JP3743720B2 - (水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法 - Google Patents

(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3743720B2
JP3743720B2 JP2003323283A JP2003323283A JP3743720B2 JP 3743720 B2 JP3743720 B2 JP 3743720B2 JP 2003323283 A JP2003323283 A JP 2003323283A JP 2003323283 A JP2003323283 A JP 2003323283A JP 3743720 B2 JP3743720 B2 JP 3743720B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
heavy oil
oil
mixture
emulsion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003323283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005087841A (ja
Inventor
啓 石田
浩光 政田
Original Assignee
有限会社金沢大学ティ・エル・オー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社金沢大学ティ・エル・オー filed Critical 有限会社金沢大学ティ・エル・オー
Priority to JP2003323283A priority Critical patent/JP3743720B2/ja
Publication of JP2005087841A publication Critical patent/JP2005087841A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3743720B2 publication Critical patent/JP3743720B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/204Keeping clear the surface of open water from oil spills

Landscapes

  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)
  • Removal Of Floating Material (AREA)

Description

本発明は、水面に流出した油を回収及び処理するための方法に関し、更に詳細には、水を含んだ高粘度の油を回収し、油水分離することにより回収油の燃焼処理を容易にする処理方法に係る
原油や重油等を積んだ大型タンカーの座礁及び衝突事故などの海難事故は世界中で頻繁に起こっている。このような事故が起きた場合、大量の原油や重油等が流出し、水面での性質及び潮流の作用により広範囲に拡散し、さらに揮発により粘度が増した高粘度油となり、大きな環境汚染すなわち生態系への悪影響及び漁業被害等を及ぼすこととなる。
前述した原油や重油等の流出事故に対処する方法としては、まず、流出した高粘度油の物理的回収が挙げられる。これまでは、専用の油回収船のみでは対応が追いつかず、バケツやネット等の捕獲器具や油吸着マットを用いての人海戦術で油を汲み上げるのが一般的であり、回収作業は長期間に及ぶ困難なものであった。この課題を解決する従来技術として、既存の小型船舶に重油捕獲容器を備えた回収装置を搭載し、航行しつつ浮遊する高粘度油を回収する方法(特許文献1)が挙げられる。
原油や重油等の流出事故の対処方法として次に挙げられる方法としては、バイオレメディエーション(bioremediation)がある。この方法は、生物(細菌、真菌及び藻類等の水中の微生物)を使用して有機および無機の汚染物を分解し、より基本的な成分にして、環境汚染物を除くことにより汚染領域を回復し、それ以上汚染物が蓄積するのを防止する方法である。しかしバイオレメディエーションは汚染濃度が低く、汚染源が軽質油の場合は有効であるが、汚染濃度が高くまた汚染源が重質油の場合には浄化は困難であり、処理には年単位の長期間がかかる。
また、乳化分散型の界面活性剤をバイオレメディエーションの補助手段として用いて油の粒子を細かくし、水中に分散させ、その後の水中の微生物による分解を助ける方法も行われている。一例として挙げる手法は、界面活性剤もしくは微生物を汚染物減少剤として使用し、その汚染物減少剤を運ぶ担体として高吸収性ポリマーを用い、その二つを組み合わせた汚染物減少剤送達組成物を汚染地域に散布するというものである(特許文献2)。
特開平11−20781号公報 特表2001−501645号公報
しかしながら、高粘度油は海面に流出後、波や風等の作用により速やかに自らの重量の約3倍の海水(以下、単に水ともいう)を包含し、水を包含した高粘度油の粘性は重油本来の粘度の20倍から50倍にまで高まるため、包含した水と高粘度油は容易に分離しない状態すなわち(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物(一般的には「重油エマルジョン」と呼ばれることが多い)となる。このような(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物は、静置するだけでは油水分離が起こり難く、また一般的な工業廃水処理に使用されている油水分離装置では分離することがきわめて困難である。したがって、特許文献1記載の方法においてはこのような(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を回収することとなり、水分率が非常に高く、その後の燃焼処理が困難であった。すなわち、水分を多量に含んでいるため、燃焼温度が高くなってしまい、通常の焼却施設においては燃焼させることが極めて困難であり、焼却能力の高い特別な焼却施設にまで輸送して燃焼させる必要があった。このため、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の燃焼処理費用及び焼却施設までの輸送費用が莫大なものとなってしまっている。
また、通常バイオレメディエーションでは処理に長期間を要する。さらに、特許文献2のように、バイオレメディエーションに際して界面活性剤等の補助手段を用いた場合には、界面活性剤自体による水質汚染に対する安全性を考慮する必要がある。しかし、広い範囲で汚染されている場合には大量の界面活性剤もしくは微生物を海水に加えることとなり、周囲の生態系のバランスを著しく崩すことが考えられ、安全性の点で大きな改善が必要である。
これらの課題を解決すべく、本発明においては、生態系のバランスを崩すことなく、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を高粘度油と水とに分離するとともに(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の再形成を防ぐことが可能な油水分離方法を提供する事を目的とする。
本発明者らは、高粘度油、特に重油は海面に流出後速やかに自重量の約3倍の海水を吸収し、油がその内部に水を包含している(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を形成し、この為に流出後の重油は体積を増し、且つその粘性は重油本来の粘度の20倍から50倍にまで高まるが、界面活性剤を添加し撹拌することにより上記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の乳濁状態が破壊され、この破壊により包含していた水が放出されるため、油と水の分離を行うことが容易となることを見い出した。
さらに、界面活性剤の最適な選定により、環境負荷が少なく、短時間で添加効果が得られることを見い出したことにより本願発明に至った。
水又は海水を取り込み塊化した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を回収する第一の工程と、上記回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加して攪拌することにより(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を破壊する第二の工程とが含まれることを特徴とする。
回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加して攪拌することにより、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の乳濁状態を破壊し、高粘度の重質油(高粘度油)と水とが分離されることとなる。また同時に、所定の界面活性剤にて破壊分離した高粘度油と水とが(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の再形成するのを防止することとなる。また、回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に対して油水分離を行うため、被回収領域の水質を界面活性剤によって汚染することはない。また、本発明は特にタンカー事故による流出重油の処理に好適である。
前記界面活性剤は、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノステアレート、あるいはソルビタンモノオレート、のいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物であることを特徴とする。
本発明によれば、界面活性剤に親油性の高いものを使用することにより、油水分離後には高粘度油側にそのまま界面活性剤の大部分が移ることとなる。すなわち分離した水には界面活性剤成分がほとんど存在しないこととなる。
前記界面活性剤は、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノミリステート、あるいはラウリル硫酸ナトリウム、のいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物であることを特徴とする。
上記界面活性剤は、請求項記載の界面活性剤に比較すると親油性は低いが、安全性の非常に高いものである。
これらの発明によれば、回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加する手段及び攪拌する手段により、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物が破壊され、油水分離が行われることとなる。また同時に、油水分離された高粘度油と水とで再び(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を形成することが防止されるため、このような油水分離された高粘度油と水とを同じ貯留槽に貯留した場合においても、油相あるいは水相の分離回収が容易に行われることとなる。
請求項3記載の発明は、界面活性剤は、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノステアレート、あるいはソルビタンモノオレートのいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物から選んだ少なくとも1つ以上の界面活性剤に、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノミリステートあるいはラウリル硫酸ナトリウムのいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物から選んだ少なくとも1つ以上の界面活性剤を混合したものであることを特徴とする(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法である。
上記油水分離用界面活性剤は、親油性の高いものと、比較的親油性の低い相互に系統の異なる界面活性剤の混合による相乗効果にて、環境に対して安全かつ短時間にて油水分離を行うことができる。
界面活性剤の成分の種類及び配合割合は適宜選択して使用される。
本発明によれば、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加して攪拌することにより、高粘度の重質油(高粘度油)と水とが分離されるため、回収後における高粘度油は燃焼しやすくなり、通常の焼却施設における燃焼処理を行いやすくすることができる。また同時に、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の再形成を防ぐため、回収場所から移動する途中において揺れたとしても油水分離状態が保たれることとなり、燃焼しやすい状態にて高粘度油を保つことができる。
さらに、本発明の界面活性剤は、食品にも使用される安全性の高いものであり、特に、親油性の高いものを使用した場合は、油水分離によって乳濁状態が破壊された高粘度油側に界面活性剤がそのまま残り、水相への移行が少ないため、油水分離後に回収される水相は安全なものとなり、放流するまでに必要な水相の処理を容易に行うことが出来る。また、特に請求項記載の発明に係る界面活性剤を用いると短時間にて油水分離を行うことが可能であるため、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を効率よく油水分離することができる。
さらに、本発明の油水分離方法は、油水分離された高粘度油と水とを同じ貯留槽に貯留した場合においても、界面活性剤が分離状態を維持するので油相あるいは水相の分離回収が容易に行われることとなる。すなわち、燃焼しやすい状態の高粘度油を回収することができる。これにより、燃焼処理に必要なコストを低減させることが可能である。また、被処理領域にではなく回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加することと、貯留槽に貯留することとから、被処理領域の水質を汚染することがなく、生態系のバランスを崩すことなく安全に(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の回収を行うことができる。また、貯留槽に油相を回収する手段と水相を回収する手段とを備えることにより、分離した油相と水相とを容易に回収することができる。例えば、油水分離装置を搭載しない回収船によって回収された(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を、陸上において本発明の油水分離方法を用いて油水分離することも可能である。
以下、海面に流出し水を多量に含んだ重油の処理を例に挙げ、同重油に対して界面活性剤を添加することにより油水分離を行う装置、及びそれを用いた処理方法について詳細に説明する。
前記界面活性剤は、少量で効果が得られることと、低価格であることと、また安全であることを考慮して選択を行う。使用した界面活性剤は、親油性の高いものを用いる場合、前述した油水分離を行った後には大部分が油相中に存在し燃焼により処理される。一方、親油性の低い界面活性剤を用いた場合、油水分離後には用いた界面活性剤は少量ながらも水相中にも存在する為、回収した水相の処理を考えた場合、生態系に対して安全性の高い界面活性剤を使用することが望ましい。上記の条件から、本発明の油水分離方法に用いる界面活性剤は、親油性の高いものの候補としては、食品添加物としても使用されるソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノステアレート、あるいはソルビタンモノオレートのいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物であることが望ましい。一方、親油性の低いものの候補としては、安全性が高いポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノミリステート、あるいラウリル硫酸ナトリウムのいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物であることが望ましい。
次に、本発明の油水分離装置及びそれを用いた油水分離方法について記述する。
まず、水に浮いている(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を水ごと回収する。回収は、例えば、吸引機付パイプを使用して行うことが出来る。回収した物体は(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物と、水と、の混合物であるため、これを(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物と、水と、に粗分離することが後に行われる油水分離の効率を上げるためには好ましい。この粗分離操作は、回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物と、水と、の混合物を貯留槽内において静置することにより行うことが出来る。すなわち、静置することにより(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物は上層に位置し、水は下層に位置するので、この下層の水を貯留槽下部より排出することが出来る。また、例えば、別に粗分離槽を設けて静置してもよく、この場合には粗分離後の(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を吸引機付きパイプ等で貯留槽へ輸送することが出来る。次に、粗分離後の(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に、界面活性剤を添加し攪拌することにより(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を破壊し、油水分離を行うとともに、油水分離された高粘度油と水とで再び(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を形成することが防止される。したがって、このような油水分離された高粘度油と水とを同じ貯留槽に貯留した場合においても、油相あるいは水相の分離回収が容易に行われる。
また、油水分離処理効率を上げる(処理に必要な時間を短縮する)目的で、水面から回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に対して、例えば内面に突起や立体模様を付したパイプラインによるラインミキサー等を用いて、パイプライン内で界面活性剤を添加しつつ、且つ攪拌しつつ、貯留槽へ輸送する手段をとっても良い。この場合には、界面活性剤の添加及び攪拌が施された(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を貯留槽において更に攪拌し、油水分離精度を上げることも可能である。
油水分離後、貯留槽内には油相と水相に分かれた状態の液体が存在する。上層の油相は、含有していた水を除去することにより水を含有しない通常状態の高粘度油程度にまで粘度が低下しているため、排出が容易であり、且つその後の燃焼処理を容易に行うことが出来る。下層の水相は、安全な界面活性剤を使用して油水分離を行うことにより、その後放流するまでに必要な水相の処理を容易に行うことが出来る。
前記粗分離槽50の模式図を図2に示す。タンク51の中に、海面から回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物と、水との混合物101を注入し、静置することにより、タンク51内で(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物54(上層)及び水相57(下層)に粗分離される。粗分離された(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物54はタンク51側面の排出口52より排出される。排出口52は、排出口55より高い位置にあり、コック53を開栓し、吸引機付きパイプ等を用いることにより(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物54を排出することが出来る。排出された(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物54は、次の油水分離工程のために貯留槽に輸送される。一方、粗分離により下層に存在している水相57は、仕切り板58下部の隙間を通り、仕切り板59を乗り越え、更に仕切り板60下部の隙間を通過して、油が除去された水相61として、コック56を開栓することにより排出口55より排出される。上記仕切り板58,59,60の存在により、水相57に残存する油分は、水相57が仕切り板58下部及び仕切り板60下部を通過する際に上層へ移行し、排出口55より排出されるのは油が除去された水相61のみとなる。
前記貯留槽10の模式図を図1に示す。タンク11は、内部の油水分離状態を監視する目的の監視窓22を有している。このタンク11の中に、粗分離後の(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物54を注入し、更に界面活性剤13を添加する。上記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物54及び界面活性剤13を、プロペラ付き撹拌棒14を用いて上下及び回転運動で撹拌することにより、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物54は容器11中で油相17(上層)及び水相21(下層)に油水分離される。分離後、圏界面が安定するまで静置し、油相17を容器11側面の排出口15より排出する。排出口15は、排出口19よりも高い位置にあり、コック16を開栓し、吸引機付パイプ等を用いて油相17を排出することが出来る。排出された油相17は、含有していた水を除去されており、その後の燃焼処理を容易に行うことが可能である。その後、油水分離により下層に存在している水相21は、排出口19より排出される。排出口19は、容器11側面の最下部に位置しており、コック20を開栓することにより水相21を排出することが出来る。また、容器11は内部側面下部(排出口19の内側)に仕切り板18を有しており、排出口19から水相21が排出される際に上層の油相17が混入することを防ぐことが出来る。
前記粗分離槽50及び貯留槽10は、油水分離装置として、海上において例えば油回収船に搭載した状態で海面から回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物101の油水分離を行うことが可能である。一方、粗分離槽50あるいは貯留槽10を陸上に設置することにより、油回収船が陸上まで輸送してきた回収済み(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離を陸上において行うことも可能である。例えば、粗分離槽50及び貯留槽10を搭載しない回収船によって回収された(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物101を、回収船からの陸揚げ地点付近に設置された祖分離槽50及び貯留槽10によって油水分離し、油相17を焼却施設に移送することも可能である。
以下、本発明の好ましい実施例として、海水を含み粘度を大きく増した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を例に挙げ、これに対して界面活性剤を添加し撹拌することにより油水分離を行う方法について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(界面活性剤の選択)
使用する界面活性剤としては、大量の流出重油を処理することを想定して、大量生産されている市販品であり且つ安価で入手できること、及び、生態系への影響が少なく安全であること、の2点について検討し界面活性剤を選択した。選択した界面活性剤を、食品用界面活性剤又は非食品用界面活性剤の2項目に分けて以下に記述する。
非食品用界面活性剤を使用する場合、(1)ベンゼン環を有する活性剤は生分解の過程でフェノール類を生じ魚毒性の危険があるので除外し、(2)特にアルキルフェノール類は環境ホルモンとして近年注目され、生物に対する毒性が懸念されているので除外し、(3)分枝鎖構造を有する活性剤は直鎖構造の活性剤に対し生分解性が劣るので除外し、且つ(4)元素P又はNを含む界面活性剤は富栄養化につながり、また元素Clを含む界面活性剤は毒性を有する可能性が大きいので除外した。以上より、本実施例においては非食品用界面活性剤としてポリエチレングリコール脂肪酸エステル及びラウリル硫酸ナトリウムを選択し添加試験を行った。
一方、食品用として認可されている界面活性剤を使用する場合は、元素Pを含むものを除外し、大量且つ安価に入手できることを考え、本実施例においてはショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルを選択し添加試験を行った。
(試料の調製)
本実施例においては、市販のC重油を使用した。同C重油の物性と成分の主なデータを以下に示す。密度(15℃)0.9337cm、引火点148℃、流動点10.0℃、動粘度(50℃)176cst、絶対粘度(20℃)2000〜3000mPa・s、残留炭素分5.70(w/w)%、硫黄分0.65(w/w)%、灰分0.02(w/w)%、水分0(w/w)%、総発熱量44.290kJ/kg.また、本実施例においては石川県金沢市金沢港付近の沿岸海水を実験直前に15分間煮沸したものを使用した。
前記重油200cmと海水600cmを容量1000cmのガラス製ビーカーに入れ、20℃の条件下においてテフロン(登録商標)製撹拌子(長さ70mm、直径15mm)を用いたマグネティックスターラーにより分速約60回転で20時間撹拌し、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を形成した後、以下に記述する如く界面活性剤を添加し攪拌を行い、重油の粘度の測定及び海水吸収率を測定することにより上記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の破壊可否を検討した。
対照例(界面活性剤無添加)
重油200cmと海水600cmを20℃の条件下分速約60回転で20時間撹拌することにより(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物が形成され、その絶対粘度は50000〜100000mPa・sを示し元の重油の粘度(2000〜3000mPa・s)の約50倍にも増大した。また海水吸収率は約270〜300%を示した。
(ソルビタンモノラウレート0.5%添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、重質油に対して0.5(w/v)%のソルビタンモノラウレート[Span #20, 東京化成工業株式会社製、HLB(Hydrophile-lipophile balance)=8.6]を乳濁物質の混合物中に添加した。その結果、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物は徐々に破壊され、150分後には粘度は3000mPa・sを示し、又海水吸収率は50%以下に達した(図3)。水相の濁りは無く透明であり、油水分離は極めて良好であった。
(ソルビタンモノパルミテート0.5%又は1%添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、重質油に対して0.5(w/v)%又は1%のソルビタンモノパルミテート(Span #40, 東京化成工業株式会社製、HLB=6.7)を添加し攪拌を行った。その結果、0.5%を添加した場合、粘度及び海水吸収率の低下は若干見られたが、添加300分後の時点で粘度は28000mPa・sを示し、又海水吸収率は240%であり、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の破壊効果は見られなかった(図4)。一方、1%を添加した場合、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の破壊に基づく粘度又は海水吸収率の低下が起こるまでに時間を要したが、240分後には粘度は3000mPa・sまで低下し、又海水吸収率は30%に達した(図5)。水相の濁りは無く透明であり、油水分離は良好であった。
(ソルビタンモノステアレート1%添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、1(w/v)%のソルビタンモノステアレート(Span #60, 東京化成工業株式会社製、HLB=4.7)を添加し攪拌を行った。その結果、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の破壊に基づく粘度又は海水吸収率の低下が起こるまでに時間を要したが、240分後には粘度は4000mPa・sを示し、又海水吸収率は50%であった(図6)。水相の濁りは無く透明であり、油水分離は良好であった。
(ショ糖ミリスチン酸エステル0.5%添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、0.5(w/v)%のショ糖ミリスチン酸エステル(リョートーシュガーエステルM-1695, 三菱化学フーズ株式会社製、HLB=10.7)を添加し撹拌した。その結果、添加後から粘度及び海水吸収率のゆっくりとした低下が見られ、300分後には粘度は4000mPa・sを示し、又海水吸収率は50%まで低下した(図7)。しかし、水相には濁りが認められ、界面活性剤と共に少量の重油が水相中に含まれていると考えられた。
(ショ糖ラウリン酸エステル0.5%又は1%添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、0.5(w/v)%又は1%のショ糖ラウリン酸エステル(リョートーシュガーエステルLWA-1570, 三菱化学フーズ株式会社製、HLB=11.5)を添加し撹拌した。その結果、0.5%を添加した場合、300分後に粘度は9000mPa・sを示し、海水吸収率は75%に留まった(図8)。一方、1%を添加した場合、300分後に粘度は7000mPa・sを示し、海水吸収率は60%であった(図9)。また、どちらの場合も水相には濁りが認められ、界面活性剤と共に少量の重油が水相中に含まれていると考えられた。
(デカグリセリンラウリン酸エステル1%添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、1(w/v)%のデカグリセリンラウリン酸エステル(リョートーポリグリエステルL-10D, 三菱化学フーズ株式会社製、HLB=16.7)を添加し攪拌した。その結果、粘度及び海水吸収率は添加後から若干の低下を示したが、300分後において粘度は10000mPa・sを示し、海水吸収率は100%に留まった(図10)。水相には濁りが認められ、界面活性剤と共に少量の重油が水相中に含まれていると考えられた。
(ポリエチレングリコールモノラウレート0.1%添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、0.1(w/v)%のポリエチレングリコールモノラウレート(Polyethylene glycol monododecyl ether n-25, 東京化成工業株式会社製、HLB=15.0)を添加し攪拌した。その結果、添加直後から(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の破壊に基づく粘度及び海水吸収率の低下を示し、120分後には粘度及び海水吸収率は一定となった。300分後において粘度は4000mPa・sを示し、海水吸収率は40%まで低下した(図11)。しかし、水相の濁りが認められ、界面活性剤と共に少量の重油が水相中に含まれていると考えられた。
(ラウリル硫酸ナトリウム2%添加例)
前述したように、重油と海水をビーカーに入れ、撹拌を開始して1時間後に、形成した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、2(w/v)%のラウリル硫酸ナトリウム(東京化成工業株式会社製、HLB=39)を添加し更に攪拌した。その結果、4.5時間後において粘度は12000mPa・sを示し、海水吸収率は80%に低下した(図12)。ラウリル硫酸ナトリウムは陰イオン性界面活性剤の中では最も安全性の高いもので、経口用医療カプセルの原料として利用されている。この実験条件下では、粘度と海水吸収率の低下能力は十分発揮されていないが、分離された水相は全く濁りが無く透明であった。従って、他の適当な食品用非イオン性界面活性剤に加えて利用すれば相乗効果が期待できる。
(ソルビタンモノラウレート0.5%とポリエチレングリコールモノラウレート0.05%同時添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、ソルビタンモノラウレートは0.5%、且つポリエチレングリコールモノラウレートは0.05%を添加し攪拌した。その結果、ポリエチレングリコールモノラウレート単独を用いた場合よりも更に迅速に粘度及び海水吸収率の低下が確認され、添加30分後には粘度及び海水吸収率低下はプラトーに達した。添加60分後の粘度は2500mPa・sを示し、又海水吸収率は30%にまで低下した(図13)。明らかにソルビタンモノラウレート単独添加の場合に比べて、このように少量のポリエチレングリコールモノラウレートを同時添加した場合には両者の長所が発揮され、粘度及び海水吸収率の低下速度が著しく改善された。さらに油水分離は良好で水相の濁りはほとんど無く、実用上、きわめて利用価値が高いことが示された。
(デカグリセリンラウリン酸エステル1%とポリエチレングリコールモノラウレート0.05%同時添加例)
前記(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物中に、デカグリセリンラウリン酸エステルは1%、且つポリエチレングリコールモノラウレートは0.05%を添加し攪拌した。その結果、デカグリセリンラウリン酸エステル単独を用いた場合よりも更に迅速に粘度及び海水吸収率の低下は緩慢なものであり、添加300分後の粘度は30000mPa・sを示し、又海水吸収率は160%に留まった(図14)。水相の濁りは、他の界面活性剤添加例の中でも最も強く確認された。これは、HLB値が共に15.0以上の大きい値を示す(親水性が高い)界面活性剤を同時に添加した場合、界面活性剤が水相に移行し充分な油水分離効果を発揮できなかった結果であると考えられる。
また、本実施例には記載されていないが、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノオレート、またはポリエチレンモノミリステートを用いた場合においても同程度の油水分離の効果が得られる。さらに、ソルビタンの高級脂肪酸エステルに少量のポリエチレングリコールの高級脂肪酸エステルを加えた界面活性剤の混合物は、いずれの場合も上記の乳濁物質の粘度低下及び海水吸収率の低下を促進し、極めて良好な油水分離の結果が得られ、実用的な利用価値が高いと考えられる。
以上に示した如く、多量に水を含有し(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に対して界面活性剤を添加し攪拌することにより、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を破壊して油水分離を行うことが可能である。さらに、油水分離後の油相は含有していた水分を除去されているため、容易に燃焼処理を行うことが出来る。また、環境に対する安全性が高く且つ水相への移行の少ない界面活性剤を選択することにより、油水分離後の水相は放流も可能であり、その後の処理を容易に行うことができる。
本発明の油水分離装置は、(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加して攪拌することにより油水分離を行うと同時に、一旦分離した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の再形成を防ぐことができる。従って、貯留槽内に油相と水相が分離した状態の液体を貯留したままで、回収場所(例えば、海上)から油回収船が移動する途中において揺れたとしても油水分離状態が保たれることとなり、燃焼しやすい状態にて高粘度油を保つことができる。
貯留槽の模式図。 粗分離槽の模式図。 ソルビタンモノラウレートを0.5%添加した場合の油水分離試験結果。 ソルビタンモノパルミテートを0.5%添加した場合の油水分離試験結果。 ソルビタンモノパルミテートを1%添加した場合の油水分離試験結果。 ソルビタンモノステアレートを1%添加した場合の油水分離試験結果。 ショ糖ミリスチン酸エステルを0.5%添加した場合の油水分離試験結果。 ショ糖ラウリン酸エステルを0.5%添加した場合の油水分離試験結果。 ショ糖ラウリン酸エステルを1%添加した場合の油水分離試験結果。 デカグリセリンラウリン酸エステルを1%添加した場合の油水分離試験結果。 ポリエチレングリコールモノラウレートを0.1%添加した場合の油水分離試験結果。 ラウリル硫酸ナトリウムを2%添加した場合の油水分離試験結果。 ソルビタンモノラウレート0.5%とポリエチレングリコールモノラウレート0.05%を同時添加した場合の油水分離試験結果。 デカグリセリンラウリン酸エステル1%とポリエチレングリコールモノラウレート0.05%を同時添加した場合の油水分離試験結果。
符号の説明
10 貯留槽
11 タンク
13 界面活性剤
14 プロペラ付き撹拌棒
15 排出口
16 コック
17 油相
18 仕切り板
19 排出口
20 コック
21 水相
22 監視窓
50 粗分離槽
51 タンク
52 排出口
53 コック
54 (水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物
55 排出口
56 コック
57 水相
58 仕切り板
59 仕切り板
60 仕切り板
61 油を除去された水相
101 海面から回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物と、水の混合物

Claims (3)

  1. 水又は海水を取り込み塊化した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を回収する第一の工程と、
    上記回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加して攪拌することにより(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を破壊する第二の工程とが含まれ、
    界面活性剤は、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノステアレート、あるいはソルビタンモノオレートのいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物であることを特徴とする(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法。
  2. 水又は海水を取り込み塊化した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を回収する第一の工程と、
    上記回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加して攪拌することにより(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を破壊する第二の工程とが含まれ、
    界面活性剤は、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノミリステート、あるいはラウリル硫酸ナトリウムのいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物であることを特徴とする(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法。
  3. 水又は海水を取り込み塊化した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を回収する第一の工程と、
    上記回収した(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物に界面活性剤を添加して攪拌することにより(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物を破壊する第二の工程とが含まれ、
    前記界面活性剤は、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノステアレート、あるいはソルビタンモノオレートのいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物から選んだ少なくとも1つ以上の界面活性剤に、
    ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノミリステートあるいはラウリル硫酸ナトリウムのいずれかを成分として含有するもの、もしくはそれらの混合物から選んだ少なくとも1つ以上の界面活性剤を混合したものであることを特徴とする(水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法。
JP2003323283A 2003-09-16 2003-09-16 (水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法 Expired - Fee Related JP3743720B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003323283A JP3743720B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 (水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003323283A JP3743720B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 (水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005087841A JP2005087841A (ja) 2005-04-07
JP3743720B2 true JP3743720B2 (ja) 2006-02-08

Family

ID=34454400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003323283A Expired - Fee Related JP3743720B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 (水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3743720B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104556626B (zh) * 2013-10-22 2016-02-10 中国石油化工股份有限公司 一种油泥破乳剂和油泥资源化处理工艺
CN104556624B (zh) * 2013-10-22 2016-02-10 中国石油化工股份有限公司 一种油泥破乳剂和油泥深度处理工艺
CN106976931A (zh) * 2017-03-24 2017-07-25 胜利油田森诺胜利工程有限公司 强制溢流型石墨烯含油污水处理装置
SE541116C2 (en) * 2017-04-28 2019-04-09 Recondoil Sweden Ab A system, method and computer program for purification of oil by sedimentation
JP6843806B2 (ja) * 2018-09-07 2021-03-17 株式会社Daインベント 水溶性油剤の油水分離方法と油水分離処理装置
CN114940528B (zh) * 2022-06-22 2024-07-30 安庆市泰恒化工科技有限公司 基于重力式油水分离工艺的污水减排装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5196785A (ja) * 1975-02-24 1976-08-25 Yusuibunriho
JPS59112808A (ja) * 1982-12-20 1984-06-29 Sanyo Sekiyu Kagaku Kk 汚泥油の処理方法
JPH0238628B2 (ja) * 1983-02-21 1990-08-31 Hakuto Kagaku Kk Genyunodatsuenhoho
JP2844470B2 (ja) * 1989-06-20 1999-01-06 タイホー工業株式会社 油水分離剤
JPH10230248A (ja) * 1997-02-21 1998-09-02 Tokyo Kiyuuei:Kk 海水中の混入乳化重質油の回収除去方法
JP2979140B2 (ja) * 1998-04-07 1999-11-15 通商産業省基礎産業局長 含水油エマルジョンの油水分離方法
JP2005087795A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Toyoda Mach Works Ltd 油水分離方法及び油水分離装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005087841A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hoang et al. A report of oil spill recovery technologies
Ceschia et al. Switchable anionic surfactants for the remediation of oil-contaminated sand by soil washing
US9828258B2 (en) Method for treatment of drill cuttings
US20140110344A1 (en) Compositions and methods for oil spill remediation
Silva et al. Oil spills: impacts and perspectives of treatment technologies with focus on the use of green surfactants
JP5826068B2 (ja) 随伴水の処理方法及び処理装置
JPH04503630A (ja) 土壌及びスラッジからPCBsを除去するための抽出方法
Li et al. Effects of pH and temperature on the leaching of di (2-ethylhexyl) phthalate and di-n-butyl phthalate from microplastics in simulated marine environment
CA2588929A1 (fr) Procede de traitement des dechets d'aluminerie contamines par des hydrocarbures aromatiques polycycliques (hap) et des fluorures
Chen et al. The Deepwater Horizon oil spill: environmental fate of the oil and the toxicological effects on marine organisms
JP3743720B2 (ja) (水/重質油型乳濁物質)及び(重質油/水型乳濁物質)の混合物の油水分離方法
Giwa et al. Green dispersants for oil spill response: A comprehensive review of recent advances
EP3126069B1 (fr) Procédé de traitement de sols et/ou de boues pollué(e)s par des hydrocarbures
US20170355001A1 (en) Composition, method and apparatus for soil remediation
Bhattacharyya et al. Membrane technology for treating decanted oily wastewater from marine oil spill operations: Comparison between membrane filtration and membrane bioreactor
Soussi et al. Environmental impacts of oil spills and response technologies
US11752447B2 (en) Methods for separating water and contaminants from valuable or harmful process liquids
KR20090052946A (ko) 기름성분 및 염분을 포함한 폐수 처리장치 및 폐수처리방법
US20070163923A1 (en) Method and system for environmental reclimation and restoration
US20040000323A1 (en) Method of depolluting soil polluted by hydrocarbons
KR20170046501A (ko) 계면활성화와 에어를 이용한 원유오염 토양 정화 시설 및 방법
Nyankson Smart Dispersant Formulations for Reduced Environmental Impact of Crude Oil Spills
Amundsen The use and environmental impacts of dispersants for marine oil spill cleanup focusing on Corexit: a literature review
US20120061326A1 (en) Method for the Environmental Remediation of Oil Spills and Other Chemical Contaminants
TW201904877A (zh) 水陸及生物用強化溢油處理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050601

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20050601

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20050617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3743720

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081125

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091125

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091125

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101125

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111125

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121125

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131125

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees