JP3744888B2 - 液晶プロジェクタ装置用液晶パネル - Google Patents
液晶プロジェクタ装置用液晶パネル Download PDFInfo
- Publication number
- JP3744888B2 JP3744888B2 JP2002292926A JP2002292926A JP3744888B2 JP 3744888 B2 JP3744888 B2 JP 3744888B2 JP 2002292926 A JP2002292926 A JP 2002292926A JP 2002292926 A JP2002292926 A JP 2002292926A JP 3744888 B2 JP3744888 B2 JP 3744888B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- axis
- crystal panel
- light
- sapphire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクタ装置に用いる液晶パネルや透明体に関する。
【0002】
【従来の技術】
以前よりホームシアター用途を中心に使用されてきた液晶プロジェクタ装置は、液晶パネルの高精細化・ランプの高輝度化による映写画像の向上により、パソコン映像をそのまま投影して使用するプレゼンツールへと発展を遂げて来た。
【0003】
この液晶プロジェクタ装置は、例えば図1に示すように構成されている。光源1は、メタルハライドランプ・キセノンランプ・UHP等の高輝度ランプ光源であり、これから投射された光は、球面反射鏡2により反射され、赤外線や紫外線等をカットするフィルタ3を透過させ、不要な赤外線・紫外線を除去する。その後、インテグレータレンズ4、集光レンズ5を透過させて集光させた後、入射側偏光板6を通し、液晶パネル8に入射する。液晶パネル8から出射させた光は、出射側偏光板7を透過後、投影レンズ9により拡大投影され、前方のスクリーン等に画像が映し出される。
【0004】
この構造は、カラーフィルタを備えた液晶パネル1枚を用いた単板式のものであるが、この単板式に加え、RGB3原色の光源分解光に対応して、3枚の液晶パネルを組み込んだ3枚式も一般的に知られている。
【0005】
この場合、図2に示すような、光の波長に応じて透過・反射を行うダイクロイックミラー10、及び光を合成する合成プリズム11、また、全反射ミラー12が使用される。そして、ダイクロイックミラー10によって、光源からの光を赤(R)、緑(G)、青(B)に分解し、それぞれ個別の液晶パネル8に透過させ、合成プリズム11で合成して投影するようになっている。
【0006】
これらの液晶プロジェクタ装置の場合、その液晶画像形成部に偏光板6、7を用いるために、光が大幅に吸収されてしまうこと、また、装置の小型化を図るため、1インチ近傍のサイズにまで面積の小型化が図られた液晶パネル8の画像を数十インチから数百インチまで拡大し投影すること、などにより投影された映像の明るさの低減が避けられない。
【0007】
そこで、光源2としては高輝度のメタルハライドランプ、UHPランプ、キセノンランプなどの高出力のランプが使用されている。しかも、使用用途が、パソコン映像をそのまま投影して使用するプレゼンツールへと拡大するにつれ、更に小型化、高精細化、高輝度化の要求が強くなり、ますます高出力のランプが選択されるようになってきている。
【0008】
そのため、液晶プロジェクタ装置においては、熱による不都合が重要な課題となっている。
【0009】
例えば、一般に液晶表示部を構成する偏光板としては沃素系偏光板を用いるが、これでは耐光性・耐熱性・耐湿熱性が十分ではないため、特に液晶プロジェクタには、耐光性・耐熱性・耐湿熱性により優れる染料系偏光板が使用されている(特開平9−22008号、特開平9−22009号公報等参照)。
【0010】
しかし、特に入射側の偏光板6の場合、光の透過率が40%程度しかなく、大半の光を吸収し発熱してしまい、70℃以上になると特性が維持できないという問題がある。また、液晶パネル8自体も熱には弱く、60℃以上になると特性に支障を来すという問題がある。そこで、液晶プロジェクタ装置では、以下に示すように数々の冷却方式が考案されてきた。
【0011】
(1)冷却ファンを発熱部に取り付ける空冷方式入射側の偏光板6、液晶パネル8、出射側の偏光板7等の発熱部、及び光源1、電源部を冷却ファンにより冷却し、熱を帯びた空気を排気する。
【0012】
(2)図1に示すように、入射側の偏光板6を液晶パネル8から1〜5mm程度離して設置し、液晶パネル8に偏光板6の熱が直接伝わるのを防止し、その間に冷却風を流すことにより冷却効率を高める。
【0013】
(3)液晶パネル8の外面に密閉空間を介して、熱伝導率1W/m・K以上の放熱用ガラス板を設置し、液晶パネル8の発熱に対する放熱効果を高めるとともに、冷却風によりゴミが液晶パネル8に付着することを防止する。
【0014】
