JP3749877B2 - 無線通信装置及び無線通信システム - Google Patents

無線通信装置及び無線通信システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のアンテナを有する無線通信装置及び無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の移動通信用の無線通信装置は、テレビジョンのような動画の放送を受信する際に問題となるフェージングの影響を軽減するため、単体の端末もしくは移動機上のアンテナにてダイバーシチを行なったり、スマートアンテナを構成したりしていた。しかしながら、前者においては、比較的構成は簡単であるものの、アンテナの利得が十分取れないため、S/N比が悪くなり、単なるダイバーシチでは、受信品質を高品質に保つことが難しいといった問題がある。後者は、位相差給電のアンテナアレーを用い、電気的にビーム走査することで、到来波の方向にビームを向ける方法であるが、アンテナアレーの移相値を計算する制御上の信号処理に時間がかかることや、到来波の方向は、比較的短時間にて大きく変化することがあるため、その変化に追随することが実際には難しく、この方法もまた受信品質を高品質に保つことが難しいという問題がある。
【0003】
一方、無線通信装置をアドホックネットワークにて接続し、お互いに受信信号を合成することで、受信レベルを改善するといった方法が提案されている(特開2001-189971参照)。この方法を用いれば、各端末の受信信号を足し合わせることが可能となるために、受信レベルの改善が図れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公開公報に開示された従来の手法では、高利得なアンテナを用いている端末同士でアドホックネットワークを形成する場合に、各端末の追随能力が不十分で、追随が間に合わない場合などのように各端末の受信能力がもともと不十分な場合には、所期の目的であるダイバーシチ受信を果たせなくなる可能性が高い。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、他の無線通信装置と共同して無線信号の受信を行うことで、安定した受信を可能とする無線通信装置及び無線通信システムを提供することにある。
【0006】
本発明の一態様によれば、第1の無線装置からの無線信号を受信する複数の第1のアンテナからなるアンテナアレーと、前記複数の第1のアンテナの位相及び振幅を設定する移相器と、前記移相器を制御するための制御信号を生成する制御部と、前記第1の無線装置と無線通信可能な第2の無線装置との間で無線信号を送受信する第2のアンテナと、前記第2のアンテナで受信された前記第2の無線装置から送信された前記制御信号を含む無線信号を復調するとともに、前記制御信号を前記第2のアンテナから送信する制御を行う他装置用送受信部と、を備えることを特徴とする無線通信装置が提供される。
また、本発明の一態様によれば、第1の無線装置からの無線信号を受信する複数の第1のアンテナからなるアンテナアレーと、前記複数の第1のアンテナの位相及び振幅を設定する移相器と、前記移相器を制御するための制御信号を生成する制御部と、第2の無線装置との間で無線信号を送受信する第2のアンテナと、前記第2のアンテナで受信された前記第2の無線装置からの無線信号を復調するとともに、前記制御信号を前記第2のアンテナから送信する制御を行う他装置用送受信部と、前記アンテナアレーで受信された前記第1の無線装置からの無線信号の復調処理を行う受信部と、を備え、前記他装置用送受信部は、前記受信部での受信信号を前記第2のアンテナから送信する制御を行うことを特徴とする無線通信装置が提供される。
また、本発明の一態様によれば、第1の無線装置からの無線信号を受信する複数の第1のアンテナからなるアンテナアレーと、前記複数の第1のアンテナの位相及び振幅を設定する移相器と、前記移相器を制御するための制御信号を生成する制御部と、第2の無線装置との間で無線信号を送受信する第2のアンテナと、前記第2のアンテナで受信された前記第2の無線装置からの無線信号を復調するとともに、前記制御信号を前記第2のアンテナから送信する制御を行う他装置用送受信部と、を備え、前記アンテナアレー、前記移相器、前記第2のアンテナ、前記制御部および前記他装置用送受信部をそれぞれ有する複数の無線通信装置が設けられ、前記複数の無線通信装置のうち少なくとも一つの代表無線通信装置は、無線信号の到来方向を推定する到来方向推定部を有し、前記代表無線通信装置は、前記推定された到来方向に関する情報を含む無線信号を前記第2のアンテナから送信し、前記代表無線通信装置以外の無線通信装置はそれぞれ、前記推定された到来方向に関する情報を含む無線信号を前記第2のアンテナで受信し、その受信信号に基づいて前記移相器にて前記第1のアンテナの位相及び振幅を設定することを特徴とする無線通信システム。