JP3747875B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置の記録媒体搬送に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、インクジェットプリンタ等のシリアルプリンタにおいては、記録ヘッドをキャリッジに搭載し、記録媒体の幅方向に走査しながらドットを形成し、記録媒体の搬送とキャリッジの移動を繰り返しながら記録媒体上に画像を形成していく。記録媒体は、供給トレイ等の供給部から供給ローラに突入し、供給ローラの回転により前方に押し出されて記録ヘッド下部の記録領域まで進み、画像の記録が開始される。記録ヘッドの下方にはプラテンが設置され、記録媒体をガイドしたり撓みを防ぐ働きをしている。記録が進むと、記録媒体はさらに前方に押し出され、先端が排出ローラに到達する。そして、しばらくの間排出ローラと供給ローラの双方により記録媒体が送られ、次いで、供給ローラから記録媒体が抜け出て、排出ローラにより最後まで搬送され、記録済の記録媒体がプリンタから排出される。
【0003】
また、インクジェットプリンタでは、記録ヘッドと記録媒体との距離(ヘッドギャップ)は、両者が接触しない程度に接近させる方が記録上の利点が多い。従って、記録媒体の搬送に伴う波打や撓みを防止してヘッドギャップを一定に保つことが重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の構成のシリアルプリンタでは、記録が済んだ記録媒体を確実に排出するためと、記録媒体にテンションを与えて撓みを抑えるために、一般に供給ローラよりも排出ローラの方が搬送速度が速く設定されている。このため、記録媒体が供給ローラからはずれる際に搬送速度が変化し、搬送量に誤差が生じて印刷画像に乱れが発生する問題があった。
【0005】
また、供給ローラを離れた記録媒体の末端が浮いて記録ヘッドを傷つけたりヘッドギャップを損なったりしないようにするため、排出ローラの手前(記録ヘッド側)に、紙を2点で保持するために、中間拍車や、排出ローラと同じ構成の中間搬送ローラを配置したりすることも行われている。このような構成とすれば、記録媒体が供給ローラを抜けた後も中間拍車や中間搬送ローラと排出ローラとで保持できるため、記録中は記録媒体の末端が浮いて記録ヘッドを傷つけることはなくなる。しかし、中間拍車だけを配置した場合には、記録媒体の記録ヘッドへの接近は防止できるものの、記録媒体の末端部分は下方向に自由に動くことができるため、結果的にはヘッドギャップを一定にするという効果があまり期待できない。また、中間拍車や中間位置に中間搬送ローラを配置した場合には、記録媒体がそこへ突入するときの抵抗で十分に搬送できず、記録の一部が重なってしまう、いわゆるバンディングと呼ばれる副走査(紙送り)方向の記録ムラが発生していた。さらに、中間位置に配置する中間搬送ローラは、記録ヘッドの部分で弛みが発生しないように排出ローラと同様に供給ローラの周速よりも速く設定されているので、中間搬送ローラと排出ローラとで記録紙を搬送して記録する状態では、供給ローラと中間搬送ローラ、排出ローラとで記録紙を搬送していたときよりも搬送速度が上がり、モータの単位駆動量あたりの記録媒体の搬送量が増加してしまうので、今度は先程とは逆に記録と記録の間隔が空いて白い筋が発生してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、インクジェット記録装置において、中間ローラと拍車を用いた場合に搬送量の変化を抑えて記録不良を防止し、記録ヘッドと記録媒体との距離を適正に保つことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のインクジェット記録装置は、ノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドの記録媒体搬送方向上流側に設けられた供給ローラと、前記記録ヘッドの記録媒体搬送方向下流側に設けられた排出ローラと、前記記録ヘッドの下流側で前記排出ローラの上流側に設けられた中間ローラと、当該中間ローラに対向する拍車とを備え、前記中間ローラが前記記録媒体を搬送する搬送力F3は、前記供給ローラが前記記録媒体を搬送する搬送力F1及び前記排出ローラが前記記録媒体を搬送する搬送力F2のいずれよりも弱く、前記中間ローラが前記記録媒体を搬送する搬送速度V3は、前記供給ローラが前記記録媒体を搬送する搬送速度V1及び前記排 出ローラが前記記録媒体を搬送する搬送速度V2のいずれよりも速いことを特徴とする。
【0008】
この構成のインクジェット記録装置では、記録媒体がまず供給ローラに達し、その回転により送られて記録ヘッド下部の記録領域に到達し、記録ヘッドにより記録されつつさらに供給ローラの回転により下流方向へ送られる。そして、記録媒体の先端は中間ローラに到達し、中間ローラと拍車とに挟まれてさらに下流方向へ搬送される。この時、中間ローラの搬送力は供給ローラよりも弱いため、中間ローラ突入時に記録媒体が引っ張られて送り量の急激な変化のために白抜け等の記録不良が起こることはない。さらに、供給ローラと中間ローラの回転により記録媒体は下流方向に送られ、記録媒体の先端が排出ローラに到達する。さらに搬送を続けると、記録媒体の終端が供給ローラをはずれる。この際、中間ローラの搬送力は供給ローラよりも弱いため、記録媒体の終端が供給ローラをはずれた瞬間に搬送量が変化して記録媒体が浮いたり撓んだりすることはない。そして、中間ローラと排出ローラに支えられて記録媒体はさらに下流方向に搬送され、最後には中間ローラをはずれて排出ローラのみに送られ、排出される。また、供給ローラの搬送速度よりも中間ローラの搬送速度の方が速いため、記録媒体の中間ローラへの突入がスムーズに行われ、突入の衝撃による送り量の変化がなく、記録不良を引き起こすことがない。
【0009】
【0010】
【0011】
請求項に記載のインクジェット記録装置は、請求項に記載のインクジェット記録装置の構成に加え、前記搬送速度V1と前記搬送速度V2とが等しいことを特徴とする。
【0012】
この構成のインクジェット記録装置では、請求項に記載のインクジェット記録装置の作用に加え、記録媒体が供給ローラを外れて搬送されるようになっても、排出ローラの搬送速度と供給ローラの搬送速度が等しいので、急激な送り量の変化が起きず、記録媒体が浮いたり撓んだりすることはない。速度が変化しても、終端が撓んですぐ元に戻る。
【0013】
請求項に記載のインクジェット記録装置は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置の構成に加え、前記供給ローラは記録媒体の搬送経路に対して前記記録ヘッド側にあり、かつ前記拍車は回転軸を固定して設置され、前記中間ローラは上下に可動に設置されていることを特徴とする。
【0014】
この構成のインクジェット記録装置では、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置の作用に加え、記録媒体の上面を供給ローラと拍車とで位置決めし、それぞれに対向する押さえローラと中間ローラとが記録媒体を下面から押し上げるように作用するので、記録ヘッドと記録媒体の距離が一定に保たれる。また、供給ローラを記録媒体が外れた後、排出ローラから吐き出された記録媒体の先端が浮き上がるような場合にも、拍車が支点となり中間ローラが記録媒体を下面から押し上げるために記録媒体の終端部は下方のプラテン側に付勢されるので、記録媒体の終端が浮かず、記録ヘッドを傷つけたり記録不良を引き起こすことがない。また、排出ローラから吐き出された記録媒体の先端が押し下がるような場合には、排出ローラが支点となり記録媒体の終端部は浮き上がろうとするが、拍車により記録媒体の浮き上がりが規制される。拍車のみでバネで押圧している構成では記録媒体の浮きが第一拍車の押圧力に負けたときに終端部が浮き上がってしまうが、中間ローラと拍車とで記録媒体を挟持しているため、記録媒体と記録ヘッドの距離は保証される。
【0015】
請求項に記載のインクジェット記録装置は、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の構成に加え、前記拍車は回転軸を固定して設置され、かつ、前記排出ローラは、前記拍車と前記記録媒体とが接触する点から伸びる前記拍車の接線上に前記排出ローラと前記記録媒体とが接触する点が位置するように配置されていることを特徴とする。
【0016】
この構成のインクジェット記録装置では、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の作用に加え、厚みのある記録媒体であっても、記録媒体の厚み分中間ローラが押し下げられ、排出ローラから吐き出された記録媒体の先端が上に上がるため、記録媒体の終端が浮かず、記録ヘッドを傷つけたり記録不良を引き起こすことがない。
【0017】
請求項に記載のインクジェット記録装置は、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の構成に加え、前記中間ローラは、大径部と小径部を有し、前記大径部に前記拍車が接触するように配置したことを特徴とする。
【0018】
この構成のインクジェット記録装置では、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の作用に加え、記録媒体に接触する面積を少なく抑えられるので、中間ローラの搬送力を抑えて中間ローラによる搬送が搬送量の変化を引き起こさないようにするとともに、摩擦抵抗や湿気の影響を必要最小限に抑えて記録媒体の制御を容易にできる。
