JP3742355B2 - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータの動力により操舵力を補助する電動パワーステアリング装置、特にその制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図17は、電動パワーステアリング装置の全体構成図であり、1はステアリングホイール、2はステアリングシャフト、3は運転者の操舵トルクを測定して操舵トルク信号Vtを出力するトルクセンサ、4は車両の車速を測定して車速信号Vsを出力する車速センサ、5はステアリングホイール1の操舵角度の変化量を元に操舵角速度信号ωsを出力する操舵角速度センサ、6はトルクセンサ3や車速センサ4や操舵角速度センサ5などから入力される信号に基いて電動パワーステアリング装置を制御するコントローラ(制御装置)、7はトルクを発生するモータ、8はモータ7が発生したトルクをステアリングシャフト2に伝達する減速器、9はコントローラ6の電源となるバッテリである。
【0003】
図18は例えば特許番号第2682564号に示された技術を用いた従来のコントローラ6のブロック図であり、11はモータ7に通電しているモータ電流Ioを測定し、検出電流信号Imを出力するモータ電流検出手段、12は操舵トルク信号Vtや車速信号Vsから制御電流信号Icを演算して出力する制御電流演算手段、13は操舵トルク信号Vtから操向車輪の操向方向を変化できない過負荷状態であることを検出し、過負荷状態信号Slを出力する過負荷状態検出手段、14は制御電流信号Icを過負荷状態信号Slに応じて低減させ、目標電流信号Itとして出力する過負荷時通電制御手段、15は目標電流信号Itと検出電流信号Imが一致するようにモータ7に通電するモータ電流Ioを制御する電流制御手段である。
【0004】
次に上述のような従来の電動パワーステアリング装置の動作について説明する。電動パワーステアリング装置の制御はコントローラ6において行なわれる。
【0005】
コントローラ6において、制御電流演算手段12は車速信号Vsと操舵トルク信号Vtを用いて電動パワーステアリング装置のアシスト量に相当する制御電流信号Icを算出し出力する。また、過負荷状態検出手段13は、例えば操向車輪が最大舵角位置にある場合など、操向車輪の操向方向を変化できないことを検出するもので、図19に示すように、操舵トルク信号Vtの絶対値が所定のトルク値tth1以上の場合に過負荷状態と判定して過負荷状態信号Slを1にし、操舵トルク信号Vtが所定のトルク値tth1未満の場合は過負荷状態信号Slを0にする。過負荷時通電制御手段14は図21に示すように、過負荷状態信号Slが0の場合は制御電流信号Icを目標電流信号Itとして出力し、過負荷状態信号Slが1の場合は制御電流信号Icよりも小さい値(例えば、Icを0.5倍した値)を目標電流信号Itとして出力する。電流制御手段15は過負荷時通電制御手段14より出力された目標電流信号Itとモータ電流検出手段11より出力された検出電流信号Imが一致するようにモータ電流Ioを制御する。モータ電流Ioがモータ7に通電されることにより発生した動力が、減速ギア8を介してステアリングシャフト2に伝達されアシストトルクとなる。
【0006】
また、図18の例では過負荷状態検出手段14における過負荷状態の判定を操舵トルク信号Vtのみを用いて行っているが、図20のように、操向車輪の操向方向を変化できないことを確実かつ速やかに検出するために、過負荷状態検出手段13における過負荷状態の判定を操舵トルク信号Vtと操舵角速度信号ωsを用いて、操舵トルク信号Vtが所定のトルク値を超えるとともに操舵角速度信号ωsが所定の角速度値以下になった場合に過負荷状態信号Slを1にするように構成してもよい。
【0007】
以上より、操舵トルクに応じたアシストトルクを発生するとともに過負荷状態の場合はモータに通電する電流を制限する電動パワーステアリング装置が実現される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで電動パワーステアリング装置では、操舵角速度が高いときにモータ電流指示値に対して充分なモータ電流を出力できなくなり操舵力が増大することがある。
モータ電流をIo、モータの印加電圧をVm、モータのインピーダンスをZmとし、モータの逆起電力をVe、モータの逆起電力定数をKe、モータの角速度をωとすると、モータ電流Ioは式(1)にて表すことができる。
【0009】
Io=(Vm−Ve)/Zm・・・(1)
ただし、
Ve=Ke*ω・・・(2)
である。
【0010】
電動パワーステアリング装置では、モータの印加電圧Vmを変化させることによりモータ電流Ioを制御しているが、モータの印加電圧Vmはバッテリ電圧Vbにより制限されるため、出力可能なモータ電流Iomaxは以下のようになる。
【0011】
Iomax=(Vb−Ve)/Zm・・・(3)
