JP3741064B2 - エンジン自動停止・自動再始動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン自動停止・自動再始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の燃費や排気エミッションの改善を図るために、いわゆるアイドルストップ機能を備えた車両が知られている。例えば、特開平6−257483号公報には、車両が所定の自動停止条件を満足するとエンジンを自動停止させ、車両が所定の自動再始動条件を満足するとエンジンを自動再始動させるエンジンの自動始動停止装置が開示されている。
【0003】
このようなアイドルストップ機能を備えた車両は、エンジンの自動始動後は、エンジンの運転に必要なエネルギー供給源の枯渇した場合、エンジンが故障した場合、エンジンを作動させ続けることでエンジンもしくはエンジンの作動環境に悪影響を及ぼすとエンジン制御装置が判断した場合、といった特殊な場合を除いて、基本的にエンジン停止を防止する観点に基づいているため、エンジンは基本的には運転を継続するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、ドライバーがエンジン自動停止中に、エンジンが停止したと判断して車両から離れてしまった場合に、ドライバーが不在となった後にエンジンが自動再始動すると、ドライバー不在で車両が運転される必要がないにも関わらずエンジンが作動することになり、無駄なエネルギー消費を行ってしまうという問題がある。
【0005】
また、このような無駄なエネルギー消費に伴う排出ガス等の排出による環境汚染や、最悪の場合エネルギー供給源が枯渇してしまい、ドライバーが車両に戻ってきたときにエンジンを始動させることができなくなる虞がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1に記載の発明は、エンジン運転中の車両が停止した際に所定のエンジン自動停止条件が成立するとエンジンを自動停止し、エンジン自動停止中に所定のエンジン自動再始動条件が成立すると上記エンジンを自動再始動させるエンジン自動停止・自動再始動装置において、上記車両に対する該車両の車室内からの人為的操作を検知する人為的操作検知手段を備え、エンジン自動再始動後の所定時間内に、上記人為的操作検知手段により人為的操作が検知されなかった場合には、上記エンジンを自動再停止し、エンジンキーによってのみ上記エンジンが始動できる状態となるよう制御されていることを特徴としている。すなわち、人為的操作検知手段により人為的操作が検出されなかった場合には、その後エンジン自動再始動条件が成立してもエンジン自動再始動が禁止される。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、所定のエンジン運転維持条件が成立しているときには、エンジン自動再始動後の所定時間内に上記人為的操作検出手段により人為的操作が検知されなくても、上記エンジンを自動再停止させないことを特徴としている。これによって、エンジン運転維持条件が成立していれば、車両停止中であってもエンジンは自動停止することはない。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記車両は、車両内の座席に人が着座しているかを検知する着座センサを有し、上記着座センサにより車両内の座席に人が着座していると判定されることによって上記運転条件維持条件が成立することを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記車両は、エンジン自動停止を禁止するエンジン自動再停止禁止スイッチを有し、上記エンジン自動再停止禁止スイッチがONになっていることによって上記エンジン運転維持条件が成立することを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記車両は、渋滞路での一時停止を検知する渋滞路一時停止検知手段を有し、上記渋滞路一時停止検知手段によって車両が渋滞路内で一時的に停止していると検知されることによって上記エンジン運転維持条件が成立することを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、渋滞路一時停止検知手段は、VICS情報に基づいて車両が渋滞路内で一時的に停止していることを検知していることを特徴としている。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジンの作動を必要とする者が長期間エンジンから離れるような場合に、エンジンが無駄なエネルギー消費をすることがなく、このような無駄なエネルギー消費に伴う排出ガス等の排出による環境汚染を防止することができる。また、エンジンの作動が必要な場合に不用意にエンジンが停止してしまうことを防止することができる。
【0013】
