JP3746062B2 - 固形製剤およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、各製剤間の溶出のばらつきが小さい固形製剤に関する。特に、カルベジロールを有効成分とする固形製剤において、非セルロース系化合物を結合剤として配合することにより、所定の成形性と所定の溶出性を備えた固形製剤に関する。また、各固形製剤間の溶出のばらつきが小さい固形製剤の製造方法等に関する。
β遮断薬であるカルベジロールを有効成分とする製剤として、セルロース系の結合剤と、崩壊剤が配合された固形製剤がすでに知られている。例えば、アーチスト錠(第一製薬株式会社)は、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース、崩壊剤としてクロスカルメロースナトリウムを用いた錠剤である。結合剤は、固形製剤の成形性を保持するための成分であり、崩壊剤は、溶出性を確保する目的から添加されるものである。
一般に、固形製剤において有効成分の溶出性をコントロールしたり、均一な溶出性を確保しようとした場合、崩壊剤の種類や添加量を変更することが多い。
しかしながら、カルベジロールを含有する前記処方の固形製剤において、その溶出をロット間および同一ロット内でより均一にしようと試みた時、成形性を保持する量の結合剤が添加されていた場合には、崩壊剤の種類や添加量を変更することでは充分な効果は得られなかった。
一方、結合剤の量を減量すれば、均一な溶出性は確保できるものの、製剤の成形性が保持出来なかった。
なお、カルベジロールを有効成分とする製剤に関する特許文献として、特許文献1〜4があげられる。これらには結合剤の一般的な例として、ポリビニルアルコール(以下、PVAということがある。)やポリビニルピロリドン(以下、PVPということがある)をあげている。しかし、これらは、カルベジロールについても有効成分の一般的な例としてあげているにすぎず、両者の具体的な組み合わせについて触れていないばかりか、固形製剤における成形性と有効成分の溶出のばらつきについての課題の示唆もない。
特表2000−506512号公報 国際公開99/36697号パンフレット 国際公開99/016470号パンフレット 国際公開00/054811号パンフレット
本発明の課題は、カルベジロールを有効成分とする製剤において、固形製剤の成形性を保持しつつ、溶出性を損なうことなく、溶出のばらつきがより一層小さい固形製剤を提供することである。また、このような有効成分の溶出のばらつきを低減するための固形製剤の製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、非セルロース系の化合物を配合することで固形製剤の成形性を保持しつつ、有効成分の溶出のばらつきを低減できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の構成を有する。
(1)有効成分としてのカルベジロール及び結合剤としての非セルロース系化合物を含む固形製剤。
(2)結合剤としての非セルロース系化合物の濃度が1〜5%である上記(1)に記載の固形製剤。
(3)固形製剤が所定の硬度と所定の溶出性を有する上記(1)又は(2)に記載の固形製剤。
(4)所定の硬度が4kg以上である上記(3)に記載の固形製剤。
(5)所定の溶出性がpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液において錠剤中のカルベジロールの75%が溶出する時間の偏差が0〜3分の範囲である上記(3)又は(4)に記載の固形製剤。
(6)非セルロース系化合物がポリビニルアルコール(PVA)である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤。
(7)ポリビニルアルコール(PVA)の濃度が1〜5重量%である上記(6)に記載の固形製剤。
(8)非セルロース系化合物がポリビニルピロリドン(PVP)である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤。
(9)ポリビニルピロリドン(PVP)の濃度が1〜5重量%である上記(8)に記載の固形製剤。
(10)さらに崩壊剤を含む上記(1)〜(9)のいずれかに記載の固形製剤。
(11)カルベジロールの含有量が1.25〜20mgである上記(1)〜(10)のいずれかに記載の固形製剤。
(12)固形製剤が錠剤である上記(1)〜(11)のいずれかに記載の固形製剤。
(13)非セルロース系化合物を結合剤として配合することを特徴とする、所定の硬度と所定の溶出性を有する固形製剤の製造方法。
(14)固形製剤がカルベジロールを有効成分として含有する固形製剤である、上記(13)に記載の固形製剤の製造方法。
(15)非セルロース系結合剤を配合することにより、固形製剤間における有効成分の溶出のばらつきを低減する方法。
(16)固形製剤間における有効成分の溶出のばらつきを低減するための非セルロース系化合物の使用。
(17)非セルロース系化合物を含むことを特徴とする、固形製剤間における有効成分の溶出のばらつきを低減しうる結合剤。
カルベジロールを有効成分とする製剤において、非セルロース系の結合剤を用いることにより、崩壊剤の種類や添加量に依存することなく、固形製剤の成形性を保持しつつ、ロット間及び同一ロット内での溶出ばらつきが小さい、溶出性に優れた固形製剤を製造することが可能となった。このことにより、製剤が有する医薬効果を人体においてより十分に発揮させることが可能となり、患者の負担がより一層軽減されることになる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を示すが、本発明はこれに限定されるわけではない。
まず、有効成分について説明する。
本発明の固形製剤における有効成分は、固形製剤において生理活性を有する主薬であって、特に、カルベジロールを挙げることができる。カルベジロールは、化学名を (±)-1-(carbazol-4-yloxy)-3-[[2-(o-methoxyphenoxy)ethyl]amino]-2-propanolといい、以下の構造式で表される化合物である。
Figure 0003746062
カルベジロールは、β遮断薬であって、本態性高血圧症、腎実質性高血圧症、狭心症、虚血性心疾患または拡張型心筋症に基づく慢性心不全に対して効果を有する化合物である。
1錠あたりの含有量は1.25mg、2.5mg、10mg、20mgなどがあり、患者の疾病の種類や症状に応じて使い分けられている。また、錠剤の場合、割線により含有量を半分量として用いる場合もある。本発明において1錠あたりのカルベジロールの含有量は特に限定されるものではない。
カルベジロールの固形製剤からの溶出のばらつきは、カルベジロールの含有量が多いほど、また、試験液が酸性領域であるほど、大きくなる傾向にある。従って、本発明は1錠あたりの含有量が10mg以上のものでよるものと考えられる。
次に、本発明で用いる結合剤について説明する。
結合剤とは、粒子間の結合を増し、流動性や均一性を向上させるための添加剤であり、一般にヒドロキシプロピルセルロース(以下、HPCということがある)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、HPMCということがある)などのセルロース系のものと、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の非セルロール系を挙げることができる。本発明では、このうち、カルベジロールとの組み合わせにおいて非セルロース系の結合剤を用いることを特徴とする。非セルロース系の結合剤としては、PVA、PVP、ゼラチン、アラビアゴムなどがあげられる。このうちでも、PVA及びPVPが好ましい。
また、これらの非セルロース系の化合物を2種以上組み合わせて用いることも可能である。
なお、結合剤として非セルロース系の化合物を含むものであれば、他に適当量のセルロース系の化合物と組み合わせて使用することももちろん可能である。
結合剤の製剤中における好ましい量について説明する。非セルロース系結合剤の添加量は、処方成分中10重量%以下で使用することが望ましく、より好ましくは、1〜5重量%で使用することが望ましい。特に、PVAの添加量は好ましくは、1〜5重量%、より好ましくは、3〜5重量%で使用することが望ましい。PVPの添加量についても、好ましくは、1〜5重量%、より好ましくは、3〜5重量%で使用することが望ましい。
次に、崩壊剤について説明する。
崩壊剤とは、固形製剤を内服後、固体の製剤の速やかな崩壊を促すための成分であり、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム等を挙げることができる。崩壊剤は、一般に固形製剤中、1〜10重量%含むものである。これらの崩壊剤は5重量%以下で使用することが望ましい。これらは、所望の溶出性に応じて使い分けられる。
本発明では、カルベジロール及び非セルロース系化合物との組み合わせにおいて、崩壊剤の種類及び添加量に大きな影響を受けること無く、所定の成形性を保持しつつ、溶出ばらつきの低減を実現することができた。
本発明の固形製剤では、この他、賦形剤、及び滑沢剤などの上記以外の成分を適宜用いることができる。ここで用いる賦形剤及び滑沢剤としては、通常固形製剤に用いられているものをいずれも用いることができる。
賦形剤とは、容積を増やすための添加物であり、例えば、糖類(乳糖、マンニトール)、でんぷん類(トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン)、セルロース類(結晶セルロース)等を挙げることができる。その配合量は、10〜90重量%、好ましくは30〜80重量%である。
滑沢剤とは、製錠時の打錠適性を向上させたり固形製剤の表面を保護するための成分であり、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、硬化油等を挙げることができる。また、その配合量は、0〜4重量%である。
固形製剤には、錠剤、顆粒、カプセル剤などがあげられる。このうち、本発明では、特に錠剤において効果を発揮し、好ましい。ここで、錠剤とは、医薬品の粉末又は混合物をそのまま、又は賦形剤その他を加えて一定の形状に圧縮して製した製剤をいう。このように錠剤では所定の成形性を保持する必要があり、所定の錠剤硬度が要求される。すなわち、本発明は成形性を保持しつつ良好な溶出性と溶出のばらつきが小さい製剤を得るために非セルロース系の結合剤を配合したものである。
なお、錠剤には、割りやすくするために割線を施したものがある。
本発明でいう成形性とは、固形製剤が所定の形状を保つことをいい、具体的には、硬度を測定することによりその成形性を判断することができる。硬度(kg)は錠剤圧縮破壊法によりシュロイニガー(Schleuniger)やエルウェカー(ERWEKA)硬度計を用いて測定することができ、その場合、4kg以上が好ましく、5kg以上がより好ましい。
本発明において、溶出性は溶出試験により、その優劣が判断される。溶出試験は、固形製剤から有効成分がその製剤の周囲に溶け出す時間を測定することにより行われる。溶出試験は、薬物が吸収されるために一度消化管内の液に溶ける必要があることから、アベイラビリティーの予備的な性格をもつ製剤評価上意義のある試験である。本発明の実施例においては、溶出性は、実施例に記載した溶出試験方法で有効成分の溶出率を測定し、溶出率が75%となるときの時間を測定することにより評価したが、一般に用いられる溶出試験いずれを用いて測定した溶出率についても溶出性の指標として用いることが可能である。なお、溶出のばらつきが低減するとは、換言すれば均一な溶出性を有することを意味する。
さらに、本発明の実施例においては、各製剤間における溶出率が75%となるときの時間を各処方例において6錠ずつ求め、その偏差を溶出のばらつきを表すパラメータとして定義したが、溶出のばらつきを示すパラメーターは勿論これに限るものではない。溶出のばらつきは、小さい方が望ましく、具体的には、実施例に記載した溶出測定方法を用いて各薬物の溶出性を評価した場合には、pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液において錠剤中のカルベジロールの75%が溶出する時間の偏差が3分より小さいことが望ましい。
本発明の固形製剤は、公知の通常用いられる固形製剤の製造方法において、非セルロース系化合物を結合剤として配合することにより製造することができる。たとえば、流動層造粒法、攪拌造粒法、転動流動法造粒法、押し出し造粒法、噴霧造粒法、および破砕造粒法等を用いることができる。
本発明は、さらに、非セルロース系結合剤を配合することを特徴とする、所定の硬度と所定の溶出性を有する固形製剤間における有効成分の溶出のばらつきが小さい固形製剤の製造方法、特に有効成分としてカルベジロールを含有する溶出のばらつきが小さい固形製剤の製造方法を提供する。
本発明は、さらに、固形製剤において、有効成分の溶出のばらつきを軽減し得る、非セルロース系の化合物を含む結合剤を提供するものである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はなんらこれらの実施例に限定されるものではない。
錠剤の製造方法
まず、有効成分であるカルベジロールと賦形剤の乳糖、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名L-HPC:崩壊剤)、トウモロコシデンプン(賦形剤)を流動層造粒乾燥機(フロイント産業(株)製)にとり、ポリビニルアルコール(結合剤)で湿式造粒した。仕上がった顆粒にステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)を添加し、混合機(筒井理科製)で混合し、打錠用顆粒にした。
この顆粒を単発打錠機(岡田精工製)で打錠し、裸錠を製造した。本品にハイコーターミニ(フロイント産業(株)製)でコーティングを施し、最終の固形製剤とした。比較例の錠剤もこれに準じた方法で製造した。
溶出試験方法
測定対象である固形製剤1個につき、試験液であるpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液900mLを用い、日本薬局方で定める溶出試験法第 2 法により、毎分50回転で試験を行った。溶出試験開始後、経時的に溶出液20mL以上を取り、孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過し、初めのろ液10mLを除き、次のろ液を試料溶液として測定に用いた。ほぼ100%の溶出が観察出来るまでサンプリングを継続した。
別に、105℃で2時間乾燥したカルベジロール標準品約0.05gを精密に量り、メタノールを加えて溶かし、正確に100mLとし、よく混ぜた。この混合液5mLを正確に量り取り、これに、pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確に250mLとし、標準溶液として測定に用いた。
試料溶液及び標準溶液につき、紫外可視吸光度測定法により試験を行い、波長285nmにおける吸光度AT(試料溶液)及びAS(標準溶液)を測定した。
カルベジロールの濃度は前記吸光度に比例するため、例えばカルベジロールが1個当り10mg含まれている製剤の溶出率は以下の式で表すことができる。
Figure 0003746062
カルベジロール(C24H26N2O4)の表示量に対する溶出率(%)

10 : 1錠中のカルベジロール(C24H26N2O4)の表示量(mg)
9/50 :希釈換算係数
AT :試料溶液の吸光度
AS :標準溶液の吸光度
硬度測定試験方法
錠剤硬度はシュロイニガー(Schleuniger)硬度計を用いて錠剤圧縮破壊法により測定した。
実施例及び比較例の各処方例
本発明の実施例および比較例の各処方を表1に示す。
Figure 0003746062
上記表1の各処方により製造された錠剤の溶出のばらつき及び錠剤硬度を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 0003746062
この結果、結合剤としてポリビニルアルコール(PVA)を用いた実施例(No.3、8、21)は、他の結合剤を用いた比較例(No.1、2、6、20)に比べ溶出のばらつきが極めて小さかった。
結合剤としてポリビニルアルコール(PVA)を用い、崩壊剤として崩壊能の強いクロスカルメロースナトリウム(Ac−Di−Sol)を用いた場合及び崩壊能が弱い低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを用いた場合について、それぞれの添加量を変更し、上記表1の処方により錠剤を製造した。得られた錠剤の溶出のばらつき及び錠剤硬度を測定した。測定結果を表3、4に示す。

Figure 0003746062
Figure 0003746062
この結果、結合剤としてポリビニルアルコール(PVA)を使用した場合、崩壊剤の添加量及び種類によらず、溶出のばらつきは小さく、錠剤硬度も所定の範囲に保持できることが分かった。
他の非セルロース系化合物からなる結合剤について
結合剤として、他の非セルロース系化合物を用いて同様に錠剤を製造した。非セルロース系化合物として、ポリビニルアルコール(PVA)以外にポリビニルピロリドン(PVP)、ゼラチン、アラビアゴムを用いた。また、比較例は、結合剤としてセルロース系化合物であるヒドロキシプロピルセルロース(HPC)及びデンプンを用いた。なお、崩壊剤については、崩壊能(溶出促進)の弱い低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)と崩壊能の強いクロスカルメロースナトリウム(Ac−Di−Sol)を用いた。表5の処方によりこれらの各錠剤を製造し、得られた錠剤の溶出のばらつき及び錠剤硬度を測定した。測定結果を表6に示す。
Figure 0003746062
Figure 0003746062
この結果、非セルロース系の結合剤を用いた実施例(No.18、103〜105、3、109〜111)は、いずれもセルロース系の結合剤を用いた比較例(No.101、106、1、112)に比べ溶出のばらつきは小さく、錠剤硬度も所定の範囲に保持できることが分かった。
また、崩壊能の弱い崩壊剤である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを3%添加した系と崩壊能(溶出促進)の強い崩壊剤であるクロスカルメロースナトリウムを5%添加した系による違いは見られず、セルロース系の結合剤を用いた錠剤の方が非セルロース系の結合剤を用いた錠剤より溶出のばらつきが大きかった。
有効成分としてカルベジロールを含む製剤において、非セルロース系の結合剤を用いることにより、錠剤の成形性を保持しつつ、ロット間及び同一ロット内での溶出ばらつきを低減し、溶出性に優れた製剤を製することができる。
本発明の錠剤の製造フローを示す図である。

Claims (9)

  1. カルベジロールを有効成分として含み、結合剤としてポリビニルアルコール(PVA)ゼラチンおよびアラビアゴムからなる群から選ばれる1種または2種以上を含み硬度が4kg以上であり、かつ、溶出のばらつきがpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液において錠剤中のカルベジロールの75%が溶出する時間の偏差が0〜3分の範囲となるような溶出性を有する錠剤
  2. 結合剤の濃度が、1〜5重量%である請求項1に記載の錠剤
  3. 結合剤がポリビニルアルコール(PVA)である請求項1に記載の錠剤
  4. ポリビニルアルコール(PVA)の濃度が1〜5重量%である請求項3に記載の錠剤
  5. さらに崩壊剤を含む請求項1〜4のいずれかに記載の錠剤
  6. カルベジロールの含有量が1.25〜20mgである請求項1〜5のいずれかに記載の錠剤
  7. カルベジロールを有効成分として含み硬度が4kg以上であり、かつ、溶出のばらつきがpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液において錠剤中のカルベジロールの75%が溶出する時間の偏差が0〜3分の範囲となるような溶出性を有する錠剤の製造方法であって、結合剤として少なくともポリビニルアルコール(PVA)ゼラチンおよびアラビアゴムからなる群から選ばれる1種または2種以上を添加する工程を含むことを特徴とする製造方法。
  8. カルベジロールを有効成分として含む錠剤間における有効成分の溶出のばらつきを低減する方法であって、結合剤として少なくともポリビニルアルコール(PVA)ゼラチンおよびアラビアゴムからなる群から選ばれる1種または2種以上を配合することを特徴とする方法。
  9. カルベジロールを有効成分として含む錠剤間における、カルベジロールの溶出のばらつきを低減するための、ポリビニルアルコール(PVA)ゼラチンおよびアラビアゴムからなる群から選ばれる1種または2種以上結合剤としての使用。
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