JP3698132B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒回路で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開2001−280767号公報に開示されているように、冷凍サイクルを行う空気調和装置が知られている。この種の空気調和装置では、冷媒回路で冷媒を循環させることによって冷凍サイクルが行われる。また、冷媒回路での冷媒の循環方向を反転させることで、冷房運転と暖房運転の切り換えが行われる。
【0003】
冷房運転時の冷媒回路において、圧縮機で圧縮された冷媒は、室外熱交換器で室外空気に放熱して凝縮する。室外熱交換器で凝縮した冷媒は、膨張弁で減圧された後に室内熱交換器へ送られ、室内空気から吸熱して蒸発する。そして、室内熱交換器で蒸発した冷媒は、圧縮機へ吸入されて圧縮される。
【0004】
一方、暖房運転時の冷媒回路において、圧縮機で圧縮された冷媒は、室内熱交換器で室内空気に放熱して凝縮する。室外熱交換器で凝縮した冷媒は、膨張弁で減圧された後に室外熱交換器へ送られ、室外空気から吸熱して蒸発する。そして、室外熱交換器で蒸発した冷媒は、圧縮機へ吸入されて圧縮される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、上記従来の空気調和装置では、低圧冷媒を圧縮機で1回だけ圧縮する単段圧縮冷凍サイクルが行われる。このため、外気温が極めて低い状態(例えば−20℃程度)で暖房運転を行おうとすると、充分な暖房能力を得られないという問題があった。つまり、単段圧縮冷凍サイクルでは、室外熱交換器での冷媒蒸発温度を極めて低温の室外空気からも充分な熱量を吸熱できるような値に設定することができず、室外熱交換器での冷媒の吸熱量が不足してしまうことから、室内熱交換器での冷媒の放熱量が不足するという問題があった。
【0006】
この問題に対しては、冷媒を2段階に圧縮する、いわゆる2段圧縮冷凍サイクルを採用するという対策が考えられる。しかしながら、冷房運転時にまで2段圧縮冷凍サイクルを行うようにすると、単段圧縮冷凍サイクルを行う場合に比べて圧縮機への入力が嵩み、COP(成績係数)の低下を招くという問題がある。また、暖房運転時であっても、外気温がそれ程低くない状態(例えば5℃程度)では、2段圧縮冷凍サイクルを行うよりも単段圧縮冷凍サイクルを行う方が高いCOPを期待できる。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷凍サイクルを行う空気調和装置において、冷房運転時や外気温のそれ程低くない状態での暖房運転時のCOPを低下させることなく、外気温の極めて低い状態でも充分な暖房能力を発揮させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1及び請求項2の発明は、第1圧縮機(41)、第2圧縮機(42)、室外熱交換器(23)、及び室内熱交換器(81)が設けられた冷媒回路(15)で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行い、第1圧縮機(41)だけで冷媒を圧縮して単段圧縮冷凍サイクルを行う冷房運転と、第1圧縮機(41)だけで冷媒を圧縮して単段圧縮冷凍サイクルを行う第1暖房運転と、第2圧縮機( 42 で圧縮した冷媒を第1圧縮機( 41 で更に圧縮して二段圧縮冷凍サイクルを行う第2暖房運転とを相互に切り換えるための切換機構(100)を備える空気調和装置を対象とする。
【0009】
そして、請求項1の発明は、その対象とする空気調和装置において、上記切換機構(100)は、第1切換弁(21)、第2切換弁(22)、及び切換用逆止弁(93)によって構成される一方、上記第1切換弁(21)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する冷房用状態と第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通する暖房用状態とに切り換わる四方切換弁であって、第1のポートが第1圧縮機(41)の吸入側に、第2のポートが第1圧縮機(41)の吐出側に、第3のポートが室内熱交換器(81)に、第4のポートが第2圧縮機(42)の吐出側及び室外熱交換器(23)にそれぞれ接続され、上記第2切換弁(22)は、室外熱交換器( 23 )を第1圧縮機( 41 )の吐出側に連通させて第2圧縮機( 42 )の吸入側から遮断する冷房用状態と、室外熱交換器( 23 )を第1圧縮機( 41 )の吐出側から遮断して第2圧縮機( 42 )の吸入側に連通させる暖房用状態とに切り換わり、上記切換用逆止弁(93)は、第1切換弁(21)の第4のポートと室外熱交換器(23)を接続する配管(35)に設けられて、室外熱交換器(23)から第1切換弁(21)へ向かう冷媒の流通だけを許容しており、上記冷房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが冷房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 93 )が閉塞状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第2切換弁( 22 )を通って室外熱交換器( 23 )へ流入すると共に、上記室内熱交換器( 81 )で蒸発した冷媒が第1切換弁( 21 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入され、上記第1暖房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが暖房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 93 )が連通状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室内熱交換器( 81 )へ流入すると共に、上記室外熱交換器( 23 )で蒸発した冷媒が切換用逆止弁( 93 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入され、上記第2暖房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )及び第2圧縮機( 42 )が運転され、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが暖房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 93 )が閉塞状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室内熱交換器( 81 )へ流入し、上記室外熱交換器( 23 )で蒸発した冷媒が第2切換弁( 22 )を通って第2圧縮機( 42 )へ吸入され、上記第2圧縮機( 42 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入されるものである。
【0010】
また、請求項2の発明は、その対象とする空気調和装置において、上記切換機構(100)は、第1切換弁(21)、第2切換弁(22)、及び切換用逆止弁(95)によって構成される一方、上記第1切換弁(21)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する冷房用状態と第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通する暖房用状態とに切り換わる四方切換弁であって、第1のポートが第1圧縮機(41)の吸入側に、第2のポートが第1圧縮機(41)の吐出側に、第3のポートが室内熱交換器(81)に、第4のポートが室外熱交換器(23)にそれぞれ接続され、上記第2切換弁(22)は、室外熱交換器( 23 )を第1圧縮機( 41 )の吐出側に連通させて第2圧縮機( 42 )の吸入側から遮断する冷房用状態と、室外熱交換器( 23 )を第1圧縮機( 41 )の吐出側から遮断して第2圧縮機( 42 )の吸入側に連通させる暖房用状態とに切り換わり、上記切換用逆止弁(95)は、第1切換弁( 21 )の第1のポートと第1圧縮機( 41 )の吸入側を接続する吸入管( 43 )に設けられ、第1切換弁(21)の第1のポートから第1圧縮機(41)の吸入側へ向かう冷媒の流通だけを許容しており、上記冷媒回路( 15 )には、上記吸入管( 43 )における切換用逆止弁( 95 )の下流側と第2圧縮機( 42 )の吐出側を接続する吐出管( 46 )が設けられており、上記冷房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが冷房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 95 )が連通状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室外熱交換器( 