JP3750221B2 - 固体撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影画像を構成する全エリア内の画素データを適宜間引いて出力することができるCCD(Charge Coupled Device) 型等の固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は、従来のインタライン転送方式のCCD型固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
このCCD型固体撮像装置(CCDイメージャ)は、撮像部100、水平CCD110、出力部120から構成されている。
撮像部100は、光電変換を行なうフォトダイオード101、読出ゲート102及び垂直CCD103からなるユニット(単位)セル104を、平面マトリックス状に多数配置させて構成されている。ここで、フォトダイオード101内の符号R1,R3,…、G2,G4,…, Gn 、B2,B4,…, Bn は、その上方に形成された色フィルタアレイの配列を示し、Rはレッド,Gはグリーン,Bはブルーである。この図示例の色フィルタアレイは、いわゆるベイヤ配列と称され、Gが市松模様でRとBが線順次の色配列となっている。
【0003】
ところで、現行のNTSC規格のテレビにおける走査方式では、1秒間に送ることができる画面数(以下、フレームレートという)が周波数帯幅の制限から30程度に制限され、1画面(フレーム)を2フィールドに分けて飛び越し走査し、30枚の画面を見かけ上60枚に分けて伝送することにより、周波数帯幅を上げることなく画面のちらつきを防止している。
【0004】
これに対応して、インタライン転送方式のCCDイメージャが1/60秒で完成した1画面分の信号電荷(全画素からでなくても可)を出力することができる電荷蓄積モードとしては、画素混合を行なわないフレーム蓄積モードと、画素混合を行なうフィールド蓄積モードとに大別される。
【0005】
フレーム蓄積モードによる画像読出し方式では、1フレームの画像情報を出力するに際し、最初の1/60秒(第1フィールド期間)で奇数行の信号電荷が読み出され、次の1/60秒(第2フィールド期間)で残りの偶数行の信号電荷が読み出される。
この方式は、静止画像に対しては画素数で決まる限界解像度が得られるものの、蓄積時間が長く、素早く動く被写体に対しては光電変換時と信号電荷の読出し時に時間的なズレがあるために、一種の残像現象を生じて動画像に対して必ずしも高い解像度が得られないといった欠点がある。
【0006】
この欠点を解消するために、フィールド蓄積モードによる画像読出し方式では、第1フィールド期間は隣り合った走査線を2本ずつ組み合わせて信号電荷を加算して読み出し、次の第2フィールド期間は1本ずれた走査線の組み合わせにおいて同様に信号電荷を加算して読み出す。
この方式は、両フィールド期間とも全画素の信号電荷が読み出されるので蓄積時間が短く時間的なズレも小さいので、動画像に対する解像度が向上するものの、走査線2本で読み出すので垂直解像度が低下するといった欠点がある。
【0007】
すなわち、この2つの読出し方式は、静止画などの垂直解像度と、動画解像度とについて、トレードオフ(trade off) の関係にある。
【0008】
近年、動画及び静止画双方に高解像なデータを出力できるCCDイメージャの開発要求が高まってきており、例えばVGA(Video Grafic Array)フォーマットのCCDイメージャとして、上記2方式の欠点を有しない全画素読出し方式が採用され、垂直有効ライン数:485の全画素を1/30秒で順次出力するようにしたものが開発されている。
【0009】
この全画素読出し方式のCCDイメージャの動作を、図10を用いて説明すると、各フォトダイオード101で光電変換により発生した電荷を一定期間蓄えた後、その蓄積後の信号電荷を垂直帰線期間に、転送ゲート102を開くことにより、全てのフォトダイオード101から信号電荷を一斉に垂直CCD103に掃き出す。
垂直CCD103には、3相の垂直駆動パルスが印加され、この垂直駆動周波数に応じて電荷を順次下方に移動させ、水平CCD110に送る。
