JP3751127B2 - 頸動脈圧波検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、頸動脈内の圧力を表す頸動脈圧波を検出するための頸動脈圧波検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
頸動脈内の血圧波形すなわち圧力波は、大動脈から出力されて脳へ供給される血液の圧力波形であるから、医学上重要な生体情報である。このような頸動脈圧波は、カテーテルを動脈内に挿入して直接的に検出される。
【0003】
【発明が解決すべき課題】
しかしながら、上記のようにカテーテルを動脈内に挿入して頸動脈圧波を直接的に検出する場合には、外科医による切開やカテーテルの挿入を必要とするので、生体の頸動脈圧波を簡便に検出することができなかった。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、頸動脈圧波を簡便に検出することができる頸動脈圧波検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、生体の頸部に押圧されてその頸部の頸動脈内の圧波を検出する頸動脈圧波検出装置であって、(a) 前記頸部に押圧される押圧面を有し、その押圧面における圧力を検出する複数の圧力センサと、(b) その複数個の圧力センサを前記頸動脈の径よりも大きい間隔で一方向に配列した状態で保持するハウジングと、(c) その複数個の圧力センサの配列方向が前記頸動脈を横断する方向となるように前記ハウジングを前記生体の頸部に装着するためのハウジング装着装置と、(d) 前記圧力センサのうち前記頸動脈の真上に位置する圧力センサから出力される第1圧力信号から、その頸動脈から離隔して位置する圧力センサから出力される第2圧力信号の直流成分を差し引くことにより、前記頸動脈内の圧力を表す頸動脈圧波信号を発生させる頸動脈圧波信号発生手段とを、含み、 (e) 前記第2圧力信号の直流成分は、前記頸動脈の真上に位置する圧力センサの両側にそれぞれ位置する1対の圧力センサからそれぞれ出力される第2圧力信号の直流成分の平均値であることにある。
【0006】
【発明の効果】
このようにすれば、ハウジング装着装置によって複数個の圧力センサの配列方向が頸動脈を横断する方向となるようにハウジングが前記生体の頸部に装着された状態において、頸動脈圧波信号発生手段により、上記複数の圧力センサのうち上記頸動脈の真上に位置する圧力センサから出力される第1圧力信号から、その頸動脈から離隔して位置する圧力センサから出力される第2圧力信号の直流成分を差し引くことにより、前記頸動脈内の圧力を表す頸動脈圧波信号が発生させられる。この頸動脈圧波信号は、ハウジングから圧力センサに付与される押圧力に相当する第2圧力信号の直流成分を第1圧力信号から差し引くことにより得られたものであるから、頸動脈内の圧力を比較的正確に表す値となるので、その頸動脈圧波信号を得ることにより頸動脈圧波を簡便に検出することができる。また、上記第2圧力信号の直流成分は、前記頸動脈の真上に位置する圧力センサの両側にそれぞれ位置する1対の圧力センサからそれぞれ出力される第2圧力信号の直流成分の平均値であるので、ハウジングから圧力センサに付与される押圧力に偏りがあったとしても、その偏りが好適に解消される利点がある。
【0007】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記ハウジングには、3個以上の圧力センサが保持されたものである。このようにすれば、頸動脈を押圧することが熟練を要することなく容易に行われ得る。
【0009】
また、好適には、前記圧力センサは、その押圧面に作用する皮膚からの押圧反力すなわち圧力に応じた大きさの歪みを発生する弾性変形部材と、その弾性変形部材に発生する歪みを検出する歪みセンサとを備え、その歪みセンサにより検出された歪みの大きさを表す信号を圧力信号として出力するものである。
【0010】
また、好適には、前記圧力センサは、その押圧面から離れるほど相互に距離が小さくなる一対の側面を有するものであり、前記ハウジングは、一端が開口する収容穴と、その収容穴の側壁面に形成されて内側から外側へ向かうほど相互の間隔が大きくなる相対向する一対の傾斜面とを備え、前記複数個の圧力センサのうちの両端に位置するものの側面と該一対の傾斜面とが摺接し、且つ上記収容穴の内(底)側に向かうほど相互の間隔が大きくなる一対の側面を備えて前記押圧方向に直交する方向の移動可能に設けられてその一対の側面が前記圧力センサの側面に摺接する横方向移動部材が、それら圧力センサの間に介在させられた状態でそれら複数個の圧力センサを保持するものである。このようにすれば、上記複数個の圧力センサの先端が頸部の形状に応じた突き出し位置に位置させられるので、それらの押圧条件が安定する利点がある。
【0011】
また、好適には、前記ハウジングは、前記複数個の圧力センサおよびそれらの間に介在させられた横方向移動部材を挟む一対の側壁と、その横方向移動部材を前記押圧方向に直交する方向に案内するためにその側壁に形成された直線状の案内穴とを備えたものであり、上記の横方向移動部材は、その案内穴と係合する係合突起を備えたものである。このようにすれば、頸動脈圧波検出装置が比較的小型に構成される利点がある。
【0012】
また、好適には、前記頸動脈波検出装置は、前記生体の首を把持するために全体として一平面内で湾曲させられるとともに弾性復帰力により縮径方向に付勢され、前記ハウジングが一端部に装着された把持装置と、前記ハウジングが該把持装置の一端部に対して、前記一平面内において前記把持装置の内側に位置し且つその一平面に垂直な揺動中心軸まわりの揺動が可能に、該ハウジングと該把持装置の一端部とを連結する揺動連結装置とを、含むものである。このようにすれば、ハウジングと把持装置の一端部とが、揺動連結装置によって揺動可能に連結されているので、頸部の表面の凹凸形状が複雑であって変化し易いものであっても、頸動脈に対する圧力センサの押圧条件が一層安定する。しかも、把持装置の湾曲する一平面内においてその把持装置の内側に位置し且つその一平面に垂直な揺動中心軸まわりの揺動が可能にハウジングと把持装置の一端部とが揺動可能に連結されているので、頸部の表面の凹凸形状の変化に対して容易に追従でき、押圧条件が変化し難い利点がある。
【0013】
また、好適には、前記揺動連結装置は、前記ハウジングの側壁の外壁面にそれぞれ形成され、前記揺動中心軸を中心とする一対の部分外周面と、前記把持装置の一端部に形成された二股に分岐する分岐部と、該分岐部に形成されて前記一対の部分外周面と摺接する一対の部分内周面とを含むものである。このようにすれば、揺動連結装置が簡単に構成される利点がある。
【0014】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の一実施例の頸動脈圧波検出装置10を図面に基づいて詳細に説明する。図1および図2は頸動脈圧波検出装置10の機械的構成を説明する図である。
【0015】
図1および図2において、頸動脈圧波検出装置10は、生体の首を把持するために全体として一平面内で湾曲させられるとともに弾性復帰力により縮径方向に付勢された把持装置12と、その一端部に装着された脈波検出プローブ14と、その脈波検出プローブ14が把持装置12の一端部に対して、上記一平面内において把持装置12の内側に位置し且つ上記一平面に垂直な揺動中心軸Cまわりの揺動が可能に、それら把持装置12および脈波検出プローブ14を揺動可能に相互に連結する揺動連結装置16とを備えている。上記把持装置12は、後述の複数個の圧力センサ58a、58b、58cの配列方向が頸動脈18を横断する方向となるようにそれら圧力センサ58を収容する後述のハウジング56を生体の頸部に装着するためのハウジング装着装置として機能している。図3は、上記把持装置12により、ハウジング58内において一方向に配列された状態で収容された圧力センサ58a、58b、58cが頸動脈18を横断した状態で押圧する状態を示している。
【0016】
上記把持装置12は、合成樹脂製或いは金属製の板材が曲成された比較的剛性の高い湾曲した第1アーム20と、この第1アーム20に対して一端部が回動可能に連結された比較的剛性の高い一端部22とこの一端部22から湾曲して伸びる弾性変形可能な板ばね材から構成された他端部24とから成る第2アーム26とを備えている。上記第1アーム20の他端部と上記第2アーム26の一端部22とは、ピン28によりそのピン28まわりの回動可能に相互に連結され、第1アーム20の他端部と第2アーム26の一端部22との間に張設されたコイルスプリング30により、上記第1アーム20および第2アーム26は相互に接近する方向、それらが閉じる方向、或いは第1アーム20および第2アーム26の相互の湾曲形状が形成する円の縮径方向に付勢されている。
【0017】
