JP3742041B2 - メモリシステム及びメモリモジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリシステムにおけるコマンド、アドレス(以下、CAと略す)システム方式に関し、特に、メモリモジュール上にレジスタ(レジスタ)を有するコマンド/アドレス(CA)システム及びメモリモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、メモリデバイスとしてSDRAM(Synchronous DRAM)のDDR(DoubleDataRate)-I方式を用いたメモリシステムにおいては、メモリモジュール上に、レジスタ(Register)を有するコマンド/アドレス(CA)システム式が用いられている。例えばDQバス及びクロックバスにスタブバストポロジを採用する技術において、チップセット又はメモリコントローラから送出されたクロック信号(CLK)は、各メモリモジュールの基板上に配置された複数のメモリデバイスにそれぞれ分配される。メモリモジュールに接続される外部コマンド/アドレス(CA)バスを介してチップセットからメモリモジュールに対して送られてきたコマンド/アドレス信号(「CA信号」)は、メモリモジュール基板上に設けられたコマンド/アドレスレジスタ(単に、「レジスタ」という)にラッチされ、その後、ラッチされたCA信号は、レジスタからメモリデバイスに到る内部CAバスを介してメモリデバイスに分配される。
【0003】
図17は、従来のDDR-Iシステムに用いられるCAバス方式の一構成例を示すブロック図である。図17に示すように、チップセット(Chipset)50と、少なくとも1つのメモリモジュール(単に「モジュール」という)10を備え、モジュール10上には、位相同期ループ回路(Phase Locked Loop:「PLL」という)30と、レジスタ(「CAレジスタ」ともいう)40と、複数個のDRAM(dynamic Random Access Memory)20−1〜20−n(ただし、nは2以上の所定の正整数)を有し、これらは、チップセット50から出力されるクロック信号(CLK)とコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)を受けて動作する。
【0004】
PLL回路30は、チップセット50からのクロック信号(CLK)を入力し、DRAM20用のクロック信号(CLKd)と、レジスタ40用のクロック信号(CLKr)を出力する。
【0005】
レジスタ40は、PLL回路30から出力されるクロック信号(CLKr)を入力し、このクロック信号(CLKr)に基づき、チップセット50からのCA信号をラッチし、ラッチしたCA信号を内部CAバスを介して対応するDRAM20−1〜20−nへ分配する。
【0006】
DRAM20−1〜20−nは、PLL回路30から出力されるクロック信号(CLKd)で、レジスタ40から出力されたCA信号をラッチする。
【0007】
クロックのタイミングは、PLL回路30、レジスタ40、DRAM20−1〜20−nの各入力部で同じ位相になるように、
・PLL回路30からDRAM20−1〜20−nまでのクロック信号(CLKd)のフライトタイム(Flight time)、
・PLL回路30からレジスタ40までのクロック信号(CLKr)のフライトタイム(Flight time)、
・PLL回路30のフィードバック出力(Fbout)からフィードバック入力(Fbin)までのフィードバックタイム(Feedback time)、
は互いに等しくなるように設定されている。すなわち、タイミング的に等価長(equivalent length)に設定されている。
【0008】
図18は、図17の従来のメモリシステムの動作を説明するためのタイミングチャートである。図18に示すように、PLL回路30、レジスタ40、DRAM20の各入力部でのクロック、すなわち、
・PLL回路30へのクロック入力(図18のCLKin@PLL)、
・PLL回路30のフィードバック入力(図18のFBin@PLL)、
・レジスタ40へのクロック入力(図18のCLKr@Reg.)、
・DRAM20へのクロック入力(図18のCLKd@DRAM)、
が同じ位相になっており、それぞれのクロック信号の立上がりのタイミングは、レジスタ40の入力部でのCA信号(図18のCAin@Reg.)の真中に位置している(図18のタイミングt0の位置参照)。
【0009】
レジスタ40でラッチされたCA信号は、遅延時間tpdf、すなわちレジスタ40にクロック信号(CLKr)が入ってから(図18のタイミングt0でのCAin@Reg.参照)、レジスタ40がCA信号が出すまでの遅延時間にレジスタ40からDRAM20までのCA信号のフライトタイム(Flighttime)を加算した時間かかって、DRAM20に到着する(図18のCA@DRAM参照)。DRAM20では、到着したCA信号を、クロック信号(図18のCLKd@DRAM)の立ちあがりエッジ(図18のタイミングt1参照)でラッチして、DRAM20に取り込む。
【0010】
図18は、クロック周波数200MHz(メガヘルツ)(「200MHzCLK」と記す)のタイミング動作を示しているが、クロック周波数100MHz(「100MHzCLK」と記す)の世代では、このタイミングで、安定した動作が保証できていた。
【0011】
即ち、図18に示すように、レジスタ40の入力部において、CA信号の真中のタイミングに、クロック信号(CLKr)の立上がりエッジが位置しているために、レジスタ40において、クロック信号(CLKr)に対するCA信号のセットアップ時間とホールド時間のマージンを大きくとることができた。
【0012】
また、DRAM20においても、図18にCA@DRAM(Fast case)として示すように、クロック信号(CLKd)に対するCA信号のホールド時間を、遅延時間tpdfの最小値のtpdf,minは必ず確保することができ、100MHz級の世代では、tpdf,minの値も3ns(ナノ秒)程度とされているため、マージン的に問題なかった。
【0013】
クロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間も、100MHz級(1クロックサイクル=10ns)では、0.5周期に対して、tpdf,maxの値が同等程度の5ns程度のため、特に、問題なかった。
【0014】
このように、PLL回路30、レジスタ40、DRAM20の各入力部(クロック入力端)で、クロック信号を同じ位相にすることによって、レジスタ40とDRAM20でのCA信号のセットアップ、ホールド時間のマージンを十分とることができる。
【0015】
また、PLL回路30、レジスタ40、DRAM20のクロック入力部で、クロック信号の位相を合わせるということは、基本的に、
・PLL回路30からDRAM20までのクロック信号(CLKd)の配線長、
・PLL回路30からレジスタ40までのクロック信号(CLKr)の配線長、
・PLL回路30のフィードバック出力(Fbout)からフィードバック入力(Fbin)までのフィードバックループの各配線長、
を揃えれば良いので、設計的にも容易であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来のシステムにおいては、以下に記載するような問題点がある。
【0017】
クロック信号(CLK)の動作周波数が上がってくると、クロック周期に対して、tpdfの値が無視できない値となり、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンがなくなり、正常に動作しなくなる。
【0018】
図19に、266MHz CLK時と200MHz CLK時における、図17に示した従来のシステムのタイミングバジェット(Timing budget)の一例を示す。
【0019】
図19に示すように、266MHzCLK時のタイミングバジェットは1クロックサイクル(tCK)=3750ps(ピコ秒)よりも小、200MHzCLK時のタイミングバジェットは、1クロックサイクル(tCK)=5000psより小である。
【0020】
図19において、
tJ,CLKpは、図17のPLL回路30に入力されるクロック信号(CLK)のジッタである。
【0021】
tSkew,CLKdは、図17のモジュール10上のクロック信号(CLKd)のフライトタイム(Flight time)のスキューである。
【0022】
tpdf,maxは、図17のレジスタ40にクロック信号(CLKr)が入ってからレジスタ40がCA信号を出すまでの遅延時間tpdにレジスタ40からDRAM20までのCA信号のフライトタイム(Flight time)を加算した時間の最大値である。
【0023】
tTGは、テスター(図示されない)のガードバンドである。
【0024】
TFLは、図17のレジスタ40用のクロック信号(CLKr)とDRAM20用のクロック信号(CLKd)のフライトタイム(Flight time)の差である。
【0025】
Δt,PLLは、図17のPLL回路30の位相誤差、ピン間スキュー(pin-to-pin skew)やジッタ(jitter)の仕様値である。
【0026】
tSは、図17のDRAM20のセットアップ時間の仕様値である。
【0027】
クロックの1周期tCKから、tpdfの最大値であるtpdf,max、tS、Δt,PLL、tSkew,CLKd、tJ,CLKp、tFL、tTGを差し引いた残りの時間が、DRAM20におけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間(Setup Time)のマージンtMになる(次式(S1)参照)。
【0028】
tM=tCK − ( tpdf,max + tS + Δt,PLL + tSkew,CLKd + tJ,CLKp + tFL + tTG ) …(S1)
【0029】
我々が検討した各項目の値を代入して、セットアップ時間のマージンtMを計算すると、クロック周波数が200MHzの場合(図15の200MHzCLK参照)には、
tM=4155-tpdf,max (ただし、単位はps) …(S2)
となり、
クロック周波数が266MHzの場合(266MHzCLK)には、
tM=2905-tpdf,max (ただし、単位はps) …(S3)
となる。
【0030】
つまり、200MHzCLK時には、tpdf,maxを4155ps(約4.1ns)以下にできれば、DRAM20におけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のプラスマージンを得ることができる。
【0031】
これに対して、266MHzCLK時には、tpdf,maxを2905ps(約2.9ns)以下にしなければ、セットアップ時間のプラスマージンを得ることができない。
【0032】
そこで、図13のメモリシステムについて、tpdf,maxの値を伝送回路シミュレーションにて解析した結果、信号間のクロストークの影響等を考慮すると、tpdf,maxの値を2905ps以下にすることは、ほぼ絶望であることが分かった。
【0033】
即ち、本発明者らは、従来のDDR−Iメモリシステムにおいては、例えば266MHzCLK動作が不可能であることを見出した。
【0034】
したがって、本発明は、上記従来のシステムが有する課題に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、クロック動作周波数として、例えば200MHzの時のみならず、従来のシステムでは動作不能とされた266MHzで駆動する場合にも、動作可能なメモリシステム及びメモリモジュールを提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、チップセットと、位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び、少なくとも1つのメモリデバイスを有する、少なくとも1つのメモリモジュールと、を備え、前記チップセットは、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)を前記メモリモジュールに供給し、前記PLL回路は、前記チップセットからの前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスに供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタに供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、前記レジスタは、前記PLL回路から出力される前記第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記第3のクロック信号(CLKr)に基づき、前記チップセットからの前記CA信号をラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、前記メモリデバイスは、前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づき、前記レジスタより出力される前記CA信号をラッチするメモリシステムにおいて、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングが合わせられているか、あるいは、予め定められた所定の時間差Δtに設定されており、前記時間差Δtは、前記PLL回路の入力部に入力される前記第1のクロック信号(CLK)のタイミングの方が、前記メモリデバイスの入力部に入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングよりも速い場合、正値をとり、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングを合わせる場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムに設定され、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングの差を前記時間差Δtとする場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムから前記時間差Δtを差し引いた値に設定され、前記メモリデバイスにおける、前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンとが等しくなるように、前記レジスタに入力される前記第3のクロック信号(CLKr)のタイミングを制御し、
・CLKr_flight_timeを、前記PLL回路から前記レジスタまでの第3のクロック信号(CLKr)のフライトタイム、
・CLKd_flight_timeを、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイム、
・tpdf,maxを、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから前記メモリデバイスに前記レジスタから出力されるCA信号が到着するまでの最大時間、
・tpdf,minを、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力されるCA信号が到着するまでの最小時間、
・tCKを、前記第1のクロック信号(CLK)の周期、
として、式、
CLKr_flight_time = CLKd_flight_time -(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2…(A)
を満たすタイミングで動作する構成とされている。
【0036】
あるいは、本発明においては、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングが合わせられているか、あるいは、予め定められた所定の時間差Δtに設定されており、前記時間差Δtは、前記PLL回路の入力部に入力される前記第1のクロック信号(CLK)のタイミングの方が、前記メモリデバイスの入力部に入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングよりも速い場合、正値をとり、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングを合わせる場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムに設定され、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングの差を前記時間差Δtとする場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムから前記時間差Δtを差し引いた値に設定され、前記メモリデバイスにおける、前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンとが等しくなるように、前記レジスタに入力される前記第3のクロック信号(CLKr)のタイミングが制御され、式、
CLKr_flight_time = CLKd_flight_time -(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2…(A)
を満たすように設定され、
・tMDを前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップ及びホールドマージンとし、
・tMRを前記レジスタにおける前記第3のクロック信号(CLKr)に対する前記CA信号のセットアップマージンとし、
tMR>tMD>0の場合には、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)のフライトタイムCLKr_flight_timeが、前記式(A)を満たすように制御され、
tMD>tMR>0の場合、あるいは、tMR<0であるが、tMR+tMD>0の場合には、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)のフライトタイム(CLKr_flight_time)が、式、
CLKr_flight_time=CLKd_flight_time - [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2-(tMD - tMR)/2] …(B)
を満たすように制御される。
【0037】
本発明においては、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングが合わせられているか、あるいは、予め定められた所定の時間差Δtに設定されており、前記時間差Δtは、前記PLL回路の入力部に入力される前記第1のクロック信号(CLK)のタイミングの方が、前記メモリデバイスの入力部に入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングよりも速い場合、正値をとり、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングを合わせる場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムに設定され、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングの差を前記時間差Δtとする場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムから前記時間差Δtを差し引いた値に設定され、前記PLL回路から前記レジスタまでの第3のクロック信号(CLKr)の配線長が、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、式、
[(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間)…(C)
で与えられる長さだけ短くされており、前記メモリデバイスにおける、前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンが等しくなるように、前記レジスタに入力される前記第3のクロック信号(CLKr)のタイミングが制御される。
【0038】
本発明においては、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングが合わせられているか、あるいは、予め定められた所定の時間差Δtに設定されており、前記時間差Δtは、前記PLL回路の入力部に入力される前記第1のクロック信号(CLK)のタイミングの方が、前記メモリデバイスの入力部に入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングよりも速い場合、正値をとり、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングを合わせる場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムに設定され、前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングの差を前記時間差Δtとする場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムから前記時間差Δtを差し引いた値に設定され、前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンとが等しくなるように、前記レジスタに入力される前記第3のクロック信号(CLKr)のタイミングを制御して、式、
CLKr_flight_time=CLKd_flight_time -(tpdf,max+tpdf,min-tCK)/2…(A)
を満たすように設定され、
tMDを、前記メモリデバイスでの前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップホールドマージンとし、
tMRを、前記レジスタでの前記第3のクロック信号(CLKr)に対する前記CA信号のセットアップマージンとし、
tMR>tMD>0の場合、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長を、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、式、
[(tpdf,max+tpdf,min-tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(B)
で与えられる長さだけ短くし、
tMD>tMR>0の場合、あるいは、tMR<0であるが、tMR+tMD>0の場合には、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長を、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、式、
[(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2 - (tMD-tMR)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
で与えられる長さだけ短くされている。
【0039】
上記のように構成された本発明においては、PLL回路、レジスタ、DRAMの入力部におけるクロック信号のタイミングを一様に揃えるのではなく、PLL回路とレジスタ、あるいは、PLL回路とDRAMの入力部のクロック信号(CLK)の位相を合わせ、残りの1つに供給されるクロックのタイミングを制御し、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間とホールド時間のマージンを等しくしているため、266MHz CLK動作も可能である。
【0040】
また、例えば、266MHzと200MHzの両方で使用される場合には、高い周波数の266MHz CLKの1周期に相当する3750psを用いて、残りの1つのに供給されるCLKのタイミングを制御しておけば、200MHz時でも、最小マージンは、266MHz時と同等に確保できるので、1種類のモジュールの準備で済む。
【0041】
さらには、上記タイミング制御の後、レジスタにおけるクロック信号(CLKr)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間、ホールド時間のマージンを比較、あるいは、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するDQS信号のホールド時間のマージンと、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間、ホールド時間のマージンを比較して、両者のマージンが等しくなるように、上記残りの1種類のデバイスに供給されるクロックタイミングを補正しているので、さらにマージンを増加させることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明は、1又は複数のメモリデバイス(2−1〜2−n、nは1以上の整数)と、メモリモジュール外部のチップセットから供給される第1のクロック信号を入力し、第2及び第3のクロック信号を生成するPLL回路(3)と、前記チップセットから供給されるコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)をラッチし内部バスを介して前記複数のメモリデバイスに供給するレジスタ(4)と、を有するメモリモジュール(1)を備え、PLL回路(3)から出力される第2のクロック信号(CLKd)は、前記各メモリデバイス(2−1〜2−n)に分配され、第2のクロック信号は、前記メモリデバイスにおいてレジスタ(4)から供給される前記CA信号のサンプリングクロックとして用いられ、PLL回路(4)から出力される第3のクロック信号(CLKr)は、レジスタ(4)に供給され、第3のクロック信号(CLKr)は、レジスタ(4)において前記チップセットから供給される前記CA信号のサンプリングクロックとして用いられ、PLL回路(3)の入力端子に入力される前記第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスと前記レジスタのクロック入力端子にそれぞれ入力される前記第2及び第3のクロック信号のうちの一方のクロック信号とのタイミングが合わせられている。第2及び第3のクロック信号(CLKd、CLKr)のうちPLL回路(3)の入力端子に入力される第1のクロック信号(CLK)と、クロック入力端子でのタイミングが合わせられている前記一方のクロック信号とは別のクロック信号のタイミングを制御し、PLL回路(3)の出力端子からレジスタ(4)のクロック入力端子までの第3のクロック信号(CLKr)の伝搬時間と、PLL回路(3)の出力端子からメモリデバイスのクロック入力端子までの前記第2のクロック信号の伝搬時間とに時間差が設けられている。前記時間差は、前記レジスタのクロック入力端子に前記第3のクロック信号が入力されてから、前記メモリデバイスの端子に、前記レジスタの出力端子から出力される前記CA信号が到着するまでの伝搬遅延時間の最大時間と最小時間との和から、前記クロック信号の周期の半分を差し引いた時間とされており、前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンとが互いに等しくなるように設定されている。
【0043】
【実施例】
上記した発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例を図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明の第1の実施例をなすメモリシステムの構成を示す図である。図1を参照すると、このメモリシステムは、図17のシステムと同様、DDR−IのCAシステムよりなり、チップセット5と、1枚以上のメモリモジュール(単に「モジュール」という)1と、モジュール1に設けられた少なくとも1つの位相同期ループ回路(「PLL回路」という)3と、少なくとも1つのコマンド/アドレス(CA)レジスタ(単に「レジスタ」という)4と、複数個のDRAM2−1〜2−n(ただし、nは2以上の整数)を有する。このメモリシステムは、チップセット5から出力されるクロック信号(CLK)とコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)を受けて動作する。なお、図1には、簡単のため、1枚のモジュール構成のみが示されている。
【0044】
本発明の第1の実施例のメモリシステムの動作について説明する。
【0045】
PLL回路3は、チップセット5からのクロック信号(CLK)を入力し、DRAM2に供給するクロック信号(CLKd)と、レジスタ4に供給するクロック信号(CLKr)を出力する。レジスタ4は、PLL回路3が出力するクロック信号(CLKr)により、チップセットが出力するCA信号をラッチし、そのラッチしたCA信号をDRAMへ出力する。DRAM2において、PLL回路3が出力するクロック信号(CLKd)で、レジスタ4が出力したCA信号をラッチして、DRAM2に取り込む。
【0046】
各点でのクロックのタイミングは、PLL回路3とDRAM2の各入力部で同じ位相になるように、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のフライトタイム(Flight time)と、PLL回路4のFBoutからFBinまでの帰還時間(Feedback time)を等しくしている。レジスタ4の入力部のクロックのタイミングは、以下のようにして決定する。
【0047】
図2は、図1に示す構成において、クロック信号(CLK)の周波数266MHz(「266MHz CLK」という)におけるタイミング動作を示す図である。図示されていないが、DQS @DRAMの位相は、CLKd @DRAMの位相と合わせている。図2を参照して、本実施例の動作を説明する。PLL回路3とDRAM2の各入力部でクロックが同じ位相になっており(タイミングt0でのCLKin @PLLとCLKd @DRAM)、それぞれの立上がりが、レジスタ2の入力部でのCA信号(CAin @Reg)の真中に位置している。
【0048】
レジスタ4の入力部のクロック信号(CLKr @Reg)のタイミングは、PLL回路3とDRAM2の各入力部でのクロックのタイミングより(t0)、B(ps)だけ、前倒しする。レジスタ4では、この前倒ししたクロック信号(CLKr)で、CA信号をラッチする。
【0049】
レジスタ4でラッチされたCA信号が、tpdf([レジスタ4にクロック信号(CLKr)が入力されてからレジスタ4がCA信号を出すまでの遅延時間)+[レジスタ4からDRAM2までのCA信号のFlight time])かかって、DRAM2に到着する。
【0050】
このtpdfの値は、レジスタ4やモジュール1の製造ばらつきや使用環境状況等によって、ばらつく。tpdfの最小値を、tpdf,min、最大値をtpdf,maxとした時、tpdf,minとtpdf,maxの重なりあった部分が、DRAM2におけるCA信号(CA@DRAM)の有効(Valid)部となる。
【0051】
Valid部の中心に、DRAM2のクロック信号(CLKd)(CLKd@DRAM)の立ち上がりエッジが位置するように、クロック信号(CLKr)の前倒し量Bが決められる。この時、レジスタ4において、クロック信号(CLKr)に対するCA信号のセットアップ量Aは、
A=0.5×tCK−B
である。
【0052】
図2から分かるように、
Figure 0003742041
と表せる。
【0053】
よって、前倒し量Bは、
Figure 0003742041
となる。
【0054】
別の表現をすれば、前倒し量Bは、次式で表される。
【0055】
Figure 0003742041
となる。
【0056】
移項して、
[CLKr flight time] = [CLKd flight time] - [前倒し量B] …(4)
である。
【0057】
ここで、
Feedback time(フィードバックタイム)は、PLL回路3のフィードバックループのFBoutからFBinまでのフライトタイム、
CLKr flight timeは、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)のフライトタイム、
CLKdflight timeは、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のフライトタイムである。数値例で示すと以下のようになる。
【0058】
266MHz CLKで、tCK=3750ps、tpdf,max=2950ps、tpdf,min=1750psとすると、式(1)より、前倒し量B=475ps、また、レジスタ4でのCA信号のセットアップ量A=1400psとなる。
【0059】
すなわち、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)のFlight timeを、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のflight timeより、475ps速くすれば良い。
【0060】
一般に、ボード上の信号伝播時間は、7ps/mm程度であるので、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線長を、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長より、68mm短くすれば良い。
【0061】
Feedback time=CLKd flight time=900psとすると、
CLKr flight time=425ps
となり、それぞれの配線長は、
129mmと61mmになる。
【0062】
図6は、DRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長と、レジスタ(Register)4までのクロック信号(CLKr)の配線長の関係の一例を示す図である。図6の直線(レジスタまでのCLKr配線長=DRAMまでのCLKd配線長−68mm)上のどこかの値を採用すれば良い。もちろん、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線に適当な容量を付加して、配線と容量でタイミングを制御することも可能である。
【0063】
以上、説明したように、クロック信号(CLKr)の前倒し量Bを決めて、タイミングを制御すれば、DRAM2における、クロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、ホールド時間のマージンを等しくすることができる。
【0064】
図3は、図1に示した構成の200MHz CLKにおけるタイミング動作の一例を示す図である。図3に示す例では、200MHz CLKでの最適の前倒し量Bにはなっていない。
【0065】
200MHzで最適の前倒し量Bが必要な場合は、上式(1)において、tCK=5000psとして求めれば良い。しかし、同一のモジュール1を、266MHz CLKと、200MHz CLKの両方で使えるようにしておくと、1種類のモジュールを準備するだけでよく、効率的である。
【0066】
従って、図3では、266MHz CLKで求めた前倒し量Bに設定されている場合のタイミング動作が示されている。図3から分かるように、クロック信号(CLKd)の立上がりに対して、CA信号のValid部が、前方にシフトしている。
【0067】
つまり、DRAM2において、クロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ量は、266MHz CLK時の図2の場合と比べて増加する。ただし、ホールド量は、266MHz CLK時の図2の場合と同一である。
【0068】
また、レジスタ4において、クロック信号(CLKr)に対するCA信号のセットアップ量は、前倒し量Bが266MHz CLK時の図2の場合と同一であるので、266MHz CLK時の図2の場合と比べて増加する。
【0069】
次に、タイミングバジェット(Timing budget)について説明する。図4は、266MHz CLK時と200MHz CLK時における、本実施例のDRAM2におけるクロック信号(CLKd)に対する、CA信号のセットアップ、ホールド時間のタイミングバジェット(Timing budget)の一例を示す。
【0070】
266MHz CLK時には、半周期の1875psから、
(tpdf,max-tpdf,min)/2、
DRAM2のセットアップ時間、ホールド時間仕様値であるtS,tH、
PLL回路3の位相エラー、ピン間スキュー(pin to pin skew)やジッタ(jitter)の仕様値であるΔt,PLL、
モジュール1上のクロック信号(CLKd)のフライト時間のスキュー(Flight time skew)であるtSkew,CLKd、
PLL回路3に入力されるクロック信号(CLK)のジッタ(jitter)であるtJ、CLKp、
クロック信号(CLKr)とクロック信号(CLKd)のフライトタイム(Flight time)の差であるtFL、
テスターのガードバンドtTG、
を差し引いた残りの時間が、DRAM2における、クロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間とホールド時間のマージンtMになる。
【0071】
200MHz CLK時も、基本的に同じである。この場合は、前倒し量Bを266MHz時と同一としているので、ホールド量1275psから、ばらつき要因を差し引いている。このとき、(tpdf,max-tpdf,min)/2の分は、既に引かれているので省かれている。200MHz CLK時には、tMは、ホールド時間のマージンとなる。
【0072】
我々が検討した各項目の値を代入して、マージンtMを計算すると、266MHz時には、セットアップ時間、ホールド時間ともに、380psとなる。
【0073】
200MHz CLK時も、tM=380psとなる。ただし、200MHz時は、ホールド時間のマージンの値であり、セットアップ時間のマージンはそれより大きい。もちろん、200MHz時に、最適の前倒し量Bを決めれば、380psより大きな値を得ることができるが、266MHzと200MHzで同じモジュールを用いるために、このようになっている。
【0074】
次に、クロック信号(CLKr)を前倒ししているため、レジスタ4において、クロック信号(CLKr)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンが削られる。これについて以下に説明する。
【0075】
図5は、266MHz CLK時と200MHz CLK時における、本実施例のレジスタ4におけるクロック信号(CLKr)に対するCA信号(チップセット5から供給される)のセットアップ時間のタイミングバジェット(Timing budget)の一例を示す。
【0076】
266MHz CLK時には、1周期の3750psから、
(tpdf,max+tpdf,min)/2、
レジスタ4のセットアップ時間仕様値tS、
PLL回路3の位相エラー(phase error)やピン間スキュー(pin to pin skew)やジッタ(jitter)の仕様値であるΔt,PLL、
チップセット5から出力されるCA信号のスキュー(skew)であるtQ、
チップセット5からレジスタ4まで来るCA信号と、クロック信号(CLK)とのskewであるtSkew,CA,CLK、
PLL回路3に入力されるクロック信号(CLK)のジッタ(jitter)であるtJ、CLKp、
フィードバックタイムとクロック信号(CLKr)のフライトタイムの見積もり誤差であるtFBFL、
テスターのガードバンドtTG、
を差し引いた残りの時間が、レジスタ4における、クロック信号(CLKr)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンtMになる。
【0077】
200MHz CLK時も、基本的に同じである。この場合は、前倒し量Bを266MHz時と同一としているので、セットアップ量2025psから、ばらつき要因を差し引いている。このとき、(tpdf,max+tpdf,min)/2の分は、既に考慮されているので省かれている。
【0078】
我々が検討した各項目の値を代入して、マージンtMを計算すると、266MHz時には、セットアップ時間のマージンは25psとなる。200MHz CLK時は、tM=650psとなる。もちろん、200MHz時に最適の前倒し量Bを決めれば、650psより大きな値を得ることができるが、266MHzと200MHzで同じモジュールを用いるために、このようになっている。
【0079】
以上、説明したように、クロック信号(CLKr)の前倒し量Bを決めてタイミングを制御すれば、先に述べたように、DRAM2におけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、ホールド時間のマージンを等しくすることができ、かつ、レジスタ4におけるセットアップ時間のマージンをプラスにすることができる。
【0080】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。全体の構成は、前記した第1の実施例の図1と同様である。この第2の実施例では、タイミングの制御が前記第1の実施例と相違している。つまり、クロック信号(CLKr)の配線長が、第1の実施例と相違している。以下に、前記第1の実施例との相違点について説明する。
【0081】
前記第1の実施例の図4、図5に示したタイミングバジェット(Timing budget)から、DRAM2でのセットアップ/ホールド時間のマージン、レジスタ4でのセットアップ時間のマージンを求めることができる。
【0082】
図4、図5から求めたDRAMでのセットアップ、ホールド時間のマージンをtMD、レジスタでのセットアップマージンをtMRとする。DRAM2、PLL回路3、レジスタ4、チップセット5の各仕様値やFlight timeによって、tMDとtMRの値は変わるが、266MHz CLKで、本実施例のシステムが動作するためには、下記の3ケースのどれかになる必要がある。これ以外になれば、どれかの仕様値等を変更しなければ動作しない。
