JP3748805B2 - Gps受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、GPS受信装置に関し、詳細には、GPS受信装置での信号受信における妨害波の識別に関する。
【0002】
【従来の技術】
GPS受信装置は、L1と呼ばれる1,575.42MHzの搬送波に測距信号としてC/Aコードが載せられたGPS信号を衛星から受信して測位を行う。C/Aコードは、PRN(Pseudo Random Noise;擬似ランダム)符号であり、個々の衛星に異なる系列の符号が割り当てられている。GPS受信装置は、各衛星に固有の符号を用いることによって、目的の衛星からのGPS信号を復調することができる。GPS受信装置は、一般的に、GPS信号を復調する信号処理部(チャンネル)を複数持ち、同時に複数の衛星を捕捉し測位に用いることができる。
【0003】
GPS受信装置において、衛星の受信から捕捉の過程で考慮すべき受信障害として、マルチパスや相互相関がある。マルチパスは、受信装置と衛星間の距離(擬似距離)の測定に誤差をもたらし、測位解精度を劣化させる。なお、’00.5月にSA(Selective Availability)が解除されたことにより、GPS測位の誤差要因に占めるマルチパスの割合が大きくなった。
【0004】
GPSで用いられるPRN符号において、異なる系列の相互相関は非常に低い。理想的には、目的の衛星の系列でなければ、その衛星のGPS信号を復調することができない。しかし、実際のC/Aコードの相互相関は、自己相関と比べて非常に小さいものの、ゼロとみなすことはできない。非常に稀であるが、系列の異なる2つの衛星が非常に近いドップラー周波数を持っている場合、相互相関によって誤った衛星の捕捉が行われ、測位解精度の劣化が現れることがある。
【0005】
このような、マルチパスや相互相関による測位解精度への影響を排除するために、CN(信号対雑音電力比)スレッショルドが設けられている。つまり、マルチパスは反射波であるので、直接波の信号と比べて信号強度が低く、したがって、受信CN(受信した信号のCN)が低い。そこで、受信CNに閾値を設け、直接波の信号と区別するために用いる。この場合に用いられるのがCNスレッショルドである。受信CNがCNスレッショルド以下であれば、その信号をトラッキングしないか、或いはその衛星の信号を測位演算に使用しないようにする。このことにより、マルチパスの測位解精度への影響を回避することができる。
【0006】
CNスレッショルドは、システム設計時において、可能な最も条件の良い場合の受信CN(図6において符号81で示している)に対して十数dB低い値として決定され、GPS受信装置には、この決定されたCNスレッショルドが予め設定される。GPS受信が良好である場合の、CNスレッショルドと受信CNの関係を図6に示す。図6では、縦軸に受信CNレベルを[dBHz]で表している。図6において、信号とは、目的の衛星から受信した直接波を指し、妨害波とは、建物や乗り物で反射して入ってきたマルチパスや、相互相関により誤って復調された、異なるPRNコードの信号を指している。上記のように設定されたCNスレッショルド(符号91)を用いることによって、信号のCNレベル(符号61)はCNスレッショルドより高くなり、妨害波のCNレベル(符号71)はCNスレッショルド以下になる。GPS受信装置では、CNスレッショルドとして、システム設計時に決定された固定の値が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、GPSアンテナの受信感度は、下記に代表される設置条件によって異なってくる。
・アンテナ設置位置の違い(ルーフ上/車室内)
・車種の違い
・フロントやリアのガラス面との距離、角度(車室内に設置の場合)
・アンテナの種類やケーブル長
・他の車載機との距離(車室内に設置の場合)
例えば、アンテナをルーフ上に設置した場合に比べ、ダッシュボード上に設置した場合では、信号は減衰して受信CNは低くなる。また、アンテナ搭載のLNA(Low Noise Amplifier)の仕様や、ケーブル長に依存して受信CNが高くなることもある。このため、同じGPS受信装置であっても、CNスレッショルドと受信CNの関係が図6の場合と異なってくる場合がある。
【0008】
