JP3747228B2 - 印刷機の版面ごみ取りシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機の版面に付着したインクかすや紙粉などのごみを除去する印刷機の版面ごみ取りシステムに係り、ごみ除去ヘッドの移動を良好に実施できる印刷機の版面ごみ取りシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種印刷機による印刷作業においては、印刷中に版胴の版面にインクかすや紙粉などのごみが付着し、これが原因で、印刷物にヒッキーと呼ばれるピンボール状の白抜け部分が発生する。このため、印刷途中やその合間にこのごみを除去する必要がある。
【0003】
そこで、このごみ取り装置として、特開平5-57881 号公報記載の発明のように、版胴に沿って設けたガイド部材と、このガイド部材に沿って移動するスライダと、このスライダに支持され、複数のごみ除去ブレードを所定のピッチで設けられた移動体を備えるごみ除去ヘッドと、この移動体を間欠的に移動させる駆動装置とを有してなるものが提案されている。
【0004】
このごみ取り装置にあっては、移動体を備えるごみ除去ヘッドをスライダとともに版胴に沿って移動し、ごみ取り指定位置に位置付けた後、移動体をごみ除去ブレードの1つが版胴と対面する作業位置に位置付けて、版胴の回転中に版面上のごみ除去を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記駆動機構は、駆動モータ(ステッピングモータ)からの正方向回転力を、キー材がほぼ全長に渡って設けられた回転軸と、この回転軸を挿通しキー溝を有する穴を備えごみ除去ヘッドに回転自在に支持されたタイミングプーリとを介して、ごみ除去ヘッドの移動体へ伝達するものである。
【0006】
このため、駆動機構の作動停止時に、キー材とキー溝における回転軸の回転方向の側面同志が噛み合った状態となるので、このままの状態で移送装置を作動させてごみ除去ヘッドをごみ取り指定位置へ移動させた場合、不具合が生ずるおそれがある。
【0007】
本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、ごみ除去ヘッドのガイド部材に沿った移動をスムーズに実施できる印刷機の版面ごみ取りシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、機台に支持され、版胴の版面に沿って版胴軸と平行に設けられたガイド部材と、このガイド部材に沿って移動可能な、複数のごみ除去ブレードが所定のピッチで設けられた移動体を備えたごみ除去ヘッドと、このごみ除去ヘッドを上記ガイド部材に沿って移動させる移動装置と、上記ごみ除去ヘッドの上記移動体を、上記ごみ除去ブレードが版胴の版面に接しない所定の待機位置と、上記ごみ除去ブレードの一つが版胴の版面に接する作業位置とに間欠的に移動させる駆動装置と、上記移動装置及び上記駆動装置を制動する制御装置とを有し、上記駆動装置は、駆動源からの正方向回転力を、上記機台に回転支持される駆動軸と、この駆動軸を挿通し駆動軸とはその回転方向において噛合する噛合部を有する穴を備え上記ごみ除去ヘッドに回転支持される駆動部材とを介して上記移動体へ伝達させ、上記制御装置は、上記移動装置を作動して上記ごみ除去ヘッドを上記ガイド部材に沿って移動させる前に、上記駆動装置を作動させて上記駆動軸を上記駆動部材に対し微小角度逆方向に回転させ、この駆動軸が上記噛合部に噛み合わない正規位置にこの駆動軸を位置付けるようにしたものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記駆動装置には、駆動軸の回転位置を検出して、ごみ除去ヘッドのごみ除去ブレードが待機位置にあることを検知する検知手段が設置され、制御装置は、駆動装置を作動させて駆動軸を正方向に回転させた状態で上記検知手段にて上記待機位置が検知されたとき、上記駆動軸を継続して正方向に所定角度回転させ、次に、この駆動軸を逆方向に微小角度回転させて、この駆動軸が上記噛合部に噛み合わない正規位置にこの駆動軸を位置付け、その後、移動装置を作動させてごみ除去ヘッドを上記ガイド部材に沿って移動させるよう制御するようにしたものである。