【0083】
(a)tMD>tMR>0
(b)tMR>tMD>0
(c)tMR<0であるが、tMD+tMR>0
【0084】
前記第1の実施例において、上記(b)になった場合には、前記第1の実施例のマージン値から増やすことはできない。つまり、前記第1の実施例の制御が最適である。従って、前記第1の実施例で決定されたクロック信号(CLKr)の配線長にすれば良い。
【0085】
前記第1の実施例の図4、図5の数値例は、上記の(a)の場合に相当しており、制御の仕方の改善により、更に、マージンの最小値を大きくできる。
【0086】
前記第1の実施例において、上記(c)のようになった場合でも、制御の仕方の改善で、全てのマージンをプラスにできる。
【0087】
制御の仕方の改善の基本的な考えは、前記第1の実施例を基にして、レジスタ4のセットアップ時間のマージンtMRが、DRAM2のセットアップ、ホールド時間のマージンtMDより小さい場合には、DRAM2のセットアップ時間のマージンを削って、レジスタ4のセットアップ時間のマージンにまわして、DRAM2のセットアップ時間のマージンとレジスタ4のセットアップ時間のマージンを等しくしようというものである。
【0088】
まず、上記(a)のケースから説明する。
【0089】
DRAM2のセットアップ時間のマージンとレジスタ4のセットアップ時間のマージンを等しくするために、前記第1の実施例で求めた前倒し量Bを補正する。
【0090】
その補正量は、(tMD-tMR)/2とし、補正後の前倒し量
D=B-(tMD-tMR)/2 …(5)
とすれば良い。
【0091】
前記第1の実施例におけるクロック信号(CLKr)を、(tMD-tMR)/2だけ、遅らせることになる。
【0092】
次に、上記(c)のケースについて説明する。
【0093】
DRAM2のセットアップ時間のマージンとレジスタ4のセットアップ時間のマージンを等しくするために、前記第1の実施例で求めた前倒し量Bを補正する。
【0094】
その補正量は、(tMD+tMR)/2-tMR=(tMD-tMR)/2である。結局、上記(a)のケースと補正量は同じであり、補正後の前倒し量、
D=B-(tMD-tMR)/2
とすれば良い。
【0095】
つまり、前記第1の実施例のクロック信号(CLKr)を、(tMD-tMR)/2だけ、遅らせることになる。
【0096】
従って、上式(4)より、
Figure 0003742041
となる。
【0097】
(a)のケースを数値例で示すと以下のようになる。
【0098】
266MHz CLKで、tCK=3750ps、tpdf,max=2950ps、tpdf,min=1750psとすると、前倒し量B=475psとなる。tMD=380ps、tMR=25psとすると、補正量は、178psで、補正後の前倒し量D=297psとなる。
【0099】
すなわち、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)のFlight timeを、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のflight timeより、297ps速くすれば良い。
【0100】
一般に、ボード上の信号伝播時間は7ps/mm程度であるので、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線長を、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長より、42mm短くすれば良い。
【0101】
Feedback time=CLKd flight time=900psとすると、
CLKr flight time=603ps
となり、それぞれの配線長は、129mmと87mmになる。
【0102】
図7は、DRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長(横軸)と、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線長(縦軸)の関係を示す図である。もちろん、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線に適当な容量を付加して、配線と容量でタイミングを制御することも可能である。
【0103】
以上、説明したように、クロック信号(CLKr)の前倒し量を決めて、タイミングを制御すれば、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、レジスタにおけるCA信号のセットアップ時間のマージンを等しくすることができる。
【0104】
因みにこの例では、両者のマージンはともに、203psとなり、前記第1の実施例の最小マージンの25psより大きくなっている。
【0105】
(c)のケースを数値例で示すと以下のようになる。
【0106】
266MHz CLKで、tCK=3750ps、tpdf,max=2950ps、tpdf,min=1750psとすると、前倒し量B=475psとなる。tMD=380ps、tMR=-180psとすると、補正量は、280psで、補正後の前倒し量D=195psとなる。
【0107】
すなわち、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)のFlight timeを、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のFlight timeより、195ps速くすれば良い。
【0108】
前記のごとく、一般に、ボード上の信号伝播時間は7ps/mm程度であるので、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線長をDRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長より、28mm短くすれば良い。
【0109】
Feedback time=CLKd flight time=900psとすると、CLKr flight time=705psとなり、それぞれの配線長は、129mmと101mmになる。
【0110】
図8は、DRAM2までのCLKd配線長(横軸)と、レジスタ4までのCLKr配線長(縦軸)の関係を示す図である。もちろん、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線に適当な容量を付加して、配線と容量でタイミングを制御することも可能である。
【0111】
以上、説明したように、クロック信号(CLKr)の前倒し量を決めて、タイミングを制御すれば、DRAM2におけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、レジスタ4におけるCA信号のセットアップ時間のマージンを等しくすることができる。
【0112】
因みにこの例では、両者のマージンはともに、100psになっている。
【0113】
図9は、本発明の第3の実施例の構成を示す図である。図9に示すように、チップセット5と、1枚以上のモジュール1を有し、モジュール1は、1個以上のPLL回路3と、1個以上のレジスタ4と、複数個のDRAM2を有し、モジュール1は、チップセット5から出力されるクロック信号(CLK)と、CA信号を受けて動作する。図9では、レジスタ4へのクロック信号(CLKr)を、PLL回路4から取っているが、チップセット5から直接入力することも可能である。PLL回路3の仕様値等からタイミングマージンが大きくなる方を採用すれば良い。図9に示すように、PLL回路3から出力されるクロックをレジスタ4で用いる場合について以下に説明するが、チップセット5から入力しても良いことは、後述の説明から理解される。
【0114】
本実施例のメモリシステムの動作について説明する。
【0115】
PLL回路3は、チップセット5からのクロック信号(CLK)を入力し、DRAM2に供給するクロック信号(CLKd)と、レジスタ4に供給するクロック信号(CLKr)を出力する。レジスタ4は、PLL回路3から出力されるクロック信号(CLKr)により、チップセット5が出力するCA信号をラッチし、該ラッチしたCA信号をDRAM2へ出力する。DRAM2において、PLL回路3から出力されるクロック信号(CLKd)で、レジスタ4から出力されるCA信号をラッチして、DRAM2に取り込む。
【0116】
各点でのクロックのタイミングは、PLL回路3とレジスタ4の各入力部で同じ位相になるように、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)のFlight timeと、PLL回路3のFBoutからFBinまでのフィードバックタイムを等しくしている。
【0117】
DRAM2の入力部のクロック信号(CLKd)のタイミングは、以下のようにして決定する。
【0118】
図10は、図9の構成の266MHz CLKにおけるタイミング動作の一例を示す図である。図9及び図10を参照すると、PLL回路3とレジスタ4の各入力部でクロックが同じ位相になっており、それぞれの立上がりが、レジスタ4の入力部でのCA信号の真中に位置している(タイミングt0)。
【0119】
DRAM2の入力部のクロック信号(CLKd@DRAM)のタイミングは、PLL回路3とレジスタ4の各入力部でのクロック信号(CLKin@PLL,CLKr@Reg)のタイミングより、G(ps)だけ、後ろ倒しする。後ろ倒ししたクロック信号(CLKd)でCA信号をラッチする。
【0120】
レジスタ4でラッチされたCA信号が、tpdf([レジスタ4にクロック信号(CLKr)が入力されてからレジスタ4がCA信号を出力するまでの遅延時間]+[レジスタからDRAMまでのCA信号のFlight time])かかって、DRAM2に到着する。このtpdfの値は、レジスタ4やモジュール1の製造ばらつきや使用環境状況等によって、ばらつくが、その最小値をtpdf,min、最大値をtpdf,maxとした時、tpdf,minとtpdf,maxの重なりあった部分が、DRAM2におけるCA信号のValid部となる。
【0121】
そのValid部の中心に、DRAM2のクロック信号(CLKd)(CLKd@DRAM)の立上がりが来るように、クロック信号(CLKd)の後ろ倒し量Gを決める。この時、DRAM2において、クロック信号(CLKd)に対するDQS信号のホールド量Aは、
A=0.5tCK-G
である
【0122】
図10から分かるように、
Figure 0003742041
と表せる。
【0123】
従って、後ろ倒し量Gは、
G=0.5tCK-A
=(tpdf,max+tpdf,min-tCK)/2 …(7)
となる。
【0124】
別の表現をすれば、後ろ倒し量Gは、
Figure 0003742041
となる。
【0125】
移項して、
Figure 0003742041
である。
【0126】
ここで、Feedback timeは、PLL回路3のFeedback loopのFBoutからFBinまでのflight time、
CLKr flight timeは、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)のflight time、
CLKd flight timeは、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のflight timeである。数値例で示すと以下のようになる。
【0127】
266MHz CLKで、tCK=3750ps、tpdf,max=2950ps、tpdf,min=1750psとすると、式(7)より、後ろ倒し量G=475ps、また、DRAM2でのクロック信号(CLKd)に対するDQS信号のホールド量A=1400psとなる。
【0128】
すなわち、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のフライトタイムを、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)のフライトタイムより、475ps遅くすれば良い。
【0129】
前述したように、一般に、ボード上の信号伝播時間は7ps/mm程度であるので、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長を、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線長よりも、68mm長くすれば良い。
【0130】
Feedback time=CLKr flight time=900ps
とすると、CLKd flight time=1375psとなり、それぞれの配線長は、129mmと197mmになる。
【0131】
図11は、DRAM2までのクロック信号(CLKd)配線長(横軸)と、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)配線長(縦軸)の関係の一例を示す。もちろん、レジスタまでのクロック信号(CLKr)の配線に適当な容量を付加して、配線と容量でタイミングを制御することも可能であるし、クロック信号(CLKd)配線長が長くなり過ぎる時には、Feedbackループと、クロック信号(CLKr)配線をそれぞれ最短距離で結んで、Feedback time=CLKr flight timeの値をできるだけ小さくすることも可能である。
【0132】
以上、説明しように、本実施例によれば、クロック信号(CLKd)の後ろ倒し量を決めて、タイミングを制御すれば、DRAMにおける、クロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、ホールド時間のマージンを等しくすることができる。
【0133】
図12は、図9の200MHz CLKにおけるタイミング動作の一例を示す図である。図12に示す例では、200MHz CLKでの最適の後ろ倒し量Gにはなっていない。200MHzで最適の後ろ倒し量Gが必要な場合は、上式(7)において、tCK=5000psとして求めれば良い。しかしながら、同一のモジュールを、266MHz CLKと200MHz CLKの両方で使えるようにしておくと、1種類のモジュールを準備するだけでよく、効率的である。
【0134】
このため、図12の示す例では、266MHz CLKで求めた後ろ倒し量Gにした場合のタイミングで示している。この場合、図12から分かるように、クロック信号(CLKd)の立上がりに対して、CA信号のValid部が前方にシフトしている。つまり、DRAM2において、クロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ量は、266MHz CLK時の図2の場合よりも増加する。ただし、ホールド量は、266MHz CLK時の図10の場合と同一である。
【0135】
また、DRAM2において、クロック信号(CLKd)に対するDQS信号のホールド量は、後ろ倒し量Gが266MHz CLK時の図13の場合と同一であるので、266MHz
CLK時の図10の場合より増加する。
【0136】
次にタイミングバジェット(Timing budget)について説明する。図13に、266MHz CLK時と200MHz CLK時における、第3の実施例のDRAM2におけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ、ホールド時間のタイミングバジェットの一例を示す。
【0137】
266MHz CLK時には、半周期の1875psから、
(tpdf,max-tpdf,min)/2、
DRAM2のセットアップ時間、ホールド時間仕様値tS/tH、
PLL回路3のpin to pin skewやjitterの仕様値であるΔt、PLL、
モジュール1上のクロック信号(CLKd)のFlight timeskewのtSkew、CLKd、
PLL回路3に入力されるCLKのjitterであるtJ、CLKp、
クロック信号(CLKr)とクロック信号(CLKd)のFlight timeの差tFL、
テスターのガードバンドtTG
を差し引いた残りの時間が、DRAM2における、クロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間とホールド時間のマージンtMになる。
【0138】
200MHz CLK時も、基本的に同じである。この場合は、後ろ倒し量Gを266MHz時と同一としているので、ホールド量1275psから、ばらつき要因を差し引いている。このとき、(tpdf,max-tpdf,min)/2の分は、既に引かれているので省かれている。200MHz CLK時には、tMはホールド時間のマージンとなる。
【0139】
我々が検討した各項目の値を代入して、マージンtMを計算すると、266MHz時には、セットアップ時間、ホールド時間ともに、380psとなる。200MHz CLK時も、tM=380psとなる。ただし、200MHz時は、ホールド時間のマージンの値であり、セットアップ時間のマージンは、それより大きい。もちろん、200MHz時に最適の後ろ倒し量Gを決めれば、380psより大きな値を得ることができるが、266MHzと200MHzで同じモジュールを用いるために、このようになっている。
【0140】
次に、クロック信号(CLKd)を後ろ倒ししているため、DRAMにおいて、クロック信号(CLKd)に対するDQS信号のホールド時間のマージンが削られるがそれについて調べる。
【0141】
図14に、266MHz CLK時と200MHz CLK時における、本実施例3のDRAMにおけるDQSのホールド時間のタイミングバジェットの一例を示す。
【0142】
266MHz CLK時には、1周期の3750psから、
(tpdf,max+tpdf,min)/2、
DQSのホールド時間であるDRAM2のtDSH仕様値、
PLL回路3の位相エラー(phase error)やピン間スキュー(pin to pin skew)やジッタの仕様値であるΔt,PLL、
チップセット5から出力されるDQSのジッタであるtj,DQS、
チップセット5からDRAM2まで来るDQS信号とクロックCLKとのスキューであるtSkew,DSCK、
PLL回路3に入力されるクロック信号(CLK)のジッタであるtJ,CLKp、
Feedback time(PLL回路3のFboutとFbin間の帰還ループの遅延)とクロック信号(CLKd)のフライトタイムの見積もり誤差tFBFL、
テスターのガードバンドtTG、
を差し引いた残りの時間が、DRAM2における、クロック信号(CLKd)に対するDQS信号のホールド時間のマージンtMになる。
【0143】
200MHz CLK時も、基本的に同じである。この場合は、後ろ倒し量Gを、266MHz時と同一としているので、ホールド量2025psから、ばらつき要因を差し引いている。このとき、(tpdf,max+tpdf,min)/2の分は既に考慮されているので省かれている。
【0144】
我々が検討した各項目の値を代入して、マージンtMを計算すると、266MHz時には、DQSのホールド時間のマージンは25psとなる。200MHz CLK時は、tM=400psとなる。もちろん、200MHz時に最適の後ろ倒し量Gを決めれば、400psより大きな値を得ることができるが、266MHzと200MHzで同じモジュールを用いるために、このようになっている。
【0145】
以上、説明したように、クロック信号(CLKd)の後ろ倒し量Gを決めてタイミングを制御すれば、先に述べたように、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、ホールド時間のマージンを等しくすることができ、かつ、DRAMにおけるDQSのホールド時間のマージンをプラスにすることができる。
【0146】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。本発明の第4の実施例の全体の構成は、前記第3の実施例の説明で参照された図9と同様であるため、全体の構成の説明は省略する。本発明の第4の実施例は、前記第3の実施例とは、タイミングの制御が相違している。つまり、クロック信号(CLKd)の配線長が、前記第3の実施例と相違している。以下に、第4の実施例の制御の仕方について、説明する。
【0147】
前記第3の実施例の図13、図14のタイミングバジェットから、DRAM2でのクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ、ホールド時間のマージン、DRAM2でのクロック信号(CLKd)に対するDQSのホールド時間のマージンを求めることができる。
【0148】
ここで、図13、図14から求めたDRAM2でのCA信号のセットアップ/ホールド時間のマージンをtMD、DRAM2でのDQSのホールドマージンをtMQとする。
【0149】
ここで、DRAM2、PLL回路3、レジスタ4、チップセット5の各仕様値やフライトタイムによって、tMDとtMQの値は変わるが、266MHz CLKでメモリシステムが動作するためには、下記の3ケースのどれかになる必要がある。これ以外になれば、どれかの仕様値等を変更しなければ動作しない。
【0150】
(a)tMD>tMQ>0
(b)tMQ>tMD>0
(c)tMQ<0であるが、tMD+tMQ>0
【0151】
前記第3の実施例の制御で、上記(b)になった場合には、前記第3の実施例のマージン値から増やすことはできない、つまり、前記第3の実施例の制御が最適である。従って、前記第3の実施例で決められた、クロック信号(CLKd)の配線長にすれば良い。
【0152】
前記第3の実施例における図13、図14のタイミングバジェットの数値例は、上記(a)の場合に相当しており、制御の仕方の改善により、更に、マージンの最小値を大きくできる。
【0153】
前記第3の実施例の制御で、上記(c)のようになった場合でも、制御の仕方を改善することで、全てのマージンをプラスにできる。
【0154】
制御の改善の基本的な考えは、前記第3の実施例の制御を基にして、DRAM2のDQSのホールド時間のマージンtMQが、DRAM2のセットアップ、ホールド時間のマージンtMDより小さい場合には、DRAM2のCA信号のセットアップ時間のマージンを削って、DRAM2のDQSのホールド時間のマージンにまわして、DRAM2のCA信号のセットアップ時間のマージンと、DRAM2のDQSのホールド時間のマージンを等しくしようというものである。
【0155】
まず、上記(a)のケースから説明する。DRAM2のCA信号のセットアップ時間のマージンと、DRAM2のDQSのホールド時間のマージンを等しくするために、前記第3の実施例で求めた後ろ倒し量Gを補正する。
【0156】
その補正量を、
(tMD-tMQ)/2
とし、
補正後の後ろ倒し量Rを、
R=G-(tMD-tMQ)/2 …(11)
とすれば良い。
【0157】
つまり、前記第3の実施例のクロック信号(CLKd)を、
(tMD-tMQ)/2
だけ、速めることになる。
【0158】
次に、上記(c)のケースについて説明する。DRAM2のCA信号のセットアップ時間のマージンと、DRAM2のDQSのホールド時間のマージンを等しくするために、前記第3の実施例で求めた後ろ倒し量Gを補正する。
【0159】
その補正量は、
(tMD+tMQ)/2-tMQ=(tMD-tMQ)/2
である。
【0160】
結局、上記(a)のケースと補正量は同じであり、補正後の後ろ倒し量Rを、
R=G-(tMD-tMQ)/2
とすれば良い。
【0161】
つまり、前記第3の実施例のクロック信号(CLKd)を、
(tMD-tMQ)/2
だけ、速めることになる。
【0162】
従って、上式(10)より、クロック信号(CLKd) のフライトタイムは、
Figure 0003742041
となる。
【0163】
上記(a)のケースを数値例で示すと以下のようになる。
【0164】
266MHz CLKで、tCK=3750ps、tpdf,max=2950ps、tpdf,min=1750psとすると、後ろ倒し量G=475psとなる。tMD=380ps、tMQ=25psとすると、補正量は、178psで、補正後の後ろ倒し量R=297psとなる。
【0165】
すなわち、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のフライトタイムを、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)のフライトタイム より、297ps遅くすれば良い。
【0166】
前述のごとく、一般に、ボード上の信号伝播時間は7ps/mm程度であるので、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長を、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)配線長より、42mm長くすれば良い。
【0167】
Feedback time=CLKr flight time=900ps
とすると、
CLKd flight time=1197ps
となり、
それぞれの配線長は、129mmと171mmになる。
【0168】
図15は、DRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長(横軸)と、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線長(縦軸)の関係の一例を示す図である。
【0169】
もちろん、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線に適当な容量を付加して、配線と容量でタイミングを制御することも可能であるし、クロック信号(CLKd)の配線長が長くなり過ぎる場合には、PLL回路3のフィードバックループと、クロック信号(CLKr)の配線をそれぞれ最短距離で結んで、
Feedback time=CLKr flight time
の値をできるだけ小さくすることも可能である。
【0170】
以上、説明したように、クロック信号(CLKd)の後ろ倒し量を決めて、タイミングを制御すれば、DRAM2におけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、DRAM2におけるクロック信号(CLKd)に対するDQS信号のホールド時間のマージンを等しくすることができる。
【0171】
因みに、この例では、両者のマージンはともに、203psとなり、実施例3の最小マージンの25psより大きくなっている。
【0172】
上記(c)のケースを数値例で示すと以下のようになる。
【0173】
266MHz CLKで、tCK=3750ps、tpdf,max=2950ps、tpdf,min=1750psとすると、後ろ倒し量G=475psとなる。tMD=380ps、tMR=-180psとすると、補正量は、280psで、補正後の後ろ倒し量R=195psとなる。
【0174】
すなわち、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)のFlight timeを、PLL回路3からレジスタ4までのCLKr flight timeより、195ps遅くすれば良い。
【0175】
前述のごとく、一般に、ボード上の信号伝播時間は7ps/mm程度であるので、PLL回路3からDRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長を、PLL回路3からレジスタ4までのクロック信号(CLKr)配線長より、28mm長くすれば良い。
【0176】
Feedback time=CLKr flight time=900ps
とすると、CLKd flight time=1095psとなり、それぞれの配線長は、129mmと157mmになる。
【0177】
図16は、DRAM2までのクロック信号(CLKd)の配線長とレジスタ4までのクロック信号(CLKr)配線長の関係を示す図である。もちろん、レジスタ4までのクロック信号(CLKr)の配線に適当な容量を付加して、配線と容量でタイミングを制御することも可能であるし、クロック信号(CLKd)の配線長が長くなり過ぎる時には、PLL回路のフィードバックループと、クロック信号(CLKr)配線をそれぞれ最短距離で結んで、
Feedback time=CLKr flight time
の値をできるだけ小さくすることも可能である。
【0178】
以上、説明したように、クロック信号(CLKd)の後ろ倒し量Rを決めて、タイミングを制御すれば、DRAM2におけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、DRAM2におけるDQS信号のホールド時間のマージンを等しくすることができる。因みにこの例では、両者のマージンはともに、100psになっている。
【0179】
以上本発明を上記実施例に即して説明したが、本発明は、上記実施例の構成にのみ限定されるものでなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【0180】
例えば、前述した、Write時のtDSH(DQS falling edge hold time from CK)や、tDSS(DQS falling edge to CK setup time)を満たすことが厳しい場合には、前記第1の実施例で考えたように、CLKd @DRAMとDQS @DRAMのタイミングを合わせることが必要となる。その場合、前記第1の実施例では、CLKin @PLL(PLL回路入力部のクロック信号CLK)のタイミングを、CLKd @DRAM(DRAM入力部でのクロック信号CLKd)のタイミングに合わせて、PLL回路3のフィードバックタイム(Feedback time)とクロック信号(CLKd)のフライトタイム(CLKd flight time)を合わせている。しかしながら、システムによっては、CLKin @PLLのタイミングをDQS @DRAMのタイミングに合わせ難い場合もある。その際には、両者のタイミングを無理に合わせるのでなく、例えば、CLK @PLLのタイミングが、DQS @DRAMのタイミングより250ps速くなってしまう場合には、図2のFeedback Timeを、900 -250 = 650 psにすれば、CLKr @REG、CLKd @DRAMのタイミングは、図2のままであるので、同様の作用効果が得られる。つまり、CLKin @PLLと、CLKd @DRAMのタイミングを必ずしも合わせる必要はない。ある一定の差ΔtPDが存在してもよい。この場合、上述したように、
Feedback Time=CLKd flight time - ΔtPD
にしておく。その上で、上述したように、レジスタとDRAMの各セットアップ、ホールドマージンが最適となるように、クロック信号(CLKr)のタイミングが決定される。また複数のモジュールが設けられている場合、各スロットで、CLKin @PLLとCLKd @DRAMのタイミング差ΔtPDを合わせておけば良い。こうすることで、各スロット間で、同一のモジュールを用いることができる。
【0181】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、以下に記載するような効果を奏する。 本発明によれば、PLL回路、レジスタ、DRAMの入力部におけるクロックのタイミングを一様に揃えるのではなく、PLL回路とレジスタ、あるいは、PLL回路とDRAMの入力部のクロックの位相を合わせ、残りの1種類のデバイス供給されるクロックのタイミングを制御し、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間とホールド時間のマージンを等しくしているため、クロック周波数266MHzでの動作も可能である。
【0182】
また、本発明によれば、例えば、266MHzと200MHzのクロック周波数の両方で使用される場合には、高い周波数の266MHzの1周期に相当する3750psを用いて、残りの1種類のデバイスに供給されるCLKのタイミングを制御しており、200MHz時でも、最小マージンは、266MHz時と同等に確保しているので、1種類のモジュールを用意するだけで済む。
【0183】
さらに、本発明によれば、上式(1)のタイミング制御の後、レジスタにおけるクロック信号(CLKr)に対するCA信号のセットアップ時間のマージンと、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間、ホールド時間のマージンを比較、あるいは、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するDQS信号のホールド時間のマージンと、DRAMにおけるクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップ時間、ホールド時間のマージンを比較して、両者のマージンが等しくなるように、上記残りの1種類のデバイスに供給されるCLKタイミングを補正しているので、さらにマージンを増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例におけるクロック周波数266MHzでの動作を説明するタイミングチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例におけるクロック周波数200MHzでの動作を説明するタイミングチャートである。
【図4】本発明の第1の実施例におけるDRAMにおけるタイミングバジェットの一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例におけるレジスタにおけるタイミングバジェットの一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例における、DRAMまでのクロック配線長とレジスタまでのクロック配線長の関係を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例における、DRAMまでのクロック配線長とレジスタまでのクロック配線長の関係を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例における、DRAMまでのクロック配線長とレジスタまでのクロック配線長の関係を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施例の構成を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施例におけるクロック周波数266MHzでの動作を説明するタイミングチャートである。
【図11】本発明の第3の実施例における、DRAMまでのクロック配線長とレジスタまでのクロック配線長の関係を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施例におけるクロック周波数200MHzでの動作を説明するタイミングチャートである。
【図13】本発明の第3の実施例におけるDRAMにおけるタイミングバジェットの一例を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施例におけるDRAMにおけるDQS信号のタイミングバジェットの一例を示す図である。
【図15】本発明の第4の実施例における、DRAMまでのクロック配線長とレジスタまでのクロック配線長の関係を示す図である。
【図16】本発明の第4の実施例における、DRAMまでのクロック配線長とレジスタまでのクロック配線長の関係を示す図である。
【図17】従来のメモリシステムの構成を示す図である。
【図18】従来のメモリシステムの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図19】従来のメモリシステムのDRAMのタイミングバジェットの一例を示す図である。
【符号の説明】
1、10 モジュール
2-1〜2-n、20-1〜20-n DRAM
3、30 PLL回路
4、40 レジスタ
5、50 チップセット

Claims (16)

  1. チップセットと、
    位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び、少なくとも1つのメモリデバイスを有する、少なくとも1つのメモリモジュールと、
    を備え、
    前記チップセットは、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)を前記メモリモジュールに供給し、
    前記PLL回路は、前記チップセットからの前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスに供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタに供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、
    前記レジスタは、前記PLL回路から出力される前記第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記第3のクロック信号(CLKr)に基づき、前記チップセットからの前記CA信号をラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、
    前記メモリデバイスは、前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づき、前記レジスタより出力される前記CA信号をラッチするメモリシステムにおいて、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングが、
    合わせられているか、あるいは、予め定められた所定の時間差Δtに設定されており、前記時間差Δtは、前記PLL回路の入力部に入力される前記第1のクロック信号(CLK)のタイミングの方が、前記メモリデバイスの入力部に入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングよりも速い場合に、正値をとり、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングを合わせる場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムに設定され、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングの差を前記時間差Δtとする場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムから前記時間差Δtを差し引いた値に設定され、
    前記PLL回路から前記レジスタまでの第3のクロック信号(CLKr)の配線長が、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
    (ただし、
    tpdf,maxは、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最大時間、
    tpdf,minは 前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最小時間、
    tCKは、前記第1のクロック信号(CLK)の周期である)、
    で与えられる長さだけ短くされており、
    前記メモリデバイスにおける、前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンが等しくなるように、前記レジスタに入力される前記第3のクロック信号(CLKr)のタイミングが制御されてなる、ことを特徴とするメモリシステム。
  2. チップセットと、
    位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び、少なくとも1つのメモリデバイスを有する、少なくとも1つのメモリモジュールと、
    を備え、
    前記チップセットは、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)を前記メモリモジュールに供給し、
    前記PLL回路は、前記チップセットからの前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスに供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタに供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、
    前記レジスタは、前記PLL回路から出力される前記第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記第3のクロック信号(CLKr)に基づき、前記チップセットからの前記CA信号をラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、
    前記メモリデバイスは、前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づき、前記レジスタより出力される前記CA信号をラッチするメモリシステムにおいて、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングが、
    合わせられているか、あるいは、予め定められた所定の時間差Δtに設定されており、前記時間差Δtは、前記PLL回路の入力部に入力される前記第1のクロック信号のタイミングの方が、前記メモリデバイスの入力部に入力される前記第2のクロック信号のタイミングよりも速い場合に、正値をとり、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングを合わせる場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムに設定され、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングの差を前記時間差Δtとする場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムから前記時間差Δtを差し引いた値に設定され、