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る無線通信装置及び無線通信システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る無線通信装置の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図1の無線通信装置は、複数の第1のアンテナ1を有するアンテナアレー2と、移相回路3と、受信回路4と、制御回路5と、第2のアンテナ6と、他装置用無線機7とを備えている。
【0009】
アンテナアレー2は、放送や通信など基地局からの信号を受信するためのものである。移相回路3は、アンテナアレー2を構成する複数の第1のアンテナ1それぞれの位相と振幅を設定する。受信回路4は、アンテナアレー2で受信された信号を合成して復調する。制御回路5は、移相回路3を制御するための制御信号を生成する。
【0010】
第2のアンテナ6は、他の無線通信装置と通信を行うためのものであり、他の無線通信装置から送られてくる制御信号を受信したり、制御回路5の制御信号を他の無線通信装置に送信する。
【0011】
ここで、他の無線通信装置は、無線端末と基地局のどちらでもよい。他の無線通信装置との通信は、他装置用無線機7と他の無線通信装置内の無線機との間でアドホックネットワークを確立し、そのネットワークを介して通信を行う。
【0012】
図2は図1の詳細構成を示すブロック図である。移相回路3は、第1のアンテナ1ごとに設けられる移相部11及び振幅変更部12と、合成部13とを有する。
【0013】
受信回路4は、アンテナアレー2で受信された信号を復調する受信部14と、復調信号の評価を行う評価部15とを有する。他装置用無線機7は、第2のアンテナ6で受信された信号の復調処理を行う受信回路16と、第2のアンテナ6から送信される信号の変調処理を行う送信回路17と、送受信時に共用される共用回路18とを有する。
【0014】
図3は図1と同様の構成をもつ無線通信装置を車両に搭載した無線通信システムの一例を示している。図3の各車両21は、図1のアンテナアレー2に対応する放送用スマートアンテナ22と、図1の第2のアンテナ6に対応するアドホック用アンテナ23とを有する。
【0015】
複数の車両21のうち、一台の車両24(以下、代表車両と呼ぶ)が制御回路5の制御信号の最適化を行い、最適化された制御信号(具体的には、アンテナアレー2内の各第1のアンテナ1の重み付け係数)を、アドホック用アンテナ23を介して他の車両21に送信する。代表車両24は、スマートアンテナ22のビーム方向をある程度任意の方向に可変できるため、自由度が高くて高精度の制御信号の最適化処理が可能になる。
【0016】
また、制御信号の最適化に必要な信号処理も代表車両24が行うため、他の車両21で信号処理を行う必要がなくなり、全体的な処理時間の節約になる。アドホックネットワークに属する車両21が順に代表車両24になるようにすれば、最適化処理を均一化できる。
【0017】
このように、第1の実施形態では、アンテナアレー2の制御信号を、第2のアンテナ6を介して他の無線通信装置に送信したり、その逆に、他の無線通信装置でのアンテナアレー2の制御信号を、第2のアンテナ6を介して受信できるため、他の無線通信装置での制御信号を利用してアンテナアレー2の位相や振幅を設定できることから、安定した受信が可能になる。
【0018】
また、代表的な無線通信装置を決めておけば、それ以外の無線通信装置は、代表的な無線通信装置からの制御信号を利用してアンテナアレー2を制御できるため、個々の無線通信装置での処理を簡略化できる。
【0019】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、アンテナアレー2での受信信号を他の無線通信装置に送信するものである。
【0020】
図4は本発明に係る無線通信装置の第2の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図4の無線通信装置は、図1の構成に加えて、受信回路4から他装置用無線機7に受信信号を伝送する信号経路L1を有する。