23 )へ流入すると共に、上記室内熱交換器( 81 )で蒸発した冷媒が第1切換弁( 21 )及び切換用逆止弁( 95 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入され、上記第1暖房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換 弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが暖房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 95 )が連通状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室内熱交換器( 81 )へ流入すると共に、上記室外熱交換器( 23 )で蒸発した冷媒が第1切換弁( 21 )及び切換用逆止弁( 93 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入され、上記第2暖房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )及び第2圧縮機( 42 )が運転され、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが暖房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 95 )が閉塞状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室内熱交換器( 81 )へ流入し、上記室外熱交換器( 23 )で蒸発した冷媒が第2切換弁( 22 )を通って第2圧縮機( 42 )へ吸入され、上記第2圧縮機( 42 )から吐出された冷媒が吐出管( 46 )及び吸入管( 43 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入されるものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、室外熱交換器( 23 )に付着した霜を融かすために第1圧縮機( 41 )だけで冷媒を圧縮して単段圧縮冷凍サイクルを行うデフロスト運転が可能となっており、上記デフロスト運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが冷房用状態に設定され、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が室外熱交換器( 23 )へ供給されるものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3記載の空気調和装置において、第1暖房運転中又は第2暖房運転中には第1圧縮機(41)吐出された冷媒によって蓄熱媒体を加熱し、デフロスト運転中には第1圧縮機(41)へ吸入される冷媒を蓄熱媒体によって予め加熱する蓄熱器(65)を備えるものである。
【0013】
−作用−
請求項1、請求項2、及び請求項3の発明では、空気調和装置(10)において、冷房運転と第1暖房運転と第2暖房運転とが可能となる。冷房運転時には、第2圧縮機(42)が休止し、第1圧縮機(41)だけが冷媒を吸入して圧縮する。また、第1暖房運転時にも、第2圧縮機(42)が休止し、第1圧縮機(41)だけが冷媒を吸入して圧縮する。つまり、冷房運転時や第1暖房運転時には、単段圧縮冷凍サイクルが行われる。
【0014】
ここで、外気温がそれ程低くない場合には、室外熱交換器(23)での冷媒蒸発温度をそれ程下げなくても暖房能力は確保される。このため、冷凍サイクルの低圧をそれほど低く設定する必要はなく、冷凍サイクルの高低圧の差はそれほど大きくならない。従って、このような場合の運転としては、第1暖房運転が適している。
【0015】
これら発明の空気調和装置(10)において、第2暖房運転時には、第1圧縮機(41)と第2圧縮機(42)の両方が運転される。この第2暖房運転時において、室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒は、先ず第2圧縮機(42)で圧縮され、その後に第1圧縮機(41)で更に圧縮されてから室内熱交換器(81)へ向けて送り出される。つまり、第2暖房運転時には、2段圧縮冷凍サイクルが行われる。
【0016】
ここで、外気温が極めて低い場合には、室外熱交換器(23)での冷媒蒸発温度をかなり低くしなければ暖房能力を確保できない。このため、冷凍サイクルの低圧をかなり低く設定する必要があり、冷凍サイクルの高低圧の差が大きくなる。従って、このような場合の運転としては、第2暖房運転が適している。
【0017】
請求項1の発明において、冷房運転と第1暖房運転と第2暖房運転とは、切換機構(100)の動作によって切り換えられる。この切換機構(100)は、第1切換弁(21)、第2切換弁(22)、及び切換用逆止弁(93)によって構成される。
【0018】
冷房運転時には、第1切換弁(21)及び第2切換弁(22)が冷房用状態となる。そして、第1圧縮機(41)の吐出冷媒が第2切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)へ送られると共に、室内熱交換器(81)で蒸発した冷媒が第1切換弁(21)を通って第1圧縮機(41)へ吸入される。
【0019】
第1暖房運転時及び第2暖房運転時には、第1切換弁(21)及び第2切換弁(22)が暖房用状態となる。そして、第1暖房運転では、第1圧縮機(41)の吐出冷媒が第1切換弁(21)を通って室内熱交換器(81)へ送られると共に、室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒が切換用逆止弁(93)及び第1切換弁(21)を通って第1圧縮機(41)へ吸入される。一方、第2暖房運転では、第1圧縮機(41)の吐出冷媒が第1切換弁(21)を通って室内熱交換器(81)へ送られる。また、室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒が第2切換弁(22)を通って第2圧縮機(42)へ吸入され、第2圧縮機(42)で圧縮された後に第1切換弁(21)を通って第1圧縮機(41)へ吸入される。
【0020】
請求項2の発明において、冷房運転と第1暖房運転と第2暖房運転とは、切換機構(100)の動作によって切り換えられる。この切換機構(100)は、第1切換弁(21)、第2切換弁(22)、及び切換用逆止弁(95)によって構成される。
【0021】
冷房運転時には、第1切換弁(21)及び第2切換弁(22)が冷房用状態となる。そして、第1圧縮機(41)の吐出冷媒が第1切換弁(21)を通って室外熱交換器(23)へ送られると共に、室内熱交換器(81)で蒸発した冷媒が第1切換弁(21)及び切換用逆止弁(95)を通って第1圧縮機(41)へ吸入される。
【0022】
第1暖房運転時及び第2暖房運転時には、第1切換弁(21)及び第2切換弁(22)が暖房用状態となる。そして、第1暖房運転では、第1圧縮機(41)の吐出冷媒が第1切換弁(21)を通って室内熱交換器(81)へ送られると共に、室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒が第1切換弁(21)及び切換用逆止弁(93)を通って第1圧縮機(41)へ吸入される。一方、第2暖房運転では、第1圧縮機(41)の吐出冷媒が第1切換弁(21)を通って室内熱交換器(81)へ送られる。また、室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒が第2切換弁(22)を通って第2圧縮機(42)へ吸入され、第2圧縮機(42)で圧縮された後に第1圧縮機(41)へ吸入される。
【0023】
請求項3の発明では、冷房運転と第1暖房運転と第2暖房運転とに加えて、デフロスト運転も可能となる。デフロスト運転時には、第2圧縮機(42)が休止し、第1圧縮機(41)だけが冷媒を吸入して圧縮する。室外熱交換器(23)へは、第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒が導入され、この冷媒によって室外熱交換器(23)に付着した霜が融かされる。
【0024】
請求項4の発明では、空気調和装置(10)に蓄熱器(65)が設けられる。第1暖房運転中や第2暖房運転中において、蓄熱器(65)では、第1圧縮機(41)から吐出された冷媒によって蓄熱媒体が加熱される。一方、デフロスト運転中の蓄熱器(65)において、第1圧縮機(41)へ向かって流れる冷媒は、第1暖房運転中や第2暖房運転中に加熱された蓄熱媒体によって加熱されてから第1圧縮機(41)へ吸入される。そして、室外熱交換器(23)へは、蓄熱器(65)で加熱された後に第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒が供給され、この冷媒によって室外熱交換器(23)に付着した霜が融かされる。
【0025】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
図1に示すように、本実施形態に係る空気調和装置(10)は、室外機(11)と室内機(12)とを1台ずつ備えている。また、上記空気調和装置(10)は、冷媒回路(15)と蓄熱器(65)とを備えている。
【0027】
上記冷媒回路(15)は、室外回路(20)、室内回路(80)、液側連絡管(16)、及びガス側連絡管(17)により構成されている。室内回路(80)は、液側連絡管(16)及びガス側連絡管(17)を介して室外回路(20)に接続されている。
【0028】
上記室外回路(20)は、室外機(11)に収納されている。室外回路(20)には、第1圧縮機(41)、第2圧縮機(42)、第1切換弁である第1四方切換弁(21)、第2切換弁である第2四方切換弁(22)、室外熱交換器(23)、室外膨張弁(25)、ブリッジ回路(30)、レシーバ(24)、過冷却熱交換器(60)、液側閉鎖弁(26)、及びガス側閉鎖弁(27)が設けられている。
【0029】
第1圧縮機(41)は、全密閉型のスクロール圧縮機である。第1圧縮機(41)の吸入側には、第1吸入管(43)の一端が接続されている。この第1吸入管(43)の他端は、第1四方切換弁(21)の第1のポートに接続されている。一方、第1圧縮機(41)の吐出側には、第1吐出管(44)の一端が接続されている。この第1吐出管(44)は、他端側で第1分岐管(44a)と第2分岐管(44b)とに分岐されている。そして、第1吐出管(44)は、その第1分岐管(44a)が第1四方切換弁(21)の第2のポートに接続され、その第2分岐管(44b)が第2四方切換弁(22)の第2のポートに接続されている。
【0030】
第1吐出管(44)には、油分離器(51)が設けられている。油分離器(51)は、第1圧縮機(41)の吐出冷媒から冷凍機油を取り除くためのものであって、油戻し管(52)の一端が接続されている。この油戻し管(52)は、その他端が第1吸入管(43)に接続されている。また、油戻し管(52)には、油戻し電磁弁(53)が設けられている。
【0031】
第2圧縮機(42)は、全密閉型のスクロール圧縮機である。第2圧縮機(42)の吸入側には、第2吸入管(45)の一端が接続されている。この第2吸入管(45)の他端は、第2四方切換弁(22)の第1のポートに接続されている。一方、第2圧縮機(42)の吐出側には、第2吐出管(46)の一端が接続されている。この第2吐出管(46)は、他端側で第1分岐管(46a)と第2分岐管(46b)とに分岐されている。そして、第2吐出管(46)は、その第1分岐管(46a)が接続管(35)に接続され、その第2分岐管(46b)が第1吐出管(44)の第2分岐管(44b)に接続されている。また、第1分岐管(46a)と第2分岐管(46b)には、逆止弁(91,92)が1つずつ設けられている。各逆止弁(91,92)は、第2圧縮機(42)から吐出される方向の冷媒の流通だけを許容する。尚、接続管(35)については後述する。
【0032】
第2吸入管(45)には、均油管(54)の一端が接続されている。この均油管(54)は、その一端が第1圧縮機(41)のケーシングに接続されている。また、均油管(54)には、均油電磁弁(55)が設けられている。この均油電磁弁(55)を開くと、第1圧縮機(41)のケーシング内に溜まった冷凍機油が第2圧縮機(42)へ吸入され、第1圧縮機(41)と第2圧縮機(42)とで冷凍機油の貯留量が平均化される。
【0033】
上記室外熱交換器(23)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。この室外熱交換器(23)は、その一端が第2四方切換弁(22)の第4のポートに接続され、その他端がブリッジ回路(30)に接続されている。そして、室外熱交換器(23)では、冷媒回路(15)を循環する冷媒と室外空気とが熱交換を行う。
【0034】
接続管(35)は、その一端が第2四方切換弁(22)と室外熱交換器(23)の間の配管に接続され、その他端が第1四方切換弁(21)の第4のポートに接続されている。つまり、この接続管(35)は、第1四方切換弁(21)の第4のポートと室外熱交換器(23)を接続する配管を構成している。
【0035】
上記接続管(35)には、切換用逆止弁(93)が設けられている。この切換用逆止弁(93)は、室外熱交換器(23)から第1四方切換弁(21)へ向かう方向の冷媒の流通だけを許容する。第2吐出管(46)の第1分岐管(46a)は、接続管(35)における切換用逆止弁(93)と第1四方切換弁(21)の間に接続されている。そして、上記冷媒回路(15)では、第1四方切換弁(21)、第2四方切換弁(22)、及び切換用逆止弁(93)が切換機構(100)を構成している。
【0036】
ブリッジ回路(30)は、第1管路(31)、第2管路(32)、第3管路(33)、及び第4管路(34)をブリッジ状に接続して構成されている。このブリッジ回路(30)において、第1管路(31)の出口端が第2管路(32)の出口端と接続し、第2管路(32)の入口端が第3管路(33)の出口端と接続し、第3管路(33)の入口端が第4管路(34)の入口端と接続し、第4管路(34)の出口端が第1管路(31)の入口端と接続している。
【0037】
また、第1〜第4の各管路(31〜34)には、逆止弁が1つずつ設けられている。第1管路(31)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許容する逆止弁(CV-1)が設けられている。第2管路(32)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許容する逆止弁(CV-2)が設けられている。第3管路(33)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許容する逆止弁(CV-3)が設けられている。第4管路(34)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許容する逆止弁(CV-4)が設けられている。
【0038】
このブリッジ回路(30)は、第1管路(31)の入口端及び第4管路(34)の出口端が室外熱交換器(23)に、第1管路(31)の出口端及び第2管路(32)の出口端がレシーバ(24)に、第2管路(32)の入口端及び第3管路(33)の出口端が液側閉鎖弁(26)に、第3管路(33)の入口端及び第4管路(34)の入口端が室外膨張弁(25)にそれぞれ接続されている。
【0039】
過冷却熱交換器(60)には、第1冷媒流路(61)と第2冷媒流路(62)とが形成されている。第1冷媒流路(61)は、その一端がレシーバ(24)に接続され、その他端が室外膨張弁(25)に接続されている。一方、第2冷媒流路(62)は、過冷却用配管(63)の途中に設けられている。そして、過冷却熱交換器(60)では、第1冷媒流路(61)を流れる冷媒と、第2冷媒流路(62)を流れる冷媒とが熱交換する。
【0040】
過冷却用配管(63)は、その一端がレシーバ(24)に接続され、その他端が第1吸入管(43)に接続されている。また、この過冷却用配管(63)には、レシーバ(24)と過冷却熱交換器(60)の間に過冷却用膨張弁(64)が設けられている。
【0041】
蓄熱器(65)は、タンク(66)と蓄熱用熱交換器(67)とを備え、室外機(11)に収納されている。タンク(66)には、エチレングリコール水溶液等の不凍液が蓄熱媒体として貯留されている。蓄熱用熱交換器(67)は、伝熱管により構成され、タンク(66)内の蓄熱媒体に浸漬されている。この蓄熱用熱交換器(67)は、その一端が第1四方切換弁(21)の第3のポートに接続され、その他端がガス側閉鎖弁(27)に接続されている。
【0042】
上述のように、第1四方切換弁(21)は、その第1のポートが第1圧縮機(41)の吸入側に、その第2のポートが第1圧縮機(41)の吐出側に、その第3のポートが蓄熱用熱交換器(67)に、その第4のポートが接続管(35)にそれぞれ接続されている。そして、第1四方切換弁(21)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通するオン状態(図1に破線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通するオフ状態(図1に実線で示す状態)とに切り換わる。
【0043】
一方、第2四方切換弁(22)は、その第1のポートが第2圧縮機(42)の吸入側に、その第2のポートが第1吐出管(44)の第2分岐管(44b)に、その第4のポートが室外熱交換器(23)にそれぞれ接続されている。また、この第2四方切換弁(22)は、その第3のポートが封止されている。そして、第2四方切換弁(22)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通するオン状態(図1に破線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通するオフ状態(図1に実線で示す状態)とに切り換わる。つまり、第2四方切換弁(22)は、三方弁として用いられている。
【0044】
室外回路(20)には、更に連通管(36)が設けられている。この連通管(36)は、その一端がレシーバ(24)の上端部接続され、その他端が第1吐出管(44)に接続されている。また、連通管(36)には、バネ付きの逆止弁(94)が設けられている。この逆止弁(94)は、空気調和装置(10)の停止中にレシーバ(24)の内圧が異常に高くなった場合にだけ連通状態となる。
【0045】
上記室内回路(80)は、室内機(12)に設けられている。この室内回路(80)には、室内熱交換器(81)が設けられている。室内熱交換器(81)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室内熱交換器(81)では、冷媒回路(15)を循環する冷媒と室内空気とが熱交換を行う。
【0046】
上記液側連絡管(16)は、その一端が液側閉鎖弁(26)に接続され、他端が室内回路(80)に接続されている。上記ガス側連絡管(17)は、その一端がガス側閉鎖弁(27)に接続され、他端が室内回路(80)に接続されている。
【0047】
上記室外機(11)には、室外ファン(70)が設けられている。この室外ファン(70)は、室外熱交換器(23)へ室外空気を送るためのものである。一方、上記室内機(12)には、室内ファン(85)が設けられている。この室内ファン(85)は、室内熱交換器(81)へ室内空気を送るためのものである。
【0048】
本実施形態の空気調和装置(10)には、各種のセンサ等が設けられている。
【0049】
具体的に、室外機(11)には、室外空気の温度を検出するための外気温センサ(71)が設けられている。また、室外熱交換器(23)には、その伝熱管温度を検出するための室外熱交換器温度センサ(72)が設けられている。第1吸入管(43)には、第1圧縮機(41)の吸入冷媒温度を検出するための第1吸入温度センサ(73)と、第1圧縮機(41)の吸入冷媒圧力を検出するための第1吸入圧力センサ(74)とが設けられている。第1吐出管(44)には、第1圧縮機(41)の吐出冷媒温度を検出するための吐出温度センサ(77)と、第1圧縮機(41)の吐出冷媒圧力を検出するための吐出圧力センサ(78)とが設けられている。第2吸入管(45)には、第2圧縮機(42)の吸入冷媒温度を検出するための第2吸入温度センサ(75)と、第2圧縮機(42)の吸入冷媒圧力を検出するための第2吸入圧力センサ(76)とが設けられている。
【0050】
一方、室内機(12)には、室内空気の温度を検出するための内気温センサ(86)が設けられている。また、室内熱交換器(81)には、その伝熱管温度を検出するための室内熱交換器温度センサ(87)が設けられている。
【0051】
−運転動作−
空気調和装置(10)の運転動作について説明する。この空気調和装置(10)は、冷房運転、第1暖房運転、第2暖房運転、及びデフロスト運転を行う。冷房運転と第1暖房運転と第2暖房運転とデフロスト運転とは、切換機構(100)の動作によって相互に切り換えられる。
【0052】
《冷房運転》
冷房運転時の動作について、図1を参照しながら説明する。
【0053】
冷房運転時において、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオン状態(図1に破線で示す状態)となる。また、油戻し電磁弁(53)と均油電磁弁(55)は、何れも適宜開閉される。この状態において、第1圧縮機(41)が運転され、第2圧縮機(42)が休止させられる。そして、冷媒回路(15)では、冷媒が循環し、いわゆる単段冷凍サイクルが行われる。
【0054】
第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒は、第1吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、第1吐出管(44)の第2分岐管(44b)へ流入し、第2四方切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)へ導入される。室外熱交換器(23)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(23)で凝縮した冷媒は、ブリッジ回路(30)の第1管路(31)を通ってレシーバ(24)へ流入する。
【0055】
レシーバ(24)から流出した液冷媒は、その一部が過冷却用膨張弁(64)で減圧された後に過冷却熱交換器(60)の第2冷媒流路(62)へ導入され、残りが過冷却熱交換器(60)の第1冷媒流路(61)へ導入される。過冷却熱交換器(60)では、第2冷媒流路(62)の冷媒が第1冷媒流路(61)の冷媒から吸熱して蒸発し、第1冷媒流路(61)の冷媒が冷却される。冷却されて過冷却度の増大した冷媒は、第1冷媒流路(61)から出て室外膨張弁(25)へ送られる。一方、第2冷媒流路(62)で蒸発した冷媒は、過冷却用配管(63)を通って第1圧縮機(41)の吸入側へ送られる。
【0056】
室外膨張弁(25)へ送られた冷媒は、室外膨張弁(25)を通過する際に減圧される。室外膨張弁(25)で減圧された冷媒は、ブリッジ回路(30)の第3管路(33)から液側連絡管(16)へ導入される。その後、この冷媒は、室内回路(80)へ流入し、室内熱交換器(81)へ導入される。室内熱交換器(81)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。つまり、室内熱交換器(81)では、室内空気が冷却される。
【0057】
室内熱交換器(81)で蒸発した冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室外回路(20)へ流入する。この冷媒は、蓄熱用熱交換器(67)と第1四方切換弁(21)を順に通過し、第1吸入管(43)へ流入する。その後、この冷媒は、過冷却用配管(63)から送り込まれた冷媒と合流し、第1圧縮機(41)へ吸入される。第1圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0058】
《第1暖房運転》
第1暖房運転時の動作について、図2を参照しながら説明する。この第1暖房運転は、外気温がそれ程低くない場合(例えば0℃以上の場合)に行われる。
【0059】
第1暖房運転時において、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオフ状態(図2に実線で示す状態)となる。また、油戻し電磁弁(53)と均油電磁弁(55)は、何れも適宜開閉される。この状態において、第1圧縮機(41)が運転され、第2圧縮機(42)が休止させられる。そして、冷媒回路(15)では、冷媒が循環し、いわゆる単段冷凍サイクルが行われる。
【0060】
第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒は、第1吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、第1四方切換弁(21)を通過して蓄熱用熱交換器(67)へ流入する。蓄熱器(65)では、蓄熱用熱交換器(67)へ流入した冷媒が蓄熱媒体に対して放熱し、蓄熱媒体が加熱される。蓄熱用熱交換器(67)から出た冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室内回路(80)へ流入し、室内熱交換器(81)へ導入される。室内熱交換器(81)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。つまり、室内熱交換器(81)では、室内空気が加熱される。
【0061】
室内熱交換器(81)で凝縮した冷媒は、液側連絡管(16)を通って室外回路(20)へ流入する。その後、この冷媒は、ブリッジ回路(30)の第2管路(32)を通ってレシーバ(24)へ流入する。
【0062】
レシーバ(24)から流出した液冷媒は、その一部が過冷却用膨張弁(64)で減圧された後に過冷却熱交換器(60)の第2冷媒流路(62)へ導入され、残りが過冷却熱交換器(60)の第1冷媒流路(61)へ導入される。過冷却熱交換器(60)では、第2冷媒流路(62)の冷媒が第1冷媒流路(61)の冷媒から吸熱して蒸発し、第1冷媒流路(61)の冷媒が冷却される。冷却されて過冷却度の増大した冷媒は、第1冷媒流路(61)から出て室外膨張弁(25)へ送られる。一方、第2冷媒流路(62)で蒸発した冷媒は、過冷却用配管(63)を通って第1圧縮機(41)の吸入側へ送られる。
【0063】
室外膨張弁(25)へ送られる冷媒は、室外膨張弁(25)を通過する際に減圧される。室外膨張弁(25)で減圧された冷媒は、ブリッジ回路(30)の第4管路(34)を通過し、室外熱交換器(23)へ導入される。室外熱交換器(23)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒は、接続管(35)を流れ、第1四方切換弁(21)を通過して第1吸入管(43)へ流入する。その後、この冷媒は、過冷却用配管(63)から送り込まれた冷媒と合流し、第1圧縮機(41)へ吸入される。第1圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0064】
《第2暖房運転》
第2暖房運転時の動作について、図3を参照しながら説明する。この第2暖房運転は、外気温が比較的低い場合(例えば−20℃〜0℃程度の場合)に行われる。
【0065】
第2暖房運転時において、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオフ状態(図3に実線で示す状態)となる。また、油戻し電磁弁(53)と均油電磁弁(55)は、何れも適宜開閉される。この状態において、第1圧縮機(41)と第2圧縮機(42)の両方が運転される。そして、冷媒回路(15)では、冷媒が循環し、いわゆる二段冷凍サイクルが行われる。
【0066】
第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒は、第1吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、第1四方切換弁(21)を通過して蓄熱用熱交換器(67)へ流入する。蓄熱器(65)では、蓄熱用熱交換器(67)へ流入した冷媒が蓄熱媒体に対して放熱し、蓄熱媒体が加熱される。蓄熱用熱交換器(67)から出た冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室内回路(80)へ流入し、室内熱交換器(81)へ導入される。室内熱交換器(81)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。つまり、室内熱交換器(81)では、室内空気が加熱される。
【0067】
室内熱交換器(81)で凝縮した冷媒は、液側連絡管(16)を通って室外回路(20)へ流入する。その後、この冷媒は、ブリッジ回路(30)の第2管路(32)を通ってレシーバ(24)へ流入する。
【0068】
レシーバ(24)から流出した液冷媒は、その一部が過冷却用膨張弁(64)で中間圧にまで減圧されて過冷却熱交換器(60)の第2冷媒流路(62)へ導入され、残りが過冷却熱交換器(60)の第1冷媒流路(61)へ導入される。過冷却熱交換器(60)では、第2冷媒流路(62)の冷媒が第1冷媒流路(61)の冷媒から吸熱して蒸発し、第1冷媒流路(61)の冷媒が冷却される。冷却されて過冷却度の増大した冷媒は、第1冷媒流路(61)から出て室外膨張弁(25)へ送られる。一方、第2冷媒流路(62)で蒸発した冷媒は、過冷却用配管(63)を通って第1圧縮機(41)の吸入側へ送られる。
【0069】
室外膨張弁(25)へ送られる冷媒は、室外膨張弁(25)を通過する際に低圧にまで減圧される。室外膨張弁(25)で減圧された冷媒は、ブリッジ回路(30)の第4管路(34)を通過し、室外熱交換器(23)へ導入される。室外熱交換器(23)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒は、第2四方切換弁(22)を通過して第2吸入管(45)へ流入し、第2圧縮機(42)へ吸入される。
【0070】
第2圧縮機(42)は、吸入した冷媒を圧縮する。第2圧縮機(42)で圧縮されて中間圧となった冷媒は、第2吐出管(46)へ吐出される。この中間圧の冷媒は、第2吐出管(46)の第1分岐管(46a)から接続管(35)を通り、第1四方切換弁(21)を通過して第1吸入管(43)へ流入する。その後、この冷媒は、過冷却用配管(63)から送り込まれた冷媒と合流し、第1圧縮機(41)へ吸入される。第1圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮し、圧縮されて高圧となった冷媒を吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0071】
《デフロスト運転》
デフロスト運転時の動作について、図4を参照しながら説明する。このデフロスト運転は、室外熱交換器(23)に付着した霜を融かすための運転であって、第1暖房運転中や第2暖房運転中に適宜行われる。
【0072】
デフロスト運転時において、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオン状態(図4に破線で示す状態)となる。また、過冷却用膨張弁(64)は、全閉状態に保持される。この状態において、第1圧縮機(41)が運転され、第2圧縮機(42)が休止させられる。そして、冷媒回路(15)では、冷房運転時とほぼ同様に冷媒が循環する。つまり、このデフロスト運転では、いわゆる逆サイクルデフロストが行われる。
【0073】
第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒は、第1吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、第1吐出管(44)の第2分岐管(44b)へ流入し、第2四方切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)へ導入される。室外熱交換器(23)では、導入された冷媒によって霜が融かされる。室外熱交換器(23)から出た冷媒は、レシーバ(24)と過冷却熱交換器(60)を順に通過し、室外膨張弁(25)へ送られる。この冷媒は、室外膨張弁(25)で減圧された後に室内回路(80)へ送られ、室内熱交換器(81)を通過後に蓄熱器(65)の蓄熱用熱交換器(67)へ導入される。
【0074】
蓄熱用熱交換器(67)へ導入された冷媒は、暖房運転中に加熱されたタンク(66)内の蓄熱媒体と熱交換する。そして、蓄熱用熱交換器(67)では、冷媒が蓄熱媒体から吸熱して蒸発する。蓄熱用熱交換器(67)で蒸発した冷媒は、第1四方切換弁(21)を通過し、第1吸入管(43)を通って第1圧縮機(41)へ吸入される。第1圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返され、蓄熱器(65)に蓄えられた熱を利用して室外熱交換器(23)の除霜が行われる。
【0075】
《第1圧縮機の故障時》
本実施形態の空気調和装置(10)では、第1圧縮機(41)が故障して運転不能に陥った場合であっても、第2圧縮機(42)だけを運転して暖房運転を行うことができる。このような第2圧縮機(42)のみを用いた暖房運転時の動作について、図5を参照しながら説明する。
【0076】
この運転時において、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオフ状態(図5に実線で示す状態)となる。また、過冷却用膨張弁(64)は、全閉状態に保持される。この状態において、運転可能な第2圧縮機(42)だけが運転される。そして、冷媒回路(15)では、冷媒が循環し、いわゆる単段冷凍サイクルが行われる。
【0077】
第2圧縮機(42)で圧縮された冷媒は、第2吐出管(46)へ吐出される。この冷媒は、第2吐出管(46)の第2分岐管(46b)を通って第1吐出管(44)の第2分岐管(44b)へ流入し、第1四方切換弁(21)を通過して蓄熱用熱交換器(67)へ流入する。蓄熱器(65)では、蓄熱用熱交換器(67)へ流入した冷媒が蓄熱媒体に対して放熱し、蓄熱媒体が加熱される。蓄熱用熱交換器(67)から出た冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室内回路(80)へ流入し、室内熱交換器(81)へ導入される。室内熱交換器(81)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。つまり、室内熱交換器(81)では、室内空気が加熱される。
【0078】
室内熱交換器(81)で凝縮した冷媒は、液側連絡管(16)を通って室外回路(20)へ流入する。その後、この冷媒は、ブリッジ回路(30)の第2管路(32)を通ってレシーバ(24)へ流入する。レシーバ(24)から流出した液冷媒は、過冷却熱交換器(60)を通過後に室外膨張弁(25)へ送られ、室外膨張弁(25)を通過する際に減圧される。
【0079】
室外膨張弁(25)で減圧された冷媒は、ブリッジ回路(30)の第4管路(34)を通過し、室外熱交換器(23)へ導入される。室外熱交換器(23)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒は、第2四方切換弁(22)を通過して第2吸入管(45)へ流入し、第1圧縮機(41)へ吸入される。第1圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0080】
−実施形態1の効果−
