JP3748246B2 - 直流無停電電源システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物に設置する交流電源、非常用発電装置、切替器、電力貯蔵装置、および少なくとも1個以上の整流装置と蓄電池と負荷装置からなる直流無停電電源システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及等により、電力供給停止を許容しない直流入力の通信装置やシステムが通信ビル等に設置されている。従来のビルに設置する直流無停電電源システムのブロック図を図3に示す。図3に示すように、従来の直流無停電電源システムでは、常時はビルの下層階の電力室の商用交流電源1からの交流電力を切替器2及び交流給電ケーブル3を介して上層階のN階、N+1階に設置した複数の整流装置4,4に入力し、整流装置4,4で交流電力を直流電力に変換して負荷装置5,5に供給する。また、電力室の充電器6,6により、蓄電池7,7は充電される。
【0003】
このシステムにおいて商用交流電源1が停電した場合は、蓄電池7,7に蓄えられた電力が直流給電ケーブル8,8を介して負荷装置5,5に供給され、非常用エンジン発電装置9は停電を契機に起動し、切替器2は入力を商用交流電源1から非常用エンジン発電装置9へ切り替える。その結果、負荷装置5,5へは非常用エンジン発電装置9の発電電力が整流装置4,4を介して供給される。よって、商用交流電源1の停電時にも安定した電力を負荷装置5,5へ供給することができる。また、非常用エンジン発電装置9の故障時でも、蓄電池7,7の電力により負荷装置5,5に電力を供給できるように、蓄電池7,7の負荷装置5,5に対する電力供給時間は、非常用エンジン発電装置9の故障修理等を考慮して、数時間程度に設定している。10,10は貫通口である。
【0004】
図4は従来の直流無停電電源システムの負荷装置への電力供給源の時間変化を示す説明図であり、(a)は非常用エンジン発電装置の正常時を示し、(b)は非常用エンジン発電装置の故障時を示す。すなわち、図4(a)に示すうに、商用交流電源が正常状態の場合には負荷装置への電力供給源は商用交流電源であり、商用交流電源から負荷装置へ電力供給される。商用交流電源が停電して異常状態になると、非常用エンジン発電装置が発電を開始されるまで、負荷装置への電力供給源は蓄電池となり、蓄電池から負荷装置へ電力供給される。非常用エンジン発電装置が発電を開始すると、負荷装置への電力供給源は非常用エンジン発電装置となり、非常用エンジン発電装置から負荷装置へ電力供給される。商用交流電源が復電して正常状態になると、最初の瞬断時には負荷装置への電力供給源は蓄電池となり、蓄電池から負荷装置へ電力供給される。その後、負荷装置への電力供給源は商用交流電源となり、商用交流電源から負荷装置へ安定した電力が供給される。
【0005】
また、図4(b)に示すように、商用交流電源が正常状態の場合には負荷装置への電力供給源は商用交流電源であり、商用交流電源から負荷装置へ電力供給される。商用交流電源が停電して異常状態になると、負荷装置への電力供給源は蓄電池となり、蓄電池から負荷装置へ電力供給される。商用交流電源が復電して正常状態になると、最初の瞬断時には負荷装置への電力供給源は蓄電池となり、蓄電池から負荷装置へ電力供給される。その後、負荷装置への電力供給源は商用交流電源となり、商用交流電源から負荷装置へ安定した電力が供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の直流無停電電源システムは、先に述べたように非常用エンジン発電装置の故障時においても負荷装置に電力を供給するため、蓄電池からの電力供給時間を長く設定しているので、蓄電池の容量が大きく、質量が重い。そのため、強固に設定されている下層階の電力室に蓄電池を設置しなくてはならず、蓄電池と負荷装置が下層階から上層階へ階をまたいで設置されるので、蓄電池と負荷装置を接続する直流給電ケーブルを各階の貫通口を通して負荷装置まで接続しなくてはならない。また、貫通口には商用交流電源と整流装置を接続する交流給電ケーブルも通っているので、場合によっては、貫通口を大きくしたり、別の箇所に開けなくてはならない。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、商用交流電源の停電時に非常用発電装置の故障に対応するよう放電制御される電力貯蔵装置を設けることにより、蓄電池から負荷装置への電力供給時間を短く設定でき、そのため建物の上層階へも蓄電池を設置でき、しかもケーブルの引き回し等も不要となる直流無停電電源システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の直流無停電電源システムは、商用交流電源からの交流電力と非常用発電装置から発生した交流電力を切り替えて交流給電ケーブルに給電する切替器と、前記交流給電ケーブルに接続されて電力を貯蔵し、前記商用交流電源及び非常用発電装置からの給電停止時に放電する電力貯蔵装置と、前記交流給電ケーブルに接続された少なくとも1個以上の整流装置と、前記整流装置の出力端に接続された蓄電池及び負荷装置とを具備し、前記蓄電池は、商用交流電源の停電に伴い整流装置からの出力が止まった場合に、充電されている電力を負荷装置へ供給し、非常用発電装置もしくは電力貯蔵装置からの給電により整流装置からの出力がもどった時に負荷装置への電力供給を停止し、且つ商用交流電源の復電時に、非常用発電装置から商用交流電源への切り替え時の整流装置からの出力の停止期間に負荷装置へ電力供給するように設定される直流無停電電源システムにおいて、電力貯蔵装置は、入力電圧を検出して停電を判断する停電検出回路と、停電してから非常用発電装置が発電を開始するまでの設定時間を記憶しておく記憶回路と、停電してから該記憶回路に記憶された設定時間を超えた時に電力貯蔵装置が放電を開始することを命令する放電開始判断回路とを具備したことを特徴とするものである。
【0009】
また本発明は、商用交流電源からの交流電力と非常用発電装置から発生した交流電力を切り替えて交流給電ケーブルに給電する切替器と、前記交流給電ケーブルに接続されて電力を貯蔵し、前記商用交流電源及び非常用発電装置からの給電停止時に放電する電力貯蔵装置と、前記交流給電ケーブルに接続された少なくとも1個以上の整流装置と、前記整流装置の出力端に接続された蓄電池及び負荷装置とを具備し、前記蓄電池は、商用交流電源の停電に伴い整流装置からの出力が止まった場合に、充電されている電力を負荷装置へ供給し、非常用発電装置もしくは電力貯蔵装置からの給電により整流装置からの出力がもどった時に負荷装置への電力供給を停止し、且つ商用交流電源の復電時に、非常用発電装置から商用交流電源への切り替え時の整流装置からの出力の停止期間に負荷装置へ電力供給するように設定され、建物の下層階の電力室に、商用交流電源、非常用発電装置、切替器、及び電力貯蔵装置を設置し、建物の上層階にそれぞれ整流装置、蓄電池、及び負荷装置を設置する直流無停電電源システムにおいて、電力貯蔵装置は、入力電圧を検出して停電を判断する停電検出回路と、停電してから非常用発電装置が発電を開始するまでの設定時間を記憶しておく記憶回路と、停電してから該記憶回路に記憶された設定時間を超えた時に電力貯蔵装置が放電を開始することを命令する放電開始判断回路とを具備したことを特徴とするものである。
【0011】
また本発明は、前記直流無停電電源システムにおいて、商用交流電源の停電時に、非常用発電装置の故障を検出して、電力貯蔵装置に放電信号を送出する制御回路を備えたことを特徴とするものである。
【0012】
また本発明は、前記直流無停電電源システムにおいて、非常用発電装置として、非常用エンジン発電装置を用いることを特徴とするものである。
【0013】
また本発明は、前記直流無停電電源システムにおいて、電力貯蔵装置として、交流を直流に変換する充電器動作と直流を交流に変換するインバータ動作の両動作が可能な双方向コンバータと蓄電池を直列に接続した装置、超電導エネルギー貯蔵システム、もしくは発電電動機とフライホイールを組み合わせた装置を用いることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態例を詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の実施形態例に係わる直流無停電電源システムを示す概略構成説明図である。
【0016】
図において、11は商用交流電源、12は非常用エンジン発電装置、13は切替器であり、商用交流電源11からの交流電力と非常用エンジン発電装置12から発生した交流電力を切り替えて交流給電ケーブル19に給電する。14は電力貯蔵装置であり、交流給電ケーブル19に接続されて電力を貯蔵し、商用交流電源11及び非常用エンジン発電装置12からの給電停止時に放電する。電力貯蔵装置14としては、交流を直流に変換する充電器動作と直流を交流に変換するインバータ動作の両動作が可能な双方向コンバータと蓄電池を直列に接続した装置、超電導エネルギー貯蔵システム(SMES:Superconducting Magnetic Energy Storage System)、発電電動機とフライホイールを組み合わせた装置などが適用できる。電力貯蔵装置14は、入力電圧を検出して停電を判断する停電検出回路14と、停電してから非常用エンジン発電装置12が発電を開始するまでの設定時間を記憶しておく記憶回路14と、停電してから該記憶回路14に記憶された設定時間を超えた時に電力貯蔵装置14が放電を開始することを命令する放電開始判断回路14とを備えている。15,15は交流給電ケーブル19に接続された少なくとも1個以上の整流装置、16,16は整流装置15,15の出力端に接続された蓄電池、17,17は整流装置15,15の出力端に接続された負荷装置、18は制御回路であり、商用交流電源11の停電時に、非常用エンジン発電装置12の故障を検出して、電力貯蔵装置14に放電信号を送出する。
【0017】
前記蓄電池16,16は、商用交流電源11の停電に伴い整流装置15,15からの出力が止まった場合に、充電されている電力を負荷装置17,17へ供給し、非常用エンジン発電装置12もしくは電力貯蔵装置14からの給電により整流装置15,15からの出力がもどった時に負荷装置17,17への電力供給を停止し、且つ商用交流電源11の復電時に、非常用エンジン発電装置12から商用交流電源11への切り替え時の整流装置15,15からの出力の停止期間に負荷装置17,17へ電力供給するように設定される。
【0018】
前記商用交流電源11、非常用エンジン発電装置12、切替器13、及び電力貯蔵装置14は建物の下層階の電力室に設置し、前記整流装置15,15、蓄電池16,16、及び負荷装置17,17はそれぞれ建物の上層階のN階,N+1階に設置する。
【0019】
すなわち、直流無停電電源システムは、商用交流電源11、非常用エンジン発電装置12、切替器13、電力貯蔵装置14、停電検出回路14、記憶回路14、放電開始判断回路14、整流装置15,15、蓄電池16,16、負荷装置17,17、制御回路18、交流給電ケーブル19から構成される。
【0020】
常時は、下層階電力室の商用交流電源11からの交流電力は、切替器13及び交流給電ケーブル19を介して上層階のN階,N+1階の整流装置15,15に入力され、整流装置15,15は交流電力を直流電力に変換して負荷装置17,17に供給するとともに、蓄電池16,16を充電する。また、下層階の電力室に設置された電力貯蔵装置14は、交流給電ケーブル19を介して電力を貯蔵している。
【0021】
商用交流電源11が停電すると、蓄電池16,16から電力が負荷装置17,17へ供給される。また、商用交流電源11の停電を契機に非常用エンジン発電装置12が起動し、切替器13を介して交流電力が整流装置15,15に入力される。交流電力の入力により整流装置15,15は運転を開始し、電力を負荷装置17,17へ再度供給する。商用交流電源11が復電して正常にもどると、非常用エンジン発電装置12は運転を停止し、商用交流電源11の交流電力が整流装置15,15へ入力されるようになる。なお、切替器13は、商用交流電源11の出力電圧および非常用エンジン発電装置12の出力電圧を検出して、切替器13の入力を商用交流電源11にするか、非常用エンジン発電装置12にするか決定する機能を有している。
【0022】
商用交流電源11が停止し、且つ非常用エンジン発電装置12が起動時間以内に発電できず故障している場合は、電力貯蔵装置14が放電を開始し、電力貯蔵装置14の交流電力が交流給電ケーブル19を介して整流装置15,15に入力され、整流装置15,15により負荷装置17,17へ電力が供給される。商用交流電源11の停電については、電力貯蔵装置14の入力である交流電圧を検出する停電検出回路14により検出可能であり、電力貯蔵装置14の放電開始については、非常用エンジン発電装置12が停電してから発電までに必要とする時間、すなわち設定時間を予め記憶回路14で記憶しておき、停電してから設定時間を経過しても、非常用エンジン発電装置12が発電を開始しないとき、すなわち、電力貯蔵装置14の入力に交流電圧が印加されない場合に、電力貯蔵装置14から放電を開始することで実現できる。また、停電時に、非常用エンジン発電装置12の故障を検出して放電信号を電力貯蔵装置14に送出する制御回路18により実現できる。この制御回路18は、単独に設置することも、電力貯蔵装置14に内蔵することもできることはいうまでもない。さらに、電力貯蔵装置14の放電開始を、停電してからの起動時間を予め設定しておく方法と、非常用エンジン発電装置12の故障を検出する制御回路18を用いる方法を両方用い、どちらか一方の条件が成立したときに、放電を開始することにより、信頼性を向上させることもできる。
【0023】
なお、電力貯蔵装置14の停電時以外の動作であるが、ある一定量を昼間に放電し、深夜に放電分を充電させる動作をさせることも可能である。
【0024】
図2は本発明の実施形態例に係る直流無停電電源システムの負荷装置への電力供給源の時間変化を示す説明図であり、(a)は非常用エンジン発電装置の正常時を示し、(b)は非常用エンジン発電装置の故障時を示す。すなわち、図2(a)に示すように、商用交流電源が正常状態の場合には負荷装置への電力供給源は商用交流電源であり、商用交流電源から負荷装置へ電力供給される。商用交流電源が停電して異常状態になると、非常用エンジン発電装置が発電を開始するまで、負荷装置への電力供給源は蓄電池となり、蓄電池から負荷装置へ電力供給される。非常用エンジン発電装置が発電を開始すると、負荷装置への電力供給源は非常用エンジン発電装置となり、非常用エンジン発電装置から負荷装置へ電力供給される。商用交流電源が復電して正常状態になると、最初の瞬断時には負荷装置への電力供給源は蓄電池となり、蓄電池から負荷装置へ電力供給される。その後、負荷装置への電力供給源は商用交流電源となり、商用交流電源から負荷装置へ安定した電力が供給される。このように、商用交流電源が復電して正常状態にもどったとき、非常用エンジン発電装置から商用交流電源に切替器の入力を切り替えるが、このときに1秒〜数分程度の瞬断が生じる。この瞬断時には蓄電池から負荷装置へ電力が供給される。これは、非常用エンジン発電装置と商用交流電源は同期がとれていない状況なので、位相がずれている。位相がずれている商用交流電源と非常用エンジン発電装置から共に負荷装置に電力を供給すると、商用交流電源と非常用エンジン発電装置間で電力のやりとりが生じ、非常に大きな電流が流れる場合があり、これを防止するために、非常用エンジン発電装置からの電力供給を停止し、その後商用交流電源からの供給を開始する。
【0025】
また、図2(b)に示すように、商用交流電源が正常状態の場合には負荷装置への電力供給源は商用交流電源であり、商用交流電源から負荷装置へ電力供給される。商用交流電源が停電して異常状態になると、電力貯蔵装置から放電が開始されるまで、負荷装置への電力供給源は蓄電池となり、蓄電池から負荷装置へ電力供給される。電力貯蔵装置から放電が開始されると、負荷装置への電力供給源は電力貯蔵装置となり、電力貯蔵装置から負荷装置へ電力供給される。商用交流電源が復電して正常状態になると、負荷装置への電力供給源は商用交流電源となり、商用交流電源から負荷装置へ安定した電力が供給される。
【0026】
以上のように本発明の実施形態例に係る直流無停電電源システムは、整流器と蓄電池の組合わせに加えて商用交流電源の停電と非常用エンジン発電装置の故障に対応するよう放電制御される電力貯蔵装置を備えたことを特徴とし、非常用エンジン発電装置の故障時には蓄電池からの電力供給に代わって電力貯蔵装置を用いて電力供給するため、蓄電池から負荷装置への電力供給時間を短く設定でき、そのため建物の上層階へも蓄電池を設置でき、しかもケーブル引き回し等も不要となるという効果がえられる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、商用交流電源の停電時、非常用発電装置の故障時においても、無停電で直流電力を負荷装置に供給することができる。
【0028】
また、非常用発電装置の故障時は、電力貯蔵装置により負荷装置に電力を供給することができるので、蓄電池の負荷装置に対する電力供給時間を短くすることができ、整流装置と負荷装置を設置している同じ上層階に蓄電池を設置することができることから、蓄電池と負荷装置を接続する直流給電ケーブルを階をまたいで接続する必要がなくなる。さらに、各階の貫通口を広げたり、貫通口を別の場所に開けなおす必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る直流無停電電源システムを示す概略構成説明図である。
【図2】本発明の実施形態例における負荷装置への電力供給源を示す説明図である。
【図3】従来の直流無停電電源システムを示す概略構成説明図である。
【図4】従来の直流無停電電源システムにおける負荷装置への電力供給源を示す説明図である。
【符号の説明】
11 商用交流電源
12 非常用エンジン発電装置
13 切替器
14 電力貯蔵装置
14 停電検出回路
14 記憶回路
14 放電開始判断回路
15,15 整流装置
16,16 蓄電池
17,17 負荷装置
18 制御回路
19 交流給電ケーブル

Claims (5)

  1. 商用交流電源からの交流電力と非常用発電装置から発生した交流電力を切り替えて交流給電ケーブルに給電する切替器と、
    前記交流給電ケーブルに接続されて電力を貯蔵し、前記商用交流電源及び非常用発電装置からの給電停止時に放電する電力貯蔵装置と、
    前記交流給電ケーブルに接続された少なくとも1個以上の整流装置と、
    前記整流装置の出力端に接続された蓄電池及び負荷装置と
    を具備し、
    前記蓄電池は、商用交流電源の停電に伴い整流装置からの出力が止まった場合に、充電されている電力を負荷装置へ供給し、非常用発電装置もしくは電力貯蔵装置からの給電により整流装置からの出力がもどった時に負荷装置への電力供給を停止し、且つ商用交流電源の復電時に、非常用発電装置から商用交流電源への切り替え時の整流装置からの出力の停止期間に負荷装置へ電力供給するように設定される直流無停電電源システムにおいて、
    電力貯蔵装置は、入力電圧を検出して停電を判断する停電検出回路と、停電してから非常用発電装置が発電を開始するまでの設定時間を記憶しておく記憶回路と、停電してから該記憶回路に記憶された設定時間を超えた時に電力貯蔵装置が放電を開始することを命令する放電開始判断回路とを具備したことを特徴とする直流無停電電源システム。
  2. 商用交流電源からの交流電力と非常用発電装置から発生した交流電力を切り替えて交流給電ケーブルに給電する切替器と、
    前記交流給電ケーブルに接続されて電力を貯蔵し、前記商用交流電源及び非常用発電装置からの給電停止時に放電する電力貯蔵装置と、
    前記交流給電ケーブルに接続された少なくとも1個以上の整流装置と、
    前記整流装置の出力端に接続された蓄電池及び負荷装置と
    を具備し、
    前記蓄電池は、商用交流電源の停電に伴い整流装置からの出力が止まった場合に、充電されている電力を負荷装置へ供給し、非常用発電装置もしくは電力貯蔵装置からの給電により整流装置からの出力がもどった時に負荷装置への電力供給を停止し、且つ商用交流電源の復電時に、非常用発電装置から商用交流電源への切り替え時の整流装置からの出力の停止期間に負荷装置へ電力供給するように設定され、
    建物の下層階の電力室に、商用交流電源、非常用発電装置、切替器、及び電力貯蔵装置を設置し、建物の上層階にそれぞれ整流装置、蓄電池、及び負荷装置を設置する直流無停電電源システムにおいて、
    電力貯蔵装置は、入力電圧を検出して停電を判断する停電検出回路と、停電してから非常用発電装置が発電を開始するまでの設定時間を記憶しておく記憶回路と、停電してから該記憶回路に記憶された設定時間を超えた時に電力貯蔵装置が放電を開始することを命令する放電開始判断回路とを具備したことを特徴とする直流無停電電源システム。
  3. 請求項1又は2に記載の直流無停電電源システムにおいて、
    商用交流電源の停電時に、非常用発電装置の故障を検出して、電力貯蔵装置に放電信号を送出する制御回路を備えたことを特徴とする直流無停電電源システム。
  4. 請求項1、2又は3に記載の直流無停電電源システムにおいて、
    非常用発電装置として、非常用エンジン発電装置を用いることを特徴とする直流無停電電源システム。
  5. 請求項1、2、3又は4に記載の直流無停電電源システムにおいて、
    電力貯蔵装置として、交流を直流に変換する充電器動作と直流を交流に変換するインバータ動作の両動作が可能な双方向コンバータと蓄電池を直列に接続した装置、超電導エネルギー貯蔵システム、もしくは発電電動機とフライホイールを組み合わせた装置を用いることを特徴とする直流無停電電源システム。
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