JP2000026292A - 速放性経口医薬品組成物 - Google Patents

速放性経口医薬品組成物

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JP2000026292A JP10054124A JP5412498A JP2000026292A JP 2000026292 A JP2000026292 A JP 2000026292A JP 10054124 A JP10054124 A JP 10054124A JP 5412498 A JP5412498 A JP 5412498A JP 2000026292 A JP2000026292 A JP 2000026292A
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清久 大内
Kaoru Kaneko
薫 金子
Takeshi Kaneda
健 金田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】糖尿病治療剤として有用な速放性経口医薬品組
成物を提供する。 【解決手段】 【化1】 のベンジルコハク酸誘導体のカルシウム塩またはその水
和物を有効成分として含有する速放性経口医薬品組成分
であり、少なくとも、医薬品組成物中に二酸化ケイ素又
は部分アルファ化デンプンを添加することにより、医薬
品組成物の崩壊性及び有効成分の溶出性が顕著に改善さ
れ、速やかな効果発現が得られ、食後の高血糖状態を好
適に是正することができる。また、配合変化を起こさ
ず、長期保存性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糖尿病治療剤とし
て有用な、式
【0002】
【化4】
【0003】で表されるベンジルコハク酸誘導体のカル
シウム塩またはその水和物を有効成分として含有する速
放性経口医薬品組成物に関するものである。
【0004】更に詳しく述べれば、本発明は、糖尿病治
療剤として有用な、前記式(I)で表されるベンジルコ
ハク酸誘導体のカルシウム塩又はその水和物を有効成分
として含有する医薬品組成物であって、少なくとも、二
酸化ケイ素または部分アルファ化デンプンを含有するこ
とを特徴とする速放性経口医薬品組成物に関するもので
ある。
【0005】
【従来の技術】本発明の医薬品組成物における有効成分
である、前記式(I)で表されるベンジルコハク酸誘導
体(化学名:(2S)−2−ベンジル−5−(シス−ヘ
キサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロピ
オン酸)のカルシウム塩またはその水和物は、顕著な血
糖低下作用を有しており、糖尿病治療剤として有用な化
合物として知られている(特開平4−356459号公
報)。現在糖尿病治療に繁用されているグリベンクラミ
ド、グリクラジドなどのスルホニル尿素系薬剤(SU
剤)は、薬効発現までに時間がかかり、しかも作用が数
時間持続するため、逆に低血糖症状をきたす危険性が大
きいことが問題点として指摘されている。例えば、SU
剤を食後高血糖を十分に抑制する量服用した場合、食間
に低血糖をきたすという問題は避けられない。ところ
が、本化合物の作用効果は、短期持続的であるため、本
化合物は食後の高血糖状態のみを是正し、食間の低血糖
症状を引き起こすことのない高血糖症治療用薬剤として
期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】食後の高血糖状態のみ
を好適に是正し、食間の低血糖症状を引き起こさないよ
うにするには、有効成分の血中からの早期排泄性に加
え、服用後の速やかな吸収が必要である。このため、食
後の高血糖治療においては、医薬品組成物の崩壊性及び
有効成分の溶出性において優れた速放性製剤の開発が必
要とされる。一般的に速放性製剤としては服用後通常2
0分以内に約75%以上の薬物放出性(薬物溶出性)を
付与することが要請されているが(医薬品の開発 第1
1巻,65〜77ページ,廣川書店発行)、本化合物は
水に難溶性であり、溶出性の面で問題となることが懸念
される。それ故、当該課題を解決すべく、優れた速放性
製剤を早期に開発することが大いに嘱望されていた。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、前記式(I)で表
されるベンジルコハク酸誘導体のカルシウム塩またはそ
の水和物を有効成分とし、糖尿病治療剤として有用な、
崩壊性及び溶出性の優れた速放性経口医薬品組成物を見
出すべく鋭意研究した結果、医薬品組成物中に少なくと
も、二酸化ケイ素または部分アルファ化デンプンを添加
して医薬品組成物を製造することにより、医薬品組成物
の崩壊性が向上し、しかも溶出性が飛躍的に改善される
という良好な知見を得、本発明を成すに至った。
【0008】前記式(I)で表されるベンジルコハク酸
誘導体のカルシウム塩又はその水和物を有効成分とする
経口医薬品組成物において、通常用いられる崩壊剤であ
るカルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースなどを添加し、一般に崩壊性
がよいとされている乾式法(直接粉末圧縮法)により錠
剤を製造しても、良好な溶出性の製剤は全く得られず、
溶出性の遅延のみならず、溶出率が異常に低いものしか
得られなかった。しかしながら、一般的に滑沢剤として
使用される二酸化ケイ素を添加して錠剤を製造したとこ
ろ、驚くべきことに極めて優れた溶出効率を示し、例え
ば、日局第1液を用いた溶出試験において試験開始直後
から急激な溶出が認められ、最大溶出率も極めて高かっ
た。
【0009】しかも、一般に崩壊性の面で劣るとされて
いる湿式法(湿式顆粒圧縮法)により錠剤を製造した場
合でも、二酸化ケイ素を添加した製剤は、通常用いられ
る崩壊剤であるカルボキシメチルスターチナトリウム、
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを添加した製剤
に比し、驚くべき顕著な溶出効率を示し、例えば、日局
第1液を用いた溶出試験において試験開始直後から急激
な溶出が認められ、最大溶出率も極めて高かった。更
に、湿式法で錠剤を製造した場合、通常用いられる崩壊
剤であるカルボキシメチルスターチナトリウム、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロースを添加した錠剤は相当
の時間経過後においても、溶出率は依然低く、溶出性に
は格段の差異が見られ、満足できるものではないのに対
し、崩壊剤として部分アルファ化デンプンを添加して湿
式法で製造した製剤は、二酸化ケイ素を添加した場合と
同様に良好な溶出性を示した。また、崩壊剤としてカル
メロースを添加した製剤は、本発明の医薬品組成物と同
様の高い溶出効率を示すものの、有効成分である前記式
(I)で表されるベンジルコハク酸誘導体のカルシウム
塩と配合変化を起こして医薬品組成物が淡黄色に変色
し、また、有効成分の分解が起こるため、安定性が悪く
望ましくないものであった。
【0010】即ち、本発明は、少なくとも、二酸化ケイ
素または部分アルファ化デンプンを含有することを特徴
とし、卓越した崩壊性と活性成分の溶出性を有し、しか
も前記式(I)で表されるベンジルコハク酸誘導体のカ
ルシウム塩と配合変化を示さず、長期保存性に非常に優
れた、前記式(I)で表されるベンジルコハク酸誘導体
のカルシウム塩またはその水和物を有効成分とする速放
性経口医薬品組成物に関するものである。
【0011】本発明において有効成分として含有する前
記式(I)で表されるベンジルコハク酸誘導体のカルシ
ウム塩およびその水和物は、文献記載の方法またはそれ
と同様な方法等により製造することができる(例えば、
特開平4−356459号公報)。
【0012】本発明において用いられる二酸化ケイ素に
は特に制限はなく、例えば、軽質無水ケイ酸、含水無水
ケイ素などを挙げることができる。二酸化ケイ素の配合
量は、特に限定されないが、製剤全体として0.5〜5
重量%程度配合すれば充分である。
【0013】本発明において用いられる部分アルファ化
デンプンとしては、種々のアルファ化度のデンプンを用
いることができ、このような部分アルファ化デンプンと
しては、例えば、市販されている部分アルファ化デンプ
ン〔PCS(登録商標)〕を挙げることができる。部分
アルファ化デンプンの配合量は、特に限定されないが、
製剤全体として5〜20重量%程度配合すれば充分であ
る。
【0014】本発明の経口医薬品組成物は種々の剤形に
適用できるが、代表的な製剤としては、顆粒剤、細粒
剤、散剤、錠剤、カプセル剤を挙げることができる。
【0015】例えば、顆粒剤、細粒剤及び散剤は常法に
従い製造することができる。錠剤は常法に従い顆粒又は
細粒を用い製造するか、常法に従い乾式法(直接粉末圧
縮法)により直接造粒して製造することができる。カプ
セル剤は常法に従い顆粒、細粒或いは混合粉末を直接カ
プセルに充填することにより製造することができる。
【0016】本発明の医薬品組成物を製造する場合、必
要に応じ、それぞれの製剤に好適な賦形剤、結合剤、界
面活性剤、滑沢剤、流動化剤、コーティング剤、可塑
剤、着色剤、香料等の添加剤を更に使用することがで
き、これらの添加剤は製剤学上通常使用されるものであ
り、前記式(I)で表されるベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩またはその水和物の溶出性、配合変化など
に特に悪影響を与えないものであればいかなるものも使
用することができる。
【0017】賦形剤としては、例えば、結晶セルロース
などのセルロースまたはセルロース誘導体、トウモロコ
シデンプン、コムギデンプン、シクロデキストリンなど
のデンプンまたはデンプン誘導体、乳糖、D−マンニト
ールなどの糖または糖アルコール、乾燥水酸化アルミニ
ウムゲル、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム、リン酸水素カルシウムなどの無機系賦形
剤を挙げることができる。
【0018】結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポビドン、デキストリン、プルラ
ン、ヒドロキシプロピルスターチ、ポリビニルアルコー
ル、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、
マクロゴールなどを挙げることができる。
【0019】界面活性剤としては、例えば、ショ糖脂肪
酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレングリコール、セスキオレイン酸ソルビタン、ト
リオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタ
ン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリル酸ソル
ビタン、ポリソルベート、モノステアリン酸グリセリ
ン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロマクロゴールなど
を挙げることができる。
【0020】滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、
タルクなどを挙げることができる。
【0021】流動化剤としては、例えば、乾燥水酸化ア
ルミニウムゲル、ケイ酸マグネシウムなどを挙げること
ができる。
【0022】コーティング剤としては、例えば、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース2910、アミノアルキ
ルメタアクリレートコポリマーE、ポリビニルアセター
ルジエチルアミノアセテート、マクゴゴール6000、
酸化チタンなどを挙げることができる。
【0023】可塑剤としては、例えば、クエン酸トリエ
チル、トリアセチン、マクロゴール6000などを挙げ
ることができる。
【0024】本発明の医薬品組成物は、極めて安定であ
り、高温高湿度の過酷条件下で1週間放置しても外観的
に変化はなく、有効成分の分解は認められず、溶出率に
おいても変化は認められない。
【0025】
【実施例】本発明の内容を以下の参考例、実施例及び試
験例でさらに詳細に説明するが、本発明はその内容に限
定されるものではない。
【0026】 参考例1 主薬 5.0mg 結晶セルロース 27.5mg 乳糖 28.7mg トウモロコシデンプン 10.0mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 3.0mg ステアリン酸カルシウム 0.8mg (合 計) 75.0mg
【0027】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)75.0gに結晶セル
ロース412.5g、乳糖430.5g、トウモロコシ
デンプン150.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:L−HPC/LH−11,信越化学
工業株式会社製)45.0g及びステアリン酸カルシウ
ム12.0gを混合した後、これを直径6mm、5Rの
杵を用い約700kgの圧力で加圧成形して上記組成の
錠剤を製造した。
【0028】 参考例2 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg カルメロース 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0029】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g及びカルメロース(商品名:NS−300
(登録商標),五徳薬品工業株式会社製)0.8gを混
合した後、ヒドロキシプロピルセルロースの6重量%の
水溶液4g(ヒドロキシプロピルセルロースとして0.
24g)を添加して乳鉢で攪拌造粒を行い、棚乾燥機で
乾燥後、30メッシュ(500μm)以下となるように
整粒して造粒物を得た。この造粒物にステアリン酸カル
シウムが0.95%の配合量となるように混合し、これ
を直径7mm、9.5Rの杵を用い500kgの圧力で
加圧成形して上記組成の錠剤を製造した。
【0030】 参考例3 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg カルボキシメチルスターチナトリウム 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0031】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g及びカルボキシメチルスターチナトリウム
(商品名:プリモジェル(登録商標),松谷化学工業株
式会社製)0.8gを混合した後、ヒドロキシプロピル
セルロースの6重量%の水溶液4g(ヒドロキシプロピ
ルセルロースとして0.24g)を添加して乳鉢で攪拌
造粒を行い、棚乾燥機で乾燥後、30メッシュ(500
μm)以下となるように整粒して造粒物を得た。この造
粒物にステアリン酸カルシウムが0.95%の配合量と
なるように混合し、これを直径7mm、9.5Rの杵を
用い500kgの圧力で加圧成形して上記組成の錠剤を
製造した。
【0032】 参考例4 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0033】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(商品名:L−HPC/HL−11,信越化学工業株式
会社製)0.8gを混合した後、ヒドロキシプロピルセ
ルロースの6重量%の水溶液4g(ヒドロキシプロピル
セルロースとして0.24g)を添加して乳鉢で攪拌造
粒を行い、棚乾燥機で乾燥後、30メッシュ(500μ
m)以下となるように整粒して造粒物を得た。この造粒
物にステアリン酸カルシウムが0.95%の配合量とな
るように混合し、これを直径7mm、9.5Rの杵を用
い500kgの圧力で加圧成形して上記組成の錠剤を製
造した。
【0034】 参考例5 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0035】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(商品名:L−HPC/HL−22,信越化学工業株式
会社製)0.8gを混合した後、ヒドロキシプロピルセ
ルロースの6重量%の水溶液4g(ヒドロキシプロピル
セルロースとして0.24g)を添加して乳鉢で攪拌造
粒を行い、棚乾燥機で乾燥後、30メッシュ(500μ
m)以下となるように整粒して造粒物を得た。この造粒
物にステアリン酸カルシウムが0.95%の配合量とな
るように混合し、これを直径7mm、9.5Rの杵を用
い500kgの圧力で加圧成形して上記組成の錠剤を製
造した。
【0036】 参考例6 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg 部分アルファ化デンプン 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0037】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g、部分アルファ化デンプン(商品名:PCS
(登録商標),旭化成工業株式会社製)0.8g、ヒド
ロキシプロピルセルロース0.24g及びステアリン酸
カルシウム0.12gを混合した後、これを直径7m
m、9.5Rの杵を用い500kgの圧力で加圧成形し
て上記組成の錠剤を製造した。
【0038】 参考例7 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg カルボキシメチルスターチナトリウム 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0039】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g、カルボキシメチルスターチナトリウム(商
品名:プリモジェル(登録商標),松谷化学工業株式会
社製)0.8g、ヒドロキシプロピルセルロース0.2
4gおよびステアリン酸カルシウム0.12gを混合し
た後、これを直径7mm、9.5Rの杵を用い500k
gの圧力で加圧成形して上記組成の錠剤を製造した。
【0040】 参考例8 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0041】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(商品名:L−HPC/LH−11,信越化学工業株式
会社製)0.8g、ヒドロキシプロピルセルロース0.
24gおよびステアリン酸カルシウム0.12gを混合
した後、これを直径7mm、9.5Rの杵を用い500
kgの圧力で加圧成形して上記組成の錠剤を製造した。
【0042】 参考例9 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0043】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(商品名:L−HPC/LH−22,信越化学工業株式
会社製)0.8g、ヒドロキシプロピルセルロース0.
24gおよびステアリン酸カルシウム0.12gを混合
した後、これを直径7mm、9.5Rの杵を用い500
kgの圧力で加圧成形して上記組成の錠剤を製造した。
【0044】 実施例1 主薬 5.0mg 結晶セルロース 27.5mg 乳糖 27.9mg トウモロコシデンプン 10.0mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 3.0mg ステアリン酸カルシウム 0.8mg 軽質無水ケイ酸 0.8mg (合 計) 75.0mg
【0045】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)50.0gに結晶セル
ロース275.0g、乳糖279.0g、トウモロコシ
デンプン100.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:L−HPC/LH−11,信越化学
工業株式会社製)30.0g、ステアリン酸カルシウム
8.0g及び軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー
(登録商標)101,フロイント産業株式会社製)8.
0gを混合した後、これを直径6mm、5Rの杵を用い
打錠機で約700kgの圧力で加圧成形して上記組成の
錠剤を製造した。
【0046】 実施例2 主薬 5.0mg 結晶セルロース 27.5mg 乳糖 27.3mg トウモロコシデンプン 10.0mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 3.0mg ステアリン酸カルシウム 0.8mg 軽質無水ケイ酸 1.4mg (合 計) 75.0mg
【0047】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)50.0gに結晶セル
ロース275.0g、乳糖273.0g、トウモロコシ
デンプン100.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:L−HPC/LH−11,信越化学
工業株式会社製)30.0g、ステアリン酸カルシウム
8.0gおよび軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー
(登録商標)101,フロイント産業株式会社製)1
4.0gを混合した後、これを直径6mm、5Rの杵を
用い打錠機で約700kgの圧力で加圧成形して上記組
成の錠剤を製造した。
【0048】 実施例3 主薬 22.0mg 乳糖 56.0mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg 部分アルファ化デンプン 8.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0049】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.6
g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g及び部分アルファ化デンプン(商品名:PC
S(登録商標),旭化成工業株式会社製)0.8gを混
合した後、ヒドロキシプロピルセルロースの6重量%の
水溶液4g(ヒドロキシプロピルセルロースとして0.
24g)を添加して乳鉢で攪拌造粒を行い、棚乾燥機で
乾燥後、30メッシュ(500μm)以下となるように
整粒して造粒物を得た。この造粒物にステアリン酸カル
シウムが0.95%の配合量となるように混合し、これ
を直径7mm、9.5Rの杵を用い500kgの圧力で
加圧成形して上記組成の錠剤を製造した。
【0050】 実施例4 主薬 22.0mg 乳糖 60.7mg トウモロコシデンプン 26.0mg 結晶セルロース 13.2mg 軽質無水ケイ酸 1.3mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0051】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖6.0
7g、トウモロコシデンプン2.6g、結晶セルロース
1.32g及び軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー
(登録商標)101,フロイント産業株式会社製)0.
13gを混合した後、ヒドロキシプロピルセルロースの
6重量%の水溶液4g(ヒドロキシプロピルセルロース
として0.24g)を添加して乳鉢で攪拌造粒を行い、
棚乾燥機で乾燥後、30メッシュ(500μm)以下と
なるように整粒して造粒物を得た。この造粒物にステア
リン酸カルシウムが0.95%の配合量となるように混
合し、これを直径7mm、9.5Rの杵を用い500k
gの圧力で加圧成形して上記組成の錠剤を製造した。
【0052】 実施例5 主薬 22.0mg 乳糖 54.7mg トウモロコシデンプン 24.0mg 結晶セルロース 13.2mg 部分アルファ化デンプン 8.0mg 軽質無水ケイ酸 1.3mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.4mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 126.8mg
【0053】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)2.2gに乳糖5.4
7g、トウモロコシデンプン2.4g、結晶セルロース
1.32g、部分アルファ化デンプン(商品名:PCS
(登録商標),旭化成工業株式会社製)0.8gおよび
軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー(登録商標)1
01,フロイント産業株式会社製)0.13gを混合し
た後、ヒドロキシプロピルセルロースの6重量%の水溶
液4g(ヒドロキシプロピルセルロースとして0.24
g)を添加して乳鉢で攪拌造粒を行い、棚乾燥機で乾燥
後、30メッシュ(500μm)以下となるように整粒
して造粒物を得た。この造粒物にステアリン酸カルシウ
ムが0.95%の配合量となるように混合し、これを直
径7mm、9.5Rの杵を用い500kgの圧力で加圧
成形して上記組成の錠剤を製造した。
【0054】 実施例6 主薬 22.0mg 乳糖 56.9mg トウモロコシデンプン 24.4mg 結晶セルロース 14.0mg 部分アルファ化デンプン 9.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.5mg ステアリン酸カルシウム 1.2mg (合 計) 130.0mg
【0055】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体の
カルシウム塩の二水和物(主薬)220gに乳糖569
g、トウモロコシデンプン244g、結晶セルロース1
40g及び部分アルファ化デンプン(商品名:PCS
(登録商標),旭化成工業株式会社製)90gを混合し
た後、ヒドロキシプロピルセルロースの6重量%の水溶
液416.7g(ヒドロキシプロピルセルロースとして
25g)を添加して高速混合攪拌造粒機で攪拌造粒を行
い、流動層乾燥機で乾燥後、30メッシュ(500μ
m)以下となるように整粒して造粒物を得た。この造粒
物にステアリン酸カルシウムが0.92%の配合量とな
るように混合し、これを直径7mm、9.5Rの杵を用
い打錠機で500kgの圧力で打錠して上記組成の錠剤
を製造した。
【0056】試験例1 溶出試験(1) 実施例1〜2及び参考例1記載の錠剤について、第十三
改正日本薬局方、溶出試験法第2法パドル法に従い、試
験液に日局第1液900mlを用いて50rpmにて溶
出試験(定量法:HPLC,検出波長:220nm)を
実施した。それらの溶出試験の結果は下記の図1の通り
であり、実施例1〜2の錠剤は、参考例1の錠剤に比し
て顕著に優れた溶出性を示した。
【0057】
【図1】
【0058】試験例2 溶出試験(2) 実施例3〜6及び参考例2〜9記載の錠剤について、第
十三改正日本薬局方、溶出試験法第2法パドル法に従
い、試験液に日局第1液900mlを用いて50rpm
にて溶出試験(定量法:UV吸光度測定,検出波長:2
05nm)を実施した。それらの溶出試験の結果は下記
の図2の通りであり、実施例3〜6及び参考例2の錠剤
は、参考例3〜9の錠剤に比して顕著に優れた溶出性を
示した。
【0059】
【図2】
【0060】試験例3 配合変化試験 前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体のカルシウム塩
の二水和物1gと下記の各種添加剤1gをそれぞれ混合
し、その混合物を60℃、相対湿度80%条件下に2週
間放置した後、外観を観察した。
【0061】添加剤 部分アルファ化デンプン(商品名:PCS(登録商
標),旭化成工業株式会社製)カルメロース(商品名:
NS−300(登録商標),五徳薬品工業株式会社製)
カルメロースカルシウム(商品名:ECG−505(登
録商標),五徳薬品工業株式会社製) クロスカルメロースナトリウム(商品名:Ac−Di−
Sol,旭化成工業株式会社製)軽質無水ケイ酸(商品
名:アドソリダー(登録商標)101,フロイント産業
株式会社製)
【0062】その結果は下記の表1の通りであり、前記
式(I)のベンジルコハク酸誘導体のカルシウム塩の二
水和物は部分アルファ化デンプン又は軽質無水ケイ酸と
配合した場合は安定であったが、カルメロース、カルメ
ロースカルシウム或いはクロスカルメロースナトリウム
とは配合変化を引き起こした。
【0063】
【表1】
【0064】試験例4 安定性試験 実施例3〜4及び参考例2記載の錠剤を60℃、相対湿
度80%条件下に1週間放置後、錠剤の外観、分解物の
量及び日局第1液における溶出時間の変化を調べた。そ
の結果、カルメロースを含有する参考例2記載の錠剤は
外観が微黄色に変化し、分解物の増加を認めたが、部分
アルファ化デンプンを用いた実施例3記載の錠剤、軽質
無水ケイ酸を用いた実施例4記載の錠剤については何ら
変化は認められず、溶出時間にも変化なく、極めて安定
であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体のカル
シウム塩の二水和物を有効成分とする実施例1、2及び
参考例1記載の各種錠剤の溶出性を示したグラフであ
り、縦軸は有効成分の溶出率(%)、横軸は試験開始後
の経過時間(分)をそれぞれ示す。
【図2】前記式(I)のベンジルコハク酸誘導体のカル
シウム塩の二水和物を有効成分とする実施例3〜6及び
参考例2〜9記載の各種錠剤の溶出性を示したグラフで
あり、縦軸は有効成分の溶出率(%)、横軸は試験開始
後の経過時間(分)をそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C034 AC01 4C076 AA36 BB01 CC21 DD29B DD41 DD67A EE31A EE32 EE38B FF06 FF33 4C086 AA01 AA02 BC10 MA01 MA02 MA04 MA05 MA52 NA02 NA11 ZC35

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 で表されるベンジルコハク酸誘導体のカルシウム塩また
    はその水和物を有効成分として含有する速放性経口医薬
    品組成物。
  2. 【請求項2】 少なくとも、二酸化ケイ素を含有するこ
    とを特徴とする、式 【化2】 で表されるベンジルコハク酸誘導体のカルシウム塩また
    はその水和物を有効成分として含有する請求項1記載の
    速放性経口医薬品組成物。
  3. 【請求項3】 少なくとも、部分アルファ化デンプンを
    含有することを特徴とする、式 【化3】 で表されるベンジルコハク酸誘導体のカルシウム塩また
    はその水和物を有効成分として含有する請求項1記載の
    速放性経口医薬品組成物。
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