種又は二種の溶媒と水との混合物を媒体とするゾルは、水のみを媒体とする酸性水性シリカゾルにメタノールとプロパノールの一種又は二種からなる溶媒と水との混合物を添加するか、もしくは蒸留法又は限外濾過法により、水のみを媒体とする酸性水性シリカゾルの水をこれらアルコール類に置換することにより得られる。
【0014】
酸性水性シリカゾルとしては、Al2O3 がSiO21モルに対して、0.0004〜0.003 モルが含有されるコロイド状シリカのゾルが好ましい。
【0015】
好ましい酸性水性シリカゾルは、遊離の陽イオンを実質的に含まず、そして2〜4のpHを有する。酸性水性シリカゾル中、塩化物イオン、硝酸イオン、もしくはその混合物の含有量は50重量ppm 以下が好ましく、20重量ppm 以下がより好ましい。よって、好ましい酸性水性シリカゾルとしてはアルカリ性または酸性の水性シリカゾルを陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とで脱イオン処理したものが挙げられる。
【0016】
酸性水性シリカゾルは当該技術分野で知られているいずれの方法でも調製することができ、又市販品を使用することも可能である。
【0017】
コロイド状シリカのAl2O3 含有量は調整可能である。例えば、Al2O3 を含有した水ガラスを原料として、イオン交換法にてコロイド状シリカを製造するか、あるいは特開昭63−123807号公報の記載のように、イオン交換法によるコロイド状シリカの製造において、粒子成長工程中、コロイド状シリカにアルミニウム化合物を添加する方法で製造する。又特開平6-199515号公報の記載のように、粒子成長が終了したコロイド状シリカにアルミニウム化合物を添加し、Al2O3 を含有したコロイド状シリカを製造する。
【0018】
本発明のシリカプロパノールゾルの製造方法は、酸性水性シリカゾルの水性媒体をプロパノールで置換することにより行われる。この置換において、酸性水性シリカゾルにプロパノールを添加することにより、その媒体は低下した水分と、5〜50重量%のSiO2濃度を有するゾルを形成する。水性媒体は、形成されたゾルから添加したプロパノールの一部と一緒に除去される。形成されたゾルの媒体が15重量%以上の水分を含有する限り、プロパノールの一部と水性媒体の除去は、蒸留法又は限外濾過法によって行うことができる。形成されたゾルから、水性媒体を留出させながらプロパノールを添加することができる。
【0019】
プロパノールを添加して、蒸留法又は限外濾過法によりプロパノールの一部と一緒に水性媒体の除去を続けると、形成されたゾルは5〜50重量%のSiO2濃度と、約15重量%の水分を含有する媒体とからなるゾルに到達する。そして形成されたゾルの媒体中の水分が15〜0.5 重量%となった時は、形成されたゾルの媒体中のメタノール濃度を1〜85重量%に維持しながら、形成されたゾルに更にプロパノールを添加して、形成されたゾルよりプロパノールの一部とメタノールの一部とを水と一緒に留出させることを続けて、形成されたゾルとして、SiO2濃度が10〜50重量%、そして媒体組成は水分がSiO2分に対して7.5 重量%以下であって、プロパノール濃度が90重量%以上となるまで行う。媒体のメタノール濃度の維持は、媒体中このメタノール濃度を保つに必要なメタノールを新たに添加することにより行う。媒体に添加するメタノールとプロパノールは液状又はガス状でよい。
【0020】
媒体中このメタノール濃度を保つ方法としては、メタノールを新たに添加する方法の代わりに、例えば酸性水性シリカゾルの媒体をメタノールで前もって置換することによって、媒体中に70重量%以上の濃度で含有される大量のメタノールを利用することによっても行うことができる。従って、(a)工程とそれに続く(b)工程よりなる製造方法も行うことができる。この(a)工程では、酸性水性シリカゾルの水をメタノールで置換することにより、SiO2濃度が5〜50重量%であって、メタノール濃度が70重量%以上、残余水分からなる媒体のゾル、すなわちメタノールゾルを調製する。そして(b)工程では、(a)工程で得られたメタノールゾルにプロパノールを添加することにより、メタノール、プロパノール及び水の三成分を媒体とする三成分ゾルを形成させ、この三成分ゾルからプロパノールの一部とメタノールの一部と一緒に水を留出させ、三成分ゾルの水分が15〜0.5 重量%である時はずっと、三成分ゾルのSiO2濃度を5〜50重量%及び三成分ゾルの媒体中メタノール濃度を1重量%以上に維持し、更にこの留出を続けることにより、10〜50重量%のSiO2濃度のシリカと、その残余として90重量%以上のプロパノールと上記SiO2分に対し7.5 濃度%以下の水分とからなる媒体とを含有するシリカプロパノールゾルを形成させる。
【0021】
この製造中、ゾルのSiO2濃度が50重量%以下であれば、形成されたゾル又は三成分ゾルの濃縮が起こってもよい。
【0022】
本発明における好適な方法として、多塩基酸として、硫酸、リン酸、シュウ酸、酒石酸又はクエン酸、好ましくは硫酸又はシュウ酸を最終形成されたゾルのSiO2重量基準で 0.002〜0.7 重量%量を最終形成されたゾルに添加するか、或いは形成されたゾルの溶媒の水分が5重量%以下となった形成されたゾルに添加して、形成されたゾル中前述のようなメタノール濃度を保ちながら、プロパノールで水性媒体を置換する。それによって、シリカの凝集物やゲル状物を含まず、25〜550 m2 /gの比表面積を有するシリカをSiO2として10〜50重量%を含有し、かつその残余として90重量%以上のプロパノールと上記濃度のSiO2分に対し7.5 重量%以下の水分とからなる媒体を含有するシリカの安定なプロパノールシリカゾルが得られる。
【0023】
【実施例】
実施例1
市販品のアルカリ性水性シリカゾル(商品名:スノーテックス30、日産化学工業(株)製)を、陽イオン交換樹脂カラムの通液にて脱陽イオン処理し、次にその脱陽イオンゾルを陰イオン交換樹脂カラムの通液にて脱陰イオン処理し、そしてその脱陰イオンゾルを限外濾過法で濃縮することにより、酸性水性シリカゾル(pH 2.9、SiO2濃度31.2重量%、Al2O3 /SiO2モル比0.0014、粘度(25℃) 2.9mPa・s 、粒子形状は球状、比表面積 227m2 /gから計算した粒径12nm)を調製した。
【0024】
攪拌機、コンデンサー、温度計及び注入口2箇を備えた内容積2リットルのガラス製反応器に、上記pH 2.9の水性シリカゾル1000gを投入した。
オイルバスにて、このガラス製反応器内の水性シリカゾルを沸点まで加熱し、次にイソプロピルアルコールと水とを留出させるために、反応器内液体の沸騰を維持しながら、ボイラーで発生させたイソプロピルアルコールの蒸気を反応器内のシリカゾル中に連続的に吹き込んだ。反応器内で蒸発した蒸気はコンデンサーへ導入して凝縮液として回収した。
【0025】
イソプロピルアルコールの蒸気の吹き込みを開始してから 180分の時点で、反応器内液温は80.6℃を示し、反応器外に回収された凝縮液総量は 2.4リットルであった。
【0026】
この時、回収した凝縮液数滴の液組成は、水分17重量%、イソプロピルアルコール分83重量%であった。
【0027】
この後、液状メタノールを反応器へ連続的に投入して、反応器内シリカゾルの媒体中メタノール濃度を2〜5重量%に維持しながら反応器内液体中へイソプロピルアルコールの蒸気を連続的に吹き込んだ。
【0028】
イソプロピルアルコールの蒸気の吹き込みは反応器の液温が79.5℃となるまで行った。反応器内液体の増粘も、反応器壁面のシリカの沈着も全く観察されなかった。
【0029】
最終的に、シリカイソプロピルアルコールゾル(SiO2濃度36.0重量%、水分 0.4重量%、メタノール分 2.2重量%、粘度(20℃) 9.5mPa・s 、ゾルを同重量の水で希釈して測定したときのpH 3.6) 865gを得た。
回収凝縮液と最終のゾルの水分はカールフィッシャー法で分析した。ゾル中のメタノール濃度はガスクロマトグラフィーで分析した。
【0030】
比較例1
この例では、反応器内液中へメタノールが添加されなかった以外は実施例1と同様にして、シリカゾルの水をイソプロピルアルコールで置換した。
イソプロピルアルコールの蒸気の吹き込みは反応器内の液温が80.4℃となり、凝縮液の総回収量が2.8 リットルとなるまで 210分の間行った。イソプロピルアルコールの吹き込みを開始してから、 210分の時点で、反応器内液体は増粘し始め、それに続いてこの液体と接する反応器壁面のところどころにシリカのゲル状物が析出した。この増粘し始めた時の凝縮液数滴を採取した。この凝縮液は水分14重量%、イソプロピルアルコール分86重量%であった。イソプロピルアルコールの蒸気の吹き込みはこの時点で停止した。
最終的に、ゾル(SiO2濃度32重量%、水分 8.8重量%、粘度(20℃)270mPa・s 、ゾルを同重量の水で希釈して測定したときのpH 3.6) 920gを得た。このゾル中の水分は、ゾルのSiO2分に対して、27.5重量%と算出される。
【0031】
実施例2
この例では、シリカゾルの水性媒体を、最初に(a)工程にて、メタノールで一部置換し、次に(b)工程にて、イソプロピルアルコールで更に置換した。
【0032】
(a)工程:
攪拌機、コンデンサー、温度計及び注入口1箇を備えた内容積2リットルのガラス製反応器に、実施例1で使用したものと同じpH 2.9の水性シリカゾル1000gを投入した。
【0033】
オイルバスにて、ガラス製反応器内の水性シリカゾルを沸点まで加熱し、次にメタノールと水とを一緒に留出させるために反応器内液体の沸騰を維持しながら、ボイラーで発生させたメタノールの蒸気を反応器内のシリカゾル中に連続的に吹き込んだ。反応器内で蒸発した蒸気は、コンデンサーへ導入して凝縮液として回収した。
【0034】
メタノールの蒸気の吹き込みを開始してから 330分の時点で、反応器内の液温は68.5℃となり、メタノールの蒸気の吹き込みを停止した。
反応器外に凝縮液総量3.3 リットルが回収されて、SiO2濃度35重量%のゾルが形成され、ゾルの媒体は水分16重量%、メタノール分84重量%であった。
【0035】
(b)工程:
(a)工程の反応器内で形成されたゾルに、イソプロピルアルコールの一部と一緒にゾル中の水とメタノールとを留出させるために、ゾル中にイソプロピルアルコールの蒸気を連続的に吹き込み、反応器内で蒸発した蒸気は、コンデンサーに導き回収した。
【0036】
イソプロピルアルコールの蒸気の吹き込みは、反応器内の液温が80℃となり、凝縮液総量1.5 リットルが回収されるまで行った。この工程の間ずっと、反応器内シリカゾルの媒体中のメタノール濃度は新たにメタノールを添加せずとも、84〜1重量%に維持された。そして、液の増粘も、反応器壁面にはシリカの析出も起きなかった。
【0037】
最終的に、シリカイソプロピルアルコールゾル(SiO2濃度32.6重量%、メタノール分0.76重量%、水分0.81重量%、粘度(20℃)10.6mPa・s 、ゾルを同重量の水で希釈して測定したときのpH 3.5)を得た。
【0038】
上記(a)工程の変法として、ゾル中へのメタノールの蒸気の吹き込みは、ゾルのSiO2濃度34重量%、媒体は水分 2.5重量%、メタノール分97.5重量%となるまで行った。次いで上記(b)工程の変法として、上記形成されたゾルの水とメタノールはイソプロピルアルコールで置換したところ、シリカイソプロピルアルコールゾル(SiO2濃度33.0重量%、メタノール分 1.5重量%、水分0.72重量%、粘度(20℃)9.0mPa・s、ゾルを同重量の水で希釈して測定したときのpH 3.4)が得られた。
【0039】
実施例3
表1に記載の酸の10重量%濃度の水溶液 (a1), (a2), (a3), (a4)及び (a5)を調製した。
実施例2で得たSiO2濃度32.6重量%のシリカイソプロピルアルコールゾルにイソプロピルアルコールを添加して、SiO2濃度30.2重量%のシリカイソプロピルアルコールゾルを調製した。
【0040】
シリカイソプロピルアルコールゾルに対して、0.05重量%の水溶液 (a1)を、SiO2濃度30.2重量%のシリカイソプロピルアルコールゾルへ添加して、酸で変性したゾルを調製した。この酸変性ゾルの粘度( 20℃) とpHの測定値は表1に記載する。ゾルのpHはゾルを同重量の水で希釈した後測定した。
【0041】
上記と同様にして、水溶液 (a1)の代りに、水溶液 (a2), (a3), (a4)及び (a5)を使用して、酸変性ゾルを調製した。これら酸変性ゾルの粘度(20℃)とpHの測定値は表1に記載する。
対照として、酸水溶液の代りに純水で、上記と同様にして変性ゾルを調製した。この対照ゾルの粘度(20℃)とpHの測定値も表1に記載する。
【0042】
【表1】
【0043】
上記硫酸の水溶液 (a3)とシュウ酸水溶液 (a4)の例では、シリカイソプロピルアルコールゾルの粘度を低下させることを示し、一方、塩酸水溶液 (a1)又は硝酸水溶液 (a2)は、シリカイソプロピルアルコールゾルの粘度を増加させ、そして酢酸水溶液 (a5)では、シリカイソプロピルアルコールゾルの粘度を低下させるに十分でなかった。
【0044】
実施例4
この例では実施例2と同様にして、粒径20.5nmのシリカイソプロピルアルコールゾルを調製した。
市販品のアルカリ性水性シリカゾル(商品名:スノーテックス50、日産化学工業(株)製)を、陽イオン交換樹脂カラムの通液にて脱陽イオン処理し、次にこの脱陽イオンゾルを陰イオン交換樹脂カラムの通液にて脱陰イオン処理して、酸性水性シリカゾル(pH 3.0、SiO2濃度33.3重量%、Al2O3 /SiO2モル比0.0017、比表面積 133m2 /gから計算した粒径20.5nm)を調製した。
【0045】
攪拌機、コンデンサー、温度計及び注入口1箇を備えた内容積2リットルのガラス製反応器に、上記pH 3.0の水性シリカゾル1000gを投入した。
【0046】
実施例2の(a)工程と(b)工程と同様にして、反応器内の形成されたゾルの媒体中の水分が16重量%となるまで、ゾル中の水性媒体を最初にメタノールで置換し、次にこのゾルに、その中の水とメタノールを蒸留にてイソプロピルアルコールと置換するために、イソプロピルアルコールの蒸気を吹き込んだ。反応器内の液体は、増粘も、反応器壁面にはシリカの析出も起きなかった。
【0047】
最終的に、シリカイソプロピルアルコールゾル(SiO2濃度35重量%、水分 0.6重量%、メタノール分 0.8重量%、粘度(20℃)8.0mPa・s、ゾルを同重量の純水で希釈して測定したときのpH 3.2)を得た。
【0048】
実施例5
この例では粒径84nmのシリカイソプロピルアルコールゾルを調製した。
市販品のアルカリ性水性シリカゾル(商品名:スノーテックスZL、日産化学工業(株)製)を、陽イオン交換樹脂カラムの通液にて脱陽イオン処理し、次に密閉反応器中でこの陽イオン処理ゾルを、85℃で3時間加熱し、この加熱処理ゾルを、陰イオン交換樹脂カラムの通液にて脱陰イオン処理して、そして最後に、この脱陰イオン処理ゾルを、陽イオン交換樹脂カラムの通液にて再度脱陽イオン処理して、酸性水性シリカゾル(pH2.68、粘度(25℃)2.5mPa・s、SiO2濃度28.1重量%、Al2O3 /SiO2モル比0.0016、比表面積32.4m2 /gから計算した粒径84nm)を調製した。
【0049】
攪拌機、コンデンサー、温度計及び注入口1箇を備えた内容積2リットルのガラス製反応器に、上記pH2.68の水性シリカゾル1000gを投入した。
【0050】
実施例2の(a)工程と(b)工程と同様にして、反応器内に形成されたゾルの水性媒体の水分が22重量%となるまで、ゾル中の水性媒体を最初にメタノールで置換した。次にゾル中の水とメタノールを蒸留にてイソプロピルアルコールと置換するために、ゾル中にイソプロピルアルコールの蒸気を吹き込んだ。反応器内の液体は、増粘も、反応器壁面にはシリカの析出も起きなかった。反応器内の液温が81℃となったとき、イソプロピルアルコールの蒸気の吹き込みを停止した。
【0051】
最終的に、シリカイソプロピルアルコールゾル(SiO2濃度40重量%、水分0.31重量%、メタノール分 0.3重量%、粘度(20℃)4.0mPa・s、ゾルを同重量の水で希釈して測定したときのpH 3.4) 695gを得た。
【0052】
実施例6
この例では細長い形状のシリカ粒子のイソプロピルアルコールゾルを調製した。
市販品の酸性水性シリカゾル(商品名:スノーテックスOUP、日産化学工業(株)製)を、先ず密閉反応器内で、85℃で3時間加熱し、次にこの加熱処理ゾルを、脱陽イオン処理し、そして最後に蒸発器中で濃縮することにより、酸性水性シリカゾル(pH 2.3、粘度(25℃)8.4mPa・s、SiO2濃度15.6重量%、Al2O3 /SiO2モル比0.0012、シリカ粒子の太さ10.5nm、動的光散乱法で測定された粒径D1 58nm、比表面積259 m2 /gから計算した粒径D2 10.5nm、細長さの度合D1 /D2 比 5.5)を調製した。
【0053】
攪拌機、コンデンサー、温度計及び注入口1箇を備えた内容積2リットルのガラス製反応器に、上記pH 2.3の水性シリカゾル1000gを投入した。
【0054】
実施例2の(a)工程と(b)工程と同様にして、反応器内に形成されたゾルの水性媒体の水分が 1.8重量%となるまで、ゾル中の水性媒体を最初にメタノールで置換した。次にゾル中の水とメタノールを蒸留にてイソプロピルアルコールと置換するために、ゾル中にイソプロピルアルコールの蒸気を吹き込んだ。反応器内の液体は、増粘も、反応器壁面にはシリカの析出も起きなかった。反応器内の液温が80.5℃となったとき、イソプロピルアルコールの蒸気の吹き込みを停止した。
【0055】
最終的に、シリカイソプロピルアルコールゾル(SiO2濃度15.5重量%、水分0.12重量%、メタノール分 1.0重量%、粘度(20℃)8.5mPa・s、ゾルを同重量の純水で希釈して測定したときのpH3.54)1000gを得た。
【0056】
比較例2
この例では、ナトリウムイオンを含有した酸性水性シリカゾルの水性媒体をイソプロピルアルコールで置換した。
実施例1で得た酸性水性シリカゾル(pH 2.9、SiO2濃度31.2重量%)1000gに5重量%水酸化ナトリウム水溶液 1.6gを添加して、酸性水性シリカゾル(pH 4.2、SiO2濃度31.1重量%、Al2O3 /SiO2モル比0.0014、粘度(25℃)3.0mPa・s、比表面積 227m2 /gから計算した粒径12nm)を調製した。
【0057】
攪拌機、コンデンサー、温度計及び注入口1箇を備えた内容積2リットルのガラス製反応器に、上記pH 4.2の水性シリカゾル1000gを投入した。
実施例2の(a)工程と同様にして、反応器内に形成されたゾルがSiO2濃度32重量%、媒体組成が水分16重量%、メタノール分84重量%となるまで、ゾル中の水性媒体を最初にメタノールで置換した。
【0058】
実施例2の(b)工程と同様にして、形成されたゾルの媒体をイソプロピルアルコールで置換したところ、この置換中、反応器内の液体はかなり増粘し、それに続いて反応器壁面にシリカのゲル状物が析出した。反応器内の液温が79.4℃となり、凝縮液の総回収量は1.3 リットルとなった時点で、反応器内液体中へのイソプロピルアルコールの蒸気の吹き込みを停止した。
【0059】
最終的に、シリカイソプロピルアルコールゾル(SiO2濃度32重量%、水分 6.5重量%、メタノール分5.4 重量%、粘度(20℃)53mPa・s、ゾルを同重量の純水で希釈して測定したときのpH 4.5) 951gを得た。
【0060】
【発明の効果】
プロパノールゾルは、通常酸性水性シリカゾルの水をプロパノールで置換する方法で製造されてきた。なぜならば、アルカリ性水性シリカゾルの水をプロパノールで置換する方法で、置換時、ゾルの水分が減少すると、ゾルのゲル化現象が起きるためである。
【0061】
酸性水性シリカゾルにナトリウム、カリウム又はアンモニウム等のような遊離の陽イオンがある程度含まれると、水とプロパノールの置換の進行につれて、ゾルの水中の陽イオン濃度が増加して、ゾルの粘度の増加やゾル中にゲル状物が生成する。
酸性水性シリカゾルに塩化物イオンや硝酸イオンが含まれると、水とプロパノールの置換の進行につれて、ゾルの粘度は増加し易い。
【0062】
酸性水性シリカゾルとしては、塩化物イオン、硝酸イオンもしくはその混合物の含有量は50重量ppm 以下であるものが好ましく、20重量ppm 以下のものがより好ましい。更にゾル中の水分が50重量%以下であって、pHが2〜4を示めすゾルが好ましい。
【0063】
酸性水性シリカゾルのSiO2濃度は可能な限り高い方がよい。なぜならば水性媒体の置換に要するプロパノールの使用量を減らすことができるためである。しかし、SiO2濃度が50重量%を越える程に高いと、ゾルの不安定化を引き起こす。ゾル中のコロイド状シリカの比表面積が 550m2 /gより大きくなると、ゾルは満足できるような安定性を示さない傾向がある。ゾル中の、コロイド状シリカの比表面積が25m2 /gより小さくなると、コロイド状シリカは沈降しやすくなって、ゾルの均一性に欠けることとなる。
【0064】
コロイド状シリカに含まれるAl2O3 は、陽イオンを捕捉するサイトとして機能するアルミノシリケートの形態で存在し、シリカゾルをゲル化させないで安定化させる。しかしながらコロイド状シリカ中、Al2O3 がSiO21モルに対して0.0004モル以下ではゾルの安定化には不十分である。そして、コロイド状シリカ中、Al2O3 がSiO21モルに対して0.003 モルを超えると、媒体の置換の進行につれて、ゾルの粘度の増加やゾルのゲル化が起こる。
【0065】
本発明による改良は、メタノールを若干量含有した酸性水性シリカゾルの水をプロパノールで置換したところ、この置換中にゾルは増粘を起こさず、ゾルの容器の壁面にシリカゲル状物の付着も起こらなかったことを先ず発見し、続いて、ゾル中の媒体の水分を約15重量%以下まで減少させて、ゾル中の水をプロパノール置換をする際、粘度の増加とシリカゲル状物の析出がさけられるゾルの媒体組成についてより詳細に研究した知見に基づいている。
【0066】
水分の減少した酸性ゾル中では、水とプロパノールの置換が更に進行する際メタノールはコロイド状シリカのゲル化を防止する安定化剤として作用していると考える。
上記の置換の際に、形成されたゾルの溶媒中のメタノール濃度が1重量%以下では、媒体中の水分が15〜0.5 重量%の形成されたゾルの粘度の増加を防止するには不十分である。ところが形成されたゾルの媒体のメタノール濃度が1重量%以上、好ましくは1〜85重量%である限り、媒体中の水分が15〜0.5 重量%である形成されたゾルの水を更にプロパノールで置換する際、粘度の増加は起きない。
【0067】
シリカプロパノールゾルに多塩基酸を添加すると、ゾルの粘度が低下することを見いだした。多塩基酸は、シリカのコロイド状粒子の表面に吸着し、粒子の表面の負の電荷量を増加させて、コロイド状粒子間の反発力を高め、それにより粒子の凝集が防止されるためと考えられる。しかしながらゾルの媒体中の水分が5重量%以上である段階で多塩基酸を添加すると、蒸留中、ゾルの粘度は増加する傾向がある。
【0068】
ゾルのSiO2重量に対して、0.002 重量%以下の量の多塩基酸は、低水分ゾルの粘度の低下効果はない。そしてゾルのSiO2重量に対して、0.7 重量%以上の量の多塩基酸は、その効果を増大させない。
【0069】
本発明の製造法により調製されたシリカプロパノールゾルは低粘度である。なぜならば、水性シリカゾルの水をプロパノールで置換する工程において、ゾルの粘度の増加を防ぎ、そして多塩基酸の添加によりゾルの粘度の低下を行っているからである。シリカプロパノールゾルはシリカの凝集物やゲル状物を含まず、SiO2濃度は50重量%まで高めることができ、50重量%以下のSiO2濃度領域では安定である。そしてシリカプロパノールゾルはかなり低水分とすることができ、あらゆる分野で利用することができる。
【0070】
このゾルはレンズ、瓶、フイルムやプレートのような合成樹脂成型体の表面にハードコート膜や薄膜を形成するコート剤の原料として大変に有用と考える。この用途ではゾル中のコロイド状シリカはハードコート膜や薄膜において、マイクロフィラーとして機能する。アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの合成高分子とゾルとを含むコート剤は鉄鋼のような金属材料の表面に利用すると、コート剤塗布乾燥を経て、防蝕保護膜が得られると考える。このゾルを含んだコート剤より造膜した膜はゾル中にゲル状物を含まないため高い透明性を示す。
Claims (3)
- 5〜50重量%のSiO2濃度のシリカと、15重量%以上の水分を含有する媒体とからなる酸性水性シリカゾルに、プロパノールを添加し、そしてこのプロパノールが添加された酸性水性シリカゾルを蒸留することにより、酸性水性シリカゾルの水性媒体をプロパノールで置換すること、この置換によってゾル中の媒体が15〜0.5 重量%の水分を含有する間中ずっとゾル中5〜50重量%のSiO2濃度とゾルの媒体中1〜85重量%のメタノール濃度を維持させるために、当該水性媒体の置換中又は前の酸性水性シリカゾルにメタノールを添加すること、そしてこの置換を、25〜550 m2 /gの比表面積を有するシリカをSiO2として10〜50重量%含有し、かつその残余として90重量%以上のプロパノールと上記濃度のSiO2分に対し7.5 重量%以下の水分とからなる媒体とを含有するシリカの安定なプロパノールゾルが得られるまで行うことからなる、当該シリカの安定なプロパノールゾルの製造法。
- プロパノールの添加は、25〜550 m2 /gの比表面積を有するシリカの酸性水性シリカゾルであって遊離の陽イオンを実質的に含まないゾルにプロパノールを加えることにより水分濃度が低下したゾルを形成させることからなり、蒸留は、10〜50重量%のSiO2濃度のシリカとその残余として90重量%以上のプロパノールと上記濃度のSiO2分に対し7.5 重量%以下の水分とからなる媒体とを含有するプロパノールゾルが得られるまで、上記形成されたゾルからプロパノールの一部と一緒に水を留出させることからなり、そして上記蒸留中、上記形成されたゾルの媒体中1〜85重量%のメタノール濃度と上記形成されたゾル中5〜50重量%のSiO2濃度を維持させるに十分な量のメタノールを、上記形成されたゾルの媒体が15〜0.5 重量%の水を含有するときに添加することからなる請求項1に記載のシリカの安定なプロパノールゾルの製造法。
- 遊離の陽イオンを実質的に含まず、かつ5〜50重量%のSiO2濃度のシリカと残余水分とからなる酸性水性ゾルにメタノールを添加し、そして蒸留又は限外濾過の方法で当該酸性ゾルの水をメタノールで置換することにより、25〜550 m2 /gの比表面積を有するシリカを5〜50重量%のSiO2濃度含有し、かつ1〜30重量%の水分とその残余量のメタノールとからなる媒体を含有する上記酸性ゾルを形成させることからなり、プロパノールの添加は、上記形成された酸性ゾルに添加して水とメタノールとプロパノールを含有する三成分ゾルを形成させ、そしてこの三成分ゾルからメタノールの一部とプロパノールの一部と一緒に水を留出させながら行うことからなり、そしてこの三成分ゾルの媒体が15〜0.5 重量%の水を含有する間中ずっと、三成分ゾル中5〜50重量%のSiO2濃度とこの三成分ゾルの媒体中1重量%以上の残存メタノール量を維持することからなる請求項1に記載のシリカの安定なプロパノールゾルの製造法。
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