(4)液冷方式熱交換媒体として液体を封入し、冷却効率を高める(特公平6−58474号公報参照)。
【0015】
(5)ペルチェ素子等の電子冷却方式ペルチェ素子等による電子冷却装置を取り付け、強制冷却をする。
【0016】
(6)偏光変換器を光源直後に設置する光源1からの光を偏光板6に入射する前に、変換器により偏光方向を揃え、偏光板6に吸収される光の量を減らす。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した各冷却方法でも以下のような課題があった。
【0018】
(1)冷却ファンによる空冷方式の場合、騒音とゴミの付着の問題がある。十分な冷却効果を得るため、送風量を増やしていくとファンの高速回転、及び大型化により騒音の問題が生じ、静かな室内でプレゼンテーションを行ったり、ホームシアターとして使用する場合には不適当である。
【0019】
(2)のように発熱体である入射側の偏光板6を分離独立させることで、液晶パネル8への影響を低減し、放熱効果を高めることはできるが、やはり効果には限界がある。また、偏光板6における偏光体の保持板として使用している青板ガラスまたは白板ガラスも熱伝導性が悪く、放熱効果が不十分となり、(1)の場合と同様に、結局冷却ファンの出力アップに頼らざるを得ず、上記のごとく騒音とゴミ付着の問題を解消することは出来なかった。
【0020】
(3)液晶パネル8の外面に放熱用ガラス板を設置した場合、ゴミが付着した時の焦点を外し、映写面に影響を与えないという効果は得られるが、ガラス板は熱伝導率が良いものでも2W/m・K以下の物しかなく、十分な放熱効果は得られなかった。
【0021】
(4)液冷式については、温度上昇に伴い、圧力抜き、気泡発生、混入異物及び冷却媒体漏れ等が生じ、信頼性の点で問題がある。また、液冷機構についても大掛かりなものが必要となり装置全体が大きくなってしまうという問題がある。
【0022】
(5)ペルチェ素子等の電子冷却装置を付加した固体冷却方式の場合、液晶プロジェクタ装置全体のコストが大幅に上昇してしまうだけなく、十分な冷却効果を得られるには至っていない。
【0023】
(6)偏光変換器を通し、今まで全て偏光板6で吸収されていた偏光成分を偏光板6の透過偏光軸に予め変換しておくことにより、発熱量を低減しようというものであるが、やはり約20%の光は吸収され発熱するため、液晶パネル8が小型化し、単位面積あたりのランプの強度が上がれば、冷却効果としては不十分であった。
【0024】
以上のように、いずれの冷却方法でも、簡単な構造で充分な冷却効果を得ることはできなかった。また、発熱の問題は上述した偏光板6以外にも、さまざまな部位で生じている。
【0025】
例えば、液晶パネル8を構成する、入射側に位置する画素電極及びスイッチング素子を形成する透明基板は、現状では熱伝導率が1.2W/m・K程度と低い石英ガラスを用いて構成しているため、液晶パネル8内に蓄積される熱を効率良く逃がすことができないという問題があった。
【0026】
さらに、図2に示すように光源1からの光をRGBの3色光に分離して、各々の色に対応する画像を表示し、合成プリズム11等を用いて合成する方式の液晶プロジェクタ装置では、ダイクロイックミラー10を用いて光源1からの光を分離している。このダイクロイックミラー10は、現状は青板ガラス又は白板ガラス等に光源の波長を選択して透過・反射を行う膜を表面に施して作製しているが、この部品についても、光吸収による発熱を引き起こし、装置全体の温度を上昇させるという問題を発生させている。
【0027】
また、光源1から光学系に光を入射する場合、予め不要な発熱源となる赤外線をカットするということが行われているが、通常このIRカット用のフィルタ3についても青板ガラス又は白板ガラスが用いられており、熱伝導性が低いため蓄熱してしまい、装置全体の温度上昇の原因となっていた。
【0028】
一方、光源1は単一であるため、照射面の照度を均一にできないことから、光源強度を拡散させるために一般的にインテグレーターレンズ4が用いられている。このインテグレーターレンズ4は、通常、パイレックス(R)ガラス等の光学ガラスを型プレスして製造される多数のレンズが、1枚のプレートに作り込まれた構造のものが多用されているが、更に特性を向上させたものとして角柱側面の全反射を利用する石英ガラス等の材質のものが使用されている。この場合、屈折率が1.46程度と小さいため、全反射角度が大きくなり、角柱ロッド長を長く設定する必要があり、また、疑似光源数が少ないという問題があった。
【0029】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、光の入射側に位置する透明基板と、出射側に位置する透明基板の間隙に液晶を保持し、上記入射側または出射側の透明基板にサファイア基板を接合してなり、上記サファイア基板は、C軸方向又はC軸投影線方向と透過すべき偏光透過軸との成す角度が±2°以内であるか、又はC軸と直交する軸と透過すべき偏光透過軸との成す角度が±2゜以内であるか、又はC面と透過すべき偏光の透過方向に垂直な面との成す角度が±2°以内である液晶プロジェクタ装置用液晶パネルとしたことを特徴とする。
