JP3751857B2 - 床下配管の防音構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床下配管の防音構造に関する。
【0002】
【従来技術】
建築物では、界壁の遮音性能の向上に伴い、住戸の内部騒音がクローズアップされ、なかんずく、給排水騒音が問題にされている。今では、ほとんどの住戸において、居住区の天井裏パイプスペース内は、配管防音対策が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行され、配管関係では、配管のメンテナンスが強く求められるようになった。
【0004】
本発明者によれば、床下配管は、床下の地中に埋設されており、メンテナンスが非常に困難であることが分かった。
【0005】
本発明の課題は、床下配管のメンテナンスを容易にするのはもちろんのこと、床下配管の騒音を十分に防止することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建築物の床と床下給排水管と基盤とを備えている、床下配管の防音構造であって、前記基盤が土間コンクリートから形成されており、前記床下給排水管が、前記土間コンクリートと前記床との間の床下空間内に設けられており、前記床下給排水管が、前記床を貫通している床貫通管と、横引き管と、前記床貫通管と前記横引き管とを連通させる継手管とを備えており、前記床貫通管と前記継手管と前記横引き管のそれぞれの外周に、制振材、防振材、動吸振材、吸音材及び遮音材からなる群より選ばれる少なくとも1種の防音材が設けられており、前記横引き管が、防音材によって、前記継手管に接している側の端部から前記横引き管の外径の少なくとも5倍の長さの位置まで防音処理されており、前記横引き管が、前記横引き管の外周よりも長い幅の遮音シート又は吸音層付遮音シートで覆われており、前記遮音シートの幅方向の両端部が前記土間コンクリート上に接していることを特徴とする床下配管の防音構造に係るものである。
【0007】
本発明者は、床下配管のメンテナンス性を向上させるため、種々の床下配管構造を試作し、検討した。
【0008】
その結果、本発明者は、床下配管の地中埋設を避け、床下配管を土間コンクリート上に設けることで、床下配管のメンテナンス性を著しく向上できることを見出した。
【0009】
しかしながら、本発明者は、かかる場合、床下空間内の給排水騒音は著しく増大し、1階居室の騒音が著しく増加することを突き止めた。この現象は、地中埋設配管の当時では全く見られないものであった。
【0010】
本発明者の研究によれば、かかる現象は、床下空間に非防音処理配管が露出していることと、床下での排水落下高さが高いことに起因することが分かった。
【0011】
床下での排水落下高さが高いことは、特に、汚水等の固形物含有排水では、固形物の衝撃力が増し、異形部管継手を通過した直後の排水は、直管の管内上部にジャンプアップして再度衝撃を加える力も増す。
【0012】
かかる知見の下、本発明者は、床下配管の維持、管理等のメンテナンス性を保ちつつ、床下騒音を十分に低減させるため、種々の防音処理を検討した。
【0013】
その結果、本発明者は、床下配管を所定の防音材で処理し、その際、床下配管の横引き管を所定の長さの防音材で処理することで、メンテナンス及び騒音防止に十分な床下配管の防音構造が得られることを突き止め、本発明に至った。
【0014】
本発明では、床下給排水管を床下空間内に設ける。これにより、床下給排水管のメンテナンスが容易となる。
【0015】
また、本発明では、床下給排水管の外周に、制振材、防振材、動吸振材、吸音材及び遮音材からなる群より選ばれる少なくとも1種の所定の防音材を設ける。これにより、床下給排水管の騒音を低減することができる。
【0016】
さらに、本発明では、床下給排水管の横引き管を、継手管に接している側の端部から横引き管の外径の少なくとも5倍の長さの位置まで防音処理する。これにより、床下給排水管の騒音を効率的に低減することができる。
【0017】
本発明の床下配管の防音構造によれば、床下給排水管が床下空間内に設けられているので、床下給排水管のメンテナンスが容易となり、床下給排水管の外周が所定の防音材で効率的に防音処理されているので、床下給排水管のメンテナンスの容易性を損なうことなく、十分な防音性能を発揮することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を説明する。
本発明は、建築物の床下と土間コンクリートの間の床下空間に配設された床下給排水管の騒音対策、特に、床下配管の防音構造、床貫通部の配管収容構造及び床下配管の支持構造に関する。
【0019】
(1)床下配管の防音構造
本発明の床下配管の防音構造は、建築物の床と床下給排水管と基盤とを備えている。本発明では、基盤としての土間コンクリート上に床下給排水管を敷設し、床下給排水管のメンテナンス性を向上させると共に、所定の防音材で処理することにより、床下給排水管の騒音を効率的に低減することができる。
【0020】
(1)建築物の床
本発明にかかる建築物の床は、特に制限されない。建築物としては、高層建築物等、種々の建築物が含まれ、かかる建築物の床としては、乾式二重床等、種々の床が含まれる。
【0021】
(2)基盤
本発明にかかる基盤は、土間コンクリートから形成されている。土間コクリートは、建築物全体の床下に打設されるものである。コンクリートとしては、特に制限されず、種々の建築ようコンクリートを用いることができる。
【0022】
(3)床下給排水管
本発明にかかる床下給排水管は、土間コンクリートと建築物の床との間の床下空間内に設けられている。
【0023】
床下配管騒音は最大の騒音源であるので、1階居室への騒音を低減するためには、少なくとも以下の配管経路を対策する必要がある。つまり、対策を要する床下給排水管は、床を貫通している床貫通管と横引き管とそれらを連通させる継手管である。
【0024】
(4)防音材
本発明では、防音対策は、制振材、防振材、動吸振材、吸音材及び遮音材からなる群より選ばれる防音材を単独又は併用して、床下給排水管を囲着することで行うことができる。
【0025】
横引き管は、防音材が設けられ、防音処理されるが、その際、防音処理する長さは、継手管に接している側の端部から、横引き管の外径の少なくとも5倍である。
【0026】
かかる床下配管の防音処理は、従来では給排水管が埋設され不要であっただけに、施工が簡易であり、かつ最小限の防音処理とすることができる。
【0027】
本発明では、かかる所定の防音材によって、床下給排水管のメンテナンス性を損なうことなく、床下給排水管からの騒音増大を低減することができる。
【0028】
本発明にかかる防音材をイメージ的に説明すると、制振材は、振動エネルギーを吸収し、防振材は、振動エネルギーを反射する。動吸振材は制動エネルギーを吸収し、制振材の一形態である。遮音材は音エネルギーを反射し、吸音材は音エネルギー吸収するものである。
【0029】
本発明の防音材の構成部材を、以下順次説明する。
(4−1)制振材
本発明では、制振材は、振動伝達部位に直接内部ロスの高い材料を貼り付けたり、ロスを付与する構造を装着することにより、振動エネルギーを熱エネルギーに変換し、共振を抑え、振動や固体伝播音の低減をする。
【0030】
かかる制振材は、粘弾性体や拘束層付粘弾性体として、配管に直接又は接着補強材を介して取り付けることにより、排水や、固形分含有排水の排水落下衝突音の低減に優れた効果を示す。
【0031】
本発明では、かかる制振材は、配管外周全面に設けても良く、試験結果を見ながら、部分的に設けることができる。低コストで、大きな効果を出す検討も必要である。
【0032】
また、配管の厚みと粘弾性体等の制振材の厚みとの関係は、粘弾性体等の厚みが配管の厚みの0.05〜5倍であるのが、性能面、コスト面で良い。0.05倍未満では、防音性能が徐々に悪化する。制振効果を期待する以上、0.05倍は必要である。逆に、5倍以上の厚みとしても制振効果は上がらないので、無駄となり好ましくない。
【0033】
更に、詳細には、制振材を拘束層付粘弾性体とすることで、必要厚みは拘束層のない場合より少なくて済み、粘弾性体等の厚みが配管の厚みの0.05倍から2倍が好適な範囲であり、拘束層のない場合は、粘弾性体等の厚みが配管の厚みの1倍から5倍が好適な範囲である。
【0034】
(4−2)防振材
本発明では、防振材は、床下給排水管の外周に設け、騒音を低減するのに用いる。また、かかる防振材は、例えば、振動源と支持台の間に入れて支持台への振動伝達を遮断することができる。
【0035】
かかる防振材は、床貫通部で、配管の振動が床構成部材に伝達するのを防いだり、配管支持材において、配管と配管支持材の間に入れて、配管の振動伝達を防ぐために使用することができる。
【0036】
(4−3)動吸振材
本発明では、動吸振材は、内部損失の大きいバネ材料の中や上に、制振材や遮音材を複合させ、床下給排水管の騒音を低減する。
【0037】
かかる動吸振材は、吸音材中に粒子を分散又は層状に散布固定して、吸音材のバネに粒子の重りが分散固定され、音の粗密波に応じて粒子が振り動かされることによって、音エネルギーを減衰する。
【0038】
また、本発明では、動吸振材は、発泡体や繊維質材や独立気泡体含有シート等の軟質材の上に制振材や遮音材を取り付け、形成することができる。かかる動吸振材は、配管の振動により、バネ上の制振材や遮音材が配管の振動とは位相が異なる振動をすることで、発生騒音を減衰することができる。
【0039】
かかる場合、動吸振材のバネ材の軟らかさと制振材や遮音材の重さや大きさにより、特に対策し易い周波数を調整することができる。したがって、制振材や遮音材は連続している必要はなく任意の大きさに分割してもよい。
【0040】
(4−4)遮音材
本発明では、遮音材は、入射音が当ったとき、材料の振動を介して透過側の空気の振動を小さくすることができる。
【0041】
かかる遮音材は、面密度を高くし、ゴム弾性を有する素材で構成し、コインシデンス効果で中高温域での性能低下を防止することが好ましい。
【0042】
(4−5)吸音材
本発明では、吸音材は音を熱に変えて音を吸収するものである。かかる吸音材としては、多孔質材を例示することができる。多孔質材は、発泡体、繊維質材やゴム、プラスチック、ゴム発泡体、プラスチック発泡体等の粒子をバインダーで固めて得ることができる。
【0043】
(4−6)防音材の材質
本発明に用いる制振材、防振材、動吸振材、吸音材、遮音材等の防音材は、何れもゴムをはじめとする高分子材料をメインポリマーとした粘弾性体から形成することができる。
【0044】
かかる粘弾性体は、目的に応じて弾性、粘性、塑性の比率を調整したり、比重や発泡化度等を調整したり、それ等を組合わせることができる。以下、粘弾性体に用いられる高分子材料の具体例を示す。
【0045】
高分子材料としては、ゴム、ゴム類似物質、熱可塑性樹脂、熱効果性樹脂、エンジニアリング樹脂等が用いられる。
【0046】
ゴムとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロプレンゴム、エチレンプロプレンゴム三元共重合ゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、クロルスフォン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エプクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、ポリノルボーンネンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等のゴムや各種再生ゴムを例示することができる。
【0047】
本発明では、ゴム類似物質から粘弾性体を得ることができる。ゴム類似物質としては、ハードセグメントをスチレンとし、ソフトセグメントを、ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエン等としたポリスチレン系熱可塑性エストラマー(以下PEと略記する)、ハードセグメントをポリエチレン又はポリプロピレンとし、ソフトセグメントをエチレンプロピレン共重合ゴムとしたポリオレフィンTPE、ハードセグメント及びソフトセグメント共にポリ塩化ビニルとしたポリ塩化ビニルTPE、ハードセグメントをポリウレタン樹脂、ソフトセグメントをポリエーテル又はポリエステルとしたポリウレタン系TPE、ハードセグメントをポリアミド、ソフトセグメントをポリエーテル又はポリエステルとしたポリアミド系TPE、ハードセグメントをシンジオタクチック−1,2−ブタジエン、ソフトセグメントをアタクチック−1,2−ブタジエンとしたTPE、常温反応性液状ゴムとしてポリブダジエン、クロロプレン、イソプレン、スチレンブタジエン、アクリロニトリルブタジエン等の主鎖骨格に末端反応基を1分子当り2ヶ以上有するポリマーと、前記末端反応基と反応性を有する化合物とを硬化反応させて得られたもの挙げることができる。