【0010】
請求項1及び2に記載の発明には、次の作用がある。
制御装置は、ごみ除去ヘッドをガイド部材に沿って移動させる前に、駆動軸を逆方向に微小角度回転させて、その駆動軸を、駆動軸が駆動部材の噛合部に噛み合わない正規位置に位置付けることから、駆動軸が駆動部材の噛合部に噛み合うことにより生じるごみ除去ヘッドの移動の不具合を解消でき、このごみ除去ヘッドをガイド部材に沿ってスムーズに移動させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る印刷機の版面ごみ取りシステムの一つの実施の形態を示す図2のI-I 線に沿う断面図である。図2は、図1のII-II 線に沿う断面図である。図3は、図1のIII 矢視図である。図4は、図1のIV矢視図である。図5は、図1のごみ除去ヘッド駆動系を示す構成図である。図6は、図1の相互に噛み合う第1駆動軸とギアとの噛み合い状態を示す作動図である。図7は、図1の印刷機の版面ごみ取りシステムの動作を示すフローチャートの一部である。図8は、図7のフローチャートの残部である。図9は、図7のX部を詳細に示すフローチャートである。図10は、図8のY部を詳細に示すフローチャートである。
【0012】
図1及び図2に示すように、印刷機の版胴1には版が装着され、その版面2に付着したインクかすや紙粉を版面ごみ取り装置3が除去する。この版面ごみ取り装置3と、その制御系により版面ごみ取りシステム5が構成される。この制御系は、制御装置31及び検知センサ42を備えて構成される。また、版面ごみ取り装置3は、ごみ除去ヘッド4、駆動装置13、スライダ6、移動装置30及びガイド部材としてのガイドレール28を有して設けられる。
【0013】
ごみ除去ヘッド4は、スライダ6に着脱可能なホルダ7と、このホルダ7に支持された移動体8とを有して構成される。移動体8は、ホルダ7に支持された2個のタイミングプーリ9A及び9Bに巻き掛けられたごみ除去ベルト10の外側に、複数のごみ除去ブレード11が等ピッチで設けられて構成される。
【0014】
一方、機台29は、図1、図2及び図3に示すように、支持フレーム12及びレールフレーム17を有し、支持フレーム12に、上記移動体8を駆動させる駆動装置13が設置される。この駆動装置13は、支持フレーム12に固定配置された駆動源としてのステッピングモータ13Aの回転軸にプーリ14Aが固定され、また、駆動軸15の一端部にプーリ14Bが固定され、これらのプーリ14A及び14B間に動力伝達ベルト16が巻き掛けられて構成される。駆動軸15は、断面四角形状に形成され、支持フレーム12に回転自在に支持されるとともに、レールフレーム17に、シャフトブラケット18を介して回転自在に支持される。
【0015】
また、スライダ6には、常時噛合のギア19及び20が回転自在に軸支される。上記駆動軸15は、ギア19の四角穴21に噛み合わされる。また、ギア20は、カップリング部材22及び23を介して前記タイミングプーリ9Bに連結される。
【0016】
従って、駆動装置13のステッピングモータ13Aが正方向に間欠回転すると、この間欠回転力はプーリ14A及び14B並びに動力伝達ベルト16を経て駆動軸15へ伝達され、更にギア19及び20並びにカップリング部材22及び23を経てタイミングプーリ9Bへ伝達される。このタイミングプーリ9Bの間欠回転によって、ごみ除去ベルト10が図2の矢印A方向に間欠移動し、このごみ除去ベルト10のごみ除去ブレード11が版胴1の版面2に接触する作業位置と、ごみ除去ブレード11が版面2に接触しない待機位置とが選択される。ごみ除去ブレード11が作動位置にあるときには、版胴1が図2の矢印B方向へ回転しているため、版面2に接触したごみ除去ブレード11によって、この版面2上のインクかす等が除去される。
【0017】
ごみ除去ヘッド4を、版面上2において、インクかす等が付着した箇所へ移動させるものがスライダ6及び移動装置30である。スライダ6にごみ除去ヘッド4が、後述のように着脱可能に装着され、このスライダ6が、後述のようにガイドレール28に沿って移動可能とされる。
【0018】
上記機台29は、前記支持フレーム12の上部にレールフレーム17が、取付ボルト32を用いて固定されたものである。このレールフレーム17の内側に、ガイド部材としてのガイドレール28が版胴1の軸に沿って形成される。また、支持フレーム12には、プーリ14A及び14B並びに動力伝達ベルト16を覆うサイドカバー33が固着される。更に、レールフレーム17に補強フレーム34がボルト固定される。
【0019】
上記スライダ6は、天部35及び側部36が断面略L字形状に一体成形されたものであり、天部35に複数個のローラ37が配置される。このローラ37がガイドレール28に嵌装して、スライダ6が版胴1の軸方向にスライド可能に構成される。また、前記ギア19及び20はスライダ6の側部36に軸支される。
【0020】
更に、このスライダ6に、ごみ除去ヘッド4のホルダ7が、係止レール24及び25、ホルダプレート26及び締付ボルト27等を用いて着脱可能に固定される。係止レール24はホルダ7の天面に固着され、係止レール25はスライダ6の天部35の前方部に固着され、これらの結合部は楔形状に形成される。また、ホルダプレート26はホルダ7の背面に固着され、締付ボルト27はスライダ6の天部35の背面に螺装される。締付ボルト27の締め付けにより、ホルダプレート26がスライダ6の天部35に固着されるとともに、上記係止レール24及び25の楔結合が強固になされる。
【0021】
上記移動装置30は、支持フレーム12に固定配置されたステッピングモータ30Aと、このステッピングモータ30Aのモータ軸に固定されたプーリ38Aと、支持フレーム12に回転自在に支持されたプーリ38Bと、これらのプーリ38A及び38B間に巻き掛けられたスライダ移動ベルト39と、を有して構成される。スライダ移動ベルト39がスライダ6の天部35の裏面に固着される。従って、ステッピングモータ30Aが正逆回転することにより、スライダ移動ベルト39等を介して、スライダ6がガイドレール28に沿い所定距離スライドする。このスライド時、スライダ6に支持されたギア19の四角穴21と駆動軸15とは、後述の正規位置関係に保たれた状態とされる。
【0022】
前記制御装置31は、移動装置30のステッピングモータ30Aへ移動パルス信号aを出力し、更に、駆動装置13のステッピングモータ13Aへ駆動パルス信号bを出力して、スライダ6及びごみ除去ヘッド4を目標位置へ移動させ、ごみ除去ヘッド4のごみ除去ベルト10を所定量間欠移動させる。つまり、制御装置31に接続されたデジタイザ50のごみ除去指定ボタン40がオペレータにより操作されると、制御装置31は、スライダ6の現在の推測位置とごみ除去指定ボタン40により指定された目標位置との差に応じたパルス数の移動パルス信号aを出力してスライダ6を移動させ、ごみ除去ヘッド4を指定位置に設定する。この移動時には、ごみ除去ブレード11は版胴1の版面2に接触しない待機位置が選択される。ごみ除去ヘッド4が指定位置に設定された後、駆動パルス信号bによりごみ除去ベルト10が間欠移動して、ごみ除去ブレード11が版面2に接触する作業位置が選択され、版胴1の回転により、版面2上に付着したインクかす等がごみ除去ブレード11によって掻き取られ除去される。
【0023】
上記制御装置31は、スライダ6の基準位置からの移動量を、移動パルス信号aのパルス数をカウントすることにより決定している。従って、この制御装置31は、移動パルス信号aのパルス数をカウントしてスライダ6の位置を推測し、この推測位置を基準にしてスライダ6を目標位置に設定する。また、制御装置31は、スライダ6を定期的に一方のストロークエンド(図1及び図3の2点鎖線位置)の方向に移動させる移動パルス信号aを移動装置30のステッピングモータ30Aへ連続的に出力し、後述の検知センサ42の検出信号によりこの移動パルス信号aの出力を停止する。
【0024】
一方、機台29のレールフレーム17には、図3の下方へ向かってセンサブラケット41が垂設され、このセンサブラケット41に検知センサ42が設置される。この検知センサ42は、スライダ6が上述のストロークエンドの少し手前位置に到達したとき、ごみ除去ヘッド4のヘッドホルダ7に固着された検知プレート43を検知し、その検知信号cを制御装置31へ出力する。
【0025】
制御装置31は、スライダ6及びごみ除去ヘッド4が検知センサ42により検知される位置にスライドして検知信号cが出力されたとき、この出力時のスライダ6の実際位置と、制御装置31内で認識しているスライダ6の推測位置との間にずれが生じた場合に、警報を発生するとともに、上記ずれを修正する。つまり、制御装置31は、例えば、スライダ6が一方のストロークエンドの少し手前位置で検知センサ42により検知プレート43が検知された時点で、この時点における移動パルス信号aの理論上のパルス数カウント値と、検知プレート43が検知センサ42により検知される位置にあると推測しているときの実際のパルス数カウント値との間にずれ(差)があるときに、警報を発生し、上記差を0に修正する。
【0026】
また、版面ごみ取りシステム5における版面ごみ取り装置3の駆動装置13には、図1及び図4に示すように、ドグ51及び近接センサ52からなる検知手段としてのブレード位置検出装置53が配設される。ドグ51は、図5に示すようにプーリ14Bの外周に、180 °対向して一対固着される。また、近接センサ52は支持フレーム12に固着され(図4)これらのドグ51及び近接センサ52は、サイドカバー33にて覆われる(図1)。
【0027】
タイミングプーリ9A及び9Bとプーリ14Bとの回転率は、1:1 に設定される。また、タイミングプーリ9A及び9Bに巻き掛けられたごみ除去ベルト10のごみ除去ブレード11間ピッチが、タイミングプーリ9A、9Bのピッチ円の半円周と一致するようにごみ除去ベルト10が形成される。従って、ごみ除去ブレード11が図5の実線に示す待機位置にあるときに、近接センサ52がドグ51を検出するよう設定しておけば、近接センサ52がドグ51を検出することによって、ごみ除去ブレード11が待機位置にあることを間接的に検知できる。この検知信号dが制御装置31(図1)へ出力される。
【0028】
上記制御装置31は、上述の機能の他に、ブレード位置検出装置53から検知信号dを入力した場合にのみ、駆動パルス信号bを出力して、版面ごみ取り装置3の駆動装置13を駆動させる。つまり、オペレータにてデジタイザ50のごみ除去指定ボタン40が操作され、ごみ除去位置が指定されても、ブレード位置検出装置53の近接センサ52からごみ除去ブレード11が待機位置にある旨の検知信号dが検出されない限り、制御装置31は、ごみ除去ベルト10を間欠移動してごみ除去ブレード11を作業位置へ移動させず、停止させる。ごみ除去ブレード11が待機位置にないときには、ごみ除去ベルト10を間欠移動させてごみ除去ブレード11を作業位置に設定しようとしても、このごみ除去ブレード11は、図5の破線に示す適切な作業位置に位置づけられず、ごみ(ヒッキ)の掻取信頼性が低下してしまうからである。このごみ除去ブレード11が待機位置にない場合には、オペレータがごみ除去ブレード11を適切な位置に修正する。
【0029】
更に、上記制御装置31は、ブレード位置検出装置53から検知信号dを入力した場合にのみ、移動パルス信号aを出力して版面ごみ取り装置3の移動装置30を駆動させ、スライダ6及びごみ除去ヘッド4を移動させる。つまり、オペレータにより、デジタイザ50のごみ除去指定ボタン40が操作されてごみ除去位置が指定されていても、ブレード位置検出装置53の近接センサ52からごみ除去ブレード11が待機位置にある旨の検知信号dが出力されていない限り、制御装置31は、移動装置30を駆動させてスライダ6を移動させない。ごみ除去ブレード11が待機位置にないときには、ごみ除去ブレード11が版胴1の版面2に接触している場合もあり、この場合にスライダ6及びごみ除去ヘッド4を移動させると、ごみ除去ブレード11によって版面2を損傷する虞れがある。このときには、オペレータがごみ除去ブレード11を適正な位置に修正する。
【0030】
更に、制御装置31は、移動装置30のステッピングモータ30Aを作動してスライダ6及びごみ除去ヘッド4を横移動させる前に、駆動装置13のステッピングモータ13Aを作動させて、駆動軸15をギア19に対し微小角度逆方向に回転させ、この駆動軸15を図6(C)に示す正規位置(この駆動軸15がギア19の四角穴21に噛み合わない位置)に位置付ける。
【0031】
つまり、まず、前記ブレード位置検出装置53は、図5に示すように、近接センサ52がプーリ14Bに設置されたドグ51を検出して、ごみ除去ブレード11が待機位置にあることを間接的に検知するものであるが、プーリ14Bが駆動軸15に固定されたものであることから、近接センサ52がドグ51を検出することによって駆動軸15の回転位置を検出することになる。
【0032】
また、制御装置31は、図5及び図6に示すように、駆動装置13のステッピングモータ13Aを作動させて駆動軸15を正方向Mに回転させ、ギア19を同じく正方向Mに回転させて、ごみ除去ヘッド4のごみ除去ベルト10を矢印A方向に回転させ、ごみ除去ブレード11を図5の実線に示す待機位置に位置付けるとき、近接センサ52がドグ51を検知してオン状態となった時点(図6(A))で、駆動軸15を更に所定角度正方向Mに回転させ、ギア19も同様に正方向Mに回転させる(図6(B))。具体的には、制御装置31は、近接センサ52から検出信号dが出力されたとき、駆動装置13のステッピングモータ13Aへ例えば+110 パルス数の駆動パルス信号bを出力して、駆動軸15を上記所定角度正方向Mに回転させる。このときにも、近接センサ52は、ドグ51を検出してオン状態となり、ごみ除去ブレード11は待機状態にある。
【0033】
制御装置31は、上述のように、駆動軸15及びギア19をM方向に所定角度回転させた後、例えば−10パルス数の駆動パルス信号bを駆動装置13のステッピングモータ13Aへ出力して、駆動軸15のみを逆方向Nに回転させ(図6(C))、この駆動軸15をギア19の四角穴21に対し正規位置に位置付ける。このときにも、近接センサ52は、ドグ51を検知してオン状態となっており、ごみ除去ブレード11は待機状態にある。その後直ちに、或いは他の動作完了後、制御装置31は移動装置30のステッピングモータ30Aへ移動パルス信号aを出力して、ギア19の四角穴21が駆動軸15に対し正規位置に保たれた状態で、スライダ6を介しごみ除去ヘッド4を横移動させる。
【0034】
また、制御装置31に接続される上記デジタイザ50にはカウント表示部54が配設される。図4及び図5に示すブレード位置検出装置53は、ごみ除去ブレード11の待機位置を検出する他、1本のごみ除去ベルト10におけるごみ除去ブレード11が掻取動作を実施した回数を所定回数、例えば1500回(1つのごみ除去ブレード11当り50回)より減算カウントし、このカウント値を上記カウント表示部54へ出力して表示させる。このカウント値が零になった時点で、デジタイザ50の警告灯55が点灯するとともに、制御装置31は当該ごみ除去ベルト10のそれ以上の使用を中止し、デジタイザ50のごみ除去指定ボタン40にてごみ除去位置が指定されていても、ごみ除去ヘッド4を所定の停留位置へ停留させる。この後、オペレータがごみ除去ヘッド4を交換する。また、カウント値が零に近い値、例えば50回になった時点で警告灯55を点滅させるとともに、警報を発生してもよい。
【0035】
次に、制御装置31の作動をフローチャート(図7及至図10)を用いて説明する。
制御装置31は、電源が入力されたとき(ステップ(1) )、まず版面ごみ取り装置3におけるごみ除去ヘッド4のごみ除去ブレード11が待機位置にあるか否かをブレード位置検出装置53を用いて検出し(ステップ(2) 、(3) 、(18))、待機位置になければ、異常サブルーチンにてごみ除去ブレード11を待機位置に設定する(ステップ(21)、(22))。
【0036】
つまり、制御装置31は、ブレード位置検出装置53の近接センサ52がドグ51を検出してオン状態となっているときには(ステップ(18))、近接センサ52がいったんドグ51を検出せずにオフ状態となって再度オン状態となるまで、駆動装置13のステッピングモータ13Aへ駆動パルス信号bを出力し、駆動軸15及びギア19等を正方向Mに回転させて、ごみ除去ベルト10を移動させる(ステップ(19))。そして、上述のように、近接センサ52が再度オン状態となった後、引き続きステッピングモータ13Aへ例えば+110 パルス数の駆動パルス信号bを出力して、駆動軸15及びギア19等を正方向Mに回転させ、その後、ステッピングモータ13Aへ例えば−10パルス数の駆動パルス信号bを出力して、駆動軸15のみを逆方向Nに回転させ、駆動軸15をギア19の四角穴21に対し正規位置とする(ステップ(20))。
【0037】
制御装置31は、近接センサ52がドグ51を検出していないオフ状態のときには(ステップ(18))、近接センサ52がドグ51を検出してオン状態となるに必要な正のパルス数の駆動パルス信号bをステッピングモータ13Aへ出力して、駆動軸15及びギア19等を正方向Mに回転させる(ステップ(21))。上記正転中に近接センサ52がドグ51を検出した時点で(ステップ(22))、制御装置31は+110 パルス数の駆動パルス信号bをステッピングモータ13Aへ出力し、その後、−10パルス数の駆動パルス信号bをステッピングモータ13Aへ出力して、駆動軸15をギア19の四角穴21に対し正規位置とする(ステップ(20))。近接センサ52がドグ51を検出しないときには(ステップ(22))、デジタイザ50の警告灯55を点灯させる。
【0038】
制御装置31は、次に、ごみ除去ヘッド4を検知センサ42にて検知される原点位置へ横移動させ、制御装置31にて推測されるごみ除去ヘッド4の認識位置と実際位置との間にずれが生じたときに、異常処理サブルーチンにて上記ずれを修正する(ステップ(4) 、(5) )。このずれの確認及び修正後、制御装置31は、版面ごみ取り装置3におけるごみ除去ヘッド4を、デジタイザ50のごみ除去指示釦40にて設定された停留位置に停留させる(ステップ(6) )。
【0039】
ヒッキ発生位置を、オペレータがデジタイザ50のごみ除去指示釦40を用いて指定すると、制御装置31は、版面ごみ取り装置3のごみ除去ヘッド4を指定位置まで移動させる(ステップ(7) 、(8) )。その後、このごみ除去ヘッド4のごみ除去ベルト10を間欠移動させてごみ除去ブレード11の一つを作業位置に設定する(ステップ(9) )。このステップでは作業位置を保持する時間を設定し、この間にごみ除去ブレード11が版面2のごみを掻き取る。
【0040】
この保持時間経過後、制御装置31は、ごみ除去ベルト10を更に間欠移動させて、作業位置にあったごみ除去ブレード11を待機位置に設定する(ステップ(10))。ごみ除去ブレード11が待機位置にあるか否かをブレード位置検出装置53にて検出し、ごみ除去ブレード11の使用回数をカウントする。ごみ除去ブレード11が待機位置にない場合には、異常処理サブルーチンにてデジタイザ50の警報灯55にて表示し、オペレータに修正を促す(ステップ(11))。
【0041】