【0021】
図5は図4の詳細構成を示すブロック図である。図5の構成に加えて、受信回路4内の受信部14から他装置用無線機7に送信される信号経路L2と、他装置用無線機7から受信回路4内の受信部14に送信される信号経路L3とを有する。
【0022】
図6は図4と同様の構成をもつ無線通信装置を車両21に搭載した無線通信システムの一例を示している。代表車両24は、他の車両21での受信信号をアドホック用アンテナ23を介して受信し、すべての車両21での受信信号を考慮に入れて放送用スマートアンテナ22の制御信号の最適化を行う。このため、第1の実施形態よりも高精度に制御信号の最適化を行うことができる。代表車両24は、制御信号の最適化に特化した処理を行い、自らが放送の受信を行わないとしても、他の車両21からの受信信号により放送の受信が可能である。
【0023】
このように、第2の実施形態では、他の無線通信装置での受信信号を第2のアンテナ6を介して受信するようにしたため、アンテナアレー2の制御信号をより高精度に最適化することができる。
【0024】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、無線通信装置ごとに、放送用スマートアンテナ22のビーム制御方向をずらすものである。
【0025】
第3の実施形態のブロック構成は図4と同様であるため、説明を省略する。図7は第3の実施形態の無線通信装置を車両21に搭載した無線通信システムの一例を示す図である。図示の3台の車両21,24は、いずれも放送用スマートアンテナ22のビーム制御方向が互いにずれている。各車両21,24は、割り当てられたビーム制御方向の範囲内でビーム方向をスキャンし、無線信号を受信する。
【0026】
どの車両21がどのような範囲のビーム制御方向をスキャンするかは、予め決めていてもよいし、代表車両24が決めてもよい。
【0027】
第3の実施形態では、基地局や放送局などからの無線信号を受信する場合に、到来波のスキャンを各車両21,24で分担して行うため、無線信号の到来方向の割り出しを高速に行うことができる。
【0028】
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、各無線通信装置のビーム方向を、最適なビーム方向からそれぞれ異なる方向にずらすものである。
【0029】
第4の実施形態のブロック構成も図4と同様であるため、説明を省略する。図8は第4の実施形態の無線通信装置を車両21に搭載した無線通信システムの一例を示す図である。図示の3台の車両21,24は、放送用スマートアンテナ22のビーム方向を、最適なビーム方向からそれぞれ異なったオフセット量だけずらしている。
【0030】
このように、各車両21,24ごとに、放送用スマートアンテナ22のビーム方向を最適な方向からそれぞれ異なるオフセット量だけずらすため、各車両21,24のビーム方向を合計すると、広範な範囲からの無線信号を受信することができる。いずれかの車両で受信した無線信号はアドホック用アンテナ23を介して他の車両に伝送できるため、到来波のビーム方向が急激に変化した場合でも、継続して安定した受信が可能になる。
【0031】
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、無線通信装置内にアンテナ方向推定回路を設けるものである。
【0032】
図9は本発明に係る無線通信装置の第5の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図9の無線通信装置は、図1の構成に加えて、アンテナアレー2の向きを推定するアンテナ方向推定回路25を備えている。アンテナ方向推定回路25は、車載の場合にはカーナビゲーションシステムで実現されている。カーナビゲーションシステムでの詳細な手法の説明は省くが、車載のアンテナは、自動車などの移動体に固定され、自動車の進行方向に対して一対一でアンテナの向きが決定されるとすると、GPS衛星からの信号による位置情報の時間変化と、地図上の道路情報に基づいて、自動車の進行方向を精度良く求めることができる。
【0033】
一方、携帯端末では、実用化されている電子コンパスなどを用いることでアンテナ方向の推定が可能となる。携帯端末の同一面にアンテナアレー2と電子コンパスを一体化して取り付けることで、アンテナアレー2の向いている方向を明確化できる。