【0048】
熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1、アイオノアー、塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体のポリブタジエンの混合物(ABS樹脂)、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン酢三ビニル共重合体、セルロースアセテートプラスチック、飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホノマール樹脂等を例示する事ができる。
【0049】
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア・メラニン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂等を例示することができる。
【0050】
エンジニアリング樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミド等を例示できる。
【0051】
上記の高分子材料は、単独又は併用して制振材、防振材、動吸収材、吸音材、遮音材に使用することができる。
【0052】
また、吸音材としては、上記高分子材料の発泡体の他に、フェルト、不織布、グラスウール、ロックウール等の繊維質やゴムやプラスチックのソリッド又は発泡体の粉粒体をバインダーで固めて多孔質材とした物を用いることができる。
【0053】
(4−7)給排水騒音対策
次に、床下給排水管の騒音対策を、制振材、防振材、動吸収材、吸音材、遮音材についての作用と共に説明する。
【0054】
配管の防音処理には、配管経路の大部分を占める直管部では、吸音材と遮音材を配管に囲着することで、配管からの透過音を効果的に対策することができる。
【0055】
防音材は、床貫通管、継手管及び横引き管にフィットさせることができる。防音材は、これらの管を一度に処理する一体のものでよい。かかる一体の防音材では、継手管の形状に合うような切り欠き部を設けることができる。
【0056】
また、防音材は、これらの管をそれぞれ別々に処理する別体のものでよい。さらに、防音材は、複数用い、これらの管それぞれを、複数で処理することもできる。
【0057】
床下給排水管は、床下空間に設けられた給排水管である。かかる床下給排水管の騒音は、管を流れる時に発生する振動や音が総合された騒音である。
【0058】
床下の給排水騒音のうち、特に対策が必要な騒音源は排水騒音であるので、主として、排水騒音について以下説明する。
【0059】
床下配管騒音は、2階から1階床下に流下する配管が多く、落下高さが高いことや、固形分含有排水では、特に騒音が大きくなる特徴がある。
【0060】
床下配管は、通常床上と床貫通部直下の直管として同一縦管が使用されるケースが多く、次に継手部の管等で流路変更を行い、継手部に直管を接続して床下を通って屋外に接続されている。このとき、継手管に接続された直管に対し、他の経路からの排水も流入されるケースが多い。
【0061】
このとき、床貫通部直下の継手部には、排水が衝突し衝突音が生じ、また、排水は継手に接続された流下方向の直管の管内上部にバウンドして、再度衝突し、衝突音を発生させる。また、継手に流下する前の縦管の直管下部にも、排水衝突は生じている。
【0062】
この様に、排水は、継手部や継手部近くの直管に衝突すると共に、管内で空気と衝突混合されて、管内で混合音が発生する。管内で生じた音は、伝声管としても使用される位、遠くまで伝達しやすい特徴がある。また、管内で生じた音は、配管経路にそって配管を透過する。
【0063】
かかる排水の衝突音と混合音は、ほぼ同時に発生するので、分けることはできない。以下の考え方によって、各々の音の対策を変えることにより、より有効な騒音対策とすることができる。
【0064】
つまり、排水衝突音は、配管の衝突を受ける部位に制振材を直接又は接着補強材を介して貼り付ける際に、内部損失の大きなバネ材を介して制振材や遮音材を取り付けることにより、有効な対策をとることができる。
【0065】
これはちょうど、鉄板単体をたたくと大きな音が長く続くが、制振材や動吸振材を貼り付けると発生音も低減するし、減衰速度も著しく早くなることからも判る。かかる制振材や動吸振材は、必ずしも鉄板全面に貼り付ける必要はなく、部分的に貼り付けても、充分効果が得られる。
【0066】
この鉄板と同様なことが、配管においても言える。また、このとき、制振材や動吸振材の貼り付け寸法は、騒音防止、コスト、施工性等を配慮して決定する必要がある。
【0067】
特に注意する必要があるのは、音の特徴として、一部の音をいくら対策して低減しても、その音より大きい音を対策しなければ、対策していない部分の音が全てに優先して、思ったほど効果が得られない点である。それゆえ、衝突音と混合音を、対策が必要な場所で測定して、どれ位の効果があったかを基本に、対策を進める必要がある。
【0068】
また、配管内での混合音は、配管に貼った制振材のみでは、例え、全面に貼っても、制振材の面密度に相当する透過損失分のみを低減するだけなので、制振材よっても基本的には解消できない。
【0069】
それ故に、混合音を防止するためには、配管全体を吸音材や遮音材で囲着することが効果的である。このとき、吸音材は、配管背後の空気層にもなるので、効果が高くなるものと思われる。
【0070】
また、床下配管は、比較的距離が長いケースが多く、全体を処理せずに、継手が接続している横引き直管の継手端部から、直管外径の少なくとも5倍の長さまでの位置を防音処理することで大きな騒音は防止できる。
【0071】
さらに、床貫通部の隙間処理や、床貫通部直下の直管と直管とを接続している継手とを防音処理するのに加え、配管支持を土間コンクリートで行うことによって、騒音を、実用上ほとんど気にならないレベルまで低減させることができる。
【0072】
一方、騒音をより一層低減することを目標にする場合は、残った無処理部を、管外径より十分に大きい幅で、管の上から、遮音材、又は吸音材付き遮音材の吸音材を配管側に向けて、覆いかぶせるだけの簡易施工で、十分な騒音低減効果を得ることができる。
【0073】
ここで、管外径より十分に大きい幅とは、配管上から遮音材等を覆い被せて土間コクリートや土間コクリートの防湿フィルムに固定できるか、これらと大きな隙間ができない程度の幅を意味している。
【0074】
かかる遮音材は、シート、フィルム等の形状でよく、配管自体を透過して発生する騒音を、床下空間上に拡げない働きがある。
【0075】
(4−8)排水落下の衝撃音対策
また、本発明では、落下高さが高い排水、特に固形分含有排水において、より高性能な防音材が求められる等を配慮することができる。
【0076】
床下給排水管は、粘弾性体又は拘束層付粘弾性体で被覆することができる。かかる粘弾性体は、特に、落下高さが高い排水や、固形分含有排水の床貫通部直下の継手管への排水落下衝撃音に対して有効である。
【0077】
かかる粘弾性体は、少なくとも継手管の接続フランジ部を除く部分に継手管の厚みの0.05〜5倍の厚みで設けることができる。
【0078】
かかる粘弾性体は、直接又は接着剤、粘着剤からなる接着補強材や発泡体、繊維質材、独立気泡体含有シート等の軟質バネ材を介して取り付けられた必須構成材とすることで、配管騒音を大きく低減することができる。
【0079】
(4−9)排水のジャンプアップ対策
また、床貫通部直下の継手部の流出側に接続された直管部では、排水がジャンプアップして管内上部に衝突する時の音が発生する。床貫通部直下の直管も排水落下衝突を受けるので、比較的大きな騒音が発生する。これらの衝突により発生する音には粘弾性体又は拘束層付き粘弾性体を配管に直接又は粘着剤、接着剤からなる接着補強材や発泡体、繊維質剤、独立気泡体含有シート等の軟質バネ材を介して取り付ける事で大きく低減することができる。
【0080】
また、このとき全周に設ける必要はなく、配管外周の1/12以上の幅でかつ長さも配管外径の1〜5倍の長さで設ければ効果を得る事が出来る。この時の粘弾性体や拘束層付粘弾性体の厚みも、配管厚みの0.05〜5倍が良い。
【0081】
この様な衝突音は、鉄板単体を打つと大きな音が生じるが、鉄板の一部に制振材を貼ると低い小さな音に換わり、制振材厚みや貼る面積を変えることで、発生音は変化することからも、衝突音には、有効な手段であることが前記の例からも判る。
【0082】
一方、配管騒音は排水落下衝突時に管内で 排水混合音が発生し、配管内を遠くまで、伝わり、伝声管の役割を演じ、混合音が伝達される過程で配管から透過音として出てくる音は、吸音材と遮音材を組み合わせて配管外周に囲着することで効果を上げることができる。
【0083】
(5)防音材の隙間処理
本発明では、床下給排水管に囲着された防音材の隙間を被覆し、隙間からの音漏れを防止することができる。
【0084】
防音材の端部、防音材の継目は、防湿材で覆うことができる。防湿材は、防音材同士や、防音材と管とを連結し、それらの隙間をなくし防湿をすると共に音漏れを防ぐことができる。
【0085】
(5−1)遮音シート
横引き管に、管の外径より大きい幅の遮音シート又は吸音層付き遮音シートを覆いかぶせることができる。かかる遮音シートは、床下空間内の騒音を十分に低減することができ、かつ簡単に施工することができるため、作業効率を著しく向上することができる。
【0086】
(5−2)防湿材
本発明にかかる防音材は、床下という特殊な場所で用いる。このため、本発明では、防音材の防湿処理を用いることによって、防音材の吸湿による性能低下を防ぐことができる。防音材の吸湿防止に対する技術は知られていない。
【0087】
土間コンクリートは、コンクリートミキサー車で通常供給されるため、本来硬化に必要な水分量よりはるかに多い余剰水分が用いられている。余剰水分は、徐々にしか蒸発せず、床下は、比較的長期にわたり高湿度の状態が続く。
【0088】
したがって、床下配管の周囲も高湿度の状態が続く。かかる床下配管は、高湿度条件下に置かれるため、特に、多孔質である吸音材は予想以上に吸湿する。
【0089】
吸湿により、吸音材は、吸音性能が著しく低下し、期待通りの防音効果を発揮しなくなることがある。このため、本発明では、以下のような、床下給排水管の防湿処理を行うことができる。
【0090】
本発明では、床下空間の高湿度、特に、土間コンクリートの乾燥過程での高湿度に耐えられるよう、吸音材等の防音材を防湿材で覆うことができる。
【0091】
本発明では、防湿材は、床下空間内に、防音材、特に、吸音材を用いる場合に、吸音材が吸湿して、音性能の悪化を防止するのに有効である。
【0092】
防湿材は、床貫通部の床貫通管、継手管及び継手管に接続された横引き管に設けられる防音材の端部の処理に用いることができる。
【0093】
また、防湿材は、床貫通管の防音材と、継手管の両側フランジ部外周に設けられる防音材の端部の段差部でも、防音処理部に外から湿気を入れないようにシール処理ができることが重要である。
【0094】
防湿材は、好ましくは、破断時の伸び率が300〜1800%である。かかる防湿材は、防音材の端部や、継手管等の段差部にフィットし、かつ良好な密着性を示すことができる。300%未満の場合は、うまく段差形状になじまず、皺等が生じ易く隙間が生じ、却って吸湿し易くなる。1800%を超えると、均一な伸びが生じ難く、部分的に伸びる傾向が強くなり、部分的に厚みが薄くなるため、防湿性が徐々に低下し、好ましくない。
【0095】
また、防湿材は、望ましくは、耐水性が、水中浸積7日後で見た場合、±3.0%以内の重量変化率である。±3.0%を超えると、徐々に防湿性能が劣り、好ましくない。
【0096】
さらに、防湿材は、好ましくは、配管や防音材の最外層との接着力が、180°剥離接着力で2.94〜58.84N/cm(0.3〜6kgf/cm、1kgf=9.80665Nで換算、以下同じ)である。2.94N/cm未満では、接着力不足で段差吸収能に劣り、結果的に徐々に防湿性能が悪化する。また、58.84N/cmを超えると、破断時の伸び率が300%以上になり難くまた、段差へのフィット性が欠け、柔軟性が不足するので、好ましくない。
【0097】
かかる防湿材は、気体を透過させ難いものであれば、湿度の元である水分子は気体よりも大きいため透過しないので、よい。例えば、防湿材に適するポリマーは、ブチルゴム、ポリイソブチレン、部分架橋ブチルゴム、再生ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムを単独又は併用したものである。
【0098】
中でも、加硫ゲル分を含み、カーボンを含有する再生ブチルゴムが好ましい。ハロゲン化ブチルゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレン、部分架橋ブチルゴム等を併用した系も好ましい。かかる防湿材は、加硫ゴムゲル分やカーボンが、ブチルゴム等のコールドフロー性を改良し、しかも、非加硫ゴムでグリーン強度の強い防湿材を得ることができる。
【0099】
かかる防湿材の形状は、特に制限されず、テープ状、ひも状で使え、シール効果を長期にわたって発揮するものがよい。施工面では、防湿材は、少し引っ張り気味にする方が、シール効果、段差吸収性が良い。
【0100】
本発明において、防音材の端部、防音材の継目をジョントテープで覆う場合、防音材への経時的な透湿が進行することがある。ジョイントテープが、発泡体を用いたもので、その裏面に、粘着層を設けた薄いテープの場合は、非常に速い期間で吸湿することがある。
【0101】
吸湿した防音材は、吸音材の外周の遮音材や部材間にジョイントテープがあるために、却って除湿されず、特に、吸音材からの放湿は起こり難い。
【0102】
かかる防音材の吸湿を防ぐには、防湿材が必要である。防湿材は、吸湿経路を遮断する。防湿材は、十分な伸び性能を有する材質で、フィット性やシール機能の高いものが好ましい。
【0103】
本発明では、防音材の吸湿防止のため、土間コンクリート上に、防湿フィルムを敷設することができる。
【0104】
本発明は、かかる防湿材を用いることによって、床下の給排水管を長期にわたって安定して防音できる。また、本発明のかかる防湿処理は、高層建築物において、2重床構造の床版と床との間のスペースを、配管スペースとして利用する場合にも有効である。
【0105】
(6)床貫通部の隙間処理
床下配管騒音に対し留意すべき他の部位は、床貫通部である。 本発明では、床貫通部からの音洩れを防止し、床下給排水管の騒音が1階居室に侵入するのを防ぐため、床貫通部の隙間処理をすることができる。
【0106】
床貫通部の床構造部材と床貫通管との隙間を被覆し、隙間からの音漏れを防止すると共に、床貫通管と床構造部材が直接接触して、配管振動が固体伝播音となることを防止することができる。
【0107】
具体的には、床下給排水管の外周と床貫通孔の壁面との間の隙間を、床貫通部処理材で塞ぐことができる。
【0108】
床貫通部処理材は、配管外周と床貫通孔との隙間を塞ぐように、配管外周又は配管に囲着された防音材の外周に設けることができる。これにより、床貫通部の床構成部材が配管に直接接触するのを避けることができる。
【0109】
床貫通部処理材は、床貫通孔の上面、壁面及び下面、及び床貫通管の周囲のうち少なくとも一箇所に設けることができる。
【0110】
(7)配管支持材
床配管騒音の対策で、その他の特に気をつけるのが好ましい点は、床下給排水管の支持及び固定である。
【0111】
床下空間の配管は、床根太に吊って支持するよりも、土間コンクリート上に支持材を設け、この支持材で支持し固定するのが好ましい。
【0112】
土間コンクリート上に支持される方が、床根太で支持されるよりも、給排水管の振動が、1階床へ固体伝播音として伝達されることを防げるからである。
【0113】
図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる参考例の防音構造の要部断面図である。図2は、本発明にかかる他の参考例の防音構造の要部断面図である。図3は、本発明にかかる更に他の参考例の防音構造の要部断面図である。図4は、本発明の例の防音構造の要部断面図である。図5は、図4のA−A断面の概要図である。図6は、本発明の他の例の防音構造の要部断面図である。図7は、図6のB−B断面の概要図である。
【0114】
図1に示すように、防音構造1は、建築物の床2と床下給排水管3と基盤4とを備えている。基盤4は、土間コンクリートから形成されている。
【0115】
床下給排水管3は、基盤4と床2との間の床下空間5内に設けられている。床下給排水管3は、床2を貫通している床貫通管6と、横引き管7と、床貫通管6と横引き管7とを連通させる継手管8とを備えている。
【0116】
床貫通管6と継手管8と横引き管7のそれぞれの外周には、制振材、防振材、動吸振材、吸音材及び遮音材からなる群より選ばれる少なくとも1種の防音材9a,9b,9cが設けられている。
【0117】
横引き管7は、防音材9cによって、継手管8に接している側の端部7aから一定の長さ防音処理されている。防音材9cの長さは、横引き管7の外径の長さに対し、少なくとも5倍の長さの位置7bまでとしている。
【0118】
床貫通管6が床貫通孔10を貫通する部分には、床貫通部処理材11が設けられており、それらの間の隙間が塞がれている。
【0119】
床貫通管6は、吸音材9dと遮音材9eが囲着されている。継手管8は、フランジ部8aを除いて、制振材9fが貼られ、その外周は吸音材9d、遮音材9eで囲着されている。フランジ部8aは、床貫通管6や横引き管7と同様に、吸音材9dと遮音材9eとが囲着されている。それ等の防音処理部端部の外周は、防湿材12でシールされている。
【0120】
床貫通管6と継手管8及び継手管8と横引き管7の防音材の取り合い部は、防湿材12が囲着され、シールされている。
【0121】
継手管8に接続された流下方向の横引き管7には、上部に、制振材テープ13が貼られ、吸音材9dと遮音材9eが450mm長さで囲着されている。
【0122】
防音材の端部は、全周に防湿材12が囲着され、シールされており、床貫通管6と継手管8及び継手管8と横引き管7との取り合い部の外周も、防湿材12が囲着され、シールされている。
【0123】
横引き管7は、継手管8の近傍部で、支持バンド14が囲着され、土間コンクリート4に支持された配管支持材15に固定されている。なお、床2は、床下地材2aと床仕上げ材2bとから構成されている。
【0124】
図2に示す他の防音構造21では、防音構造1と比べ、床貫通孔30に、床貫通部処理材を使用せず、若干の隙間が存在していることと、横引き管27の上部に、制振材テープを貼ってないこと以外は、図1と同様である。
【0125】
床貫通管26は、吸音材29dと遮音材29eが囲着され、継手管28は、フランジ部28aを除いて、吸音材29dと遮音材29eが囲着され、防音処理端部外周は、防湿材32で囲着シールされ、フランジ部28aは、吸音材29dと遮音材29eで囲着されている。
【0126】
管の取り合い部は、防湿材32で囲着され、シールされている。継手管28に接続された流下方向の横引き管27には、吸音材29dと遮音材29eが450mm長さで囲着され、端部外周は、防湿材32で囲着され、シールされている。
【0127】
また、防音材29a,29b,29cの取り合い部は、防湿材32で囲着されて、シールされている。横引き管27の継手管28の近傍は、土間コンクリート24に支持バンド34と配管支持材35で固定されている。
【0128】
図3に示す防音構造41では、床貫通孔50は、床貫通部処理材51で、床貫通管46の外周を床42に防振固定すると共に、それらの隙間を塞いでいる。
【0129】
床貫通管46、継手管48及び横引き管47は、いずれも、粘着層付の独立気泡体と粘弾性体の混合シート56と高比重粘弾性体57の2種の制振材を積層した動吸振材58を囲着している。
【0130】
動吸振材58の周囲には、更に吸音材49dと遮音材49eを囲着し、防音材49a,49b,49cの端部に、紐状防湿材59を挟み、更に端部をテープ状防湿材52で囲着し、シールしている。
【0131】
横引き管47は、防音材49cが、450mm長さで囲着されている。横引き管47の継手管48近傍部は、支持バンド54及び土間コンクリート44に支持された配管支持材55で固定されている。
【0132】
図4に示す防音構造61は、基本的な構造の点で、図1の防音構造と同様である。防音構造61では、土間コンクリート64上の全面に防湿フィルム80が敷かれ、横引き管の流下方向に向けて、図5に示すような、吸音材81と遮音材82が上から被せられている。
【0133】
図6に示す防音構造91では、床貫通孔100と床貫通管96の隙間が、床貫通部処理材101で塞がれている。
【0134】
床貫通管96、継手管98及び横引き管97の防音材99a,99b,99cは、何れも、片面粘着層付の発泡体113と積層された高比重粘弾性体114とからなる動吸振材108を囲着形成し、更にその外周に、吸音材99dと遮音材99eを囲着し、継手管98の両端を紐状防湿材109で断面シールし、継手管98に接続された流下方向の横引き管97の防音処理端部も紐状防湿材109で断面シールし、テープ状防湿材102でシール固定している。
【0135】
継手管98に接続された横引き管97は、300mm長さの部分が防音材99cで囲着されている。
【0136】
横引き管97の継手管98の近傍部は、支持バンド104が囲着され、土間コンクリート94に支持された配管支持材105に固定されている。
【0137】
継手管98から流下方向にある横引き管97には、図7に示すように、更に上部から遮音シート115が被せられている。
【0138】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により、本発明を具体的に説明する。
参考例1
図1に示すような防音構造を施工し、騒音を測定した。結果を表1に示す。なお、配管には、塩化ビニール硬質配管75A,外径89mmを用いた。騒音測定には、2階トイレから、直下の2階床下で横引き後、縦管を経由して、1階床下横引き配管を経由して、屋外に排出される配管経路を用い、トイレ直下の1階にて騒音を測定した。
【0139】
排水は、水だけの場合と、固形分影響のチェックのため、こんにゃく180gと米160gとを含む混合排水の2種類にて行った。
【0140】
1階床貫通部より上の配管経路には、配管の外周に、次のような防音材を囲着した。直管部は、6mmの厚さのフェルトと3mmの厚さの非加硫ブチルゴム遮音シート(比重1.75)との積層品を、フェルト側を管に向けて囲着した。
【0141】
継手部には、フランジ部以外を、2mmの厚さの非加硫ブチルゴム粘弾性体(比重2.50)を貼り付け、6mmの厚さのフェルトと3mmの厚さの非加硫ブチルゴム遮音シート(比重1.75)との積層品で囲着し、フランジ部は直管部と同様に処理した。
【0142】
直管部と継手部の境界に、非加硫ブチルゴムの片面に粘着層を付けたジョイントテープにて、隙間なく両防音材を接合した。
【0143】
床貫通部には、図1に示す床貫通部処理材を、防音材の上から隙間なく取り付けた。床貫通部直下の床下の直管は、1階上と同様に、フェルト6mm厚と比重1.75の非加硫ブチルゴム遮音シート3mm厚の積層品のフェルトを管に向けて囲着した。
【0144】
直管に接続した継手部は、フランジ部以外に、比重2.50の非加硫ブチルゴム粘弾性体4mm厚を貼り付け、更に、その外周をフェルト6mm厚と比重1.75の非加硫ブチルゴム遮音シート3mm厚を囲着し、継手処理端部全周と継手曲面になじませる切り欠き、切り込み部を、非加硫ブチルゴム系防湿材で防湿処理した。
【0145】
継ぎ手に接続された直管の外周上部に、25mm幅、300mm長さで、比重2.50の非加硫ブチルゴム粘着弾性体4mm厚を貼り付けて、更に、前記処理部を含めて、配管外周に、フェルト6mm厚と比重1.75非加硫ブチルゴム遮シート3mm厚の積層品を450mm長さで囲着し、直管の防音処理端部と直管と継手の境界に、片面粘着層付き非加硫ブチルゴム製防湿テープを隙間なく固定した。
【0146】
次に、予め土間コクリートにメスネジを設けておき、床貫通部直下の継手付近において、オスネジを有する支持バンドを設置し、配管防音処理材外周を支持固定した。それ以降の配管は、2m間隔で同様にして土間コンクリートに設けた支持バンドに支持固定した。
【0147】
参考例2
図2に示すような防音構造を施工した。床貫通部より上は、参考例1と同一とし、床貫通部処理材は設けなかった。参考例1と同様に、配管騒音を測定した。結果を表1に示す。
【0148】
床下空間は、床貫通部直下の直管と、継手部に接続された流下方向の直管の450mm長さとを、6mm厚フェルトと比重1.75の非加硫ブチルゴム遮音シート3mm厚とで囲着し、継手部端部外周、直管端部外周及び部材接合部外周に防湿材を設け、土間コンクリートに支持された支持バンドで、継手部付近を固定支持し、流下方向の無処理部を2m間隔でXバンドにより支持固定した。
【0149】
参考例3
図3に示すような防音構造を施工した。参考例1と同様に、配管騒音を測定した。結果を表1に示す。
【0150】
床貫通部より上は、参考例1と同一とし、床貫通部は、図3に示したような床貫通部処理材によって、配管を直接支持固定し、かつ配管と床の直接接触を防ぎ、配管と床の隙間を塞いだ。
【0151】
床貫通部直下の床下直管部、及び継手管流下方向の直管の450mm長さに対し、全外周に、粘着層付きの独立気泡体と粘弾性体の混合シート2mm厚を貼り、その外周に、比重2.50粘弾性体4mm厚を囲着し、更に、その外周に、4mm厚不織布と比重1.60非加硫ブチル、オレフィン混合遮音シート1.5mm厚との積層品を囲着して、直管部、継手部の境界及び直管の防音処理端部を非加硫ブチルゴム防湿材でシールし、隙間を塞いだ。
【0152】
横引き管の支持は、土間コンクリートのメスネジにオスネジを有する支持バンドを設置して支持固定し、無処理部は2m間隔でXバンドで支持固定した。
【0153】
実施例
図4及び5に示すように防音構造を施工した。参考例1と同様に、配管騒音を測定した。結果を表1に示す。
【0154】
参考例1と床上、床下配管全く同じ防音処理をして、床貫通部直下の継手に接続した直管の450mm長さ以降の無処理部に対し、4mm厚不織布と、比重1.80オレフィン系遮音シート1mm厚さ400mm幅シートを配管の上から覆い被せた。尚、土間コンクリート上全面に防湿フィルムを被せた。なお、配管支持は参考例1と同じにした。
【0155】
実施例
図6及び7に示すような防音構造を施工した。参考例1と同様に、配管騒音を測定した。結果を表1に示す。
【0156】
床貫通部材を含めた床貫通部より上の配管は、参考例1と同一とし、床貫通部直下の直管、継手部、及び直管の300mm長さを、片面粘着層付き3mm厚30倍発泡ポリエチレンシートと比重2.50非加硫ブチル粘弾性体4mm厚とを配管外周に貼り付け、更に、床貫通部直下の直管と継手に、6mm厚フェルトと比重1.80非加硫ブチル天然ゴム遮音シート2mm厚とを積層し、囲着した。
【0157】
継手両端の外周と、直管端部外周と、部材間とを防湿材でシールした。継手に接続された流下方向の直管は、300mm長さの防音処理部を含めて、配管経路に沿って、配管の上から比重1.80非加硫ブチル天然ゴム遮音シート2mm厚を400mm幅で覆い被せ、両端は特に処理はしなかった。なお、配管支持は参考例1と同じとした。
【0158】
比較例1
参考例1と同一の配管にて、参考例1の床貫通部材を除いた床貫通部より上の防音処理を行い、床貫通部下の床下配管は無処理とした。配管支持は、図1に示すような1F床根太116に支持した。参考例1と同様に、配管騒音を測定した。結果を表2に示す。
【0159】
比較例2
比較例1の床下配管に於いて、床貫通部直下の直管の一部と、継手と継手に接続された直管以降の床下配管とを、土間コクリート上に用意した砂に埋設処理した。支持は砂埋設のみとした。参考例1と同様に、配管騒音を測定した。結果を表2に示す。
【0160】
比較例3
床貫通部処理材を含め、床上、床下共配管防音処理が全くない状態のものである。床下配管の支持は、1階根太に支持した。参考例1と同様に、配管騒音を測定した。結果を表2に示す。
【0161】
【表1】
Figure 0003751857
【0162】
【表2】
Figure 0003751857
【0163】
実施例及び参考例の防音構造と比較例の配管構造の試験結果を、表1及び2に示した実験事実に基づいて説明する。
【0164】
参考例1は、床貫通部上の配管を、フェルト6mm厚と比重1.75の非加硫ブチルゴム3mm厚とを積層して、配管外周に囲着して、防音処理を行い、床貫通部材で床貫通部の隙間を塞ぎ、床下配管を、床貫通部直下の直管と継手と継手に接続された直管の450mm長さ部分で防音処理した。
【0165】
継手のフランジ以外と、継手に接続された直管の外周上部の25mm幅、300mm長さについて、非加硫ブチルゴム粘弾性体(比重2.50)4mm厚を貼り付け、更に、床貫通部直管から継手、継手に接続した直管の450mm長さを、フェルト6mm厚と比重1.75の非加硫ブチルゴム3mm厚を積層した物を囲着した。
【0166】
継手両端部、直管端部と、継手、直管の取り合い部を、防湿材で囲着しシールした。また、床下配管は、支持バンドで土間コンクリートに支持固定した。
【0167】
その結果、床貫通部上の防音処理を同一とし、床貫通部処理材を用いず、床下配管を無処理とした場合の床下配管が床下空間にあるもの(比較例1)と比べ、水だけの排水で、騒音レベル7.2dB(A)、固形分を想定した混合水では、7.6dB(A)と十分大きな改善ができている。
【0168】
また、比較例2は、従来のように、床下配管を埋設していた状況にした場合であり、比較例1の土間コンクリート上の配管よりも、排水が水だけの場合で、騒音レベルで3.6dB(A)改善し、固形分含有排水を想定した混合水で、2.6dB(A)改善してるものの、参考例1に比べ、著しく悪い。
【0169】
比較例3は、床上、床下共に、配管に防音処理をしていない場合である。比較例3に対し、比較例2の床下埋設では、水だけの排水で、騒音レベルで15.8dB(A)、混合水で騒音レベルで、15.5dB(A)の改良がされている。従来の床下埋設配管では、クレームがほとんど発生していないことから、比較例2が従来の音性能値の最低レベルと考えることが必要である。
【0170】
参考例2は、床貫通部上の配管の防音処理が参考例1と同じである。床貫通部処理材は用いず、床貫通部直下の直管、継手、継手に接続する直関の450mm長さの部分に、何れもフェルト6mm厚と比重1.75の非加硫ブチルゴム3mm厚との積層品を囲着し、継手の端、直管端部、継手と直管のとりあい部に防湿材シールし、土間コンクリートに支持バンドやXバンドで支持固定している。
【0171】
その結果、比較例1と比べると、水だけの排水で4.3dB(A)、混合水で4.6dB(A)の十分な改善ができている。
【0172】
参考例3は、床貫通部上の配管の防音処理が参考例1と同じである。床貫通部処理材を設けて、床貫通部直下の直管、継手、継手に接続した直管の450mm長さについて、粘着層付の独立気泡体と粘弾性体の混合シート2mm厚と比重2.50粘弾性体4mm厚との積層品を貼り付け、更に、その外周に、不織布4mm厚と比重1.60ブチルオレフィン混合シート1.5mm厚との積層品を囲着した。
