JP3744773B2 - ヒートポンプ式空気調和機 - Google Patents
ヒートポンプ式空気調和機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3744773B2 JP3744773B2 JP2000175129A JP2000175129A JP3744773B2 JP 3744773 B2 JP3744773 B2 JP 3744773B2 JP 2000175129 A JP2000175129 A JP 2000175129A JP 2000175129 A JP2000175129 A JP 2000175129A JP 3744773 B2 JP3744773 B2 JP 3744773B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refrigerant
- heat exchanger
- air conditioner
- compressor
- valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば高沸点冷媒と低沸点冷媒からなる非共沸混合冷媒を用いるヒートポンプ式空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、室内膨張弁および室内熱交換器を備えたヒートポンプ式空気調和機が知られている。この種のものでは、圧縮機の吸込管にアキュムレータを接続し、このアキュームレータに液冷媒を貯えて、圧縮機への液バックを防止するのが一般的である。
【0003】
しかしながら、冷媒として、高沸点冷媒と低沸点冷媒とからなる非共沸混合冷媒を用いる場合、これがアキュムレータに入ると、低沸点冷媒から気化して圧縮機に吸い込まれ、高沸点冷媒がアキュムレータの内部に多く残存するという問題がある。こうなると、冷媒回路において低沸点冷媒の液量が多くなって、非共沸混合冷媒の高沸点冷媒と低沸点冷媒との比率が所定値に対して変動し、所定の冷媒能力を発揮できなくなるおそれがある。
【0004】
これを解消するために、従来、上述のアキュムレータを設けずに、上記室外膨張弁および上記室内膨張弁を制御して、上記圧縮機への液バックを防止するようにした技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術は、空気調和機の運転中や起動時における、圧縮機への液バックを防止することができるが、運転停止時の液バックを防止することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、空気調和機の運転停止時の液バックを防止できるようにした、ヒートポンプ式空気調和機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、室内膨張弁および室内熱交換器を備えたヒートポンプ式空気調和機において、上記圧縮機の吐出管と吸込管とを連通可能にしたバイパス手段と、運転停止時に、上記室外膨張弁および上記室内膨張弁を全閉にした後、上記バイパス手段を全開にして、上記室外熱交換器及び室内熱交換器の内部に液冷媒を封じ込める制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、上記バイパス手段が開閉弁を有したことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、上記バイパス手段が開閉弁とこの開閉弁に直列に接続されたキャピラリーチューブとを有したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載のものにおいて、冷媒として、高沸点冷媒と低沸点冷媒からなる非共沸混合冷媒を用いることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態にかかるヒートポンプ式空気調和機の回路図である。この実施形態にかかる空気調和機は、冷媒回路を循環する冷媒として高沸点冷媒と低沸点冷媒からなる非共沸混合冷媒を用いている。この非共沸混合冷媒としては、例えば、R134a(化学式;CH2 FCF3 )、R125(化学式;C2 HF5 )、R32(化学式;CH2 F2 )の混合冷媒が用いられる。
【0013】
なお、一般に、R134aの沸点は−26℃であり、R125の沸点が−48℃であり、R32の沸点は−52℃である。
【0014】
図1に示す冷媒回路には、圧縮機3、室内熱交換器5、室内膨張弁7、レシーバタンク17、室外膨張弁10、室外熱交換器9、流路切換え弁としての四方弁11とが、この順序で配置されている。
【0015】
本実施形態では、一般的に上記圧縮機3の吸込管3Aに接続されるべき、アキュムレータが省略されている。
【0016】
上記圧縮機3の吐出管3Bと吸込管3Aとの間にはバイパス管51が接続され、このバイパス管51にはキャピラリーチューブ53と開閉弁55とが直列に接続されている。これらはバイパス手段を構成する。
【0017】
そして、この空気調和機の運転停止時に、上記室外膨張弁10および上記室内膨張弁7を全閉するとともに、上記開閉弁55を全開して、高圧側と低圧側とを均圧させる制御手段57が設けられている。
【0018】
室外熱交換器9は、冷房時に凝縮器として暖房時に蒸発器としてそれぞれ作用するものであり、室内熱交換器5は、冷房時に蒸発器として暖房時に凝縮器としてそれぞれ作用するものである。
【0019】
四方弁11は、冷房運転時には破線で示すように冷媒を流すように位置し、暖房運転時には実線に示すように位置される。このように四方弁を切換えることにより冷房と暖房時の冷媒流路が切換えられる。
【0020】
次に、上記実施形態の動作を説明する。
【0021】
暖房運転時には、図1中に実線矢印で示すように、圧縮機3、室内熱交換器5、室内膨張弁7、レシーバタンク17、室外膨張弁10、室外熱交換器9、四方弁11の順序で冷媒が循環される。
【0022】
室外膨張弁10から室外熱交換器9に導入された冷媒は、室外熱交換器9が蒸発器として作用するため、気化して外気から熱を汲み上げる。
【0023】