【0031】
さらに、上記サファイア基板の表面に反射防止コートを施したことを特徴とする。
【0032】
また、上記サファイア基板と透明基板の間に、ショア硬度30以下の透明粘着材を10〜70μmの厚みで介在させて貼り合わせたことを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図によって説明する。
【0035】
図1に示すように、光源1は、メタルハライドランプ・キセノンランプ・UHP等の高輝度ランプ光源であり、これから投射された光は、球面反射鏡2により反射され、赤外線や紫外線等をカットするフィルタ3を透過させ、不要な赤外線・紫外線を除去する。その後、インテグレータレンズ4、集光レンズ5を透過させて集光させた後、入射側偏光板6を通し、液晶パネル8に入射する。液晶パネル8から出射させた光は、出射側偏光板7を透過後、投影レンズ9により拡大投影され、前方のスクリーン等に画像が映し出される。
【0036】
また、この構造は、1枚の液晶パネル8を用いた単板式のものであるが、他の実施形態としてRGB3原色の光源分解光に対応して、3枚の液晶パネル8を組み込んだ3枚式もある。
【0037】
これは、図2に示すように、光の波長に応じて透過・反射を行うダイクロイックミラー10、及び光を合成する合成プリズム11、また、全反射ミラー12が使用される。そして、ダイクロイックミラー10によって、光源からの光を赤(R)、緑(G)、青(B)に分解し、それぞれ個別の液晶パネル8に透過させ、合成プリズム11で合成して投影するようになっている。
【0038】
そして、本発明では、上記の図1、2に示す液晶プロジェクタ装置において、ダイクロイックミラー10、フィルタ3、レンズ4、偏光板6、7における偏光体の保持板、液晶パネル8を構成する透明基板等の透明体の少なくとも一種をサファイア基板で形成したことを特徴とする。そのため、サファイア基板は熱伝導性が高いことから、上述した各部品での発熱を効率よく放熱することができる。
【0039】
まず、偏光板6、7における保持板にサファイア基板を適用した実施形態を説明する。
【0040】
図3に示すように、偏光体13をサファイア基板からなる保持板15の表面に、透明接着剤で接合して偏光板6、7を構成する。なお、この時、偏光体13の透過偏光軸14と、保持板15を構成するサファイア基板のC軸またはC軸投影線方向を示す軸またはC軸と直交する軸(例えばM軸)16との成す角度が±2゜好ましくは±0.5゜以内となるように、両者を接合する。
【0041】
図5は、図3のように貼り合わせた偏光板6、7を、液晶パネル8の前後にセットし、光を照射した状態を示している。この場合、入射側は、液晶パネル8から1〜5mmの間隔を開けて設置し、出射側は、液晶パネル8の表面に直接透明接着剤を用いて偏光体13側を貼り合わせた。
【0042】
このようにすれば、熱伝導率が42W/m・Kと高いサファイア基板を保持板15とし、偏光体13と貼り合わせることにより、偏光体13を透過できなかった光の吸収による蓄熱をサファイア基板に伝導し、効率よく放熱させることができる。さらに、冷却ファンを組み合わせて使用することにより極めて効率よく、偏光板6の蓄熱を放散する事が出来る。
【0043】
なお、この実施形態において、偏光体13の透過偏光軸14と、保持板15を成すサファイア基板のC軸又はC軸投影線又はC軸と直交する軸16との成す角度を±2゜好ましくは±0.5゜以内に制御する理由は、偏光体13により整えた偏光が、サファイア結晶内の複屈折を起因とした旋光を発生させないようにするためである。例えば、上記範囲以上の角度となった場合、液晶プロジェクタ装置から投影する映像に乱れ等の影響が生じる。
【0044】
また、図4に示すようにサファイア基板からなる保持板15の主面15aの面方位をC面±2゜好ましくは±0.5゜以内とすることによっても、複屈折の影響をなくし、安定した映像とすることが可能であった。
【0045】
なお、偏光板6における偏光体13と保持板15の位置関係については、液晶パネル8の入射側の偏光板6については、偏光体13を保持板15よりも液晶パネル8側に設置し、出射側の偏光板7については、偏光体13を保持板15よりも液晶パネル8側に設置した方が、液晶パネル8の表示コントラストがより向上する。
【0046】
この理由は、液晶パネル8前後での偏光特性を出来る限り変化させないことが重要であり、サファイア製の保持板15の軸方位及び面方位を精度良くセットしたとしても、透過させることにより偏光特性の変化を0とすることは困難であるからである。このような配置とすることにより、コントラストの特性は、サファイアを使用しない場合と比較してほぼ同等レベルが実現可能であった。
【0047】
また、図5の実施形態では、入射側の偏光板6を液晶パネル8から離した構造を示したが、図6に示すように、液晶パネル8に直接偏光板6を接合した構造を取った場合でも、熱伝導性の良いサファイアを保持板15として使えば、十分な放熱効果が得られ、冷却状態を保つことができる。この構造を取った場合、液晶表示面から、冷却風にさらされるサファイア製の保持板15外面側との距離を大きくできるため、保持板15の表面にゴミが付着した場合でも、焦点が合いにくく、投影される映像の品位を劣化させることを防止することができる。
【0048】
また、保持板15として使用するサファイア基板は、片面もしくは両面に反射防止コートを施すことにより、更に透過性を高めることができる。また、その反射防止コートも接着面と空気に触れる面とでコーテイング特性をその屈折率に合わせた設計とすることで、さらに透過率を向上させることが可能であった。
【0049】
例えば、上記サファイア基板の空気と接する面には屈折率がほぼ1.0に対する反射防止コートを施すが、この場合反射防止コートの屈折率は1.33±0.15の範囲内のものを用いればよく、例えば屈折率1.38のMgF2を用いる。また、他部材との接合面には後述する透明粘着材の屈折率に合わせて、屈折率1.38〜1.55に対する反射防止コートを施すことが好ましい。
【0050】
また、液晶パネル8出射側の外面に取り付けるサファイア基板には、少なくとも片面に液晶パネル8の有効画素エリアよりも0.1mm以上大きなサイズとなる透過率が1%未満の遮光枠を塗布することにより、投影する映像が周りからの散乱光によるコントラストの低下という問題を防止することが可能であった。この遮光膜は、シルク印刷のようなものでも良く、クロム系の蒸着膜でも構わない。
【0051】
実際にサファイア基板を保持板15として偏光板6、7を構成した場合、従来の青板ガラスまたは白板ガラスを保持板15として使用した場合と比較し、各々10〜15℃以上の冷却効果の改善が見られた。
【0054】
図7に示す実施形態は、液晶パネル8の入射側と出射側に、少なくとも0.1mm以下の空隙を開けて、密閉するようにサファイア基板からなる透明基板18を接合したものである。
【0055】
ここで、液晶パネル8と透明基板18の間に空隙を開けた理由を説明する。液晶プロジェクタ装置に用いる液晶パネル8は、拡大投影して使用されるため、間隔を一定に保つためのビーズを液晶と共に封入することは出来ず、外周部のシール槽のみで一定間隔を保つ構造となっている。そのため、サファイアの透明基板18を直接接触させセットした場合、温度変化による熱膨張等により、液晶パネル8の表面を変形させ、投影映像の品位を落とすということになるのである。
【0056】
そこで、空間をあけて透明基板18を備えることにより、これらの変形を防ぐことができる。また、液晶パネル8内の蓄熱を効率良く外周部の透明基板18に伝導させるには、間隙を出来るだけ狭くする方が良いことから、少なくとも0.1mm以下に間隙を保つことにより、この両方の特性を満足することが確認できた。
【0057】
この実施形態では、密閉空間構造にして透明基板18を接合した場合の例を示したが、空間の代わりに柔軟性のある透明粘着材を介して接するように貼り付けても良い。この場合の透明粘着材は、表1に示すようにショア硬度30以下とすれば良い。また、その厚みは、画像品質への影響を考慮した場合、10μm以上とすれば問題がなく、熱の伝導による冷却性を確認した実験を行った結果、表2に示すように70μm以下の厚みとすれば良いことがわかった。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
また、液晶パネル8に対し、光の入射側及び出射側の両方に透明基板18を備えた方がより高い放熱性を示すが、いずれか片側でも高い放熱効果を得ることは可能である。さらに、透明基板18を成すサファイア基板の片側、または、両側に反射防止コートを施すことにより、更に、透過特性を向上させることが可能である。
【0061】
なお、透明基板18として使用するサファイア基板は、透過すべき偏光の偏光軸に対して、サファイア基板のC軸またはC軸投影線またはC軸と直交する軸が±2゜以内、好ましくは0.5°以内となるようセットすることで、旋光等のにより投影画像の品位を劣化させる問題を回避することができる。また、サファイア基板の面方位をC面±2゜好ましくは±0.5゜とすることによっても、投影画像の品位に影響を与えることを防止できる。
【0062】
また、液晶パネル8をサファイア製の透明基板18放熱板で覆うことにより、透明基板8にゴミが付着しても、液晶パネル8からの距離を大きくできるため、焦点が外せて、映像品位に支障が出なくなる。尚、この厚みは、1mm以上必要であることが実験により確認できた。
【0063】
さらに、加えて偏光板6、7を構成する保持板15をサファイア基板で構成することにより、約5℃以上の液晶パネル面温度低下効果が得られた。
【0064】
次に、図8に示す参考例は、透過型の液晶パネル8を構成する入射側の画素電極及びスイッチング素子を形成する透明基板19、及び出射側の対向電極を形成する透明基板20をサファイア基板で形成し、液晶パネル8を構成したものである。
【0065】
この透明基板19、20を成すサファイア基板について、いずれも透過すべき偏光の偏光軸とサファイアの結晶軸によるC軸又はC軸投影線方向又はC軸と直交する軸との成す角度が、±2゜好ましくは±0.5゜以内となるように構成するか、またはサファイア基板の面方位をC面±2゜好ましくは±0.5゜以内とする必要がある。
【0066】
この場合、液晶パネル8を構成する透明基板19、20自体が十分な放熱特性を持つサファイアから成るため、偏光板を別に備える必要がなく、上記透明基板19、20の外面側に直接偏光体13を接合すればよい。このようにすれば、透明基板19、20が偏光体13の保持板を兼用させることができ、コンパクトで低コストの構造とすることができる。
【0067】
この場合、サファイア基板の片面又は両面に反射防止コートを施すことで尚一層透過特性を向上させることが可能となるが、偏光体13を接着させる透明粘着材が、一般的に1.4〜1.5の屈折率を示して一部反射防止の役目も果たすため、特に反射防止コーティングを施こさなくでも良好な透過特性が実現可能となる。さらにその屈折率に合わせた設計の反射防止コートを施すことにより透過特性が向上する。
【0068】
図8に示す構造で、冷却ファンと組み合わせた冷却構造を取った場合、石英基板で同構造を形成した場合と比較して、約15〜20℃の温度低減効果が実現でき、光学系の光路も約5%の短縮が可能となった。
【0069】
次に、図9に示す参考例は、反射型の液晶パネル8の反射電極及びスイッチング素子を形成する透明基板21、及び入出射側の対向電極を形成する透明基板22として用いたものであり、この場合も、放熱効果を向上させることが出来る。
【0070】
なお、この参考例では、反射電極及びスイッチング素子を形成する透明基板21に用いるサファイア基板は偏光の特性に影響しないため、その軸や面方位は任意で良く、また、面の仕上げも反射面側のみ鏡面仕上げすれば良い。そして、透明基板21の裏側に放熱用ヒートシンク23を直接取り付けることが可能となる。また、入出射側の対向電極を形成する透明基板22として使用する透明サファイア基板については、入射光と反射された出射光の偏光方向が異なるため、偏光に対し旋光性がないように、その主面をC面±2゜以内、好ましくは±0.5゜以内とするのが良い。
【0071】
さらに、本発明の他の参考例について説明する。
【0072】
映像を拡大投影するプロジェクタ装置は、一般的に高精細画像を表示する場合、透過液晶方式、反射液晶方式、DLP方式に関わらず、図2に示すように光源をRGBの3色光に分離して、各々の色に対応する画像を表示し、プリズム等を用いて合成する方式を取っている。
【0073】
この中で、光源1の色を分離している役目を果たしているダイクロイックミラー10をサファイア基板で形成し、光源1の波長を選択して透過・反射を行う膜をその表面に形成する。
【0074】
このことにより、ダイクロイックミラー10の蓄熱を効率良く放散できるようになり、装置全体の温度を低減することが可能となった。これらに使用するサファイア基板についても透過後又は透過前に調整される偏光透過軸に対し、C軸またはC軸投影線方向またはC軸と直交する軸が±2゜好ましくは±0.5゜以内となるように構成するか、もしくは、サファイア基板の主面がC面±2゜以内、好ましくは±0.5゜以内とするのが良い。
【0075】
さらに、他の参考例として、光源1からの不要な発熱要因となる赤外線が光学系に入射するのを防止する赤外線カット用のフィルタ3としてサファイア基板を用い、その表面に赤外線カット膜を生成することもできる。この場合、フィルタ3は光源1直後に配置され、大きな発熱となっているため、光源1用の冷却ファンを用いて冷却する事により、効率良く放熱することが可能となり、装置全体の温度低減が効果が大きくなる。
【0076】
これらに使用するサファイア基板についても透過後または透過前に調整される偏光透過軸に対し、C軸またはC軸投影線方向またはC軸と直交する方向が±2゜好ましくは±0.5゜以内となるように構成するか、もしくは、サファイア基板の主面がC面±2゜以内、好ましくは±0.5゜以内とするのが良い。
【0077】
更に、上述したサファイア基板に金属製放熱フィンを接合することもできる。例えば、図10では、偏光板6の保持板15として使用するサファイア基板の外周に、Mo−Mn等のメタライズ層24を形成し、金属製放熱フィン25をロウ付け接合した。
【0078】
この場合、偏光体13に蓄熱した熱が、サファイア製の保持板15に伝導し、更に効率良く熱伝導性の良い金属製放熱フィン25へと伝導する。そして、表面積を大きくして放熱性を上げた金属製放熱フィン25を冷却ファンで冷却することにより、更に冷却効果を高くすることができる。
【0079】
実験によると、サファイア単体の場合と比較し、更に、5〜10℃の温度低減効果の向上が見られた。このことにより、偏光体13の特性保証温度である70℃に対し、遙かに低い安定した稼動条件を満たすことが可能である。
【0080】
なお、この実施形態ではMo−Mnメタライズ法を用いたが、活性金属法等を用いて作成しても同様の効果が得られる。
【0081】
また、光学系のセット位置決めに用いられる、一般的な樹脂枠(型)をアルミ等の高熱伝導性材料で構成することにより、熱を更に効率良く伝えることが出来るようになり、装置全体を放熱構造とすることができるようになる。
【0082】
更に、他の参考例について説明する。
【0083】
映像を拡大投影する液晶プロジェクタ装置において、図11に示すように、高輝度ランプの光源1を拡散させるロッド型のインテグレータレンズ26をサファイアで構成した。
【0084】
サファイアは、No=1.768という高屈折率な透明材料であるため、4角柱のインテグレータレンズ26を作製した場合、全反射角を小さく設定する事が可能となり、石英等の光学ガラスで作成したインテグレータレンズと比較して遙かに拡散性を向上させることが可能となり、また、全体の寸法もコンパクトに設計することが可能である。
【0085】
これにより、液晶プロジェクタ装置による映像輝度の均一化を向上させることが可能となり、また、放熱性についても改善が可能である。作成するインテグレータレンズ26の入射面及び出射面となる角柱の端面部は、無反射コートを施すことにより、更に透過効率を向上させることが可能となる。
【0086】
次に、本発明のサファイアの製作過程について説明する。
【0087】
単結晶サファイアは、アルミナ(Al2O3)の単結晶体であり、Al原子・O原子が配置し結晶を形成している。また、サファイアは、図12に示すように六方晶系であり、その中心軸がC軸、これに垂直な面がC面(0001)である。そして、C軸から放射状にのびるA軸(a1,a2,a3)とそれに垂直な面がA面(11−20)となる。R面は、図のように、C軸と一定の角度(約32.383゜)を有して存在する。尚、これらの軸及び面については、X線回折により分析が可能である。
【0088】
本発明の単結晶サファイアは、EFG法(Edge−defined Film−fed Growth法)により製造した。即ち、高純度のアルミナを不活性雰囲気中で溶融し、このアルミナ融液と接するように内部にスリットを備えたリボン状のサファイア単結晶育成用のモリブデンダイを位置させ、アルミナ融液を毛細管作用によりモリブデンダイ上端部までアルミナ融液を誘導し、そこで種結晶(シード)と接触させ、次いでシードを上方に引き上げて単結晶アルミナであるサファイアの育成を行った。この基板素材を引上育成するに当たっては、シードの主面を育成したい面方位とし、その成長軸を引き上げ軸としてセットし、引き上げれば良い。このように引き上げることにより、主面の面方位を容易に狙った面方位、軸方位として精度良く育成出来るのである。尚、単結晶サファイアの育成方法は、EFG法に限らず、チョクラルスキー法等他の方法によってでも良いが、今回のような角形状の結晶を得たい場合は、円柱状の結晶形状では効率が悪いため、板状の結晶を精度良く得られるEFG法が適している。
【0089】
このようにして得られた単結晶サファイアを、ダイヤモンドホイール等により所定の形状に研削加工を行った後、ダイヤモンド砥粒を用いラッピング加工を行う。
【0090】
次に、粒径50nm以下のSiO2の球状コロイド粒子(コロイダルシリカ)を分散させた液を研磨液として供給しながら、単結晶サファイアと研磨布を相対的に摺動させて精密研磨(CMP)を行う。このようにして研磨を行うことにより、新たに歪を生じさせずに上記研削及びラッピング加工で生じた破壊層を除去することができ、透過性に優れ、基板として用いる場合でも良好な平滑な面が出来上がる。
【0091】
次に、サファイアと現状使用されている透明材料である石英ガラス・BK−7・フロートガラス(青板ガラス)との特性値の比較を表3に示す。
【0092】
この表3から明らかなように、サファイアが圧倒的に熱伝導率に優れ、放熱性に優れることが解る。また、屈折率も比して高いため、インテグレータレンズとして使用する場合も高い特性を有していることが解る。
【0093】
また、高強度であるため、他の材料と比較して薄く設計することが可能となり、全体としてコンパクトな光学系の設計が可能となる。さらに、耐熱性にも優れ、液晶パネルを構成する多結晶シリコン(p−si)TFTの製造工程の高温プロセスに対しても、全く問題なく使用が可能である。
【0094】
【表3】
【0095】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、光の入射側に位置する透明基板と、出射側に位置する透明基板の間隙に液晶を保持し、上記入射側または出射側の透明基板にサファイア基板を接合してなり、上記サファイア基板は、C軸方向又はC軸投影線方向と透過すべき偏光透過軸との成す角度が±2°以内であるか、又はC軸と直交する軸と透過すべき偏光透過軸との成す角度が±2゜以内であるか、又はC面と透過すべき偏光の透過方向に垂直な面との成す角度が±2°以内である液晶プロジェクタ装置用液晶パネルとしたことによって、放熱効果が向上し、高輝度で小型化した液晶プロジェクタ装置を発熱による特性劣化という問題なしに実現することが出来るとともに、ゴミが付着しても焦点が合いにくく、投影される画像の品質を劣化させることを防止できる。
【0096】
また、サファイア基板の結晶の軸方位、面方位を精度良く制御する事で、偏光特性を忠実に透過し、投影できるプロジェクタ装置が実現できる。
【0097】
本発明により、液晶プロジェクタ装置による投影画像の大幅な高輝度化・高精細化が可能となり、更に装置の小型化にも貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な透過型液晶単板式プロジェクタ装置の概略図である。
【図2】一般的な透過型液晶3枚式プロジェクタ装置の概略図である。
【図3】本発明の液晶プロジェクタ装置における偏光板を示す図である。
【図4】本発明の液晶プロジェクタ装置における偏光板を示す図である。
【図5】図3、4の偏光板を備えた液晶パネルを示す図である。
【図6】図3、4の偏光板を備えた液晶パネルを示す図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図8】参考例を示す図である。
【図9】参考例を示す図である。
【図10】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図11】参考例を示す図である。
【図12】サファイアの結晶構造を示す図である。
【符号の説明】
1・・・光源
2・・・反射鏡
3・・・フィルタ
4・・・インテグレータレンズ
5・・・レンズ
6・・・偏光板
7・・・偏光板
8・・・液晶パネル
9・・・投影レンズ
10・・・ダイクロイックミラー
11・・・合成プリズム
12・・・全反射ミラー
13・・・偏光体
14・・・偏光軸
15・・・保持板
16・・・C軸又はC軸投影線方向
18・・・透明基板
19・・・透明基板
20・・・透明基板
21・・・透明基板
22・・・透明基板
23・・・ヒートシンク材
24・・・メタライズ層
25・・・金属製放熱フィン
26・・・インテグレータレンズ
Claims (3)
- 光の入射側に位置する透明基板と、出射側に位置する透明基板の間隙に液晶を保持し、上記入射側または出射側の透明基板にサファイア基板を接合してなり、上記サファイア基板は、C軸方向又はC軸投影線方向と透過すべき偏光透過軸との成す角度が±2°以内であるか、又はC軸と直交する軸と透過すべき偏光透過軸との成す角度が±2゜以内であるか、又はC面と透過すべき偏光の透過方向に垂直な面との成す角度が±2°以内であることを特徴とする液晶プロジェクタ装置用液晶パネル。
- 上記サファイア基板の表面に反射防止コートを施したことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
- 上記サファイア基板と透明基板の間に、ショア硬度30以下の透明粘着材を10〜70μmの厚みで介在させて貼り合わせたことを特徴とする請求項1または2記載の液晶パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002292926A JP3744888B2 (ja) | 1998-03-27 | 2002-10-04 | 液晶プロジェクタ装置用液晶パネル |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8214398 | 1998-03-27 | ||
JP10-82143 | 1998-03-27 | ||
JP2002292926A JP3744888B2 (ja) | 1998-03-27 | 2002-10-04 | 液晶プロジェクタ装置用液晶パネル |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000052614A Division JP3443549B2 (ja) | 1998-03-27 | 2000-02-28 | 偏光板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003195421A JP2003195421A (ja) | 2003-07-09 |
JP3744888B2 true JP3744888B2 (ja) | 2006-02-15 |
Family
ID=27614982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002292926A Expired - Lifetime JP3744888B2 (ja) | 1998-03-27 | 2002-10-04 | 液晶プロジェクタ装置用液晶パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3744888B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4133774B2 (ja) | 2003-12-02 | 2008-08-13 | Necディスプレイソリューションズ株式会社 | 液晶プロジェクタ装置および液晶プロジェクタ装置の冷却方法 |
US7855823B2 (en) | 2004-06-30 | 2010-12-21 | Panasonic Corporation | Acoustooptic device and optical imaging apparatus using the same |
JP5098681B2 (ja) | 2008-02-15 | 2012-12-12 | セイコーエプソン株式会社 | 液晶装置、投射装置、及び電子機器 |
JP2020042234A (ja) * | 2018-09-13 | 2020-03-19 | セイコーエプソン株式会社 | 電気光学装置および電子機器 |
-
2002
- 2002-10-04 JP JP2002292926A patent/JP3744888B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003195421A (ja) | 2003-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3091183B2 (ja) | 液晶プロジェクタ装置 | |
US6642989B2 (en) | Liquid crystal display device having particular constructed sapphire substrate | |
JP3443549B2 (ja) | 偏光板 | |
US20210286165A1 (en) | Light source unit and projection display apparatus | |
JP2009047969A (ja) | プロジェクタおよび表示装置 | |
TWI791036B (zh) | 光源裝置及投射型顯示裝置 | |
JPWO2019035307A1 (ja) | 光源装置および投射型表示装置 | |
JPH11231277A (ja) | 液晶プロジェクター | |
CN1983019A (zh) | 投影机及光学部件 | |
JP2004245914A (ja) | 液晶プロジェクタ装置とそれに用いる透明板及び液晶表示パネル | |
JP3744888B2 (ja) | 液晶プロジェクタ装置用液晶パネル | |
JP3598009B2 (ja) | 液晶表示装置およびこれを用いた液晶プロジェクタ表示装置 | |
WO2004086136A1 (ja) | 光学ユニット及びそれを用いた投写型映像表示装置 | |
US6837608B2 (en) | Heat-sinking apparatus for light pipe | |
JP3434193B2 (ja) | 透過型表示装置 | |
JP3372482B2 (ja) | 透過型液晶表示装置 | |
JP2001201739A (ja) | 投射型映像表示装置及び光学部品 | |
JP4665081B2 (ja) | 液晶プロジェクタ用サファイヤ基板 | |
JPH04142527A (ja) | 投写型表示装置 | |
JP2003131164A (ja) | 映像表示素子、及びそれを用いた映像表示装置 | |
JP2956646B2 (ja) | プロジェクタ | |
JP2005338160A (ja) | 偏光板及び液晶プロジェクタ | |
JP2002131541A (ja) | 偏光板およびそれを用いた液晶プロジェクタ | |
JP2001075070A (ja) | 液晶プロジェクター | |
JP3979106B2 (ja) | 液晶プロジェクタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051115 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091202 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101202 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101202 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111202 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111202 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121202 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131202 Year of fee payment: 8 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |