JP3752439B2 - 排気ガス処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばディーゼル機関の排気ガス処理装置は、ディーゼル機関からの排気ガスを本体内に導き、この本体内に設けられて金網からなり水が噴射されるフィルターに、上記排気ガスを通過させ、この排気ガスに含まれるSOxや、NOxや、煤塵などを、上記金網の水膜に付着させることによって捕捉し、除去して、上記排気ガスが清浄になるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の排気ガス処理装置は、排気ガスの煤塵の除去効率が悪く、特に、微小煤塵が除去し難いという問題がある。
【0004】
そこで、本発明の目的は、排気ガスの煤塵を効率良く除去できて、微小煤塵を確実に除去できる排気ガスの処理装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の排気ガス処理装置は、本体内に、
上記本体の外側から排気ガスを吸入する排気ガス吸入口と、水を噴射するスプレーノズルとを備える第1室と、
上記第1室の下部に接続されると共に、所定の肉厚のウール状のフィルタと、このフィルタに水を噴射するスプレーノズルとを備える第2室と、
上記第2室の上部に接続されると共に、所定の肉厚のウール状のフィルタと、このフィルタに水を噴射するスプレーノズルとを備える第3室と、
上記第3室の下部に接続されると共に、上記本体の外側に排気ガスを排出する排出口を備える第4室と
を備え、
上記第2及び3室のフィルタは、各室に排気ガスが流れる方向に対して傾斜して配置され、
上記第2及び3室のスプレーノズルは、上記フィルタの平面に対向して配置されていることを特徴としている。
【0006】
請求項1の発明の排気ガス処理装置によれば、本体の外側から排気ガス吸入口を介して第1室内に導かれた排気ガスは、この排気ガスに含まれる煤塵が、上記第1室に設けられたスプレーノズルから噴射された水に吸着されて凝集する。この凝集した煤塵は、第1室の下方に落下する。上記第1室の下部から第2室に導かれた排気ガスは、上記所定の肉厚のウール状のフィルタを通過する。ここにおいて、上記フィルタはウール状であるので、このフィルタ内を通過する排気ガスの通路は断面積が微小で断面形状が複雑であり、また、排気ガスの通路の進行方向形状も複雑である。しかも、このフィルタは所定の肉厚を有するので、このフィルタ内における排気ガスの通路距離が比較的長い。したがって、上記排気ガスに含まれる煤塵は、上記通路を通過する際にフィルタに衝突を繰り返して、このフィルタに捕捉される。このとき、特に、微小煤塵が効果的に上記フィルタに捕捉される。このフィルタに捕捉された煤塵は、上記スプレーノズルからフィルタに噴射された水によって、下方に洗い流される。上記第2室の上部に接続された第3室に導かれた排気ガスは、上記肉厚のウール状フィルタによって、さらに、微小煤塵を含む煤塵が捕捉され、この捕捉された煤塵は、上記スプレーノズルから噴出される水によって下方に洗い流される。上記第1室乃至第3室で煤塵が捕捉されて除去された排気ガスは、第3室の下部から第4室に導かれ、この第4室の排出口から本体の外側に排出される。
【0007】
請求項2の発明の排気ガス処理装置は、請求項1に記載の排気ガス処理装置において、
上記第4室の排出口に、この第4室から排気ガスを排出させるファンを設けたことを特徴としている。
【0008】
請求項2の発明の排気ガス処理装置によれば、上記ファンによって上記第4室内の排気ガスが本体の外側に排出させられ、これによって、上記第1室が吸入した排気ガスが、順に、第2室、第3室、および第4室に吸引される。したがって、上記第2室および第3室に設けられた厚肉のフィルタや、このフィルタに捕捉された煤塵によって、上記本体内の圧力抵抗が増大しても、第1室が吸入した排気ガスは、上記第1室乃至第4室内を安定して迅速に通過する。その結果、上記第1室の排気ガス吸入口に例えばエンジンの排気口を接続した場合、このエンジンの排気負荷が、安定して低減される。