そして、請求項2の発明によれば、エンジン運転維持条件が成立していれば、車両停止中であってもエンジン自動再停止することはないので、例えば、エアコン、車両オーディオ、カーナビゲーションシステム等の電装系を使用している場合にエンジン運転維持条件が成立するように設定しておけば、利便性向上を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係るエンジン自動停止・自動再始動装置が搭載された車両(図示せず)のシステム構成を示す説明図であって、エンジン1の運転は、エンジンコントロールモジュール2(以下、ECMと記す)によって制御されている。
【0016】
ECM2には、車両の車速を検知する車速センサ3、アクセルペダルの踏み込み量からアクセルペダルのON−OFFを検知する車室内から車両に対する人為的操作を検出する人為的操作検知手段としてのアクセルペダルセンサ4、ブレーキペダルの踏み込み量からブレーキペダルのON−OFFを検知する上記人為的操作検知手段としてのブレーキペダルセンサ5、スロットル開度を検知する上記人為的操作検知手段としてのスロットルセンサ6、エンジンの冷却水温を検出する水温センサ7、自動変速機(図示せず)のセレクトレバーのシフトポジションを検出すると共に、エンジン稼働時間t(詳しくは後述)の値をリセットする上記人為的操作検知手段としてのインヒビタースイッチ8、上記自動変速機の油温を検出する油温センサ9及びステアリング(図示せず)の操舵角の変化を検知するステアリングセンサ11からの出力信号が入力されている。
【0017】
さらに、ECM2は、エアコンディショナー(A/C)12のON−OFF信号及び電動パワーステアリング13のON−OFF信号が入力されている共に、バッテリコントローラ14を介してバッテリ15の充電量をモニタリングしている。
【0018】
エンジン1に配設されたインジェクタ16は、ECM2からの指令に応じて燃料噴射を行っている。また、エンジン1に取り付けられたスタータ17は、ECM2からの指令により起動するものであって、エンジンキーをSTART位置に合わせたとき及びエンジン自動再始動要求(詳しくは後述)があった場合に起動するものである。尚、18は、ECM2からスタータ17へのスタータ起動指令の伝達経路に介装されたリレーである。
【0019】
次に、上述したECM2で実行されるエンジン自動停止・自動再始動の制御内容を図2のフローチャートを用いて具体的に説明する。
【0020】
ステップ101では、エンジン自動再始動条件が成立しているか判定する。すなわち、シフトレバーがPレンジまたNレンジにおけるアイドルストップ中(エンジン自動停止中)において、バッテリ15の充電量が所定値以下(バッテリSOC低下)、エンジン水温が所定値以下、自動変速機の油温が所定値以下、温度設定されたエアコンディショナー12の作動、ステアリングの操舵角の変化量が所定の変化量以上、のいずれかが検知されると、ECM2はエンジン自動再始動条件が成立していると判定する。
【0021】
エンジン自動再始動条件が成立した判定されるとステップ102に進み、スタータ17を起動してエンジン1の自動再始動を行う。
【0022】
ステップ103では、ステップ102にてエンジン自動再始動を開始した時を基準(t=0)としてエンジン稼働時間tの計測を開始する。
【0023】
ステップ104では、車両が動いているか判定し、動いていればエンジン稼働時間tの計測を終了してステップ112に進み、動いていなければステップ105に進む。
【0024】
ステップ105では、バッテリコントローラ14もしくは各電装系部品(エアコンディショナー12や電動パワーステアリング13等)の電源ON−OFF状態から電力負荷の大小を検出し、電力負荷が大きい場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了し、車室内から車両に対する人為的操作があったとしてステップ112に進み、小さければステップ106に進む。
【0025】
ステップ106では、インヒビタースイッチ8によりシフトレバーの操作、すなわちシフトチェンジされたかどうかを検知し、シフトチェンジが検知された場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了し、上記人為的操作があったとしてステップ112に進み、検知されなければステップ107に進む。
【0026】
ステップ107では、ブレーキペダルセンサ5により、ブレーキペダルストロークに変化があるか検知し、ブレーキペダルストロークに変化がある場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了し、上記人為的操作があったとしてステップ112に進み、変化が無い場合にはステップ108に進む。
【0027】
ステップ108では、アクセルペダルセンサ4により、アクセルペダルストロークに変化があるか検知し、アクセルペダルストロークに変化がある場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了し、上記人為的操作があったとしてステップ112に進み、変化が無い場合にはステップ109に進む。尚、ステップ108においては、アクセルペダルセンサ4の代わりにスロットル開度の変化量、すなわち、スロットルセンサ6からの信号入力信号に基づいて状態遷移を検知するようにしてもよい。