【0173】
継手両端、直管端部、継手と直管のとりあい部を、防湿材でシールした。床下配管の支持は、継手近傍で、土間コンクリートに支持し、それ以外は、土間コンクリートのXバンドで支持固定した。
【0174】
その結果、比較例1と比べ、水だけの排水で7.9dB(A)、混合水で8.3dB(A)の改善があった。十分な改善効果があったと言える。
【0175】
実施例は、床貫通部上の配管の防音処理が参考例1と同じである。床貫通部材と床下配管も床貫通部直下の継手に接続する直管の450mm長さまでは、参考例1と同じである。
【0176】
直管450mm以降の直管に、不織布4mm厚と比重1.8のオレフィン系シート1mm厚との積層品を、400mm幅で覆い被せた。尚、土間コンクリート上全面に防湿フィルムを敷いた。
【0177】
その結果、比較例1と比べ、水だけの排水で7.5dB(A)、混合水で8.1dB(A)の改善があり、大きな改善効果がある。
【0178】
実施例は、床貫通部上の配管の防音処理が参考例1と同じであり、床貫通部処理材を用いて、かつ、床貫通部直下の直管と、継手と、継手に接続する直管の300mm長さは、片面粘着層付3mm厚30倍発泡ポリエチレンと比重2.50非加硫ブチル粘弾性体4mm厚との積層品を貼り付け、更にフェルト6mm厚と比重1.80非加硫ブチル天然ゴムシート2mm厚との積層品を囲着し、継手両端部、直管端部、継手と直管のとりあい部を、防湿材でシールをした。
【0179】
継手に接続した直管の300mm長さ以降の配管に、配管上から比重1.80非加硫ブチル天然ゴムシート2mm厚を400mm幅で覆い被せた。
【0180】
その結果、比較例1と比べ、水だけの排水で6.4dB(A)、混合水で7.1dB(A)の改善があり、十分に騒音が低減できている。
【0181】
実施例1及び2、参考例1〜3、比較例1〜3で、排水の水質における固形分の影響は、何れも固形分を含有する排水の方が大きく、騒音レベルで0.8〜2.5dB(A)の影響があり、ほぼ全周波数に対して影響を与える。
【0182】
また、固形分含有排水は、配管防音処理をする上で継手部の少なくともフランジ部以外に、粘弾性体又はバネ材を介して、粘弾性体を取り付けることで、影響緩和の効果が高くなることが判った。
【0183】
以上より、本発明を実施することで、何れの実施例及び参考例も比較例2の従来の床下埋設方式よりも騒音を低減できており、より一層静かな環境を提供することができる。
【0184】
【発明の効果】
本発明の床下配管の防音構造によれば、床下給排水管が床下空間内に設けられているので、床下給排水管のメンテナンスが容易となり、床下給排水管の外周が所定の防音材で効率的に防音処理され、横引き管が、横引き管の外周よりも長い幅の遮音シート又は吸音層付遮音シートで覆われ、遮音シートの幅方向の両端部が土間コンクリート上に接しているので、床下給排水管のメンテナンスの容易性を損なうことなく、十分な防音性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる参考例の防音構造の要部断面図である。
【図2】 本発明にかかる他の参考例の防音構造の要部断面図である。
【図3】 本発明にかかる更に他の参考例の防音構造の要部断面図である。
【図4】 本発明の例の防音構造の要部断面図である。
【図5】 図4のA−A断面の概要図である。
【図6】 本発明の他の例の防音構造の要部断面図である。
【図7】 図6のB−B断面の概要図である。
【符号の説明】
1,21,41,61,91 防音構造
2,42 床
2a 床下地材
2b 床仕上げ材
3 床下給排水管
4 基盤
5 床下空間
6,26,46,96 床貫通管
7,27,47,97 横引き管
8,28,48,98 継手管
8a,28a フランジ部
9a,9b,9c,49a,49b,49c,99a,99b,99c 防音材
9d,29d,49d,99d 吸音材
9e,29e,49e,99e 遮音材
10,30,50,100 床貫通孔
11,51,101 床貫通部処理材
12,32 防湿材
13 制振材テープ
14,34,54,104 支持バンド
15,35,55,105 配管支持材
24,44,64,94 土間コンクリート
56 混合シート
57,114 高比重粘弾性体
58,108 動吸振材
59,109 紐状防湿材
52,102 テープ状防湿材
80 防湿フィルム
81 吸音材
82 遮音材
113 発泡体
115 遮音シート

Claims (3)

  1. 建築物の床と床下給排水管と基盤とを備えている、床下配管の防音構造であって、
    前記基盤が土間コンクリートから形成されており、前記床下給排水管が、前記土間コンクリートと前記床との間の床下空間内に設けられており、前記床下給排水管が、前記床を貫通している床貫通管と、横引き管と、前記床貫通管と前記横引き管とを連通させる継手管とを備えており、前記床貫通管と前記継手管と前記横引き管のそれぞれの外周に、制振材、防振材、動吸振材、吸音材及び遮音材からなる群より選ばれる少なくとも1種の防音材が設けられており、前記横引き管が、防音材によって、前記継手管に接している側の端部から前記横引き管の外径の少なくとも5倍の長さの位置まで防音処理されており、前記横引き管が、前記横引き管の外周よりも長い幅の遮音シート又は吸音層付遮音シートで覆われており、前記遮音シートの幅方向の両端部が前記土間コンクリート上に接していることを特徴とする床下配管の防音構造。
  2. 前記防音材の端部及び前記防音材の継目が防湿材で処理されており、前記防湿材が非加硫ゴム組成物から形成されており、前記防湿材が、300〜1800%の破断時の伸び率、及び±3.0%以内の水中浸漬7日後の重量変化率を有しており、前記防湿材が、2.94〜58.84N/cm(0.3〜6kgf/cm、1kgf=9.80665Nで換算、以下同じ)の180°剥離接着力で、前記床下給排水管及び前記防音材の少なくとも一方と接着していることを特徴とする請求項1記載の床下配管の防音構造。
  3. 前記土間コンクリート上に、防湿フィルムが敷設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の床下配管の防音構造。
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