本実施形態1の空気調和装置(10)では、単段圧縮冷凍サイクルの行われる第1暖房運転と、2段圧縮冷凍サイクルの行われる第2暖房運転とが可能となっている。このため、外気温が極めて低くて単段圧縮冷凍サイクルでは必要な暖房能力が得られない場合には、第2暖房運転を行うことで充分な暖房能力を確保できる。その一方、外気温がそれ程低くなくて単段圧縮冷凍サイクルでも充分な暖房能力が得られる場合には、第1暖房運転を行うことで従来の空気調和装置(10)と同様のCOPを得ることも可能である。従って、本実施形態によれば、外気温のそれ程低くない状態での暖房運転時において空気調和装置(10)のCOPが低下するのを回避できると同時に、外気温の極めて低い状態でも充分な暖房能力を発揮させることができる。
【0081】
また、本実施形態の空気調和装置(10)によれば、室内熱交換器(81)で冷媒が吸熱した熱だけでなく、蓄熱器(65)の蓄熱媒体に蓄えられた熱をも利用して、室外熱交換器(23)のデフロストを行うことができる。このため、室外熱交換器(23)のデフロストに要する時間を短縮することが可能となる。従って、本実施形態によれば、室内の暖房を休止せざるを得ないデフロスト運転に要する時間を短縮でき、室外熱交換器(23)のデフロストに伴う快適性の低下を抑制できる。
【0082】
【発明の実施の形態2】
本発明の実施形態2は、上記実施形態1における冷媒回路(15)の構成を変更し、室外回路(20)から蓄熱器(65)や過冷却熱交換器(60)などを省略したものである。ここでは、本実施形態の室外回路(20)について説明する。
【0083】
図6に示すように、室外回路(20)には、第1圧縮機(41)、第2圧縮機(42)、第1四方切換弁(21)、第2四方切換弁(22)、室外熱交換器(23)、室外膨張弁(25)、ブリッジ回路(30)、レシーバ(24)、液側閉鎖弁(26)、及びガス側閉鎖弁(27)が設けられている。これらの機器自体の構成は、上記実施形態1と同様である。
【0084】
第1圧縮機(41)は、その吸入側に第1吸入管(43)の一端が接続され、その吐出側に第1吐出管(44)の一端が接続されている。第1吸入管(43)は、その他端が第1四方切換弁(21)の第1のポートに接続されている。また、第1吸入管(43)には、切換用逆止弁(95)が設けられている。この切換用逆止弁(95)は、第1四方切換弁(21)から第1圧縮機(41)へ向かう冷媒の流通だけを許容する。一方、第1吐出管(44)は、他端側で第1分岐管(44a)と第2分岐管(44b)とに分岐されている。第1吐出管(44)は、その第1分岐管(44a)が第1四方切換弁(21)の第2のポートに接続され、その第2分岐管(44b)が第2四方切換弁(22)の第2のポートに接続されている。そして、上記冷媒回路(15)では、第1四方切換弁(21)、第2四方切換弁(22)、及び切換用逆止弁(95)が切換機構(100)を構成している。
【0085】
第2圧縮機(42)は、その吸入側に第2吸入管(45)の一端が接続され、その吐出側に第2吐出管(46)の一端が接続されている。第2吸入管(45)は、その他端が第2四方切換弁(22)の第1のポートに接続されている。一方、第2吐出管(46)は、その他端が第1吸入管(43)における切換用逆止弁(95)と第1圧縮機(41)の間に接続されている。また、第2吐出管(46)には、逆止弁(96)が設けられている。この逆止弁(96)は、第2圧縮機(42)から第1吸入管(43)へ向かう冷媒の流通だけを許容する。
【0086】
更に、第2吐出管(46)には、油分離器(51)が設けられている。油分離器(51)は、第2圧縮機(42)の吐出冷媒から冷凍機油を取り除くためのものであって、第2圧縮機(42)と切換用逆止弁(95)の間に配置されている。この油分離器(51)には、油戻し管(52)の一端が接続されている。この油戻し管(52)は、その他端が第2吸入管(45)に接続されている。また、油戻し管(52)には、キャピラリチューブ(CP)が設けられている。
【0087】
室外回路(20)には、バイパス管(37)が設けられている。このバイパス管(37)は、その一端が第2吸入管(45)に接続され、その他端が第2吐出管(46)における油分離器(51)と逆止弁(96)の間に接続されている。バイパス管(37)には、逆止弁(97)が設けられている。この逆止弁(97)は、バイパス管(37)の一端から他端へ向かう冷媒の流通だけを許容する。
【0088】
上記室外熱交換器(23)は、その一端が第2四方切換弁(22)の第4のポートに接続され、その他端がブリッジ回路(30)に接続されている。このブリッジ回路(30)には、上記実施形態1と同様に、レシーバ(24)と、室外膨張弁(25)と、液側閉鎖弁(26)とが接続されている。ただし、本実施形態において、室外膨張弁(25)は、レシーバ(24)に対して直接に接続されている。
【0089】
上述のように、第1四方切換弁(21)は、その第1のポートが第1圧縮機(41)の吸入側に、その第2のポートが第1圧縮機(41)の吐出側に、その第4のポートが室外熱交換器(23)にそれぞれ接続されている。また、この第1四方切換弁(21)は、その第3のポートがガス側閉鎖弁(27)に接続されている。そして、第1四方切換弁(21)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通するオン状態(図6に破線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通するオフ状態(図6に実線で示す状態)とに切り換わる。
【0090】
一方、第2四方切換弁(22)は、その第1のポートが第2圧縮機(42)の吸入側に、その第2のポートが第1吐出管(44)の第2分岐管(44b)にそれぞれ接続されている。また、この第2四方切換弁(22)は、その第3のポートが封止され、その第4のポートが室外熱交換器(23)に接続されている。そして、第2四方切換弁(22)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通するオン状態(図6に破線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通するオフ状態(図6に実線で示す状態)とに切り換わる。つまり、第2四方切換弁(22)は、三方弁として用いられている。
【0091】
本実施形態の室外回路(20)には、上記実施形態1と同様に、室外熱交換器温度センサ(72)、第1吸入温度センサ(73)、第1吸入圧力センサ(74)、吐出温度センサ(77)、第2吸入温度センサ(75)、及び第2吸入圧力センサ(76)が設けられている。ただし、この室外回路(20)の第1吐出管(44)には、上記実施形態1の吐出圧力センサ(78)に代えて、高圧圧力スイッチ(79)が設けられている。
【0092】
−運転動作−
空気調和装置(10)の運転動作について説明する。この空気調和装置(10)は、冷房運転と、第1暖房運転と、第2暖房運転と、デフロスト運転とを行う。冷房運転と第1暖房運転と第2暖房運転とデフロスト運転とは、切換機構(100)の動作によって相互に切り換えられる。
【0093】
《冷房運転》
冷房運転時の動作について、図6を参照しながら説明する。
【0094】
冷房運転時において、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオン状態(図6に破線で示す状態)となる。この状態において、第1圧縮機(41)が運転され、第2圧縮機(42)が休止させられる。そして、冷媒回路(15)では、冷媒が循環し、いわゆる単段冷凍サイクルが行われる。
【0095】
第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒は、第1吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、第1四方切換弁(21)を通って室外熱交換器(23)へ導入される。室外熱交換器(23)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(23)で凝縮した冷媒は、ブリッジ回路(30)の第1管路(31)を通ってレシーバ(24)へ流入する。
【0096】
レシーバ(24)から流出した液冷媒は、室外膨張弁(25)で減圧された後に、ブリッジ回路(30)の第3管路(33)を通って液側連絡管(16)へ流入する。その後、この冷媒は、液側連絡管(16)を通って室内回路(80)へ流入し、室内熱交換器(81)へ導入される。室内熱交換器(81)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。つまり、室内熱交換器(81)では、室内空気が冷却される。
【0097】
室内熱交換器(81)で蒸発した冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室外回路(20)へ流入する。この冷媒は、第1四方切換弁(21)を通過し、第1吸入管(43)を通って第1圧縮機(41)へ吸入される。第1圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0098】
《第1暖房運転》
第1暖房運転時の動作について、図7を参照しながら説明する。この第1暖房運転は、外気温がそれ程低くない場合(例えば0℃以上の場合)に行われる。
【0099】
第1暖房運転時において、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオフ状態(図7に実線で示す状態)となる。この状態において、第1圧縮機(41)が運転され、第2圧縮機(42)が休止させられる。そして、冷媒回路(15)では、冷媒が循環し、いわゆる単段冷凍サイクルが行われる。
【0100】
第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒は、第1吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、第1四方切換弁(21)を通過してガス側連絡管(17)へ流入する。その後、この冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室内回路(80)へ流入し、室内熱交換器(81)へ導入される。室内熱交換器(81)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。つまり、室内熱交換器(81)では、室内空気が加熱される。
【0101】
室内熱交換器(81)で凝縮した冷媒は、液側連絡管(16)を通って室外回路(20)へ流入する。その後、この冷媒は、ブリッジ回路(30)の第2管路(32)を通ってレシーバ(24)へ流入する。レシーバ(24)から流出した液冷媒は、室外膨張弁(25)で減圧された後に、ブリッジ回路(30)の第4管路(34)を通って室外熱交換器(23)へ導入される。室外熱交換器(23)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。
【0102】
室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒は、第1四方切換弁(21)を通過して第1吸入管(43)へ流入し、第1圧縮機(41)へ吸入される。第1圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0103】
《第2暖房運転》
第2暖房運転時の動作について、図8を参照しながら説明する。この第2暖房運転は、外気温が比較的低い場合(例えば−20℃〜0℃程度の場合)に行われる。
【0104】
第2暖房運転時において、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオフ状態(図8に実線で示す状態)となる。この状態において、第1圧縮機(41)と第2圧縮機(42)の両方が運転される。そして、冷媒回路(15)では、冷媒が循環し、いわゆる二段冷凍サイクルが行われる。
【0105】
第1圧縮機(41)で圧縮された冷媒は、第1吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、第1四方切換弁(21)を通過してガス側連絡管(17)へ流入する。その後、この冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室内回路(80)へ流入し、室内熱交換器(81)へ導入される。室内熱交換器(81)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。つまり、室内熱交換器(81)では、室内空気が加熱される。
【0106】
室内熱交換器(81)で凝縮した冷媒は、液側連絡管(16)を通って室外回路(20)へ流入する。その後、この冷媒は、ブリッジ回路(30)の第2管路(32)を通ってレシーバ(24)へ流入する。レシーバ(24)から流出した液冷媒は、室外膨張弁(25)で減圧された後に、ブリッジ回路(30)の第4管路(34)を通って室外熱交換器(23)へ導入される。室外熱交換器(23)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。
【0107】
室外熱交換器(23)で蒸発した冷媒は、第2四方切換弁(22)を通過して第2吸入管(45)へ流入し、第2圧縮機(42)へ吸入される。第2圧縮機(42)は、吸入した冷媒を圧縮する。第2圧縮機(42)で圧縮されて中間圧となった冷媒は、第2吐出管(46)へ吐出される。この中間圧の冷媒は、第2吐出管(46)から第1吸入管(43)を通って、第1圧縮機(41)へ吸入される。第1圧縮機(41)は、吸入した冷媒を圧縮し、圧縮されて高圧となった冷媒を吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0108】
《デフロスト運転》
デフロスト運転時の動作について説明する。このデフロスト運転は、室外熱交換器(23)に付着した霜を融かすための運転であって、第1暖房運転中や第2暖房運転中に適宜行われる。
【0109】
このデフロスト運転時において、冷媒回路(15)では、冷房運転時と全く同様に冷媒が循環する(図6参照)。つまり、このデフロスト運転では、いわゆる逆サイクルデフロストが行われる。
【0110】
具体的に、第1四方切換弁(21)と第2四方切換弁(22)は、何れもオン状態(図6に破線で示す状態)となる。この状態において、第1圧縮機(41)が運転され、第2圧縮機(42)が休止させられる。そして、第1圧縮機(41)から吐出された高温高圧の冷媒を室外熱交換器(23)へ導入し、この冷媒によって室外熱交換器(23)に付着した霜を融かす。
【0111】
【発明の効果】
本発明の空気調和装置(10)では、単段圧縮冷凍サイクルの行われる第1暖房運転と、2段圧縮冷凍サイクルの行われる第2暖房運転とが可能となっている。このため、外気温が極めて低くて単段圧縮冷凍サイクルでは必要な暖房能力が得られない場合には、第2暖房運転を行うことで充分な暖房能力を確保できる。その一方、外気温がそれ程低くなくて単段圧縮冷凍サイクルでも充分な暖房能力が得られる場合には、第1暖房運転を行うことで従来の空気調和装置(10)と同様のCOPを得ることも可能である。従って、本発明によれば、外気温のそれ程低くない状態での暖房運転時における空気調和装置(10)のCOPを低下させることなく、外気温の極めて低い状態でも充分な暖房能力を発揮させることができる。
【0112】
また、請求項4の発明によれば、室内熱交換器(81)で冷媒が吸熱した熱だけでなく、蓄熱器(65)の蓄熱媒体に蓄えられた熱をも利用して、室外熱交換器(23)のデフロストを行うことができる。このため、室外熱交換器(23)のデフロストに要する時間を短縮することが可能となる。従って、この請求項3の発明によれば、室内の暖房を休止せざるを得ないデフロスト運転に要する時間を短縮でき、室外熱交換器(23)のデフロストに伴う快適性の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1の空気調和装置における冷媒回路の構成及び冷房運転時の冷媒流通経路を示す配管系統図である。
【図2】 実施形態1の空気調和装置における第1暖房運転時の冷媒流通経路を示す配管系統図である。
【図3】 実施形態1の空気調和装置における第2暖房運転時の冷媒流通経路を示す配管系統図である。
【図4】 実施形態1の空気調和装置におけるデフロスト運転時の冷媒流通経路を示す配管系統図である。
【図5】 実施形態1の空気調和装置で第1圧縮機が故障した場合の暖房運転時における冷媒流通経路を示す配管系統図である。
【図6】 実施形態2の空気調和装置における冷媒回路の構成及び冷房運転時の冷媒流通経路を示す配管系統図である。
【図7】 実施形態2の空気調和装置における第1暖房運転時の冷媒流通経路を示す配管系統図である。
【図8】 実施形態2の空気調和装置における第2暖房運転時の冷媒流通経路を示す配管系統図である。
【符号の説明】
(15) 冷媒回路
(21) 第1四方切換弁(第1切換弁)
(22) 第2四方切換弁(第2切換弁)
(23) 室外熱交換器
(35) 接続管(配管)
(41) 第1圧縮機
(42) 第2圧縮機
(65) 蓄熱器
(81) 室内熱交換器
(93) 切換用逆止弁
(95) 切換用逆止弁
(100) 切換機構

Claims (4)

  1. 第1圧縮機(41)、第2圧縮機(42)、室外熱交換器(23)、及び室内熱交換器(81)が設けられた冷媒回路(15)で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行い、
    第1圧縮機(41)だけで冷媒を圧縮して単段圧縮冷凍サイクルを行う冷房運転と、第1圧縮機(41)だけで冷媒を圧縮して単段圧縮冷凍サイクルを行う第1暖房運転と、第2圧縮機( 42 で圧縮した冷媒を第1圧縮機( 41 で更に圧縮して二段圧縮冷凍サイクルを行う第2暖房運転とを相互に切り換えるための切換機構(100)を備える空気調和装置であって、
    上記切換機構(100)は、第1切換弁(21)、第2切換弁(22)、及び切換用逆止弁(93)によって構成される一方、
    上記第1切換弁(21)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する冷房用状態と第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通する暖房用状態とに切り換わる四方切換弁であって、第1のポートが第1圧縮機(41)の吸入側に、第2のポートが第1圧縮機(41)の吐出側に、第3のポートが室内熱交換器(81)に、第4のポートが第2圧縮機(42)の吐出側及び室外熱交換器(23)にそれぞれ接続され、
    上記第2切換弁(22)は、室外熱交換器( 23 )を第1圧縮機( 41 )の吐出側に連通させて第2圧縮機( 42 )の吸入側から遮断する冷房用状態と、室外熱交換器( 23 )を第1圧縮機( 41 )の吐出側から遮断して第2圧縮機( 42 )の吸入側に連通させる暖房用状態とに切り換わり、
    上記切換用逆止弁(93)は、第1切換弁(21)の第4のポートと室外熱交換器(23)を接続する配管(35)に設けられて、室外熱交換器(23)から第1切換弁(21)へ向かう冷媒の流通だけを許容しており、
    上記冷房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが冷房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 93 )が閉塞状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第2切換弁( 22 )を通って室外熱交換器( 23 )へ流入すると共に、上記室内熱交換器( 81 )で蒸発した冷媒が第1切換弁( 21 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入され、
    上記第1暖房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが暖房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 93 )が連通状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室内熱交換器( 81 )へ流入すると共に、上記室外熱交換器( 23 )で蒸発した冷媒が切換用逆止弁( 93 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入され、
    上記第2暖房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )及び第2圧縮機( 42 )が運転され、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが暖房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 93 )が閉塞状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室内熱交換器( 81 )へ流入し、上記室外熱交換器( 23 )で蒸発した冷媒が第2切換弁( 22 )を通って第2圧縮機( 42 )へ吸入され、上記第2圧縮機( 42 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入される空気調和装置。
  2. 第1圧縮機(41)、第2圧縮機(42)、室外熱交換器(23)、及び室内熱交換器(81)が設けられた冷媒回路(15)で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行い、
    第1圧縮機(41)だけで冷媒を圧縮して単段圧縮冷凍サイクルを行う冷房運転と、第1圧縮機(41)だけで冷媒を圧縮して単段圧縮冷凍サイクルを行う第1暖房運転と、第2圧縮機( 42 で圧縮した冷媒を第1圧縮機( 41 で更に圧縮して二段圧縮冷凍サイクルを行う第2暖房運転とを相互に切り換えるための切換機構(100)を備える空気調和装置であって、
    上記切換機構(100)は、第1切換弁(21)、第2切換弁(22)、及び切換用逆止弁(95)によって構成される一方、
    上記第1切換弁(21)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する冷房用状態と第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通する暖房用状態とに切り換わる四方切換弁であって、第1のポートが第1圧縮機(41)の吸入側に、第2のポートが第1圧縮機(41)の吐出側に、第3のポートが室内熱交換器(81)に、第4のポートが室外熱交換器(23)にそれぞれ接続され、
    上記第2切換弁(22)は、室外熱交換器( 23 )を第1圧縮機( 41 )の吐出側に連通させて第2圧縮機( 42 )の吸入側から遮断する冷房用状態と、室外熱交換器( 23 )を第1圧縮機( 41 )の吐出側から遮断して第2圧縮機( 42 )の吸入側に連通させる暖房用状態とに切り換わり、
    上記切換用逆止弁(95)は、第1切換弁( 21 )の第1のポートと第1圧縮機( 41 )の吸入側を接続する吸入管( 43 )に設けられ、第1切換弁(21)の第1のポートから第1圧縮機(41)の吸入側へ向かう冷媒の流通だけを許容しており、
    上記冷媒回路( 15 )には、上記吸入管( 43 )における切換用逆止弁( 95 )の下流側と第2圧縮機( 42 )の吐出側を接続する吐出管( 46 )が設けられており、
    上記冷房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが冷房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 95 )が連通状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室外熱交換器( 23 )へ流入すると共に、上記室内熱交換器( 81 )で蒸発した冷媒が第1切換弁( 21 )及び切換用逆止弁( 95 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入され、
    上記第1暖房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが暖房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 95 )が連通状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室内熱交換器( 81 )へ流入すると共に、上記室外熱交換器( 23 )で蒸発した冷媒が第1切換弁( 21 )及び切換用逆止弁( 93 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入され、
    上記第2暖房運転中には、上記第1圧縮機( 41 )及び第2圧縮機( 42 )が運転され、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが暖房用状態に設定され、上記切換用逆止弁( 95 )が閉塞状態となっていて、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が第1切換弁( 21 )を通って室内熱交換器( 81 )へ流入し、上記室外熱交換器( 23 )で蒸発した冷媒が第2切換弁( 22 )を通って第2圧縮機( 42 )へ吸入され、上記第2圧縮機( 42 )から吐出された冷媒が吐出管( 46 )及び吸入管( 43 )を通って第1圧縮機( 41 )へ吸入される空気調和装置。
  3. 請求項1又は2記載の空気調和装置において、
    室外熱交換器( 23 )に付着した霜を融かすために第1圧縮機( 41 )だけで冷媒を圧縮して単段圧縮冷凍サイクルを行うデフロスト運転が可能となっており、
    上記デフロスト運転中には、上記第1圧縮機( 41 )が運転されて上記第2圧縮機( 42 )が休止し、上記第1切換弁( 21 )及び第2切換弁( 22 )のそれぞれが冷房用状態に設定され、上記第1圧縮機( 41 )から吐出された冷媒が室外熱交換器( 23 )へ供給される空気調和装置。
  4. 請求項3記載の空気調和装置において、
    第1暖房運転中又は第2暖房運転中には第1圧縮機(41)吐出された冷媒によって蓄熱媒体を加熱し、デフロスト運転中には第1圧縮機(41)へ吸入される冷媒を蓄熱媒体によって予め加熱する蓄熱器(65)を備えている
    空気調和装置。
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