前記第1アーム20の一端部すなわち分岐部は二股状に分岐させられており、その二股状の一端部の間において前記脈波検出プローブ14が揺動可能に連結されている。第1アーム20の二股状の一端部には、前記揺動中心軸Cを中心とする部分内周面34がそれぞれ形成されるとともに、前記脈波検出プローブ14の表面および裏面からそれぞれ突設された凸部36の段差面には、上記部分内周面34と摺接する一対の部分外周面38がそれぞれ形成されており、上記脈波検出プローブ14は、第1アーム20の一端部に対して、揺動中心軸Cまわりの揺動可能に連結されている。したがって、上記部分内周面34が形成された第1アーム20の二股状の一端部と、上記部分外周面38が形成された凸部36が、前記揺動連結装置16を構成している。なお、上記凸部36には、部分外周面38を底面とする溝40が形成されるとともに、その溝40の内壁面には、円弧状溝42が形成されており、第1アーム20の一端部において部分内周面34に沿って形成された円弧状突起44がその円弧状溝42内に嵌め入れられていることにより、脈波検出プローブ14の第1アーム20からの脱落が防止されている。上記部分外周面38、円弧状溝42、円弧状突起44は上記部分内周面34と同様に揺動中心軸Cを中心とする円弧である。
【0018】
前記脈波検出プローブ14は、図2に詳しく示すように、断面コの字状の本体50と、前記凸部36を有して本体50の表裏に固着された一対の側壁52とから成り、内周側の一端(図2の上端)が開口する収容穴54が形成されたハウジング56を備えている。並列させられた複数個(本実施例では3個)の圧力センサ58a、58b、58cと、それら圧力センサ58の間に介挿された横方向移動部材60とは、上記収容穴54に収容されることにより、ハウジング56に保持されている。前記揺動中心軸Cは、装着時において頸動脈の中心に略位置するように3個の圧力センサ部材58a、58b、58cのうちの中央に位置するものの中心線上であってその押圧面64の中心部近傍に略位置させられている。
【0019】
上記圧力センサ58a、58b、58cは、頸動脈に向かって押圧される凸起62が設けられた押圧面64とその押圧面64から離れるほど相互の距離が小さくなる一対の側面66とを備えており、押圧面64側の端部が露出した状態で上記収容穴54内に収容されている。上記圧力センサ58a、58b、58cには、上記凸起62に接触させられることにより上記押圧面64に作用する頸動脈の表皮からの押圧反力すなわち圧力に応じた大きさの歪みを発生する金属薄板などの弾性変形部材63と、その弾性変形部材63に設けられてそれに発生する歪みを検出する半導体歪みゲージ65とを備え、その半導体歪みエージ65により検出された歪みの大きさを表す信号を圧力信号として出力する。上記圧力センサ58a、58b、58cにより検出された圧力信号SPa、SPb、SPcはリード線68を介して、後述の測定回路69へ供給される。
【0020】
前記ハウジング56の本体50には、前記並列する複数個の圧力センサ58のうちの両端に位置するものの側面66に対向してそれと摺接した一対の傾斜面70が形成されている。また、複数個の圧力センサ58a、58b、58cの間に介挿された横方向移動部材60には、上記収容穴54の内側へ向かうほど相互の間隔が大きくなる一対の側面72が形成されており、それら側面72は上記圧力センサ58の一対の側面66と摺接させられている。
【0021】
収容穴54内の複数個の圧力センサ58a、58b、58cおよびそれらの間に介挿された横方向移動部材60を挟む一対の側壁52には、横方向移動部材60を押圧方向に直交する横方向に案内するために直線状の案内穴74が形成されている。また、その横方向移動部材60には、その案内穴74に係合してそれに案内される小径ローラ76が突設されている。これにより、横方向移動部材60は押圧方向の移動が不能かつそれに直交する横方向の移動が可能とされている。本実施例では、この小径ローラ76は係合突起部として機能している。
【0022】
図4は、上記測定回路69の電気的構成の要部を説明するブロック線図である。図において、3つの圧力センサ58a、58b、58cからそれぞれ出力された圧力信号SPa、SPb、SPcは、A/D変換器80を介して、演算制御回路82へ供給される。演算制御回路82は、CPU84、ROM86、RAM88、出力インターフェース90などを備える所謂マイクロコンピュータであって、CPU84は、RAM88の記憶機能を利用しつつROM86に予め記憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、出力インターフェース90から頸動脈圧波を表す頸動脈圧波信号SAを表示器92や図示しない他の機器へ出力し、その表示器92において頸動脈圧波信号SAの波形を表示させる。
【0023】
上記演算制御回路82は、たとえば3個の圧力センサ58a、58b、58cのうち頸動脈18の真上に位置する中央の圧力センサ58bから出力される圧力信号SPbから、その頸動脈18から離隔して位置する圧力センサ58a、58cから出力される圧力信号SPa、SPcの直流成分DCa、DCc、またはそれらの平均値(DCa+DCc)/2を差し引くことにより、頸動脈内の圧力を表す頸動脈圧波信号SAを発生させる。これにより、上記演算制御回路82は、頸動脈圧波信号発生手段として機能している。
【0024】
上記3個の圧力センサ58a、58b、58cから出力される圧力信号SPa、SPb、SPcは、たとえば図5に示すような波形を示すものであり、上記圧力信号SPa、SPcの直流成分DCa、DCcは、圧力信号SPa、SPcから脈動(AC)成分を除去した大きさ、たとえば極小値(ローピーク値)或いは移動平均値である。
【0025】
図6は、上記演算制御回路82の制御作動の一例であってその要部を説明するフローチャートである。図6において、ステップ(以下、ステップを省略する)S1では、圧力センサ58a、58b、58cから出力される圧力信号SPa、SPb、SPcが読み込まれる。次いで、頸動脈圧波信号発生手段に対応するS2では、圧力信号SPbから圧力信号SPa、SPcの直流成分DCa、DCcの平均値(DCa+DCc)/2が差し引かれることにより、頸動脈内の圧力を表す頸動脈圧波信号SAが算出される。そして、S3では、S2において算出された頸動脈圧波信号SAが出力されるとともに、表示器92において頸動脈18内の圧波を表す頸動脈圧波信号SAの波形が図7に示すように表示される。
【0026】
上述のように、本実施例によれば、ハウジング装着装置として機能する把持装置12によって複数個の圧力センサ58a、58b、58cの配列方向が頸動脈18を横断する方向となるようにハウジング56が生体の頸部に装着された状態において、頸動脈圧波信号発生手段(演算制御回路82、S2)により、複数の圧力センサ58a、58b、58cのうち上記頸動脈18の真上に位置する圧力センサ58bから出力される圧力信号SPbから、その頸動脈18から離隔して位置する圧力センサ58a、58cから出力される圧力信号SPa、SPcの直流成分(DCa+DCc)/2を差し引くことにより、前記頸動脈18内の圧力を表す頸動脈圧波信号SAが発生させられるから、頸動脈18内の圧力を比較的正確に表す頸動脈圧波信号SAをを簡便に検出することができる。
【0027】
また、本実施例によれば、ハウジング56内に3個の圧力センサ58a、58b、58cが一方向に配列した状態で保持されたものであるので、頸動脈18を押圧することが熟練を要することなく容易に行われ得る。
【0028】
また、本実施例によれば、頸動脈18の真上に位置する圧力センサ58bの両側にそれぞれ位置する1対の圧力センサ58a、58cからそれぞれ出力される圧力信号SPa、SPcの直流成分として、平均値(DCa+DCc)/2が用いられるので、ハウジング56から圧力センサ58a、58b、58cに付与されるの押圧力に偏りがあったとしても、その偏りが好適に解消される利点がある。
【0029】
また、本実施例によれば、圧力センサ58a、58b、58cは、その押圧面64に作用する皮膚からの押圧反力すなわち圧力に応じた大きさの歪みを発生する弾性変形部材63と、その弾性変形部材63に発生する歪みを検出する半導体歪みゲージ64とを備え、その歪みゲージ64により検出された歪みの大きさを表す信号を圧力信号として出力するものであるので、構成が簡単となる利点がある。
【0030】
また、本実施例の頸動脈波検出装置10によれば、並列させられた複数個の圧力センサ58a、58b、58cの間に、押圧方向に直交する横方向の移動可能に設けられた横方向移動部材60が介挿され、横方向移動部材60の一対の側面72が圧力センサ58a、58b、58cの側面66に摺接させられているので、頸動脈波検出装置10が頸部に装着されて脈波検出プローブ14が頸部表面に押圧されると、複数の圧力センサ58a、58b、58cは、その押圧面64における圧力が等しくなるようにその押圧方向の移動位置が決定される。これにより、頸動脈は、それと交差する方向に配列された複数の押圧方向移動部材58の押圧面により押圧されることになるので、頸部の表面の凹凸形状が複雑であって変化し易いものであるにもかかわらず、頸部の表面の凹凸形状の変化に対して容易に追従でき、頸動脈に対する圧力センサ58a、58b、58cの押圧条件が好適に安定する。
【0031】
また、本実施例によれば、前記ハウジング56は、複数個の圧力センサ58a、58b、58cおよびそれらの間に介挿された横方向移動部材60を挟む一対の側壁52と、その横方向移動部材60を押圧方向に直交する横方向に案内するためにその側壁52に形成された直線状の案内穴74とを備えたものであり、上記の横方向移動部材60は、その案内穴74と係合する小径ローラ76を備えたものであることから、頸動脈波検出装置10が比較的小型に構成される利点がある。
