JP3740870B2 - リレーを用いた機器の静音装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リレーケース内に機械接点を備えるリレーが用いられている機器においてリレーの接点の開閉に伴う騒音を静音化するようにしたリレーを用いた機器の静音装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、負荷への給電経路にリレーの接点を挿入した機器が広く用いられている。この種の機器としては、たとえば特開平8−249547号公報などにきさいされているように、人体から放射される熱線を検知する熱線センサを器体内に備えるとともに、熱線センサによる人の検知の有無に応じて照明などの各種負荷をオンオフする熱線センサ付き自動スイッチが知られている。この種の機器では図12に示すように、リレー1を含む回路部を実装した回路基板2が器体3に内蔵され、この器体3を天井や壁などの取付部材に固定することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、上述した構成の機器では、リレー1の接点が開閉する際に、接点の開閉に伴う動作音や、リレー1の振動が回路基板、器体3、取付部材などに伝達されることによる振動音が発生し、これらの動作音や振動音が騒音になるという問題を有している。
【0004】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、リレーの接点の開閉に伴う騒音を抑制したリレーを用いた機器の静音装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、リレーケース内に機械接点を備えるリレーと、リレーを含む回路部を実装した回路基板と、リレーおよび回路基板を収納し取付部材に固定される器体と、器体内にリレーの中間高さまで充填されたポッティング材と、器体と取付部材との間に介在されて振動の伝達を抑制する緩衝部材とを備えるものであり、器体内にポッティング材が充填されていることによってリレーから器体への振動の伝播が抑制されるとともに振動の減衰が早まり、しかもリレーケースの一部がポッティング材に埋め込まれることによってリレーケースの振動も抑制され、さらにリレーで発生した振動が器体に伝達されたとしても、器体と取付部材との間に緩衝部材が介在することによって、器体から取付部材には振動がほとんど伝達されず、器体の振動が取付部材に伝達されることによる騒音の発生が抑制されるから、結果的に騒音が減少する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記リレーとして密封形のものを用いたものであり、ポッティング材の充填作業においてポッティング材がリレーの内部に流れ込むことがなく、ポッティング材の充填作業が容易である。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記リレーとして密封形のものの製造過程の最後に封止される封止孔を封止しない状態で用い、封止孔をポッティング材の充填高さよりも上方に位置させているものであり、ポッティング材の充填作業時に封止孔をポッティング材で塞がなければよく、ポッティング材の充填作業は比較的容易である。しかも、封止孔を封止していないから、リレーケースの内外に空気が流通可能であって接点の開閉時に比較的小さい空気抵抗で動作し、接点の開閉性能が密封形のリレーよりも向上する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記リレーケースが2部材を結合して形成され、両部材を分割線がポッティング材の充填高さよりも上方に位置する形状に形成しているものであり、ポッティング材の充填高さがリレーケースを構成する2部材の分割線よりも下方であるから、リレーケース内にポッティング材を侵入させることなくポッティング材の充填が可能になり、密封形のリレーを用いる場合に比較してコストの低減につながる。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記回路基板と前記器体との接触部位に、振動抑制用の緩衝材を介装しているものであり、リレーから回路基板に伝達された振動が器体に伝達されるのを緩衝材によって抑制することができ、結果的に騒音が減少する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5の発明において、前記回路部に外部電線を電気的に接続する端子が前記器体に設けられ、前記回路基板と前記端子との間は振動の伝達を抑制する導電部材を用いて電気的に接続されているものであり、回路基板と端子との間の電気的接続を振動の伝達を抑制する導電部材を介して行うことによって、リレーで発生した振動が回路基板から端子に伝達されることがなく、他の構成とあいまって騒音の発生を抑制する効果が高くなる。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6の発明において、前記緩衝部材が前記器体に一体に形成されているものであり、緩衝部材が器体に一体化されていることにより、別途部材としての緩衝部材を用いる必要がなく、部品点数が削減されて在庫管理が容易になるとともに、施工作業も容易になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下の実施形態ではリレーを用いた機器として熱線センサ付き自動スイッチを想定して説明する。この種の熱線センサ付き自動スイッチとしては、たとえば特開平8−249547号公報に記載されたものがある。この熱線センサ付き自動スイッチは天井等の取付部材に埋込配置されるものであって、図10に示すように、円板状の取付片35を下端部(図10(a)の上下方向で説明する)に備える本体31と、本体31の上面に覆着される蓋体32とで構成された器体3を備えている。本体31の上縁には組立片31aが突設され、蓋体32の下部外周面に設けた組立爪32aを組立片31aに開口する組立孔31bに係合させることによって本体31と蓋体32とが結合される。器体3内には後述するリレーを含む回路部を実装した回路基板が収納される。回路基板に外部電線を接続するための端子4は器体3の上面に設けられる。図10に示す上記公報に記載されている構成では端子4として板ばねにより電線を保持する速結端子を用いているが、以下に示す実施の形態では端子ねじ付きの端子を採用する。また、後述する熱線センサや照度センサを実装した回路基板を収納する可動体9が本体31の下面から一部を露出させる形で器体3に対して回動可能に保持される。可動体9の下部は球面の一部を形成する形状の受光レンズであって、可動体9を器体3に対して回動させることによって熱線センサの検知領域を変化させることができるようにしてある。
【0015】
取付片35には2個の取付孔35aと2個の操作孔35bとが異なる部位に形成されている。取付孔35aは天井面に螺入される直付け用のねじや天井に埋込配置された埋込ボックスに螺合するボックスねじを挿通するために設けられている。したがって、この器体3は天井に対して直付けおよび埋込ボックスを用いて取り付けることができる。さらに、操作孔35bは取付片35の上面側に設けた装着部35cに取付金具(図示せず)を取り付けたときに、取付金具に設けた引締ねじ(図示せず)を操作するために設けられている。取付金具は引締ねじに螺合した挟み板(図示せず)を備え、引締ねじを締め付けることによって挟み板が取付片35に近付く向きに移動するように構成されている。したがって、天井に形成した取付孔を通して器体3の上部および挟み板を挿入し、取付片35を天井下面に当接させた状態で引締ねじを締め付けると、取付孔の周部が取付片35と挟み板との間に挟持されて器体3を天井に固定することができるのである。取付片35の下面側は取付片35に係合する円板状の化粧プレート36で覆われる。
【0016】
次に、器体3に収納された回路部について簡単に説明する。図11に示すように、端子4としては、商用電源ACを接続する端子T1と、照明負荷Lを接続する端子T2との2組が設けられ、商用電源ACと照明負荷Lとの間にリレーの接点rが挿入される。リレーの接点rは、人体から放射される熱線を検知する焦電素子よりなる熱線センサ51と、周囲照度を検出するCdSよりなる照度センサ61との出力の組み合わせによって制御される。すなわち、熱線センサ51の出力は増幅回路52で増幅された後、比較器53で基準値と比較され、熱線センサ51で基準値以上の熱線量の変化があったか否かが検出される。熱線量の変化が基準値以上であるときには熱線センサ51の検知エリアに人が存在すると判断してタイマ回路54をトリガし、タイマ回路54の出力をアクティブにする。タイマ回路54では熱線センサ51により人が検知されてから時限時間内に人が検知されると再トリガされ、時限時間内に人が検知される限り出力をアクティブにする。タイマ回路54の出力はパルス発生回路55を通してリレー駆動回路56に与えられ、タイマ回路54の出力がアクティブである間にリレーの接点rをオンにする。
【0017】
また、周囲が明るいときには照明負荷Lを点灯させる必要がないから、照度センサ61により検出される照度が動作照度調整回路62で設定された照度以下であるときにのみタイマ回路54の出力を有効にし、熱線センサ51の出力に基づいて照明負荷Lをオンオフさせる。また、タイマ回路54の出力に応じて点灯・消灯する発光ダイオードよりなる表示灯63が設けられ、この表示灯63は動作表示灯点灯回路64を介してタイマ回路54に接続されている。
【0018】
上述した回路部の電源は商用電源ACより得られており、リレー駆動用の電源は第1の電源回路57で生成され、第1の電源回路57の出力電圧から第2の電源回路58において他の回路部の電源を生成する。
【0019】
(第1の基本構成)
本基本構成は、図1に示すように、リレー1を含む回路部が実装されたプリント基板よりなる回路基板2を備え、回路基板2を器体3に収納し、さらに器体3内にポッティング材5を充填したものである。器体3には回路基板2と電気的に接続される端子4が固定されている。本基本構成で用いるリレー1は電磁継電器であって、リレーケース11の中に機械接点を内蔵している。また、図示する器体3は図1における上面が開放された箱状の本体31と、本体31の上面に覆着される蓋体32とを備える。ここに、本体31および蓋体32は模式的に示してあり、図10に示した形状と必ずしも一致するものではないが、機能はほぼ同様である。
【0020】
本体31の周壁内周面の中間部には内鍔片33が突設され、内鍔片33の上に回路基板2の周部が載置されるとともに、回路基板2に挿通される固定ねじ34を用いて回路基板2が内鍔片33に固定される。また、端子4は、端子板41に端子ねじ42を螺合させたねじ付き端子であって、本体31における図1の下壁に固定され本体31の下面側に露出する(図10に示した構成では端子4を蓋体32に設けているが、本基本構成では本体31に端子4を設けている)。さらに、器体3における本体31の外周面には取付片35(図1(b)参照)が延設され、この取付片35を用いることによって壁や天井などの取付部材6に固定することが可能になる。つまり、取付部材6に取付孔6aを形成しておき、この取付孔6aに器体3の一部を挿入するとともに取付孔6aの周部に取付片35を係止し、取付部材6に螺合するねじを用いて器体3を取付部材6に固定するか、あるいは器体3との間で取付部材6に形成した取付孔6aの周部を挟持する挟み金具を用いて器体3を取付金具6に固定する。
【0021】
器体3の内部には液状のレジンよりなるポッティング材5が注入される。このポッティング材5は、図1(b)に示すように、器体3の底面からリレー1の中間高さに達する範囲で器体3に充填される。したがって、リレー1で発生した振動はポッティング材5により減衰され、器体3にはほとんど伝達されることがなくなる。しかも、器体3にポッティング材5が充填されることにより器体3の減衰係数が大きくなり、仮に器体3が振動したとしても短時間で減衰することになる。すなわち、リレー1で発生した振動によって器体3が振動するのを抑制することができ、騒音の発生を低減することができるのである。ここで、図10の構成のように上側になる蓋体32に回路基板2が収納される場合でも、ポッティング材5が硬化した後に、蓋体32を本体31に取り付けることができるから、図10の構成にも同様の技術を適用することができる。
【0022】
ところで、上述のように、リレー1の中間高さまでポッティング材5が充填され、ポッティング材5は器体3に注入する際には液状であるから、ポッティング材5がリレーケース11の内部に浸入するのを防止しなければならない。そこでリレー1として図2(a)のようにリレーケース11が密封された密封形のものを用いることが考えられる。密封形のリレー1には金属製のリレーケース11を備えるものもあるが、熱線センサ付き自動スイッチでは合成樹脂製のリレーケース11を備えるものを用いる。この種のリレー1はプラシールリレーと通称している。このようなリレー1を用いれば、ポッティング材5の充填作業時にリレーケース11の内部にポッティング材5が浸入することがないから、充填作業が容易であり作業性が高くなるのである。
【0023】
一方、密封形のリレー1はリレーケース11の内外での空気の出入りがないから、接点や接点の駆動装置の動作時に移動部分に対してリレーケース11の内部に封入されている気体の抵抗の影響が大きく、いわゆる接点性能(応答性など)が密封形ではないリレーよりもやや劣る。ところで、密封形のリレー1は図2(b)のようにリレーケース11の一箇所に封止孔12を備え、リレーケース11の組立後に封止孔12を封止するものが多い。そこで、この種の密封形のリレー1について封止孔12を封止する前の状態のものを用い、封止孔12がポッティング材5よりも上に位置するようにポッティング材5を器体3に充填すれば、ポッティング材5がリレーケース11の内部に浸入するのをほぼ確実に防止しながらも、リレーケース11の内外で封止孔12を通して空気が流通するから、密封形のリレー1における接点性能の低さを改善することができ、接点性能が高くかつポッティング材5の充填作業を容易に行うことが可能になる。
【0024】
上述したように、密封形のリレー1を用いることによってリレーケース11の内部へのポッティング材5の浸入を確実に防止することができるものの、密封形のリレー1ではリレーケース11を構成する複数の部材の結合部分を気密的に封止する必要があるから比較的高価になる。そこで、リレーケース11を構成する複数の部材を気密的に結合していないリレー1として図2(c)の構成を採用することも可能である。このリレー1のリレーケース11は、接点や接点の駆動装置を取り付けたベース11aと、ベース11aに覆着されるカバー11bとの2部材を結合して形成しているが、リレーケース11の底からベース11aとカバー11bとの分割線までの寸法が比較的大きくなるようにリレーケース11を構成している。ベース11aとカバー11bとは、一方(図示例ではベース11a)の外側面に突設した組立爪11cに他方(図示例ではカバー11b)に設けた組立片11dの組立孔11eを係合させることによって結合される。この構成のリレー1は密封形のものに比較して組立が容易であり、またリレーケース11は気密ではないから接点性能もよいものである。ただし、このリレー1を用いるときにはポッティング材5の上面がベース11aとカバー11bとの分割線よりも下方に位置するようにポッティング材5を充填する。
【0025】
(第2の基本構成)
本基本構成は、図3に示すように、回路基板2と器体3における内鍔片33との間に弾性材料を用いて円環状に形成した緩衝材35を介在させ、この緩衝材35に固定ねじ34を挿通したものである。図3に示す構成ではポッティング材5を用いていないが、リレー1で振動が発生し回路基板2に伝達されたとしても緩衝材35によって減衰されるから、回路基板2から器体3にはほとんど伝達されることがなく、回路基板2と器体3とが触れることによる騒音や器体3が振動することによる騒音を抑制することができる。
【0026】
また、本基本構成において図4のように第1の基本構成と同様のポッティング材5を器体3に充填すれば、第1の基本構成の機能とあいまって騒音をより一層低減することが可能になる。他の構成および動作は第1の基本構成と同様である。
【0027】
ところで、第1の基本構成あるいは第2の基本構成において、回路基板2と端子4との間を電気的に接続するには、図5あるいは図6に示すように、端子4を回路基板2に直付けするよりも振動の伝達を抑制する導電部材7を介して接続するのが望ましい。この種の導電部材7としては、図7(a)のような絶縁被覆を有する撚り線7a、図7(b)のような撚り線の絶縁被覆同士を結合した形のフラットケーブル7b、図7(c)のように銅ないし銅合金の可撓性を有する薄板7cを合成樹脂の薄板7dで裏打ちしたもの、図7(d)のように銅ないし銅合金の可撓性を有する薄板をS字状に曲成したばね板7eなどを用いることが可能である。これらの導電部材7を用いるとリレー1で発生した振動が回路基板2に伝達されたとしても、回路基板2から端子4には伝達されず、端子4が振動することによる騒音の発生を抑制することができる。また、導電部材7は第1の基本構成あるいは第2の基本構成に併用するから、騒音をより一層低減することが可能になる。
【0028】
(実施形態)
第1の基本構成あるいは第2の基本構成としては、器体3の内部における振動の抑制技術を説明したが、図8のように、器体3と取付部材6と間に緩衝部材8を介在させることによって器体3と取付部材6との間の振動の伝達を抑制すれば、器体3が振動したとしても騒音の発生を抑制することができる。図示する器体3における本体31は、図8(a)のように一面が開口した有底円筒状であって開口縁からフランジ3aが延設された形状に形成される。緩衝部材8は本体31の周壁外周面を覆う円筒状であって、フランジ3aと取付部材6との間に介装される鍔片8aも備えている。つまり、緩衝部材8は本体31の外周面のうち図8(a)の下面を除くほぼ全面を覆うように形成される。
【0029】
この緩衝部材8を用いて器体3を取付部材6に取り付けるには、図8(b)のように、取付部材6に円形に開口する取付孔6aを設け、この取付孔6aの内周面および開口周縁と器体3との間に緩衝部材8を介在させる。このような構成を採用することによって、リレー1の動作により器体3が振動したとしても、器体3から取付部材6への振動伝達は抑制されるから、取付部材6が振動することによる騒音の発生を抑制することができる。また、緩衝部材8は、図9に示すように、器体3のフランジ3aに二色成型によって一体に形成してもよい。つまり、硬質の合成樹脂によって器体3を形成するとともに、フランジ3aに重ねる形で軟質の合成樹脂による緩衝部材8を一体に成形するのである。緩衝部材8は取付部材6に形成した取付孔6aの周囲の一面に当接し、器体3から取付部材6への振動の伝達を抑制する。また、この構成では緩衝部材8が器体3と一体であることによって、施工時において緩衝部材8を取り付ける手間がなく、施工作業が容易になる上に、緩衝部材8を別途に管理する必要がなく在庫管理が容易になる。緩衝部材8は第1の基本構成と第2の基本構成とのどちらにも適用可能である。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の発明は、リレーケース内に機械接点を備えるリレーと、リレーを含む回路部を実装した回路基板と、リレーおよび回路基板を収納し取付部材に固定される器体と、器体内にリレーの中間高さまで充填されたポッティング材と、器体と取付部材との間に介在されて振動の伝達を抑制する緩衝部材とを備えるものであり、器体内にポッティング材が充填されていることによってリレーから器体への振動の伝播が抑制されるとともに振動の減衰が早まり、しかもリレーケースの一部がポッティング材に埋め込まれることによってリレーケースの振動も抑制され、さらにリレーで発生した振動が器体に伝達されたとしても、器体と取付部材との間に緩衝部材が介在することによって、器体から取付部材には振動がほとんど伝達されず、器体の振動が取付部材に伝達されることによる騒音の発生が抑制されるから、結果的に騒音が減少するという利点を有する。
【0031】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、リレーとして密封形のものを用いているので、ポッティング材の充填作業においてポッティング材がリレーの内部に流れ込むことがなく、ポッティング材の充填作業が容易であるという利点がある。
【0032】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、リレーとして密封形のものの製造過程の最後に封止される封止孔を封止しない状態で用い、封止孔をポッティング材の充填高さよりも上方に位置させているので、ポッティング材の充填作業時に封止孔をポッティング材で塞がなければよく、ポッティング材の充填作業は比較的容易であるという利点を有し、しかも、封止孔を封止していないから、リレーケースの内外に空気が流通可能であって接点の開閉時に比較的小さい空気抵抗で動作し、接点の開閉性能が密封形のリレーよりも向上するという利点がある。
