JP3746139B2 - 注型用シリコーンゴム反転型の製造方法 - Google Patents

注型用シリコーンゴム反転型の製造方法 Download PDF

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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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  • Silicon Polymers (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高い寸法精度と共に鏡面状の平滑表面を有する注型用シリコーンゴム反転型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子産業、自動車産業などにおいて、新しい商品を開発する際に試作モデルを作製することは必要不可欠である。このような試作モデルはシリコーンゴム製の反転型を用いて樹脂材料を常圧下或いは真空又は減圧下で注型することにより作製される。近年、この試作モデルの利用例はテレビや携帯電話などのハウジングにとどまらず、高い寸法精度或いは鏡面が必要とされる分野、例えば、鏡面状の平滑表面が要求されるレンズなどにも広がっている。従って、この方法で使用されるシリコーンゴム反転型も高い寸法精度或いは表面の鏡面状平滑性が要求される。なお、シリコーンゴム反転型は、一般にマスター内で付加反応型の注型用シリコーン液状ゴムをヒドロシリル化反応により70℃未満の温度で硬化させて製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法で製造されたシリコーンゴム反転型を用いて、試作モデルを作製すると、数回の作製で型の表面に小さな凹みができ鏡面状に仕上がらず、後加工で鏡面仕上げを余儀なくされていた。
【0004】
従って、本発明の目的は、繰り返し使用しても高い寸法精度と共に鏡面状の平滑表面を保持し得る、常圧下或いは真空又は減圧下での注型用シリコーンゴム反転型の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来の反転型における上記要求を満たすため、種々検討を行った結果、従来使用されている注型用シリコーン液状ゴムを70℃以上の高温で硬化させ、反転型を製造した場合は、鏡面状の仕上がりが従来の製造方法に比べて飛躍的に向上することを発見した。しかし、このような方法で反転型を製造すると、寸法精度が著しく低下することは従来より知られており、そのままでは実用化は難しい。そこで、本発明者らは、従来行われている硬化(1次硬化)の後に、高温での2次硬化を行うことにより、寸法精度に大きな影響を与えることなく、鏡面状の試作モデルを従来より多く得ることができることを発見した。本発明は、以上のような知見に基づいて達成されたものである。
【0006】
即ち、本発明は(a)ベースポリマーとして、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、(b)架橋剤として、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび(c)硬化触媒として白金族金属系触媒を含む付加硬化型の液状シリコーンゴム組成物をマスター内で硬化させてシリコーンゴムの反転型を作る際、70℃未満の温度で1次硬化を行った後、70℃以上の温度で2次硬化を行うことを特徴とする、常圧下或いは真空又は減圧下での注型用シリコーンゴム反転型の製造方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法は、1次硬化までは、従来行われている注型法によるシリコーンゴム反転型の製造方法と全く同じでよい。即ち、付加硬化型の注型用液状シリコーンゴム組成物をマスター内で硬化させてシリコーンゴムの反転型を作る際、樹脂硬化時の寸法精度が得られるように、70℃未満、通常30℃以上70℃未満、好ましくは40〜60℃の温度で硬化(1次硬化)を行う。1次硬化時間は、使用される材料の硬化時間によって異なるが、長いほど2次硬化での寸法精度の安定化につながる。しかし、工業的な生産性を考慮すると、48時間以内、通常0.5〜48時間、特に1〜24時間程度であることが好ましい。
【0008】
次の2次硬化は、70℃以上の温度、通常70〜180℃、好ましくは樹脂材料の注型硬化時の温度より高い温度(樹脂材料によって異なるが、一般に90〜150℃)で行う。この2次硬化では、寸法精度を考慮すると、できるだけ低温処理(70〜120℃程度)がよく、一方、鏡面状の表面平滑性を考慮すると、できるだけ高温処理(100〜150℃程度)が適している。
【0009】
本発明方法に使用される付加硬化型の液状シリコーンゴム組成物は、従来使用されているヒドロシリル化付加反応により硬化する付加硬化型の注型用液状シリコーンゴム組成物であれば、問題なく使用することができる。
このような注型用液状シリコーンゴム組成物は、(a)ベースポリマーとして、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、(b)架橋剤として、ケイ素原子に結合した水素原子(以下、SiH基という)を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび(c)硬化触媒として白金族金属系触媒を含むオルガノポリシロキサン組成物である。
【0010】
本発明で使用される液状シリコーンゴム組成物としては、(a)成分のケイ素原子に結合したアルケニル基に対する(b)成分のケイ素原子に結合した水素原子( SiH基)のモル比が2.5以下、通常0.8〜2.5のものが好ましい。しかし、このモル比は、あまり低すぎると、反転型の強度が樹脂注型の工程に耐えられない恐れが生じるので、1.1〜2.0の範囲にすることがさらに好ましい。
【0011】
上記液状シリコーンゴム組成物を構成する各成分の詳細は次の通りである。
(a)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
本発明に使用される(a)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、通常の液状付加硬化型シリコーンゴム組成物に主原料(ベースポリマー)として使用されている公知のオルガノポリシロキサンである。
【0012】
このようなオルガノポリシロキサンは、一般に平均組成式RaSiO(4-a)/2(但し、Rは、通常炭素数1〜10、特には炭素数1〜6の置換又は非置換の1価炭化水素基を表し、これは分子中のシロキサン構造を形成するケイ素原子に結合するものである。またaは1.9〜2.4、特には1.95〜2.05の数である。)で示され、珪素原子に結合したアルケニル基を2個以上有し、且つ25℃における粘度が100〜1,000,000cP、好ましくは500〜20,000cPのものである。
【0013】
前記組成式において、Rはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル等のアルキル基;ビニル、アリル、プロぺニル、イソプロペニル、ブテニル等のアルケニル基;フェニル、トリル、キシリル等のアリール基;ベンジル、フェニルエチル等のアラルキル基;及びクロロメチル、ブロモエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、シアノエチル等のハロゲン置換−又はシアノ基置換炭化水素基から選ばれ、各置換又は非置換の1価炭化水素基は、異なっていても同一であってもよい。ここでアルケニル基としては、ビニル基が好ましく、また、その他の炭化水素基としては、メチル基、フェニル基及びトリフルオロプロピル基が好ましい。なお、1分子中に2個以上含有されるアルケニル基は分子鎖両端のケイ素原子或いは分子鎖途中のケイ素原子のいずれに結合したものであっても、或いは両者に結合したものであってもよいが、シリコーンゴム硬化物の物性等の点から、少なくとも分子鎖両末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するものであることが好ましい。
【0014】
このオルガノポリシロキサンは直鎖状であっても、或いはRSiO3/2単位及び/又はSiO4/2単位を含む分岐状であってもよいが、通常は主鎖がジオルガノシロキサン単位(R2SiO2/2単位)の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R3SiO1/2単位)で封鎖された、直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
【0015】
(a)成分のオルガノポリシロキサンは公知の方法に従って製造することができ、例えば、オルガノシクロポリシロキサンとヘキサオルガノジシロキサンとをアルカリ又は酸触媒の存在下に平衡化反応を行うことによって得られる。
(a)成分の具体例としては、
【0016】
【化1】
Figure 0003746139
等が挙げられる。ここでRは、上記の非置換又は置換の1価炭化水素基と同じであり、またn,mはそれぞれ上記の粘度を与える正の整数である。
【0017】
(b)オルガノハイドロジエンポリシロキサン
本発明に使用される(b)成分のオルガノハイドロジエンポリシロキサンは(a)成分と反応し、架橋剤として作用する化合物である。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、例えば平均組成式R’cdSiO(4-c-d)/2(但し、 R’は脂肪族不飽和基を除く、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.8〜2、dは0.01〜1、c+dは0.81〜3)で表され、25℃における粘度が0.5〜5,000cP、特には1〜1,000cP程度のものが挙げられる。その分子構造に特に制限はなく、従来の液状付加硬化型シリコーンゴム組成物に通常使用されるものと同様、例えば線状、環状、分岐状及び三次元網状(レジン状)構造等各種のものが使用可能であるが、珪素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上含む必要がある。また、この化合物の水素原子以外の珪素原子に結合する1価の有機基(例えば上記平均組成式におけるR’基)としては、(a)成分のオルガノポリシロキサンにおける置換又は非置換の1価炭化水素基と同様のものが挙げられるが、特にアルケニル基等の脂肪族不飽和基を除く、置換又は非置換の1価炭化水素基、特にはメチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましい。
【0018】
この(b)成分の添加量は、上述したように、(a)成分に含まれるアルケニル基1個に対して、b)成分に含まれる珪素原子に結合した水素原子(SiH基)の数が通常0.8〜2.5、好ましくは1.1〜2.0の範囲となる量である。この添加量が少なすぎると、架橋密度が低くなりすぎ、その結果、硬化したシリコーンゴムの耐熱性に悪影響を与えることがあり、また反転型の強度が低く、樹脂注型の工程に耐えられない場合がある。また多すぎると、反転型の表面が鏡面状にならなかったり、或いは同様に耐熱性に悪影響を与える恐れがある。
【0019】
(b)成分も公知の方法によって製造することができ、通常は例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン及び/又はテトラメチルシクロテトラシロキサンと、末端基となり得る、トリメチルシロキシ基、ハイドロジェンジメチルシロキシ基等の単位を含む、例えばヘキサメチルジシロキサン又は1,1′−ジヒドロ−2,2′,3,3′−テトラメチルジシロキサン等の化合物とを硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に−10〜+40℃程度の温度で平衡化反応させることにより容易に得ることができる。
【0020】
(c)白金族金属系触媒
本発明で使用される(c)成分の白金族金属系触媒は、前記した(a)成分と(b)成分との付加硬化反応(ヒドロシリル化)を促進させるための触媒で、公知のものでよい。従って、c)成分としては白金ブラック;塩化白金酸;塩化白金酸のアルコール変性物;塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体等の白金化合物;及びロジウム、パラジウム等の白金族金属を含有する化合物等が例示されるが、(a)成分、(b)成分との相溶性の点から、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体等のシラン、シロキサン変性物が好ましい。なお、この添加量は希望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、通常はa)成分に対して白金換算量で0.1〜1,000ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲である。
【0021】
(d)充填剤
上記付加硬化型液状シリコーンゴム組成物には所定の硬度及び引張り強さなどの物理的強度を付与する目的で通常、充填剤が含まれる。このような充填剤としては、従来、シリコーンゴム組成物に通常使用されるものでよい。具体的には、例えばヒュームドシリカ、結晶性シリカ、石英粉、沈降性シリカ、破砕シリカ、疎水化処理したシリカなどのシリカ系充填剤が挙げられ、これらは1種単独でも或いは2種以上組み合わせて使用してもよい。市販品では、親水性のシリカとして、Aerosil 130,200,300(日本アエロジル社、Degussa社製)、Cabosil MS−5、MS−7(Cabot社製)、Rheorosil QS−102,103(徳山曹達社製)、Nipsil LP(日本シリカ製)等が挙げられる。また疎水性シリカとして、Aerosil R−812,R−812S,R−972、R−974(Degussa社製)、Rheorosil MT−10(徳山曹達社製)、Nipsil SSシリーズ(日本シリカ製)などが挙げられ、更に結晶性シリカとして、クリスタライト、Minusil,lmisilなどが挙げられる。(d)成分の充填剤の配合量は、(a)成分100重量部に対して、好ましくは5〜300重量部、より好ましくは20〜200重量部である。
【0022】
(e)添加剤
上記付加硬化型液状シリコーンゴム組成物には、必要に応じて従来のシリコーンゴム組成物に使用される各種添加剤を添加することができる。
【0023】
例えば、硬化時間の調整を行う(例えば常温での可使時間を延長させるなど)ための制御剤として、ビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類(例えばアセチレンアルコール、1−エチニル−1−シクロヘキサノールなど)並びにそのシラン及びシロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール及びそれらの混合物などを添加してもよい。
【0024】
また、珪藻土、炭酸カルシム等の非補強性の充填剤;コバルトブルーのような無機顔料、有機染料などの着色剤;酸化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガラ酸化チタン、カーボンブラック等の耐熱性・難燃性向上剤などの添加も可能である。
更に、作業性や離型性を向上させるため、非反応性の無官能シリコーンオイル(例えば、末端トリメチルシリル基封鎖のジオルガノポリシロキサン等)など当業界で一般的に添加剤として使用されているものはいずれも使用可能である。
【0025】
上述したような付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の市販品としては、例えば信越化学工業社製のKE1310TとCat.1310との組合せ、 KE1310TとCat.1300L-2との組合せ等が挙げられる。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によって説明する。なお、例中の部は、全て重量部である。
実施例1
付加硬化型液状シリコーンゴム組成物として、信越化学工業社製KE1310T〔組成はビニル基含有ジメチルポリシロキサン(主剤)、シリカ充填剤及び白金触媒を含有する〕 100部に対して、同社製Cat.1310〔組成はビニル基含有ジメチルポリシロキサン(主剤)及びメチルハイドロジェンポリシロキサン(架橋剤)を含有する〕を10部均一に混合した後、減圧脱泡機を用いて脱泡する。これを、表面がクロムメッキされた80(長さ)×50(幅)×8(深さ)mmの金属片からなるマスターに供給し、60℃×2時間の1次硬化を行った後、120℃×2時間の2次硬化を行って、シリコーンゴムの反転型を製造した。
【0027】
実施例2
実施例1で用いたKE1310T 100部に対して、信越化学社製Cat.1300L-2〔組成はビニル基含有ジメチルポリシロキサン(主剤)及びメチルハイドロジェンポリシロキサン(架橋剤)を含有する〕を10部均一に混合した後、減圧脱泡機を用いて脱泡する。これを、実施例1と同じマスターに供給し、60℃×4時間の1次硬化を行った後、120℃×4時間の2次硬化を行って、シリコーンゴムの反転型を製造した。
【0028】
実施例3
実施例1で用いたKE1310T 100部に対して、実施例2で用いたCat.1300L-2を10部均一に混合した後、減圧脱泡機を用いて脱泡する。これを実施例1と同じマスターに供給し、50℃×24時間の1次硬化を行った後、100℃×6時間の2次硬化を行ってシリコーンゴムの反転型を製造した。
【0029】
比較例1
実施例1で用いたKE1310T 100部に対して、同じく実施例1で用いたCat.1310を10部均一に混合した後、減圧脱泡機を用いて脱泡する。これを実施例1と同じマスターに供給し、60℃×2時間の硬化を行ってシリコーンゴムの反転型を製造した。
【0030】
比較例2
実施例1で用いたKE1310T 100部に対して、実施例2で用いたCat.1300L-2を10部均一に混合した後、減圧脱泡機を用いて脱泡する。これを実施例1と同じマスターに供給し、60℃×4時間の硬化を行ってシリコーンゴムの反転型を製造した。
【0031】
比較例3
実施例1で用いたKE1310T 100部に対して、実施例2で用いたCat.1300L-2を10部均一に混合した後、減圧脱泡機を用いて脱泡する。これを実施例1と同じマスターに供給し、50℃×24時間の硬化を行ってシリコーンゴムの反転型を製造した。
【0032】
次に、上記のようにして得られた反転型を用いて透明エポキシ樹脂材料の注型を行った。即ち、広栄化学工業社製透明エポキシ樹脂材料(キャスコンKR675の主剤及び硬化剤)を50℃の乾燥機中に放置して50℃に加熱した後、これを規定量(主剤100部、硬化剤35部)混合し、反転型に注入し、60℃×3時間注型を行った。その後、硬化したエポキシ樹脂を取り出し、反転型の表面状態を下記基準で評価した。また、上記注型操作を繰り返し、同様に反転型の表面状態を評価した。
【0033】
◎ : 全く平滑で問題なし
○ : 数個の浅い凹あり
△ : 数個の深い凹あり
× : 10個以上の深い凹あり
以上の結果を表1に示す。
【0034】
また実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた各反転型へのエポキシ樹脂材料の注型を0.1mmHg以下の真空減圧下で行った他は、上記と同様な条件で注型操作を繰り返し、反転型の表面状態を評価した結果、表1と同じ結果が得られた。
【0035】
【表1】
Figure 0003746139
【0036】
【発明の効果】
本発明の製造方法で得られるシリコーンゴム反転型は、各種樹脂材料の常圧下或いは真空又は減圧下での注型に繰り返し使用しても高い寸法精度と共に鏡面状の平滑表面を保持することができる。

Claims (5)

  1. (a)ベースポリマーとして、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、(b)架橋剤として、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび(c)硬化触媒として白金族金属系触媒を含む付加硬化型の液状シリコーンゴム組成物をマスター内で硬化させてシリコーンゴムの反転型を作る際、70℃未満の温度で1次硬化を行った後、70℃以上の温度で2次硬化を行うことを特徴とする注型用シリコーンゴム反転型の製造方法。
  2. 1次硬化を行った後、マスターを脱型し、次いで2次硬化を行う請求項1に記載の注型用シリコーンゴム反転型の製造方法。
  3. 前記液状シリコーンゴム組成物として、(a)成分のケイ素原子に結合したアルケニル基に対する(b)成分のケイ素原子に結合した水素原子のモル比が0.8〜2.5のものが使用される請求項1または2に記載の注型用シリコーンゴム反転型の製造方法。
  4. 2次硬化の温度が樹脂の注型時の最高温度より高い温度である請求項1〜3のいずれか一項に記載の注型用シリコーンゴム反転型の製造方法。
  5. 前記1次硬化の温度が 30 ℃以上 70 ℃未満であり、かつ前記2次硬化の温度が 70 150 ℃である請求項1〜4のいずれか一項に記載の注型用シリコーンゴム反転型の製造方法。
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