JP3746960B2 - コンクリート成形体およびブロック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川ならびに湖沼における護岸、根固め、消波、水制等の治水工事、取水堰等の利水事業、橋梁等の河川工作物の設置、または海域または汽水域における護岸、根固め、消波、突堤等のような海岸保全工事等に際し、当該水域の床面や岸辺、海岸に設置されるコンクリートブロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
河川ならびに湖沼における治水工事、護岸工事、または海域や汽水域における海岸保全工事においては、強度の増加、工期の短縮、工費の節減等の利点を有することから、護岸ブロック、根固めブロック、消波ブロックをはじめとするコンクリートブロックが多く使用されている。
【0003】
しかしながら、これらの各水域に生息する水生生物や水生植物には、コンクリートブロックは必ずしも馴染みの良いものではない。これはコンクリートブロックの材料として使用されるポルトランドセメントに、魚介類や水生昆虫等が嫌う強アルカリ性の成分が多く含まれているためであり、現在ではこれにかわってアルカリ成分の少ない高炉セメントを材料とするコンクリートを使用し、その害をなくす手法が採用されている。
【0004】
しかしながら、それでもなお水生生物や水生植物にとっての生息環境は厳しく、例えば、水生昆虫や魚介類の餌となる藻類の繁茂は、自然石と比較して大幅に劣ることがわかっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記水域において高炉セメントを材料とするコンクリートブロックを施工した場合、該構造物の施工後一年間程度はコンクリートブロックに藻類が着生していることが確認できたものの、それ以降はあまり着生しないという現象が見られた。
【0006】
本発明は、上記のような現象に着目し、河川、湖沼、海域、汽水域に生息する水生生物や水生植物にとって優れた生息環境を創り出すことができるコンクリートブロックを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
コンクリートブロックが水生生物や水生植物の生息環境を破壊する大きな原因は、それに含まれる強アルカリ性の成分が水中に解け出すことである。この点については上記のようにポルトランドセメントにかえて高炉セメントを材料とするコンクリートを使用することにより改善が図られている。
【0008】
今回、本出願人は、これをさらに一歩進めて水生生物や水生植物が好む生息環境を作り出すことを提案している。まず、本出願人が着目したのは、藻類の中でも鮎が好んで餌とする珪藻である。珪藻は細胞壁として珪酸質の殻を持っているため、これを維持するためにオルト珪酸(Si(OH)4)の形で珪素(Si)を取り込まなければならないという特殊な栄養要求性を備えている。さらに、珪藻は細胞壁生成のためだけでなくDNAの純合成のためにも少量の珪素を必要とすることがかわっている。これは逆に考えると、珪素が豊かな環境では珪藻が繁茂し易いということであり、実際に珪藻が繁茂する清流には周辺地盤から溶け出した珪素が多く含まれている。
【0009】
そこで、本出願人はコンクリートの材料に使用する素材としてゼオライトを採用することにした。ゼオライトとは、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を包含する含水アルミノケイ酸であり、天然、人工を含めて数十種類が存在する。
【0010】
ゼオライト中には、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、酸化第2鉄(Fe23)、石灰(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)等が混在した状態で存在している(図参照、サンプル;山形県米沢市板谷産天然ゼオライト)。これらの結晶体間に微量ではあるが珪素(Si)とカルシウム(Ca)とが水に溶け易い形で残留していると考えられるのである。
【0011】
以上のことから、本出願人は、上記水域に設置されるコンクリートブロックの一部をなすコンクリート成形体として、骨材として粒径が2ミリメートル以上40ミリメートル以下のゼオライトを含むコンクリートを用い、さらにゼオライトの塊を半ば埋設して固着して製造されたものを使用することを提案している。
【0012】
ゼオライトをコンクリート成形体の骨材(細骨材または粗骨材)として使用すると、当該のコンクリート成形体を備えたブロックを河川または湖沼に設置した場合、流水に晒させることでゼオライトに含まれる珪素やカルシウムが溶け出すようになる。これにより、当該水域の水に珪素が豊富に含まれるようになり、やがてこれを必要とする珪藻が繁茂し、さらにこれを餌とする鮎が定着するようになる。
【0013】
珪藻を餌とする水生生物は鮎だけに限らない。例えばカワニナと呼ばれる貝類もやはり珪藻を餌とする生物であり、さらにカルシウムを殻の形成する栄養分として取り入れて、鮎と同様に当該水域に定着するようになると考えられる。
【0014】
ところで、カワニナはホタルの幼虫の餌となることが知られており、カワニナが多く生息する水域の周辺にはホタルが出現する可能性も高い。つまり、本発明によれば、鮎のような魚類だけでなく、ホタルもが当該水域に呼び寄せられるようになる。
【0015】
当該のコンクリート成形体を備えたブロックを海域または汽水域に設置した場合も同様に、当該水域の水に珪素が豊富に含まれるようになり、やがてこれを必要としていた珪藻がコンクリート成形体に付着して繁茂するようになる。
【0016】
珪藻が繁茂すると、これがコンクリート成形体表面の水流を撹乱し、珪藻がより着生しやすい状況を作り出すと同時に、珪藻自身が粘質物を分泌することによってその周辺に微妙なゼラチン状の基盤を形成し、他の珪藻の付着、養生を助けるばかりでなく、海藻の胞子の付着、養生を助長し、その結果としてコンクリート成形体に珪藻や海藻類が長期的に亘り、継続的に繁茂するようになる。珪藻や海藻類が繁茂すると、これらを餌とする魚類の稚仔魚、甲殻類、貝類が当該水域に定着するようになり、さらにこれら小型の生物を餌とする大型魚が集まるようになる。
【0017】
ところで、本発明においては、骨材にゼオライトだけでなく徐冷スラグを使用しても同等の効果が得られる。徐冷スラグとは、銑鉄を製造する過程で溶融された鉄鉱石の鉄以外の成分が副原料の石灰石やコークス中の灰分と一緒になって分離回収された溶炉スラグ(鉱滓)を、自然放熱と適度の散水によって徐々に冷却することで生成される結晶質の岩石状のスラグのことである。
【0018】
徐冷スラグ中には、高炉スラグが徐々に冷却される過程で、ゼオライトに含まれる成分、例えばシリカ(SiO2)、石灰(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、アルミナ(Al23)がそれぞれの成分比率によってダイカルシウムシリゲート(2CaO・SiO2)、メリライト(3CaO・Na2O・P25)等の形の結晶体が生成され、さらにこれらが混在した状態で存在している。これらの結晶体間には微量であるが珪素とカルシウム(Ca)とが水に溶け易い形で残留していると考えられる。これをゼオライトとともに骨材として使用すると、上記と同様に珪素やカルシウムが溶け出すのである。
【0019】
本出願人は、上記コンクリート成形体のほかに、治水、護岸、根固め、消波用のブロックについても提案している。これらのブロックは、コンクリート成形体を別個に形成し、該コンクリート成形体を表面を露出して固着させたことを特徴とするものである。
【0020】
このブロックにおいては、表面に露出させたコンクリート成形体によって上記の効果が得られるほか、ブロックとしての形態を採ることで施工性が高まり、工費等の面でも優位性を発揮することが期待できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係るコンクリート成形体およびブロックを淡水域である河川に施工した実施形態を図1ないし図4に示して説明する。図1は河川に施工された護岸壁1および護床2を示している。護岸壁は、岸辺の地盤を削って設けられた法面3に土砂の吸い出しを防止する吸い出し防止シート4が敷かれ、この吸い出し防止シート4の上に裏込めの栗石5が置かれ、さらに栗石5上に打設された裏込めコンクリート6によって護岸ブロック7が固着されて構築されている。護岸ブロック7は所定の傾斜角をもって規則的に積み上げられることで岸辺の法面3を覆い隠し、河川の流れによる岸辺の浸食を防いでいる。
【0022】
護床2は、護岸壁1に沿って河床に護床ブロック8が敷き詰められて構築されている。護床ブロック8は護岸壁1から河川の中央に向けて一定の幅をもって河床に敷き詰められることで河床を覆い隠し、護岸ブロック7同様、河川の流れによる河床の浸食を防いでいる。
【0023】
図2に護岸ブロック7単体の形状を示す。図において(a)はその斜視図、(b)は(a)におけるb-b線矢視断面図である。図に示す護岸ブロック7は、河川の流れに晒されるおもて面9の部分を平面視矩形に形成され、裏込めコンクリート中に埋設されて根10となる部分を鼓状に形成されている。
【0024】
おもて面9を含む護岸ブロック7の表層部11は、水砕スラグの粉末を粘土の代替物として使用したセメント、いわゆる高炉セメントを材料とし、砂状(粒径2〜10mm程度のもの)のゼオライトを細骨材として、礫状(粒径10〜40mm程度のもの)のゼオライトを粗骨材として使用したコンクリート(以下これをAとする)により形成されている。なお、ゼオライトには天然、人工いずれのものでも使用可能である。ここで、水砕スラグとは溶炉スラグに加圧水を噴射する等して急激に冷却することで生成されるガラス質(非晶質)の粒状のスラグのことであり、これを粘土の代替物として使用したセメントを材料とすれば構造体として十分な強度を備えるコンクリート成形体が得られる。
【0025】
護岸ブロック7の根10は、高炉セメントを材料し、細骨材および粗骨材には通常用いられる川砂、川石を使用したコンクリート(以下これをBとする)により形成されており、表層部11を形成するコンクリート(A)とは成型の段階で固着されている。
【0026】
護岸ブロック7の表層部11としてのコンクリート成形体には、ゼオライトの塊12がコンクリート(A)に半ば埋設された状態で固着されている。この場合のゼオライトの塊12は粗骨材として使用されるものよりも遙かに大きく、事前に所定の厚さにスライスされたものが使用されている。
【0027】
ゼオライトの塊12の表面は、護岸ブロック7形成後に研磨され、表面が滑らかに形成されている。また、表層部11の表面との段差も削られて面一に成形されている。さらに、ブロックの隅部13も曲面をなすように滑らかに成形されている。
【0028】
図3には護床ブロック8単体の形状を示す。図において(a)はその斜視図、(b)は(a)におけるb-b線矢視断面図である。図に示す護床ブロック8の表層部11は、護岸ブロック7の表層部11をなすコンクリート成形体と同じコンクリート(A)により形成されたもので、やはりその表面にはスライスされたゼオライトの塊12が埋め込まれるようにして固定され、河川の水に晒される表面が段差や角張りなく滑らかに形成されている。
【0029】
護床ブロック8は平面視H型で均一な厚さに形成されており、中央の狭窄部14を隣り合うものどうしで突き合わせるようにして配列されている。突き合わされた狭窄部どうしは開口をなして河床の一部を水中に露出させ、水の流れによどみを作って生物の逃げ場を提供するようにしている。
【0030】
次に、護岸ブロック7ならびに護床ブロック8の製造方法を図4をもとに説明する。なお、両ブロックとも製造工程はほとんど同じなのでここでは護岸ブロック7についてのみ説明する。まず、護岸ブロック7のおもて面9を形成する型枠15にスライスしたゼオライトの塊12を適当な間隔をあけて配置し、そのうえから型枠15にコンクリート(A)を打設する(工程(I))。また、これとは別に護岸ブロック7の根10を形成する型枠16にコンクリート(B)を打設し、先程の型枠と合体させ、型枠を押し付け合うようにして圧縮して両方のコンクリートを圧着させる(工程(II))。コンクリート(A),(B)が硬化したら型枠16を外し、型枠15上において蒸気で養生した後(工程(III))、型枠15も外して数日放置し自然養生する。
【0031】
コンクリート(A),(B)が完全に硬化したら、表層部の表面を研磨しスライスしたゼオライトの表面を滑らかに磨き上げるとともにまわりのコンクリートとの段差をなくして表層部を面一に形成する。またこれと同時に隅部も研磨し角張った部分をなくして滑らかな曲面状に仕上げる(工程(IV))。
【0032】
上記のような護岸ブロック7ならびに護床ブロック8を用いると、河川の岸辺や河床が各ブロックに被覆されることで安全性の高い護岸、護床を実現できることに加えて、当該河川に生息する水生生物や水生植物にとって優れた生息環境を創り出すことが可能である。
【0033】
まず、護岸ブロック7、護床ブロック8のゼオライトの塊12はもとより、表層部をなすコンクリート(A)に含まれるゼオライト(砂状、礫状のもの)から珪素やカルシウムが溶け出す。これにより、周辺水域の水に珪素が豊富に含まれるようになり、やがてこれを必要とする珪藻が繁茂し、さらにこれを餌とする鮎が定着する。
【0034】
鮎はゼオライトの塊12の表面に多く付着する珪藻を啄むように食うのであるが、ゼオライトの表面が滑らかに研磨されているので、鮎の口が傷つかなくなり、その繁殖に影響を及ぼすことがない。また、各ブロックの表面が凹凸なく滑らかに形成されているので、凹凸を嫌う鮎もブロックのそばに好んで定着するようになる。
【0035】
鮎だけに限らず、珪藻を餌とするカワニナ等の貝類もこの水域に出現する。貝類はカルシウムを殻の形成する栄養分として取り入れて、鮎と同様に当該水域に定着するようになる。
【0036】
さらに、カワニナを餌としてホタルの幼虫が集まるようになり、夏になると水域の周辺にはホタルが出現するようになる。
【0037】
ところで、本実施形態においては、護岸ブロック7の表層部11をなすコンクリート成形体の材料に細骨材として砂状のゼオライト、粗骨材として礫状のゼオライトを用いたが、本発明に係るコンクリート成形体はこれらすべてを材料として用いたものだけでなく、例えば細骨材にのみゼオライトを使用し、粗骨材には通常用いられる川石等を使用したものであっても、粗骨材にのみゼオライトを使用し、細骨材には川砂等を使用したものであっても構わない。また、細骨材の一部にゼオライトを使用し残りの細骨材には川砂等を使用しても構わないし、同様に粗骨材の一部にゼオライトを使用し残りの粗骨材には川石等をしても構わない。
【0038】
上記護岸ブロック7においては、スライスしたゼオライトの塊12を埋め込まれた表層部11の表面を面一に磨き上げたが、ゼオライトの塊をいびつな形状のまま表層部11に配置しても構わない。
【0039】
上記護床ブロック8においては、河川の流れに晒される表層部のみをコンクリート(A)で形成し、その他の部分はコンクリート(B)で形成するようにしても構わない。またその形状は図示したものに限らずあらゆる形状が考慮される。
【0040】
以上、上記の実施形態において本発明の実施の仕方を説明したが、本発明においては、上記の実施形態において、骨材にゼオライトとともに徐冷スラグを混ぜて使用すれば、さらに良好な効果が期待できる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るコンクリート成形体によれば、河川ならびに湖沼における治水工事、海域または汽水域における保全工事等に際し、当該水域に設置されるコンクリートブロックの一部をなすコンクリート成形体として、細骨材の少なくとも一部にゼオライトを用いて製造されたもの、または粗骨材の少なくとも一部にゼオライトを含むコンクリートを用いてゼオライトの塊を固着して製造されたものを使用することにより、次のような効果が得られる。すなわち、河川や湖沼においては、ゼオライトに含まれる珪素やカルシウムが溶け出すようになり、これを栄養分として集まる珪藻等の水生植物、ならびに鮎やホタルの幼虫等の水生生物にとって優れた生息環境を創り出すことができる。また、海域または汽水域においては、ゼオライトに含まれる珪素やカルシウムが継続的に溶け出し、これを必要とする珪藻がゼオライトに繁茂するばかりでなく、海藻の胞子の付着、養生を助長させることができ、珪藻、海藻類が二年目以降のような長期的に亘り、継続的に養生することとなる結果、珪藻等を餌とする魚類の稚仔魚、貝類が当該水域に定着する要因を作ることができ、魚礁としての機能を長期的に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態を示す図であって、河川に施工された護岸壁および護床を示す断面図である。
【図2】 護岸壁に用いられる護岸ブロックの斜視図(a)、および(a)におけるb−b線矢視断面図(b)である。
【図3】 護床に用いられる護床ブロックの斜視図(a)、および(a)におけるb−b線矢視断面図(b)である。
【図4】 護岸ブロックの製造方法を示す工程図である。
【図5】 ゼオライトに含まれる成分とその比率とを示す図表である。
【符号の説明】
1 護岸壁
2 護床
7 護岸ブロック
8 護床ブロック
11 表層部
12 ゼオライトの塊

Claims (3)

  1. 淡水域、海域または汽水域の岸辺や海岸、床面に設置されるブロックに表面を露出して固着されるコンクリート成形体であって、
    骨材として粒径が2ミリメートル以上40ミリメートル以下のゼオライトを含むコンクリートを用い、さらにゼオライトの塊を半ば埋設して固着して製造されたことを特徴とするコンクリート成形体。
  2. 前記骨材に、前記ゼオライトとともに徐冷スラグを含むコンクリートを用いることを特徴とする請求項1記載のコンクリート成形体。
  3. 請求項1または2記載のコンクリート成形体を別個に形成し、該コンクリート成形体を、表面を露出して固着したことを特徴とするブロック。
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