JP3747425B2 - トグル式射出成形機の型締力調整方法および調整装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定金型が取り付けられる固定盤と、可動金型が取り付けられる可動盤と、固定盤と可動盤とを連結しているタイバーと、可動盤と型締ハウジングとの間に設けられているトグル機構とを備え、このトグル機構のクロスヘッドを駆動することにより型開閉が、そしてタイバーに設けられているタイバーナットを駆動することにより型厚調整ができるようになっているトグル式射出成形機の型締力調整方法およびこの方法の実施に使用される型締力調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トグル式型締機構を備えた電動射出成形機は、周知のように型締ベット上に固定されている固定盤、型締ベット上に軸方向に移動自在に設けらている型締ハウジング、固定盤と型締ハウジングとの間に設けられている4本のタイバ、これらのタイバの端部に設けられている型厚調整ナット、タイバが挿通されている可動盤、型締ハウジングと可動盤との間に設けられているトグル機構、トグル機構を駆動する型開閉モータ、型厚調整ナットを回転駆動する型厚調整モータ等から構成されている。トグル機構も、従来周知で、クロスヘッドと、複数本のトグルリンクとから構成されている。そして、クロスヘッドは、型開閉モータで駆動されるボールネジの先端部に、そしてトグルリンクの両方の端部は可動盤と型締ハウジングとにそれぞれ取り付けられている。
【0003】
上記のようなトグル式射出成形機の型締力の調整は、本出願人によっても例えば特開平3−272823号にも示されているように、次のようにして行われている。すなわち、可動盤と固定盤との距離である型厚を、固定金型と可動金型の金型厚より小さく調整して、換言するとトグル機構を縮めた状態で、可動盤と固定盤の間に金型を挟み、そして、型開閉モータによりトグル機構を駆動し可動盤が開かないように保持し、この保持した状態で、型厚調整モータにより型締ハウジングを、トグルリンクが伸びる方向に駆動する。そうすると、クロスヘッドがコントローラ内に記憶されている所定型締力に対するクロスヘッド位置に達する。これにより所定の型締力が得られる。型厚調整モータおよび型開閉モータを停止して自動型締力の調整を終わる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のトグル式射出成形機においても上記のようして、型締力を自動調整することはできる。しかしながら、調整するときは、型開閉モータにより可動盤を固定盤に対して押し付けた状態で、型厚調整モータにより型締ハウジングを、トグルリンクが伸びる方向に駆動しなければならないので、型厚調整モータには容量の大きいモータを必要とし、コスト高になる欠点がある。また、特殊な成型品を得るために、スプリングを内蔵した金型もあるが、従来の自動調整法では可動盤を固定盤に対して押し付けた状態で調整するので、スプリング等の影響を受け調整できない場合がある。さらには、型厚調整モータにより型締ハウジングを開く方向に駆動し、クロスヘッドが所定位置に達したとき、型厚調整モータを停止するようになっているので、型厚調整モータの慣性により、停止位置がバラツキ所望の型締力が得られないこともある。
【0005】
上記のように、従来の型締力調整方法には欠点があるので、特開平3−272823号、特開平8−34043号等により型厚調整用モータの容量、慣性等の問題を解決した型締力調整方法は提案されている。しかしながら、これらの提案された方法では個々の欠点が解消されているにすぎ、特に特殊な金型に対する問題は解決されていない。
したがって、本発明は、型締力の調整範囲の広い、トグル式射出成形機の自動型締力調整方法および型締装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、固定金型が取り付けられる固定盤と、可動金型が取り付けられる可動盤と、前記固定盤と可動盤とを連結しているタイバーと、前記可動盤と型締ハウジングとの間に設けられているトグル機構とを備え、前記トグル機構のクロスヘッドを駆動することにより型開閉が、そして前記タイバーに設けられているタイバーナットを駆動することにより型厚調整ができるようになっているトグル式射出成形機の型締力を調整する方法であって、前記固定盤と前記可動盤とに前記固定金型と前記可動金型とをそれぞれ取り付けた後、型閉じ速度がゼロになるまで型閉じし、そしてこのときのクロスヘッドの現在の位置と、所定の型締力を得るための設定されたクロスヘッドの位置とを比較し、クロスヘッドの現在の位置が設定された位置と等しいとき又は大きいときは、所定の型締力を得るため、型を開き、その後型閉じし、前記クロスヘッドを設定型締力に対するクロスヘッドの位置にて停止し、そしてこの位置を保持した状態で、前記タイバーナットにより前記型締ハウジングを型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型が前記固定金型にタッチするまで駆動し、クロスヘッドの現在の位置が設定された位置より小さいときは、型を開き、設定値だけ型厚を大きくし、上記操作をクロスヘッドの現在の位置が設定された位置と等しくなるまで又は大きくなるまで繰り返し、所定の型締力を得るため、型を開き、その後型閉じし、前記クロスヘッドを設定型締力に対するクロスヘッドの位置にて停止し、そしてこの位置を保持した状態で、前記タイバーナットにより前記型締ハウジングを型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型が前記固定金型にタッチするまで駆動し、これにより所定の型締力を得るように構成される。
請求項2に記載の発明は、固定金型が取り付けられる固定盤と、可動金型が取り付けられる可動盤と、前記固定盤と可動盤とを連結しているタイバーと、前記可動盤と型締ハウジングとの間に設けられているトグル機構とを備え、前記トグル機構のクロスヘッドを駆動することにより型開閉が、そして前記タイバーに設けられているタイバーナットを駆動することにより型厚調整ができるようになっているトグル式射出成形機の型締力を調整する装置であって、該型締力調整装置は、前記トグル機構を駆動する第1のモータの速度および位置を計測する第1の計測手段と、前記タイバーナットを駆動する第2のモータの速度を計測する第2の計測手段と、前記第1、2の計測手段で計測される計測値が入力されると共に、前記第1、2のモータを制御するコントローラとからなり、前記コントローラは、所定型締力に対する金型タッチ時の設定クロスヘッド位置が記憶される記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている設定クロスヘッド位置と前記第1の計測手段で計測される計測クロスヘッド位置とを比較する比較手段とを備え、前記コントローラの比較手段は、前記固定盤と前記可動盤とに前記固定金型と前記可動金型とをそれぞれ取り付けた後、前記第1のモータにより、前記第1の計測手段で計測される前記クロスヘッドの速度がゼロになるまで型閉じ方向に駆動し、そのときの計測クロスヘッド位置と、所定の型締力を得るための前記記憶手段に記憶されている設定クロスヘッド位置とを比較し、前記コントローラは、計測クロスヘッド位置が設定クロスヘッド位置と等しいとき又は大きいときは、所定の型締力を得るため、前記第1のモータにより型を開き、その後型閉じし、前記クロスヘッドを設定型締力に対するクロスヘッド位置に停止させ、そしてこの位置を保持した状態で、前記第2のモータにより前記型締ハウジングを型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型が前記固定金型にタッチするまで駆動し、計測クロスヘッド位置が設定クロスヘッド位置より小さいときは、前記第1のモータにより型を開き、設定値だけ型厚を大きくし、上記操作を計測クロスヘッド位置が設定クロスヘッド位置と等しくなるまで又は大きくなるまで繰り返し、所定の型締力を得るため、前記第1のモータにより型を開き、その後型閉じし、前記クロスヘッドを設定型締力に対するクロスヘッド位置に停止させ、そしてこの位置を保持した状態で、前記第2のモータにより前記型締ハウジングを型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型が前記固定金型にタッチするまで駆動するように制御するように構成される。
【0007】
【実施の形態】
以下、本発明の実施に使用されるトグル式型締装置を備えた電動射出成形機の例を説明する。図1を参照すると容易に理解されるように、本実施の形態に係わるトグル式型締装置も、外形あるいは本体は、従来のトグル式型締装置と略同様に構成されている。すなわち、トグル式型締装置はベッド上に固定されている固定盤1、固定盤1と間隔をおいてベッド上に軸方向に移動自在に設けられている型締ハウジング10、固定盤1と型締ハウジング10との間に設けられている4本のタイバ2、2、…、4本のタイバ2、2、…によって軸方向に案内移動される可動盤3、可動盤3を型閉じ方向あるいは型開き方向に駆動するトグル機構20等から構成されている。
【0008】
このように構成されている型締装置に、詳しくは後述する型厚調整用の電動機13、型開閉用の電動機33、コントローラ40等が設けられている。なお、固定盤1には固定金型4が、そして可動盤3には可動金型5がそれぞれ取り付けられるようになっている。
【0009】
タイバ2、2、…の一方の端部は、固定盤1の4隅の透孔に通され、そして固定盤1に固定されている。タイバ2、2、…の他方の端部は、型締ハウジング10の4隅を貫通し、その外方まで延びている。そして、型締ハウジング10の外側において、タイバ2、2、…にはネジが形成され、このネジに型厚調整用のタイバーナット11、11、…がそれぞれ螺合されている。これらのタイバーナット11、11、…には、従動ギヤ12、12、…がそれぞれ固定されている。一方、型締ハウジング10の側部には、図1の(ロ)に示されているように型厚調整用の電動機13が搭載され、この電動機13の出力軸に設けられている駆動ギヤ14は1個のアイドラギヤ15と噛み合っている。このアイドラギヤ15は、型締ハウジング10の略中心部に設けられているセンターギヤ16と噛み合い、このセンターギヤ16が前述した従動ギヤ12、12、…と噛み合っている。したがって、電動機13が正方向あるいは逆方向に回転すると、型厚調整用のタイバーナット11、11、…はセンターギヤ16を介して正方向あるいは逆方向に駆動され、型締ハウジング10は、固定盤1と可動盤3との間の型厚が増加する方向あるいは型厚が減少する方向に移動することになる。
【0010】
トグル機構20も従来周知の構造をしている。すなわち、図1の(イ)に示されている実施の形態では、概略的には1個のクロスヘッド21と、一対のクロスリンクと、同様に一対の短リンク23、23と、一対の長リンク24、24とから構成されている。クロスヘッド21には、クロスリンクの端部がピン25、25で回動自在に結合されている。クロスリンクの他の端部には、短リンク23、23の端部がピン26、26により、また短リンク23、23の端部分には、一対の長リンク24、24の端部がピン27、27により回動自在に結合されている。そして、長リンク24、24の他の端部はピン28、28により可動盤3のブラケットに結合され、短リンク23、23の他の端部は、型締ハウジング10のブラケットに同様にピン29、29により回動自在に結合されている。
【0011】
型締ハウジング10の略中央部には透孔が形成され、この透孔にその先端がクロスヘッド21に結合されている雄ネジ30が挿通されている。雄ネジ30と螺合しボールネジ機構を構成している雌ネジ31は、型締ハウジング10に対して回転は可能であるが、軸方向の移動が規制された状態で型締ハウジング10に設けられている。したがって、雌ネジ31が回転駆動されると、雄ネジ30が軸方向に駆動され、クロスヘッド21が型閉じ方向あるいは型開き方向に駆動されることになる。雌ネジ31には、ギヤ32が一体的に取り付けられ、このギヤ32と、型締ハウジング10の側部に設けられている型開閉用の電動機33の出力ギヤ34との間に、図1の(ロ)に示されているようにタイミングベルト35が掛け回されている。
【0012】
型厚調整用のタイバーナット11、11、…を駆動する電動機13には、図1の(ロ)に示されているように、パルス発生器18が設けられ、このパルス発生器18で検出される型締ハウジング10の位置と速度に関する情報が信号ラインaによりコントローラ40に入力されるようになっている。同様に型開閉用の電動機33にも、パルス発生器38が設けられ、このパルス発生器38で検出されるクロスヘッド21の絶対位置または相対位置に関する情報が信号ラインbによりコントローラ40に入力されるようになっている。また、電動機13、33は型厚調整時にはコントローラ40から出力される制御信号により、次の作用の項で説明するように制御される。
【0013】
次に、上記実施の形態の型締力の自動調整方法について、図2のフローチャートおよび図3の模式図も参照しながら説明する。固定盤1には固定金型4を、そして可動盤3には可動金型5を取り付ける。また、コントローラ40のメモリに、可動金型5が固定金型4にタッチする金型タッチ時の、所定の型締力を得るためのクロスヘッド21の位置(P)を記憶させる。さらには、自動型締力調整時の、型開閉用の電動機33のトルクと速度とを低い値に予め設定しておく。そうして、例えばコントローラ40に設けられている自動型締力調整ボタンを押す。
【0014】
そうすると、型開閉用の電動機33は、予め設定されている低トルクで且つ低速で型閉じ方向に回転する(ステップS1)。雌ネジ31が回転し、これと噛み合っている雄ネジ30が軸方向に駆動され、クロスヘッド21も駆動される。この時の型開閉用の電動機33の速度は、パルス発生器38で検知され、そしてコントローラ40に入力されている。コントローラ40において、型閉じ方向の速度が零と判断されると、型開閉用の電動機33が停止し、型閉じ動作が停止する(ステップS2、ステップS3)。なお、可動金型5が固定金型4にタッチするときも、またトグル機構20が伸びきって、可動盤3がそれ以上型閉じ方向に移動しなくなったときも速度は零になるが、今は金型がタッチして型開閉用の電動機33が停止したと仮定する。この状態は図3の(イ)に示されている。
【0015】
型閉じ方向の速度が零になり、停止すると、このときのクロスヘッド21の位置すなわち図3の(イ)において(x)で示されているクロスヘッド位置を読みとる(ステップS4)。そうして、ステップS5において、コントローラ40のメモリに記憶されている設定型締力に対するクロスヘッド位置(P)と、読みとった現在のクロスヘッド位置(x)とを比較する。このとき、トグル機構20が縮んで型閉じ方向の速度が零になっているので、現在のクロスヘッド位置(x)は設定されたクロスヘッド位置(P)よりも小さい。そこで、型開閉用の電動機33を駆動して型を開き(ステップS6)、そして型厚調整用の電動機13により型締ハウジング10を予め設定された量(s)だけ型厚増の方向へ駆動し、換言するとトグル機構20を設定値(s)だけ伸ばして(ステップS7)、ステップS1〜ステップS5を繰り返す。設定された量(s)だけ型厚増の方向へ駆動した状態は図3の(ロ)に示されている。
【0016】
型締ハウジング10を予め設定された量(s)だけ型厚増の方向へ駆動したので、ステップS1〜ステップS5を繰り返すと、やがて金型がタッチするか、トグル機構20が伸びきって、型閉じ方向の速度が零になる。図3の(ロ)には、トグル機構20が伸びきって型閉じ方向の速度が零になった状態が示されている。このときは、現在のクロスヘッド21のクロスヘッド位置(x)が設定型締力に対するクロスヘッド位置(P)に等しくなるか、あるいは越えているので(ステップS5)、型開閉用の電動機33を駆動して型を充分に開き(ステップS8)、そして型を閉じる方向に低速で駆動する(ステップS9)。そうして、クロスヘッド位置(x)が記憶されている所定型締力に対する金型タッチ位置の、クロスヘッド位置(P)に到達したら、型開閉用の電動機33の型閉じ方向の駆動を停止する。到達したことは、型開閉用の電動機33に設けられているパルス発生器38で検知する。このときのクロスヘッド位置(P)を保持する(ステップS10)。
【0017】
現在のクロスヘッド位置(x)が設定されたクロスヘッド位置(P)になっているので、この状態を保持して可動金型5を固定金型4にタッチさせると、所定の型締力が得られることになる。そこで、型厚を調整する。現在の型厚は、図3の(ハ)に示されているように、固定金型4と可動金型5との間の金型厚よりも大きくなっているので、型厚調整用の電動機13により型締ハウジング10を型厚減の方向へ駆動する(ステップS11)。このとき、クロスヘッド位置(x)は、設定されたクロスヘッド位置(P)に保持された状態で可動盤3と共に駆動される。駆動を続けると、やがて金型がタッチする。そうすると、型厚調整用の電動機13のパルス発生器18からコントローラ40に入力されるパルス信号により計測される速度が零になる。型厚調整用の電動機13は停止する。これにより、自動型締力の調整が完了する。
【0018】
本発明は、上記実施例に限定されることなく色々な形で実施できる。例えば、位置および速度を計測するパルス発生器18、38に代えてリニアセンサ等で計測するように実施できることは明らかである。また、型厚調整用の電動機13および型開閉用の電動機33は、油圧モータに変えて実施することもできる。このときは、位置および速度は、リニアセンサで計測することも、または油圧モータを駆動する圧油の供給量により計測することもできる。さらには、クロスヘッドの位置に代えて、トグル機構20を構成しているトグルリンクの角度あるいはトグルの拡大率でも実施できる。