この水平CCD110には、例えば2相の水平駆動パルスがCRTモニタといった表示装置の水平走査タイミングに同期して印加され、この水平駆動周波数に応じて全画素の電荷が順次出力部120で増幅された後、外部に出力される。
【0010】
このCCDイメージャでは、垂直CCD103に3相駆動方式を採用して全画素の信号電荷を一斉に垂直CCD103に読み出し、1/30秒かけて1フレーム分の完全な画像を画素混合を行なわずに順次読み出すことから、垂直解像度が高く、光電変換時と信号電荷の読出し時との時間的なズレが小さいことから、動画及び静止画双方とも解像感の高い鮮明な画像を得ることが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記CCDイメージャに例示される従来の全画素読出し方式の固体撮像装置では、前記したようにフレームレートが30程度に制限されていることから、その出力データをNTSC規格の表示装置にそのまま入力できないといった課題があった。
すなわち、この方式では1フレームが1/30秒程度で出力されるので、1/60秒ごとに画像表示させる現行の表示装置では、その上半分又は下半分の画像しか表示できない。
したがって、このような固体撮像装置からの出力データを画像表示させようとすると、このデータを一旦外部のメモリに取り込み、インターレス変換して表示装置に入力させることが必要なことから、このような処理を短時間に行なうためのハード的な負担はかなり大きなものであった。
【0012】
一方、この問題を回避するための方策として、単純にフレームレートを2倍にすることも考えられる。
従来の固体撮像装置で、その出力データのフレームレートを倍増しようとすると、水平駆動周波数を現行の2倍にすることでしか対応できない。
ところが、水平駆動周波数を現行の2倍に上げようとすると、このためだけに高い周波数の駆動パルスを生成しなければならず、また表示装置側の水平走査タイミングとの同期がとりずらい点が問題となる。そもそもCTSC規格では、周波数帯域幅を上げずに画面のちらつきを無くすためにインターレスの走査方式が採用されていることを勘案すると、この周波数を上げる方法は、表示装置との整合性が悪くなりフレームレートをかせぐ方法として得策でない。
また、仮に高い周波数生成や整合性の問題が解決されたとして、水平駆動周波数を2倍にしたからといって、水平走査の単位時間である、いわゆる1Hの期間が半分になったに過ぎず、外部のメモリ処理が必要なことに何ら変わりはない。
【0013】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、出力データを表示装置に入力する前に外部でのメモリ処理等が不要で、駆動周波数を上げずにフレームレートを適宜変更できる全画素読出し方式の固体撮像素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
発明に係る固体撮像装置は、マトリックス状に配列された受光部と、受光部で発生した電荷を列方向に転送する垂直転送部と、垂直転送部から送られてきた電荷を行方向に転送する水平転送部と、を有する固体撮像装置であって、前記垂直転送部と前記水平転送部との接続箇所付近に、前記垂直転送部から送られてきた電荷を印加される制御信号に応じて選択的に掃き捨てる電荷掃捨て部が設けられ、前記電荷掃捨て部は、前記制御信号が印加される制御電極と、制御電極の下方の半導体基板に形成され、前記制御信号に応じて障壁電位の大きさが変化し、前記垂直転送部から電荷を前記不純物領域に導くときに前記垂直転送部に対する障壁電位を下げる電位障壁領域と、前記制御電極と電気的に接続されて、印加される制御信号に応じて垂直転送部に対する電位が制御されることにより、垂直転送部から電荷が導かれて掃き捨てられる不純物領域とを有する。
【0015】
垂直転送部と水平転送部との接続箇所付近には、垂直転送部からの電荷出力タイミングを制御し、或いは規則正しい画素配列の中心側に対する配列端側のパターン的な誤差を低減するといった目的で、受光部を有しない疑似画素が設けられていることも多い。本発明における不純物領域を、この疑似画素内に形成させると、配置スペースの増大がなく好ましい。
【0017】
不純物領域に掃き捨てられた電荷は、基板側に排出するようにしてもよいが、好ましくは、不純物領域を制御電極と電気的に接続させ、この制御電極を介して排出させるとよい。
【0018】
御電極は、電位障壁領域の障壁電位を制御するほかに、不純物領域の拡散電位をも制御することから、電荷の掃捨て制御が容易である。
【0019】
一方、不純物領域による電荷の掃き捨てを行単位で確実に行なうためには、制御信号を垂直転送部の転送タイミングに同期したパルス列から構成させ、また、垂直転送部ごとに電荷を掃き捨てる不純物領域部を設けて、その制御信号すべてを同期させるとよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる固体撮像装置を、図面を参照にしながら詳細に説明する。
ここでは、垂直有効画素485ラインをもち、1ラインを出力するのに63.5μsecを要する全画素読出し方式のCCD型固体撮像装置(CCDイメージャ)で、色配列はGが市松模様でRとBが線順次のものを例として、本発明を説明する。
【0021】
図1は、本実施形態に係わる全画素読出し方式のCCDイメージャの概略構成を示すブロック図である。
このCCDイメージャは、撮像部2、水平転送部(水平CCD4)、出力部6から構成されている。
撮像部2は、光電変換を行なう受光部(フォトダイオード8)、読出ゲート10及び垂直転送部(垂直CCD12)からなるユニットセル14(本発明では、このユニットセルを“画素”と定義する)と、平面マトリックス状に多数配置させて構成されている。
ここで、垂直方向のユニットセル14の個数(ライン数)は485である。また、フォトダイオード8内の符号R1,R3,…、G2,G4,…, Gn 、B2,B4,…, Bn は、その上方に形成された色フィルタアレイの色配列を示し、Rはレッド,Gはグリーン,Bはブルーである。この図示例の色フィルタアレイは、いわゆるベイヤ配列と称され、Gが市松模様でRとBが線順次の色配列となっている。
【0022】
水平CCD4及び垂直CCD12は、特に図示しないが、半導体基板内の表面側に不純物が導入されて形成されたマイノリティ・キャリアの電位井戸と、絶縁膜を介して基板上に繰返し分離して形成された複数の電極層(以下、この複数の電極層を“転送電極”と総称する)とから構成されている。これらCCD4,12は、その転送電極に対し転送クロック信号が周期的に2相或いは3相にずらして印加され、これにより電位井戸内の電荷が転送クロック信号の位相ズレ方向に転送される、いわゆるシフトレジスタとして機能する。
【0023】
このユニットセル14配列の最下端、即ち垂直CCD12と水平CCD4との各接続箇所には、垂直CCD12内を転送されてきた電荷を、印加される制御信号に応じて選択的に掃き捨てる本発明の電荷掃捨て部16が設けられている。
【0024】
ところで、通常、この両CCD12,4の接続箇所付近には、垂直CCD12からの電荷出力タイミングを制御し、或いは規則正しい画素配列の中心側に対する配列端側のパターン的な誤差を低減するといった目的で、受光部を有しない疑似画素が設けられていることが多い。
本実施形態では、この疑似画素の領域内に電荷掃捨て部16が形成されている。疑似画素では、垂直CCD12からの電荷出力タイミングを制御する電極が設けられていることもあるが、その下の通常画素で受光部に相当する半導体基板部分は、例えばチャネルストップ用の不純物領域が幅広く形成されているにすぎない。本実施形態では、その半導体基板部分を利用して電荷掃捨て部16を配置させ、これによってチップ面積の増大を抑えている。
【0025】
図2には、図1のA部を拡大して示し、図3には図2のII−II線に沿った断面を示す。
図2中、符号12aで示す縦長の帯は、垂直CCD12の垂直転送チャネルを示し、この垂直転送チャネル12a下端に接し符号4aで示す横長の帯は、水平CCD4の水平転送チャネルを示している。
図2に示すように、図の上方側から第1垂直転送クロック信号φV1,第3垂直転送クロック信号φV2,第2垂直転送クロック信号φV2 がそれぞれ印加され、隣接する電極と上面視で所定幅だけ重ねられた3つの電極V1,V3,V2 が、垂直CCD12の転送電極として、その各垂直転送チャネル12aを横切るように設けられている。
各電極V1,V3,V2 の材質は、特に限定されず、例えばアルミニウム(Al)層等でもよいが、本実施形態ではAl層は遮光用として用い、この転送電極は3層ポリシリコン構造としている。すなわち、第1の電極V1 は第1ポリシリコン層(1PS)から構成され、第3の電極V3 は第3ポリシリコン層(3PS)から構成され、第2の電極V2 は第2ポリシリコン層(2PS)から構成されている。
【0026】
図を簡略化するため特に図示しないが、垂直転送チャネル12aに挟まれた半導体基板には、先に説明した受光部(フォトダイオード8)と読出ゲート10とが形成されている。読出ゲート10は、例えば、図示せぬ読出ゲート電極の印加電圧に応じて、その障壁電位の高さが変化する電位障壁層等から構成される。
なお、この図2に現れない更に上方側も、同様に、電極V1,V3,V2 がこの順で繰り返し配線され、垂直転送チャネル12aの間隔内にフォトダイオード8と読出ゲート10が形成されて、各画素が構成されている。また、各画素内で、フォトダイオード8周囲に形成されるチャネルストップ用の不純物領域は、図2では簡略化のため省略してある。
【0027】
つぎに、図1の電荷掃捨て部16が形成された画素領域(疑似画素領域)の構成を、図3の断面図をも参照しながら説明する。
図3に示すように、n型の半導体基板18の表面側にp型のウェル20が形成され、このp型ウェル20内には、高濃度のp型不純物が導入されたチャネルストップ用の不純物領域22がn型の基板領域に達するまで深く形成され、これが所定間隔をおいて繰り返し配置されている。
そして、このチャネルストップ用の不純物領域22の間隔内には、n型の不純物が導入された上記垂直転送チャネル12aと、p型の不純物が導入された電位障壁領域24と、n型の不純物が高濃度に導入された不純物領域(電荷掃捨ドレイン26)とが、この順で配置されている。
【0028】
このような配置パターンで各種不純物領域22,12a,24,26が繰り返し形成された半導体基板18上には、図2に示すように、図の上方側から第1垂直転送クロック信号φ1,第3垂直転送クロック信号φ3,第2垂直転送クロック信号φ2 がそれぞれ印加され、隣接する電極と上面視で所定幅だけ重ねられた3つの電極28,30,32が、絶縁膜を介して積層されている。
また、この転送電極28,30,32上には、絶縁膜を介して積層された制御電極34が、疑似画素領域のほぼ全体に広く配線されている。
【0029】
本実施形態では、この制御電極34を、第3ポリシリコン層(3PS)から構成させている。制御電極34にAl層を用いてもよく、その場合は2層目のAl層で遮光を行なうことになるが、遮光層は出来るだけ下層側に位置させ光の受光部への回り込みを防止したいとの要請から、ここではAl層を遮光用としてだけ用いることとした。
また、この制御電極34に3PSを割り当てたので、3PSが転送電極として使えないことから、この疑似画素領域における転送電極28,30,32は、それぞれ1PS,2PS,1PSで構成させてある。
なお、この図示例における1PSで構成された転送電極28,32は、転送電極30との重ね幅を確保しながら電荷掃捨ドレイン26への転送クロック信号による影響を低減するため、両電極28,32の向き合った縁側が上面視で矩形波状に形成されている。
【0030】
図3の断面では、半導体基板18のチャネルストップ用不純物領域22および垂直転送チャネル12a上に絶縁膜を介して積層された転送電極30(2PS)と、転送電極30上に絶縁膜36を介して積層された制御電極34(3PS)とが現れている。
この絶縁膜36は、電位障壁領域24上から各電荷掃捨ドレイン26上に延設され、各電荷掃捨ドレイン26上にコンタクト孔36aがそれぞれ開口され、このコンタクト孔36aを介して制御電極34が各電荷掃捨ドレイン26に接続されている。
【0031】
図2に示すように、転送電極32には3PSからなる次の電極38が所定幅で重ねられ、更に、この電極38に対し、1PSからなる電極40が所定幅で重ねられている。
【0032】
水平CCD4の水平転送チャネル4a上には、それぞれ2PS,3PSで構成される水平転送電極H2,H3 が、その水平転送チャネル4a方向に隣接する電極と上面視で所定幅だけ重ねながら、交互に繰り返し配置されている。
互いに離間した各水平転送電極H2 には、第1水平転送クロック信号φH1 と第2水平転送クロック信号φH2 とが交互に印加される。同様に、互いに離間した各水平転送電極H3 には、第1水平転送クロック信号φH1 と第2水平転送クロック信号φH2 とが交互に印加される。
また、全ての水平転送電極H2,H3 は、上記した電極40と上面視で所定幅だけ重ねられている。
【0033】
つぎに、このように構成されたCCDイメージャの電荷読出し動作について、図4〜9をも参照しながら説明する。
図1に示すように、色フィルタアレイとしてGが市松模様でRとBが線順次のものを用いた場合、カラー配列の最小繰返し単位はGが2画素でRとBが1画素づつの計4画素構成となり、これが2ラインに及ぶので、ここでは、電荷読出しと掃き捨てを2ラインづつ繰り返す場合を例として説明する。
【0034】
図4〜6には電荷が掃き捨てられない場合を示し、図4が垂直転送クロック信号および制御信号のタイミングチャート、図5が垂直CCDによる電位井戸と電荷の推移を示す図、図6は図3の断面におけるポテンシャルイメージ図である。図1の各フォトダイオード8で光電変換により発生した電荷を一定期間蓄えた後、その蓄積後の信号電荷を垂直帰線期間に、転送ゲート10を開くことにより、全てのフォトダイオード8から信号電荷を一斉に垂直CCD12に掃き出す。
【0035】
垂直CCD12には、図4に示す3相の垂直転送クロック信号φV1,φV2,φV3 が印加され、この垂直駆動周波数に応じて信号電荷(本実施形態ではマイノリティキャリアである電子)を順次下方に移動させる。
すなわち、信号電荷(電子)に対しては、電極に高い電圧(例えば、0V)を印加した時にその直下に深い電位井戸が形成され、低い電圧(例えば、−6.5V)印加時に電位井戸が浅くなる。電極下の電位井戸が深い場合をONで浅い場合をOFFとすると、この3相パルス駆動の場合は、図5に示すように、1電極ONと2電極ONとの繰り返しで信号電荷が順次転送される。
【0036】
図6は、図5の“t5 ”の場合、即ち図3の断面において転送電極30にのみに高い電圧(0V)が印加されたときの垂直転送チャネル周囲の電位を模式的に示したものである。
このとき、制御電極34には低い電位で維持されているので、電荷掃捨ドレイイン26の電位が垂直転送チャネル12aよりも高く、また、両者間に更に高い電位の電位障壁領域24が介在しているので、垂直転送チャネル12a内の電荷は横方向には移動できず、これに沿って移動する。したがって、図5に示すように、従来と同様に信号電荷が次の“t6 ”を経て、電極38,40の支配下に送られた後、図1の水平CCD4に転送される。
つぎの2パルス目も同様である。
【0037】
この水平CCD4には、図2に示すように、2相の水平転送クロック信号φH1,φH2 が、例えばCRTモニタといった表示装置の水平走査タイミングに同期して印加され、この水平駆動周波数に応じて画素2ライン分の信号電荷が順次出力部6に送られ、ここでで増幅された後に外部へ出力される。
【0038】
図7,8,9は、電荷が掃き捨てられる次の画素2ライン分について、それぞれタイミングチャート、電位井戸と電荷の推移を示す図、ポテンシャルイメージ図を示す。
この場合も、転送電極V1,V2,V3 の印加電圧に応じて、1電極ONと2電極ONとの繰り返しで信号電荷が順次転送されるが、この転送電極V1,V2,V3 の支配下から信号電荷が脱したとき、即ち最後の電極V2 がONからOFFとなったときに、いままで低い電圧(例えば、0V)であった制御電極34に高い電圧(例えば、15V)が印加される。
これにより、図9に示すように、電荷掃捨ドレイン26の電位井戸(拡散電位)が垂直転送チャネル12aより深くなるとともに、その中間値といった所定電位に電位障壁領域24の障壁電位が低下する。この電位障壁領域24の電位低下量は、制御信号による所定の印加電圧に対する電位障壁領域24の濃度および絶縁膜36の厚さ等により決まる。
【0039】
そして、図8で時間が“t3 ”から“t4 ”に推移すると、電極30がONとなってその直下で、図9の垂直転送チャネル12a部分に電荷が移動する。しかし、このときは既に電位分布が図6から図9に変化していることから、電荷はこのチャネル部分に溜まることができず、移動した先から電位障壁領域24を介して電荷掃捨ドレイン26側に導かれる。
電荷掃捨ドレイン26は、図3に示す如く、コンタクト孔36aを介して制御電極34に直接接触していることから、電荷掃捨ドレイン26に掃き捨てられた電荷は、制御電極34を介して外部に排出される。
したがって、図8に示すように、“t4 ”及び“t5 ”の間に電極30の直下に送られてくる電荷は、遅くとも“t6 ”以後は垂直転送チャネル12aから完全に消失し、したがって水平CCD4からも出力されず間引かれる。
以上の動作は2パルス目も同様である。
【0040】
本実施形態のCCDイメージャでは、有効485ラインを2ラインごとに電荷掃捨て部を介して間引き、残りの2ラインにより構成される全エリアの半分のラインをまず最初の1/60秒で読出し、次に電荷を読出すラインと間引くラインとを切り替えることにより、残りの半分のラインを次の1/60秒で読み出すことができる。すなわち、Gが市松模様でRとBが線順次の色コーディングを保ったまま全エリアの信号(但し、垂直解像度が従来の半分)を1/60秒にて出力できる。
このため、従来方式のように全エリアの信号電荷をメモリに取り込むことなくNTSC仕様のモニタに直接入力することが可能となった。
【0041】
以上は、画素2ライン分を読出し、次の2ラインごとに電荷読出しと掃捨てとを繰り返す場合について説明したが、2ラインづつに限らず、色フィルタアレイの配列に応じて、1ラインごと或いは他の複数ラインごとに行なうことができる。
この結果、モニタに限らず、種々の画像入力機器にあわせて撮影画像のフレームレートを任意な倍率で変更することが可能となる。
【0042】
また、モニタ表示等の必要がなくフレームレートを変更しない場合、このCCDイメージャでは、垂直CCD12に3相駆動方式を採用して全画素の信号電荷を一斉に垂直CCD12に掃き出し、1/30秒かけて1フレーム分の完全な画像を画素混合を行なわずに順次読み出すことができる。この場合、垂直解像度が高く、光電変換時と信号電荷の読出し時との時間的なズレが小さいことから、動画及び静止画双方とも解像感の高い鮮明な画像を得ることが可能である。
【0043】
本発明は本実施形態の記載に限定されず、種々の変更が可能である。
たとえば、前記した電荷掃捨ドレイン26は、掃き捨てられた電荷を制御電極34側でなく、基板18側に逃がす構造でもよい。
先の説明では、制御電極34によって電位障壁領域24のみならず電荷掃捨ドレイン26の電位を変化させるとした。しかし、制御電極34を電荷掃捨ドレイン26に接触させない構造では、電荷掃捨ドレイン26は垂直転送チャネル12aよりも予め低い電位で固定しておき、制御電極34によって電位障壁領域24のみ制御するようにしても構わない。
本発明は、画素単位の信号電荷、ひいてはライン単位の信号電荷を任意に掃き捨てるもので、いわゆるオーバフロードレインといった余剰電荷の掃捨て部を、各画素に或いは垂直CCDと水平CCDとの接続箇所に設けることに対し、本発明が何ら制限を加えないことはいうまでもない。
【0044】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係わる固体撮像装置によれば、従来と同様に全画素の信号を一斉に垂直CCDに読み出し出力することができるほか、従来ではできなかった垂直方向に連なった画素列の任意の画素における発生電荷を、例えば画素単位,画素ライン単位といった任意のまとまりで掃き捨てることができる。
たとえば、Gが市松模様でRとBが線順次といったRGBの繰返し最小単位が2ラインにわたる場合、2ラインごとに、読出す画素と不純物領域に掃き捨てる画素とを分けることにより、通常の2倍のフレームレートにて撮影画像を出力することが可能となる。これにより、例えばフレームレートが30で、1Hが63.5μsecの固体撮像装置の場合、フレームメモリを経由させることなくモニタ出力が可能となる。
また、任意のライン数の信号電荷を掃き捨てる(間引く)ことができ、このため2倍速,3倍速と任意の倍率の出力モードで全エリアからの画像を得ることが可能となる。
【0045】
以上より、出力データを表示装置に入力する前に外部でのメモリ処理等が不要で、駆動周波数を上げずにフレームレートを適宜変更できる汎用性の高い全画素読出し方式の固体撮像素子を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる全画素読出し方式のCCDイメージャの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1のA部を拡大して示す概略平面図である。
【図3】電荷掃捨部が形成された画素領域の概略構成を示す、図2のII−II線に沿った概略断面図である。
【図4】電荷を掃き捨てない2ラインを転送する時の垂直転送クロック信号および制御信号のタイミングチャートである。
【図5】同2ラインについて、垂直CCDによる電位井戸と電荷の推移を示す図である。
【図6】同2ラインの電荷を転送時の図3の断面におけるポテンシャルイメージ図である。
【図7】電荷を掃き捨てる次の2ラインを垂直転送クロック信号および制御信号のタイミングチャートである。
【図8】同2ラインについて、垂直CCDによる電位井戸と電荷の推移を示す図である。
【図9】同2ラインの電荷を転送時の図3の断面におけるポテンシャルイメージ図である。
【図10】従来のインタライン転送方式のCCD型固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2…撮像部、4…水平CCD(水平転送部)、4a…水平転送チャネル、6…出力部、8…フォトダイオード(受光部)、10…読出ゲート、12…垂直CCD(垂直転送部)、12a…垂直転送チャネル、14…ユニットセル(画素)、16…電荷掃捨部、18…半導体基板、20…p型ウェル、22…チャネルストップ用の不純物領域、24…電位障壁領域、26…電荷掃捨ドレイン(不純物領域)、28,30,32…電極、34…制御電極、36…絶縁膜、36a…コンタクト孔、38,40…電極、H2,H3 …水平転送電極、V1,V2,V3 …垂直転送電極、φH1,φH2 …水平転送クロック信号、φV1,φV2,φV3 …垂直転送クロック信号、φc …制御信号。

Claims (4)

  1. マトリックス状に配列された受光部と、受光部で発生した電荷を列方向に転送する垂直転送部と、垂直転送部から送られてきた電荷を行方向に転送する水平転送部と、を有する固体撮像装置であって、
    前記垂直転送部と前記水平転送部との接続箇所付近に、前記垂直転送部から送られてきた電荷を印加される制御信号に応じて選択的に掃き捨てる電荷掃捨て部が設けられ、
    前記電荷掃捨て部は、前記制御信号が印加される制御電極と、
    制御電極の下方の半導体基板に形成され、前記制御信号に応じて障壁電位の大きさが変化し、前記垂直転送部から電荷を前記不純物領域に導くときに前記垂直転送部に対する障壁電位を下げる電位障壁領域と、
    前記制御電極と電気的に接続されて、印加される制御信号に応じて垂直転送部に対する電位が制御されることにより、垂直転送部から電荷が導かれて掃き捨てられる不純物領域とを有する
    固体撮像装置。
  2. 前記垂直転送部と前記水平転送部との接続箇所付近に、前記受光部を有しない疑似画素が設けられ、前記電荷が掃き捨てられる不純物領域は、当該疑似画素内に形成されている
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記制御信号は、前記電荷が掃き捨てられる不純物領域が前記画素ごとに発生した電荷を単位として掃き捨て可能に、前記垂直転送部の電荷転送タイミングに同期したパルス列から構成されている
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記電荷が掃き捨てられる不純物領域は前記垂直転送部ごとに設けられ、
    前記制御信号は、前記マトリックス状に配列された全ての受光部について、その発生電荷を前記不純物領域が行単位で掃き捨て可能に、各垂直転送部間で同期したパルス列から構成されている
    請求項3に記載の固体撮像装置。
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