JP3745288B2 - 産業機械の保守方法および保守システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場に設置された産業機械を、情報通信手段で接続された監視システムで保守することにより、産業機械の生産性低下を防止する保守方法および保守システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ユーザー工場に納入設置された産業機械の定期点検や定期交換部品の交換等の定期的な保守作業は、ユーザー工場の保守担当者が産業機械の保守記録に基づいて実施していた。また、当該産業機械に不意のトラブルが発生したときの突発的な保守作業は、サプライヤーの保守担当者が連絡を受けてからユーザー工場に出向き、トラブル状況を確認しながら実施していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ユーザー工場の保守担当者は、産業機械の定期的な保守作業を行いながら、保守作業の対象箇所ごとに保守記録を逐一行い、その保守記録をもとに次回の保守期限を割り出す必要がある。そして、次の保守期限が経過して、産業機械に不具合が発生する前に保守作業を完了させなければならない。
【0004】
ところで、定期的な保守作業の対象箇所は、1台の産業機械に対して1箇所のみという場合は少なく、数箇所から、多い場合は数十箇所にもおよぶことがある。また、1人の保守担当者が複数台数の産業機械の保守作業を兼任することが多いため、都合、数百箇所もの保守作業を1人で行うことになる。しかも、保守作業には、例えば、稼動サイクル3,000回ごとに行う必要があるものや、稼動サイクル300,000回ごとに行えば足りるもの等、実施が必要とされる時間的間隔(例えば、部品寿命)の異なるものが混在するのが一般的である。したがって、これらの作業に、実施洩れや期限遅れを生じることなく、すべての作業を効率的に実施するには大きな負担がかかる。
【0005】
特に、保守記録の記入ミスや保守作業の段取りミスがあると、交換時期を過ぎた工具を装着したまま産業機械を稼動することにより大量の加工不良品が発生したり、交換時期を過ぎた産業機械の構成部品に疲労破壊が生じることにより機械全体におよぶような大きな損傷が発生したりする場合がある。また、これらのような事態が発生してから、修理を行ったり、サプライヤーの保守担当者を呼んで対応させたりしていたのでは、停止時間が長くなって、産業機械の生産性を著しく悪化させる場合がある。
【0006】
さらに、例えば、バリ取り工程A、研磨工程Bの順で被加工物を処理している場合に、上記のようなトラブルでバリ取り工程Aの機械を稼動停止させる場合、それに伴って後工程のB,Cについても稼動停止させざるを得ず、全体の生産効率を悪化させてことになる。逆に、研磨工程Bの機械の稼動停止させる場合は、バリ取り工程Aでは機械の稼動が可能であるが、研磨工程Bは、復旧後に遅れを取り返すための高速稼動が必要となり、これが稼動エネルギーの増大や機械部品の磨耗を早める原因となっていた。当然、研磨工程B(後工程)は、バリ取り工程A(前工程)よりも高速で稼動できるように仕様設定しておく必要があり、これが設備コストの増大につながっていた。
【0007】
そのほか、不具合が発生した場合、サプライヤーの担当者が見れば、すぐに異常の内容を判断して対応措置を取ることができるようなものでも、その不具合に初めて遭遇するユーザー側の保守担当者には判断が困難な場合がある。ユーザー側の保守担当者が、サプライヤー側の保守担当者に電話等で不具合状況を連絡して、対応方法を聞くことも可能であるが、長時間を要することが多い。結局、不具合状況が確認できなかったり、対応措置を取ることができなかったりで、サプライヤー側の保守担当者がユーザー工場に到着するまで、機械を停止させたままになり、ユーザー側に大きな損失が生じる場合もある。一方、サプライヤー側も不具合発生の都度、保守担当者をユーザー工場に派遣せざるを得なくなり、負担が大きい。特に、ユーザー工場が遠隔地にある場合は尚更である。
【0008】
本願発明は、上記課題を解決するため、工場に設置された産業機械について、情報通信手段を介して、保守作業のサポートを自動的に行い、ユーザーおよびサプライヤーの双方において保守作業の負担を軽減するとともに、必要な保守作業が確実、迅速に行い、工場の停止時間を極力抑えて産業機械の生産性の低下を防止することができる産業機械の保守方法および保守システムを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る産業機械の保守方法は、シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械のシーケンサから出力されるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、前記シーケンス制御信号のデータ情報をもとに、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動状態を把握し、前記稼動状態に応じて、前記監視システムから前記工場に、前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明に係る産業機械の保守方法によれば、以下のような作用効果を奏する。前記産業機械の稼動状態を把握するために前記産業機械のシーケンサから出力されるシーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーやカウンターを新たに設置する必要が無い。さらに、前記稼動状態に応じて、必要な保守作業の実施を促す保守情報が送信されるため、保守記録に頼ることなく、保守作業を的確に、かつ洩れなく実施される。これにより、前記産業機械の生産性の低下を防止することができるものである。
【0011】
請求項2の発明に係る産業機械の保守方法は、請求項1に記載の産業機械の保守方法において、前記工場から前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施された旨の情報を受信するまで、前記工場に前記保守情報をくり返し送信することを特徴とする請求項1に記載の産業機械の保守方法。
【0012】
請求項2の発明に係る産業機械の保守方法によれば、請求項1の発明の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施されたことを確認するまで、くり返し同じ保守情報をくり返すので、前記保守作業の実施洩れを確実に防止できるものである。
【0013】
請求項3の発明に係る産業機械の保守方法は、請求項1または2に記載の産業機械の保守方法において、前記保守情報は、前記監視システムに保存される保守情報データベースから、前期稼動状態に応じて選択されるものであることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明に係る産業機械の保守方法によれば、請求項1または2の発明の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。前記保守情報は前記保守情報データベースから選択されるだけであるから、前記稼動状況に応じて、迅速に前記保守情報が提供されるものである。
【0015】
請求項4の発明に係る産業機械の保守方法は、請求項1から3のいずれかに記載の産業機械の保守方法において、前記保守情報は、前記保守作業の実施要領に関する情報を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明に係る産業機械の保守方法によれば、請求項1から3の発明の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。前記保守情報に、前記保守作業の実施要領に関する情報が含まれているので、それを参照することにより、経験のない保守作業もミス無く実施することができるものである。
【0017】
請求項5の発明に係る産業機械の保守方法は、請求項1から4のいずれかに記載の産業機械の保守方法において、前記保守作業は定期的に実施が必要な保守作業であって、前記保守情報は、前記保守作業の実施期限に関する情報を含むことを特徴とする。
【0018】
請求項5の発明に係る産業機械の保守方法によれば、請求項1から4の発明の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。定期的に実施が必要な保守作業について、前記保守情報に前記保守作業の実施期限に関する情報が含まれているので、いつまでに作業を行えば良いかの目安になる。特に、保守すべき産業機械が複数台あって、それらの保守作業の実施時期が重なったような場合には、どの産業機械から保守作業に着手したらよいかを判断するのに役立つものである。
【0019】
請求項6の発明に係る産業機械の保守方法は、請求項1ら5のいずれかに記載の産業機械の保守方法において、前記産業機械のシーケンス制御プログラムは、前記情報通信手段を介して、前記監視システムにより変更可能であることを特徴とする。
【0020】
請求項6の発明に係る産業機械の保守方法によれば、請求項1から5の発明の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。前記産業機械に異常が発生した場合に、前記産業機械から送信される前記シーケンス制御の情報データから、前記シーケンス制御プログラムの変更が必要と判断された場合に、前記産業機械の工場まで出向くことなく、オンライン対応できるものである。
【0021】
請求項7の発明に係る産業機械の保守方法は、シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械のシーケンサから出力されるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、前記シーケンス制御信号のデータ情報をもとに、前記監視システムにより、前記産業機械の定期的に実施が必要な複数の保守作業について、各保守作業が前回実施された時点からの稼動回数を個別に積算し、いずれかの稼動回数が、予め個別に設定された稼動可能回数に達したときに、前記監視システムから前記工場に、前記情報通信手段を介して、前記稼動可能回数に達した保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする。
【0022】
請求項7の発明に係る産業機械の保守方法によれば、以下のような作用効果を奏する。前記産業機械の稼動回数を把握するために前記産業機械のシーケンサから出力されるシーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーやカウンターを新たに設置する必要が無い。さらに、前記産業機械の定期的に実施が必要な複数の保守作業について、各保守作業の前回実施してからの稼動回数を個別に積算して、その稼動回数と各保守作業について個別に予め設定された稼動可能回数により次の保守作業の実施時期を管理するので、保守記録に頼ることなく、的確に、かつ洩れなく前記保守作業を実施することができるものである。
【0023】
請求項8の発明に係る産業機械の保守方法は、請求項7に記載の産業機械の保守方法において、前記工場から前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施された旨の情報を受信するまで、前記工場に前記保守情報をくり返し送信することを特徴とする。
【0024】
請求項8の発明に係る産業機械の保守方法によれば、請求項7の発明の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施されたことを確認するまで、くり返し同じ保守情報をくり返すので、前記保守作業の実施洩れを確実に防止できるものである。
【0025】
請求項9の発明に係る産業機械の保守方法は、請求項8に記載の産業機械の保守方法において、前記情報通信手段を介して前記工場から前記保守情報に応じて前記保守作業が実施された旨の情報を受信したときに、前記監視システムにより前記保守作業が新たに実施された時点からの稼動回数について積算を開始することを特徴とする。
【0026】
請求項9の発明に係る産業機械の保守方法によれば、請求項8の発明の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。前記保守作業が実施されたことが確認されると稼動回数の積算が新たに開始されるため、前記保守作業の実施が確認されるまで、前記保守情報の送信がくり返されることと相俟って、次回の保守情報の送信が確実になされて、次回の保守作業の実施洩れを防止することができるものである。
【0027】
請求項10の発明に係る産業機械の保守方法は、請求項8または9に記載の産業機械の保守方法において、前記保守作業は、前記産業機械の部品を交換する作業であって、前記部品を交換する作業が実施された旨の情報を受信したときに、前記部品の在庫数量を算出し、前記算出された在庫数量が予め設定された数量に達したときに、前記情報通信手段を介して、前記監視システムから前記工場に前記部品の発注を促す保守情報を送信することを特徴とする。
【0028】
請求項10の発明に係る産業機械の保守方法によれば、請求項8または9の発明の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。前記部品の交換作業を終了するたびに、前記工場における前記部品の在庫数量を算出して、前記在庫数量が予め設定された数量まで減っているときに、前記工場に発注を促すので、前記工場では前記部品の在庫管理の負担が軽減される。また、前記部品が無くなってから発注して、その間に前記部品の交換時期が巡ってきて、産業機械の稼動を停止せざるを得ないという事態をさけることができる。
【0029】
請求項11の発明に係る産業機械の保守方法は、シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、前記シーケンス制御信号のデータ情報と、前記産業機械の正常稼動時に前記監視システムにより受信されるシーケンス制御信号のデータ情報に相当する仮想シーケンス制御信号の情報データとを、前記監視システムにおいて比較し、前記シーケンス制御信号が前記仮想シーケンス制御信号から乖離する乖離現象が発生したときに、前記乖離現象に応じて、前記監視システムから前記工場に前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法であって、前記工場から前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施された旨の情報を受信するまで、前記工場に前記保守情報をくり返し送信することを特徴とする。
【0030】
請求項11の発明に係る産業機械の保守方法によれば、以下のような作用効果を奏する。前記産業機械の異常(稼動停止)を検出するために前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械の稼動停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができるので、異常が発生してから情報を収集する従来の保守方法に比べて早期に対応することができるものである。さらに、前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施されるまで、前記保守作業の内容をくり返し確認できるものである。
【0031】
請求項12の発明に係る産業機械の保守方法は、シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報と、前記産業機械の正常稼動時に前記監視システムにより受信されるシーケンス制御信号のデータ情報に相当する仮想シーケンス制御信号の情報データとを、前記監視システムにおいて比較し、前記シーケンス制御信号が前記仮想シーケンス制御信号から乖離する乖離現象が発生したときに、前記乖離現象に応じて、前記監視システムから前記工場に前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法であって、前記保守情報は、前記監視システムに保存される保守情報データベースから、前期乖離現象に応じて選択されるものであることを特徴とする。
【0032】
請求項12の発明に係る産業機械の保守方法によれば、以下のような作用効果を奏する。前記産業機械の異常(稼動停止)を検出するために前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械の稼動停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができるので、異常が発生してから情報を収集する従来の保守方法に比べて早期に対応することができるものである。さらに、前記保守情報は前記保守情報データベースから選択されるだけであるから、前記乖離現象に応じて、迅速に前記保守情報が提供されるものである。
【0033】
請求項13の発明に係る産業機械の保守方法は、シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、前記シーケンス制御信号のデータ情報と、前記産業機械の正常稼動時に前記監視システムにより受信されるシーケンス制御信号のデータ情報に相当する仮想シーケンス制御信号の情報データとを、前記監視システムにおいて比較し、前記シーケンス制御信号が前記仮想シーケンス制御信号から乖離する乖離現象が発生したときに、前記乖離現象に応じて、前記監視システムから前記工場に前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法であって、前記保守情報は、前記保守作業の実施要領に関する情報を含むことを特徴とする。
【0034】
請求項13の発明に係る産業機械の保守方法によれば、以下のような作用効果を奏する。前記産業機械の異常(稼動停止)を検出するために前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械の稼動停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができるので、異常が発生してから情報を収集する従来の保守方法に比べて早期に対応することができるものである。さらに、前記保守情報に、前記保守作業の実施要領に関する情報が含まれているので、それを参照することにより、経験のない保守作業でも的確、かつ迅速に実施することができるものである。
【0035】
請求項14の発明に係る産業機械の保守方法は、シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報と、前記産業機械の正常稼動時に前記監視システムにより受信されるシーケンス制御信号のデータ情報に相当する仮想シーケンス制御信号の情報データとを、前記監視システムにおいて比較し、前記シーケンス制御信号が前記仮想シーケンス制御信号から乖離する乖離現象が発生したときに、前記乖離現象に応じて、前記監視システムから前記工場に前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法であって、前記産業機械のシーケンス制御プログラムは、前記情報通信手段を介して、前記監視システムにより変更可能であることを特徴とする。
【0036】
請求項14の発明に係る産業機械の保守方法によれば、以下のような作用効果を奏する。前記産業機械の異常(稼動停止)を検出するために前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械の稼動停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができるので、異常が発生してから情報を収集する従来の保守方法に比べて早期に対応することができるものである。さらに、前記乖離現象から、前記シーケンス制御プログラムの変更が必要と判断された場合に、前記産業機械の工場まで出向くことなくオンライン対応できるものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
本願発明に係る実施の形態について、図を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る産業機械の保守方法に使用するハードウェアの接続関係を示すブロック図である。1は産業機械215のサプライヤーの事業所であり、2は産業機械215が納入され、設置されたユーザーの工場である。
【0038】
サプライヤーの事業所1において、ユーザー工場2に設置された産業機械215の監視システム11は、ユーザー工場2に接続されるサプライヤーのホストコンピュータ111と、これにイントラネット112を介して接続される保守担当者のコンピュータ114を有してなる。
【0039】
ユーザー工場2において、21は、サプライヤーの監視システム11に接続されるユーザー工場の管理システムである。管理システム21は、サプライヤーのホストコンピュータ111に情報通信手段としてのインターネット31を介して接続されるユーザーのホストコンピュータ211と、ホストコンピュータ211にイントラネット212を介して接続される複数のコンピュータ214から構成される。コンピュータ214には、シーケンサ215aのシーケンス制御信号により予め定められた順序に従って稼動される産業機械215が接続されている。産業機械215は、例えば、バリ取り装置、洗浄装置、検査装置となっており、順次送りこまれてくる被加工物Wをバリ取り、洗浄、検査の順で処理して工業製品の生産を進める。
【0040】
各産業機械215は、定期的に実施が必要な保守作業の項目をそれぞれ複数個有している。そして、保守作業を実施した後、次回に同じ保守作業の実施が必要となるまでの稼動可能回数は保守作業の項目によりまちまちである。例えば、前回の保守作業が実施された時点から、稼動回数3000回で次の保守作業の実施が必要となる項目と、稼動回数100,000回で次の保守作業の実施が必要となる項目が混在している。
【0041】
ここで、稼動回数とは、産業機械215の稼動による、保守作業の対象部位の動作回数を表わすものである。稼動回数の数え方は、対象となる産業機械215によって様々であるが、一定間隔で区切られる同じ動作を1単位として、稼動回数を数えることができる。例えば、産業機械215で処理されるワークの個数や、処理されるワークの部位の箇所数で数えても良い。
【0042】
また、稼動可能回数とは、産業機械の設計により定まる対象部位の材質、大きさ、発生応力等や過去に蓄積されたデータから計算される、産業機械の部位ごとに定められる寿命回数で、支障なく産業機械を稼動できる稼動回数である。ただし、ある程度余裕をもたされており、これ以上稼動させると不都合が生じる限界回数に所定の安全率が掛け合わされた数字に設定されている。
【0043】
産業機械215は、産業機械215の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報を、管理システム21およびインターネット31を介して、サプライヤーの監視システム11に送信しており、一方、監視システム11のホストコンピュータ111はこれを常時受信できるように24時間待機している。
【0044】
監視システム11のホストコンピュータ111では、定期的に実施が必要な保守作業に関する保守情報の送信処理を、図2に示されるようなフローチャートに従って実施している。ホストコンピュータ111では、産業機械215の稼動中に産業機械215からインターネット31を介して常時受信されるシーケンス制御信号のデータ情報をもとに、産業機械215における定期的な実施が必要な所定の保守作業について、前記所定の保守作業が前回実施された時点からの稼動回数iを積算している(ステップ11B〜11D)。なお、産業機械215には、定期的に実施が必要な保守作業が複数あるため、定期的実施が必要な保守作業の各々について、上記のような稼動回数iの積算が個別に実施されている。
【0045】
そして、積算された稼動回数が予め設定された所定の稼動可能回数N(対象となる保守作業ごとに定められる)に達したときに、それに応じて、監視システム11からユーザー工場2の管理システム21に、インターネット31を介して、対象となる保守作業の実施を促す保守情報を送信する(ステップ11E)。前記保守作業の実施を促す保守情報は、監視システム11に保存される保守情報データベースから、前記稼動回数iが前記稼動可能回数Nに達した保守作業に応じて選択される。前記保守情報はデータベースから選択されるだけであるから、迅速に提供される。上記所定の稼動可能回数Nは上記のとおり、それ以上稼動させると不都合が生じる限界回数に一定の安全率を掛け合わせられて設定されているので、保守情報の送信後直ちに、ユーザー工場2の保守担当者が実施を促された保守作業を実施しない場合でも差し支えない。
【0046】
ホストコンピュータ111は、ユーザー工場2から、上記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施された旨の情報が受信されたかモニターし(ステップ11F)、受信が確認されないときは、ユーザー工場2の管理システム21に前記保守作業に関する保守情報をくり返し送信する(ステップ11E)。したがって、ユーザー工場2の管理システム21において、保守情報の表示画面を閉じて、次に同画面を開いたときにも前記保守情報は再度表示される。これにより、前記保守作業の実施洩れが確実に防止されるものである。前記保守作業が実施された旨の情報の受信が確認されたときは、積算していた稼動回数iを0回にリセットし(ステップ11A)、シーケンス制御信号のデータ情報をもとに保守作業が新たに実施された時点からの稼動回数iについて積算を開始する(ステップ11B〜11D)。
【0047】
実施を促された前記保守作業が工具、フィルター等の部品を交換する作業である場合には、フローチャートは、ステップ11Fに続いてステップ11G〜11Kを有している。まず、ホストコンピュータ111は、ユーザー工場2の在庫データ情報における該当する部品に関する在庫数量jを算出し(ステップ11G)、算出後の在庫数量が所定数量Kにまで減っているときには、ユーザー工場2の管理システム21に対して、インターネット31を介して、該当する部品の発注を促す保守情報を送信する(ステップ11H〜11K)。これにより、ユーザー工場2において部品の在庫管理をする負担が軽減される。また、部品が無くなったときに発注を忘れて、その間に部品の交換時期が巡ってきたときに、産業機械215の稼動を停止せざるを得ないという事態を避けることができる。なお、上記所定数量Kは該当する部品の発注を促す保守情報の送信後直ちに、該当部品が発注および納入されない場合でも差し支えないように、余裕をもった数字に設定されている。
【0048】
以上により、監視システム11による定期的に実施が必要とされる部品交換等の保守作業についての管理が行われる。産業機械215の稼動回数を把握するためにシーケンサ215aから出力されるシーケンス制御信号を利用するので、産業機械215に稼動回数を積算するための稼動センサーやカウンターを新たに設置する必要が無く、低コストでのシステム構築が可能である。さらに、産業機械215の定期的に実施が必要な複数の保守作業について、各保守作業の前回実施してからの稼動回数を個別に積算して、その稼動回数により次の保守作業の実施時期を管理するので、保守記録に頼る必要がない。的確に、かつ洩れなく前記保守作業を実施することができるものである。
【0049】
定期的でない、産業機械215に突発的に異常が発生して稼動停止した場合の保守作業については、図3に示されるようなフローチャートに従って実施している。ホストコンピュータ111では、産業機械215の稼動時におけるシーケンス制御信号を常時受信して(ステップ11L)、産業機械215にシーケンス制御信号に異常(乖離現象)が発生していないかをモニターしている(ステップ11M)。ホストコンピュータ111は、産業機械215の正常作動時にシーケンサ215aから送信されるシーケンス制御信号のデータ情報と同等の仮想シーケンス制御信号のデータ情報を有しており、このデータ情報と、実際に産業機械215から常時送信されるシーケンス制御信号のデータ情報を比較している。そして、仮想シーケンス制御信号のデータ情報から、実際のシーケンス制御信号のデータ情報が乖離する乖離現象を検出したときに、産業機械215に異常が発生したものと判断する(ステップ11N)。
【0050】
ホストコンピュータ111は、前記乖離現象とこれに対応する異常の内容および異常への対応措置を関連づけて作成された保守データベースを有しており、検出された乖離現象をもとに上記保守データベースから対応する異常の内容、異常への対応措置を検索する(ステップ11P)。上記保守データベースから上記乖離現象に対応する異常のデータ情報が見つかった場合は、それを選択して、異常の内容と当該異常への対応措置に関する情報が含まれた保守情報をユーザー工場2の管理システム21に送信する(ステップ11Q〜11R)。前記保守情報はデータベースから選択されるだけであるから、迅速な提供が可能である。
【0051】
そして、ユーザー工場2の管理システム21から上記保守情報により実施を促された保守作業を終了した旨の情報の受信がないかモニターし(ステップ11S)、受信が確認されないときは、ユーザー工場2の管理システム21に前記保守作業に関する保守情報をくり返し送信する(ステップ11R)。したがって、ユーザー工場2の管理システム21において、保守情報の表示画面を閉じて、次に同画面を開いたときにも前記保守情報は再度表示される。これにより、前記保守作業の内容をくり返し確認できるものである。受信が確認されたときには産業機械215の監視を再開、すなわちシーケンス制御信号のデータ情報の受信を行う(ステップ11L)。
【0052】
保守データベースに上記乖離現象に対応する異常のデータ情報が見つからない場合は、異常が発生した旨のみを伝える保守情報をユーザー工場2の管理システム21に送信する(ステップ11Q〜11U)。つづいて、サプライヤーの保守担当者のコンピュータ114へ、保守情報データベースに該当データがない異常が発生した旨の情報を出力する(ステップ11V)。この情報には、乖離現象が発生した時点におけるシーケンス制御信号のデータ情報が含まれる。
【0053】
これらの情報を受けたサプライヤーの保守担当者は、ユーザー側の保守担当者に電話等で連絡を取り、実際の産業機械215の状態に関する情報を入手する。サプライヤーの保守担当者は、受信したシーケンス制御信号のデータ情報を参照しながら、ユーザー側から入手した情報を分析して対応方法を決定し、保守内容をユーザー側に指示する。また、必要に応じて、ユーザー工場2に出向いて原因調査あるいは復旧のための保守作業を実施する。保守作業が終了した時点で、コンピュータ214から、その旨の情報を監視システム11に送信する。ホストコンピュータ11は、保守作業を終了した旨の情報の受信が確認されたときには産業機械215の監視を再開、すなわちシーケンス制御信号のデータ情報の受信を行う(ステップ11W〜11L)。
【0054】
保守データベースに該当データがなかった異常については、サプライヤーの保守担当者が新たなデータ情報を作成して、前記保守データベースを当該情報が含まれた内容に更新する。また、前記シーケンス制御の情報データから、産業機械215のシーケンス制御プログラムの変更が必要と判断された場合には、ユーザー工場2まで出向くことなく、監視システム11によりインターネット31を介して、オンライン対応可能とされている。
【0055】
以上により、突発的に発生した異常への対応が完了する。産業機械215の異常を検出するために産業機械215の前記シーケンス制御信号を利用するので、産業機械215に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械215の停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができ、異常が発生後に情報収集する従来の保守方法に比べて早期の対応が可能となる。
【0056】
ユーザー工場2の管理システム21のコンピュータ214に送信される保守情報は、コンピュータ214のモニターに、図4および図5のように表示される。図4は、定期的実施が必要な保守作業に関する保守情報を出力する画面4であり、図5は、シーケンス制御信号から検出される異常に対応する保守情報の出力する画面5である。
【0057】
画面4では、保守情報として、受信日時41、保守作業項目42、稼動の限界回数までの残り稼動回数(実施期限)43、詳細表示画面へのハイパーリンク44、保守作業の終了送信ボタン45が表形式で表示されるほか、交換部品の在庫状況表示画面へ移動するためのハイパーリンク48、異常対応の保守情報の出力画面5へ移動するためのハイパーリンク49が表の下方に表示される。詳細表示画面へのハイパーリンク44をクリックすることにより、対応する保守作業の実施要領(作業手順、必要工具類、標準作業時間、消耗性部品の交換については部品番号等)が表示される画面に移動することが出来る。これらの情報を参照することにより、経験の無いもミス無く実施することができるものである。保守作業の終了送信ボタン47をクリックすることにより、保守作業が実施された旨のデータ情報が監視システム11へ送信されて、図2のフローチャートにおけるステップ11Fからステップ11Aまたは11Gへ進行することになる。
【0058】
画面5では、保守情報として、受信日時51、異常内容52、対応方法の概要53、詳細表示画面へのハイパーリンク54、保守作業の終了送信ボタン55が表形式で表示されるほか、定期的な保守作業に関する保守情報を出力する画面4へ移動するためのハイパーリンク56が表の下方に表示される。詳細表示画面へのハイパーリンク54をクリックすることにより、対応する保守作業の実施要領(作業手順、必要工具類、標準作業時間、消耗性部品の交換については部品番号等)が表示される画面に移動することが出来る。これらの情報を参照することにより、経験の無いもミス無く実施することができるものである。終了送信ボタン55をクリックすることにより、保守作業が実施された旨のデータ情報が監視システム11へ送信されて、図3のフローチャートにおいてステップ11Sからステップ11Lへ進行することになる。なお、図4、図5に示されるような画面を表示させるためには、各ユーザーにおいて、予め設定されたIDとパスワードを入力する必要があり、第三者や他のユーザーがこれらの画面を見ることができないように保護されている。
【0059】
本実施形態では、ユーザー工場2は1箇所しか示されていないが、工場は複数箇所であってもよい。また、ユーザー工場2に設置されるコンピュータ214および産業機械215は複数台であるが、各1台でも良く、1台のコンピュータを複数の産業機械に接続しても良い。
【0060】
本実施形態では、監視システム11がサプライヤーの事業所1に設置されている場合について説明したが、監視システム11は産業機械215が設置されている工場の内部に設置されていても良い。また、ユーザーとサプライヤーは同一事業者であっても良い。
【0061】
本実施形態では、産業機械215の定期的に交換が必要とされる部品として、工具、フィルターを挙げたが、これらのような消耗性交換部品に限定されるものではなく、種々の部品が含まれ、例えば、潤滑オイル、グリース、クーラントのように産業機械215自体の構成部品以外のものも含まれる。
【0062】
本発明の産業機械の保守方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0063】
【発明の効果】
以上、説明したように本願発明の請求項1〜6に記載の産業機械の保守方法によれば、産業機械の稼動状態を把握するために前記産業機械のシーケンサから出力されるシーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーやカウンターを新たに設置する必要が無い。さらに、前記稼動状態に応じて、必要な保守作業の実施を促す保守情報が送信されるため、保守記録に頼ることなく、保守作業を的確に、かつ洩れなく実施される。これにより、前記産業機械の生産性の低下を防止することができるものである。
【0064】
本願発明の請求項7〜10に記載の産業機械の保守方法によれば、産業機械の稼動回数を把握するために前記産業機械のシーケンサから出力されるシーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーやカウンターを新たに設置する必要が無い。さらに、前記産業機械の定期的に実施が必要な複数の保守作業について、各保守作業の前回実施してからの稼動回数を個別に積算して、その稼動回数により次の保守作業の実施時期を管理するので、保守記録に頼ることなく、的確に、かつ洩れなく前記保守作業を実施することができるものである。
【0065】
本願発明の請求項11に記載の産業機械の保守方法によれば、産業機械の異常(稼動停止)を検出するために前記産業機械の前記シーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械の停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができるので、異常が発生してから情報を収集する従来の保守方法に比べて早期に対応することができるものである。さらに、前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施されるまで、前記保守作業の内容をくり返し確認できるものである。
【0066】
本願発明の請求項12に記載の産業機械の保守方法によれば、産業機械の異常(稼動停止)を検出するために前記産業機械の前記シーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械の停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができるので、異常が発生してから情報を収集する従来の保守方法に比べて早期に対応することができるものである。さらに、前記保守情報は前記保守情報データベースから選択されるだけであるから、前記乖離現象に応じて、迅速に前記保守情報が提供されるものである。
【0067】
本願発明の請求項13に記載の産業機械の保守方法によれば、産業機械の異常(稼動停止)を検出するために前記産業機械の前記シーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械の停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができるので、異常が発生してから情報を収集する従来の保守方法に比べて早期に対応することができるものである。さらに、前記保守情報に、前記保守作業の実施要領に関する情報が含まれているので、それを参照することにより、経験のない保守作業でも的確、かつ迅速に実施することができるものである。
【0068】
本願発明の請求項14に記載の産業機械の保守方法によれば、産業機械の異常(稼動停止)を検出するために前記産業機械の前記シーケンス制御信号を利用するので、前記産業機械に稼動センサーを新たに設置する必要が無い。また、産業機械の停止時におけるシーケンス制御信号のデータ情報から、異常の内容を分析することができるので、異常が発生してから情報を収集する従来の保守方法に比べて早期に対応することができるものである。さらに、前記乖離現象から、前記シーケンス制御プログラムの変更が必要と判断された場合に、前記産業機械の工場まで出向くことなくオンライン対応できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるハードウェアの接続関係を示すブロック図である。
【図2】本発明の監視システムにおいて、定期的に実施が必要な保守作業に関する保守情報を送信処理する際のフローチャートを示す図である。
【図3】本発明の監視システムにおいて、突発的に発生した異常(稼動停止)に対応する保守情報を送信処理する際のフローチャートを示す図である。
【図4】本発明の管理システムにおいて、定期的に実施が必要な保守作業に関する保守情報を出力する画面を示す図である。
【図5】本発明の管理システムにおいて、突発的に発生した異常(稼動停止)に対応する保守情報の出力する画面を示す図である。
【符号の説明】
1 産業機械のサプライヤーの事業所
2 産業機械のユーザーの工場(工場)
11 監視システム
21 管理システム
31 インターネット(情報通信手段)
111 ホストコンピュータ
112 イントラネット
114 コンピュータ
211 ホストコンピュータ
212 イントラネット
214 コンピュータ
215 産業機械
215a シーケンサ

Claims (14)

  1. シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械のシーケンサから出力されるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、
    前記シーケンス制御信号のデータ情報をもとに、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動状態を把握し、
    前記稼動状態に応じて、前記監視システムから前記工場に、前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法。
  2. 前記工場から前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施された旨の情報を受信するまで、前記工場に前記保守情報をくり返し送信することを特徴とする請求項1に記載の産業機械の保守方法。
  3. 前記保守情報は、前記監視システムに保存される保守情報データベースから、前期稼動状態に応じて選択されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の産業機械の保守方法。
  4. 前記保守情報は、前記保守作業の実施要領に関する情報を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の産業機械の保守方法。
  5. 前記保守作業は定期的に実施が必要な保守作業であって、前記保守情報は、前記保守作業の実施期限に関する情報を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の産業機械の保守方法。
  6. 前記産業機械のシーケンス制御プログラムは、前記情報通信手段を介して、前記監視システムにより変更可能であることを特徴とする請求項1ら5のいずれかに記載の産業機械の保守方法。
  7. シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械のシーケンサから出力されるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、
    前記シーケンス制御信号のデータ情報をもとに、前記監視システムにより、前記産業機械の定期的に実施が必要な複数の保守作業について、各保守作業が前回実施された時点からの稼動回数を個別に積算し、
    いずれかの稼動回数が、予め個別に設定された稼動可能回数に達したときに、前記監視システムから前記工場に、前記情報通信手段を介して、前記稼動可能回数に達した保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法。
  8. 前記工場から前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施された旨の情報を受信するまで、前記工場に前記保守情報をくり返し送信することを特徴とする請求項7に記載の産業機械の保守方法。
  9. 前記情報通信手段を介して前記工場から前記保守情報に応じて前記保守作業が実施された旨の情報を受信したときに、前記監視システムにより前記保守作業が新たに実施された時点からの稼動回数について積算を開始することを特徴とする請求項8に記載の産業機械の保守方法。
  10. 前記保守作業は、前記産業機械の部品を交換する作業であって、前記部品を交換する作業が実施された旨の情報を受信したときに、前記部品の在庫数量を算出し、
    前記算出された在庫数量が予め設定された数量に達したときに、前記情報通信手段を介して、前記監視システムから前記工場に前記部品の発注を促す保守情報を送信することを特徴とする請求項9に記載の産業機械の保守方法。
  11. シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、
    前記シーケンス制御信号のデータ情報と、前記産業機械の正常稼動時に前記監視システムにより受信されるシーケンス制御信号のデータ情報に相当する仮想シーケンス制御信号の情報データとを、前記監視システムにおいて比較し、
    前記シーケンス制御信号が前記仮想シーケンス制御信号から乖離する乖離現象が発生したときに、前記乖離現象に応じて、前記監視システムから前記工場に前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法であって、
    前記工場から前記保守情報により実施を促された前記保守作業が実施された旨の情報を受信するまで、前記工場に前記保守情報をくり返し送信することを特徴とする産業機械の保守方法。
  12. シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、
    前記シーケンス制御信号のデータ情報と、前記産業機械の正常稼動時に前記監視システムにより受信されるシーケンス制御信号のデータ情報に相当する仮想シーケンス制御信号の情報データとを、前記監視システムにおいて比較し、
    前記シーケンス制御信号が前記仮想シーケンス制御信号から乖離する乖離現象が発生したときに、前記乖離現象に応じて、前記監視システムから前記工場に前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法であって、
    前記保守情報は、前記監視システムに保存される保守情報データベースから、前期乖離現象に応じて選択されるものであることを特徴とする産業機械の保守方法。
  13. シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、
    前記シーケンス制御信号のデータ情報と、前記産業機械の正常稼動時に前記監視システムにより受信されるシーケンス制御信号のデータ情報に相当する仮想シーケンス制御信号の情報データとを、前記監視システムにおいて比較し、
    前記シーケンス制御信号が前記仮想シーケンス制御信号から乖離する乖離現象が発生したときに、前記乖離現象に応じて、前記監視システムから前記工場に前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法であって、
    前記保守情報は、前記保守作業の実施要領に関する情報を含むことを特徴とする産業機械の保守方法。
  14. シーケンス制御される産業機械が設置される工場と前記産業機械の監視システムを接続する情報通信手段を介して、前記監視システムにより、前記産業機械の稼動中におけるシーケンス制御信号のデータ情報を常時受信し、
    前記シーケンス制御信号のデータ情報と、前記産業機械の正常稼動時に前記監視システムにより受信されるシーケンス制御信号のデータ情報に相当する仮想シーケンス制御信号の情報データとを、前記監視システムにおいて比較し、
    前記シーケンス制御信号が前記仮想シーケンス制御信号から乖離する乖離現象が発生したときに、前記乖離現象に応じて、前記監視システムから前記工場に前記情報通信手段を介して、前記産業機械に対する保守作業の実施を促す保守情報を送信することを特徴とする産業機械の保守方法であって、
    前記産業機械のシーケンス制御プログラムは、前記情報通信手段を介して、前記監視システムにより変更可能であることを特徴とする産業機械の保守方法。
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