したがって、クロスヘッドの位置という用語の中にはトグルリンクの角度、トグルの拡大率等も含まれることになる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、固定金型が取り付けられる固定盤と、可動金型が取り付けられる可動盤と、前記固定盤と可動盤とを連結しているタイバーと、前記可動盤と型締ハウジングとの間に設けられているトグル機構とを備え、前記トグル機構のクロスヘッドを駆動することにより型開閉が、そして前記タイバーに設けられているタイバーナットを駆動することにより型厚調整ができるようになっているトグル式射出成形機の型締力を調整する方法であって、前記固定盤と前記可動盤とに前記固定金型と前記可動金型とをそれぞれ取り付けた後、型閉じ速度がゼロになるまで型閉じし、そしてこのときのクロスヘッドの現在の位置と、所定の型締力を得るための設定されたクロスヘッドの位置とを比較し、クロスヘッドの現在の位置が設定された位置と等しいとき又は大きいときは、所定の型締力を得るため、型を開き、その後型閉じし、前記クロスヘッドを設定型締力に対するクロスヘッドの位置にて停止し、そしてこの位置を保持した状態で、前記タイバーナットにより前記型締ハウジングを型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型が前記固定金型にタッチするまで駆動し、クロスヘッドの現在の位置が設定された位置より小さいときは、型を開き、設定値だけ型厚を大きくし、上記操作をクロスヘッドの現在の位置が設定された位置と等しくなるまで又は大きくなるまで繰り返し、所定の型締力を得るため、型を開き、その後型閉じし、前記クロスヘッドを設定型締力に対するクロスヘッドの位置にて停止し、そしてこの位置を保持した状態で、前記タイバーナットにより前記型締ハウジングを型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型が前記固定金型にタッチするまで駆動し、これにより所定の型締力を得るので、固定盤と可動盤との間の型厚と金型厚さに関係なく型締力の調整ができるという効果が得られる。また、従来のように高負荷状態で型締力を調整することがないので、タイバーナットを駆動する請求項2に記載の型厚調整用のモータに、従来のものより容量の小さいモータを適用することができる。また、型厚調整用のモータの負荷が小さく、したがって慣性も小さいので、クロスヘッドの停止位置が安定し、精度の高い調整ができる。さらには、高負荷状態で型締力を調整することがないので、スプリングを内蔵しているような特殊の金型に対しても、安定した型締力の調整ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を模式的に示す図で、その(イ)は正面図、その(ロ)は型締ハウジングの方から見た側面図である。
【図2】本発明の実施の形態の作用を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態の作用状態を順をおって示す模式図である。
【符号の説明】
1 固定盤 2 タイバー
3 可動盤 4、5 金型
10 型締ハウジング 11 タイバーナット
13 型厚調整用の電動機 20 トグル機構
21 クロスヘッド 33 型開閉用の電動機
18、38 パルス発生器 40 コントローラ
Claims (2)
- 固定金型(4)が取り付けられる固定盤(1)と、可動金型(5)が取り付けられる可動盤(3)と、前記固定盤(1)と可動盤(3)とを連結しているタイバー(2、2、…)と、前記可動盤(3)と型締ハウジング(10)との間に設けられているトグル機構(20)とを備え、前記トグル機構(20)のクロスヘッド(21)を駆動することにより型開閉が、そして前記タイバー(2、2、…)に設けられているタイバーナット(11、11、…)を駆動することにより型厚調整ができるようになっているトグル式射出成形機の型締力を調整する方法であって、
前記固定盤(1)と前記可動盤(3)とに前記固定金型(4)と前記可動金型(5)とをそれぞれ取り付けた後、型閉じ速度がゼロになるまで型閉じし(ステップS2、S3)、そしてこのときのクロスヘッド(21)の現在の位置(x)と、所定の型締力を得るための設定されたクロスヘッド(21)の位置(p)とを比較し(ステップS5)、
クロスヘッド(21)の現在の位置(x)が設定された位置(p)と等しいとき又は大きいときは、所定の型締力を得るため、型を開き(ステップ8)、その後型閉じし(ステップ9)、前記クロスヘッド(21)を設定型締力に対するクロスヘッド(21)の位置にて停止し(ステップ10)、そしてこの位置を保持した状態で、前記タイバーナット(11、11、…)により前記型締ハウジング(10)を型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型(5)が前記固定金型(4)にタッチするまで駆動し、
クロスヘッド(21)の現在の位置(x)が設定された位置(p)より小さいときは、型を開き(ステップS6)、設定値(s)だけ型厚を大きくし(ステップS7)、上記操作(ステップS2〜S7)をクロスヘッド(21)の現在の位置(x)が設定された位置(p)と等しくなるまで又は大きくなるまで繰り返し、所定の型締力を得るため、型を開き(ステップ8)、その後型閉じし(ステップ9)、前記クロスヘッド(21)を設定型締力に対するクロスヘッド(21)の位置にて停止し(ステップ10)、そしてこの位置を保持した状態で、前記タイバーナット(11、11、…)により前記型締ハウジング(10)を型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型(5)が前記固定金型(4)にタッチするまで駆動し、
これにより所定の型締力を得ることを特徴とするトグル式射出成形機の自動型締力調整方法。 - 固定金型(4)が取り付けられる固定盤(1)と、可動金型(5)が取り付けられる可動盤(3)と、前記固定盤(1)と可動盤(3)とを連結しているタイバー(2、2、…)と、前記可動盤(3)と型締ハウジング(10)との間に設けられているトグル機構(20)とを備え、前記トグル機構(20)のクロスヘッド(21)を駆動することにより型開閉が、そして前記タイバー(2、2、…)に設けられているタイバーナット(11、11、…)を駆動することにより型厚調整ができるようになっているトグル式射出成形機の型締力を調整する装置であって、
該型締力調整装置は、前記トグル機構(20)を駆動する第1のモータ(33)の速度および位置を計測する第1の計測手段(38)と、前記タイバーナット(11、11、…)を駆動する第2のモータ(13)の速度を計測する第2の計測手段(18)と、前記第1、2の計測手段(38、18)で計測される計測値が入力されると共に、前記第1、2のモータ(33、13)を制御するコントローラ(40)とからなり、
前記コントローラ(40)は、所定型締力に対する金型タッチ時の設定クロスヘッド位置が記憶される記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている設定クロスヘッド位置と前記第1の計測手段(38)で計測される計測クロスヘッド位置とを比較する比較手段とを備え、
前記コントローラ(40)の比較手段は、前記固定盤(1)と前記可動盤(3)とに前記固定金型(4)と前記可動金型(5)とをそれぞれ取り付けた後、前記第1のモータ(33)により、前記第1の計測手段(38)で計測される前記クロスヘッド(21)の速度がゼロになるまで型閉じ方向に駆動し、そのときの計測クロスヘッド位置(x)と、所定の型締力を得るための前記記憶手段に記憶されている設定クロスヘッド位置(p)とを比較し、
前記コントローラ(40)は、計測クロスヘッド位置(x)が設定クロスヘッド位置(p)と等しいとき又は大きいときは、所定の型締力を得るため、前記第1のモータ(33)により型を開き、その後型閉じし、前記クロスヘッド(21)を設定型締力に対するクロスヘッド位置に停止させ、そしてこの位置を保持した状態で、前記第2のモータ(13)により前記型締ハウジング(10)を型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型(5)が前記固定金型(4)にタッチするまで駆動し、
計測クロスヘッド位置(x)が設定クロスヘッド位置(p)より小さいときは、前記第1のモータ(33)により型を開き、設定値(s)だけ型厚を大きくし、上記操作を計測クロスヘッド位置(x)が設定クロスヘッド位置(p)と等しくなるまで又は大きくなるまで繰り返し、所定の型締力を得るため、前記第1のモータ(33)により型を開き、その後型閉じし、前記クロスヘッド(21)を設定型締力に対するクロスヘッド位置に停止させ、そしてこの位置を保持した状態で、前記第2のモータ(13)により前記型締ハウジング(10)を型厚減の方向へ、型厚減少速度が零になるまで、すなわち前記可動金型(5)が前記固定金型(4)にタッチするまで駆動するように制御することを特徴とするトグル式射出成形機の自動型締力調整装置。
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JP19946598A JP3747425B2 (ja) | 1998-07-01 | 1998-07-01 | トグル式射出成形機の型締力調整方法および調整装置 |
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JP19946598A JP3747425B2 (ja) | 1998-07-01 | 1998-07-01 | トグル式射出成形機の型締力調整方法および調整装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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