【0009】
請求項3の発明の排気ガス処理装置は、請求項1または2に記載の排気ガス処理装置において、
上記第1室、第2室、および第3室の少なくとも2つに面する箇所が開放すると共に、水を貯留するタンクを形成する所定高さの堰を設けたことを特徴としている。
【0010】
請求項3の発明の排気ガス処理装置によれば、上記堰によって、上記第1室、第2室、および第3室の少なくとも2つに面する箇所が開放すると共に、水を貯留するタンクが形成される。このタンクに貯留された水によって、上記第1室、第2室、および第3室の少なくとも2つに面して開放された箇所を通して、上記第1乃至第3室を通過する排気ガスから煤塵が直接捕捉される。また、上記貯留された水によって、上記第1室のスプレーノズルからの噴射水で凝集されて落下した煤塵が受け止められる。また、上記貯留された水によって、上記第2室および第3室のフィルタで捕捉され、このフィルタに噴射された水で洗い流された煤塵が、上記水と共に受け止められる。したがって、この排気ガス処理装置を通過する排気ガスから、微小煤塵を含む煤塵が効果的に捕捉されて除去される。
【0011】
また、上記堰は所定の高さを有するから、上記貯留される水の水位が所定の水位に保持される。したがって、上記貯留される水の水面上に形成される排気ガスの通路が、所定の断面積に保持されて、この排気ガス処理装置を流れる排気ガスの流量が安定して保持される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態の排気ガス処理装置を示す断面図である。この排気ガス処理装置は、本体1の天井部2の図1において左側に排気ガス吸入口3を備えると共に、本体1の図1において右側の壁部4の上部に、排気ガス排出口5を備える。上記本体1の天井部2には、上記排気ガス吸入口3より中央部側寄りの位置から仕切板7が垂下していると共に、上記排気ガス排出口5より中央部側寄りの位置から仕切板8が垂下している。上記仕切板7、8の間の略中央に、本体1の底部10からこの本体1の高さ方向略中央に延びる隔壁11が設けられている。この隔11の上端には、本体1の上記天井部2よりやや下方に突端が位置する仕切板12が取り付けられている。上記仕切板7と、仕切板8と、隔壁11および仕切板12とで、本体1内部を第1室21と、第2室22と、第3室23と、第4室24とに区画している。上記本体1の底部10には、所定高さを有する堰14が設けられている。上記堰14の上方には、堰カバー15が設けられている。この堰カバー15は、本体1の右側壁部4の内面から本体1の中央部に向って水平に突出する水平部と、この水平部の突出端に一端が接続されて他端が上記堰14の突出端の左側かつ下方に位置する弧状の曲線部とからなる。上記堰14は、この堰14の高さの水位の水を貯留してタンク17を形成し、このタンク17は、上記第1室21と、第2室22と、第3室23とに面する箇所が開放している。すなわち、上記タンク17の水面が、上記第1室21と、第2室22と、第3室23とに面している。また、上記タンク17の水位は、上記隔壁11に設けられた図示しない貫通孔によって、この隔壁11の図における左右両側で略同一になっている。このタンク17には、上記堰カバー15の曲線部の他端が没入している。上記堰14の下端付近には排水口が設けられていて、この排出口に、本体10の外側にタンクの水を排出する排出管19が接続されている。
【0014】
上記第1室21は、上記排気ガス吸入口3を介して排気ガス処理装置の本体1のの外側に連通していて、この第1室21の上記排気ガス吸入口3の下方に、水を噴射するスプレーノズル26が設けられている。この第1室21の下部は、上記タンク17の水面に面すると共に、上記第2室22の下部に接続されている。
【0015】
上記第2室22は、下部がタンクの水面に面している。この第2室22には、平面が水平面と所定の角度をなして配置された2つのフィルタ部28、28が設けられている。このフィルタ部28、28は、上記仕切板7と仕切板12との間に取り付けられたカセットと、このカセット内に収容されて所定の肉厚のスチールウールからなるフィルタとを備える。上記フィルタ部28、28の上方には、スプレーノズル29、29が夫々設けられていて、このスプレーノズル29、29で、上記フィルタ部28、28に水を噴射するようになっている。この第2室22の上部は、上記第3室23の上部に接続されている。
【0016】
上記第3室23は、上記第2室のフィルタ部28、28と同様の2つのフィルタ部31、31と、上記第2室のスプレーノズル29、29と同様の2つのスプレーノズル32、32とを有する。上記第3室のフィルタ部31、31およびスプレーノズル32、32は、上記第2室のフィルタ部28、28およびスプレーノズル29、29と、上記仕切板12に関して線対称位置に位置する。この第3室の下部は、上記タンク17の水面に面すると共に、上記第4室の下部に接続されている。
【0017】
上記第4室は、下部が上記堰カバー15で区画されている。この第4室は、上部に上記排出口5が設けられていて、この排出口5を介して排気ガス処理装置本体1の外側に連通している。この第4室の上下方向の略中央には、排気ガスから水分を除去するためのデミスタ34が設けられている。上記排出口5には、上記第4室内の排気ガスを本体の外側に排出させる図示しないファンが設けられている。
【0018】
上記排気ガス吸入口3は、ディーゼル機関の排気口に接続されていると共に、上記排気ガス排出口5は、一端を大気中に開放した排気管の他端に接続されている。
【0019】
上記構成において、上記ディーゼル機関から排出された排気ガスが、上記排気ガス吸入口3を経て第1室21内に吸入される。この第1室21内に吸入された排気ガスは、この第1室21を下方に流れる際に、上記スプレーノズル26から水が噴射されて冷却されると共に、上記排気ガスに含まれる煤塵が上記噴射された水の粒子に吸着される。この水の粒子に複数の煤塵が吸着、凝集されることによって、排気ガスの煤塵の粒子が肥大化する。この肥大化して重量が比較的大きくなった煤塵は、この煤塵の自重と排気ガスの流れによる慣性力によって、上記第1室21の下方に形成された水タンク17の水面に衝突する。この水タンク17の水面に衝突した煤塵は、水タンク17の水に取り込まれる。また、この水タンク17の水面には、この水面上を通過する排気ガスに含まれる硫黄酸化物SOxや、窒素酸化物NOxが吸収される。
【0020】
上記第1室21から第2室22に流入した排気ガスは、この第2室22を上方に流れる。このとき、上記排気ガスは、この第2室22に設けられた2つのフィルタ部28、28を通過して、煤塵がさらに捕捉される。すなわち、上記フィルタ部28を通過する排気ガスは、上記フィルタ部28が備える所定の肉厚のフィルタ内を通過する際、このフィルタを構成するスチールウールの表面によって画定されて、断面積が微小で断面形状および進行方向形状が複雑な経路を通る。また、上記フィルタは所定の肉厚を有するので、このフィルタにおける排気ガスの経路距離が長い。したがって、排気ガスに含まれる煤塵は、上記排気ガスの通路を画定するスチールウールの表面に衝突を繰り返して、このスチールウールの表面に捕捉される。このとき、特に、微小煤塵が効果的に上記スチールウールに捕捉される。また、上記フィルタ部28、28は、平面が水平面に対して所定の角度をなして取り付けられているので、上記第2室22の排気ガスの進行方向に直交する断面におけるフィルタ面積が比較的大きい。したがって、上記第2室22を通過する排気ガスから、微小煤塵を含む煤塵が効果的に捕捉して除去できる。このフィルタに捕捉された煤塵は、上記スプレーノズル29からフィルタ部28に噴射された水によって洗い流される。上記フィルタ部28から煤塵を洗い流した水は、上記煤塵と共に、上記第2室22下方の水タンク17に受取られる。
【0021】
上記第2室22の2つのフィルタ部28、28で煤塵が捕捉、除去された排気ガスは、この第2室22の上部に接続された第3室23に流入する。この第3室23では、上記第2室22と同様に、スチールウールで構成されたフィルタを有して平面が水平面に対して所定の角度をなして取り付けられたフィルタ部31、31によって、排気ガスから煤塵がさらに捕捉、除去される。このフィルタ部31、31で捕捉された煤塵は、上記スプレーノズル32、32から噴射された水によってフィルタから洗い流されて、この煤塵を洗い流した水は煤塵と共に下方の水タンク17に受取られる。
【0022】
上記第1室21および第2室22および第3室23で煤塵が捕捉、除去された排気ガスは、第3室下方の水タンク17の水面付近を通過して、この水タンク17の水でSOxやNOxなどがさらに除去されて、第4室24の下部に流入する。このとき、この第4室24の下部に配置された堰カバー15によって、排気ガスが効果的に第4室24内に導かれる。この第4室24では、上記デミスタ34によって排気ガスから水分が除去され、この水分が除去された排気ガスは、図示しないファンによって排出口5に接続された排出管を経て大気中に排出される。
【0023】
上記排出口5から排出された排気ガスは、上記第1室のスプレーノズル26からの噴射水で煤塵が凝集され、この凝集された煤塵が水タンク17で捕捉されて除去され、さらに、上記第2室22および第3室23のフィルタ部28、31で微小煤塵を含む煤塵が捕捉されて除去されているので、煤塵が殆ど無い。したがって、従来よりも煤塵の除去効率が良好で、微小煤塵も確実に除去できる排気ガス処理装置が得られる。
【0024】
また、上記排出口5に設けられたファンは、上記第4室24内の排気ガスを本体の外側に排出しているので、このファンによって、上記第1室21に流入した排気ガスは、第2室22、第3室23、および第4室24を迅速に流れる。したがって、上記第2室22および第3室23に夫々設けられたフィルタ部28、31によって、排気ガス処理装置における排気ガスの圧力抵抗、すなわち、圧力損失が比較的大きくなっても、この排気ガス処理装置の動作時に第1室21の圧力が過大になることがない。したがって、上記第1室21に排気ガス吸入口3を介して接続されたディーゼル機関の排気負荷が過大になることが効果的に防止できる。また、この排気ガス処理装置が長時間運転された後、上記フィルタ部28、31のフィルタに煤塵が蓄積されて、この排気ガス処理装置の圧力損失が増大しても、上記排出口5に設けられたファンによって迅速に排気ガスを本体の外側に排出できる。したがって、この排気ガス処理装置に接続されたディーゼル機関の排気負荷が増大することが、安定して回避できる。また、上記フィルタ部28、31のフィルタに煤塵が蓄積しても、上記排出口5のファンによって、ディーゼル機関の排気負荷が効果的に低減できるから、上記フィルタは比較的長い期間メンテナンス無しで継続して使用できる。その結果、メンテナンスの頻度が少なくて、少ない手間で良好な煤塵の除去効果を有する排気ガス処理装置が得られる。
【0025】
また、上記堰14は、所定の高さを有して所定の水位の水を貯留してタンク17を形成するので、上記タンク17は水位が安定して保持される。したがって、上記タンク17の水面によって画定される排気ガスの通路の断面積が安定して保持されて、この排気ガス処理装置内を流れる排気ガスの流速を安定させ、この結果、排気ガス処理装置に接続されたディーゼル機関の排気負荷を安定させることができる。
【0026】
図2は、上記排気ガス処理装置に関して、上記排気ガス吸入口3と、排気ガス排出口5とにおける排気ガスの煤塵の量を測定して、吸入した排気ガスに含まれていた煤塵に対する除去した煤塵の割合である集塵効率を示した図である。この図2において、第2室22における排気ガスの流速が変化した場合の集塵効率の変化を示している。横軸は排気ガスの流速(m/s)であり、縦軸は集塵効率(%)である。図2から分かるように、この排気ガス処理装置は、上記第2室22における排気ガスの流速が1.0m/sである場合に、90%程度の良好な集塵効率が得られる。
【0027】
図3は、上記排気ガス処理装置において、排気ガス排出口5における排気ガスの煤塵濃度を測定して、第2室22における排気ガスの流速が変化した場合の排出口5における煤塵濃度の変化を示した図である。ここで、上記排気ガスの煤塵濃度が46mg/Nm3と、25mg/Nm3と、12mg/Nm3との場合について、排気ガスの流速が変化した場合の排出口5での煤塵濃度の変化を示している。図3において、横軸は第2室22での排気ガスの流速(m/s)であり、縦軸は排気ガス排出口5での排気ガスの煤塵濃度(mg/Nm3)である。図3から分かるように、全ての濃度の排気ガスについて、排気ガスの流速が大きくなるに伴って、排気ガス排出口5での煤塵濃度が低下する。
【0028】
図4は、上記排気ガス処理装置において、第2室22での排気ガスの流速が変化した場合の排気ガス処理装置の圧力損失の変化を示した図である。図4において、横軸は第2室22での排気ガス流速(m/s)であり、縦軸は排気ガス処理装置の圧力損失(mmAq)である。図4から分かるように、この排気ガス処理装置は、排気ガス流速が増大するに伴って圧力損失が増大する。このとき、上記排気ガス排出口5に設けられたファンによって、排気ガス処理装置内の排気ガスが外側に排出されるので、この排気ガス処理装置は圧力損失が増大しても、上記排気ガス吸入口3に接続されたディーゼル機関の排気負荷の増大を回避できる。
【0029】
上記実施形態において、上記第2室22および第3室23には、フィルタ部28、31を2個ずつ設置したが、上記フィルタ部28、31は、上記第2室22および第3室23に夫々何個設けてもよい。
【0030】
上記実施形態において、上記排気ガス処理装置はディーゼル機関に接続したが、ディーゼル機関以外の機関や、焼却炉などに接続してもよく、要は、気体中に含まれる塵を除去する必要があるものであれば、何に接続してもよい。
【0031】
上記実施形態において、フィルタ部28、31は、スチールウールで形成されたフィルタを備えたが、ウール状のフィルタであれば、グラスウールなどの他の材料で形成されたフィルタを備えてもよい。
【0032】
また、上記水タンク17は、水面が第2室22および第3室23のみに面してもよく、また、第1室21および第2室22、または、第1室21および第3室23のみに水面が面してもよい。
【0033】
また、上記堰14は無くてもよい。
【0034】
また、上記排気ガス排出口5にはファンを設けなくてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明の排気ガス処理装置によれば、本体内に、上記本体の外側から排気ガスを吸入する排気ガス吸入口と、水を噴射するスプレーノズルとを備える第1室と、上記第1室の下部に接続されると共に、所定の肉厚のウール状のフィルタと、このフィルタに水を噴射するスプレーノズルとを備える第2室と、上記第2室の上部に接続されると共に、所定の肉厚のウール状のフィルタと、このフィルタに水を噴射するスプレーノズルとを備える第3室と、上記第3室の下部に接続されると共に、上記本体の外側に排気ガスを排出する排出口を備える第4室とを備え、上記第2及び3室のフィルタは、各室に排気ガスが流れる方向に対して傾斜して配置され、上記第2及び3室のスプレーノズルは、上記フィルタの平面に対向して配置されているので、上記第1室内に導かれた排気ガスの煤塵を、上記スプレーノズルからの水に吸着させて凝集して捕捉でき、さらに、第2室と第3室に設けた所定の肉厚のウール状のフィルタによって、微小煤塵を含む煤塵を効果的に捕捉して除去できる。したがって、この排気ガス処理装置は、従来よりも煤塵の除去効率を向上でき、また、微小煤塵を確実に除去できる。また、上記第2室および第3室のフィルタにはスプレーノズルで水が噴射されているので、上記フィルタが捕捉した煤塵を洗い流して、上記フィルタの煤塵の捕捉性能を比較的長期に安定して保持することができる。
【0036】
請求項2の発明の排気ガス処理装置によれば、上記第4室の排出口に、この第4室から排気ガスを排出させるファンを設けたので、上記第2室および第3室に設けられた厚肉のフィルタや、このフィルタに捕捉された煤塵によって本体内の圧力抵抗が増大しても、第1室に吸入された排気ガスを迅速に本体内を流すことができるから、この排気ガス処理装置に接続されたエンジンなどの排気負荷を安定して低減できる。
【0037】
請求項3の発明の排気ガス処理装置によれば、上記第1室、第2室、および第3室の少なくとも2つに面する箇所が開放すると共に、水を貯留するタンクを形成する所定高さの堰を設けたので、このタンクの水によって、上記第1室、第2室、および第3室の少なくとも2つを通過する排気ガスから煤塵を直接捕捉でき、また、上記第1室で凝集して落下した煤塵を受け取ることができ、また、上記第2室および第3室のフィルタが捕捉して、このフィルタに噴射された水で洗い流された煤塵を、上記水と共に受取ることができるから、上記排気ガスに含まれる煤塵を効率良く捕捉および除去できて、微小煤塵を確実に除去できる。また、上記タンクを所定の水位に保持して、上記タンクの水面上に形成される排気ガスの通路を所定の断面積に保持できて、この排気ガス処理装置を流れる排気ガスの流量が安定に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の排気ガス処理装置を示す断面図である。
【図2】 上記排気ガス処理装置の集塵効率を示した図である。
【図3】 排気ガスの流速が変化した場合の排出口5における煤塵濃度の変化を示した図である。
【図4】 排気ガスの流速が変化した場合の排気ガス処理装置の圧力損失の変化を示した図である。
【符号の説明】
1 本体
2 天井部
3 排気ガス吸入口
4 壁部
5 排気ガス排出口
7 仕切板
8 仕切板
10 底部
11 隔壁
12 仕切板
14 堰
15 堰カバー
17 タンク
19 排出管
21 第1室
22 第2室
23 第3室
24 第4室
26 スプレーノズル
28 フィルタ部
29 スプレーノズル
31 フィルタ部
32 スプレーノズル
34 デミスタ
Claims (3)
- 本体内に、
上記本体の外側から排気ガスを吸入する排気ガス吸入口と、水を噴射するスプレーノズルとを備える第1室と、
上記第1室の下部に接続されると共に、所定の肉厚のウール状のフィルタと、このフィルタに水を噴射するスプレーノズルとを備える第2室と、
上記第2室の上部に接続されると共に、所定の肉厚のウール状のフィルタと、このフィルタに水を噴射するスプレーノズルとを備える第3室と、
上記第3室の下部に接続されると共に、上記本体の外側に排気ガスを排出する排出口を備える第4室と
を備え、
上記第2及び3室のフィルタは、各室に排気ガスが流れる方向に対して傾斜して配置され、
上記第2及び3室のスプレーノズルは、上記フィルタの平面に対向して配置されていることを特徴とする排気ガス処理装置。 - 請求項1に記載の排気ガス処理装置において、
上記第4室の排出口に、この第4室から排気ガスを排出させるファンを設けたことを特徴とする排気ガス処理装置。 - 請求項1または2に記載の排気ガス処理装置において、
上記第1室、第2室、および第3室の少なくとも2つに面する箇所が開放すると共に水を貯留するタンクを形成する所定高さの堰を設けたことを特徴とする排気ガス処理装置。
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