【0028】
ステップ109では、ステップ103から計測を開始したエンジン稼働時間tと、予め設定された所定時間tmax(例えば2時間)とを比較し、エンジン稼働時間tが所定時間tmaxを越えた場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了してステップ110に進み、越えていない場合にはエンジン稼働時間tの計測を継続しつつステップ104に戻り、ステップ104〜ステップ108で再度各種の状態遷移の有無の検知を行う。すなわち、エンジン稼働時間tが所定時間tmaxに達するまでの間に、ステップ104〜ステップ108のいずれかにおいて、状態遷移有りと検知されない場合(ステップ104〜ステップ108のいずれかからもステップ112に進まなかった場合)にのみ、上記人為的操作が検知されなかったとしてステップ110に進むことになる。
【0029】
ステップ109でエンジン稼働時間t>tmaxと判定されると、エンジン稼働時間tの計測を終了してステップ110に進み、エンジン自動再停止を行う。自動再停止されたエンジン1は、エンジンキーによってのみエンジン1の始動できる状態、すなわち、いわゆるエンスト状態と同じ状態となる。
【0030】
また、エンジン自動再停止した際には、制御上、エンジン自動再始動禁止フラグが立つようになっている。このエンジン自動再始動禁止フラグは、エンジンキーの位置を通常のエンジン始動時と同様にSTART位置に合わせることによって解除されるものであって、このエンジン自動再始動禁止フラグが立っている間は、エンジン自動再始動ができないようになっている。尚、エンジン自動再停止中に、バッテリが消費する電力量が一定量を超えた場合、電力消費を行う電装系電源をバッテリコントローラ14などでともに遮断する。
【0031】
自動再停止したエンジン1は、エンジンキーによって始動し(ステップ111)、エンジン自動再始動禁止フラグが解除され、通常のエンジン運転状態(ステップ112)となる。
【0032】
ステップ113では、エンジン自動停止条件が成立したかどうかを判定する。すなわち、シフトレバーがPレンジまたはNレンジにあり、バッテリ15の充電量(バッテリSOC)が所定値以上、エンジン水温が所定値以上、自動変速機の油温が所定値以上、であればECM2がエンジン自動停止条件成立と判定してステップ114に進みエンジン自動停止(アイドルストップ)を行い、エンジン自動停止条件が成立していない場合には、ステップ112に戻る。
【0033】
このように制御されたエンジン自動停止・自動再始動装置においては、エンジン自動再始動後に、長時間(tmax)に亙って、車室内で人為的操作が検知されないような場合に、エンジン1を自動再停止することによって、エンジン1が無駄なエネルギー消費をすることがなく、このような無駄なエネルギー消費に伴う排出ガス等の排出による環境汚染を防止することができる。また、エンジン1の作動が必要な場合に不用意にエンジン1が停止してしまうことを防止することができる。
【0034】
次に本発明の第2実施例について説明する。尚、上述した第1実施例と同一構成の部位には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0035】
図3は、第2実施例におけるエンジン自動停止・自動再始動装置が搭載された車両(図示せず)のシステム構成を示す説明図であって、上述した第1実施例と略同一構成となっているが、この第2実施例においては、上述した第1実施例の構成に加え、ECM2には、エンジン自動再停止禁止スイッチ30からのON−OFF信号が入力されている。
【0036】
このエンジン自動再停止禁止スイッチ30は、例えば車室内のインストルメントパネル等に配設され、スイッチ操作により上述したエンジン自動再停止を行わないようにすることができるものであって、具体的には、このエンジン自動再停止禁止スイッチ30をONすることによって、エンジン運転維持条件が成立し、エンジン自動再始動後の所定時間tmax内に上述した人為的操作が検出されなくてもエンジン自動再停止が行われない。また、エンジン自動再停止禁止スイッチ30をOFFにすれば、エンジン運転維持条件が成立せず、エンジン自動再始動後の所定時間tmax内に上述した人為的操作が検出されないとエンジン自動再停止が行われる。
【0037】
このような第2実施例において、ECM2で実行される制御内容を図4のフローチャートを用いて具体的に説明する。
【0038】
ステップ201では、エンジン自動再始動条件が成立しているか判定する。すなわち、シフトレバーがPレンジまたNレンジにおけるアイドルストップ中(エンジン自動停止中)において、バッテリ15の充電量が所定値以下(バッテリSOC低下)、エンジン水温が所定値以下、自動変速機の油温が所定値以下、温度設定されたエアコンディショナー12の作動、ステアリングの操舵角の変化量が所定の変化量以上、のいずれかが検知されると、ECM2はエンジン自動再始動条件が成立していると判定する。
【0039】
エンジン自動再始動条件が成立した判定されるとステップ202に進み、スタータ17を起動してエンジン自動再始動を行う。
【0040】
ステップ203では、ステップ202にてエンジン自動再始動を開始した時を基準(t=0)としてエンジン稼働時間tの計測を開始する。
【0041】
ステップ204では、エンジン運転維持条件が成立しているか判定する。すなわち、エンジン自動再停止禁止スイッチ30がONになっている場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了してステップ213に進み、エンジン自動再停止禁止スイッチ30がOFFになっている場合にはステップ205に進む。
【0042】
ステップ205では、車両が動いているか判定し、動いていればエンジン稼働時間tの計測を終了してステップ213に進み、動いていなければステップ206に進む。
【0043】
ステップ206では、バッテリコントローラ14もしくは各電装系部品(エアコンディショナーや電動パワーステアリング等)の電源ON−OFF状態から電力負荷の大小を検出し、電力負荷が大きい場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了し、車室内から車両に対する人為的操作があったとしてステップ213に進み、小さければステップ207に進む。
【0044】
ステップ207では、インヒビタースイッチ8によりシフトレバーの操作、すなわちシフトチェンジされたかどうかを検知し、シフトチェンジが検知された場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了し、上記人為的操作があったとしてステップ213に進み、検知されなければステップ208に進む。
【0045】
ステップ208では、ブレーキペダルセンサ5により、ブレーキペダルストロークに変化があるか検知し、ブレーキペダルストロークに変化がある場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了し、上記人為的操作があったとしてステップ213に進み、変化が無い場合にはステップ209に進む。
【0046】
ステップ209では、アクセルペダルセンサ4により、アクセルペダルストロークに変化があるか検知し、アクセルペダルストロークに変化がある場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了し、上記人為的操作があったとしてステップ213に進み、変化が無い場合にはステップ210に進む。尚、ステップ209においては、アクセルペダルセンサ4の代わりにスロットル開度の変化量、すなわち、スロットルセンサ6からの信号入力信号に基づいて状態遷移を検知するようにしてもよい。
【0047】
ステップ210では、ステップ203から計測を開始したエンジン稼働時間tと、予め設定された所定時間tmax(例えば2時間)とを比較し、エンジン稼働時間tが所定時間tmaxを越えた場合には、エンジン稼働時間tの計測を終了してステップ211に進み、越えていない場合にはエンジン稼働時間tの計測を継続しつつステップ205に戻り、ステップ205〜ステップ209で再度各種の状態遷移の有無の検知を行う。すなわち、エンジン稼働時間tが所定時間tmaxに達するまでの間に、ステップ205〜ステップ209のいずれかにおいて、状態遷移有りと検知されない場合(ステップ205〜ステップ209のいずれかからもステップ213に進まなかった場合)にのみ、上記人為的操作が検知されなかったとしてステップ211に進むことになる。
【0048】
ステップ210でエンジン稼働時間t>tmaxと判定されると、ステップ211にてエンジン自動再停止を行う。自動再停止されたエンジン1は、エンジンキーによってのみエンジンが始動できる状態、すなわち、いわゆるエンスト状態と同じ状態となる。
【0049】
また、エンジン自動再停止した際には、制御上、エンジン自動再始動禁止フラグが立つようになっている。このエンジン自動再始動禁止フラグは、エンジンキーの位置を通常のエンジン始動時と同様にSTART位置に合わせることによって解除されるものであって、このエンジン自動再始動禁止フラグが立っている間は、エンジン自動再始動ができないようになっている。尚、エンジン自動再停止中に、バッテリ15が消費する電力量が一定量を超えた場合、電力消費を行う電装系電源をバッテリコントローラ14などでともに遮断する。
【0050】
自動再停止したエンジン1は、エンジンキーによって始動し(ステップ212)、エンジン自動再始動禁止フラグが解除され、通常のエンジン運転状態(ステップ213)となる。
【0051】
ステップ214では、エンジン自動停止条件が成立したかどうかを判定する。すなわち、シフトレバーがPレンジまたはNレンジにあり、バッテリ15の充電量(バッテリSOC)が所定値以上、エンジン水温が所定値以上、自動変速機の油温が所定値以上、であればECM2がエンジン自動停止条件成立と判定してステップ215に進みエンジン自動停止(アイドルストップ)を行い、エンジン自動停止条件が成立していない場合には、ステップ213に戻る。
【0052】
このように、エンジン運転維持条件を成立させるエンジン自動再停止禁止スイッチ30を設けることによって、エンジン運転維持条件が成立していれば、
車室内にいる運転者もしくは搭乗者が、車両運行中ではなく車両停車中であっても渋滞などで長期間、エンジン1の動力を必要とする作業もしくは要求を行った場合(例えば、エアコンディショナー12、車内オーディオ、カーナビゲーション等の電装系に継続して電力を供給しなければないらない作業もしくは要求がある場合)、エンジン1を自動再停止させることなく運転し続けることができるようになるため、利便性向上を図ることができる。
【0053】
尚、エンジン運転維持条件を成立させる手段としては、車両内の座席に人が着座しているかどうかを検知する着座センサを配設し、この着座センサによって人が着座していると判定されることによってエンジン運転維持条件が自動的に成立するようにしてもよい。また、VICS情報に基づいて渋滞路での一時停止を検知可能な、渋滞路一時停止検知手段を設け、この渋滞路一時停止検知手段によって、車両が渋滞路内で一時的に停止していると検知されることによって、エンジン運転維持条件が自動的に成立するようにすることも可能である。
【0054】
さらに、上述した各実施例は、AT(オートマチックトランスミッション)車に適用されたものであるが、本願発明に係るエンジン自動停止・自動再始動装置は、MT(マニュアルトランスミッション)車に対しても適用可能である。MT車に適用する場合には、エンジン自動停止条件は、シフトレバーがニュートラルの位置にあり、バッテリの充電量(バッテリSOC)が所定値以上、エンジン水温が所定値以上、となった場合に成立し、エンジン自動停止条件は、シフトレバーがニュートラルの位置にあるアイドルストップ中に、バッテリの充電量(バッテリSOC)が所定値以下、エンジン水温が所定値以下、温度設定されたエアコンディショナーのONによるバッテリの充電量の低下、ステアリングの操舵角の変化量が所定の変化量以上、のいずれかが検知された場合に成立し、これら以外の制御は上述した各実施例と同じとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジン自動停止・自動再始動装置が搭載された車両のシステム構成を示す説明図。
【図2】本発明の第1実施例における制御の流れを示すフローチャート。
【図3】本発明の第2実施例におけるエンジン自動停止・自動再始動装置が搭載された車両のシステム構成を示す説明図。
【図4】本発明の第2実施例における制御の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
2…ECM

Claims (6)

  1. エンジン運転中の車両が停止した際に所定のエンジン自動停止条件が成立するとエンジンを自動停止し、エンジン自動停止中に所定のエンジン自動再始動条件が成立すると上記エンジンを自動再始動させるエンジン自動停止・自動再始動装置において、
    上記車両に対する該車両の車室内からの人為的操作を検知する人為的操作検知手段を備え、エンジン自動再始動後の所定時間内に、上記人為的操作検知手段により人為的操作が検知されなかった場合には、上記エンジンを自動再停止し、エンジンキーによってのみ上記エンジンが始動できる状態となるよう制御されていることを特徴とするエンジン自動停止・自動再始動装置。
  2. 所定のエンジン運転維持条件が成立しているときには、エンジン自動再始動後の所定時間内に上記人為的操作検出手段により人為的操作が検知されなくても、上記エンジンを自動再停止させないことを特徴とする請求項1に記載のエンジン自動停止・自動再始動装置。
  3. 上記車両は、車両内の座席に人が着座しているかを検知する着座センサを有し、上記着座センサにより車両内の座席に人が着座していると判定されることによって上記運転条件維持条件が成立することを特徴とする請求項2に記載のエンジン自動停止・自動再始動装置。
  4. 上記車両は、エンジン自動停止を禁止するエンジン自動再停止禁止スイッチを有し、上記エンジン自動再停止禁止スイッチがONになっていることによって上記エンジン運転維持条件が成立することを特徴とする請求項2に記載のエンジン自動停止・自動再始動装置。
  5. 上記車両は、渋滞路での一時停止を検知する渋滞路一時停止検知手段を有し、上記渋滞路一時停止検知手段によって車両が渋滞路内で一時的に停止していると検知されることによって上記エンジン運転維持条件が成立することを特徴とする請求項2に記載のエンジン自動停止・自動再始動装置。
  6. 渋滞路一時停止検知手段は、VICS情報に基づいて車両が渋滞路内で一時的に停止していることを検知していることを特徴とする請求項5に記載のエンジン自動停止・自動再始動装置。
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