    前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンとが等しくなるように、前記レジスタに入力される前記第3のクロック信号(CLKr)のタイミングを制御して、
    CLKr_flight_timeを、前記PLL回路から前記レジスタまでの第3のクロック信号(CLKr)のフライトタイム、
    CLKd_flight_timeを、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイム、
    tpdf,maxを、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力されるCA信号が到着するまでの最大時間、
    tpdf,minを 前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力されるCA信号が到着するまでの最小時間、
    tCKを、前記第1のクロック信号(CLK)の周期、
    として、式、
    CLKr_flight_time=CLKd_flight_time -(tpdf,max+tpdf,min-tCK)/2 …(A)
    を満たすように設定され、
    tMDを、前記メモリデバイスでの前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップホールドマージンとし、
    tMRを、前記レジスタでの前記第3のクロック信号(CLKr)に対する前記CA信号のセットアップマージンとし、
    tMR>tMD>0の場合、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長を、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(B)
    で与えられる長さだけ短くし、
    tMD>tMR>0の場合、あるいは、tMR<0であるが、tMR+tMD>0の場合には、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長を、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2 - (tMD - tMR)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
    で与えられる長さだけ短くしてなる、ことを特徴とするメモリシステム。
  3. 位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び少なくとも1つのメモリデバイスを有し、
    メモリモジュール外部のチップセットから出力される、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)とを受けるメモリモジュールであって、
    前記PLL回路は、前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスへ供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタへ供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、
    前記レジスタは、前記PLL回路から出力される第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記チップセットから供給される前記CA信号を前記第3のクロック信号(CLKr)に基づきラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、
    前記メモリデバイスでは、前記PLL回路から出力される前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記レジスタから出力される前記CA信号を、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づきラッチするメモリモジュールにおいて、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングが、
    合わせられているか、あるいは、予め定められた所定の時間差Δtに設定されており、前記時間差Δtは、前記PLL回路の入力部に入力される前記第1のクロック信号(CLK)のタイミングの方が、前記メモリデバイスの入力部に入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングよりも速い場合に、正値をとり、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングを合わせる場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムに設定され、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングの差を前記時間差Δtとする場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムから前記時間差Δtを差し引いた値に設定され、
    前記PLL回路から前記レジスタまでの第3のクロック信号(CLKr)の配線長が、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
    (ただし、
    tpdf,maxは、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力されるCA信号が到着するまでの最大時間、
    tpdf,minは 前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力されるCA信号が到着するまでの最小時間、
    tCKは、前記第1のクロック信号(CLK)の周期である)、
    で与えられる長さだけ短くされており、
    前記メモリデバイスでの、前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンが等しくなるように、前記レジスタに入力される前記第2のクロック信号(CLKr)のタイミングが制御されている、ことを特徴とするメモリモジュール。
  4. 位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び少なくとも1つのメモリデバイスを有し、
    メモリモジュール外部のチップセットから出力される、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)とを受けるメモリモジュールであって、
    前記PLL回路は、前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスへ供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタへ供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、
    前記レジスタは、前記PLL回路から出力される第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記チップセットから供給される前記CA信号を前記第3のクロック信号(CLKr)に基づきラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、
    前記メモリデバイスでは、前記PLL回路から出力される前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記レジスタから出力される前記CA信号を、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づきラッチするメモリモジュールにおいて、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングが、
    合わせられているか、あるいは、予め定められた所定の時間差Δtに設定されており、前記時間差Δtは、前記PLL回路の入力部に入力される前記第1のクロック信号(CLK)のタイミングの方が、前記メモリデバイスの入力部に入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングよりも速い場合に、正値をとり、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングを合わせる場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムに設定され、
    前記PLL回路の入力部と前記メモリデバイスの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第2のクロック信号のタイミングの差を前記時間差Δtとする場合、前記PLL回路のフィードバックループのフィードバックタイムが、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイムから前記時間差Δtを差し引いた値に設定され、
    前記メモリデバイスにおける、前記第2のクロック信号(CLKd)に対するCA信号のセットアップマージンとホールドマージンとが等しくなるように、前記レジスタに入力される前記第2のクロック信号(CLKr)のタイミングが制御され、
    CLKr_flight_timeを、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)のフライトタイム、
    CLKd_flight_timeを、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイム、
    tpdf,maxを、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最大時間、
    tpdf,minを、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最小時間、
    tCKを、前記第1のクロック信号(CLK)の周期、
    として、式、
    CLKr_flight_time=CLKd_flight_time -(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2 …(A)
    となるように設定され、
    tMDを、前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップホールドマージンとし、
    tMRを、前記レジスタにおける前記第3のクロック信号(CLKr)に対する前記CA信号のセットアップマージンとし、
    tMR>tMD>0の場合、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長を、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(B)
    で与えられる長さだけ短くし、
    tMD>tMR>0の場合、あるいは、tMR<0であるが、tMR+tMD>0の場合には、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長を、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2 - (tMD - tMR)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
    で与えられる長さだけ短くしてなる、ことを特徴とするメモリモジュール。
  5. チップセットと、
    位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び、少なくとも1つのメモリデバイスを有する、少なくとも1つのメモリモジュールと、
    を備え、
    前記チップセットは、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)を前記メモリモジュールに供給し、
    前記PLL回路は、前記チップセットからの前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスに供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタに供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、
    前記レジスタは、前記PLL回路から出力される前記第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記第3のクロック信号(CLKr)に基づき、前記チップセットからの前記CA信号をラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、
    前記メモリデバイスは、前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づき、前記レジスタより出力される前記CA信号をラッチするメモリシステムにおいて、
    前記PLL回路の入力部と前記レジスタの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第3のクロック信号のタイミングが合わせられており、
    前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの第2のクロック信号(CLKd)の配線長を、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
    (だだし、tpdf,maxは、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最大時間、
    tpdf,minは 前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最小時間、
    tCKは、前記第1のクロック信号(CLK)の周期である)、
    で与えられる長さだけ長くし、
    前記メモリデバイスでの、前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンが等しくなるように、前記メモリデバイスに入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングが制御されている、ことを特徴とするメモリシステム。
  6. チップセットと、
    位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び、少なくとも1つのメモリデバイスを有する、少なくとも1つのメモリモジュールと、
    を備え、
    前記チップセットは、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)を前記メモリモジュールに供給し、
    前記PLL回路は、前記チップセットからの前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスに供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタに供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、
    前記レジスタは、前記PLL回路から出力される前記第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記第3のクロック信号(CLKr)に基づき、前記チップセットからの前記CA信号をラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、
    前記メモリデバイスは、前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づき、前記レジスタより出力される前記CA信号をラッチするメモリシステムにおいて、
    前記PLL回路の入力部と前記レジスタの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第3のクロック信号のタイミングが合わせられており、
    前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンとが等しくなるように、前記メモリデバイスに入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングを制御し、
    CLKd_flight_timeを、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイム、
    CLKr_flight_timeを、前記PLL回路から前記レジスタまでの第3のクロック信号(CLKr)のフライトタイム、
    tpdf,maxを、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最大時間、
    tpdf,minを 前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力されるCA信号が到着するまでの最小時間、
    tCKを、前記第1のクロック信号(CLK)の周期、
    として、式、
    CLKd_flight_time = CLKr_flight_time +(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2 …(A)
    となるように設定され、
    tMDを、前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップホールドマージン、
    tMQを、前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号(CLKd)に対するデータストローブ信号(DQS)のホールドマージン、
    tMQ>tMD>0の場合、前記PLL回路から前記メモリレジスタまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長を、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(B)
    で与えられる長さだけ長くし、
    tMD>tMQ>0の場合、あるいは、tMQ<0であるが、tMQ+tMD>0の場合には、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKr)の配線長を、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2 - (tMD - tMQ)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
    で与えられる長さだけ長くしてなる、ことを特徴とするメモリシステム。
  7. 位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び少なくとも1つのメモリデバイスを有し、
    メモリモジュール外部のチップセットから出力される、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)とを受けるメモリモジュールであって、
    前記PLL回路は、前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスへ供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタへ供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、
    前記レジスタは、前記PLL回路から出力される第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記チップセットから供給される前記CA信号を前記第3のクロック信号(CLKr)に基づきラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、
    前記メモリデバイスでは、前記PLL回路から出力される前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記レジスタから出力される前記CA信号を、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づきラッチするメモリモジュールにおいて、
    前記PLL回路の入力部と前記レジスタの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第3のクロック信号のタイミングが合わせられており、
    前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長を、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max+tpdf,min-tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
    (だだし、
    tpdf,maxは、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最大時間、
    tpdf,minは 前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最小時間、
    tCKは、前記第1のクロック信号(CLK)の周期である)、
    で与えられる長さだけ長くし、
    前記メモリデバイスにおける第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンが等しくなるように、前記メモリデバイスに入力される第2のクロック信号(CLKd)のタイミングが制御されている、ことを特徴とするメモリモジュール。
  8. 位相同期ループ回路(「PLL回路」という)、レジスタ、及び少なくとも1つのメモリデバイスを有し、
    メモリモジュール外部のチップセットから出力される、第1のクロック信号(CLK)と、前記メモリデバイスへのコマンド/アドレス信号(「CA信号」という)とを受けるメモリモジュールであって、
    前記PLL回路は、前記第1のクロック信号(CLK)を入力し、前記メモリデバイスへ供給される第2のクロック信号(CLKd)と、前記レジスタへ供給される第3のクロック信号(CLKr)とを出力し、
    前記レジスタは、前記PLL回路から出力される第3のクロック信号(CLKr)を入力し、前記チップセットから供給される前記CA信号を前記第3のクロック信号(CLKr)に基づきラッチして、前記メモリデバイスへ供給するCA信号を出力し、
    前記メモリデバイスでは、前記PLL回路から出力される前記第2のクロック信号(CLKd)を入力し、前記レジスタから出力される前記CA信号を、前記第2のクロック信号(CLKd)に基づきラッチするメモリモジュールにおいて、
    前記PLL回路の入力部と前記レジスタの入力部にそれぞれ入力される前記第1及び第3のクロック信号のタイミングが合わせられており、
    前記メモリデバイスにおける、前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップマージンとホールドマージンが等しくなるように、前記メモリデバイスに入力される前記第2のクロック信号(CLKd)のタイミングが制御され、
    CLKr_flight_timeを、前記PLL回路から前記レジスタまでの第3のクロック信号(CLKr)のフライトタイム、
    CLKd_flight_timeを、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)のフライトタイム、
    tpdf,maxを、前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最大時間、
    tpdf,minを 前記レジスタに前記第3のクロック信号(CLKr)が入力されてから、前記メモリデバイスに、前記レジスタから出力される前記CA信号が到着するまでの最小時間、
    tCKを、前記第1のクロック信号(CLK)の周期、
    として、式、
    CLKd_flight_time = CLKr_flight_time +(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2 …(A)
    を満たすようにし、
    tMDを、前記メモリデバイスにおける前記第2のクロック信号(CLKd)に対する前記CA信号のセットアップ及びホールドマージンとし、
    tMQを、前記メモリデバイスでの前記第2のクロック信号(CLKd)に対するデータストローブ信号(DQS)のホールドマージンとし、
    tMQ>tMD>0の場合、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長を、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(B)
    で与えられる長さだけ長くし、
    tMD>tMQ>0の場合、あるいは、tMQ<0であるが、tMQ+tMD>0である場合には、前記PLL回路から前記メモリデバイスまでの前記第2のクロック信号(CLKd)の配線長を、前記PLL回路から前記レジスタまでの前記第3のクロック信号(CLKr)の配線長よりも、式、
    [(tpdf,max + tpdf,min - tCK)/2 - (tMD - tMQ)/2]/(単位長当りの信号伝播遅延時間) …(C)
    で与えられる長さだけ長くしてなる、ことを特徴とするメモリモジュール。
  9. クロック動作周波数が200MHz以上とされている、ことを特徴とする請求項1、2、5、6のいずれか一に記載のメモリシステム。
  10. クロック周波数200MHzと266MHzの両方で動作させる場合に、前記クロック周期tCKを3750psに設定して、タイミング制御が行われる、ことを特徴とする請求項1、2、5、6のいずれか一に記載のメモリシステム。
  11. クロック動作周波数が200MHz以上である、ことを特徴とする請求項3、4、7、8のいずれか一に記載のメモリモジュール。
  12. クロック周波数200MHzと266MHzの両方で動作させる場合に、前記クロック周期tCKが3750psに設定されている、ことを特徴とする請求項3、4、7、8のいずれか一に記載のメモリモジュール。
  13. tMDとtMRは、前記メモリデバイス、前記PLL回路、前記レジスタのセットアップ時間、ホールド時間を含むタイミング情報の仕様値から求められものである、ことを特徴とする請求項に記載のメモリシステム。
  14. tMDとtMRは、前記メモリデバイス、前記PLL回路、前記レジスタのセットアップ時間、ホールド時間を含むタイミング情報の仕様値から求められものである、ことを特徴とする請求項記載のメモリモジュール。
  15. tMDとtMQは、前記メモリデバイス、前記PLL回路、前記レジスタのセットアップ時間、ホールド時間を含むタイミング情報の仕様値から求められるものである、ことを特徴とする請求項記載のメモリシステム。
  16. tMDとtMQは、前記メモリデバイス、前記PLL回路、前記レジスタのセットアップ時間、ホールド時間を含むタイミング情報の仕様値から求められるものである、ことを特徴とする請求項記載のメモリモジュール。
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