JP3747933B2 - 内燃機関の燃焼式ヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃焼式ヒータ、詳しくは、寒冷時において内燃機関の始動性を高めたり暖機促進を図ったりする内燃機関の燃焼式ヒータに関する。
内燃機関は、特に寒冷時において、その始動性を高め暖機促進を図ることが望まれる。そこで、例えば、特許文献1では、内燃機関の吸気通路に取付けた気化式燃焼ヒータが出す燃焼熱の利用によって機関冷却水を暖め、それによって暖機促進や車室用ヒータの性能向上を図る技術を示している。気化式燃焼ヒータは、その燃焼用の液化燃料を気化し、この気化した燃料に着火して火種を作りこの火種を成長させて火炎を起こす。
気化式燃焼ヒータの一般的な基本構造は、周知のごとく火炎を出す燃焼源と、この燃焼源に燃焼用の液化燃料を供給する燃料供給部と、供給した液化燃料を気化燃料にする燃料気化部と、この燃料気化部によって気化した気化燃料に着火し火種を起こす着火手段としてのグロープラグと、グロープラグによって気化燃料に着火してできた火種を火炎に成長させるための空気供給用の送風ファンと、気化式燃焼ヒータの燃焼熱を内燃機関の機関冷却水に吸収して暖機促進を図るため、機関冷却水を通す冷却水通路と、燃焼源に対して空気を供給および排出する空気流通路とを少なくとも有する。また、火種を作るためにグロープラグの通電時間の調整が必要であり、火種から火炎を大きく成長させるには、送風ファンの出力,空気の供給量,燃料の供給量等の各種調整を行う必要がある。そして、これらの調整はコンピュータによって行う。
特開昭62−75069号公報
ところで、着火、すなわち火種をおこすに必要な処理を行っても、燃焼式ヒータの吸気側と排気側とで差圧が生じた場合、それに起因して燃焼式ヒータの前記空気流通路を流れる空気速度が大きくなると、強風時にライターやマッチに火が着きにくいと同様で火種ができにくい。また火種ができてもすぐに消えてしまう。
そして、これまでの技術では、火種ができなかったり、あるいはできてもすぐに消えてしまったりした場合でも、燃焼燃料の供給が抑制されることはなく、火種が正常にできる場合と同様の量で供給していた。このため、一度着火に失敗し、その後、再度の着火を試みる場合には、燃焼式ヒータ内部にある空気量に対して供給燃料の量が多い、いわゆる過剰リッチな状態に燃焼式ヒータの空燃比がなってしまう。よって、この場合には、燃料が気化するのみでそれゆえ白煙が出たり、あるいは未燃炭化水素の発生によって生ガスの臭いがしたりする等の弊害を生ずる虞れがあった。
本発明は、上記実情に鑑みて発明されたものであって、内燃機関の燃焼式ヒータの着火を一度の動作で確実に行うとともに、白煙の発生防止や未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生を確実に防止することを技術的課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の内燃機関の燃焼式ヒータは、次のようにした。
(1)内燃機関が所定の運転状態にある時に作動して機関関連要素の温度を上げる内燃機関の燃焼式ヒータにおいて、
この燃焼式ヒータに用いる燃焼用燃料を燃焼して火炎を出す燃焼室本体と、
この燃焼室本体に対して空気を供給および排出する空気流通路と、
前記燃焼室本体に前記燃焼用燃料を供給する燃料供給手段と、
この燃料供給手段によって前記燃焼室本体に供給した燃焼用燃料に発熱により着火する着火手段と、
この着火手段の発熱開始後、前記燃焼用燃料が非着火状態にあるときにおいて前記燃料供給手段による供給燃料の積算値を検出する供給燃料積算値検出手段と、
この供給燃料積算値検出手段が検出する供給燃料の積算値が所定値以上になると、前記燃料供給手段による燃料の供給を停止する供給燃料停止制御手段と、
を有することを特徴とする。
前記供給燃料積算値検出手段は、この着火手段の発熱開始後、前記燃焼用燃料が非着火状態にあるときにおいて単位時間あたりの供給燃料の吐出量の時間積分と、燃料供給手段の作動時間との積値を検出することができる。
ここで、「内燃機関が所定の運転状態にある時」とは、寒冷時や極寒冷時における、内燃機関の運転中あるいは内燃機関を始動させた後や内燃機関自身の発熱量が少ないとき(例えば燃料消費が少ないとき)およびそれにより機関冷却水の受熱量が少ないときのことであり、寒冷時とは、ほぼ−10℃〜15℃位の温度範囲に外気があるときであり、極寒冷時とは、ほぼ−10℃以下の温度範囲に外気があるときである。
「機関関連要素」とは、機関冷却水や、吸気に燃焼式ヒータの燃焼ガスを導入する内燃機関本体のことである。
「燃焼式ヒータ」としては気化式燃焼ヒータが好ましく、気化式燃焼ヒータに供給する液化燃料を気化燃料にする燃料気化部と、この燃料気化部で気化した気化燃料に着火して火種ができると、この火種を火炎に成長させるための送風ファンと、燃焼式ヒータの燃焼熱を内燃機関の機関冷却水に吸収して暖機促進を図るための機関冷却水通路とを備えたものが好ましい。
「空気流通路」とは、燃焼に供する新気である燃焼用の空気を燃焼式ヒータに供給し、かつこの燃焼用の空気を燃焼に供した後の排気空気(燃焼ガス)である燃焼後の空気を燃焼式ヒータから排出するようになっている一連の通路のことである。そして、この空気流通路のうち、燃焼式ヒータに燃焼用の空気を導入するための通路を燃焼前空気供給路といい、燃焼式ヒータから燃焼後の空気を排出するための通路を燃焼後空気排出路ということにする。また、燃焼用の空気および燃焼後の空気のことをそれぞれ「燃焼前空気」および「燃焼後空気」ということにする。
「燃料供給手段」とは、例えば、燃料ポンプのポンプ圧を受けて燃焼用燃料を燃焼室本体に適宜の燃料供給管を介して送るものをいう。
「着火手段」としては、バッテリーからの通電によって発熱する例えばグロープラグが好ましい。着火手段にグロープラグを用いた場合、バッテリーの放電量を少なくできるようにするために、グロープラグはこれを発熱時間が短くても着火できるように設定しておくことが望ましい。
「流通空気量制御手段」としては、空気流通路を流れる空気の量を調整できるものであればどのようなものでもよいが、少なくとも燃焼式ヒータがその着火手段によって着火動作するとき(着火手段の作動時)に空気流通路を流れる空気の量を減少または0(ゼロ)
にできるものであることが望まれる。流通空気量制御手段による空気流通路における流通空気量は、コンピュータ、つまりECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)の中枢部であるCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット;中央情報処理装置)によって制御する。
なお、燃焼式ヒータの着火動作とは、着火手段が作動する、つまり先のグローランプの例でいえば、グローランプが通電によって発熱することをいう。この発熱によって必ずしも実際に燃焼用燃料に火が着く、すなわち火種ができるわけではない。
また、燃焼式ヒータは、燃焼前空気を空気流通路に導入する管である燃焼前空気供給路を介して内燃機関の吸気管または大気と接続し、燃焼後空気を空気流通路から出す燃焼後空気排出路を介して内燃機関の吸気管と接続することで、内燃機関の吸気管に燃焼式ヒータの出す排気空気、すなわち高熱を持った燃焼後空気を内燃機関本体に送り込むようにするとよい。このようにすることで、燃焼式ヒータの燃焼熱が内燃機関本体を暖めるのに作用して内燃機関の始動性を高めるとともに暖機促進を図れる。
燃焼式ヒータの燃焼後空気は、スモークのほとんどない、換言すればカーボンを含まないガスである。よって、このガスを内燃機関の吸気系に取り入れても内燃機関の耐久性が低下することはない。
なお、火種を作るためにはグロープラグの通電(発熱)時間の調整が必要であり、また、火種から火炎に大きく成長させるには、送風ファンの出力,空気の供給量,燃料の供給量等の調整を行う必要がある。そして、これらの調整もすべてCPUによって制御する。
本発明の内燃機関の燃焼式ヒータでは、その空気流通路を流れる空気の量を制御する流通空気量制御手段を備え、この流通空気量制御手段によって空気流通路を流れる空気の量を調整できるので、少なくとも燃焼式ヒータが着火動作するときには、前記調整によって、空気流通路を流れる空気の量を着火可能な程度に十分に減少または0(ゼロ)にすれば、着火ができない程の強い通風が空気流通路内に生じる虞れがない。従って、空気流通路内に強風が生じないので、燃焼式ヒータの着火を一度で確実に行える。また、着火が確実であるから、白煙の発生を防止できるばかりか、未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生も防止できる。
(2)前記(1)項において、前記流通空気量制御手段は、前記燃焼式ヒータを作動する際に前記空気流通路を閉じる弁装置であることが望ましい。ここで、「弁装置」とは、前記空気流通路の入口を開閉する弁体と、この弁体を開閉駆動する駆動部と、この駆動部を作動制御するCPUとを含むものをいう。「駆動部」としては適宜の駆動モータで弁体を開閉できる開閉機構を含むものがよい。
(3)前記(1)項または(2)項のいずれかにおいて、前記着火手段により前記燃焼用燃料が着火したかどうかを検出する着火検出手段を有するとともに、この着火検出手段により着火を検出すると、前記空気流通路における流通空気量を前記流通空気量制御手段によって増大するようにしてもよい。
ここで、「着火検出手段」としては、例えば燃焼式ヒータの空気流通路またはその近傍に設ける温度検出センサやイオンセンサ等の着火センサを挙げられる。そして、温度検出センサや着火センサの出す電気信号をCPUに入力し、この電気信号に基づいて、燃焼用燃料が着火したこと、すなわち火種の確保ができたことをCPUが判断した場合は、流通空気量制御手段を制御して流通空気量を増大し、これにより火種を火炎に成長させる。なお、温度検出センサや着火センサに限らず、他のセンサにあってもそこから出る電気信号のことを、この明細書では特に断らない限り、「センサの出力値」という。
また「弁装置」以外に、燃焼式ヒータの送風ファンとこの送風ファンを作動制御するCPUとをも含めたものをも流通空気量制御手段としてもよい。弁装置の場合も、送風ファンの場合も空気流通路を流れる空気の量を制御可能だからである。ただし、前記のように送風ファンは火種を火炎に成長させるためのものであるが、弁装置で火種から火炎に成長させるにはその弁体の制御が難しい。よって、CPUの制御でその出力調整が可能な送風ファンは、火種を火炎に成長させるものであるとともに流通空気量制御手段ともいえる。

したがって、弁装置と、CPUを含む送風ファンの両方を流通空気量制御手段としてもよく、またCPUを含む送風ファンのみを流通空気量制御手段としてもよい。
本発明の内燃機関の燃焼式ヒータでは、着火検出手段の検知に基づくCPUの判断によって火種の存在を確認し、着火ができていると確認してから空気流通路を通る流通空気量を増大するようになっているので、この増大の程度を火種が消えない最大のものとすれば、火種から火炎への成長を確実かつ速やか行える。
(4)本発明の内燃機関の燃焼式ヒータは、内燃機関が所定の運転状態にある時に作動して機関関連要素の温度を上げる内燃機関の燃焼式ヒータにおいて、この燃焼式ヒータに用いる燃焼用燃料を燃焼して火炎を出す燃焼室本体と、この燃焼室本体に対して空気を供給および排出する空気流通路と、前記燃焼室本体に前記燃焼用燃料を供給する燃料供給手段と、この燃料供給手段によって前記燃焼室本体に供給した燃焼用燃料に発熱による着火を行い、その後、前記燃焼用燃料に着火しているかどうかに拘わらず第1の所定時間が経過すると作動を一旦中断して前記発熱を止める着火手段と、この着火手段の発熱開始後、前記燃焼用燃料に実際に着火しているかどうかを検出する着火検出手段とを備え、この着火検出手段が前記第1の所定時間内に前記燃焼用燃料への着火を検出しない場合、前記作動中断後、前記着火手段の次の発熱時には、前記第1の所定時間よりも長い第2の所定時間で前記燃焼用燃料への着火を行うようにしてもよい。

ここで、「内燃機関が所定の運転状態にある時」,「機関関連要素」,「燃焼式ヒータ」,「空気流通路」,「燃料供給手段」および「着火手段」は、前記した(1)の項で述べたものと同じであり、「着火検出手段」は燃焼式ヒータの燃焼後空気の温度を検出する温度検出センサが好ましい。温度検出センサは燃焼後空気排出路における燃焼式ヒータ寄りの適所であることが好ましい。
ところで、第2の所定時間を第1の所定時間と同じ時間量とした場合を仮に考える。
一方、第2の所定時間内における燃焼室本体内の雰囲気温度は、着火手段による1回目の発熱に加えた2回目の発熱によって定まるものであるから、燃焼室本体内の雰囲気温度は、1回目の第1の所定時間における着火手段による発熱によるときの雰囲気温度よりも高くなる。したがって、第2の所定時間内における方が第1の所定時間内におけるよりも着火の可能性が高い状況にはある。しかし、そうはいっても着火に一度失敗した第1の所定時間と同じ時間量に第2の所定時間を設定したのでは、このときも再度着火に失敗する虞れがある。そして、燃料の供給が着火の成功の有無に拘わらず行われるものとすれば、第2の所定時間でも着火に失敗した場合には、過剰リッチな状態に燃焼式ヒータの空燃比がならざるを得ない。なお、燃焼式ヒータの空燃比が過剰リッチの状態になることを、以後特に断らない限り、単に「過剰リッチになる」という。
これに対して、本発明の内燃機関の燃焼式ヒータでは、着火検出手段が第1の所定時間内に燃焼用燃料への着火を検出しないときは、次の第2の所定時間を第1の所定時間よりも長くして前記燃焼用燃料への着火を行うようになっている。したがって、着火にかける時間が第2の所定時間は第1の所定時間よりも長いので、それだけ着火の確実性が高い。このため、白煙が出たり、あるいは未燃炭化水素の発生によって生ガスの臭いがしたりする等の弊害を極めて効率的に防止できる。
一方、着火手段をグロープラグとした場合において、グロープラグはバッテリーからの通電によって発熱する。そして、燃焼用燃料が着火しているかどうかに拘わらず第1の所定時間が経過すると着火手段はその作動を一旦中断するので、第1の所定時間内で着火が成功すれば、それだけバッテリーが長持ちする。
(5)本発明の内燃機関の燃焼式ヒータは、内燃機関が所定の運転状態にある時に作動して機関関連要素の温度を上げる内燃機関の燃焼式ヒータにおいて、この燃焼式ヒータに用いる燃焼用燃料を燃焼して火炎を出す燃焼室本体と、この燃焼室本体に対して空気を供給および排出する空気流通路と、前記燃焼室本体に前記燃焼用燃料を供給する燃料供給手段と、この燃料供給手段によって前記燃焼室本体に供給した燃焼用燃料に発熱により着火する着火手段とを備え、この着火手段が発熱を開始する直前または発熱を開始した直後の前記燃焼室本体内の雰囲気温度または燃焼式ヒータ関連要素の温度に基づいて、前記着火手段の発熱時間を変更するようにもできる。
ここで、「内燃機関が所定の運転状態にある時」,「機関関連要素」,「燃焼式ヒータ」,「空気流通路」,「燃料供給手段」および「着火手段」は、前記(1)の項で述べたものと同じである。
また、「燃焼室本体内の雰囲気温度」とは、着火手段の発熱開始直前または発熱開始直後の空気流通路またはその付近、例えば空気流通路と前記前記燃焼後空気排出路との接続箇所における空気の温度のことである。
「燃焼式ヒータ関連要素の温度」とは、着火手段の発熱開始直前または発熱開始直後の機関冷却水温度や外気温、燃焼式ヒータ本体の壁面温度をいう。
本発明の内燃機関の燃焼式ヒータでは、着火手段が発熱を開始する直前または発熱を開始した直後の前記燃焼室本体内の雰囲気温度または燃焼式ヒータ関連要素の温度に基づいて、前記着火手段の発熱時間を変更するので、燃焼式ヒータの着火にあたり内燃機関の所定の運転状態に応じて着火手段の発熱量を最適なものにできる。
(6)前記(5)項において、前記着火手段の発熱時間と前記燃焼室本体内の雰囲気温度または前記燃焼式ヒータ関連要素の温度とを、反比例の関係に設定することが考えられる。すなわち、着火手段が発熱を開始する直前または発熱を開始した直後の前記燃焼室本体内の雰囲気温度または燃焼式ヒータ関連要素の温度が高い場合は着火手段の発熱時間を短く設定し、反対に前記温度が低い場合は着火手段の発熱時間を長く設定すれば、燃焼式ヒータにおける着火にあたり、内燃機関の所定の運転状態に応じて着火手段の発熱量を最適なものにできる。
(7)本発明の内燃機関の燃焼式ヒータは、内燃機関が所定の運転状態にある時に作動して機関関連要素の温度を上げる内燃機関の燃焼式ヒータにおいて、この燃焼式ヒータに用いる燃焼用燃料を燃焼して火炎を出す燃焼室本体と、この燃焼室本体に対して空気を供給および排出する空気流通路と、前記燃焼室本体に前記燃焼用燃料を供給する燃料供給手段と、この燃料供給手段によって前記燃焼室本体に供給した燃焼用燃料に発熱により着火する着火手段と、前記空気流通路を流れる空気量を制御する流通空気量制御手段とを備え、前記着火手段の発熱開始後、所定時間を経過した後に、前記流通空気量制御手段により流通空気量を増大し、前記所定時間の時間量は、前記燃焼室本体内の雰囲気温度または燃焼式ヒータ関連要素の温度に基づいて変更するようにもできる。
ここで、「内燃機関が所定の運転状態にある時」,「機関関連要素」,「燃焼式ヒータ」,「空気流通路」,「燃料供給手段」および「着火手段」は、前記した(1)の項で述べたものと同じであり、「焼室本体内の雰囲気温度」または「燃焼式ヒータ関連要素」は前記した(5)の項で述べたものと同じである。
また、「流通空気量制御手段」は、例えば燃焼式ヒータの送風ファンとこの送風ファンを作動制御するCPUとをいう。流通空気量を増大するには、CPUの制御に基づいて送風ファンの出力を高める。
「所定時間」とは、火種を確保できるに足る十分な時間量のことであって、着火手段による発熱開始後の所定の時間をいう。
本発明の内燃機関の燃焼式ヒータでは、前記着火手段の発熱開始後、火種を確保できるに足る十分な時間量である所定時間を経過した後に、前記流通空気量制御手段により流通空気量を増大し、前記所定時間の時間量は、前記燃焼室本体内の雰囲気温度または燃焼式ヒータ関連要素の温度に基づいて変更するので、燃焼式ヒータの着火を一度の動作で確実に行えるとともに、火種を確保できればこれを一気に火炎に成長させることができる。また、白煙の発生防止が可能で未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生も防止できる。
(8)前記(7)項において、前記所定時間と前記燃焼室本体内の雰囲気温度または燃焼式ヒータ関連要素の温度とは、反比例の関係にあるようにしてもよい。すなわち、着火手段が発熱を開始する直前または発熱を開始した直後の前記燃焼室本体内の雰囲気温度または燃焼式ヒータ関連要素の温度が高い場合は前記所定時間を短く設定し、反対に前記温度が低い場合は、前記所定時間を長く設定すれば、燃焼式ヒータの着火にあたり内燃機関の所定の運転状態に応じて着火手段の発熱量を最適なものにできる。
(9)本発明の内燃機関の燃焼式ヒータは、内燃機関が所定の運転状態にある時に作動して機関関連要素の温度を上げる内燃機関の燃焼式ヒータにおいて、この燃焼式ヒータに用いる燃焼用燃料を燃焼して火炎を出す燃焼室本体と、この燃焼室本体に対して空気を供給および排出する空気流通路と、前記燃焼室本体に前記燃焼用燃料を供給する燃料供給手段と、この燃料供給手段によって前記燃焼室本体に供給した燃焼用燃料に発熱により着火する着火手段と、この着火手段の発熱開始後、前記燃焼用燃料が非着火状態にあるときにおいて前記燃料供給手段による供給燃料の積算値を検出する供給燃料積算値検出手段と、この供給燃料積算値検出手段が検出する供給燃料の積算値が所定値以上になると、前記燃料供給手段による燃料の供給を停止する供給燃料停止制御手段とを有することを特徴とするようにしてもよい。
ここで、「内燃機関が所定の運転状態にある時」,「機関関連要素」,「燃焼式ヒータ」,「空気流通路」,「燃料供給手段」および「着火手段」は、前記した(1)の項で述べたものと同じである。
また、「供給燃料積算値検出手段」とは、CPUのことであり、CPUは、燃料ポンプの単位時間当たりの回転数と単位回転数当りの既述した燃料供給管からの吐出量の時間積分との積で求める。燃料ポンプの単位時間当たりの回転数はCPUで制御する。供給燃料の積算値の基準は、燃焼式ヒータの燃料気化部に液化燃料を蓄積可能な限界量をいう。
「供給燃料停止制御手段」とは燃料ポンプと電気的につながっているCPUである。このCPUが、供給燃料の積算値が所定値である前記限界量以上になることを検出すると、供給燃料停止制御手段としてのCPUが前記燃料供給手段による燃料の供給を停止するため、前記燃料供給手段による燃料の供給が停止する。このようにすることにより、燃焼式ヒータの燃料気化部からの液化燃料のオーバフローを防止する。
本発明の内燃機関の燃焼式ヒータでは、着火手段の発熱開始後、前記燃焼用燃料が非着火状態にあるときにおいて前記燃料供給手段による供給燃料の積算値が所定値以上になることを供給燃料積算値検出手段が検出すると、供給燃料停止制御手段により前記燃料供給手段による燃料の供給を停止し、これによって燃焼式ヒータの燃料気化部からの液化燃料のオーバフローを防止するので、着火手段の発熱開始後、前記燃焼用燃料が非着火状態に
あるときに過剰リッチになることがない。したがって、白煙の発生防止ができ、また未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生を確実に防止できる。
(10)本発明の内燃機関の燃焼式ヒータは、内燃機関が所定の運転状態にある時に作動して機関関連要素の温度を上げる内燃機関の燃焼式ヒータにおいて、この燃焼式ヒータに用いる燃焼用燃料を燃焼して火炎を出す燃焼室本体と、この燃焼室本体内に対して空気を供給および排出する空気流通路と、前記燃焼室本体に前記燃焼用燃料を供給する燃料供給手段と、この燃料供給手段によって前記燃焼室本体に供給した燃焼用燃料に発熱による着火を行い、その後、前記燃焼用燃料が着火しているかどうかに拘わらず所定時間が経過すると作動を一旦中断して前記発熱が止まる着火手段と、この着火手段の発熱後、前記燃焼用燃料が実際に着火しているかどうかを検出する着火検出手段と、この着火検出手段による着火検出前は前記燃料供給手段による燃料供給量を制限し、着火検出後は前記燃料供給手段による燃料供給量の制限を解除する燃料供給量制御手段とを有することを特徴とする。
ここで、「内燃機関が所定の運転状態にある時」,「機関関連要素」,「燃焼式ヒータ」,「空気流通路」,「燃料供給手段」および「着火手段」は、前記した(1)の項で述べたものと同じであり、「着火検出手段」は、前記した(3)の項で述べたものと同じである。
また、「燃料供給量制御手段」とは、CPUのことである。
本発明の内燃機関の燃焼式ヒータでは、燃料供給量制御手段が、着火検出手段による着火検出前は前記燃料供給手段による燃料供給量を制限し、着火検出後は前記燃料供給手段による燃料供給量の制限を解除する。よって、着火検出後、すなわち火種の確保が確実になった時点で初めて燃料供給量が増える。このため、白煙の発生防止や未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生を確実に防止できる。
なお、CPUは既述したように供給燃料積算値検出手段,供給燃料停止制御手段,燃料供給量制御手段として機能し、CPUはECUに属するのでECUを供給燃料積算値検出手段,供給燃料停止制御手段,燃料供給量制御手段ということもできる。(11)前記(1)項または(2)項において、空気流通路は、前記燃焼室本体に燃焼用の空気を吸気系から供給する空気供給路と、前記燃焼式ヒータを作動することで生じる燃焼ガスを前記燃焼室本体から前記吸気系に排出する燃焼ガス排出路とを有し、これら空気供給路および燃焼ガス排出路のうち少なくとも前記空気供給路に前記流通空気量制御手段を備えるようにすることもできる。(12)前記(11)項において、前記空気流通路は、前記燃焼ガス排出路にも前記流通空気量制御手段を備えるようにすると好適である。
以上説明したように本発明の内燃機関の燃焼式ヒータによれば、その空気流通路を流れる空気の量を制御する流通空気量制御手段を備え、この流通空気量制御手段によって空気流通路を流れる空気の量を調整できるので、少なくとも燃焼式ヒータが着火動作するときには前記調整をすることによって空気流通路を流れる空気の量を減少または0(ゼロ)にすれば、着火ができない程の強い通風が燃焼室本体内に生じる虞れがない。従って、強風が空気流通路内に生じないので、燃焼式ヒータの着火を一度で確実に行える。また、着火が確実であるから、白煙の発生防止ができるばかりか未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生も十分防止できる。
以下、本発明の実施の形態を添付した図面に基いて説明する。
〈第1の実施の形態〉(エンジン1)内燃機関としてのエンジン1は水冷式であって、機関関連要素の一つである冷却水が循環する図示しないウォータジャケットを備えたエンジ
ン本体3と、エンジン本体3の図示しない複数の気筒内に燃焼に必要な空気を送り込む吸気装置5と、この吸気装置5に係る前記空気と図示しない燃料噴射装置による噴射燃料とからなる混合気を前記気筒内で燃焼した後の排気ガスを大気中に放出する排気装置7と、エンジン1を搭載する車輌の室内を暖める車室用ヒータ9とを有する。なお、エンジン1は、ディーゼルエンジンまたはガソリン直噴リーンバーンエンジンである。
(吸気装置5)吸気装置5は、気筒内に新鮮な空気を取り入れるエアクリーナ13を吸気装置5の始端とする。そして、このエアクリーナ13から吸気装置5の終端であるエンジン本体3の図示しない吸気ポートまでの間に、吸気系構造物であるターボチャージャ15のコンプレッサ15a,エンジン本体3の図示しない気筒内における燃焼時の圧力よりも低圧である大気圧下で燃焼する燃焼式ヒータ17,インタークーラ19,インテークマニホールド21,エアフロメータ70を備えている。
これらの吸気系構造物は、吸気系構造物の他の一つであってかつ複数の連結管を備える吸気通路としての吸気管23に属する。
(吸気管23)吸気管23は、コンプレッサ15aを境に、吸気装置5に入って来る外気がコンプレッサ15aによって強制的に押し込まれるため加圧状態となる下流側連結管27と、そうでない上流側連結管25とに大別できる。
(上流側連結管25)一方の上流側連結管25は、図1において、エアクリーナ13からコンプレッサ15aに向けてまっすぐ延びる棒状の本流管29と、本流管29に対してバイパス状に接続する支流管としてのヒータ用枝管31とからなる。
(外気温センサ32)本流管29のうちエアクリーナ13の下流側近傍箇所には外気温センサ32を取付けてある。エアクリーナ13から本流管29に入って来る外気Aは、エンジン1および燃焼式ヒータ17に対する新気であって、その温度を外気温センサ32で検出する。
(ヒータ用枝管31)ヒータ用枝管31は、全体形状がほぼ”U”形をしており、その中途部分に燃焼式ヒータ17を含む。また、ヒータ用枝管31の他の構成部材として、燃焼式ヒータ17の空気の流れ方向における上流側部位と本流管29とを結ぶとともに本流管29から燃焼式ヒータ17に新気、すなわち燃焼式ヒータ17の燃焼に供する新気(燃焼前空気)a1を供給する空気供給路33と、燃焼式ヒータ17の空気の流れ方向における下流側部位と本流管29とを結びかつ燃焼式ヒータ17から出る燃焼ガス(燃焼後空気)a2を本流管29に出す燃焼ガス排出路35とを有する。よって、ヒータ用枝管31は、空気供給路33と燃焼ガス排出路35とを介して空気を燃焼式ヒータ17に対して供給排出するので、「空気流通路」ということができる。なお、空気供給路33は、燃焼式ヒータ17の燃焼前空気である新気a1を流すので、燃焼前空気供給路ともいえる。また燃焼ガス排出路35は、燃焼式ヒータ17の燃焼後の空気である燃焼ガスa2を流すので、燃焼後空気排出路ともいえる。また、一般に燃焼式ヒータの燃焼ガスは、通常の燃焼状態ではスモークのほとんどない、換言すればカーボンを含まないガスであり、この実施の形態に係る燃焼式ヒータ17も同様である。よって、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスa2を内燃機関の吸気として使用しても支障はない。
また、空気供給路33および燃焼ガス排出路35の本流管29とのそれぞれの接続箇所c1およびc2のうち、続箇所c1は接続箇所c2よりも本流管29の上流側に位置する。よって、エアクリーナ13からの外気(新気)Aは、まず接続箇所c1でヒータ用枝管31に分岐する空気a1と、分岐せずに本流管29を接続箇所c2に向かう空気a1’とに分かれる。接続箇所c1で分岐した空気a1は、空気供給路33−燃焼式ヒータ17−燃焼ガス排出路35を経由して接続箇所c2から本流管29に空気a2となって戻る。また、このa2と前記新気a1’とが接続箇所c2で合流し、燃焼ガス混入空気a3となる。
(エアフロメータ70)なお、本流管29のうち、空気供給路33および燃焼ガス排出路35の本流管29とのそれぞれの接続箇所c1およびc2の間に前記エアフロメータ70
を設けてある。よってエアフロメータ70の入口側と出口側とで圧力差ができるので、空気供給路33および燃焼ガス排出路35を介してそれぞれ燃焼式ヒータ17の吸気側と排気側とで差圧が生じる。
(下流側連結管27)下流側連結管27は、図1にあるよう、コンプレッサ15aとインテークマニホールド21とを結ぶ管であり、この実施の形態ではL字形をしている。また、下流側連結管27のうち、インテークマニホールド21寄りの箇所にはインタークーラ19を配置してある。
(排気装置7)一方、排気装置7は、エンジン本体3の図示しない排気ポートを排気装置7の始端とし、そこから排気装置7の終端であるマフラ41までの間に、排気系構造物であるエキゾーストマニホールド38,ターボチャージャ15のタービン15bおよび触媒コンバータ39を同じく排気系構造物である排気管42上に備えてある。排気装置7を流れる空気はエンジン1の排気ガスとして符号a4で示す。
(燃焼式ヒータ17)次に燃焼式ヒータ17の構造を図2および図3に概略示す。燃焼式ヒータ17は、その燃焼状態がコンピュータ、つまりECU46の中枢部である図示しないCPUで制御する。
燃焼式ヒータ17は、エンジン本体3の前記ウォータジャケットとつながっており、燃焼式ヒータ17は、その内部にウォータジャケットからの機関冷却水を通す機関冷却水通路17aを有する。この機関冷却水通路17aを流れる機関冷却水(図2に破線矢印で示す。)は、燃焼式ヒータ17の内部に形成した燃焼室17dの周りを巡るようにして通過し、その間に燃焼室17dからの熱を受けて暖まる。
(燃焼室17d)燃焼室17dは、火炎を出す燃焼室本体としての燃焼筒17bと、燃焼筒17bを覆うことで火炎が外部に漏れないようにする円筒状の隔壁17cとからなる。燃焼筒17bを隔壁17cで覆うことで、燃焼室17dを隔壁17c内に画成する。そして、この隔壁17cも燃焼式ヒータ17の外壁43aで覆われ、両者間には間隔をあけてある。この間隔をおくことで、外壁43aの内面と隔壁17cの外面との間に前記機関冷却水通路17aができる。
また、燃焼室17dは、前記空気供給路33および燃焼ガス排出路35とそれぞれ直接つながる空気供給口17d1および排気排出口17d2を有している。
(弁装置44)空気供給口17d1には、燃焼室17dに流れる空気の量を制御する流通空気量制御手段としての弁装置44を設けてある。弁装置44は、燃焼室17dの入口である空気供給口17d1を空気供給路33内で開閉する弁体44aと、この弁体44aを開閉駆動する駆動モータ44bと、駆動モータ44bと弁体44aとの間に設置した開閉機構部44cとからなり、駆動モータ44bは、ECU46のCPUによってその作動を制御する。
そして、空気供給路33から送られて来た空気a1は、空気供給口17d1から燃焼室17dに入るとその中を伝って排気排出口17d2に至り、その後、燃焼ガス排出路35を経由して、既述のように本流管29に空気a2として流れ入る。よって、燃焼室17dは、燃焼式ヒータ17内において空気a2に燃焼によって変化する空気a1を通す一連の空気流通路の形態になっている。
燃焼式ヒータ17が燃焼した後、燃焼ガス排出路35を経由して本流管29に戻る空気a2は、いわば燃焼式ヒータ17が排出する燃焼ガスであるから熱を持つ。そして、この熱を持った空気a2が燃焼式ヒータ17から燃焼ガス排出路35に出るまでの間において、空気a2の持つ熱が、隔壁17cを通して機関冷却水通路17aを流れる機関冷却水に伝わり、既述のように機関冷却水を暖め、この暖められた機関冷却水がエンジン1のウォータジャケットに送られてエンジン本体3を暖機する。
(燃焼筒17b)また、燃焼筒17bは、図示しない燃料ポンプとつながっている燃料供
給管17eを備え、そこから前記燃料ポンプのポンプ圧を受けて燃焼用燃料を燃焼筒17bに供給する。よって燃料ポンプと燃料供給管17eとは、燃料供給手段といえる。燃料ポンプの作動による燃料の供給量は、燃料ポンプ作動開始時からの燃料供給量の積算値としてコンピュータ、つまり燃焼式ヒータ17の燃焼状態を制御するECU46のRAM(ランダム・アクセス・メモリ)に一時記憶しておき、必要に応じてECU46の中枢部であるCPUに呼び出す。
(液化燃料18)供給する燃焼用燃料は、液化燃料18であり、図3に示す燃料気化部17fを経て気化燃料18’とされ、この気化燃料18’は、着火手段である、図示しないバッテリからの通電によって発熱するグロープラグ17gによって着火する。グロープラグ17gを発熱するとその通電開始からの実際の経過時間Tm1がタイマTim(図1参照)によってカウントされ、その値もRAMに一時記憶しておく。そして、必要に応じてCPUに呼び出す。
(イオンセンサ17hおよび燃料加熱蒸発板17i)また、図3に符号17hおよび17iで示すものは、それぞれ着火センサとしてのイオンセンサ、および燃料加熱蒸発板である。燃料加熱蒸発板17iの近傍で気化燃料18’が着火し、火炎Fの元となる火種F’ができる。火種F’を火炎に成長させるものが送風ファン45である。
(送風ファン45)送風ファン45は空気流通路の形態を為す燃焼室17dの下流側に位置する。そして、送風ファン45はECU46のCPUによってその作動を制御することで出力調整が為される。この出力調整によって、燃焼室17d内を流れる空気量が変わる。よって、送風ファン45の出力調整によって燃焼室17d内を流れる空気量を制御できるので、送風ファン45とCPUとを流通空気量制御手段という。
(ECU46のROM)また、ECU46のROM(リード・オンリ・メモリ;読み出し専用メモリ)には、燃料ポンプの作動制御実行の目安となり、グロープラグ17gの通電開始からの経過時間Tm1との比較時間である、所定時間T1を記憶してある。
(機関冷却水の循環)次に、機関冷却水通路17aに対する機関冷却水の循環について図1と図2を参照して説明する。
(機関冷却水通路17a)機関冷却水通路17aは、エンジン本体3の前記ウォータジャケットとつながっている冷却水導入口17a1と、車室用ヒータ9とつながっている機関冷却水排出口17a2とを有する。
(水管路W1〜W3)機関冷却水導入口17a1とエンジン本体3との間には水管路W1を介在して連結してあり、機関冷却水排出口17a2と車室用ヒータ9との間は水管路W2で介して連結してある。
これらの水管路W1および水管路W2を介して、燃焼式ヒータ17はエンジン本体3の前記ウォータジャケットおよび車室用ヒータ9とつながっている。また、車室用ヒータ9とエンジン本体3も水管路W3を介してつながっている。
したがって、エンジン本体3のウォータジャケットの機関冷却水は、その流れの順序として、水管路W1を介して機関冷却水導入口17a1から燃焼式ヒータ17に至り、そこで暖められる。この暖められた機関冷却水は、燃焼式ヒータ17の機関冷却水排出口17a2から水管路W2を介して車室用ヒータ9に至る。そして、機関冷却水は、車室用ヒータ9で熱交換されて温度が下がった後、水管路W3を介してウォータジャケットに戻る。なお、前記ウォータジャケットには、機関冷却水温度を検出する水温センサ47を取り付けてある。
このように、機関冷却水は、水管路W1と、水管路W2と、水管路W3を介して、エンジン本体3と、燃焼式ヒータ17と、車室用ヒータ9との間を循環する。
(ECU46へのセンサ等の電気的接続)また、ECU46は、温度検出センサ17h,外気温センサ32および水温センサ47、ならびにタイマTim,送風ファン45および燃料ポンプと電気的につながっている。そして、各センサ17h,32および47、なら
びにタイマTim,送風ファン45の出力値および燃料ポンプ等の各パラメータに応じて、CPUが、燃焼式ヒータ17の燃焼状態を適宜制御して、燃焼式ヒータ17の火炎の勢いや大きさ,温度等を最適状態に維持する。また、CPUによる燃焼式ヒータ17の燃焼状態の制御によって、燃焼式ヒータ17の排気の温度や燃焼式ヒータ17の空燃比を調整する。
(燃焼式ヒータ17の作動制御実行ルーチン)次に図4および図5を用いて燃焼式ヒータ17の作動制御実行ルーチンについて述べる。このルーチンはエンジン1を駆動する図示しない通常のフローチャートの一部であり、以下に述べるS101〜S115の各ステップからなり、これらのステップからなるフローチャートは、ECU46のROMに記憶してある。また、第2以後の実施の形態に係るフローチャートもエンジン1を駆動する図示しない通常のフローチャートの一部であり、これらもECU46のROMに記憶してある。そして、各フローチャートの各ステップにおける処理は、すべてECU46のCPUによるものである。
なお、図4および図5は、本来であれば同一の紙面にまとめて示されるべきものであるが、紙面のスペースの関係で分断してある。図4に示すおよびの符号および図5に示すおよびの符号は、同一の符号同士で対応しており、処理の移行先をこれらの符号によって案内する。例えば、図4のは、図5のと対応しており、図4のに係るルートにおける処理は、図5のに係るルートに移行してそのまま図5で続行することを意味する。また、処理の移行先を案内する、数字に○を付けてなる等の符号は、他の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御ルーチンのフローチャートにあっても同様の意味を持つ。なお、記号Sを用い、例えばステップ101であればS101と省略して示す。
エンジン1のスタート後、処理がこのルーチンに移行すると、まずS101で着火制御開始フラグをセット済みかどうか、すなわち燃焼式ヒータ17を効かせる必要のある運転状態にエンジン1があるかどうかを判定する。燃焼式ヒータ17を効かせる必要のある運転状態とは、例えばエンジン1が寒冷時や極寒冷時においての運転中や内燃機関の始動後、ならびに内燃機関自身の発熱量が少ないときおよびそれにより機関冷却水の受熱量が少ないときである。よって、この場合、当然機関冷却水の温度も低く、機関冷却水温度が所定温度、例えば60℃よりも低い場合を燃焼式ヒータ17を効かせる必要のある場合とする。機関冷却水の温度は、エンジン本体3のウォータジャケットに係る水温センサ47で検出する。S101で肯定判定すればS102で燃焼式ヒータ17の弁装置44の弁体44aを閉じる。
機関冷却水の温度が所定温度よりも高い場合は、燃焼式ヒータ17を効かせる必要のない運転状態にエンジン1がある場合であるから、S101で否定判定し、このルーチンを終了する。
S103では、グロープラグ17gへの通電開始からの実際の経過時間Tm1が0(ゼロ)よりも大きいかどうかを不等式を用いて行う、すなわち経過時間Tm1>0の場合は肯定判定してS104に進み、そうでない場合は否定判定してS105に進む。また、S103での判定は、グロープラグ17gに一番最初に通電がされたかどうかの判定をするステップでもある。すなわち、S103で否定判定するということは、グロープラグ17gへの通電がまだされていないということであるから、グロープラグ17gへの通電開始からの経過時間Tm1は必ず0であり、よって否定判定してS105に処理を進め、そこでグロープラグ17gへの通電を開始する。同時にグロープラグ17gへの通電をいつまでもするとバッテリが上がってしまうので、通電後所定時間が来たら通電を止める(以下「グローOFF」という。)制御のセットを行って、その後S106へ進む。なお、このフローチャートでは、説明を簡単にするため、グロープラグ17gへの通電開始後所定時間が来たらグロープラグ17gへの通電を止める処理をするステップは省略してある。
S106では、グロープラグ17gへの最初の通電開始からの経過時間Tm1をカウントする。話を一旦S103に戻す。S103で肯定判定する場合は、着火制御開始フラグがセット済みで2回目以降のルーチンの場合を示す。詳しくは、グロープラグ17gへの通電がS103で否定判定した後の、すなわち既に一度、グロープラグ17gに通電をしてグロープラグ17gの通電開始からの実際の経過時間Tm1をタイマTimでカウントした後の2回目以降のルーチンの場合である。よって、グロープラグ17gへの通電開始から実際にカウントした時間Tm1は、必ず0よりも大きな数値となる。よって、S103ではこの場合肯定判定して次のS104に処理を進める。
S104では、グローOFFの時間までグロープラグ17gへの通電を継続し、その後前記S106に進む。S107ではS106でカウントした経過時間Tm1が燃料ポンプの作動制御実行の目安となる所定時間T1を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、経過時間Tm1≧所定時間T1の場合は肯定判定して次のS108に進み、否定判定した場合はこのルーチンを終了する。
S108では、燃料ポンプを作動して燃料供給管17eから燃料気化部17fへ送る液化燃料の量を減量する。まずは火種を作るに必要な燃料の量を確保できれば十分だからである。
S109では、イオンセンサ17hの出力値を読み込む。S110ではS109の出力値に基づいて、着火完了の判定、すなわち火種ができたかどうかの判定を行う。火種ができているかどうかは前記出力値が所定値に対して大きいか小さいかで判定する。火種確保の確認判定ができたら次のS111へ進み、火種不確保の判定の場合は、S115に進む。また、燃焼式ヒータ17にあっては、火種が確保できたらこれを確実に火炎に成長させるようにするために、このステップでできる火種は、それに応えるに十分な大きさの火種であるものとする。
S111では、燃焼式ヒータ17の弁装置44の弁体44aを全開し、空気流通路の形態をした燃焼室17dへの流通空気量を増やす。したがって、それまでは弁体44aの開度は0かあるいは低い状態にあるので、火種ができ易い状態といえる。
次のS112では、送風ファン45の出力を上げて、燃焼室17dへの流通空気量をさらに増やす。これは既にこのときに火種の確保ができており、しかもこの火種はこれが確実に火炎に成長するに十分な大きさの火種であるから、送風ファン45の出力を上げて燃焼室17dへの流通空気量を増やしても、火種が消える心配がないからである。
S113では、燃料ポンプを作動して燃料供給管17eから燃料気化部17fへ送る液化燃料の量を増量する。火種を火炎に成長させるためである。S114では次の燃焼式ヒータ17の作動制御実行ルーチンに備えて着火制御開始フラグをリセットする。
話をS110に戻す。S110で否定判定し、S115に進むと、送風ファン45を停止またはその出力を下げ、その後、このルーチンを停止する。火種が確保できたら確実に火炎に成長させることを前提としたものが本発明に係る燃焼式ヒータ17だからである。〈第1の実施形態の作用効果〉次にこのような構成の燃焼式ヒータ17の作用効果について説明する。燃焼式ヒータ17では、その空気流通路の形態をした燃焼室17dを流れる空気の量を制御する流通空気量制御手段としての弁装置44を備え、この弁装置44によって燃焼室17dを流れる空気の量を調整できるので、少なくとも燃焼式ヒータ17が着火動作するときには、前記調整をすることによって燃焼室17dを流れる空気の量を火種ができるに十分なほどに減少または0(ゼロ)にすれば、着火ができない程の強い通風が
燃焼室本体としての燃焼筒17b内に生じる虞れがない。従って、強風が燃焼室17d内に生じないので、燃焼式ヒータ17の着火を一度で確実に行える。また、着火が確実であるから、白煙の発生防止ができるばかりか未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生も十分防止できる。
また、燃焼式ヒータ17では、着火手段であるグロープラグ17gにより燃焼用燃料が着火したかどうかを検出する着火検出手段であるイオンセンサ17hを有するとともに、このイオンセンサ17hにより着火を検出すると、前記燃焼室17dにおける流通空気量を弁装置44によって増大する。そして、イオンセンサ17hの出力値をCPUに入力し、この出力値に基づいて、燃焼用燃料が着火したこと、すなわち火種の確保ができたとCPUが判断した場合は、弁装置44を制御して燃焼室17dにおける流通空気量を増大し、これにより火種を火炎に成長させる。また、火種を火炎に成長させるには、流通空気量を増大するだけでは不十分であり、これに加えて燃料供給手段を構成する燃料ポンプと燃料供給管17eとによって燃料を供給する必要がある。燃料供給制御はCPUによって行う。そして、CPUは、着火検出手段であるイオンセンサ17hによる着火検出前は燃料供給量を制限し、イオンセンサ17hによる着火検出後は燃料供給量の制限を解除する。よって、CPUのことを燃料供給量制御手段ともいえる。
このように、燃焼式ヒータ17では、イオンセンサ17hの検知に基づくCPUの判断によって火種の存在を確認してから燃焼室17dを通る流通空気量を増大するようになっているので、火種を火炎に確実に成長させられる。
また、燃焼式ヒータ17では、イオンセンサ17hによる着火検出前は、CPUが燃料供給量を制限し、着火検出後は燃料供給量の制限を解除する。よって、着火検出後、すなわち火種の確保が確実になった時点で初めて燃料供給量が増えるので、白煙の発生防止や未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生を確実に防止できる。
さらに、燃焼式ヒータ17を作動しないときは、弁装置44の弁体44aを閉じておくことで、燃焼式ヒータ17内への泥や水等の異物の侵入を防止できる。
〈第1の実施の形態の変形例1〉なお、以上に述べた実施の形態では、弁装置44を空気供給口17d1に設けたものを示したが、替わりに排気排出口17d2に設けるようにしてもよい。
〈第1の実施の形態の変形例2〉また、空気供給口17d1および排気排出口17d2の両方に流通空気量制御手段としての弁装置を設けるようにしてもよい。図6に空気供給口17d1および排気排出口17d2の両方に弁装置を設けた場合を例示する。変形例2に係る弁装置を符号44’を用いて示せば、これが、弁装置44と異なる点は、二個一組の弁体44a’および44a’によって、それぞれ空気供給口17d1および排気排出口17d2の両方を同時に開閉するようにした点である。詳しくは、一対の弁体44a’および44a’は、空気供給路33および燃焼ガス排出路35にこれらを横断するように直交しかつ駆動モータ44b’によって回転する回転軸44c上に配置してある。また、これら弁体44a’および44a’は、それぞれ空気供給路33および燃焼ガス排出路35内で、空気供給口17d1および排気排出口17d2に対向して位置する。空気供給口17d1および排気排出口17d2は、駆動モータ44b’が駆動すると、回転軸44cを介して弁体44a’および44a’によって一緒に開いたり閉じたりする。変形例2によれば、着火制御時だけ弁体44a’および44a’の両方を閉じることで着火時の燃焼室17dでの差圧を極めて少なくできるので、着火性の向上を一層図ることができる。また、弁体44a’および44a’の両方を閉じておくことで、燃焼式ヒータ17内への異物の侵入防止効果を高められる。
〈第1の実施の形態の変形例3〉図7を用いて第1の実施の形態の変形例を説明する。ところで、既述のように送風ファン45は火種を火炎に成長させるためのものである。一方
、弁装置44で火種から火炎に成長させるには、その弁体の作動制御が難しい。そこで、この変形例3では弁装置44を無くし、またCPUで送風ファン45の出力をうまく調整することで、火種を確実に確保するようにした。よって、CPUの制御でその出力調整が可能な送風ファン45は、火種を火炎に成長させるものであるとともに流通空気量制御手段ともいえる。
この変形例3の場合の燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンは、図7のようになる。図7に示すフローチャートが図4および図5に示すフローチャートと異なる点は、弁装置44に係るステップである図4のS102と図5のS111がないという点だけである。よって、S101で肯定判定した場合はS103に進み、S110で肯定判定した場合はS112に進む。それ以外の他のステップについては同一であるので、第1の実施の形態に係るフローチャートに付した符号と同一の符号を付して説明を省略する。
〈第1の実施の形態の変形例の作用効果〉第1の実施の形態と同様の作用効果を奏するが、弁装置44がないのでそれだけCPUによる送風ファン45の調整を緻密に行い、流通空気量制御手段としてもまた火種を火炎に成長させる手段としても十分なものとすることが望ましい。すなわち、流通空気量制御手段として送風ファン45を用いる場合、着火に成功するまではCPUの制御により送風ファン45を停止するかその出力を極めて小さくし、空気流通路である燃焼室17dを流れる空気の量を火種ができるに十分なものとする。
〈第2の実施の形態〉図8〜図12を用いて、第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17が、第1の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17と異なるのは、図8に示すように、第1の実施の形態に係るイオンセンサ17h(図3参照)の代わりに、温度検出センサ17h’(図8参照)を着火検出手段として用いた点、弁装置を燃焼式ヒータ17に備えないようにしたこと、燃焼式ヒータ17の作動制御実行ルーチン、変更部分に関連する箇所、ECU46のROMに記憶され、燃焼式ヒータ17の作動制御実行ルーチンの判定ステップで判定を行うための目安となる所定時間が各種あること、着火検出手段である温度検出センサ17h’が特定の第1の所定時間T1内に燃焼用燃料への着火を検出しないときは、次の第2の所定時間T2を第1の所定時間T1よりも長くして着火を行うようにしたことである。よって、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
(温度検出センサ17h’)温度検出センサ17h’は、燃焼式ヒータ17の排気である燃焼後空気a2の温度を検出するものであり、図8に示すように、燃焼ガス排出路35における燃焼式ヒータ17寄りに設置してある。
また、ECU46のROMには、グロープラグ17gの1回目の通電開始からの経過時間との比較時間であって燃料ポンプ作動(燃料供給開始)までの時間の目安となる第1の所定時間T1,グロープラグ17gの2回目の通電開始からの経過時間との比較時間であり、第1の所定時間T1よりも長く燃料ポンプ作動(燃料供給開始)までの時間の目安となる第2の所定時間T2,送風ファン45の作動制御実行の目安となる所定時間T3,着火成功の目安となる所定温度Te1およびこの所定温度Te1との比較温度でありかつ温度検出センサ17h’による燃焼式ヒータ17の排気温度Teの測定時間である所定時間T4を記憶してある。なお、1回目のグロープラグ17gの通電開始からの経過時間も、2回目のグロープラグ17gの通電開始からの経過時間も同じ符号Tm1で統一することとする。
なお、前記各種所定時間は経験上定めたものであり、燃焼式ヒータの種類や燃焼式ヒータを用いるエンジンの種類によって異なる。
(燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチン)次に第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンについて図9〜図12を参照して説明する。第2の実施の形態に係るフローチャートは、以下に述べるS201〜S230の各ステップからなる。また、S2
01〜S207は、第1の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンのフローチャートのS101〜S107と対応しており、それらは実質的に同じであるので、それらについての説明は省略し、S208からの説明とする。但し、S201に関しては、そこで否定判定する場合は、S229に進む。S229については後で述べる。
S201〜S207を経てS208に処理が進むと、S208では火種ができ易いように、燃料を少ない状態で供給するように燃料ポンプを作動する。S209では、燃料ポンプの作動開始からの経過時間Tm2をタイマTimでカウントする。
S210ではS209で求めた経過時間Tm2が、送風ファン45の作動制御実行の目安となる所定時間T3を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、経過時間Tm2≧所定時間T3の場合は肯定判定して次のS211に進み、否定判定した場合はS229に進む。S211では、出力を下げた状態で送風ファン45を作動する。火種を作り易くするためである。
S212ではグロープラグ17gの通電開始からの経過時間Tm1が、着火成功の目安となる所定温度Te1およびこの所定温度Te1との比較温度でありかつ温度検出センサ17h’による燃焼式ヒータ17の排気温度Teの測定時間である所定時間T4を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、経過時間Tm1≧所定時間T4の場合は肯定判定して次のS213に進み、否定判定した場合はS229に進む。
S213では、排気温度センサ17h’で所定時間T4時の燃焼式ヒータ17の排気温度Teを読み込む。S214ではS213で読み込んだ排気温度Teが、着火成功の目安となる所定温度Te1を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、排気温度Te≧所定温度Te1の場合は着火が成功したと肯定判定してS215に進み、そうでない場合は、着火不成功と否定判定してS216に進む。
S215では、着火成功フラグをセットするとともに、次の着火時に備えて着火制御開始フラグをリセットし、次のS217へ進む。なお、着火が成功したので、その後の適時にグロープラグ17gへの通電を止めてバッテリの放電量を抑制する。
S216では着火不成功フラグをセットし、その後S217へ進むが、このときにも一旦グロープラグ17gへの通電を止める。二回目の着火に備えるためである。
S217では着火不成功フラグがセット済みかどうかを判定する。S215のルートでS217への処理をする場合、既に着火が成功しているのでS217では否定判定し、図12に示すようにこのルーチンを終了する。一方、S216のルートでS217への処理をする場合、着火は成功していないのでS217では肯定判定し、二度目の着火処理を次のS218から始める。
S218ではグロープラグ17gへの二回目の通電を開始する。S219ではグロープラグ17gへの二回目の通電開始からの経過時間Tm1をカウントする。
S220ではS219でカウントした経過時間Tm1が、第1の所定時間T1よりも長く燃料ポンプ作動の目安となる第2の所定時間T2を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、経過時間Tm1≧所定時間T2の場合は肯定判定して次のS221に進み、否定判定した場合はこのルーチンを終了する。T1としては例えば40秒を、またT2としては例えば60秒を挙げられる。
S221では燃料供給管17eから燃料気化部17fへ送る液化燃料の量を少ない状態で供給するように、燃料ポンプの二回目の作動を行う。火種をでき易くするためである。
S222ではS221で燃料ポンプが作動を開始してからの経過時間Tm2をタイマT
imでカウントする。S223ではS222で求めた経過時間Tm2が送風ファン45の作動制御実行の目安となる所定時間T3を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、経過時間Tm2≧所定時間T3の場合は肯定判定して次のS224に進み、否定判定した場合はこのルーチンを終了する。
S224では出力を下げた状態で送風ファン45を作動する。火種を作り易くするためである。S225では、グロープラグ17gの二回目の通電開始からの経過時間Tm1が、着火成功の目安となる所定温度Te1およびこの所定温度Te1との比較温度でありかつ温度検出センサ17h’による燃焼式ヒータ17の排気温度Teの測定時間である所定時間T4を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、経過時間Tm1≧所定時間T4の場合は肯定判定して次のS226に進み、そうでない場合は否定判定してこのルーチンを終了する。
S226では、排気温度センサ17h’で所定時間T4時の燃焼式ヒータ17の排気温度Teを読み込む。S227ではS226で読み込んだ排気温度Teが、着火成功の目安となる所定温度Te1を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、排気温度Te≧所定温度Te1の場合は着火が成功したと肯定判定してS228に進み、そうでない場合は、着火不成功と否定判定してS230に進む。
S228では、着火成功フラグをセットするとともに、次の着火時に備えて着火制御開始フラグをリセットする。S230では、次の着火時に備えて着火制御開始フラグをリセットし、このルーチンを終了する。なお、着火が成功したので、このステップでグロープラグ17gへの通電を止めてバッテリの放電量を抑制する。
最後にS229について述べる。S229へは、前記のようにS201,S207,S210およびS212で否定判定した場合に進む。これらの各ステップからS229に進むと、着火成功フラグと着火不成功フラグとを共にリセットし、その後S217に進む。〈第2の実施の形態の作用効果〉この第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17では、温度検出センサ17h’が第1の所定時間T1内に燃焼用燃料への着火を検出しないときは、次の第2の所定時間T2を第1の所定時間T1よりも長くして前記燃焼用燃料への着火を行うようになっている。したがって、着火にかける時間が第2の所定時間T2は第1の所定時間T1よりも長いので、それだけ着火の確実性が高くなる。このため、白煙が出たり、あるいは未燃炭化水素の発生によって生ガスの臭いがしたりする等の弊害を極めて効率的に防止できる。
一方、グロープラグ17gはバッテリーからの通電によって発熱する。そして、燃焼用燃料が着火しているかどうかに拘わらず第1の所定時間T1を経過すると、その後の適時にグロープラグ17gはその作動を一旦中断するので、第1の所定時間T1内で着火が成功すれば、それだけバッテリーが長持ちする。
〈第3の実施の形態〉図13〜図18を用いて、第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17が、第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17と異なるのは、第1の所定時間T1または第2の所定時間T2の時間量を機関冷却水温度に基づいて求めたこと、およびそれに基づいて燃焼式ヒータ17の作動制御実行ルーチンを変更したことである。よって、第2の実施の形態の場合と異なる部分についてのみ説明する。
機関冷却水温度は、前記のようにエンジン本体3のウォータジャケットに係る水温センサ47で検出する。このときの水温センサ47の出力値を、図13に示すマップMに照らし合わせ、第1の所定時間T1または第2の所定時間T2の時間量を求める。
(マップM)マップMはECU46のROMに記憶してあり、縦軸が第1の所定時間T1
または第2の所定時間T2を、また横軸が機関冷却水温度のグラフ図であり、例えば、水温センサ47の出力値がa2であると所定時間T1またはT2がa2であることになる(図13の矢印a参照)。マップMを見てわかる通り、水温センサ47の出力値と所定時間T1またはT2とは反比例の関係にある。
(燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチン)次に第3の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンについて図14〜図18を参照して説明する。第3の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンが第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンと異なる点は、機関冷却水温度を求めるステップと、この機関冷却水温度に基づいて第1の所定時間T1または第2の所定時間T2の時間量を前記マップから求めるステップとを、第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンのフローチャートに追加したことだけである。よってこれら追加したステップについてのみ説明し、第2の実施の形態に係るフローチャートと同一のステップについては、説明上必要なステップを除き、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
エンジン1のスタート後、処理がこのルーチンに移行し、S201で着火制御開始フラグのセット済みかどうか、すなわち燃焼式ヒータ17を効かせる必要のある運転状態にエンジン1があるかどうかを判定し、肯定判定するとS301に移行し、否定判定するとS229に進む。
S301ではグロープラグ17gへの通電直前の機関冷却水温度を読み込む。次のS302では、機関冷却水温度すなわち水温センサ47の出力値に基づいて第1の所定時間T1または第2の所定時間T2の時間量を、図13のマップMから求め、その後S202に進む。
〈第3の実施の形態の作用効果〉第3の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17では、第2の実施の形態における作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
グロープラグ17gが発熱を開始する直前の機関冷却水温度に基づいて、マップMから前記第1の所定時間T1または第2の所定時間T2を求める。すなわち、機関冷却水温度と所定時間T1またはT2とは反比例の関係にあるので、グロープラグ17gが発熱を開始する直前の機関冷却水温度が高い場合は、所定時間T1またはT2を短く設定し、反対に機関冷却水温度が低い場合は、所定時間T1またはT2を長く設定すれば、燃焼式ヒータ17における着火にあたりエンジン1の運転状態に応じてグロープラグ17gの発熱量を最適なものにできる。
なお、この実施の形態では所定時間T1またはT2を機関冷却水温度に基づいてマップから求めたが、機関冷却水温度の代わりにグロープラグ17gが発熱を開始する直前の外気温度や燃焼式ヒータ17の外壁43aの温度に基づいて、所定時間T1またはT2を求めるようにしてもよい。
また、グロープラグ17gが発熱を開始する直前の代わりに直後であっても構わない。〈第4の実施の形態〉図19〜図22を用いて、第4の実施の形態を説明する。この第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17が、第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17と異なるのは、グロープラグ17gが発熱を開始してもまだ着火せず、よって火種ができていない状態にあるときに、前記燃料供給手段である燃料ポンプと燃料供給管17eによる供給燃料の積算値が所定値以上になることをCPUによって検出するようにすることでCPUに供給燃料積算値検出手段としての機能を持たせたこと、CPUには、これが検出する供給燃料の積算値が所定値以上になると燃料の供給を停止する供給燃料停止制御手段としての機能も持たせて、燃焼式ヒータの燃料気化部からの液化燃料のオーバフローを防止するようにしたこと、それに基づいて燃焼式ヒータ17の作動制御実行ルーチンを変更したことである。
供給燃料積算値検出手段としてのCPUは、燃料ポンプの単位時間当たりの回転数(これを「単位回転数」という。)と前記単位回転数当りの燃料供給管からの吐出量の時間積分との積で求める。燃料ポンプの単位時間当たりの回転数はCPUで制御する。供給燃料の積算値の基準は、燃焼式ヒータの燃料気化部に液化燃料を蓄積可能な限界量をいうものとする。
また、供給燃料の積算値が所定値である前記限界量以上になると、供給燃料積算値検出手段としてのCPUが燃料ポンプの駆動を止めて、燃料の供給を停止するようになっている。
よって、CPUの機能が異なるだけであり、構成上第2の実施の形態の場合と比べて何か別の構成部材を加えたり減らしたわけではないので、それらの説明はせずに、図19〜図22を参照しながら第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンについて説明する。
(燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチン)第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンが第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンと異なる部分には、ステップ番号を400番台としてある。そして、他のステップは、第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチンのフローチャートとおなじであるので同一部分には同一のステップ番号を付して説明を省略する。
第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17の作動制御ルーチン特有のステップはS401〜S407である。S401は、S201〜S208を経由した後の次の処理であり、S208で燃料ポンプの作動開始からの燃料供給量の積算をする。
S402ではS401で求めた積算値が前記限界量である所定値以上かどうかを判定する。そうであれば肯定判定してS403に進み、そこで燃料ポンプ17の作動停止フラグをセットする。そして、その後のS404では、燃料ポンプの作動を停止し、S212に進む。
話をS402に戻す。S402で否定判定した場合は、S209に進み、そこからS214まで第2の実施の形態と同様の処理を行う。
S214では、S213で読み込んだ排気温度Teが、着火成功の目安となる所定温度Te1を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、排気温度Te≧所定温度Te1の場合は着火が成功したと肯定判定してS405に進み、そうでない場合は、着火不成功と否定判定してS216に進む。
S405では、着火成功フラグをセットするとともに、次の着火時に備えて着火制御開始フラグをリセットし、また燃料ポンプ作動停止フラグをリセットし、その後、次のS217およびS218を経由してS406に進む。
S406では燃料ポンプ作動停止フラグがセット済みかどうかを判定し、そうであれば肯定判定してS225に進み、そこからS227まで第2の実施の形態と同様の処理を行う。反対にS406で否定判定すればS219に進み、そこからS227まで第2の実施の形態と同様の処理を行う。
S227ではS226で読み込んだ排気温度Teが、着火成功の目安となる所定温度Te1を経過したかどうかの判定を等号を含む不等式を用いて行う。すなわち、排気温度Te≧所定温度Te1の場合は着火が成功したと肯定判定してS407に進み、そうでない場合は、着火不成功と否定判定してS230に進み、そこで、第2の実施の形態と同様の
処理を行う。
S407では、着火成功フラグをセットするとともに、次の着火時に備えて着火制御開始フラグをリセットし、また燃料ポンプ作動停止フラグをリセットしてこのルーチンを終了する。
〈第4の実施の形態の作用効果〉第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータ17では、第2の実施の形態における作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
グロープラグ17gの発熱開始後、燃焼用燃料が非着火状態にあるときにおいて供給燃料の積算値が所定値以上になることを供給燃料積算値検出手段であるCPUが検出すると、供給燃料停止制御手段でもあるCPUにより燃料の供給を停止し、これによって燃焼式ヒータ17gの燃料気化部17fからの液化燃料のオーバフローを防止する。よって、グロープラグ17gの発熱開始後、燃焼用燃料が非着火状態にあるときに過剰リッチになることがない。したがって、白煙の発生防止ができ、また未燃炭化水素が生じることに起因する不快な臭いの発生を確実に防止できる。
本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の燃焼式ヒータの適用例を示す概略構成図 本発明の実施の形態に係る燃焼式ヒータの概略断面図 図2のIII-III線を含む仮想断面で切断し矢印方向に見た断面図 本発明の第1の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成するフローチャートの一部 本発明の第1実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成するフローチャートの別の一部 本発明の第1の実施の形態の変形例2に係る燃焼式ヒータの概略断面図 本発明の第1の実施の形態の変形例3に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成するフローチャートの一部 本発明の第2の実施の形態に係る内燃機関の燃焼式ヒータの適用例を示す概略構成図 本発明の第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成するフローチャートの一部 本発明の第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図9に連続するフローチャートの一部 本発明の第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図10に連続するフローチャートの一部 本発明の第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図11に連続するフローチャートの一部 本発明の第3の実施の形態に係るマップ 本発明の第3の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成するフローチャートの一部 本発明の第3の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図14に連続するフローチャートの一部 本発明の第3の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図15に連続するフローチャートの一部 本発明の第3実の施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図16に連続するフローチャートの一部 本発明の第3の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図17に連続するフローチャートの一部 本発明の第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成するフローチャートの一部 本発明の第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図19に連続するフローチャートの一部 本発明の第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図20に連続するフローチャートの一部 本発明の第4の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動制御実行ルーチンを構成し図21に連続するフローチャートの一部
符号の説明
1…エンジン(内燃機関)
3…エンジン本体(内燃機関の本体)
5…吸気装置
7…排気装置
9…車室用ヒータ
13…エアクリーナ
15…ターボチャージャ
15a…コンプレッサ
15b…ターボチャージャのタービン
17…燃焼式ヒータ
17a…燃焼式ヒータの機関冷却水通路
17a1…機関冷却水導入口
17a2…機関冷却水排出口
17b…燃焼筒(燃焼室本体)
17c…円筒状隔壁
17d…燃焼室(空気流通路)
17d1…空気供給口
17d2…排気排出口
17e…燃料供給管(燃料供給手段)
17f…燃料気化部
17g…グロープラグ(着火手段)
17h…イオンセンサ(着火検出手段)
17h’…温度検出センサ(着火検出手段)
17i…燃料加熱蒸発板
18…液化燃料
18’…気化燃料
19…インタークーラ
20…吸気量低下手段
21…インテークマニホールド
23…吸気管
25…上流側連結管
27…下流側連結管
29…本流管
31…ヒータ用枝管(空気流通路)
32…外気温センサ
33…空気供給路(燃焼前空気供給路)
35…燃焼ガス排出路(燃焼後空気排出路)
37…CO2センサ
38…エキゾーストマニホールド
39…触媒コンバータ
41…マフラ
42…排気管
43a…外壁
44…弁装置(流通空気量制御手段)
44a…弁体
44b…駆動モータ
44c…開閉機構部
45…送風ファン(流通空気量制御手段)
46…ECU(供給燃料積算値検出手段,供給燃料停止制御手段,燃料供給量制御手段)47…水温センサ
70…エアフロメータ
c1…空気供給路33と本流管29との接続箇所
c2…燃焼ガス排出路35と本流管29との接続箇所
W1…水管路
W2…水管路
W3…水管路
F…火炎
F’…火種
Tim…タイマ
A…エアクリーナ13から本流管29に入って来る外気
a1…接続箇所c1で外気Aから分岐して空気供給路33を流れる空気(燃焼用の空気)a1’…本流管29を接続箇所c2に向かう空気
a2…燃焼式ヒータ17の燃焼に供されてる排気である燃焼ガス
a3…a2とa1’との燃焼ガス混入空気
a4…エンジン1の排気ガス

Claims (2)

  1. 内燃機関が所定の運転状態にある時に作動して機関関連要素の温度を上げる内燃機関の燃焼式ヒータにおいて、
    この燃焼式ヒータに用いる燃焼用燃料を燃焼して火炎を出す燃焼室本体と、
    この燃焼室本体に対して空気を供給および排出する空気流通路と、
    前記燃焼室本体に前記燃焼用燃料を供給する燃料供給手段と、
    この燃料供給手段によって前記燃焼室本体に供給した燃焼用燃料に発熱により着火する着火手段と、
    この着火手段の発熱開始後、前記燃焼用燃料が非着火状態にあるときにおいて前記燃料供給手段による供給燃料の積算値を検出する供給燃料積算値検出手段と、
    この供給燃料積算値検出手段が検出する供給燃料の積算値が所定値以上になると、前記燃料供給手段による燃料の供給を停止する供給燃料停止制御手段と、
    を有することを特徴とする内燃機関の燃焼式ヒータ。
  2. 前記供給燃料積算値検出手段は、この着火手段の発熱開始後、前記燃焼用燃料が非着火状態にあるときにおいて単位時間あたりの供給燃料の吐出量の時間積分と、燃料供給手段の作動時間との積値を検出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃焼式ヒータ。

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