【0032】
また、本実施例によれば、頸動脈波検出装置10は、生体の首を把持するために全体として一平面内で湾曲させられるとともに弾性復帰力により縮径方向に付勢され、前記ハウジングが一端部に装着された把持装置12と、ハウジング56がその把持装置12の一端部に対して、上記一平面内において把持装置12の内側に位置し且つその一平面に垂直な揺動中心軸Cまわりの揺動が可能に、ハウジング56と把持装置12の一端部とを連結する揺動連結装置16とを備えていることから、ハウジング56と把持装置12の一端部とが、揺動連結装置16によって揺動可能に連結されているので、たとえ頸部の表面の凹凸形状が複雑であって変化し易いものであっても、頸動脈に対する押圧方向移動部材の押圧条件が一層安定する。しかも、把持装置12の湾曲する一平面内においてその把持装置12の内側に位置し且つその一平面に垂直な揺動中心軸Cまわりの揺動が可能にハウジング56と把持装置12の一端部とが揺動可能に連結されているので、頸部の表面の凹凸形状の変化に対して容易に追従でき、押圧条件が変化し難い利点がある。
【0033】
また、本実施例の揺動連結装置16は、ハウジング56の側壁52の外壁面にそれぞれ形成され、前記揺動中心軸Cを中心とする一対の部分外周面38と、把持装置12の一端部に形成された二股に分岐する分岐部と、その分岐部に形成されて前記一対の部分外周面38と摺接する一対の部分内周面34とを含むものであるので、揺動連結装置16が簡単に構成される利点がある。
【0034】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0035】
たとえば、前述の実施例の圧力センサ58a、58b、58cは、弾性変形部材63およびその歪みを検出する歪みゲージ64を備えていたが、それに代えて、圧電セラミックス板が配置されていても差し支えない。
【0036】
また、前述の実施例の揺動連結装置16は、ユニバーサルジョイント形式の自由度を備えた連結装置であっても差し支えない。
【0037】
その他、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である頸動脈圧波検出装置の機械的構成を説明する正面図である。
【図2】図1の実施例の脈波検出プローブの構成を説明する、一部を切り欠いた拡大図である。
【図3】図1の頸動脈圧波検出装置が生体に装着されたとき、その圧力センサの頸動脈に対する押圧位置を説明する図である。
【図4】図1の実施例の頸動脈圧波検出装置の電気的構成を説明するブロック線図である。
【図5】図1の実施例の頸動脈圧波検出装置において、各圧力センサから出力される圧力信号を説明する図である。
【図6】図1の実施例において、頸動脈圧波検出装置の演算制御回路の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図7】図1の実施例において、頸動脈圧波検出装置の演算制御回路の制御作動により出力される頸動脈圧波信号を示す図である。
【符号の説明】
10:頸動脈圧波検出装置
12:把持装置(ハウジング装着装置)
18:頸動脈
56:ハウジング
58:圧力センサ
64:押圧面
SPb:第1圧力信号
SPa、SPc:第2圧力信号
S2:頸動脈圧波信号発生手段
Claims (1)
- 生体の頸部に押圧されて該頸部の頸動脈内の圧波を検出する頸動脈圧波検出装置であって、
前記頸部に押圧される押圧面を有し、該押圧面における圧力を検出する複数の圧力センサと、
該複数個の圧力センサを前記頸動脈の径よりも大きい間隔で一方向に配列した状態で保持するハウジングと、
該複数個の圧力センサの配列方向が前記頸動脈を横断する方向となるように前記ハウジングを前記生体の頸部に装着するためのハウジング装着装置と、
前記圧力センサのうち前記頸動脈の真上に位置する圧力センサから出力される第1圧力信号から、該頸動脈から離隔して位置する圧力センサから出力される第2圧力信号の直流成分を差し引くことにより、前記頸動脈内の圧力を表す頸動脈圧波信号を発生させる頸動脈圧波信号発生手段とを、含み、
前記第2圧力信号の直流成分は、前記頸動脈の真上に位置する圧力センサの両側にそれぞれ位置する1対の圧力センサからそれぞれ出力される第2圧力信号の直流成分の平均値であることを特徴とする頸動脈圧波検出装置。
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1997
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