つまり、上記保持時間経過後、制御装置31は、ごみ除去ブレード11が作業位置から待機位置方向へ移動するように、駆動装置13のステッピングモータ13Aへ正の所定パルス数の駆動パルス信号bを出力して、駆動軸15及びギア19等を正方向Mに回転させ、ごみ除去ベルト10を移動させる(ステップ(23)、(10) )。次に、制御装置31は、上記回転中に近接センサ52がドグ51を検出したか否かを判断し(ステップ(24)、(11))、検出してオン状態となったときには、引き続きステッピングモータ13Aへ例えば+110 パルス数の駆動パルス信号bを出力して駆動軸15及びギア19等を正方向Mに回転させ、その後、ステッピングモータ13Aへ例えば−10パルス数の駆動パルス信号bを出力して駆動軸15を逆方向Nに回転させ、この駆動軸15をギア19の四角穴21に対し正規位置とする(ステップ(25))。ステップ(24)、(11)にて近接センサ52がドグ51を検出しないときには、デジタイザ50の警告灯55を点灯させ、オペレータに修正を促す。
【0042】
ごみ除去ブレード11が待機位置にある場合に、次のヒッキ(ごみ)発生位置がデジタイザ50のごみ除去指定ボタン40にて指定されていなければ、制御装置31は、上記ヒッキ(ごみ)掻取動作後一定時間(例えば30秒)経過後、スライダ6及びごみ除去ヘッド4を横移動させて原点位置に復帰させ、推測位置と実際位置とのずれを確認し修正した後、このスライダ6及びごみ除去ヘッド4を停留位置に停留させる(ステップ(12)、(13)、(14)、(15)、(16))。
【0043】
上記ヒッキ(ごみ)掻き取り後、次のヒッキ(ごみ)発生位置がごみ除去指示釦40にて指定されていれば、制御装置31は、1本のごみ除去ベルト10のごみ除去ブレード11が合計で所定回数(例えば1500回)使用されているか否かを確認する(ステップ(17))。使用回数が所定回数以下であれば、スライダ6及びごみ除去ヘッド4を次に指定されたヒッキ(ごみ)掻取位置へ移動させ、ごみ除去ブレード11にて掻き取りを実施する(ステップ(8) 、(9) 、(10))。1本のごみ除去ベルト10のごみ除去ブレード11の使用回数が合計で所定回数に達したときには、スライダ6及びごみ除去ヘッド4を原点へ復帰させた後、停留位置に停留させ、その旨を警告灯55にて表示する(ステップ(14)、(15)、(16))。
【0044】
上記実施の形態によれば、駆動装置13が、ステッピングモータ13Aからの正方向回転力を四角柱形状の駆動軸15と、この駆動軸15を挿通する四角孔21を備えスライダ6に回転自在に支持されたギア19等を介してごみ除去ベルト10へ伝達させ、制御装置31がスライダ6を介してごみ除去ヘッド4を横移動させる前に、駆動軸15を逆方向Nに微小角度回転させて、この駆動軸15を、駆動軸15がギア19の四角孔21に噛み合わない正規位置に位置付けることから、駆動軸15がギア19の四角穴21に噛み合うことにより生ずるスライダ6の横移動の不具合を解消でき、このスライダ6及びごみ除去ヘッド4をスムーズに横移動させることができる。
【0045】
尚、上記実施の形態においては、ステッピングモータ13Aからの正方向回転力を、断面形状を四角形状とした駆動軸15と、この駆動軸15を挿通し駆動軸15とはその回転方向において噛合部となる辺を有する四角穴21を備えたギア19とを介してごみ除去ベルト10に伝達するものを説明した。然しながら、駆動軸としては、例えば先に述べた公報に示されるようにキー材がほぼ全長に渡って設けられた軸、或いはスプライン刃を有する軸を用い、駆動部材として、この駆動軸を挿通し上記キー材、或いはスプライン刃との噛合部となるキー溝やスプライン溝を有する穴を備えるものを介して伝達するものであっても良い。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る印刷機の版面ごみ取りシステムによれば、ごみ除去ヘッドのガイド部材に沿った移動をスムーズに実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る印刷機の版面ごみ取りシステムの一つの実施の形態を示す図2のI-I 線に沿う断面図である。
【図2】図2は、図1のII-II 線に沿う断面図である。
【図3】図3は、図1のIII 矢視図である。
【図4】図4は、図1のIV矢視図である。
【図5】図5は、図1のごみ除去ヘッド駆動系を示す構成図である。
【図6】図6は、図1の相互に噛み合う駆動軸とギアとの噛み合い状態を示す作動図である。
【図7】図7は、図1の印刷機の版面ごみ取りシステムの動作を示すフローチャートの一部である。
【図8】図8は、図7のフローチャートの残部である。
【図9】図9は、図7のX部を詳細に示すフローチャートである。
【図10】図10は、図8のY部を詳細に示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 ごみ除去ヘッド
5 版面ごみ取りシステム
6 スライダ
10 ごみ除去ベルト
11 ごみ除去ブレード
12 支持フレーム
13 駆動装置
13A ステッピングモータ
15 駆動軸
17 レールフレーム
19 ギア
21 四角穴
28 ガイドレール
30 移動装置
31 制御装置
Claims (2)
- 機台に支持され、版胴の版面に沿って版胴軸と平行に設けられたガイド部材と、
このガイド部材に沿って移動可能な、複数のごみ除去ブレードが所定のピッチで設けられた移動体を備えたごみ除去ヘッドと、
このごみ除去ヘッドを上記ガイド部材に沿って移動させる移動装置と、
上記ごみ除去ヘッドの上記移動体を、上記ごみ除去ブレードが版胴の版面に接しない所定の待機位置と、上記ごみ除去ブレードの一つが版胴の版面に接する作業位置とに間欠的に移動させる駆動装置と、
上記移動装置及び上記駆動装置を制動する制御装置とを有し、
上記駆動装置は、駆動源からの正方向回転力を、上記機台に回転支持される駆動軸と、この駆動軸を挿通し駆動軸とはその回転方向において噛合する噛合部を有する穴を備え上記ごみ除去ヘッドに回転支持される駆動部材とを介して上記移動体へ伝達させ、
上記制御装置は、上記移動装置を作動して上記ごみ除去ヘッドを上記ガイド部材に沿って移動させる前に、上記駆動装置を作動させて上記駆動軸を上記駆動部材に対し微小角度逆方向に回転させ、この駆動軸が上記噛合部に噛み合わない正規位置にこの駆動軸を位置付けることを特徴とする印刷機の版面ごみ取りシステム。 - 上記駆動装置には、駆動軸の回転位置を検出して、ごみ除去ヘッドのごみ除去ブレードが待機位置にあることを検知する検知手段が設置され、
制御装置は、駆動装置を作動させて駆動軸を正方向に回転させた状態で上記検知手段にて上記待機位置が検知されたとき、上記駆動軸を継続して正方向に所定角度回転させ、次に、この駆動軸を逆方向に微小角度回転させて、この駆動軸が上記噛合部に噛み合わない正規位置にこの駆動軸を位置付け、その後、移動装置を作動させてごみ除去ヘッドを上記ガイド部材に沿って移動させるよう制御する請求項1に記載の印刷機の版面ごみ取りシステム。
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Applications Claiming Priority (1)
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JPH0929947A JPH0929947A (ja) | 1997-02-04 |
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- 1995-07-13 JP JP19925695A patent/JP3747228B2/ja not_active Expired - Fee Related
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