JP3746634B2 - 蒸気温度制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はボイラ等の蒸気温度制御装置に係り、特にボイラ等で生成された蒸気ライン中に、ノズルより減温水を霧化して注水するために、注入ノズル、調節弁、及び遮断弁を含む減温水配管系統を設けてなる蒸気温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラの蒸気温度特性は、ボイラ負荷、使用燃料、空気過剰率やGR量などの運転条件により変化する。
特に、高カロリー燃料と低カロリー燃料を使用するようなボイラ、あるいはガスタービン排ガスを熱回収する排ガスボイラ等については、蒸気温度特性が著しく変化し、蒸気温度を制御するため蒸気ラインに注入される減温水の量は大幅に変化する。
【0003】
図2は、従来技術に係る蒸気等に注入される減温水制御機構を含むボイラの蒸気温度制御装置を示し、公知のように復水器よりのボイラ水は給水ポンプ1により圧送され、節炭器12により加熱した後、蒸気ドラムと火炉からなるドラム型ボイラで加熱し、湿り蒸気を生成した後、蒸気配管32経路に配した過熱器13及び14で過熱し、該過熱蒸気をタービンに供給する。
かかる装置において蒸気配管32経路に注入する減温水の制御機構は、同図に示すように通常、給水ポンプ1出口から分岐管31を介して減温水が抜き出される減温水配管7は、蒸気配管32の注入点迄1系統配置され、該減温水配管7の系統上に遮断弁2、注水量を調整する調節弁3、止め弁4及び蒸気配管32の注入点位置に注入ノズル5を設け、前記各種弁により減温水の注水量を制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、前記従来技術においては図3(B)に示すように、最終段の過熱器14出口の温度計6で検知した温度を制御装置に入力して調節弁の開閉制御により減温水の注水量を制御しているが、減温水配管7の系統が一系統の為に、大幅に変化する負荷に対応する減温水の変動に対しては、調節弁3での制御範囲でカバーできなくなったり、又、注入ノズル5については霧化特性の観点から十分な霧化ができなくなる場合もある。
【0005】
本発明はかかる課題に鑑み、蒸気温度特性に応じ減温水注水の霧化特性が最適となるように減温水注水系統を自動で幅広く制御できるボイラの蒸気温度制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる技術的課題を解決するために、請求項1記載の発明において、
ボイラ等で生成された蒸気ライン中に、ノズルより減温水を霧化して注水するために、注入ノズル、調節弁、及び遮断弁を含む減温水配管系統を設けてなる蒸気温度制御装置において、
夫々独立して減温水を蒸気ライン中に注水する前記減温水配管系統を複数設け、該夫々の系統の上流から遮断弁、注水量を調整する調節弁及び蒸気配管の注入点位置に注入ノズルを設け、該注入点位置に設けたノズルを前記最終段の過熱器上流側の蒸気ラインを形成する蒸気配管に対面配置して、該蒸気配管内に注水するように構成するとともに、前記蒸気ライン中の負荷や蒸気温度等の蒸気状態に応じて前記複数の系統の遮断弁を段階的に開閉して、前記蒸気配管内に注水する系統数を増減させて制御することを特徴とする。
なお、前記夫々の系統ラインの先頭に付ける注入ノズルはノズル単体若しくは単体ノズルを複数個まとめたノズル群の場合のいずれの場合も含む。
【0007】
即ちより具体的には、請求項2に記載のように、注入ノズルから蒸気中に投入される注水の霧化特性が最適となるような蒸気温度特性を予め入力された制御装置により、前記各減温水配管系統の遮断弁を段階的に開閉制御を行なうことを特徴とする。
そして好ましくは、請求項3に記載のように、前記蒸気配管に対面配置された夫々の系統の注水ノズルを、蒸気流れ断面方向に平行に配列したことを特徴とする。
【0008】
【作用】
ボイラ等で生成された蒸気ライン中に、ノズルより減温水を霧化して注水するために、注入ノズル、調節弁、及び遮断弁を含む減温水配管系統を設けてなる蒸気温度制御装置においては、注入圧力、注入量などにより、注入ノズルのノズル穴径、個数が選定されている。しかしながら調節弁の制御により注入量が減少してくると霧化特性が低下してくる。
【0009】
そして大幅に注入量が変化するようなボイラでは当然、必要とされる霧化特性が保持できない状態もあり、霧化されない注水はノズルから蒸気配管中にたれ、蒸気配管を局所的に過冷却し、悪くすれば熱疲労の原因ともなり得る。このような状態を避けるため、本発明においては減温水配管系統を複数設け、減温水注入量に応じて使用する減温水配管系統を段階的に増減させて、注入量に応じたノズル個数を使用するものである。
【0010】
更に夫々の減温水配管系統においても注入量を制御する調節弁の流量制御も合わせ行なうことにより、一層緻密な注入量制御が可能となる。
この場合、減温水配管系統の遮断弁の入切については、あらかじめ蒸気温度特性を制御装置に入力しておき、該制御装置よりの信号に基づいて遮断弁を自動で入切し、調節弁、ノズルが最適な使用範囲となるようにするのがよい。
これにより、大幅に変化する減温水量に対し、複数の注入制御ラインとして系統上の調節弁の制御範囲内で、ノズルの霧化特性が良好な範囲内で使用できる。
又請求項3に記載のように、前記夫々の系統の注水ノズルを、蒸気流れ断面で平行配列とすることでその蒸気ライン部分に集中して減温水を供給出来るために、効果的な温度制御が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1に本発明の実施例に係るボイラの蒸気温度制御装置を示す。
本装置において、復水器よりのボイラ水が、給水ポンプ1により圧送され、節炭器12により加熱した後、蒸気ドラムと火炉からなるドラム型ボイラで加熱し、湿り蒸気を生成した後、蒸気配管32経路に配した過熱器13及び14で過熱し、該過熱蒸気をタービンに供給する点は前記従来技術と同様である。
【0012】
そして前記給水ポンプ1出口より抜き出された分岐管31の下流側に設けた減温水配管7、7’は本実施形態の場合は、完全な2系統とし、該夫々の系統7、7’上に系統上流から遮断弁2、2’注水量を調整する調節弁3、3’止め弁4、4’及び蒸気配管32の注入点位置に注入ノズル5、5’を夫々設ける。
又前記注入ノズル5、5’蒸気配管32の両側に対面配置し、蒸気流れ断面方向に平行に配列する。
調節弁3は最終段の過熱器14出口の温度計6よりの検知温度や負荷等を加味して制御装置8で調節される。
【0013】
遮断弁2は、あらかじめ制御装置8に入力された蒸気温度特性から制御され自動的に入切され、注入量に見合う系統数、即ち、注入ノズル5、5’の霧化範囲、調節弁3の調節範囲内に入る系統数を増減させるようにしたものである。
【0014】
図3(A)に蒸気温度制御を簡素化して表現している本実施形態の作用系統図を示す。
本実施形態に於いて、完全に2系統化された注入制御配管7、7’ライン上に調節弁3,3’と遮断弁2,2’が設けられているが、過熱器14出口の温度計6よりの蒸気温度と共に、ボイラ負荷、その他蒸気温度制御量を検出し、あらかじめ制御装置8内に入力された蒸気温度特性/選定系統数8の関数から遮断弁2、2’の開閉を行ない、注入ノズル5、5’の霧化範囲、調節弁3、3’の調整範囲内に入るように系統数を選定するように制御する。
【0015】
即ち、例えば図1(B)に示すように、負荷がa%以下の場合は、一の遮断弁2のみ開き、一系統により調節弁3を利用して出口温度が規定値となるように最大b1の減温水の注入量制御が行なわれる。
そして、負荷がa%以上に上昇した場合は、第二の遮断弁2’をも開き、二系統により夫々の調節弁3、3’を利用して出口温度が規定値となるように、最大(b1+b2)の減温水の注入量制御が行なわれる。
【0016】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明によれば、複数の系統を選択的に開閉制御しながら注入ノズルの霧化範囲内で運用されるため、例えば霧化出来ず注入が蒸気配管内に垂れ、これが原因で蒸気配管の熱疲労などのトラブルを防止できる。
又請求項2記載の発明によれば、蒸気温度特性に応じ自動的に注入系統数を選定できると共に、負荷に応じて減温水量の適切な調整を自動的に行なうことができる。
又、請求項3に記載の発明によれば、蒸気ライン部分に集中して減温水を供給出来るために、効果的な温度制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)に本発明の実施例に係るボイラの蒸気温度制御装置を、(B)にボイラ負荷(蒸気量)と減温水注入量の関係をグラフ化した蒸気温度特性図を示す。
【図2】 従来技術に係る蒸気等に注入される減温水制御機構を含むボイラの蒸気温度制御装置を示す。
【図3】 (A)に蒸気温度制御を簡素化して表現している本実施形態の作用系統図を、(B)は図2の従来技術の作用系統図を示す。
【符号の説明】
1 給水ポンプ
2、2’ 遮断弁
3、3’ 調節弁
4、4’ 止め弁
5、5’ 注入ノズル
6 蒸気温度検出計
7、7’ 減温水配管ライン
8 制御装置
Claims (3)
- ボイラ等で生成された蒸気ライン中に、ノズルより減温水を霧化して注水するために、注入ノズル、調節弁、及び遮断弁を含む減温水配管系統を設けてなる蒸気温度制御装置において、
夫々独立して減温水を蒸気ライン中に注水する前記減温水配管系統を複数設け、該夫々の系統の上流から遮断弁、注水量を調整する調節弁及び蒸気配管の注入点位置に注入ノズルを設け、該注入点位置に設けたノズルを前記蒸気ラインを形成する蒸気配管に対面配置して、該蒸気配管内に注水するように構成するとともに、前記蒸気ライン中の負荷や蒸気温度等の蒸気状態に応じて前記複数の系統の遮断弁を段階的に開閉して、前記蒸気配管内に注水する系統数を増減させて制御することを特徴とする蒸気温度制御装置。 - 注入ノズルから蒸気中に投入される注水の霧化特性が最適となるような蒸気温度特性を予め入力された制御装置により、前記各減温水配管系統の遮断弁を段階的に開閉制御を行なうことを特徴とする請求項1記載の蒸気温度制御装置。
- 前記蒸気配管に対面配置された夫々の系統の注水ノズルを、蒸気流れ断面方向に平行に配列したことを特徴とする請求項1記載の蒸気温度制御装置。
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