JP3753189B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は弾球遊技機に関し、現在の遊技状態に応じて「当たり」の発生する確率を変え、より面白みのある遊技を提供する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の弾球遊技機では、例えば遊技球が所定の領域を通過した場合のように、所定の条件が成立すると、図柄表示装置に表示する図柄を変動させる。そして、変動を停止したときの図柄が所定図柄と一致すると、「当たり」として遊技球が特定の入賞装置に入賞しやすい状態(すなわち、特別入賞状態)を提供し、遊技者に特別の利益を与えていた。
【0003】
上記図柄表示装置に表示する図柄を変動させ、その変動を停止したときの図柄が「当たり」か「はずれ」かは、弾球遊技機内の制御部で判断している。具体的な例としては、乱数を発生させ、この乱数が所定値と一致した場合を「当たり」とし、一致しない場合を「はずれ」とする。この場合、「当たり」になる確率は上記所定値の数に従って変わる。すなわち、上記所定値の数が多くなるにつれて、「当たり」になる確率もまた大きくなる。
【0004】
ところで、「当たり」になる所定値の数を一定にすると、「当たり」になる確率は変化しない。このため、遊技者は所定の条件を何度成立させても、図柄表示装置に変動停止時に表示する図柄が「当たり」になる機会もまた変化せず、遊技に面白みを欠けていた。こうした事態を回避するための技術が、特開平6−134099号公報に開示されている。
【0005】
開示された技術は、図柄表示装置に表示する図柄を変動させ、その変動を停止したときの図柄が特定図柄(上記所定図柄の一つである)と一致した場合には、次回の図柄表示装置に変動停止時に表示する図柄が「当たり」になる確率を変えるものである。この技術によれば、「当たり」になる確率が変化し、遊技が多彩になる効果を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、2種類の図柄表示装置を備えた弾球遊技機について、特開平6−134099号公報に開示された技術を適用した場合には、同一種類の図柄表示装置についてしか「当たり」になる確率を変えることができない。特に、一方の図柄表示装置が「当たり」になって初めて他方の図柄表示装置が作動可能となるように構成されている弾球遊技機では、通常他方の図柄表示装置で「当たり」になると遊技者に特別の利益を与える構成になっている。こうした弾球遊技機の場合には、一方の図柄表示装置で「当たり」になる確率が大きくならない限り、他方の図柄表示装置が作動可能となる機会も増えない。したがって、遊技者にとっては遊技状態が変わらないために特別の利益を得る機会も変わらず、遊技に面白みを欠くという問題があった。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その課題は、一方の図柄表示装置に変動停止時に表示する図柄に応じて他方の図柄表示装置で「当たり」が出る機会を変えることである。
【0008】
【課題を解決するための第1の手段】
本出願の請求項1に記載された発明は、第1の検出スイッチが遊技球を検出したときの乱数によって「特別当たり」,「当たり」および「はずれ」のうちでいずれかを判定する第1の判定手段と、図柄の変動を行い、前記第1の判定手段が「特別当たり」と判定した場合は特別当たり図柄を表示し、「当たり」と判定した場合は当たり図柄を表示し、前記第1の判定手段が「はずれ」と判定した場合ははずれ図柄を表示する第1の表示装置と、第2の検出スイッチが遊技球を検出したときの乱数によって「当たり」と「はずれ」のいずれかを判定する第2の判定手段と、図柄の変動を行い、前記第2の判定手段が「当たり」と判定した場合は当たり図柄を表示し、前記第2の判定手段が「はずれ」と判定した場合ははずれ図柄を表示する第2の表示装置とを有する弾球遊技機であって、
前記第1の判定手段が「特別当たり」と判定すると、カウントアップする高確率カウンタと、前記第2の判定手段で「当たり」と判定する確率を、前記高確率カウンタの値が所定値より大きいとき高確率に設定し、所定値以下のとき前記高確率より「当たり」になる確率が低い通常確率に設定する確率切換手段と、前記確率切換手段によって高確率に設定されたときは、前記第2の表示装置で図柄の変動を行うごとに前記高確率カウンタの値をカウントダウンする高確率カウンタカウントダウン処理手段とを備えるように構成する。
【0009】
【第1の手段による作用】
請求項1の発明によれば、2種類の所定図柄が表示可能な第1の表示装置において特定の種類の図柄が表示されると、第2の表示装置に所定図柄が表示される確率が高く設定される。すなわち、第1の表示装置において「特別当たり」に対応する図柄が表示されると、第2の表示装置に当たり図柄が表示される確率が増える。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】
また、本出願の請求項2に記載された発明は、請求項1に記載した弾球遊技機であって、第1の表示装置には普通図柄表示装置を適用して、特別当たり図柄または当たり図柄が表示されたときは普通電動役物を入賞し易い状態にし、前記普通電動役物に遊技球が入賞するごとに第2の判定手段による判定を行い、第2の表示装置には特別図柄表示装置を適 用して、当たり図柄が表示されたときは大入賞口を入賞し易い状態にし、前記大入賞口に遊技球が入賞するごとに賞品球を払い出す構成とした。
【0011】
【第2の手段による作用】
請求項2の発明によれば、第1の表示装置において「特別当たり」に対応する図柄が表示されると、第2の表示装置に当たり図柄が表示される確率が増えることから、遊技者に特別の利益を与える機会が増し、単に「当たった」という実感を越える期待感を遊技者に与えることが可能になる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
まず、弾球遊技機100の外観について、図2および図3を参照しながら説明する。図2および図3は本発明の一実施例である弾球遊技機100の外観を示す図であって、図2には正面図を、図3には裏面図をそれぞれ示す。なお、これらの図面において、同一の要素には同一番号を付している。
【0013】
まず、弾球遊技機100の表面について説明する。
図2において、遊技盤表面102上には、遊技領域とその周囲を区画するレールCが右回りの螺旋状に設けられている。このレールCは、遊技盤表面102の左下部を始端とし、内側に一回転強した左上部を終端として設けられている。したがって、遊技盤表面102の左下部から左上部までは、遊技球Bが通るための通路になる。また、レールCのほぼ中間点(すなわち、遊技盤表面102の右上部)には返しゴム140が設けられ、レールCの終端には戻り球防止ホルダー110が設けられている。そして、遊技者が手で発射装置(図示せず)を操作すると、遊技球BがレールCに沿って矢印Aの方向に打ち出される。
なお、返しゴム140は遊技球Bが強く打ち出された場合に、遊技球Bを逆方向へ戻すために設けられている。また、戻り球防止ホルダー110は、上記返しゴム140によって戻された遊技球Bが、通路に逆入するのを防止するために設けられている。
【0014】
遊技領域(すなわち、螺旋状に設けられたレールCの内側)には、ゲート116,130、普通電動役物118、特別装置120、大入賞口132およびアウト口138が適宜に配置して設けられている。同様に、遊技球Bを散乱させる釘や風車、あるいは遊技者の目を楽しませる表示灯112,114,142,144,146が、遊技盤表面102上に適当に配置して設けられている。
なお、特別装置120には、普通図柄表示装置124、普通図柄記憶数表示装置124a、特別図柄表示装置126および特別図柄記憶数表示装置126aが備えられている。
【0015】
普通図柄表示装置124は第1の表示装置10の一つであって、普通図柄を表示する装置である。この普通図柄表示装置124に表示される普通図柄は、所定の時期に変動する。その変動後に、停止した状態で表示された普通図柄が所定の図柄と一致した場合を「当たり」とする。普通図柄としては、例えば数字が適切である。
なお、普通図柄表示装置124には7セグメントLEDを用いるのが最適であるが、カラー又はモノクロの液晶表示装置やCRTやLED表示装置等のように、普通図柄が表示可能な他の表示装置を適用してもよい。
【0016】
また、特別図柄表示装置126は第2の表示装置20の一つであって、特別図柄を表示する装置である。この特別図柄表示装置126に表示される特別図柄は、所定の時期に変動する。その変動後に、停止した状態で表示された特別図柄が所定の図柄と一致した場合を「大当たり」とする。特別図柄としては、例えば図柄と数字の組み合わせが適切である。
なお、特別図柄表示装置126にはカラーの液晶表示装置を用いるのが筐体の大きさや省消費電力の点で望ましいが、CRTやLED表示装置等のように、特別図柄が表示可能な他の表示装置を適用してもよい。
【0017】
さらに、普通図柄記憶数表示装置124aは、普通図柄表示装置124に表示される普通図柄について変動させる回数を表示する装置である。同様に、特別図柄記憶数表示装置126aは、特別図柄表示装置126に表示される特別図柄について変動させる回数を表示する装置である。これらの普通図柄記憶数表示装置124aと特別図柄記憶数表示装置126aには、例えばLED(Light Emitting Diode)を4個設ける構成としたが、CRT等の表示装置や7セグメントLED等の表示器のように、記憶数を遊技者に認識させるための他の表示装置を適用してもよい。
【0018】
普通電動役物118は、「当たり」の際に開く電動の一対の可動翼片(いわゆるチューリップ)を備えている。
大入賞口132は横長の入賞口であって、「大当たり」の際に開く蓋を備えている。この横長の入賞口の中には複数の入賞口が水平に並んで設けられており、そのうちの一つ(例えば、右側)の入賞口136を「特別領域」としている。また、この大入賞口132の蓋の中側には、遊技球Bが大入賞口132に何個入賞したかを遊技者に知らせる大入賞口入賞数表示装置134が設けられている。なお、大入賞口132の左右側には通常の入賞口が設けられている。
ゲート116,130は、遊技球Bの通過を検出する。アウト口138は遊技盤表面102の下部であって、レールCを挟んで設けられている。
【0019】
次に、弾球遊技機100の裏面について説明する。
図3において、遊技盤裏面104には、検出スイッチ160,164,168,170,172(以下、単に「検出スイッチ160等」と呼ぶ。)、普通電動役物ソレノイド162、大入賞口ソレノイド174、取付穴112a,114a,118a,120a,126a,132a,144aおよびアウト口穴138aが設けられている。その他、通常の入賞口に入賞した遊技球Bの通過を検出する検出スイッチや、入賞した遊技球Bを誘導するための誘導レールが適宜に設けられている。
ここで、取付穴112a,114a,122a,144aは、それぞれ表示灯112,114,122,144を取り付けるための穴である。同様に、取付穴118a,120a,132aは、それぞれ普通電動役物118、特別装置120、大入賞口132を取り付けるための穴である。さらに、アウト口穴138aはアウト口138用の穴である。
【0020】
検出スイッチ160等は、いずれも遊技球Bの通過を検出するためのスイッチであって、磁性の変化によって上記通過を判定する近接スイッチが一般に用いられる。
検出スイッチ160,168は、それぞれゲート130,116を通過する遊技球Bを検出する。検出スイッチ164は、普通電動役物118に入賞した遊技球Bを検出する。検出スイッチ172は大入賞口132に入賞した遊技球Bを検出し、特に検出スイッチ170は特別領域に入賞した遊技球Bを検出する。なお、これらの検出スイッチ160等によって検出された検出信号は、いずれも図4と図5に示す制御部220に送られて所定数の賞品球を払い出す他に、特別装置120や普通電動役物118等の動作を制御するための検出装置としても用いられる。
【0021】
普通電動役物ソレノイド162は、普通電動役物118に構成される一対の可動翼片を「当たり」の際に左右に開閉させるためのソレノイドである。また、大入賞口ソレノイド174は、大入賞口132に設けられた蓋を「大当たり」の際に開閉させるためのソレノイドである。
【0022】
次に、上記のように構成される弾球遊技機100を動作させるための電気的な接続について、図4および図5を参照しながら説明する。図4は弾球遊技機100の配線系統図であり、図5は制御部220の構成を示すブロック図である。なお、図2と同一の要素には同一番号を付し、説明を省略する。
【0023】
図4において、弾球遊技機100の電気配線系統は、大きく分けて盤面部200と枠部300によって構成されている。盤面部200は端子部210、制御部220および中継部240によって構成されている。また、枠部300は防犯部306、発射制御部330、中継部302、端子部340および中継部324によって構成されている。
【0024】
まず、盤面部200について説明する。
制御部220は次図に示すCPU(プロセッサ)230等を備えており、弾球遊技機100の全体を制御する機能を有している。中継部240には検出スイッチ160,168,170,172が接続され、上記制御部220へ送る検出信号を中継する。端子部210は4つのコネクタ端子を備え、制御部220から送られた信号を、このうちの一つの端子212を用いて後述する端子部340へ送る。ここで、制御部220と中継部240の間、および、制御部220と端子部210の間は、いずれもコネクタを有するケーブルによって接続されている。
なお、後述する枠部300内に設けられている静電防止器312は、制御部220を通じてアースに接続されており、静電気による弾球遊技機100の誤動作を防止する。
【0025】
次に、枠部300について説明する。
防犯部306は遊技中における不正を防止するためのものであって、スピーカ320と賞品球払出禁止スイッチ322が接続されている。ここで、スピーカ320は効果音や警告音を鳴動する。賞品球払出禁止スイッチ322は賞品球の払い出しを禁止するスイッチである。
【0026】
発射制御部330は遊技球Bを発射するためのモータ駆動回路334を備えており、タッチ端子314、ハンドルスイッチ316、発射装置停止スイッチ318およびモータ332が接続されている。ここで、タッチ端子314、ハンドルスイッチ316および発射装置停止スイッチ318は、いずれも遊技球Bを発射させるために遊技者が手で発射装置の操作を行うための端子あるいはスイッチである。タッチ端子314は、遊技者の手が発射装置に触れていることを検出する端子である。ハンドルスイッチ316は、モータ332を駆動して遊技球Bを発射するためのスイッチである。また、発射装置停止スイッチ318は、遊技球Bの発射を一時的に停止させるためのスイッチである。
【0027】
中継部302は制御部220と防犯部306の間に設けられ、これらの相互間で送受信される信号を中継する。なお、中継部302には、賞品球払出モータ308、賞品球払出ソレノイド304および賞品球検出スイッチ310が接続されている。ここで、賞品球払出ソレノイド304は、賞品球の払い出し用のふたを開閉させるためのソレノイドである。賞品球払出モータ308は、賞品球の払い出しを行うためのモータである。賞品球検出スイッチ310は、賞品球の払い出しを検出する三連のスイッチである。
【0028】
端子部340は防犯部306の図面右側に接続されており、普通電動役物ソレノイド162、大入賞口ソレノイド174、ヒューズ342を介して接続されるコンセント344、表示灯346,348,350および賞品球切れ検出スイッチ336を備える。中継部324は防犯部306と発射制御部330の間に設けられ、枠検出スイッチ326を備える。
なお、上記の表示灯346,348,350は図2に示す遊技盤表面102に適宜配設された表示灯112,114,142,144,146やその他の表示灯であり、賞品球切れ検出スイッチ336は賞品球の球切れを検出するスイッチである。
【0029】
図5は制御部220の構成を示すブロック図であって、本発明を実施するために必要な最小限の構成を示す。このため、例えば遊技球Bが通常の入賞口に入賞した場合に、所定数の賞品球を払い出す処理のための構成や動作等については説明を省略する。
図において、制御部220は、CPU230、ROM222、RAM224、入力処理回路226、音楽処理回路232、表示制御回路234、表示装置234aおよび出力処理回路236によって構成されている。
【0030】
CPU230は、ROM222に格納された制御プログラムに従って弾球遊技機100の全体を制御する。ROM222にはコストを抑えるためEPROMを使用するが、これに限らずEEPROMやフラッシュRAMを使用してもよい。なお、上記制御プログラムには、「当たり」か「はずれ」かを判定するための判定プログラム、普通図柄表示装置124や特別図柄表示装置126に「当たり」と「はずれ」の図柄を表示させるための図柄表示プログラム、普通電動役物118を制御する役物制御プログラム、あるいは大入賞口132を制御する大入賞口制御プログラム等のプログラムも含まれる。
【0031】
RAM224には、一般にアクセス速度を速くするためDRAMを使用するが、これに限らずSRAMあるいはフラッシュRAM等の不揮発性メモリを使用してもよい。なお、このRAM224には乱数列、所定値列、ゲートカウンタ、役物カウンタ、大当たりカウンタおよび高確率カウンタ等の各種のデータあるいは入出力信号が格納される。
【0032】
入力処理回路226は、検出スイッチ160,168,170,172やその他の検出スイッチ等から送られたそれぞれの検出信号を受けて、制御部220内で処理可能なデータ形式に変換し、バス238を介してCPU230又はRAM224へ転送する。音楽処理回路232はCPU230からバス238を介して送られた鳴動データに従って、アナログ信号に変換してスピーカ320へ送り、音声を出したり、BGMを奏でる。
【0033】
表示制御回路234は、CPU230からバス238を介して送られた表示制御データに従って、表示装置234aの表示制御を行う回路である。具体的には、CPU230から送られた制御データと図柄データに従って表示装置234aを表示制御する。ここで、表示装置234aは、特別装置120に設けられた普通図柄表示装置124と特別図柄表示装置126の表示装置である。
なお、この表示制御回路234は、上記表示装置234aのみならず、図2に示す普通図柄記憶数表示装置124aや特別図柄記憶数表示装置126a、あるいは112,114,142,144,146等の表示制御をも行う。
【0034】
出力処理回路236は、CPU230からバス238を介して送られた駆動データに従って、普通電動役物ソレノイド162および大入賞口ソレノイド174を駆動する駆動信号に変換して送る。
なお、上記各構成要素は、いずれもバス238に互いに結合されている。
【0035】
次に、本発明を実行するための処理手順について、図6乃至図11を参照しながら説明する。ここで、図9を除く各図は、本発明を実施するための処理手順を示すフローチャートである。これらの処理手順は、いずれも図5に示す制御部220においてROM222に格納された処理プログラムをCPU230が実行することによって実現される。これらの処理手順は、一定期間(例えば、1ミリ秒)ごとに実行される。なお、図9は確率切換手段の具体例を示す図である。
【0036】
図6において、ゲートスイッチがオンか否かを検出し(ステップS10)、ゲートスイッチがオン(YES)ならばゲートカウンタのカウントアップ処理を行う(ステップS12)。具体的には、図2に示すゲート116,130を遊技球Bが通過し、ゲートスイッチの一つである検出スイッチ160,168が遊技球Bの通過を検出すると検出信号を出力し、図5に示すRAM224に格納されたゲートカウンタを1だけ増加させる。この場合、所定値(例えば、4)を超える場合には、この所定値のままとする。
なお、ゲートカウンタの数に従って、図2に示す普通図柄記憶数表示装置124aのLEDを点灯させる。このため、遊技者は普通図柄表示装置124に表示される普通図柄が変動する回数を認識することができる。
【0037】
その後、通常の入賞口に遊技球Bが入賞したか否かを判別し(ステップS14)、通常の入賞口に遊技球Bが入賞した(YES)ならば、その入賞した遊技球Bの数に応じて賞品球の払い出し処理を行う(ステップS16)。この払い出し処理では、遊技球Bが1個入賞するごとに所定数(例えば、7個)の賞品球を払い出す。
【0038】
次に、図7に示す処理手順は、上記図6に示す処理手順と並行して実行される手順である。ここで、ステップS22,S24は、第1の判定手段を実現した処理である。
まず、上記ステップS12のゲートカウンタが零より大きいか否かを判別する(ステップS20)。もし、ゲートカウンタが零以下である(NO)ならば、本処理手順を終了する。一方、ゲートカウンタが零より大きい(YES)ならば、普通図柄表示処理を行なって、普通図柄表示装置124に表示する図柄を変動させる(ステップS22)。この普通図柄表示処理の具体的な処理手順について、図8を参照しながら説明する。
【0039】
図8は、確率切換手段を具体化した処理手順である。まず、高確率カウンタが零より大きいか否かを判別する(ステップS50)。もし、高確率カウンタが零以下である(NO)ならば、通常確率に設定した後(ステップS58)、図柄変動処理(ステップS56)に進む。
一方、高確率カウンタが零より大きい(YES)ならば、次回の普通図柄変動処理で「当たり」の出る確率を高確率に設定する(ステップS52)。この通常確率の設定と、高確率の設定の具体的な内容について、図9を参照しながら説明する。
【0040】
図9は確率切換手段を示す図であって、図9(A)には乱数列を選択する場合を、図9(B)には所定値列を変更する場合をそれぞれ示す。
図9(A)において、乱数列L10,L12は10個の要素(具体的には乱数値)からなる配列であって、「当たり」になる所定値を含む。この「当たり」になる所定値は、例えば斜線部に示す要素の数から明らかなように、乱数列L10に多く配列し、乱数列L12に少なく配列してある。
【0041】
また、確率切換手段には乱数列L10,L12の先頭を指す乱数列ポインタP10と、乱数列L10,L12内の各要素を指す順番ポインタP12が用意されている。乱数列ポインタP10によって乱数列L10,L12のいずれかの乱数列が選択され、順番ポインタP12によって選択された乱数列内の順番を決定する。このため、乱数列ポインタP10と順番ポインタP12で指定される乱数値によって、「当たり」か「はずれ」かが決まる。
この場合、乱数列ポインタP10は乱数列L12を指すよりも乱数列L10を指したほうが、「当たり」の出る可能性が高くなる。したがって、ステップS52における高確率に設定する処理は、乱数列ポインタP10が乱数列L10を指すように設定することである。逆に、ステップS58における通常確率に設定する処理は、乱数列ポインタP10が乱数列L12を指すように設定することである。
【0042】
上記の乱数列に代えて、一定範囲の数値を均等に発生させる乱数発生装置によって発生した乱数値について、「当たり」とする所定値(明らかに相異なる数値である)を1以上用意する。この場合に、発生した乱数値が所定値のいずれかに該当すれば、「当たり」である。このような所定値を配列したのが、図9(B)に示す所定値列L20,L22である。
【0043】
図9(A)に示す乱数列の場合と同様に、所定値列L20,L22の先頭を指す所定値列ポインタP20と、所定値列L20,L22内の各要素を指す順番ポインタP22が用意されている。所定値列ポインタP20によって所定値列L20,L22のいずれかの所定値列が選択され、順番ポインタP22によって所定値を順番に取得する。
この場合、所定値列ポインタP20は所定値列L22を指すよりも所定値列L20を指したほうが、「当たり」の出る可能性は高くなる。したがって、ステップS52における高確率に設定する処理は、所定値列ポインタP20が所定値列L20を指すように設定することである。逆に、ステップS58における高確率に設定する処理は、所定値列ポインタP20が所定値列L22を指すように設定することである。
【0044】
上記の設定方法から明らかなように、乱数列を指す乱数列ポインタP10を変更したり、所定値列を指す所定値列ポインタP20を変更することによって、容易に「当たり」になる確率を変えることができる。この場合、乱数列の要素数を変えたり、当たりになる所定値を増減したりすることで、多様な確率を設定するとができるようになる。同様に、所定値列の場合は要素数を変えることで、多様な確率を設定するとができるようになる。
このことから、簡単な構成で、しかも確実に「当たり」になる確率を切り換えることができる。また、実現する場合に必要なコストも最小限に抑えることができる。さらに、「当たり」になる確率を切り換えることで、その後の遊技状態に変化が現れ、遊技が多彩になる。
【0045】
図8に戻り、高確率に設定した後は、高確率カウンタのカウントダウン処理を行う(ステップS54)。具体的には、高確率カウンタを1だけ減少させる。この場合、高確率カウンタの値が零を下回る場合には、零のままとする。
その後、普通図柄の変動処理を行う(ステップS56)。この処理は、普通図柄変動期間(例えば、42秒間)だけ、乱数列ポインタP10と順番ポインタP12で指定される乱数値、あるいは乱数発生装置によって発生した乱数値に対応する普通図柄を普通図柄表示装置124に表示する。
【0046】
図7に戻り、普通図柄変動期間を経過した後に変動を停止し、その停止したときの普通図柄が第1の所定図柄12(例えば、数字の「7」)であるか否か、「当たり」か「はずれ」かを判定する(ステップS24)。具体的には、その停止時の乱数値が所定値であるか否かによって判定する。もし、「はずれ」(NO)ならば、ゲートカウンタのカウントダウン処理(ステップS38)に進む。
一方、「当たり」(YES)ならば、普通電動役物118のチューリップをオープンさせ(ステップS26)、開放期間(例えば、1.5秒間)経過後にクローズする(ステップS36,S38)。
【0047】
そして、上記の開放期間内に遊技球Bが普通電動役物118に入賞したか否かを判別し(ステップS28)、遊技球Bが普通電動役物118に入賞した(YES)ならば役物カウンタのカウントアップ処理を行うとともに(ステップS30)、賞品球の払い出し処理を行う(ステップS32)。
この役物カウンタのカウントアップ処理は、図5に示すRAM224に格納された役物カウンタを1だけ増加させる。この場合、所定値(例えば、4)を超える場合には、この所定値のままとする。なお、役物カウンタの数に従って、図1に示す特別図柄記憶数表示装置126aのLEDを点灯させる。このため、遊技者は特別図柄表示装置126に表示される特別図柄が変動する回数を認識することができる。また、賞品球の払い出し処理では、上記のステップS16と同様に、所定数の賞品球を払い出す。
【0048】
そして、ステップS36で普通電動役物118をクローズした後、ゲートカウンタのカウントダウン処理を行い(ステップS38)、本処理手順を終了する。具体的には、ゲートカウンタを1だけ減少させる。この場合、ゲートカウンタの値が零を下回る場合には、零のままとする。
【0049】
次に、図10に示す処理手順は、上記図6や図7に示す処理手順と並行して実行される手順である。ここで、ステップS62,S64,S66は、第2の判定手段を具体化した処理である。
まず、上記の役物カウンタが零より大きいか否かを判別する(ステップS60)。もし、役物カウンタが零以下である(NO)ならば、本処理手順を終了する。一方、役物カウンタが零より大きい(YES)ならば、特別図柄表示処理を行なって、特別図柄表示装置126に表示する図柄を特別図柄変動期間(例えば、7.5秒間)だけ変動させる(ステップS62)。具体的には、普通図柄表示装置124の場合と同様に、発生した乱数値に対応する特別図柄を表示する。
【0050】
そして、特別図柄変動期間を経過した後に変動を停止し、その停止したときの特別図柄が第2の所定図柄22(例えば、3つとも同じ数字や同じ図柄)であるか否かで、「大当たり」か「はずれ」かを判定する(ステップS64)。
さらに、「大当たり」の場合には、停止時の特別図柄が特定の種類の図柄30(例えば、「777」や、3つとも特定の図柄)であるか否かで、「特別当たり」か否かを判定する(ステップS66)。具体的には、いずれの判定も停止時の乱数値が所定値であるか否かによって「大当たり」を判定し、その所定値の中で特別の値であれば「特別当たり」と判定する。もし、判定の結果「はずれ」(NO)ならば、役物カウンタのカウントダウン処理(ステップS72)に進む。
【0051】
一方、「特別当たり」(ステップS66のYES)ならば、高確率カウンタのカウントアップ処理を行う(ステップS68)。具体的には、高確率カウンタを1だけ増加させる。その後、「特別当たり」とともに「大当たり」の場合は、大当たりカウンタのカウントアップ処理を行う(ステップS70)。具体的には、大当たりカウンタを1だけ増加させる。
【0052】
そして、ステップS64で「はずれ」の場合や、ステップS70を実行した後、役物カウンタのカウントダウン処理を行い(ステップS72)、本処理手順を終了する。具体的には、役物カウンタを1だけ減少させる。この場合、役物カウンタの値が零を下回る場合には、零のままとする。
【0053】
次に、図11に示す処理手順は、図10に示す処理手順と並行して実行される手順である。上記ステップS70でカウントアップ処理を行なった大当たりカウンタが零より大きいか否かを判別し(ステップS80)、大当たりカウンタが零より大きい(YES)ならば大入賞口132の蓋をオープンさせる(ステップS82)。
【0054】
ステップS84において、特別期間(例えば、30秒間)が経過するまでは(NO)、大入賞口132に遊技球Bが入賞したか否か判別し(ステップS86)、大入賞口132に遊技球Bが入賞した(YES)ならば賞品球払出処理が実行される(ステップS88)。この払い出し処理では、ステップS30やステップS44等とは異なる所定数(例えば、13個)の賞品球が払い出される。こうした処理は、特別期間内に大入賞口132に遊技球Bが最大個数(例えば、10個)入賞するまで行われる(ステップS90)。
なお、特別期間中、大入賞口132に遊技球Bが何個入賞したかを遊技者に知らせるため、その入賞した個数を大入賞口入賞数表示装置134に表示する。このため、遊技者はあと何個入賞できるのかが分かるので、その後の遊技戦略が立てやすくなる。
【0055】
その後、上記の特別期間が経過したか、あるいは大入賞口132に遊技球Bが所定数入賞した場合には、大入賞口132の蓋をクローズさせ(ステップS92)、大入賞口132の特別領域(入賞口136)に遊技球Bが入賞したか否か判別する(ステップS94)。
もし、大入賞口132の特別領域(入賞口136)に遊技球Bが入賞した(YES)ならば、再びステップS82に戻り、ステップS82乃至ステップS92を繰り返す。この処理によって、遊技者は多大な利益を得ることができる。なお、こうした大入賞口132の連続オープンは一定回数(例えば、3回)に限られる。
【0056】
そして、大当たりカウンタのカウントダウン処理を行い(ステップS96)、本処理手順を終了する。このカウントダウン処理は具体的に、大当たりカウンタを1だけ減少させる。この場合、大当たりカウンタの値が零を下回る場合には、零のままとする。この処理手順の終了により、遊技者に与える特別の利益も終了する。
【0057】
以上の説明から、まず、第2の表示装置20(特別図柄表示装置126)において「特別当たり」に対応する図柄が表示されると、図8のステップS52に示すように、例外的に第1の表示装置10(普通図柄表示装置124)に当たり図柄が表示される確率が高く設定される。
したがって、遊技者に特別の利益を与える機会が増し、単に「当たった」という実感を越える期待感を遊技者に与えることができる。さらには、第1の表示装置10において「特別当たり」に対応する図柄が表示された時点で、遊技者は特別の利益が与られるという期待感を得ることができる。
【0058】
また、第2の判定手段によって「特別当たり」と判定された場合、第1の判定手段に備えられた確率切換手段によって「当たり」になる確率が高く設定される。
したがって、偶然性によって進行するパチンコ遊技であっても、第2の判定手段で「当たり」になる確率を変えることで、遊技が多様化される。さらには、「当たり」になる確率を高くすることで、遊技者に特別の利益を与える機会をより多く提供し、より面白みのある遊技が可能になる。
【0059】
以上では弾球遊技機の一実施例について説明したが、この弾球遊技機におけるその他の部分の構造、形状、大きさ、材質、個数、配置および動作条件等についても、本実施例に限定されるものでない。以下に、他の構成およびその効果について説明する。
[構成A]第1の表示装置10(上記実施例では、普通図柄表示装置124である。以下、同じ。)において特定の種類の図柄30(「特別当たり」に対応する図柄である。以下、同じ。)が表示されると、第2の表示装置20(上記実施例では、特別図柄表示装置126である。以下、同じ。)に第2の所定図柄22(第2の表示装置20の当たり図柄である。以下、同じ。)が表示される確率を高く設定する。
【0060】
具体的には、上記実施例の構成において、図7に示すステップS24とステップS26の間に図10に示すステップS66,S68を順に実行し、図10の処理手順ではこのステップS66,S68を実行しない。こうすることにより、「特別当たり」に対応する図柄が表示された場合には、第2の表示装置20に当たり図柄が表示される確率が高く設定される。
一方、図10に示すステップS62の処理を図8の処理手順に従って実行するし、図7に示すステップS22は図8に示すステップS56のみを実行する。この実行により、高く設定された確率で図柄の変動が行われ、その結果に従って第2の表示装置20に図柄が表示される。
この構成Aでは、停止時の第1の表示装置10に特定の種類の図柄30が表示されると、遊技者は最終的に特別の利益が得られる確率も高くなるので、第2の表示装置20に図柄が表示されるまでの間に期待感を持つことができる。
【0061】
[構成B]第2の表示装置20において特定の種類の図柄30が表示されると、例外的に第1の表示装置10に第1の所定図柄12(第1の表示装置10の当たり図柄である。以下、同じ。)が表示される確率を高く設定するとともに、第2の表示装置20に第2の所定図柄22が表示される確率を高く設定する。
[構成C]第1の表示装置10において特定の種類の図柄30が表示されると、第2の表示装置20に第2の所定図柄22が表示される確率を高く設定するとともに、第1の表示装置10に第1の所定図柄12が表示される確率を高く設定する。
【0062】
具体的には、構成Bおよび構成Cともに上記実施例の構成において、図7に示すステップS24とステップS26の間に、図10に示すステップS66,S68を実行する手順を追加する。これにより、「特別当たり」に対応する図柄が表示された場合には、第1の表示装置10と第2の表示装置20に当たり図柄が表示される確率が高く設定される。
一方、図10に示すステップS62の処理を図8の処理手順に従って実行する手順を追加する。これにより、高く設定された確率で図柄の変動が行われ、その結果に従って第1の表示装置10と第2の表示装置20に図柄が表示される。
この構成Bと構成Cでは、一方の表示装置で特定の種類の図柄30が表示されると、他方の表示装置で当たり図柄が表示される確率が高くなるばかりでなく、一方の表示装置自身で当たり図柄が表示される確率も高くなる。したがって、一方の表示装置に特定の種類の図柄30が表示されると、遊技者は最終的に特別の利益が得られる確率もより高くなるので、いずれの表示装置に図柄が表示されるまでの間に期待感が高まる。
【0063】
[構成D]第1の表示装置10において特定の種類の図柄30が表示されると、第1の表示装置10に第1の所定図柄12が表示される確率を高く設定する。
すなわち、第1の表示装置10に第1の所定図柄12が表示された場合には遊技者に特別の利益を与えるように構成された弾球遊技機において、この第1の所定図柄12は2種類あり、そのうちの特定の種類の図柄30が第1の表示装置10に表示された場合には、この第1の表示装置10に第1の所定図柄12が表示される確率を高くする確率切換手段を備える。
この確率切換手段は、一方の乱数列は「当たり」になる所定値を多く配列し、他方の乱数列は「当たり」になる所定値を少なく配列した複数の乱数列を備え、この一方の乱数列と他方の乱数列のうち、いずれかの乱数列を選択することにより「当たり」になる確率を切り換える。
【0064】
[構成E]第2の表示装置20において特定の種類の図柄30が表示されると、第2の表示装置20に第2の所定図柄22が表示される確率を高く設定する。
すなわち、第2の表示装置20に第2の所定図柄22が表示された場合には遊技者に特別の利益を与えるように構成された弾球遊技機において、この第2の所定図柄22は2種類あり、そのうちの特定の種類の図柄30が第2の表示装置20に表示された場合には、この第2の表示装置20に第2の所定図柄22が表示される確率を高くする確率切換手段を備える。
この確率切換手段は、「当たり」になる所定値であって相異なる値を配列した所定値列を複数備えており、この一方の所定値列は所定値の要素数を多くし、他方の所定値列は所定値の要素数を少なくし、一方の所定値列と他方の所定値列のうち、いずれかの所定値列を選択することにより「当たり」になる確率を切り換える。
【0065】
具体的には、構成Dおよび構成Eともに上記実施例の構成において、図7に示すステップS24とステップS26の間に、図10に示すステップS66,S68を実行する手順を追加する。これにより、図7に示すステップS22の実行により「特別当たり」に対応する図柄が表示された場合には、第1の表示装置10に当たり図柄が表示される確率が高く設定される。また、図10のステップS62の実行により「特別当たり」に対応する図柄が表示された場合には、第2の表示装置20に当たり図柄が表示される確率が高く設定される。
一方、図10に示すステップS62の処理を図8の処理手順に従って実行する手順を追加する。これにより、図7に示すステップS22の実行により第1の表示装置10が高く設定された確率で図柄の変動が行われる。また、図10に示すステップS62の実行により第2の表示装置20が高く設定された確率で図柄の変動が行われる。
【0066】
これらの構成Dと構成Eでは、一方の表示装置で特定の種類の図柄30が表示されると、その一方の表示装置自身で当たり図柄が表示される確率が高くなる。このため、遊技者には他方の表示装置で当たり図柄が表示される確率に影響されることなく、特別の利益を与える機会をより多く提供することができる。
なお、特開平6−134099号公報に開示された技術では、表示された特定の種類の図柄30によってその後に何度も図柄が変動するために「当たり」になるまでに時間がかかってしまう。しかし、上記構成Dまたは構成Eによれば1回の確率設定によって「当たり」になる機会が高められる。したがって、遊技者はより短時間で「当たり」になる機会、すなわち特別の利益を得る機会が増える。
【0067】
[構成F]上記実施例では、ゲート116,130を遊技球Bが通過することを条件として普通図柄表示装置124を作動させるように構成したが、特定の入賞口に入賞することを条件とする等のように、他の条件によって普通図柄表示装置124を作動させる構成とする。この構成Fでは、遊技盤面の形態や遊技の進行に合わせて、遊技者に特別の利益を与える最初のハードルを設定することができる。
【0068】
[構成G]上記実施例では、普通図柄は数字とし、特別図柄は数字と図柄の組み合わせとしたが、この組み合わせに限らず、いずれも英字やひらがな等の文字、あるいは果物や動物等の絵、さらにはこれらの任意の組み合わせであってもよい。この構成Gでは、このような様々の文字(数字)や図柄にすることによって、遊技者の目を楽しませながら遊技させることができる。
【0069】
[構成H]上記実施例では、普通図柄変動期間,開放期間および特別図柄変動期間は、いずれも所定の期間としたが、普通図柄表示装置124や特別図柄表示装置126に表示された数字や図柄等によって定められる期間のように、所定の条件によって変動する期間であってもよい。この構成Hでは、変動期間等が変化することにより、遊技態様もまた変化する効果が得られる。
【0070】
[構成I]上記実施例では、ゲート116,130を遊技球Bが通過するごとにゲートカウンタが1だけ増し、カウントされた数だけ普通電動役物118をオープンさせる構成としたが(図6のステップS10,S12および図7のステップS20)、ゲート116,130を遊技球Bが通過するごとに普通電動役物118をオープンさせる構成としてもよい。すなわち、図6のステップS10,S12をなくし、図7のステップS20に代えてステップS10を実行する。
この構成Iでは、実質的に図7のステップS10,S12の処理がなくなるので、全体の処理速度を向上させることができる。
【0071】
以上、本発明の実施例について説明したが、この本発明の実施例には特許請求の範囲に記載した技術的事項以外に、次に示すような各種の技術的事項の実施態様を有する。
(1)表示装置に所定図柄が表示された場合には遊技者に特別の利益を与えるように構成された弾球遊技機において、
前記所定図柄のうちの特定の種類の図柄が表示装置に表示された場合には、
一方の乱数列は「当たり」になる所定値を多く配列し、他方の乱数列は「当たり」になる所定値を少なく配列した複数の乱数列を備え、この一方の乱数列と他方の乱数列のうち、いずれかの乱数列を選択することにより前記表示装置に所定図柄が表示される確率を高くする確率切換手段を有することを特徴とする弾球遊技機。
【0072】
(2)表示装置に所定図柄が表示された場合には遊技者に特別の利益を与えるように構成された弾球遊技機において、
前記所定図柄のうちの特定の種類の図柄が表示装置に表示された場合には、
「当たり」になる所定値であって相異なる値を配列した所定値列を複数備えており、この一方の所定値列は所定値の要素数を多くし、他方の所定値列は所定値の要素数を少なくし、一方の所定値列と他方の所定値列のうち、いずれかの所定値列を選択することにより前記表示装置に所定図柄が表示される確率を高くする確率切換手段を有することを特徴とする弾球遊技機。
【0073】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、第1の表示装置において「特別当たり」に対応する図柄が表示されると、第2の表示装置に当たり図柄が表示される確率が増える。
【0074】
また、請求項2の発明によれば、遊技者に特別の利益を与える機会が増し、単に「当たった」という実感を越える期待感を遊技者に与えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の弾球遊技機の構成を示す概念図である。
【図2】 弾球遊技機の外観を示す正面図である。
【図3】 弾球遊技機の外観を示す裏面図である。
【図4】 弾球遊技機の配線系統図である。
【図5】 制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明を実施するための処理手順を示す第1のフローチャートである。
【図7】 本発明を実施するための処理手順を示す第2のフローチャートである。
【図8】 本発明を実施するための処理手順を示す第3のフローチャートである。
【図9】 確率切換手段の具体例を示す図であって、(A)には乱数列を選択する場合を、(B)には所定値列を変更する場合をそれぞれ示す。
【図10】 本発明を実施するための処理手順を示す第4のフローチャートである。
【図11】 本発明を実施するための処理手順を示す第5のフローチャートである。
【符号の説明】
10 第1の表示装置
12 第1の所定図柄
20 第2の表示装置
22 第2の所定図柄
30 特定の種類の図柄
Claims (2)
- 第1の検出スイッチが遊技球を検出したことを契機として、乱数に基づいて「特別当たり」,「当たり」および「はずれ」のうちでいずれかを判定する第1の判定手段と、
図柄の変動を行い、前記第1の判定手段が「特別当たり」と判定した場合は特別当たり図柄を表示し、「当たり」と判定した場合は当たり図柄を表示し、前記第1の判定手段が「はずれ」と判定した場合ははずれ図柄を表示する第1の表示装置と、
第2の検出スイッチが遊技球を検出したことを契機として、乱数に基づいて「当たり」と「はずれ」のいずれかを判定する第2の判定手段と、
図柄の変動を行い、前記第2の判定手段が「当たり」と判定した場合は当たり図柄を表示し、前記第2の判定手段が「はずれ」と判定した場合ははずれ図柄を表示する第2の表示装置とを有する弾球遊技機であって、
前記第1の判定手段が「特別当たり」と判定すると、カウントアップする高確率カウンタと、
前記第2の判定手段で「当たり」と判定する確率を、前記高確率カウンタの値が所定値より大きいとき高確率に設定し、所定値以下のとき前記高確率より「当たり」になる確率が低い通常確率に設定する確率切換手段と、
前記確率切換手段によって高確率に設定されたときは、前記第2の表示装置で図柄の変動を行うごとに前記高確率カウンタの値をカウントダウンする高確率カウンタカウントダウン処理手段とを備えたことを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1に記載した弾球遊技機であって、
第1の表示装置には普通図柄表示装置を適用して、特別当たり図柄または当たり図柄が表示されたときは普通電動役物を入賞し易い状態にし、
前記普通電動役物に遊技球が入賞するごとに第2の判定手段による判定を行い、
第2の表示装置には特別図柄表示装置を適用して、当たり図柄が表示されたときは大入賞口を入賞し易い状態にし、
前記大入賞口に遊技球が入賞するごとに賞品球を払い出す構成とした弾球遊技機。
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-
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