図7は、GPS受信装置の受信感度が高い環境での、CNスレッショルドと受信CNの関係を示している。受信感度が高まることによって、目的の衛星からの直接波の信号と妨害波の双方の受信CNが高くなる。このとき、CNスレッショルドとしては図6の場合と同じ値(符号91)が用いられるので、妨害波の一部はCNスレッショルドより高くなり、信号と妨害波を区別することができない場合が生ずる。妨害波が誤って測位に用いられると、測位解精度が劣化する。
【0009】
このことを避ける為には、CNスレッショルドを高めに設定する必要がある。しかし、そのようにすると、アンテナをダッシュボード上に設置した場合に、受信感度が低下し弊害が出る。低仰角の衛星受信、街路樹による減衰等で、信号の受信CNがCNスレッショルドを下回る場合、本来は測位に用いることのできる信号を、測位に用いることができず、測位解精度が劣化、もしくは非測位となってしまう。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされた。すなわち、本発明は、GPS受信装置の使用環境に合わせてCNスレッショルドを適応的に変化させ、GPSアンテナの設置環境によらず、常に信号と妨害波を的確に区別することのできるGPS受信装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、GPS受信装置に、受信中の信号の受信CNに基づいてCNスレッショルドを決定する閾値決定手段を付加する。この閾値決定手段は、記憶手段に格納されたテーブルを参照して閾値を決定する(請求項1)。このことによって、設置環境に応じて適応的にCNスレッショルドを決定することが可能になる。
【0012】
受信中の信号の受信CNの最大値(以下、CN_maxと記す)を用いて、最適なCNスレッショルドを決定することが適切である(請求項2)。受信中の信号のCN_maxの取得を複数回行って、平均値を求めてそれをCN_maxとすることもできる(請求項3)。
【0013】
CN_maxの取得は、良好なGPS受信であることに対応する所定条件が満たされる場合のみ行われるのがより好ましい(請求項4)。良好なGPS受信であるかは、例えば、GPS信号が受信できる衛星の数が所定数以上であるという条件で決定することができる(請求項5)。
【0014】
CN_maxを求めることを継続的に行い、CNスレッショルドの更新を継続的に行うことで、測位解精度を常に高い精度に保つことができる(請求項6)。
【0015】
CNスレッショルドは、CN_maxから所定値を減算して決定することができる(請求項7)。例えば、CN_maxから固定値(例えば十数dB)を引いて求めても良い。
【0016】
なお、 CN_max は、GPS受信装置の生産時またはプログラム領域で、あらかじめデフォルト値に初期化しておくことで、CNスレッショルドが決定されるまでの間はデフォルト値を用いることができる(請求項8)。
【0017】
請求項9に記載の発明は、複数の衛星からのGPS信号を受信し測位を行うGPS受信装置であって、捕捉可能な衛星が所定数以上ある場合に、捕捉可能な衛星からのGPS信号の受信CNのうち最大値を記憶する第1記憶手段と、第1記憶手段に記憶された最大値のうち平均値としての平均CN値を算出する算出手段と、想定される平均CN値毎に最適な閾値を対応付けたテーブルを格納する為の第2記憶手段と、算出手段によって算出された平均CN値に対応する閾値を第2記憶手段に格納されたテーブルを参照して取得して閾値の更新を行う制御手段とを備えている。
【0018】
請求項9に記載の発明において、制御手段によって、閾値を常に最適な値に更新することができる。さらに、このGPS受信装置は、更新された閾値と、受信されたGPS信号の受信CNとを比較することによって、測位に用いる衛星を決定する衛星決定手段を備える。衛星決定手段は、使用環境に合わせて最適に保たれる閾値を用いて衛星の決定を行うことができるので、使用環境によらず常に妨害波を排除して測位を行うことが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態としてのGPS受信装置1の構成を表すブロック図である。GPS受信装置1は、RF部2、デジタル相関処理部3、測位演算部4から構成される。RF部2は、基準クロック24、シンセサイザ23、ダウンコンバータ21、及びA/Dコンバータ22から成り、GPSアンテナ5で受信された信号を中間周波数信号に変換した後にデジタル化して、デジタル相関処理部3に出力する。デジタル相関処理部3は、スペクトラム拡散されているGPS信号を逆拡散するための機能ブロック(キャリア相関部31、PRNコード相関部32、キャリアNCO33、PRNコード発生部34、コードNCO35)をチャンネル数に相当する複数個備えている。デジタル相関処理部3では、搬送波との相関処理、およびPRNコードとの相関処理が行われる。キャリア追尾ループ42、コード追尾ループ41によって、GPS信号のアクイジション(捕捉)及びトラッキング(追跡)において、キャリアNCO(NCO;数値制御発振器)33、コードNCO35がそれぞれ制御される。
【0020】
測位演算部4では、各チャンネルにおけるPRNコード発生部34のコード発生タイミングと、キャリアNCO33の位相変化量をもとにして、位置、速度、方位などの測位解を算出する。測位解を求める為の測位演算は、一定時間間隔で、ここでは1秒毎に実行されることとする。得られた測位解は、入出力データ43としてホストシステムへ渡すことができる。なお、測位演算部4はプロセッサから成り、プログラムの実行に必要なROM、RAM、不揮発性メモリなど(不図示)が接続されているものとする。
【0021】
測位演算部4によって、測位演算の処理と並行して、以下の処理が実行される。
・受信CNの最大値CN_maxを求めるシーケンス(図2)
・CN_maxより、CNスレッショルドを求めるシーケンス(図3)
そして、以上の処理によって決定されたCNスレッショルドが、測位演算の過程における衛星サーチシーケンス内において、GPS信号の選択処理で用いられる(図5)。
【0022】
図2のフローチャートを参照して、CN_maxを求めるシーケンスについて説明する。図2において、CNbuf[i]は、毎秒の測位演算過程における受信CNの最大値を記憶しておくバッファである。カウンタiは、良好なGPS受信の継続期間を計るカウンタであり、電源投入時などシステムが動作を開始した直後に、ゼロに初期化されるものとする。本シーケンスは、測位演算が実行される毎に、すなわち1秒毎に、サブルーチンとして実行される。
【0023】
まず、良好なGPS受信が得られているか判断する(S11)。ここでは、良好なGPS受信であるかを判断する為の基準として、測位に使用している衛星の数が5つ以上であるという基準を用いている。この基準を満たさない場合には(S11:NO)、カウンタiを0に初期化してシーケンスを抜ける(S13、S18)。基準を満たした場合(S11:YES)、カウンタiに1を加える(S12)。さらに、測位に使用している衛星の受信CNのうち、最も高い値をバッファCnbuf[i]に記録する(S14)。
【0024】
次に、良好なGPS受信の経過時間を断する(S15)。ここでは、10秒(i=10)になったかを判断している。10秒に達していれば(S15:YES)、最大受信CNを記録したバッファCnbuf[10:1]から平均値をとり、CN_maxとする。そして、i=0に初期化してシーケンスを終える。ステップS15の条件を満たさない場合(S15:NO)、何もせずにシーケンスを終える(S18)。以上の動作によって、常時GPS受信環境に適応した受信CNの最大値を求め、更新することができる。
【0025】
以上の動作によって求められたCN_maxから、CNスレッショルドを決定する。この動作のフローチャートは、図3に示されている。すなわち、ここでは、不揮発性メモリに予め保存された、各々のCN_maxと、それに対する最適なCNスレッショルドとを記録したテーブルを参照して、CNスレッショルドを決定する(S21)。なお、ステップS21において、テーブルを参照してCNスレッショルドを決定する事に代えて、例えば、CN_maxから所定の数値だけ低くCNスレッショルドを設定するなど、CNスレッショルドを計算によって求めても良い。
【0026】
CN_maxとCNスレッショルドとの対応関係は、テーブルとして不揮発性メモリ内に保存しておくこともできる。その際、適当な範囲で区切ったCN_maxの代表値CN_max_centを求め、CN_max_centとCNスレッショルドとの対応関係をテーブルとして保存しておくのが効率的である。図4(a)は、CN_maxの代表値を求めるグラフである。CN_maxを量子化した代表値が、CN_max_centとして求められる。図4(b)は、CN_max_centに対応する最適なCNスレッショルドのテーブルの一例である。
【0027】
以上説明した図3のシーケンスによって、CN_maxに対応した最適なCNスレッショルドを得ることができる。そして、測位の過程でCNスレッショルドを使用して、受信したGPS信号の選択を行う。この選択は、衛星サーチシーケンスの一部として行われる。図5は、CNスレッショルドを用いたGPS信号の選択を含む衛星サーチシーケンスを表している。
【0028】
まず、サーチする衛星、つまりPRNを決定し、1からNまでリストアップする(S31)。GPS受信装置自身の大まかな位置と時間を持っていれば、保存している航法データより、それぞれの衛星がどの方向にあるのかが分かるので、ここでは仰角の高い順にリストアップする。GPS受信装置の位置と時間を持たないときは、PRNを番号順にサーチする。ステップS32からのループで、サーチを行う。まず、基準クロック24で用いられるオシレータ回路の周波数安定性を、温度や前回測位時の周波数ずれなどから推定する(S33)。次に、j番目にサーチする衛星のドップラー周波数を、GPS受信装置の移動速度、航法データ、サーチの状況などから推定し(S34)、推定したドップラー周波数でサーチを行う(S35)。
【0029】
サーチの結果、アクイジションに成功したら(S36:YES)、捕捉した信号の受信CNを求める(S37)。アクイジションできなかったときは、jに1加算して(S41)、ループの先頭に戻って次のPRNについてサーチを行う。ステップS37で受信CNを求めたら、求められた受信CNとCNスレッショルドの比較を行う(S38)。その結果、受信した衛星の受信CNがCNスレッショルドを上回っていれば(S38:YES)、その衛星の信号をトラッキングし、測位に使用する(S39)。一方、受信CNがCNスレッショルド以下である場合には(S38:NO)、その衛星の信号はトラッキングしない、つまり測位に用いないこととし(S40)、jに1加算して(S41)、ループの先頭に戻って次のPRNについてサーチを行う。
【0030】
ステップS41においてjに1加算した後、リストアップされた全ての衛星について処理をしたかどうか判定する(S42)。jがNを超えていない場合、リストアップされた全ての衛星について処理が終了していない(S42:NO)、ループの先頭に戻って次のPRNについて処理を行う。リストアップした全ての衛星について処理が終了したら(S42:YES)、ループの終了となる。そして、リスト中の全ての衛星についてトラッキングされていれば(S43:YES)、本シーケンスを終了する(S44)。アクイジションが成功しない衛星があった場合は(S43:NO)、ステップS32に戻りもう一度ループを実行する。
【0031】
ここで述べた衛星サーチシーケンスは、CN_maxを求めるシーケンス(図2)又はCNスレッショルドを求めるシーケンス(図3)、また、測位演算処理と並行して行われ、トラッキングした衛星のデータが逐次測位に使用される。そのため、CNスレッショルドが決定していない期間は、不揮発性メモリに予め保存されたデフォルトのCNスレッショルドを用いるものとする。このデフォルト値は、設計もしくは生産時に決定され、所定の条件でGPS受信装置を初期化した際に使用される。
【0032】
以上説明した本発明の実施形態に関し、様々な変形を行うことができる。例えば、受信CNの最大値を求めるシーケンス(図2)に関しては、受信CNの最大値を求める為の様々な変形例が考えられる。ステップS11における、良好なGPS受信であるかを判断する為の基準としての、測位に使用する衛星5個以上という基準は、他の個数、他のパラメータ(DOP又はそれに関連するパラメータなど)を用いるなど、他の基準で置き換えることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のGPS受信装置は、設置環境に合わせてCNスレッショルドを適応的に変化させ、設置環境に左右されずに常に信号と妨害波を的確に区別し、常に最適な衛星を選択して測位を行うことができる。設置環境に左右されずに、測位解精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としてのGPS受信装置の構成を表すブロック図である。
【図2】図1のGPS受信装置で実行される、受信CNの最大値を求める処理のフローチャートである。
【図3】図1のGPS受信装置で実行される、受信CNの最大値よりCNスレッショルドを求める処理のフローチャートである。
【図4】受信CNの最大値とCNスレッショルドを対応付けるテーブルの一例について説明するための図である。
【図5】CNスレッショルドを用いたGPS信号の選択を含む衛星サーチシーケンスを表す。
【図6】GPS受信が良好である場合の、CNスレッショルドと受信CNの関係を示す図である。
【図7】GPS受信装置の受信感度が高い環境での、CNスレッショルドと受信CNの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 GPS受信装置
5 GPSアンテナ
2 RF部
3 デジタル相関処理部
4 測位演算部
21 ダウンコンバータ
22 A/Dコンバータ
31 キャリア相関部
32 PRNコード相関部

Claims (9)

  1. 複数の衛星からのGPS信号を受信し測位を行うGPS受信装置であって、
    測位演算に用いるか否かを判定するための閾値であって、受信CNに対する閾値を、受信された各衛星からのGPS信号の受信CNに基づいて決定する閾値決定手段と、
    決定された前記閾値と、受信されたGPS信号の受信CNとを比較することによって、測位に用いる衛星を決定する衛星決定手段と、
    受信CN毎に最適な閾値を対応付けたテーブルを予め記憶させた記憶手段と、を備え
    前記閾値決定手段は、前記記憶手段に格納されたテーブルを参照して前記閾値を決定することを特徴とするGPS受信装置。
  2. 前記閾値決定手段は、受信された各衛星からのGPS信号の受信CNのうちの最大値を取得し、取得された前記最大値に基づいて前記閾値を決定すること、を特徴とする請求項1に記載のGPS受信装置。
  3. 前記閾値決定手段は、受信中の各衛星からのGPS信号のうち最大値を取得する動作を複数回行い、取得された前記複数の最大値の平均値を求め、求められた前記平均値に基づいて前記閾値を決定すること、を特徴とする請求項2に記載のGPS受信装置。
  4. 前記閾値決定手段は、良好なGPS受信であることに対応する所定条件が満たされる場合のみ前記最大値の取得を行うこと、を特徴とする請求項2又は請求項3に記載のGPS受信装置。
  5. 前記所定条件は、GPS信号が受信できる衛星の数が所定数以上であるという条件であること、を特徴とする請求項4に記載のGPS受信装置。
  6. 前記閾値決定手段は、前記最大値又は前記複数の最大値の平均値を求めること、及び、前記最大値又は前記複数の最大値の平均値に基づいて前記閾値を決定することを継続的に実行することによって、前記閾値の更新を継続的に行うこと、を特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載のGPS受信装置。
  7. 前記閾値決定手段は、前記最大値又は前記複数の最大値の平均値から所定値を減算して前記閾値を決定すること、を特徴とする請求項2から請求項6のいずれかに記載のGPS受信装置。
  8. 前記記憶手段には、さらに前記閾値としてのデフォルト値が予め格納され、
    前記衛星決定手段は、前記閾値決定手段によって前記閾値が未だ決定されていない場合には、前記閾値として、前記記憶手段に格納された前記デフォルト値を用いること、を特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のGPS受信装置。
  9. 複数の衛星からのGPS信号を受信し測位を行うGPS受信装置であって、
    捕捉可能な衛星が所定数以上ある場合に、前記捕捉可能な衛星からのGPS信号の受信CNのうち最大値を記憶する第1記憶手段と、
    前記第1記憶手段に記憶された最大値のうち平均値としての平均CN値を算出する算出手段と、
    想定される平均CN値毎に最適な閾値を対応付けたテーブルを格納する為の第2記憶手段と、
    前記算出手段によって算出された平均CN値に対応する閾値を前記第2記憶手段に格納されたテーブルを参照して取得して前記閾値の更新を行う制御手段と、
    前記更新された閾値と、受信されたGPS信号の受信CNとを比較することによって、測位に用いる衛星を決定する衛星決定手段と、を備えることを特徴とするGPS受信装置。
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