JP3751906B2 - 気相法炭素繊維の製造法および製造装置 - Google Patents

気相法炭素繊維の製造法および製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は気相法炭素繊維の製造法、その製造法によって得られた気相法炭素繊維及び気相法炭素繊維製造装置に関する。本発明によって得られた炭素繊維は繊維径の均一性に優れており、樹脂、ゴム等の複合材のフィラー、半導体材料、触媒材料、電界電子放出材料等の用途に好適である。
【0002】
【従来の技術】
有機化合物の熱分解によって得られる気相法炭素繊維は、Fe、Ni等の微粒子を触媒として成長すると云われている。この場合のFe、Ni等の微粒子は有機遷移金属化合物の熱分解によって生成させる方法が一般的である。原料となる有機化合物にはベンゼン等の芳香族化合物が多く用いられ、水素等のキャリアガスと共に炭素繊維生成炉に供給されるが、生成炉での成長時間が極めて短いことから、得られる炭素繊維は微細なものである。
【0003】
気相法炭素繊維の製造法は、従来、有機化合物、有機遷移金属化合物及びキャリアガスを所定温度に加熱された炭素繊維生成炉に直接供給する方法が一般的であったが、その後種々の改良法が提示されている。
例えば有機遷移金属化合物の熱分解帯域と炭素繊維生成帯域を分け、熱分解帯域で分解したガスを炭素繊維生成帯域に導き、同時に該生成帯域に有機化合物のガスとキャリアガスを供給し、有機化合物の熱分解を行い、先の有機遷移金属化合物の熱分解で生じたFe、Ni等の微粒子を触媒として炭素繊維を成長させる方法である(特公平6−21377号公報)。
【0004】
また有機遷移金属化合物の溶解した有機化合物の溶液をキャリアガスの存在下に気化させて、有機遷移金属化合物と有機化合物の比率が、該溶液と等しい混合ガスを作成し、該混合ガスを加熱帯域中で高温で反応させて気相法炭素繊維を製造する方法もある(特公平4−13448号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
気相法炭素繊維は微細であることから、樹脂、ゴム等の複合材のフィラー、半導体材料、触媒材料、電界電子放出材料等の用途に用いられるが、できるだけ繊維の外径が揃っており、かつ外径が細いのが望ましい。繊維はFe、Ni等の微粒子を触媒(核)として成長するから、繊維の外径を揃えるには先ず微粒子の大きさを揃える必要がある。次に繊維生成帯域における繊維生成条件、例えば微粒子の濃度、有機化合物の分解生成物の濃度、温度、炭素繊維生成帯域での滞留時間等にできるだけムラがないようにすることである。
【0006】
有機遷移金属化合物の分解で生成したFe、Ni等の遷移金属の微粒子は時間が長くなると成長して大きくなるので、細い繊維を得るには生成帯域での滞留時間を短くして微粒子の成長を抑える必要がある。また滞留時間が長いと微粒子が巨大化して、繊維の生成の妨げとなることもある。
炭素繊維生成炉の加熱手段は一般に外熱式であるため炉内の温度の均一化に問題があり、特に繊維の生産性を高めるために生成炉(反応管)の径を大きくすると原料ガス等の昇温に時間がかかり、かつ炉内の温度ムラが生じ易い。
【0007】
前記の特公平6−21377号公報や特公平4−13448号公報の方法ではこれらの問題点に対して不十分なところがある。
本発明は原料ガスと高温に加熱したキャリアガスを混合し、炭素繊維生成炉(炭素繊維生成帯域)に供給することにより、該炉内の原料ガスの昇温、滞留時間の短縮化、該炉内における炭素繊維生成条件の均一化を図り、外径等のバラツキの少ない炭素繊維を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので以下の構成からなる。
(1)有機化合物と有機遷移金属化合物を炭素繊維の原料とし、その原料ガスと加熱したキャリアガスとを混合し、炭素繊維の生成帯域に導くことを特徴とする気相法炭素繊維の製造法。
(2)混合が撹拌混合である上記(1)に記載の気相法炭素繊維の製造法。
(3)原料ガスが、100〜450℃に予熱されたものであり、キャリアガスの加熱温度が700〜1600℃である上記(1)又は(2)に記載の気相法炭素繊維の製造法。
【0009】
(4)原料ガスとキャリアガスとの撹拌混合がラインミキサーにより行われるものである上記(2)又は(3)に記載の気相法炭素繊維の製造法。
(5)有機化合物が芳香族化合物である上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維の製造法。
(6)有機化合物が芳香族化合物とアセチレン、エチレン又はブタジエンとの混合物である上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維の製造法。
(7)アセチレン、エチレン又はブタジエンの含有量が90質量%以下である上記(6)に記載の気相法炭素繊維の製造法。
(8)上記(1)〜(7)のいずれか1項の製造法によって得られた気相法炭素繊維。
(9)繊維の直径が0.001〜0.5μm、アスペクト比が10〜15000である上記(8)に記載の気相法炭素繊維。
【0010】
(10)炭素繊維の原料ガスの予熱炉と、キャリアガスの加熱炉と、炭素繊維生成炉と、原料ガスとキャリアガスの混合経路と、混合ガスを炭素繊維生成炉に供給する送入経路とを有する気相法炭素繊維製造装置。
(11)混合経路のあとに撹拌混合機構を有する上記(10)に記載の気相法炭素繊維の製造装置。
(12)撹拌混合機構がラインミキサーである上記(11)に記載の気相法炭素繊維製造装置。
(13)炭素繊維生成炉の前に拡大管を有する上記(10)〜(12)のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維製造装置。
(14)拡大管が、炭素繊維生成炉側に向けて断面積が大きくなる形状である上記(13)に記載の気相法炭素繊維製造装置。
(15)炭素繊維生成炉の混合ガス導入口に整流板が設けられている上記(10)〜(14)のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維製造装置。
(16)混合経路及び炭素繊維生成炉の材質がセラミックスである上記(10)〜(15)のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維製造装置。
(17)セラミックスが窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素から選ばれた少なくとも一つの化合物を含む上記(16)に記載の気相法炭素繊維製造装置。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の気相法炭素繊維(以下炭素繊維という)の製造に用いられる原料は有機化合物と有機遷移金属化合物である。有機化合物としてはベンゼン、トルエン等の芳香族化合物、直鎖状の炭化水素、脂環式炭化水素などを使用できるが芳香族化合物が望ましく、中でもベンゼンが最も望ましい。また、これらの有機化合物は2種以上混合して用いることができる。その混合物としては芳香族化合物とアセチレン、エチレン又はブタジエンとの混合物が好ましい。アセチレン、エチレンやブタジエン等の非芳香族性不飽和化合物は熱分解の際の発熱量が大きく、これを混合することによって反応温度を原料系の内部から高めることができ、芳香族化合物の分解が促進されるからである。ただし、アセチレン、エチレンやブタジエンは炭素繊維の生成のし易さは芳香族化合物より劣るので、これらのガスの含有量は90質量%以下好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下とするのがよい。
【0012】
有機遷移金属化合物としてはフェロセン、ニッケルセン等が挙げられる。
これらの原料はガス状にして用いられる。したがってガス状でない原料は予熱して蒸発、あるいはキャリアガスのバブリング等によりガス化される。有機化合物と有機遷移金属化合物とは別々にガス状にして混合してもよく、また有機化合物に有機遷移金属化合物を溶解し、これらを同時にガス化して混合ガスにしてもよい。原料ガスは加熱しなくてもガス状になっているものはそのまま使用可能であるが、炭素繊維生成炉で必要とする熱量を補うために予熱することが好ましい。予熱温度は原料の分解温度以下、例えば100〜450℃が好ましい。原料ガス中の有機遷移金属化合物の含有量は0.03〜10質量%が好ましい。
【0013】
原料ガスはキャリアガスと共に炭素繊維生成炉に供給されるが、本発明においてはキャリアガスを高温に加熱すること及びこの加熱したキャリアガスと原料ガスとを炭素繊維生成炉に供給する前に予め混合することが特徴である。高温に加熱したキャリアガスの混合によって、原料ガスの温度が高められ、炭素繊維生成炉での加熱は、熱量が不足の場合にはこれを補う程度でよく、したがって前記生成炉内の温度分布のバラツキが少ない。またキャリアガスと原料ガスを予め混合することにより、混合ガスの均一化が可能となる。これに対してキャリアガスと原料ガスを別々に例えば送入管等から炭素繊維生成炉に供給すると、生成炉がある程度断面積が大きいときには生成炉内で両者のガス濃度に不均一性が生ずる。
【0014】
キャリアガスとしては水素ガスのほか、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスが使用可能であるが、水素ガスが最も好ましい。
キャリアガスの加熱温度は、低過ぎると 炭素繊維生成炉での加熱を多く必要とし、また該生成炉での温度の上限には限度があるから、700〜1600℃が好ましい。キャリアガスは原料ガス1モルに対し、20〜400モルの範囲で用いられる。
原料ガスと加熱したキャリアガスを予め混合する方法としては、例えばそれぞれのガスの送出管を炭素繊維生成炉に供給する送入管に接続し、送入管内で混合することによってほぼ均一な混合が得られる。なお、さらに混合の均一化をより完全なものにするには混合後のガスを強制撹拌(撹拌混合)すればよい。それには例えば管路撹拌に用いられるラインミキサーを前記のガス送入管に接続する。ラインミキサーにはスタティックミキサーとジェットミキサーがある。スタティックミキサーは管の内側に種々の形状の内挿物が設けられた構造を有し、管内のガスの流れを乱す効果によりガスが撹拌され、混合の均一化が高まる。また、ジェットミキサーは管の内側にノズルを設け、ここから混合すべきガスの一方をジェット流として噴出させて、強制撹拌を行わせるものである。
【0015】
原料ガスと加熱したキャリアガスが混合されることにより、ガス送入管内あるいはラインミキサー内で有機遷移金属化合物及び有機化合物の少なくとも一部が分解し、遷移金属微粒子が生成し、さらに炭素繊維の生成が開始されることもあるが、それらのところではガスの流通が早く、短時間なので炭素繊維の成長はわずかである。したがって生成物はキャリアガスにより炭素繊維生成炉に送り込まれ、大部分の炭素繊維はここで生成される。
【0016】
原料ガスと加熱されたキャリアガスの混合ガスは炭素繊維生成炉に供給されるが、混合ガスの送入管から直接生成炉に供給すると生成炉内で偏流等を起こし、また生成炉内における混合ガスの均一化の妨げとなることがあるので、送入管のあとに後述する拡大管及び/又はガス整流板を取り付けることが好ましい。
炭素繊維生成炉内(炭素繊維生成帯域)の温度は一般的に知られている700〜1600℃の範囲である。また該炉内での原料ガスの平均滞留時間は、本発明ではキャリアガスが高温に加熱されているので、通常の方法より短くてよく、約0.5〜5秒程度である。これにより繊維径をより細くすることができる。
【0017】
炭素繊維生成炉で生成した炭素繊維は捕集器に集められ回収される。生成したままの炭素繊維には繊維ではない炭化物等が混入されているので、空気酸化等の方法により繊維でない炭化物が選択的に酸化でき、酸化されて生じたCO、CO2等をパージすることで分離し、必要により熱処理して製品とする。
得られた炭素繊維は大部分、例えば90質量%以上が繊維径が0.001〜0.5μm、アスペクト比(長さ/径)が10〜15000の範囲にある。この繊維において、繊維径等の調節は炭素繊維生成炉内のガスの滞留時間、温度、原料ガス組成等を変えることによって行うことができる。そして本発明においては前記炉内の繊維生成条件のバラツキが少ないので、繊維径が揃ったものを得ることができる。
【0018】
次に本発明の炭素繊維製造装置について説明する。
図1は本発明の装置の1例を示す各炉の配置等を示す概略図である。
図1において、1はキャリアガスの加熱炉で耐熱性金属、セラミックス等を材質とする通常は筒状体である。加熱炉の外周にはヒーター11が取り付けられ、加熱炉内を好ましくは700〜1600℃に加熱する。キャリアガスは導入管12から加熱炉内に送入される。
原料ガス(有機化合物および有機遷移金属化合物)は予熱炉2にその導入管22から送入れる。予熱炉2は鉄またはステンレス等からなる通常は筒状体で、その周囲にヒーター21を有している。このヒーターは原料ガスを好ましくは100〜450℃に予熱するものである。
【0019】
予熱された原料ガスは予熱炉の送出管23から送出され、加熱されたキャリアガスは加熱炉の送出管13から送出される。送出管23と送出管13は連結されて混合経路が形成され、その連結部が炭素繊維生成炉への混合ガス送入管3に連なる。31はガスの撹拌混合機構、例えばラインミキサーで特にガスの混合をよくするために必要な場合に取り付ける。ラインミキサーの一つであるスタティックミキサーは筒体の内部に種々の形状の内挿物が設けられているもので、ガスが流通する際に、その流れを乱す効果によりガスの混合の均一性が高まる。
スタティックミキサーとしては、混合機の形式として、Kenics、Komax、Sulzer、Toray Hi-mixer、Lightninなどの各種ミキサー(化学工学協会編 改訂6版 化学工学便覧 P.452〜453 丸善)を使用できる。
【0020】
混合ガスを炭素繊維生成炉に送入する場合、送出管23あるいはラインミキサーから直接生成炉に送入すると生成炉内でガスが偏流を起こしたり、あるいは生成炉内での原料等の濃度分布に不均一性を生ずることがある。それを回避するためには炭素繊維生成炉の前に拡大管32を設置することが望ましい。拡大管は截頭円錐形をなし、径の大きい側が生成炉側に、その反対側は径が小さくなっている。したがって拡大管内でガスは放射状に拡散し、生成炉内に送入される。また拡大管の先の33は多数の貫通孔を有する整流板で、ガスの均一送入のために望ましくは設置されるものである。
【0021】
炭素繊維生成炉4は通常筒状体で、耐熱性金属、セラミックス(例えば、コージライト、ジルコン、アルミナ、ガラスセラミックス、炭化ジルコニウム、炭化珪素、炭化ボロン、炭化チタン、炭化タングステン、窒化珪素、窒化ホウ素、ガラス)等で構成することができるが、窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素の加圧焼結体、無加圧焼結体または反応焼結体や蒸着物が望ましい。生成炉4にはヒーター41が取付けられ、温度調節に用いられる。温度は通常700〜1600℃の範囲で調節される。また42は冷却器で、生成した炭素繊維の冷却を早めたい場合に必要により設けられる。
生成した炭素繊維は落下により、あるいは生成炉の壁面に付着したものは間欠的に掻き取る等により集められる。5はその捕集器である。捕集器にはバグフィルター51が設けられ、ガスと繊維等を分離する。ガスは排出管52より排出され、処理あるいは回収される。
【0022】
【実施例】
以下実施例により具体的に説明する。
図1に示す装置を用いて炭素繊維を製造した。キャリアガス加熱炉、炭素繊維生成炉、拡大管の材質はいずれも炭化珪素である。ラインミキサーは炭化珪素焼結体からなるスタティックミキサーで、内径12.7mm、長さ260mmのKenics型である。拡大管は短径部が12.7mm、長径部が180mmである。炭素繊維生成炉は内径は180mmで、長さは種々変えて実験した。整流板は直径5mmの貫通孔を多数有するものを使用した。
【0023】
原料ガスはベンゼンにフェロセン及び少量の硫黄を溶解し、加熱し、水素ガスによりバブリングしてガス化、予熱炉に送入した。原料ガス中の濃度はフェロセン:硫黄:ベンゼンが質量比で3.5:0.1:96.4である。キャリアガスには水素ガスを使用した。生成した炭素繊維は捕集器5から回収し、酸化方法によって繊維と煤等の非繊維部分とを分離した。炭素繊維の収率はベンゼン及びフェロセン中の炭素がどれだけ繊維に変わったかによって求めた。平均繊維径は電子顕微鏡写真から測定した。
運転条件及び結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
Figure 0003751906
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、有機化合物と有機遷移金属化合物の炭素繊維原料ガスと加熱したキャリアガスとを混合し、炭素繊維の生成帯域に導くこと、特に混合をラインミキサーにより行うこと、また有機化合物として熱分解発熱量の大きい非芳香族系の不飽和化合物を併用することにより、炭素繊維生成炉内の繊維生成条件の均一性が高くなり、得られる繊維は径等の揃ったものが得られる。また、生成炉内の滞留時間も短くすることができるので、繊維径を細くすることができる。さらに炭素繊維の収率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭素繊維製造装置の1例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 キャリアガスの加熱炉
11 ヒーター
12 キャリアガス導入管
13 キャリアガス送出管
2 原料ガス予熱炉
21 ヒーター
22 原料ガス導入管
23 原料ガス送出管
3 混合ガス送入管
31 ラインミキサー
32 拡大管
33 整流板
4 炭素繊維生成炉
41 ヒーター
42 冷却器
5 炭素繊維捕集器
51 フィルター
52 ガス排出管

Claims (15)

  1. 有機化合物と有機遷移金属化合物を炭素繊維の原料とし、その原料ガスと加熱したキャリアガスとを混合し、炭素繊維の生成帯域に導くことを特徴とする気相法炭素繊維の製造法。
  2. 混合が撹拌混合である請求項1に記載の気相法炭素繊維の製造法。
  3. 原料ガスが、100〜450℃に予熱されたものであり、キャリアガスの加熱温度が700〜1600℃である請求項1又は2に記載の気相法炭素繊維の製造法。
  4. 原料ガスとキャリアガスとの撹拌混合がラインミキサーにより行われるものである請求項2又は3に記載の気相法炭素繊維の製造法。
  5. 有機化合物が芳香族化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維の製造法。
  6. 有機化合物が芳香族化合物とアセチレン、エチレン又はブタジエンとの混合物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維の製造法。
  7. アセチレン、エチレン又はブタジエンの含有量が90質量%以下である請求項6に記載の気相法炭素繊維の製造法。
  8. 炭素繊維の原料ガスの予熱炉と、キャリアガスの加熱炉と、炭素繊維生成炉と、原料ガスとキャリアガスの混合経路と、混合ガスを炭素繊維生成炉に供給する送入経路とを有する気相法炭素繊維製造装置。
  9. 混合経路のあとに撹拌混合機構を有する請求項に記載の気相法炭素繊維の製造装置。
  10. 撹拌混合機構がラインミキサーである請求項に記載の気相法炭素繊維製造装置。
  11. 炭素繊維生成炉の前に拡大管を有する請求項8〜10のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維製造装置。
  12. 拡大管が、炭素繊維生成炉側に向けて断面積が大きくなる形状である請求項11に記載の気相法炭素繊維製造装置。
  13. 炭素繊維生成炉の混合ガス導入口に整流板が設けられている請求項8〜12のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維製造装置。
  14. 混合経路及び炭素繊維生成炉の材質がセラミックスである請求項8〜13のいずれか1項に記載の気相法炭素繊維製造装置。
  15. セラミックスが窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素から選ばれた少なくとも一つの化合物を含む請求項14に記載の気相法炭素繊維製造装置。
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