【0033】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、リレーケースが2部材を結合して形成され、両部材を分割線がポッティング材の充填高さよりも上方に位置する形状に形成しており、ポッティング材の充填高さがリレーケースを構成する2部材の分割線よりも下方であるから、リレーケース内にポッティング材を侵入させることなくポッティング材の充填が可能になり、密封形のリレーを用いる場合に比較してコストの低減につながるという利点がある。
【0034】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記回路基板と前記器体との接触部位に、振動抑制用の緩衝材を介装しているので、リレーから回路基板に伝達された振動が器体に伝達されるのを緩衝材によって抑制することができ、結果的に騒音が減少するという利点がある。
【0036】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5の発明において、前記回路部に外部電線を電気的に接続する端子が前記器体に設けられ、前記回路基板と前記端子との間は振動の伝達を抑制する導電部材を用いて電気的に接続されているものであり、回路基板と端子との間の電気的接続を振動の伝達を抑制する導電部材を介して行うことによって、リレーで発生した振動が回路基板から端子に伝達されることがなく、他の構成とあいまって騒音の発生を抑制する効果が高くなる。
【0038】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6の発明において、前記緩衝部材が前記器体に一体に形成されているものであり、緩衝部材が器体に一体化されていることにより、別途部材としての緩衝部材を用いる必要がなく、部品点数が削減されて在庫管理が容易になるとともに、施工作業も容易になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の基本構成を示し、(a)は一部切欠した分解斜視図、(b)は断面図である。
【図2】 同上に用いる各種形状のリレーを示す斜視図である。
【図3】 本発明の第2の基本構成を示す一部切欠した分解斜視図である。
【図4】 同上の他例を示す一部切欠した分解斜視図である。
【図5】 同上のさらに他例を示す一部切欠した分解斜視図である。
【図6】 同上の別の例を示す一部切欠した分解斜視図である。
【図7】 同上に用いる各種形状の導電部材を示す斜視図である。
【図8】 本発明の実施形態を示し、(a)は分解斜視図、(b)は断面図である。
【図9】 本発明のさらに他の形態を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【図10】 本発明を適用する一例としての熱線センサ付き自動スイッチの外観を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は側面図、(d)は上面図である。
【図11】 本発明を適用する一例としての熱線センサ付き自動スイッチのブロック図である。
【図12】 従来例を示し、(a)は一部切欠した分解斜視図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
1 リレー
2 回路基板
3 器体
4 端子
5 ポッティング材
6 取付部材
7 導電部材
8 緩衝部材
11 リレーケース
11a ベース
11b カバー
12 封止孔
35 緩衝材
Claims (7)
- リレーケース内に機械接点を備えるリレーと、リレーを含む回路部を実装した回路基板と、リレーおよび回路基板を収納し取付部材に固定される器体と、器体内にリレーの中間高さまで充填されたポッティング材と、器体と取付部材との間に介在されて振動の伝達を抑制する緩衝部材とを備えることを特徴とするリレーを用いた機器の静音装置。
- 前記リレーは密封形であることを特徴とする請求項1記載のリレーを用いた機器の静音装置。
- 前記リレーは密封形のものの製造過程の最後に封止される封止孔を封止しない状態で用い、封止孔をポッティング材の充填高さよりも上方に位置させることを特徴とする請求項1記載のリレーを用いた機器の静音装置。
- 前記リレーケースは2部材を結合して形成され、両部材を分割線がポッティング材の充填高さよりも上方に位置する形状に形成していることを特徴とする請求項1記載のリレーを用いた機器の静音装置。
- 前記回路基板と前記器体との接触部位に、振動抑制用の緩衝材を介装していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のリレーを用いた機器の静音装置。
- 前記回路部に外部電線を電気的に接続する端子が前記器体に設けられ、前記回路基板と前記端子との間は振動の伝達を抑制する導電部材を用いて電気的に接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のリレーを用いた機器の静音装置。
- 前記緩衝部材は前記器体に一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のリレーを用いた機器の静音装置。
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