【0012】
Veは操舵角速度の増大に伴って増加するため、出力可能なモータ電流Iomaxは操舵角速度の増大に伴って低下する。出力可能なモータ電流Iomaxがモータ電流目標値Itに対して、
【0013】
Iomax<It・・・(4)
【0014】
となった場合は、充分なアシストトルクが得られなくなり、図22に示すように操舵トルクが増大する。
【0015】
過負荷状態の判定を操舵トルク信号のみで行う場合は、操舵角速度が高くなり出力可能なモータ電流Iomaxがモータ電流目標値Itよりも小さくなると、操舵トルクが増大して過負荷状態を検知し、過負荷時通電制御が誤作動することがあった。
【0016】
また、過負荷状態の判定を操舵トルク信号と操舵角速度信号を用いて行う場合でも、操舵角速度信号の精度が低い場合は、操向車輪の操向方向を変化できない状態で操舵が停止しているにも拘わらず操舵角速度信号が所定の閾値よりも高くなって過負荷状態を検知せず、過負荷時通電制御が作動しないことがあった。これを以下に図に従って説明する。操舵角速度が一度高くなり、その後操向方向を変化できなくなった場合、操舵角速度信号の精度が高い場合は図23の(a)に示すように、操舵トルク信号Vtが閾値tth1以上となった時点で過負荷状態であることを検知しているが、操舵角速度信号の精度が低く実際より高く検出している場合は図23の(b)に示すように、操舵角速度信号ωsが閾値ωthより低くならず、操舵トルク信号Vtが閾値tth1以上となっても過負荷状態であると検知できず、過負荷時通電制御が作動しない。同様に、全体的に操舵角速度が低い場合、操舵角速度信号の精度が高い場合には図24の(a)に示すように、操舵トルク信号Vtが閾値tth1以上となった時点で過負荷状態であることを検知しているが、操舵角速度信号の精度が低く実際より高く検出している場合は図24の(b)に示すように、操舵角速度信号ωsが閾値ωthより低くならず、操舵トルク信号Vtが閾値tth1以上となっても過負荷状態であると検知できず、過負荷時通電制御が作動しない。
【0017】
また、過負荷状態の判定を操舵トルク信号と操舵角速度信号を用いて行う場合でも、操舵角速度信号の精度が低い場合は、操舵角速度が高いにも拘わらず操舵角速度信号が所定の閾値よりも低くなって過負荷状態を検知し、過負荷時通電制御が誤作動することがあった。これを以下に図に従って説明する。全体的に操舵角速度が高い場合、操舵角速度信号の精度が高い場合には図25の(a)に示すように、操舵トルク信号Vtが閾値tth1以上となった時点でも過負荷状態とは検知しないが、操舵角速度信号の精度が低く実際より低く検出している場合は図25の(b)に示すように、操舵角速度信号ωsが閾値ωthより低くなり、操舵トルク信号Vtが閾値tth1以上となった時点で過負荷状態であると検知し、過負荷時通電制御が誤作動してしまう。
【0018】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、操舵トルクおよび操舵角速度を用いて過負荷状態検出手段における過負荷状態の判定条件を変化させることにより正確な過負荷状態の判定を行う電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、操舵トルクに基いてモータを駆動して運転者の操舵力を軽減する電動パワーステアリング装置の制御装置であって、検出された操舵トルク信号が所定値以上の場合に操向車輪の操向方向を変化できない過負荷状態であることを所定の判定条件に基づいて判定する過負荷状態検出手段と、検出された操舵角速度信号に基づき操舵角速度が高い場合には前記過負荷状態検出手段の判定条件を過負荷状態になりにくい方へ変化させる判定モード切替手段と、前記過負荷状態検出手段が過負荷状態と判定した場合に前記モータに通電する電流を制限する過負荷時通電制御手段と、を備え、前記過負荷状態検出手段が、操舵角速度が高くなり上記判定モード切替手段により判定条件が過負荷状態になりにくい方へ変化させられた状態において、操舵トルクが前記判定モード切替手段に基づく所定の判定条件である所定値以上の状態を継続した状態で、検出された操舵角速度が上記判定モード切替手段により判定条件が過負荷状態になりにくい方へ変化させられた時から所定の割合まで低下したときに過負荷状態と判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置にある。
【0021】
また、前記判定モード切替手段が、操舵トルク信号と操舵角速度信号に応じて過負荷状態検出手段の判定条件を変化させ、所定の操舵トルク値における操舵角速度が所定値以上の場合に前記過負荷状態検出手段の判定条件を過負荷状態になりにくい方へ変化させることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下この発明を各実施の形態に従って説明する。
実施の形態1.
この発明においても電動パワーステアリング装置の全体の構成は図17に示した従来のものと同様であり、詳細な説明は省略する。そして図1はこの発明の一実施の形態による電動パワーステアリング装置の制御装置、すなわち図17のコントローラ6の部分のブロック図である。図18,図20に示す従来のコントローラ6と基本構成は同一であり、同一もしくは相当箇所には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0023】
図1において、16は操舵角速度信号ωsから判定モード信号Smを出力する判定モード切替手段、17は判定モード信号Smによって変化する過負荷状態の判定条件を備え、前記判定条件を用いて操舵トルク信号Vtから操向車輪の操向方向を変化できない過負荷状態であることを判定し、過負荷状態信号Slを出力する過負荷状態検出手段である。
【0024】
次に動作について説明する。電動パワーステアリング装置の制御はコントローラ6において行なわれる。
【0025】
制御電流演算手段12は車速信号Vsと操舵トルク信号Vtを用いて電動パワーステアリング装置のアシスト量に相当する制御電流信号Icを算出し出力する。
【0026】
判定モード切替手段16は操舵角速度信号ωsに対して、判定モード信号Smを出力する。この処理を図2のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1では操舵角速度信号ωsの絶対値を計算して変数Aに代入する。ステップS2では変数Aと所定の閾値ωth1hを比較して、変数Aが閾値ωth1h以上の場合はステップS3に分岐し、変数Aが閾値ωth1h未満の場合はステップS4に分岐する。ステップS3では判定モード信号Smに1を代入して処理を終了する。ステップS4では、変数Aと所定の閾値ωth1lを比較して、変数Aが閾値ωth1l以上の場合は処理を終了し、変数Aが閾値ωth1l未満の場合はステップS5に分岐する。ステップS5では判定モード信号Smに0を代入して処理を終了する。
【0027】
この処理により、図3に示すように、操舵角速度信号ωsの絶対値が所定の閾値ωthh以上の場合は、判定モード信号Smは1となり、操舵角速度信号ωsの絶対値が所定の閾値ωthlより低い場合は判定モード信号Smは0となる。
【0028】
過負荷状態検出手段17は操舵トルク信号Vtと判定モード信号Smの入力に対して過負荷状態信号Slを出力する。この処理を図4のフローチャートを用いて説明する。
【0029】
ステップS11では操舵トルク信号Vtの絶対値を計算して変数Aに格納する。ステップS12では判定モード信号Smが0のときはステップS13に分岐して変数Bに閾値tth1lを代入し、判定モード信号Smが1のときはステップS14に分岐して変数Bに閾値tth1hを代入する。なお、閾値tth1hは閾値tth1lよりも大きい値とする。
【0030】
ステップS15では変数Aと変数Bを比較し、変数Aが変数B未満の場合ステップS16に分岐してSlに0を代入して処理を終了し、変数Aが変数B以上の場合は、ステップS17に分岐してSlに1を代入して処理を終了する。
【0031】
この処理により、図5および図6に示すように、判定モード信号Smが1の場合は判定モード信号Smが0の場合に比べて過負荷状態信号Slが0になる操舵トルクの範囲が拡大する。判定モードSmは操舵角速度が高いときに1になるので、操舵角速度が高いときは過負荷状態であるという判定がされにくくなる。
【0032】
過負荷時通電制御手段14は図21に示すように、過負荷状態信号Slが0の場合は制御電流信号Icを目標電流信号Itとして出力し、過負荷状態信号Slが1の場合は制御電流信号Icよりも小さい値を目標電流信号Itとして出力する。電流制御手段15は過負荷時通電制御手段14より出力された目標電流信号Itとモータ電流検出手段11より出力された検出電流信号Imが一致するようにモータ電流Ioを制御する。モータ電流Ioがモータ9に通電されることにより発生した動力が、減速ギア8を介してステアリングシャフトに伝達されアシストトルクとなる。
【0033】
以上より、操舵トルクに応じたアシストトルクを発生するとともに、操舵角速度が高い場合は過負荷状態の判定閾値が高くなるように切り替わるため、モータの逆起電力がもたらす操舵トルク増大による過負荷状態の誤検知を低減できる。
【0034】
また、操舵角速度は判定モードの切換に用いるため、モータの逆起電力による操舵トルクの増大が発生する操舵角速度に対して充分な精度を有していれば、操舵角速度の精度が過負荷状態の判定における検知精度の低下や誤検知の確率の増大につながることはない。したがって、操舵角速度センサを安価な装置で実現できる。
【0035】
なお、上記例では目標電流信号Itを過負荷状態信号Slに応じて即時に切り替えているが、図7に示すように、所定の時間T1経過後に切り替えてもよい。
【0036】
また、上記例では目標電流信号Itを過負荷状態信号Slに応じて即時に切り替えているが、図8に示すように、所定の時間T2をかけて徐々に切り替えてもよい。
【0037】
また、上記例では目標電流信号Itを過負荷状態信号Slに応じて即時に切り替えているが、図9に示すように、所定の時間T3a経過後に所定の時間T3bをかけて徐々に切り替えてもよい。
【0038】
また、上記例では操舵角速度センサ5を用いて操舵角速度信号ωsを得ていたが、公知の技術であるモータ端子電圧とモータ電流を用いて推定する技術により得ても良い。
【0039】
また、上記例では過負荷状態検出手段を2つの状態間で変化させているが、2つ以上の状態間で変化させても良い。
【0040】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、過負荷状態検出手段17において、操舵トルク信号Vtを用いて過負荷状態の判定を行っていたが、操舵角速度信号ωsを加えて判定しても良い。
【0041】
図10はこの発明の別の実施の形態による電動パワーステアリング装置の制御装置、すなわち図17のコントローラ6の部分のブロック図である。図10において、18は判定モード信号Smによって変化する過負荷状態の判定条件を備え、前記判定条件を用いて操舵トルク信号Vtおよび操舵角速度信号ωsから操向車輪の操向方向を変化できない過負荷状態であることを判定し、過負荷状態信号Slを出力する過負荷状態検出手段である。この処理を図11のフローチャートを用いて説明する。
【0042】
ステップS21では判定モード信号Smと前回の判定モード信号Sm0を用いて分岐処理を行う。Smが1の場合かつSm0が0の場合はステップS22に分岐する。また、Smが0の場合もしくはSm0が1の場合はステップS23に分岐する。ステップS22では操舵角速度信号ωsを変数ωsmに代入してステップS23の処理に移る。なお、変数ωsmは後述するステップS30にて0が代入されることにより、過負荷状態の判定を行っているときは過負荷状態の判定開始時の操舵角速度となり、過負荷状態の判定を行っていないときは0となる。
【0043】
ステップS23では、変数ωsmが0と等しい場合はステップS28に分岐し、異なる場合はステップS24に分岐する。ステップS24では操舵トルク信号Vtが所定の閾値tth2以上の場合はステップS25に分岐し、操舵トルク信号Vtが所定の閾値tth2未満の場合はステップS30に分岐する。ステップS25では操舵角速度ωsの判定モード切替時の操舵角速度ωsmに対する比率を求めて変数Rに代入し、ステップS26の処理に移る。ステップS26では変数Rが0.3未満の場合はステップS27に分岐して変数Rが0.3以上の場合はステップS34に分岐する。ステップS27では過負荷状態信号Slに1を代入してステップS34の処理に移る。ステップS30では過負荷状態信号Slに0を代入し、変数ωsmに0を代入してステップS34の処理に移る。ステップS34では判定モード信号Smを前回の判定モード信号Sm0に代入して、判定モード信号Sm0の更新を行い、処理を終了する。
【0044】
ここで、ステップS26における変数Rの判定閾値を0.3にしているが、操舵角速度ωsが判定モード信号Smが0から1に切り換った際の操舵角速度ωsmに対して充分低いことが判定できる値であれば問題ない。
【0045】
この処理により、図12に示すように、判定モード信号Smが0から1に変化した際の操舵角速度ωsmに対して操舵角速度ωsが70%低下したときに過負荷状態と判定し、過負荷状態信号Slを1にする。また、操舵トルク信号Vtが所定の閾値tth2a(例えば5N・m)未満になった場合に過負荷状態信号Slを0にする。
【0046】
なお、判定モード信号Smが0から1に変化することなく突き当たった状態に至った場合は、図11のフローチャートにおいて、ステップS21でステップS23へ分岐し、ステップS23でステップS28へ分岐する。ステップS28で過負荷状態信号Slが1であるか否か判断し、1でなければステップS29へ分岐し、1であればステップS32へ分岐する。ステップS29では操舵トルク信号Vtが所定の閾値tth1a(例えば7N・m)以上かを判断して所定の閾値tth1a未満ならステップS30へ分岐し、所定の閾値tth1a以上ならステップS31へ分岐する。ステップS31では過負荷状態信号Slに1を代入してステップS34の処理に移る。一方、ステップS28からステップS32へ分岐した場合、ステップS32で操舵トルク信号Vtが所定の閾値tth1b(例えば5N・m)以上かを判断して、閾値tth1b以上ならステップS34へ分岐し、閾値tth1b未満ならステップS33へ分岐して、過負荷状態信号Slに0を代入してステップS34の処理に移る。これをタイミングチャートに示すと図13のようになり、操舵トルク信号Vtの絶対値が所定の閾値tth1a(例えば7N・m)以上のときに過負荷状態と判定して、過負荷状態信号Slを1にする。また、操舵トルク信号Vtの絶対値が所定の閾値tth1b(例えば5N・m)未満になったときに過負荷状態信号Slを0にする。
【0047】
以上より、操舵角速度が高い場合は、操舵角速度の変化量により過負荷状態の判定を行うように判定条件を切り替えるため、操舵の転舵状態から停止状態への移行を確実に検出でき、過負荷状態の検出精度を高めることができる。
【0048】
実施の形態3.
上記実施の形態1および2では、判定モード切替手段16において、判定モードの判定を操舵角速度信号ωsのみを用いて行っていたが、操舵トルク信号Vtを加えても良い。
【0049】
図14はこの発明のさらに別の実施の形態による電動パワーステアリング装置の制御装置、すなわち図17のコントローラ6の部分のブロック図である。図14において、19は操舵角速度信号ωsと操舵トルク信号Vtから判定モード信号Smを出力する判定モード切替手段である。この処理を図15のフローチャートを用いて説明する。
【0050】
ステップS31では操舵角速度信号ωsの絶対値を演算して変数Aに代入する。ステップS32では操舵トルク信号Vtの絶対値を演算して変数Bに代入する。ステップS33では前回の判定モード信号Sm0が0のときはステップS34に分岐し、前回の判定モード信号Sm0が1のときはステップS37に分岐する。ステップS34では変数Aを所定の閾値ωth3と比較して、変数Aが閾値ωth3以上の場合はステップS35に分岐し、変数Aが閾値ωth3未満の場合はステップS37に分岐する。ステップS35では変数Bと所定の閾値tth3aを比較し、変数Bが閾値tth3a以上の場合はステップS36に分岐し、変数Bが閾値tth3a未満の場合はステップS37に分岐する。ステップS36では、判定モード信号Smに1を代入してステップS39の処理に移る。ステップS37では、変数Bと所定の閾値tth3bを比較し、変数Bが閾値tth3b未満の場合はステップS38に分岐し、変数Bが閾値tth3b以上の場合はステップS39に分岐する。ステップS38では判定モード信号Smに0を代入してステップS39の処理に移る。ステップS39では判定モード信号Smを変数Sm0に代入して処理を終了する。
【0051】
この処理により、図16に示すように、操舵トルクVtが閾値tth3aにおける操舵角速度信号ωsが所定値ωth3を超えていた場合に判定モード信号Smを1にする。また、操舵トルクVtが閾値tth3b以下になった場合に判定モード信号Smを0にする。
【0052】
以上より、判定モードの切換が発生する条件を操舵トルクが大きく、操舵角速度が高い場合に限定することができるため、モータの逆起電力が大きくなって操舵トルクが増大した場合の過負荷状態の誤検知を低減できる。
【0053】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、操舵トルクに基いてモータを駆動して運転者の操舵力を軽減する電動パワーステアリング装置の制御装置であって、検出された操舵トルク信号が所定値以上の場合に操向車輪の操向方向を変化できない過負荷状態であることを所定の判定条件に基づいて判定する過負荷状態検出手段と、検出された操舵角速度信号に基づき操舵角速度が高い場合には前記過負荷状態検出手段の判定条件を過負荷状態になりにくい方へ変化させる判定モード切替手段と、前記過負荷状態検出手段が過負荷状態と判定した場合に前記モータに通電する電流を制限する過負荷時通電制御手段と、を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置としたので、操舵角速度が高い場合は過負荷状態の判定閾値が高くなるように切り替わるため、モータの逆起電力がもたらす操舵トルク増大による過負荷状態の誤検知を低減できる。
【0054】
また、前記過負荷状態検出手段が、前記操舵角速度信号に基づき操舵角速度が高い場合に、操舵トルクが前記判定モード切替手段に基づく所定の判定条件である所定値以上の状態を継続した状態で操舵角速度が所定値以下になったときに過負荷状態と判定することを特徴としたので、操舵角速度が高い場合は、操舵角速度の変化量により過負荷状態の判定を行うように判定条件を切り替えるため、操舵の転舵状態から停止状態への移行を確実に検出でき、過負荷状態の検出精度を高めることができる。
【0055】
また、前記判定モード切替手段が、操舵トルク信号と操舵角速度信号に応じて過負荷状態検出手段の判定条件を変化させ、所定の操舵トルク値における操舵角速度が所定値以上の場合に前記過負荷状態検出手段の判定条件を過負荷状態になりにくい方へ変化させることを特徴としたので、判定モードの切換が発生する条件を操舵トルクが大きく、操舵角速度が高い場合に限定することができるため、モータの逆起電力が大きくなって操舵トルクが増大した場合の過負荷状態の誤検知を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の制御装置のブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の判定モード切替手段の動作フローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1の判定モード切替手段の動作を示すタイミングチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1の過負荷状態検出手段の動作フローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態1の過負荷状態検出手段の判定モード信号が1の場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1の過負荷状態検出手段の判定モード信号が0の場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態1の過負荷時通電制御手段の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態1の過負荷時通電制御手段の別の動作例を示すタイミングチャートである
【図9】 この発明の実施の形態1の過負荷時通電制御手段のさらに別の動作例を示すタイミングチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置の制御装置のブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態2の過負荷状態検出手段の動作フローチャートである。
【図12】 この発明の実施の形態2の過負荷状態検出手段の判定モード信号が1になった場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】 この発明の実施の形態2の過負荷状態検出手段の判定モード信号が0の場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置の制御装置のブロック図である。
【図15】 この発明の実施の形態3の判定モード切替手段の動作フローチャートである。
【図16】 この発明の実施の形態3の判定モード切替手段の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】 電動パワーステアリング装置の全体構成図である。
【図18】 従来の電動パワーステアリング装置の制御装置を示すブロック図である。
【図19】 図18の過負荷状態検出手段の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図20】 従来の別の電動パワーステアリング装置の制御装置を示すブロック図である。
【図21】 制御電流信号に対する目標電流信号の特性を示す図である。
【図22】 操舵角速度に対する操舵トルクの特性を示す図である。
【図23】 従来の電動パワーステアリング装置の動作例を示すタイミングチャートである。
【図24】 従来の電動パワーステアリング装置の別の動作例を示すタイミングチャートである。
【図25】 従来の電動パワーステアリング装置のさらに別の動作例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール、2 ステアリングシャフト、3 トルクセンサ、4 車速センサ、5 操舵角速度センサ、6 コントローラ、7 モータ、8 減速器、9 バッテリ、11 モータ電流検出手段、12 制御電流演算手段、14 過負荷時通電制御手段、15 電流制御手段、16,19 判定モード切替手段、17,18 過負荷状態検出手段。

Claims (2)

  1. 操舵トルクに基いてモータを駆動して運転者の操舵力を軽減する電動パワーステアリング装置の制御装置であって、
    検出された操舵トルク信号が所定値以上の場合に操向車輪の操向方向を変化できない過負荷状態であることを所定の判定条件に基づいて判定する過負荷状態検出手段と、
    検出された操舵角速度信号に基づき操舵角速度が高い場合には前記過負荷状態検出手段の判定条件を過負荷状態になりにくい方へ変化させる判定モード切替手段と、
    前記過負荷状態検出手段が過負荷状態と判定した場合に前記モータに通電する電流を制限する過負荷時通電制御手段と、
    を備え
    前記過負荷状態検出手段が、操舵角速度が高くなり上記判定モード切替手段により判定条件が過負荷状態になりにくい方へ変化させられた状態において、操舵トルクが前記判定モード切替手段に基づく所定の判定条件である所定値以上の状態を継続した状態で、検出された操舵角速度が上記判定モード切替手段により判定条件が過負荷状態になりにくい方へ変化させられた時から所定の割合まで低下したときに過負荷状態と判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
  2. 前記判定モード切替手段が、操舵トルク信号と操舵角速度信号に応じて過負荷状態検出手段の判定条件を変化させ、所定の操舵トルク値における操舵角速度が所定値以上の場合に前記過負荷状態検出手段の判定条件を過負荷状態になりにくい方へ変化させることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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