JP3747441B2 - 猫間障子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、障子の一部に板ガラスを装着して外気を通過させることなく屋外の風景等を見られる雪見障子の、当該板ガラス部分に可動障子を併用し、その障子の一部を開閉できるように形成される猫間障子に関しするものであって、特に、和風イメージの組子を採用しながら、開閉操作や開放状態の外観に新たな趣を与える新規な構造からなる猫間障子を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
畳みや襖と共に和室に欠くことのできない障子は、室内に和風のイメージを求める人々の建具に対するニーズを満たすだけでなく、木製の枠に障子紙を貼着した構造によって屋外や隣室等の視線を遮り、室内に外光を採り入れ、風の流入を防ぎ、適度な湿気を透過させ、太陽の眩しさを和らげ拡散させる等、襖あるいは洋風窓およびカーテン等では得られ難い種々の機能を有することから、高気密化や高断熱化が進む現代住宅にも広く採用されている。
【0003】
このように我が国の建築に欠かせない障子は、長い伝統の中で、組子形状等によって小間付きすみ円障子や水腰障子、打込み障子等、多彩な様式が培われてきていて、中でも障子本体枠内の下側の所定範囲に板ガラスを嵌め込んだ雪見障子は、寒風の進入をさせないで屋外を観ることができ、紅葉や雪景色等の季節毎の風情を楽しむことができるという秀れた機能を有する建具であり、また、障子本体枠内の適所に、上下あるいは左右に摺動させて開閉できる組子障子を設けた猫間障子等は、可動組子障子を開放して室内の換気や夏の寝苦しい夜に涼風を採り入れたりすることができるという独特の機能性を併せもっている。
【0004】
このような直射日光の拡散や採光、換気あるいは屋外の景色を楽しむ等の目的を果たす障子としては、例えば、登録実用新案第3085712号公報に示されている、既設のマンション等のアルミサッシのガラス面に接合状に装着して和風障子風に仕上げることを可能とする「ガラス戸への装着用和風障子状格子」考案や、実開平5−32666号公報に開示された、ラックとピニオンおよび調速機能を有する緩衝装置を組み込むことにより、上げ下げ窓としての内障子が、急速に落下してしまうことを防止するようにした「緩衝装置を備えた上げ下げ窓」考案、および、特開平11−93545号公報に提案されている、障子組子の縦横格子状となる部分を中折れ可能とし、上下に設けられたロールブラインドの開閉操作に連動して開閉可能とした「ロールブラインド併用による折りたたみ式障子」発明等、様々なものが既に多数提案済みなっている。
【0005】
これら既存技術は、何れもアルミサッシのような現代的建具に対して障子に似せた建具類を、装着あるいは添設して和風のイメージを強調したり、障子に特有な太陽光の拡散や採光性等を再現するようにしたものであり、伝統的な和室用建具として到底利用できるものではなく、旅館やホテルあるいは住宅等のようにゆとりや快適性が求められる現代の建築物に、これまでとは明らかに差別化された趣のある和室を実現しようとする人が、あくまでも純和風の室内に適合し得るデザインを有し、しかも従前までには無い新たな機能性をも具備しているといった、伝統の中にも新たな試みの取り入れられてなる斬新な障子の提供を望む声が上がっている。
【0006】
この発明は、以上のように腰付き大額入り(雪見障子)や、そのガラス部分を上下または左右に開閉できるようにした猫間障子は、伝統的でありながらも理に適った機能を有しているがため、永い歴史の中で何れも画一的な構造のものに止まってしまっており、これまで長期に渡ってその種の障子で新たな構造のものの提供がないという事情に疑問を抱き、和風の風情や趣を生み出し、利用者の生活をより豊かなものにすることができる新たな発想の障子を提供することはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の猫間障子を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0007】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される猫間障子は、基本的に次のような構成から成り立っている。 即ち、上下框と左右框とを矩形に組み合せた障子本体枠の内側に納まり、その約1/2以下の範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向または左右方向の何れかに移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した二枚以上の組子枠が、引違いとなる他の障子本体枠や片引きの場合の額縁等とは干渉しない反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造で組み込まれてなるものとした構成を要旨とする猫間障子である。
【0008】
この基本的な構成からなる猫間障子を換言すれば、上下框と左右框とを矩形に組み合せた障子本体枠の内側に納まり、その約1/2以下の範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向または左右方向の何れかに移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠が折り畳み自在構造で二枚以上組み込まれていて、引違いとなる他の障子本体枠や片引きの場合の額縁等とは干渉しない反対側に突出するよう規制して折り畳むことにより、可動障子枠内の殆ど大部分を視界的に開放可能にしてしまう構造とした猫間障子ということができる。
【0009】
そして、この基本的な構成のこの発明の猫間障子を、より具体的なものとして示すと、上下框と左右框とを矩形に組み合せた障子本体枠の内側に納まり、その約1/2以下の範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向または左右方向の何れかに移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠内には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠が二枚以上組み込まれ、それら組子枠相互が、引違いとなる他の障子本体枠や、片引きの場合の額縁等とは反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造に形成する一方、当該可動障子枠で占拠し得る大きさの範囲外の障子本体枠内部を、該障子本体枠に固定された組子障子または雪見障子とした猫間障子であるということができる。
【0010】
表現を変えるならば、所定高さに設定された左右の縦框の上端間に上框を、下端間に下框を、夫々適宜仕口を介して一体化し、所定幅の障子本体枠を形成し、当該障子本体枠中の室内外間肉厚方向の室内外の何れか一側となる位置に、同障子本体枠内の上側約1/2となる矩形状範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向に移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠内には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠が、左右巾を等分した大きさのものとして二枚以上組み込まれ、それら組子枠相互が、引違いとなる他の障子本体枠や、片引きの場合の額縁とは干渉しない反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造を持って形成する一方、当該可動障子枠で占拠し得る大きさの範囲外の障子本体枠内部を、該障子本体枠に固定された組子障子または雪見障子とした猫間障子となる。
【0011】
また、所定高さに設定された左右の縦框の上端間に上框を、下端間に下框を、夫々適宜仕口を介して一体化し、所定幅の障子本体枠を形成し、当該障子本体枠中の室内外間肉厚方向の室内外の何れか一側となる位置に、同障子本体枠内の上側約1/2となる矩形状範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向に移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠内には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠が、上下巾を等分した大きさのものとして二枚以上組み込まれ、それら組子枠相互が、引違いとなる他の障子本体枠や、片引きの場合の額縁とは干渉しない反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造に形成する一方、当該可動障子枠で占拠し得る大きさの範囲外の障子本体枠内部を、該障子本体枠に固定された組子障子または雪見障子とした猫間障子であるということもできる。
【0012】
障子本体枠は、その他の引違いとなる障子と組合せられ、あるいは片引きの額縁内に装着されるものであり、障子自体の外郭枠部分を形成すると共に、その内側に可動障子枠を上下方向または左右方向の何れかに移動且つ停止可能に組合せ可能とする上、可動障子枠以外の範囲に組子障子または雪見障子を組み込み可能とする機能を果たすものであり、左右縦框の上下端間に上下框を夫々掛け渡し、木材や軽金属等の材質に応じた適宜仕口構造や、連結構造を介して一体化したものとしなければならず、可動障子枠の移動範囲に渡って平行する枠内側には、可動障子枠が脱落せずに円滑に滑動できるよう支持可能とした滑動溝を形成したものとすべきであり、室内外間肉厚寸法中の適所であって、可動障子枠およびその外の組子障子または雪見障子となる範囲を含む枠内全体に渡って透明板ガラスあるいは透明樹脂板が、落とし込み、かんぬき止め、パテ付き止め、押し桟止め、あり止め、ネジ(木ネジ)止め等といった適宜装着構造を介して装着されたものとすることができる。
【0013】
可動障子枠は、障子本体枠内に上下方向か左右方向の何れかに移動且つ停止可能であり、しかも同可動障子枠内を、折り畳み自在構造を持つ二枚以上の組子枠によって開閉可能とする機能を果たし、障子本体枠に形成された滑動溝に対し脱落しない状態で摺動自在に装着され、特に上下方向に移動可能とした場合には、任意の高さ位置に停止可能なロック機構や摩擦構造等を設けたものとしなければならず、さらに、同可動障子枠内には、二枚以上の組子枠を上下方向あるいは左右方向の何れかに移動および任意の位置に停止可能とする軌道溝を形成し、上下方向に移動する構造とした場合には、組子枠の閉鎖姿勢あるいは折り畳み姿勢を停止、維持可能とするロック機構または摩擦構造等といった姿勢維持機能を付加したものとすべきであり、さらに、同可動障子枠は、その室内外間肉厚寸法中の適所であって、組子枠が折り畳み自在構造の折り畳みによって突出する側とは反対側となる箇所に、透明板ガラスあるいは透明樹脂板を、適宜装着構造を介して装着したものとすることが可能である。
【0014】
組子枠は、その二枚以上が、互いに折り畳み状に重ね合せられることにより、可動障子枠内を開放可能とし、折り畳み状態から平板状に展開させることによって可動障子枠内を閉鎖可能とする機能を果たすものであり、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した構造としなければならず、可動障子枠内の移動方向に等分となる幅寸法に設定された二枚以上を、折り畳み自在構造を介して互いに連結させたものとすべきであり、完全に折り畳んで重ね合せ状態としたときに、可動障子枠内の殆どを視覚的に開放できる構造とするのが望ましい。
【0015】
折り畳み自在構造は、二枚以上の組子枠同士を折り畳み可能に連結、一体化して可動障子枠内の一部または全体を開閉可能とする機能を果たすものであり、度重なる開閉操作によって容易に破損してしまうことのない十分な耐久強度をもつ構造のものとすべきであり、組子枠の操作に違和感のない比較的軽量な素材や形状とするのが望ましく、例えば金属製あるいは硬質合成樹脂製等の小型蝶番部品を、組子枠間に掛け渡し、埋設状に結合、連結したものとして組子同士を折り畳んだときに、完全に重ね合せ状態とすることが可能な構造とすることができる外、二枚以上の組子枠に渡って装着された障子紙の中途部分から形成したり、または、帯状の和紙または布、あるいは和紙模様を印刷したり艶消し加工等を施して障子紙風に加工された樹脂フィルム等のような軟質シート素材によって連結状となし、折り畳み可能なヒンジを形成したものとすることもできる。
【0016】
障子組子は、障子本体枠内における可動障子枠が配される範囲以外の範囲に渡って、固定された組子を形成する部分としての機能を果たし、その形式は、古くから伝わる伝統的な障子組子、例えば小間付きすみ円障子、水腰障子、尺六腰一本込み障子、打込み障子、尺腰縦しげ障子、引違い小間付きすみ円障子、すり揚げ障子、あずま障子、腰高障子、中抜き(源氏)障子、すだれ障子、腰付き障子、荒間障子、横しげ障子等々、様々な組子の中から選択、採用したり、あるいは全く新たに創作した意匠のものとしたりすることが可能である。
【0017】
雪見障子は、少なくともその範囲に板ガラス、またはアクリル製やポリカーボネート製の合成樹脂板を嵌め殺し状に装着し、室内外の通気を遮断すると共に、光を透過可能とする機能を果たすものであり、透明な窓としたものや、磨りガラス状の窓を形成するものとすることができる外、その板ガラスや合成樹脂板の室内側となる位置に、上下方向あるいは左右方向に移動自在とした可動障子組子を配し、閉鎖させたときには、障子組子を配した状態となり、開放させたときには、透光可能あるいは不透明且つ通風不可能な雪見障子を配した状態となるよう形成したものとすることもできる。
【0018】
組子枠や障子組子および雪見障子の可動障子組子等は、一般的な障子紙を貼設したものとする外、障子紙に似せて作られた合成樹脂フィルムや、補強糸を格子状あるいは網目状に一体化した障子紙または合成樹脂フィルム、あるいは、比較的薄い板ガラスに障子紙状に仕上げた合成樹脂フィルムを積層状に貼着したもの、あるいは市販の障子紙に似せた乳白色や灰色、茶褐色等に着色された薄板状のアクリル製やポリカーボネート製の合成樹脂板等、障子紙状を成す素材を貼着したものとすることができる。なお、これらは、天然木を素材とするのが望ましいと言えるが、その他の素材を排除しなければならない理由等はなく、アルミニウムやプラスチック等を素材としても、何等差し支えはない。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0019】
【実施例1】
図1の猫間障子の斜視図、図2の断面化された障子本体枠要部の斜視図、図3の断面化された可動障子枠の斜視図、図4の組子枠を開放した猫間障子の斜視図、図5の可動障子枠を移動する猫間障子の斜視図、および図6の可動障子組子を上昇させた猫間障子の斜視図に示される事例は、上下框21,22と左右縦框23,24とを矩形に組み合せた障子本体枠2の内側に納まる可動障子枠4が、障子本体枠2内に設けられた滑動溝3,3を案内として上下方向に移動且つ停止可能に組み合わされると共に、該可動障子枠4には、障子本体枠2の組子に関連づけた形に形成した二枚の組子枠51,51を折り畳み自在構造6により、連結した組子扉5,5の二組が、組み込まれた基本的構成からなるこの発明に包含される猫間障子1における代表的な一実施例を示すものである。
【0020】
この猫間障子1は、左右縦框23,24の上下端間に上下框21,22を掛け渡し、互いの接合部分間に一段一枚ほぞ差し割楔締め、またはその他構造からなる適宜仕口等を介して連結し、矩形枠状に一体化された障子本体枠2を有しており、その中、左右縦框23,24の両内側面には、室内外側の夫々に上下に渡る直線状の滑動溝3,3,……が平行に形成され、各滑動溝3は、図2中に示されるように、平断面略T字型に加工され、その溝内には、滑動溝3上下長と略同じか僅かに短い細幅平板材からなり、背面の上下に渡って複数の板バネ材32,32,……が略均等に点在するよう設けられた押圧板31が、その平滑な表面を障子本体枠2中央側に向けた状態であって離脱不能とするよう嵌合状に装着されている。
【0021】
障子本体枠2の室内側(図1中手前側)となる滑動溝3,3間には、障子本体枠2内の上下約1/2となる矩形状範囲を占める所定幅、所定肉厚の可動障子枠4が装着され、図2中に示すように、同可動障子枠4左右枠外側縁に、少なくとも上下端付近に二個、水平状に突設された平断面T字形であって対応する滑動溝3,3に摺動自在に嵌合、装着可能とした短尺円柱状の摺動軸41,41,……が突設されており、滑動溝3,3中に嵌合された状態において押圧板31,31による押圧、支持力を受けて上下位置を維持可能なものとされている。
【0022】
図示していないが、摺動軸41,41,……は、平断面T字形のブロック状に形成することができる外、可動障子枠4の左右枠外側の上下間に渡って、平断面T字形であって滑動溝3,3に摺動自在に嵌合、装着可能とした上下に長いレール部を突設した構造に置き換えることも可能である。
【0023】
可動障子枠4は、図3中に示すように、その上下枠内側の夫々に左右略全長に渡って縦断面T字型の軌道溝42,42が刻設され、同左右枠内側には、後述する組子扉5の水平方向端縁が、閉鎖する際に嵌合状となる平断面U字型か、コ字型の閉塞溝43が形成されており、上下軌道溝42,42間には、図4中に示すように、該可動障子枠4内の上下寸法に略一致し、左右寸法の約1/2幅の矩形状に設定され、幅寸法の中央に折り畳み自在構造6を設けてなる二組の組子扉5,5が装着されている。
【0024】
左右の組子扉5は、互いに同一構造に形成されており、可動障子枠4内の上下間寸法と略同じで、左右寸法が約1/4幅に設定された二枚の矩形枠状の組子枠51,51に、これら二枚の組子枠51,51を隣接させて並べた寸法と略同じ形状、寸法に裁断した一枚の障子紙あるいは障子紙を張り合わせるか、障子紙に似せた樹脂フィルムを貼着し、左右組子枠51,51間を軟質な障子紙および/または樹脂フィルムで連結して左右組子枠51,51同士を、図4中に示すように、手前側に山折りとして重ね合せ状に折り畳み可能とする折り畳み自在構造6としたものである。
【0025】
二組の組子扉5,5は夫々、平板状に展開させたときの上下枠左右端の夫々に、図3中に示すような縦断面T字形で、可動障子枠4の軌道溝42,42に摺動自在に嵌合可能な摺動駒52,52,……が突設され、合計四枚の組子枠51,51,……からなる二組の組子扉5,5が、可動障子枠4内に左右方向に摺動可能な状態に装着されたものとなっている。
【0026】
また、障子本体枠2の上下約1/2となる下側矩形状範囲の最も室外側となる箇所には、図示しない板ガラスが図示しない中桟によって嵌め殺しに装着した雪見障子8とされ、同板ガラスの室内側であって可動障子枠4を装着した滑動溝3,3よりも室外側(図1中の奥側)となる滑動溝3,3間には、同障子本体枠2内の上下約1/2の範囲を占める矩形状範囲に相当する形状、寸法に設定された可動障子組子81が、可動障子枠4を上下摺動自在且つ任意位置に停止可能に装着したのと同一の、板バネ材32,32,……を設けた押圧板31,31を用いてなる嵌合、装着構造によって上下摺動、停止自在に装着されたものとなっている。
【0027】
板ガラスは、可動障子枠4内の室外側に適宜構造によって装着したものとすることができる外、図2中の上框21に示されている落とし込み用の溝25のように、障子本体枠2の略全面に渡ってガラスを嵌め込む構造としたものとすることが可能であり、さらにまた、図1中に示すように、障子本体枠2の上下約1/2となる下側矩形状範囲には、雪見障子8および可動障子組子81を設けず、固定一体型の障子組子(7)を設けることも可能であり、この場合には、室外側の滑動溝3,3が不要となる。
【0028】
【実施例2】
図7の猫間障子の斜視図、および図8の可動障子枠内を開放させた猫間障子の斜視図に示される事例は、障子本体枠内の上下約1/3の矩形範囲に相当する寸法、形状に設定された可動障子枠4を、左右縦框23,24内に形成された滑動溝3,3間に、上下方向に移動且つ停止可能に組み合わされると共に、該可動障子枠4には、障子本体枠2の組子に関連づけた形に形成してある二枚の組子枠51,51が、折り畳み自在構造6を持って組み込まれた、この発明に包含される猫間障子1における代表的な他の実施例を示している。
【0029】
図7中に示す障子本体枠2は、左右縦框23、24の内側面の室内側と室外側の夫々に滑動溝3,3,……を形成し、室内側左右の滑動溝3,3間には、同障子本体枠2内の上下約1/3となる矩形範囲に相当する寸法、形状に形成された可動障子枠4が、前記実施例に示したのと同様の、板バネ材32,32,……を有した押圧板31,31および、摺動軸41,41,……による装着構造によって上下摺動自在且つ停止可能に装着されている。
【0030】
図8中に示すように、可動障子枠4の左右枠内側面には、上下に渡って平断面T字型の軌道溝42,42が刻設され、板バネ材32,32,……を有する前記押圧板31と同様の図示しない押圧板を装着し、可動障子枠4内の上下約1/2となる組子枠51,51の二枚を上下配置となし、鉛直平板状に展開、隣接させた場合に接合状となる縁部同士を、図示しない複数の蝶番からなる折り畳み自在構造6によって連結状として組子扉5を形成し、該組子扉5を平板状に展開された場合の上下端左右縁部の夫々に、図示しない摺動駒を水平状に突設させ、これら摺動駒を、夫々対応する軌道溝42,42に上下摺動自在に嵌着したものとしてあり、また、障子本体2の室外側となる左右滑動溝3,3間には、障子本体枠2内の上下約1/3となる範囲に相当する矩形状の可動障子組子81,81が二枚、上下に配置すると共に、可動障子枠4と同様に上下摺動且つ停止可能に装着されている。
【0031】
【実施例3】
図9の猫間障子の斜視図、および図10の一部開放された猫間障子の斜視図に示される事例は、障子本体枠2内側左右幅の約1/2の範囲に相当する矩形状の可動障子枠4が、該障子本体枠2内に設けられた滑動溝3,3を案内として左右方向に移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠4内には、障子本体枠2の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠51が二枚ずつ組み込まれ、それら組子枠51,51を、引違いとなる他の障子本体枠や、片引きの場合の額縁等とは反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造6によって連結する一方、当該可動障子枠4で占拠し得る大きさの範囲外の障子本体枠2内部を、該障子本体枠2に固定された雪見障子8とした、この発明の猫間障子1に包含されている更に他の実施例を示すものである。
【0032】
当該猫間障子1は、矩形状に形成された障子本体枠2の上框21から上下寸法の約1/3となる中途部に、左右縦框23,24間に水平状の中桟鴨居26が固定状に掛け渡され、上框21下面には鴨居をなすよう左右に渡る水平な滑動溝3,3が室内側と室外側とに夫々形成され、また、これに対峙する中桟鴨居26の上面にも、左右に渡る水平な滑動溝3,3が夫々形成されており、これら室内側および室外側の滑動溝3,3,……には、互いに引違いとなる一対の可動障子枠4,4が左右方向に摺動且つ停止可能に装着されている。
【0033】
可動障子枠4は、上框21と中桟鴨居26との間に略一致する上下寸法で、左右縦框23,24間の寸法の約1/2か、それよりも僅かに大きな幅寸法に設定され、引違いとなる双方が、重ね合せ可能となる同一寸法に形成された矩形枠状であり、各上下端が、鉛直方向に突条部をなす上下框状に形成されたものとなっており、さらに、図10中に示すように、各左右枠内側の上下に渡る範囲には、水平断面T字型の軌道溝42,42が刻設され、前記複数の板バネ材32,32,……を上下略均等に装着した押圧板31,31と略同様の構造を持つ図示しない押圧板を夫々内蔵したものとされ、可動障子枠4内の上下1/2に相当する矩形状に形成した組子枠51,51の二枚を上下配置とし、互いに折り畳み自在構造6を介して連結してなる組子扉5を、鉛直平板状に展開されたときの左右縁上下端側に、水平状に突設された図示しない摺動駒を、前記左右の軌道溝42,42に夫々摺動、停止自在に嵌合、装着させたものとなっている。
【0034】
したがって、二枚の可動障子枠4,4は、上框21と中桟鴨居26との間を左右に摺動移動且つ停止可能であり、しかも、各可動障子枠4,4内に装着された二枚の組子枠51,51からなる二組の組子扉5,5が、夫々上下方向に折り畳まれた状態にして開放、鉛直平板状に展開させることによって閉鎖することが可能となっている。
【0035】
障子本体枠2の中桟鴨居26と下框22との間に相当する左右縦框23,24の内側には、室内外側に平行な上下直線状の滑動溝3,3,……が形成され、前記実施例と同様に、左右合計四本の滑動溝3,3,……には夫々、複数の板バネ材32,32,……を装着した押圧板31,31,……(図2中参照)が装着され、これら滑動溝3,3,……よりも室外側となる最外側には、落とし込みやかんぬき止めといった適宜装着構造によって板ガラスが固定状に装着されて雪見障子8を形成したものとされ、室内側の滑動溝3,3間、ならびに室外側の滑動溝3,3の夫々には、障子本体枠2の上下約1/3の矩形状範囲に相当する可動障子組子81,81が、夫々、上下摺動自在且つ停止可能に組み込まれたものとなっている。
【0036】
【発明の作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の猫間障子1は、図1および図2に示した構造としたから、可動障子枠4を、図4中の白抜き矢印や図5中に示すように、障子本体枠2左右の滑動溝3,3に沿って上下方向に移動させることが可能であり、しかも、図2中の押圧板31,31が、可動障子枠4の摺動軸41,41,……を、滑動溝3,3の水平断面T字型の溝縁部分に押圧して可動障子枠4を任意の上下位置に停止させられ、したがって、図1、図5および図6中に夫々示されるように、可動障子枠4を、障子本体枠2の上框21側から下框22側、あるいはその間の任意の位置へと自在に移動、停止させることができる。
【0037】
可動障子枠4内に装着された二組の組子扉5は、図4や図6中に示してあるように、夫々の折り畳み自在構造6,6を、折り曲げ操作することにより、可動障子枠4内の一部を開放可能であり、各二枚の組子枠51,51を完全に重ね合せ状とすることにより、可動障子枠4内の殆ど全部を開放することができ、各組子扉5,5を平板状に展開すれば可動障子枠4内を全閉させられ、また、各組子扉5,5は、可動障子枠4内の左右側に夫々折り畳まれた状態に配置させ、観音開き状としたり、可動障子枠4内の左右何れか一方側に折り畳まれた状態に移動させることもできる。
【0038】
可動障子組子81を、図4および図6に示すように、障子本体枠2内で上昇または降下移動させ、可動障子枠4との配置関係を、上下逆転させることも可能であり、図1中の可動障子枠4を、下框22に当接させる位置まで降下させて障子本体枠2の上側半分を開放状としたり、同図1中の可動障子組子81を、上框21に当接する位置まで上昇させて障子本体枠2の下側半分の雪見障子(板ガラス)8を室内側から見えるようにすることも可能となる。
【0039】
図7および図8に示した猫間障子1は、可動障子枠4と上下二枚の可動障子組子81,81とが組み合わせられているので、図7中の白抜き矢印に示すように、夫々を上下移動および任意の高さ位置に停止させることが可能であり、可動障子枠4を同図中に示すように中段位置に配置させたり、上框21に当接させる上段位置あるいは下框22に当接する下段位置に配置させ、それ以外となる範囲に二枚の可動障子組子81,81を配置させて障子本体枠2内側の全体に組子障子を形成するようにしたりすることができる外、可動障子枠4の一部または全部を二枚の可動障子組子81,81の何れか一方、もしくは双方に跨り、適宜重ね合せとなるよう配置し、障子本体枠2内の約1/3以下となる矩形範囲を開放状としたり、また、図8中に示すように、二枚の組子枠51,51を折り畳むことにより、可動障子枠4内の一部または殆ど全部を開放させたりすることが可能であり、折り畳まれた組子扉5は、可動障子枠4内において上下の任意位置に停止させることができる。
【0040】
図9および図10の猫間障子1は、障子本体枠2上側に設けられた二枚の可動障子枠4,4が、互いに引違いの引き戸を形成して左右縦框23、24間を左右に移動可能であり、双方を重ね合せることにより、上框21と中桟鴨居26との間の矩形範囲における約1/2の範囲を開放させることができ、各可動障子枠4,4内の組子扉5,5は、夫々組子枠51,51間の折り畳み自在構造6を折り畳むことにより、図10中に示すように、可動障子枠4内の一部または略全部を開放状態とすることが可能であり、折り畳まれた組子扉5は、可動障子枠4の上下間の任意の位置に移動、停止させられるし、また、中桟鴨居26と下框22との間の矩形範囲に設けられた二枚の可動障子組子81,81は、上下引違いとなって同範囲の上下側の一部を開放可能であり、最大で同範囲の約1/2を開放することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のとおり、この発明の猫間障子によれば、障子本体枠内に設けられた可動障子枠を上下方向または左右方向の何れかに自在に移動、停止可能としたことにより、同可動障子枠内に装着された複数枚の組子枠に貼着された障子紙、合成樹脂フィルム、または合成樹脂板、磨りガラス等の障子紙状をなすシート材か平板材、あるいはそれらの複合材が、屋外からの太陽光を拡散し眩しさを減少させたり、室内の人に風が直接当たらないように換気したりできる外、屋外や隣室の視線を遮ったり、椅子に座ったときや畳に座ったとき等の目の高さに応じて任意の高さとなる範囲を開放し、屋外の景色を楽しむことができるようにすることができる上、複数枚の組子枠を折り畳み状として可動障子枠内の殆どを開放させることにより、可動障子枠の巧みな構造と、それ越しに観える景色とが、風情豊かな趣を成すものとなり、伝統的な和のイメージを継承しつつ、従前までの障子では得ることのできなかった新たな味わいの情緒を生み出すものとなるという秀れた特徴が得られるものである。
【0042】
特に、実施例に説明した猫間障子1は、上記した特徴に加え、図1ないし図6に示したように、障子本体枠2内の約1/2となる下側範囲に板ガラスを装着して雪見障子8を形成し、同雪見障子8を開閉可能な可動障組子81を装着したことにより、可動障子枠4および可動障子組子81を下方に移動させて障子本体枠内の上側約1/2の範囲を開放し、換気可能とすることができ、可動障子枠4および可動障子組子81を上方に移動させて雪見障子8の板ガラス越しに屋外の風景を眺めたり、足元に外光を採り入れたりすることができるという効果が得られるものとなっている。
【0043】
図7および図8の猫間障子1は、可動障子枠4を障子本体枠2内の上段、中段、下段となる三箇所の何れかに移動させることが可能であり、より自由度の高い採光や換気を可能とする上、屋外や隣室からの視線を遮ったり、下段では庭先を、中段では遠景を、上段では天空を観るよう、屋外の景色を好みのアングルで切り取るように、あるいは景色を飾る絵画の額縁とするように季節や時刻等の各種条件に応じて好みの高さに自在に設定することができる利点がある。
【0044】
図9および図10に示した猫間障子1は、二枚の可動障子枠4,4を障子本体枠2内の左右に、引違い移動させることができるので、各可動障子枠4,4の配置や組合せ構造、および組子枠51,51,……を折り畳んだときの外観形状等に新たな趣が得られ、その巧みな構造と相俟って屋外の景色にも新鮮さの演出が可能になるという効果を発揮するものとなる。
【0045】
叙述の如く、この発明の猫間障子は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も比較的容易で、既存の製造技術によって十分に製造可能であって経済的に生産することができ、しかも一般的な障子と交換するだけで、前述した様々な効果が得られ、既存の部屋に設置する際にも敷居や鴨居等の額縁やその周辺に一切手を加える必要がなく、費用の削減と工期の短縮とを確実に達成可能にするものであり、屋外の景色を楽しむことが多い旅館やホテル、あるいは庭園を持つ住宅等に最適であり、こうした観光施設や住宅等の建築や改装に携わる内装、建具業界において高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の猫間障子の技術的思想を具現化した代表的な実施例を示すものである。
【図1】猫間障子を示す斜視図である。
【図2】滑動溝の構造を断面化して示す斜視図である。
【図3】可動障子枠の要部構造を断面化して示す斜視図である。
【図4】各部の移動構造を矢印で示した猫間障子の斜視図である。
【図5】可動障子枠を降下させた猫間障子を示す斜視図である。
【図6】可動障子枠と可動障子組子とを移動させた猫間障子を示す斜視図である。
【図7】猫間障子の他の実施例を示す斜視図である。
【図8】他の実施例における可動障子枠の開放状態を示す斜視図である。
【図9】さらに他の実施例となる猫間障子を示す斜視図である。
【図10】さらに他の猫間障子の開放操作を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 猫間障子
2 障子本体枠
21 同 上框
22 同 下框
23 同 左縦框
24 同 右縦框
25 同 板ガラス落とし込み用溝
26 同 中桟鴨居
3 滑動溝
31 同 押圧板
32 同 板バネ材
4 可動障子枠
41 同 摺動軸
42 同 軌道溝
43 同 閉塞溝
5 組子扉
51 同 組子枠
53 同 摺動駒
6 折り畳み自在構造
7 障子組子
8 雪見障子
81 同 可動障子組子

Claims (9)

  1. 上下框と左右框とを矩形に組み合せた障子本体枠の内側に納まり、その約1/2以下の範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向または左右方向の何れかに移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した二枚以上の組子枠が、引違いとなる他の障子本体枠や片引きの場合の額縁等とは干渉しない反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造で組み込まれていることを特徴とする猫間障子。
  2. 上下框と左右框とを矩形に組み合せた障子本体枠の内側に納まり、その約1/2以下の範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向または左右方向の何れかに移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠が折り畳み自在構造で二枚以上組み込まれていて、引違いとなる他の障子本体枠や片引きの場合の額縁等とは干渉しない反対側に突出するよう規制して折り畳むことにより、可動障子枠内の殆ど大部分を視界的に開放可能にしてしまうものとしたことを特徴とする猫間障子。
  3. 上下框と左右框とを矩形に組み合せた障子本体枠の内側に納まり、その約1/2以下の範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向または左右方向の何れかに移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠内には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠が二枚以上組み込まれ、それら組子枠相互が、引違いとなる他の障子本体枠や、片引きの場合の額縁等とは反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造に形成する一方、当該可動障子枠で占拠し得る大きさの範囲外の障子本体枠内部分が、該障子本体枠に固定された組子障子または雪見障子としたことを特徴とする猫間障子。
  4. 所定高さに設定された左右の縦框の上端間に上框を、下端間に下框を、夫々適宜仕口を介して一体化し、所定幅の障子本体枠を形成し、当該障子本体枠中の室内外間肉厚方向の室内外の何れか一側となる位置に、同障子本体枠内の上側約1/2となる矩形状範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向に移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠内には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠が、左右巾を等分した大きさのものとして二枚以上組み込まれ、それら組子枠相互が、引違いとなる他の障子本体枠や、片引きの場合の額縁とは干渉しない反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造となるように形成する一方、当該可動障子枠で占拠し得る大きさの範囲外の障子本体枠内部を該障子本体枠に固定された組子障子または雪見障子としたことを特徴とする猫間障子。
  5. 所定高さに設定された左右の縦框の上端間に上框を、下端間に下框を、夫々適宜仕口を介して一体化し、所定幅の障子本体枠を形成し、当該障子本体枠中の室内外間肉厚方向の室内外の何れか一側となる位置に、同障子本体枠内の上側約1/2となる矩形状範囲を占拠し得る大きさとした可動障子枠が、該障子本体枠内に設けられた滑動溝を案内として上下方向に移動且つ停止可能に組み合わされると共に、可動障子枠内には、障子本体枠の組子と同一か、それに関連づけた形に形成した組子枠が、上下巾を等分した大きさのものとして二枚以上組み込まれ、それら組子枠相互が、引違いとなる他の障子本体枠や、片引きの場合の額縁とは干渉しない反対側に突出するよう規制した折り畳み自在構造となるように形成する一方、当該可動障子枠で占拠し得る大きさの範囲外の障子本体枠内部を該障子本体枠に固定された組子障子または雪見障子としたことを特徴とする猫間障子。
  6. 可動障子枠は、その室内外間肉厚寸法中の適所であって、組子枠が折り畳み自在構造の折り畳みによって突出する側とは反対側となる箇所に、透明板ガラスあるいは透明樹脂板を、適宜装着構造を介して装着してなる、請求項1ないし5何れか一項記載の猫間障子。
  7. 障子本体枠は、室内外間肉厚寸法中の適所であって、可動障子枠およびその外の組子障子または雪見障子となる範囲を含む枠内全体に渡って透明板ガラスあるいは透明樹脂板が、適宜装着構造を介して装着されてなる、請求項1ないし5何れか一項記載の猫間障子。
  8. 障子本体枠は、室内外間肉厚寸法中の適所であって、可動障子枠およびその外の組子障子または雪見障子となる範囲を含む枠内全体に渡って虫除け網が、適宜装着構造を介して装着されてなる、請求項1ないし5何れか一項記載の猫間障子。
  9. 折り畳み自在構造が、二枚以上の組子枠に渡って装着された障子紙の中途部分から形成されたものとするか、または、帯状の和紙または布、あるいは和紙模様を印刷したり艶消し加工等を施して障子紙風に加工された樹脂フィルムによって連結状となし、折り畳み可能なヒンジを形成したものとしてなる、請求項1ないし5何れか一項記載の猫間障子。
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