【0019】
請求項に記載のインクジェット記録装置は、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の構成に加え、前記中間ローラは、樹脂により形成されることを特徴とする。
【0020】
この構成のインクジェット記録装置では、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の作用に加え、中間ローラに搬送力を持たせないので、記録媒体の中間ローラ突入時に中間ローラに引っ張られて送り量が変化し、記録不良が起こることがない。
【0021】
請求項に記載のインクジェット記録装置は、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の構成に加え、前記供給ローラを駆動する駆動装置を備え、当該駆動装置は、前記供給ローラから前記排出ローラを介して前記中間ローラに駆動を伝達することを特徴とする。
【0022】
この構成のインクジェット記録装置では、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の作用に加え、供給ローラから中間ローラに直接駆動が伝達されないので、記録媒体が供給ローラから外れたときにも排出ローラに抑えられて記録媒体が先走るような場合にも先端の送りが抑えられるため、終端が撓んで元に戻り、正常な搬送状態に復帰する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態のインクジェットプリンタ1について、図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の概略斜視図であり、図2は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の要部概略断面図である。インクジェットプリンタ1は、インクを吐出して記録媒体に記録する記録ヘッド2と、記録媒体を積載する供給トレイ3と、供給トレイ3からピックアップされた記録媒体を搬送する供給ローラ4と、供給ローラ4により搬送された記録媒体を記録ヘッド2に対して平面に保つリブ付のプラテン5と、記録後の記録媒体を受け取って搬送する中間ローラ6と、中間ローラ6から記録済の記録媒体を受け取ってインクジェットプリンタ1から排出する排出ローラ7とを有している。
【0024】
記録ヘッド2は、シャーシ11に保持されたガイドシャフト8とガイドレール(図示せず)に摺動自在なキャリッジ9に搭載され、キャリッジモータ10により駆動されて往復運動しながら記録を行う。また、記録ヘッド2は、インクを吐出するインクノズル(図示せず)を有し、シャーシ11下部に設けられたインクタンク(図示せず)からインクチューブ12を経由して供給されるインクを記録媒体に向けて吐出して記録する。記録媒体は、供給トレイ3の上面にセットされ、シャーシ11内部に収められた供給ローラ4により搬送され、記録ヘッド2により記録されて中間ローラ6を経て排出ローラ7によりインクジェットプリンタ1から排出される。尚、供給ローラ4、中間ローラ6、及び排出ローラ7は紙送り用モータ30により駆動される。
【0025】
次に、インクジェットプリンタ1の記録媒体搬送系の構成について図2を用いて説明する。図2に示すように、記録ヘッド2の記録媒体搬送方向上流側で、供給トレイ3との間に供給ローラ4が設けられている。供給ローラ4には押えローラホルダ13に保持された押えローラ14が対向し、供給ローラ4と押えローラ14とで記録媒体を挟み込んで供給ローラ4の回転により搬送する。押えローラ14は、上下に可動でバネにより供給ローラ4のある上方へ付勢されており、記録媒体の厚みによって押し下げられる。供給ローラ4及び押えローラ14は、軸部にゴムや樹脂等の弾性体を巻き付けて構成されており、両者のニップ力により搬送力が与えられている。
【0026】
記録ヘッド2の下部にはプラテン5が配置され、プラテン5の記録媒体搬送方向下流側には中間ローラ6が設けられている。中間ローラ6には、第一拍車15が上から対向し、供給ローラ4からプラテン5を経た記録媒体は中間ローラ6と第一拍車15の間に到達する。中間ローラ6は、上下に可動であり、バネにより第一拍車15のある上方へ付勢されている。第一拍車15は、回転軸を固定され、上下には動かないようになっている。従って、記録媒体が中間ローラ6と第一拍車15の間に進入すると、記録媒体の厚みの分だけ中間ローラ6が押し下げられる。
【0027】
図3は、中間ローラ6の概略斜視図である。中間ローラ6は、POMやABS等の樹脂で形成され、第一拍車15に対向する大径部16と、それ以外の小径部17によりなっている。従来のインクジェットプリンタ等に設けられていた中間ローラは、樹脂にゴム等の弾性体を巻き付けて搬送力をもたせていたため、記録媒体が中間ローラに突入する際に引っ張られて搬送速度が変わり、送り量が変化して記録不良が発生することがあったが、本実施形態の中間ローラ6は樹脂のみで形成されているので、摩擦抵抗が少なく、進入の際の抵抗が少ないため、送り量に影響がない。さらに、拍車に対向する部分だけを大径部16として記録媒体を挟むようにしたので、さらに抵抗が少なく湿度の変化による影響も小さい。第一拍車15は、樹脂で星形に形成され、中間ローラ6の大径部16に対向する位置に複数個設置されている。
【0028】
図2に戻ると、中間ローラ6のさらに下流には、排出ローラ7が設けられている。排出ローラ7には上から第二拍車18が対向し、中間ローラ6を経た記録媒体は、排出ローラ7と第二拍車18の間に到達し、排出ローラ7の回転によりインクジェットプリンタ1から排出される。第二拍車18は上下に可動であり、バネにより排出ローラ7のある下方へ付勢されている。排出ローラ7は、供給ローラ4と同様に上下には移動できず、回転のみが可能なように固定的に配置されている。従って、記録媒体が第二拍車18と排出ローラ7の間に進入すると、記録媒体の厚みの分第二拍車18が押し上げられる。前述したように、中間ローラ6と第一拍車15は第一拍車15が固定で中間ローラ6が上下可動であり、排出ローラ7は、第一拍車15と記録媒体とが接触する点から伸びる第一拍車15の接線上に排出ローラ7と記録媒体とが接触する点が位置するように配置されているため、記録媒体の後端部は押し下げられ、記録ヘッド2に記録媒体が当たりにくく、ヘッドの損傷を防止でき、記録ヘッド2と記録媒体の距離が適正に保たれる。
【0029】
次に、上記の構成のインクジェットプリンタ1の搬送系の駆動伝達について図4と図5に基づいて説明する。図4は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の概略側面図、図5は、図4の側面を裏側から見た場合の概略側面図である。まず、紙送りモータ30からの駆動は、第一ベルト19により図示しない減速プーリを介して供給ローラ4へ伝達される。供給ローラ4にはロータリエンコーダ20が接続され、フォトセンサ20aによりロータリエンコーダ板に刻まれたスリットの数をカウントして供給ローラ4の回転を開始・停止するように制御している。供給ローラ4からは、第二ベルト21とギア22を介し、排出ローラ7に連結された第一排出ローラギア23とその同軸上にある第二排出ローラギア24に駆動が排出ローラ7に伝達される。さらに、中間ローラ6に対しては、第二排出ローラギア24からアイドルギア25を介して駆動が伝えられる。以上説明したように、3つの搬送ローラには、供給ローラ4、排出ローラ7、中間ローラ6の順に駆動が伝達される。本実施形態では、中間ローラ6を樹脂のみで形成し、弾性体を用いていないため、摩擦抵抗が発生せず、供給ローラ4から記録媒体が外れるときに記録媒体が先走るおそれがあるが、供給ローラ4と排出ローラ7の駆動を直結することにより、この先走りが押えられる効果がある。
【0030】
次に、記録媒体の搬送動作について説明する。供給トレイ3から記録媒体が一枚供給されると、その記録媒体は供給ローラ4と押えローラ14とに挟まれてプラテン5に向けて搬送される。記録媒体が記録ヘッド下の記録領域に達すると、供給ローラ4が一旦停止して搬送が停止される。そして、記録ヘッド2が記録媒体搬送方向に直交する方向に移動しながら画像情報に基づいてインクノズルからインクを記録媒体に吐出して記録を行う。記録ヘッド2が1走査分の記録を終了すると、供給ローラが再び駆動して記録媒体が再び搬送され、次の記録位置で再び停止し、記録ヘッド2が移動して記録される。以上のように搬送と記録を繰り返しながら、記録媒体の先端は中間ローラ6と第一拍車15の間に突入する。中間ローラ6は、供給ローラ4や排出ローラ7よりも周速度を速く設定しており、摩擦力の小さい樹脂で形成しているので、記録媒体の突入時の負荷が小さく、送り量が変化する等して搬送精度が低下しない。さらに記録と搬送を繰り返し、記録媒体の先端は排出ローラ7と第二拍車18の間に突入する。ここでは供給ローラ4と押えローラ14、中間ローラ6と第一拍車15の両方に挟持されているので、記録媒体は撓んだり浮いたりせず特に負荷もなく排出ローラ7と第二拍車18の間に進入する。さらに記録と搬送を繰り返すと、記録媒体の終端が供給ローラ4と押えローラ14とからはずれ、排出ローラ7と第二拍車18及び中間ローラ6と第一拍車15により記録媒体が挟持される。
【0031】
排出ローラ7の周速度は供給ローラ4と等速に設定しているので、供給ローラ4から記録媒体が外れる際にも記録媒体が勢いあまって先走ることはない。また、排出ローラ7から吐き出された記録媒体の先端が浮き上がるような場合、第二拍車18は押圧力に逆らって浮き上がろうとするが、第一拍車15が支点となり記録媒体の終端部はプラテン5上に配置されたリブ面に付勢されるので、記録媒体と記録ヘッド2の距離が保証される。さらに、記録媒体の状態によっては、排出ローラ7が支点となり、中間ローラ6で記録媒体が沈むため、終端部で記録媒体が浮き上がる場合があるが、ここでも中間ローラ6の押圧により、記録媒体は第一拍車15に付勢され、記録媒体先端部の浮きを終端部に伝えないようにすることが可能である。
【0032】
また、排出ローラ7から吐き出された記録媒体の先端が押し下がるような場合には、排出ローラ7が支点となり記録媒体終端部は浮き上がろうとするが、第一拍車15により記録媒体の浮き上がりが規制される。さらに、第一拍車15のみでバネで押圧している構成では記録媒体の浮きが第一拍車15の押圧力に負けたときに終端部が浮き上がってしまうが、本実施形態では中間ローラ6とで記録媒体を挟持しているため、記録媒体と記録ヘッド2の距離は保証される。
【0033】
以上説明したように、本実施形態のインクジェットプリンタ1によれば、供給ローラ4と排出ローラ7との間に搬送力のない中間ローラ6を第一拍車15と対向させて設け、供給ローラ4と排出ローラ7の搬送速度を等しく設定したので、記録媒体の先端が中間ローラ6に突入する際にも衝撃が少なく、記録媒体の終端が供給ローラ4を外れる際にも排出ローラ7側に引っ張られて先走ることがない。従って、送り量の変化による白抜けやバンディング等の記録不良を防ぐことができる。また、第一拍車15と中間ローラ6、第二拍車18と排出ローラ7を記録媒体が接線上に搬送されるように配置したので、上下動する中間ローラ6と第二拍車18により記録媒体の厚み分だけ記録媒体の位置が調整され、記録媒体の終端の浮き上がりを抑えて記録ヘッド2と記録媒体との距離を適正に保つことができる。
【0034】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、請求項1に記載のインクジェット記録装置によれば、中間ローラの搬送力は供給ローラよりも弱いため、中間ローラ突入時に記録媒体が引っ張られて送り量の急激な変化のために白抜け等の記録不良が起こることはない。また、記録媒体の終端が供給ローラをはずれた瞬間に搬送量が変化して記録媒体が浮いたり撓んだりすることもない。また、供給ローラの搬送速度よりも中間ローラの搬送速度の方が速いため、記録媒体の中間ローラへの突入がスムーズに行われ、突入の衝撃による送り量の変化がなく、記録不良を引き起こすことがない。
【0035】
【0036】
請求項に記載のインクジェット記録装置によれば、請求項に記載のインクジェット記録装置の効果に加え、記録媒体が供給ローラを外れて搬送されるようになっても、排出ローラの搬送速度と供給ローラの搬送速度が等しいので、急激な送り量の変化が起きず、記録媒体が浮いたり撓んだりすることはない。速度が変化しても、終端が撓んですぐ元に戻ることができる。
【0037】
請求項に記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置の効果に加え、記録媒体の上面を供給ローラと拍車とで位置決めし、それぞれに対向する押さえローラと中間ローラが記録媒体を下面から押し上げるので、記録ヘッドと記録媒体の距離が一定に保たれる。また、供給ローラを記録媒体が外れた後、排出ローラから吐き出された記録媒体の先端が浮き上がるような場合にも、拍車が支点となり中間ローラが記録媒体を下面から押し上げるために記録媒体の終端部は下方のプラテン側に付勢されるので、記録媒体の終端が浮かず、記録ヘッドを傷つけたり記録不良を引き起こすことがない。さらに、排出ローラから吐き出された記録媒体の先端が押し下がるような場合には、排出ローラが支点となり記録媒体の終端部は浮き上がろうとするが、拍車により記録媒体の浮き上がりが規制される上、中間ローラと拍車とで記録媒体を挟持しているため、記録媒体と記録ヘッドの距離が保証される。
【0038】
請求項に記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の効果に加え、厚みのある記録媒体であっても、記録媒体の厚み分中間ローラが押し下げられ、排出ローラから吐き出された記録媒体の先端が上に上がるため、記録媒体の終端が浮かず、記録ヘッドを傷つけたり記録不良を引き起こすことがない。
【0039】
請求項に記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の効果に加え、記録媒体に接触する面積を少なく抑えられるので、中間ローラの搬送力を抑えて中間ローラによる搬送が搬送量の変化を引き起こさないようにするとともに、摩擦抵抗や湿気の影響を必要最小限に抑えて記録媒体の制御を容易にできる。
【0040】
請求項に記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の効果に加え、中間ローラに搬送力を持たせないので、記録媒体の中間ローラ突入時に中間ローラに引っ張られて送り量が変化し、記録不良が起こることがない。
【0041】
請求項に記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置の効果に加え、供給ローラから中間ローラに直接駆動が伝達されないので、記録媒体が供給ローラから外れたときにも排出ローラに抑えられて記録媒体が先走るような場合にも先端の送りが抑えられるため、終端が撓んで元に戻り、正常な搬送状態に復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のインクジェットプリンタの概略斜視図である。
【図2】本実施形態のインクジェットプリンタの要部概略断面図である。
【図3】中間ローラの概略斜視図である。
【図4】本実施形態のインクジェットプリンタの概略側面図である。
【図5】図4の側面を裏側から見た場合の概略側面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
2 記録ヘッド
3 供給トレイ
4 供給ローラ
5 プラテン
6 中間ローラ
7 排出ローラ
8 ガイドシャフト
9 キャリッジ
10 キャリッジモータ
11 シャーシ
12 インクチューブ
13 押えローラホルダ
14 押えローラ
15 第一拍車
16 大径部
17 小径部
18 第二拍車
19 第一ベルト
20 ロータリエンコーダ
20a フォトセンサ
21 第二ベルト
22 ギア
23 第一排出ローラギア
24 第二排出ローラギア
25 アイドルギア
30 紙送りモータ

Claims (7)

  1. ノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッド(2)の記録媒体搬送方向上流側に設けられた供給ローラ(4)と、
    前記記録ヘッド(2)の記録媒体搬送方向下流側に設けられた排出ローラ(7)と、
    前記記録ヘッド(2)の下流側で前記排出ローラ(7)の上流側に設けられた中間ローラ(6)と、
    当該中間ローラ(6)に対向する拍車(15)とを備え、
    前記中間ローラ(6)が前記記録媒体を搬送する搬送力F3は、前記供給ローラ(4)が前記記録媒体を搬送する搬送力F1及び前記排出ローラ(7)が前記記録媒体を搬送する搬送力F2のいずれよりも弱く、
    前記中間ローラ(6)が前記記録媒体を搬送する搬送速度V3は、前記供給ローラ(4)が前記記録媒体を搬送する搬送速度V1及び前記排出ローラ(7)が前記記録媒体を搬送する搬送速度V2のいずれよりも速いことを特徴とするインクジェット記録装置(1)。
  2. 前記搬送速度V1と前記搬送速度V2とが等しいことを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置(1)。
  3. 前記供給ローラ(4)は記録媒体の搬送経路に対して前記記録ヘッド(2)側にあり、かつ前記拍車(15)は回転軸を固定して設置され、前記中間ローラ(6)は上下に可動に設置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置(1)。
  4. 前記拍車(15)は回転軸を固定して設置され、かつ、前記排出ローラ(7)は、前記拍車(15)と前記記録媒体とが接触する点から伸びる前記拍車(15)の接線上に前記排出ローラ(7)と前記記録媒体とが接触する点が位置するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置(1)。
  5. 前記中間ローラ(6)は、大径部(16)と小径部(17)を有し、前記大径部(16)に前記拍車(15)が接触するように配置したことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置(1)。
  6. 前記中間ローラ(6)は、樹脂により形成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置(1)。
  7. 前記供給ローラ(4)を駆動する駆動装置(30)を備え、当該駆動装置(30)は、前記供給ローラ(4)から前記排出ローラ(7)を介して前記中間ローラ(6)に駆動を伝達することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置(1)。
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