本実施形態では、圧縮機3の吸込管3Aに、液冷媒を貯えるためのアキュムレータが付設されていないため、この圧縮機3への冷媒は、ほぼ完全に気化してから送り込まなければならない。
【0024】
そこで、暖房運転時には、室外膨張弁10の弁開度が絞られ、室外熱交換器9への冷媒流入量が制御される。この制御は制御手段57が司る。これにより、冷媒は、室外熱交換器9でほぼ完全に気化して、圧縮機3に送り込まれるため、アキュムレータ無しの状態でも、液バックが防止される。
【0025】
一方、冷房運転時には、図1中に点線矢印で示すように、圧縮機3、室外熱交換器9、室外膨張弁10、レシーバタンク17、室内膨張弁7、室内熱交換器5、四方弁11の順序で冷媒が循環される。
【0026】
室内膨張弁7から室内熱交換器5に導入された冷媒は、室内熱交換器5が蒸発器として作用するため、気化して外気から熱を汲み上げる。
【0027】
この場合には、室内膨張弁7の弁開度が絞られ、室内熱交換器5への冷媒流入量が制御される。この制御は制御手段57が司る。これにより、冷媒は、室内熱交換器5でほぼ完全に気化して、圧縮機3に送り込まれるため、アキュムレータ無しの状態でも、液バックが防止される。
【0028】
本実施形態では、以下の制御によって、アキュムレータ無しの状態で、運転停止時における液バックが防止される。
【0029】
すなわち、冷房運転中に、その運転を停止した場合、まず、制御手段57によって、室外膨張弁10および室内膨張弁7が全閉される。これにより、室外熱交換器9で凝縮された液冷媒は、室外熱交換器9の内部等に封じ込まれ、室内熱交換器5で蒸発する直前の液冷媒は、室内熱交換器5の内部に封じ込まれる。
【0030】
ただし、このままの状態を放置すると、運転停止直後に、冷媒回路内の高圧側と低圧側とがほぼ均圧されるまでの間、圧縮機3の吸込管3A内の低圧によって吸い上げられるように、室内熱交換器5の内部に封じ込められるべき液冷媒が、圧縮機3側へ移動する。この事態が発生すれば、圧縮機3の吸込管3Aにアキュムレータが無い限り、圧縮機3への液バックを防止できない。
【0031】
本実施形態では、この事態を回避するため、運転停止直後に、制御手段57によって、開閉弁55が全開される。
【0032】
すると、圧縮機3の吐出管3Bと吸込管3Aとの間が、強制的に均圧される。これによれば、室内熱交換器5内の液冷媒が、圧縮機3側へ移動することがなく、そのまま、室内熱交換器5内に封じ込められるため、アキュムレータが無い状態でも、圧縮機3への液バックが防止される。
【0033】
暖房運転中に、その運転を停止した場合には、制御手段57によって、室外膨張弁10および室内膨張弁7が全閉される。これにより、室内熱交換器5で凝縮された液冷媒は、室内熱交換器5の内部等に封じ込まれ、室外熱交換器9で蒸発する直前の液冷媒は、室外熱交換器9の内部に封じ込まれる。
【0034】
また、運転停止直後に、制御手段57によって、開閉弁55が全開される。すると、圧縮機3の吐出管3Bと吸込管3Aとの間が、強制的に均圧される。これによれば、室外熱交換器9内の液冷媒が、圧縮機3側へ移動することがなく、そのまま、室外熱交換器9内に封じ込められるため、アキュムレータが無い状態でも、圧縮機3への液バックが防止される。
【0035】
本実施形態では、アキュムレータが不要になるため、コストダウンが図られるとともに、室外機の小型化が図られる。また、上記バイパス手段は、開閉弁55のほかにキャピラリーチューブ53を直列に有するため、このキャピラリーチューブ53の抵抗を適宜設定しておけば、この空気調和機の運転中に開閉弁55を開くことにより、圧縮機3の吐出冷媒の一部が、吸込管3Aに戻されるため、圧縮機3の能力調整が可能になる等の効果を奏する。
【0036】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものでないことは明らかである。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、アキュムレータ無しの状態で、運転停止時における圧縮機への液バックを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒートポンプ式空気調和機の実施形態を示す冷媒回路図である。
【符号の説明】
3 圧縮機
3A 吸込管
3B 吐出管
5 室内熱交換器
9 室外熱交換器
11 四方弁
17 レシーバタンク
51 バイパス管
53 キャピラリーチューブ
55 開閉弁
57 制御手段
Claims (4)
- 圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、室内膨張弁および室内熱交換器を備えたヒートポンプ式空気調和機において、
上記圧縮機の吐出管と吸込管とを連通可能にしたバイパス手段と、
運転停止時に、上記室外膨張弁および上記室内膨張弁を全閉にした後、上記バイパス手段を全開にして、上記室外熱交換器及び室内熱交換器の内部に液冷媒を封じ込める制御手段と、
を備えたことを特徴とするヒートポンプ式空気調和機。 - 上記バイパス手段が開閉弁を有したことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式空気調和機。
- 上記バイパス手段が開閉弁とこの開閉弁に直列に接続されたキャピラリーチューブとを有したことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式空気調和機。
- 冷媒として、高沸点冷媒と低沸点冷媒からなる非共沸混合冷媒を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のヒートポンプ式空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000175129A JP3744773B2 (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | ヒートポンプ式空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000175129A JP3744773B2 (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | ヒートポンプ式空気調和機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001355934A JP2001355934A (ja) | 2001-12-26 |