【0034】
図10は図9の詳細構成を示すブロック図である。図10の無線通信装置は、図2の構成に加えて、アンテナ方向の推定を行うジャイロ26を有する。ジャイロ26は、角速度センサによりアンテナ方向を推定する。
【0035】
このように、第5の実施形態では、アンテナアレー2の制御信号に加えて、アンテナ方向推定回路25によって得たアンテナの向きを他の無線通信装置に送信することで、アンテナアレー2の制御信号の精度をさらに向上することができる。
【0036】
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、アンテナ方向推定回路の他に、到来波推定回路を設けるものである。
【0037】
図11は本発明に係る無線通信装置の第6の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図11の無線通信装置は、アンテナ方向推定回路25と、アンテナアレー2に接続される受信回路アレー31と、アンテナアレー2で受信される到来波の方向を推定する到来波推定回路32と、到来波の受信時刻を計時する時計33と、第2のアンテナ6を介して無線信号の送受信を行う他装置用無線機7とを備えている。到来波推定回路32及び時計33は他装置用無線機7に接続されている。
【0038】
受信回路アレー31は、アンテナアレー2内の第1のアンテナ1それぞれごとに受信回路を有する。これら受信回路で受信された信号は他装置用無線機7に伝送される。
【0039】
図12は図11の詳細構成を示すブロック図である。受信回路アレー31内の各受信回路34は、到来方向推定回路32と他装置用無線機7内の送信回路17とに接続されている。
【0040】
他装置用無線機7は、アンテナアレー2での受信信号と、アンテナ方向推定回路25で推定されたアンテナ方向と、到来波推定回路32で推定された到来波方向と、時計33で計時された到来波の受信時刻とを、第2のアンテナ6を介して他の無線通信装置に送信する。受信時刻を送信する理由は、各無線通信装置での受信信号を時間軸上で同期させる必要があるためである。
【0041】
到来波推定回路32の他に、アンテナ方向推定回路25を設けている理由は、到来波の方向を推定するには、アンテナの方向データが必要になるためである。なお、到来波の推定には、一般に用いられているMUSICアルゴリズムを用いればよい。
【0042】
他の無線通信装置からの受信信号、推定されたアンテナ方向、到来波方向及び受信時刻情報を受信すると、受信時刻情報に基づいて、同時刻に自装置で受信された受信信号を検索し、同時刻の受信信号を互いに組み合わせることで、到来波方向を推定する。
【0043】
なお、時計33は、実際の時刻を計時するものでなくてもよく、GPS衛星から送信されてくる時刻情報や、総務省の通信総合研究所から送信される時刻情報を含む無線信号を受信して時刻を検出してもよい。
【0044】
このように、第6の実施形態では、他の無線通信装置での受信信号の到来波方向も考慮に入れてアンテナアレー2の制御信号を生成するため、より安定な受信が可能になる。
【0045】
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、アンテナアレー2を単体の第1のアンテナ1に置き換えたものである。
【0046】
図13は本発明に係る無線通信装置の第7の実施形態の概略構成を示すブロック図、図14は図13の詳細構成を示すブロック図である。図13の無線通信装置は、図11と比べて、アンテナアレー2を単体の第1のアンテナ1に置き換え、かつ受信回路アレー31を単体の受信回路34に置き換えた点で異なっている。
【0047】
他装置用無線機7は、第1のアンテナ1での受信信号を、第2のアンテナ6を介して送信する。また逆に他の無線機から送られてきた、他の複数の無線機によって受信された信号と第1のアンテナ1によって受信信号された信号の両方を用いて、受信信号の到来方向を推定する。
【0048】
図13及び図14のような構成にすることにより、低周波数の到来波にも対応可能になる。周波数が低くなるほどアンテナ単体の大きさが大きくなり、アンテナアレー2を構成することが物理的に困難になる。例えば、テレビの周波数帯では、少なくとも1m近い長さのアンテナが必要であり、高精度のアンテナアレー2を構成するには、個々のアンテナを1m以上離して配置する必要がある。
【0049】
本実施形態では、離れた位置に存在する他の無線機との組み合わせによりアンテナアレー2を構成するため、小型の無線機において低周波数帯でも到来波の推定が可能になる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、第1のアンテナの位相及び振幅設定用の制御信号を第2のアンテナから送信するため、この制御信号を受信した他の無線通信装置は、受信した制御信号を用いて自装置内のアンテナアレーの位相及び振幅を精度よく設定できる。これにより、複数の無線通信装置が互いに協力しあって安定した受信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線通信装置の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1の詳細構成を示すブロック図。
【図3】図1と同様の構成をもつ無線通信装置を車両に搭載した無線通信システムの一例を示す図。
【図4】本発明に係る無線通信装置の第2の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図5】図4の詳細構成を示すブロック図。
【図6】図4と同様の構成をもつ無線通信装置を車両21に搭載した無線通信システムの一例を示す図。
【図7】第3の実施形態の無線通信装置を車両21に搭載した無線通信システムの一例を示す図。
【図8】第4の実施形態の無線通信装置を車両21に搭載した無線通信システムの一例を示す図。
【図9】本発明に係る無線通信装置の第5の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図10】図9の詳細構成を示すブロック図。
【図11】本発明に係る無線通信装置の第6の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図12】図11の詳細構成を示すブロック図。
【図13】本発明に係る無線通信装置の第7の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図14】図13の詳細構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 第1のアンテナ
2 アンテナアレー
3 移相回路
4 受信回路
5 制御回路
6 第2のアンテナ
7 他装置用無線機
11 移相部
12 振幅変更部
13 合成部
14 受信部
15 評価部
16 受信回路
17 送信回路
18 共用回路
21 車両
22 放送用スマートアンテナ
23 アドホック用アンテナ
24 代表車両
25 アンテナ方向推定回路
26 ジャイロ
31 受信回路アレー
32 到来方向推定回路
33 時計

Claims (10)

  1. 第1の無線装置からの無線信号を受信する複数の第1のアンテナからなるアンテナアレーと、
    前記複数の第1のアンテナの位相及び振幅を設定する移相器と、
    前記移相器を制御するための制御信号を生成する制御部と、
    前記第1の無線装置と無線通信可能な第2の無線装置との間で無線信号を送受信する第2のアンテナと、
    前記第2のアンテナで受信された前記第2の無線装置から送信された前記制御信号を含む無線信号を復調するとともに、前記制御信号を前記第2のアンテナから送信する制御を行う他装置用送受信部と、を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 第1の無線装置からの無線信号を受信する複数の第1のアンテナからなるアンテナアレーと、
    前記複数の第1のアンテナの位相及び振幅を設定する移相器と、
    前記移相器を制御するための制御信号を生成する制御部と、
    第2の無線装置との間で無線信号を送受信する第2のアンテナと、
    前記第2のアンテナで受信された前記第2の無線装置からの無線信号を復調するとともに、前記制御信号を前記第2のアンテナから送信する制御を行う他装置用送受信部と、
    前記アンテナアレーで受信された前記第1の無線装置からの無線信号の復調処理を行う受信部と、を備え、
    前記他装置用送受信部は、前記受信部での受信信号を前記第2のアンテナから送信する制御を行うことを特徴とする無線通信装置
  3. 前記第1のアンテナの方向を推定するアンテナ方向推定部を備え、
    前記他装置用送受信部は、前記第1のアンテナの推定された方向に関する情報を前記第2のアンテナから送信する制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 第1の無線装置からの無線信号を受信する複数の第1のアンテナからなるアンテナアレーと、
    前記複数の第1のアンテナの位相及び振幅を設定する移相器と、
    前記移相器を制御するための制御信号を生成する制御部と、
    第2の無線装置との間で無線信号を送受信する第2のアンテナと、
    前記第2のアンテナで受信された前記第2の無線装置からの無線信号を復調するとともに、前記制御信号を前記第2のアンテナから送信する制御を行う他装置用送受信部と、を備え、
    前記アンテナアレー、前記移相器、前記第2のアンテナ、前記制御部および前記他装置用送受信部をそれぞれ有する複数の無線通信装置が設けられ、
    前記複数の無線通信装置のうち少なくとも一つの代表無線通信装置は、無線信号の到来方向を推定する到来方向推定部を有し、
    前記代表無線通信装置は、前記推定された到来方向に関する情報を含む無線信号を前記第2のアンテナから送信し、
    前記代表無線通信装置以外の無線通信装置はそれぞれ、前記推定された到来方向に関する情報を含む無線信号を前記第2のアンテナで受信し、その受信信号に基づいて前記移相器にて前記第1のアンテナの位相及び振幅を設定することを特徴とする無線通信システム
  5. 前記到来方向推定部は、他の前記無線通信装置からの受信信号、推定されたアンテナ方向、到来方向および受信時刻情報に基づいて、同時刻の受信信号を互いに組み合わせるこ とで、無線信号の到来方向を推定することを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 前記複数の無線通信装置内の前記アンテナアレーのビーム可変方向が前記アンテナアレーごとにずれるように、前記複数の無線通信装置内の前記制御部はそれぞれ、対応する前記移相器を制御することを特徴とする請求項4または5に記載の無線通信システム。
  7. 前記複数の無線通信装置内の前記アンテナアレーのビーム可変方向が前記到来方向推定部で推定された無線信号の到来方向に対してそれぞれ異なるオフセット量をもつように、前記複数の無線通信装置内の前記制御部はそれぞれ、対応する前記移相器を制御することを特徴とする請求項4または5に記載の無線通信システム。
  8. 第1の無線装置からの無線信号を受信する複数の第1のアンテナからなるアンテナアレーと、
    前記複数の第1のアンテナそれぞれでの受信信号の復調処理を行う受信部と、
    第2の無線装置との間で無線信号を送受信する第2のアンテナと、
    前記第1のアンテナの方向を推定するアンテナ方向推定部と、
    前記受信部での受信信号の到来方向を推定する到来方向推定部と、
    前記受信部での受信信号の受信時刻情報を出力する受信時刻情報出力部と、
    前記受信部の出力、前記アンテナ方向推定部で推定された前記第1のアンテナの方向、前記到来方向推定部で推定された到来方向、および前記受信時刻情報出力部から出力された受信時刻情報とを前記第2のアンテナから送信するとともに、前記第2のアンテナでの受信信号の復調処理を行う他装置用送受信部と、を備えることを特徴とする無線通信装置。
  9. 第1の無線装置からの無線信号を受信する第1のアンテナと、
    前記第1のアンテナでの受信信号の復調処理を行う受信部と、
    第2の無線装置との間で無線信号を送受信する第2のアンテナと、
    前記第1のアンテナの方向を推定するアンテナ方向推定部と、
    前記第1のアンテナの最適なビーム方向を推定するアンテナ方向推定部と、
    前記第1のアンテナでの受信信号の到来方向を推定する到来方向推定部と、
    前記受信部での受信信号の受信時刻情報を出力する受信時刻情報出力部と、
    前記受信部の出力、前記アンテナ方向推定部で推定された前記第1のアンテナの方向、前記到来方向推定部で推定された到来方向、および前記受信時刻情報出力部から出力された受信時刻情報とを前記第2のアンテナから送信するとともに、前記第2のアンテナでの受信信号の復調処理を行う他装置用送受信部と、を備えることを特徴とする無線通信装置。
  10. 前記到来方向推定部は、前記第2のアンテナで受信され前記他装置用送受信部で復調された信号ならびに前記第1のアンテナでの受信信号に基づいて、前記第1のアンテナでの受信信号の到来方向を推定することを特徴とする請求項8または9に記載の無線通信装置。
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