JP3744773B2 true JP3744773B2 (ja) | 2006-02-15 |
Family
ID=18677053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000175129A Expired - Fee Related JP3744773B2 (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | ヒートポンプ式空気調和機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3744773B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007178029A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Mitsubishi Electric Corp | 冷凍空調装置 |
KR20070074302A (ko) * | 2006-01-09 | 2007-07-12 | 삼성전자주식회사 | 공기 조화기 및 그 제어 방법 |
JP5168327B2 (ja) * | 2010-08-26 | 2013-03-21 | 三菱電機株式会社 | 冷凍空調装置 |
WO2015063853A1 (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 株式会社日立製作所 | 冷凍サイクルおよび空気調和機 |
CN107356006B (zh) * | 2017-07-31 | 2022-11-25 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 一种空调系统及空调器 |
-
2000
- 2000-06-12 JP JP2000175129A patent/JP3744773B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001355934A (ja) | 2001-12-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2005278347B2 (en) | Refrigeration system | |
US8950202B2 (en) | Heat pump system | |
JP3640749B2 (ja) | 空気調和装置の冷凍サイクル | |
JP6643580B2 (ja) | 空気調和機 | |
JP3744773B2 (ja) | ヒートポンプ式空気調和機 | |
JP3819678B2 (ja) | ヒートポンプ式空気調和機 | |
JP3744774B2 (ja) | ヒートポンプ式空気調和機 | |
WO2002046664A1 (fr) | Refrigerateur | |
JP2000249385A (ja) | 冷凍装置 | |
JP3175706B2 (ja) | 二元冷凍装置 | |
WO2022044728A1 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
JP3698132B2 (ja) | 空気調和装置 | |
KR100792458B1 (ko) | 압축기의 오일분리장치 | |
JP2985759B2 (ja) | ヒートポンプシステム | |
JP3945949B2 (ja) | 空気調和装置 | |
KR20090069916A (ko) | 공기조화 시스템 | |
JP2004226016A (ja) | 多室形空気調和装置 | |
JP3945948B2 (ja) | 空気調和装置 | |
CN212657796U (zh) | 空调器 | |
JP4073341B2 (ja) | 多室形空気調和装置およびその制御方法 | |
KR100748982B1 (ko) | 공기조화기 및 그 제어 방법 | |
JP2000220891A (ja) | 空気調和装置 | |
JPH04263742A (ja) | 冷凍装置 | |
JPH0737102Y2 (ja) | 空気調和装置 | |
JPS625051A (ja) | 混合冷媒を用いた冷凍機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040702 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050729 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050809 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050912 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051025 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051115 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091202 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101202 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111202 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121202 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131202 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |