JP3739967B2 - 音響ブラウジング装置及び方法 - Google Patents

音響ブラウジング装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3739967B2
JP3739967B2 JP17862899A JP17862899A JP3739967B2 JP 3739967 B2 JP3739967 B2 JP 3739967B2 JP 17862899 A JP17862899 A JP 17862899A JP 17862899 A JP17862899 A JP 17862899A JP 3739967 B2 JP3739967 B2 JP 3739967B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic
data
acoustic data
icon image
sound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17862899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001005477A (ja
Inventor
誠生 増井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP17862899A priority Critical patent/JP3739967B2/ja
Publication of JP2001005477A publication Critical patent/JP2001005477A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3739967B2 publication Critical patent/JP3739967B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置上において、音声や効果音、音楽等の大量の音響データから必要とする音響データを取得するための音響ブラウジング装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、多数の音響データの中から、利用者の求める音響データを適切に選択し、聴覚によって確認することができるシステムは存在しており、マルチメディアのコンテンツ制作支援等の分野で活用されている。
【0003】
しかし、近年の電子化技術の急速な進展によって、かかるシステムで取り扱うべき音響データの量が飛躍的に増大しており、これら膨大な音響データの中から利用者が真に欲する音響データを取捨選択することが困難となってきている。
【0004】
かかる弊害を克服するべく、音響の空間配置手法を活用して音響探索をすることができる音響ブラウジング装置が考案されている。これは、まず短時間効果音に対してSD(Semantic Differential Method)法に基づく感性語評価実験を実施し、得られた評価値に対して、因子分析による一般的手法及び自己組織化マップを応用した手法によって空間配置を試みているものである。音響探索時には、空間音響再生を導入して、画面に表示されている音響データアイコンを選択してクリックすることで、求める音響データを再生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した音響ブラウジング装置においては、アイコンによって表示されている音響データがどのような音響データであるかについては、実際に再生してみなければ予想できず、また、利用者の欲している音響データに近づきつつあるのかないのかについての判断材料もない。したがって、利用者が真に欲している音響データに到達するには、かなりの熟練が必要となり、実務上活用することが困難になるおそれがあるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決すべく、利用者が欲している音響データがどのあたりに保存されているか感覚的に判断することができ、かつ熟練を要することなく、容易に欲する音響データに到達することができる音響ブラウジング装置及び方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にかかる音響ブラウジング装置は、音響データ、音響データの表示用アイコン画像、及び音響データの物理的な音響特徴量及び感性的な音響特徴量を保存する音響データ格納装置と、音響特徴量に基づいて音響空間座標データを生成する音響空間座標データ生成装置と、音響空間座標データを保存する音響空間座標データ保存装置と、音響データ、アイコン画像及び音響空間座標データに基づいて音響空間を用いて音響データの位置を表示する音響データ表示装置と、音響空間上の座標を指示する音響空間座標入力装置と、音響データを再生する音響データ再生装置とを含む音響ブラウジング装置であって、物理的な音響特徴量及び感性的な音響特徴量に基づいて、音響データ表示装置に表示する音響データの表示用アイコン画像を生成するアイコン生成装置をさらに含み、音響データの再生による探索だけでなく、アイコン画像によっても、音響データを探索できることを特徴とする。
【0008】
かかる構成により、大量の音響データについて立体的に空間表示することで、音響データ相互間の位置等を確認しながら求めるべき音響データを探索することが可能となる。また、音響データの特徴量に即したアイコン表示とすることで、再生することなく求めるべき音響データを探索することも可能となる。
【0009】
また、本発明にかかる音響ブラウジング装置は、音響空間において、音響空間座標入力装置で指示された座標と音響データの座標位置との距離及び方向を算出する立体音響再生処理装置をさらに含み、立体音響再生処理装置は、音響空間座標入力装置で指示された座標と音響データの座標位置との距離が一定のしきい値以下の場合には、該当する複数の音響データを同時に混合して再生することが好ましい。音響データを表示するアイコンを選択することなく再生することができるため、求めるべき音響データへ視覚的に近づくことができるからである。
【0010】
また、本発明にかかる音響ブラウジング装置は、複数の音響データについて、立体音響再生処理装置が音響空間上で近い位置にある音響データは大きく、離れた位置にある音響データは小さく再生し、かつ方向に応じて音像定位させて再生することが好ましい。音響空間上でのポインタ移動によって、動的に音響データを探索するためである。
【0011】
また、本発明は、上記のような音響ブラウジング装置の機能をコンピュータの処理ステップとして実行するソフトウェアを特徴とするものであり、具体的には、音響データ、音響データの表示用アイコン画像、及び音響データの物理的な音響特徴量及び感性的な音響特徴量を保存する工程と、音響特徴量に基づいて音響空間座標データを生成する工程と、音響空間座標データを保存する工程と、音響データ、アイコン画像及び音響空間座標データに基づいて音響空間を用いて音響データの位置を表示する工程と、音響空間上の座標を指示する工程と、音響データを再生する工程とを含む音響ブラウジング方法であって、物理的な音響特徴量及び感性的な音響特徴量に基づいて、表示される音響データの表示用アイコン画像を生成する工程をさらに含み、音響データの再生による探索だけでなく、アイコン画像によっても、音響データを探索できる音響ブラウジング方法並びにそのような工程をプログラムとして記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0012】
かかる構成により、コンピュータ上へ当該プログラムをロードさせ実行することで、大量の音響データについて立体的に空間表示することで、音響データ相互間の位置等を確認しながら求めるべき音響データを探索することができ、かつ、音響データの特徴量に即したアイコン表示とすることで、再生することなく求めるべき音響データを探索することもできる音響ブラウジング装置を実現することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置の構成図である。図1において、11は音響データ格納部を、12は音響空間座標データ生成部を、13は音響空間座標データ格納部を、14はアイコン画像生成部を、15は音響データ表示部を、16は音響空間座標入力部を、17は立体音響再生処理部を、18は音響データ再生部を、それぞれ示す。
【0014】
図1において、音響データ格納部11には、音響データ自体と、当該音響データを画面に表示する際に使用するアイコン画像、及び当該音響データについての音響特徴量を一組として格納する。
【0015】
音響特徴量とは、音響データに関する周波数やスペクトル等の物理的な特徴量だけではなく、人が音を聞いて感じる感性的な特徴量、例えば「快い」、「迫力のある」、「かん高い」等の程度を示す特徴量も意味する。
【0016】
音響特徴量に基づいて、音響空間座標データ生成部12において、画面に表示すべき音響空間における当該音響データの座標データを生成する。すなわち、音響空間において当該音響データがどの位置に表示されるべきかを算出する。
【0017】
具体的には、まず音響空間自体を作成しなければならない。音響空間を作成するためには、複数の評価語を用いて評価尺度を構成する。例えば、感性語である「大きい」、「美しい」、「澄んだ」等の評価語を用いて、様々な音響についてどの程度の寄与率を有するのかを評価する。ここで寄与率とは、相関行列から得られる固有値の総和に対する各固有値の比率を意味し、寄与率の評価自体は評価者自身の感性に基づいて評価される。したがって、寄与率が高いほど、当該評価語に近い感性を有する音響であると判断できる。
【0018】
ただ、このままでは、評価語の数が多いとそれだけ評価次元が高次となるので、表示を簡単にするために分析するための因子となりうる感性量を決定して、各評価語ごとの因子分析を行う。したがって、n個の評価語を用いた音響データを数個の因子で構成される空間上に写像させることが可能となる。
【0019】
次に、各評価語についての因子分析を行って、因子ごとの負荷量を算出することで、各因子を軸とした音響空間上のどの位置に当該音響データが位置するのか求めることができる。本実施の形態においては、因子を3つとしていることから、三次元空間座標に表示することが可能となる。
【0020】
例えば、第1因子軸を右方向、第2因子軸を上方向、第3因子軸を前方向とする右手基準系での配置を考えると、因子軸の座標値を手がかりとして評価対象となる音響データを探索することが可能となる。
【0021】
なお、ここでは因子分析を用いた音響空間作成について説明したが、特にこれに限定されるものではなく、例えば二次元空間として音響データ分布を表示しておき、音響データの作成日付等のナビゲーション軸を一つ加えることで擬似的に三次元空間を生成する方法でも良い。
【0022】
そして、音響空間座標データ生成部12で生成された音響空間座標データは、画面に表示するべく音響空間座標データ格納部13に格納され、音響データを画面に表示する際に参照される。また、音響データの再生時においても、再生すべき音響データの選定及び再生音量の大小を決定する際に参照される。なお、本実施の形態においては音響空間座標データと音響データを別々に格納しているが、別々に格納せずに同一のデータベースに格納しても良い。
【0023】
次に、画面に表示すべきアイコン画像は、音響特徴量に基づいてアイコン画像生成部14において自動生成される。具体的には、物理的な特徴量及び感性的な特徴量が、アイコン画像によって感覚的に把握できるようなアイコン表示とする。
【0024】
本実施の形態においては、3×3の正方形を基調としたアイコン画像の生成を示している。まず感性的な特徴量に基づいてアイコン画像の背景配色を決定する。すなわち、表示対象となる音響データを表す主要な感性パラメータを3つ選択し、かかる感性パラメータについて、評価者の感性に基づき、音の特性をイメージできる色を用いて、3色の配色パターンを決定する。そして、配色パターンの順序を変更することなく3段階に表示する。
【0025】
例えば、ある音響データについて、代表する感性パラメータが「かん高い」、「迫力のある」、「やかましい」の3つであったとすると、各々の感性パラメータについて3色の配色パターンを決定する。例えば、「かん高い」という感性パラメータについては「青」、「黄」、「赤紫」、「迫力のある」という感性パラメータについては「赤」、「金」、「深緑」、「かん高い」という感性パラメータについては「赤」、「黄」、「緑」というように一義的に配色を決定する。
【0026】
次に、物理的な特徴量に基づいて、音響データの振幅パターンを描画し、スペクトル分布に応じてその描画位置を上下させて表示する。例えば、ある音響データについて、その振幅パターンは「なめらかな減衰」パターンであり、そのスペクトル分布は中域である場合には、図2のような表示となる。これに感性的な特徴量に基づいて決定された背景の配色パターンを重ね合わせることで、図3のような表示アイコンが完成する。
【0027】
かかる表示アイコンとすることで、以下のメリットを享受することができる。すなわち、まず代表される感性パラメータが類似している音響データについては、音響空間上近い位置に配置されることになり、感性が近似している音響データを連続して検索することが可能となる。また、アイコンの背景色から実際に音響データを再生しなくても音響データの特徴が類推できることから、求めるべき音響データが音響空間上どの当たりの位置に存在するのか見当をつけやすい。
【0028】
なお、アイコン画像生成部14で生成された表示用アイコン画像は音響データ格納部11において当該音響データを表示するアイコン画像として格納される。
【0029】
音響データ、アイコン画像、音響空間座標データの3つが整えば、当該音響データを音響データ表示部15において表示することができる。音響データ表示部では、例えば図4に示すような音響空間上にアイコン画像生成部14において生成したアイコンを表示することで、音響データの存在する位置を確認することができるとともに、音響データを探索することができる。なお、図4においては新たに生成されたアイコンを用いて表示されていないが、実際には図4で楕円形状に表示されているアイコンが図3のようなアイコンに置換されて表示される。
【0030】
利用者が音響データを再生する場合には、従来は表示されている音響データのアイコンを選択して、一つ一つ再生していく必要があった。本実施の形態においては、まず利用者は音響空間座標入力部16から音響空間座標を指定する。入力にはキーボード等の入力媒体による数値入力でも良いが、一般にはマウス等の入力媒体によるポインタ入力が主流である。
【0031】
音響空間座標入力部16から音響空間座標が入力されたら、立体音響再生処理部17において、入力された空間座標と音響データの有する音響空間座標とを対比して、入力された空間座標と一定のしきい値以下の距離にある音響データを再生し、かつその距離の大小に応じて再生音量を上下させる。
【0032】
そして、音響データ再生部18において、入力された音響空間座標に応じた音響データを再生することが可能となる。この場合、マウス等を連続的に移動させれば、再生すべき音響データも連続して変化する。すなわち、再生される音響データの音量が変化したり、同時に再生される音響データが増減したり、あるいは再生される音響データが変更される。
【0033】
なお、再生された合成音を新たな音響データとして音響データ格納部11へ保存することも可能である。この場合、利用者が選択して保存することもできるし、自動的に保存することもできる。
【0034】
次に、本発明の実施例にかかる音響ブラウジング装置について、図面を参照しながら説明する。図5に本発明の実施例にかかる音響ブラウジング装置の構成図を示す。図5において、51は音響データ格納装置を、52は音響空間座標データ生成装置を、53は音響空間座標データ格納装置を、54はアイコン生成装置を、55はCRTを、56は入力装置を、57は立体音響再生装置を、58は音響再生装置を、それぞれ示す。
【0035】
図5は、基本的に図1と同様の構成であるが、入力装置56にはキーボードやマウス等の入力媒体を、音響再生装置58にはサウンドボードを経由したスピーカやヘッドホンを用いている。入力装置56によって、CRT55に表示されている音響空間の視点移動操作を行うことができ、リアルタイムで音響空間表示を変化させることができる。
【0036】
図5において、音響データ格納装置51には、音響データ自体と、当該音響データを画面に表示する際に使用するアイコン画像、及び当該音響データについての音響特徴量を一組として格納する。
【0037】
音響特徴量に基づいて、音響空間座標データ生成装置52において、画面に表示すべき音響空間における当該音響データの座標データを生成する。すなわち、音響空間において当該音響データがどの位置に表示されるべきかを算出する。
【0038】
本実施例においては、音響空間を作成するべく、感性語である「大きい」、「美しい」、「澄んだ」等の評価語を用いて、因子分析によって因子負荷量を求めている。音響空間の軸となるべき第1、第2、第3の因子をなるべく少数の評価変数によって説明できるように、換言すれば少数の評価変数がなるべく3つの因子軸に重なるようにバリマックス回転を行う。本実施例における評価値に対する因子分析の結果として、元々の因子負荷量とバリマックス回転後の因子負荷量を(表1)に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0003739967
【0040】
このように因子分析を行った上で、第1因子軸を右方向、第2因子軸を上方向、第3因子軸を前方向とする右手基準系での配置を考えると、因子軸の座標値を手がかりとして評価対象となる音響データを探索することが可能となる。
【0041】
そして、音響空間座標データ生成装置52で生成された音響空間座標データは、画面に表示するべく音響空間座標データ格納装置53に格納され、音響データを画面に表示する際に参照される。また、音響データの再生時においても、再生すべき音響データの選定及び再生音量の大小を決定する際に参照される。
【0042】
次に、画面に表示すべきアイコン画像は、音響特徴量に基づいてアイコン生成装置54において自動生成される。具体的には、物理的な特徴量及び感性的な特徴量が、アイコン画像によって感覚的に把握できるようなアイコン表示とする。
【0043】
本実施例においても、3×3の正方形を基調としたアイコン画像を生成し、各音響データごとに図3に示すようなアイコン画像を一義的に生成する。
【0044】
かかる表示アイコンとすることで、代表される感性パラメータが類似している音響データについては、音響空間上近い位置に配置されることになり、感性が一致している音響データを連続して検索することが可能となる。また、アイコンの背景色から実際に音響データを再生しなくても音響データの特徴が類推できることから、求めるべき音響データが音響空間上どの当たりの位置に存在するのか見当をつけやすい。
【0045】
なお、アイコン生成装置54で生成された表示用アイコン画像は音響データ格納装置51において当該音響データを音響空間上で表示する際に使用するアイコン画像として格納される。
【0046】
音響データ、アイコン画像、音響空間座標データの3つが整えば、当該音響データをCRT55において表示することができる。CRT55では、例えば図4に示すような音響空間上にアイコン生成装置54において生成したアイコン画像を用いて表示することで、音響データの存在する位置を確認することができるとともに、音響データを探索することができる。なお、図4においては新たに生成されたアイコンを用いて表示されていないが、実際には図4で楕円形状に表示されているアイコンが図3のようなアイコンに置換されて表示される。
【0047】
利用者は、まず入力装置56から再生したい音響空間座標を指定する。入力にはキーボード等の入力媒体による数値入力でも良いが、一般にはマウス等の入力媒体によるポインタ入力が主流である。
【0048】
入力装置56から音響空間座標が入力されたら、立体音響再生処理装置57において、入力された空間座標と音響データの有する音響空間座標とを対比して、入力された空間座標と一定のしきい値以下の距離にある音響データを再生し、かつその距離の大小に応じて再生音量を上下させる。
【0049】
そして、音響データ再生装置58において、入力された音響空間座標に応じた音響データを再生することが可能となる。具体的には、サウンドボード等が設置されており、接続されたスピーカやヘッドホンを通じて再生された音響データを聞くことができる。なお、マウス等を連続的に移動させれば、再生すべき音響データも連続して変化する。すなわち、再生される音響データの音量が変化したり、同時に再生される音響データが増減したり、あるいは再生される音響データが変更される。
【0050】
以上のように本実施の形態によれば、大量の音響データについて立体的に空間表示することで、音響データ相互間の位置等を確認しながら求めるべき音響データを探索することが可能となる。また、音響データの特徴量に即したアイコン表示とすることで、再生することなく求めるべき音響データを探索することも可能となる。
【0051】
本実施の形態にかかる音響ブラウジング装置は応用範囲が広範であり、様々な分野においてその適用実施例が考えられる。主たる適用例としては以下の実施例が考えられる。
【0052】
まず、音響データの編集ツールとしての使用が考えられる。これは、数値化が困難である人間の感性を音響データ編集において反映させるものであり、編集対象となる音響データに対して、各々の因子軸の値をスライダ操作やマウスによる操作等によって変化させながら、利用者の感性に合致した音響データへと編集していくことが可能となる。
【0053】
また、音響データを混合して新たな音響素材を生成する用途に用いることもできる。これは、特定の音響データを他の音響データと重ね合わせることによって、音響データをなめらかに変化させながら再生することを可能とする。
【0054】
さらに、音響空間の設計支援ツールとして活用することも可能である。例えば、ホールや演奏会場の設計において、音響の吸収素材や反射素材の使用比率や使用位置によって、音響データがどのように変化して聞こえるのか容易にシミュレーションを行うことが期待できる。
【0055】
次に、本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置を実現するプログラムの処理の流れについて説明する。図6に本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置を実現するプログラムの処理の流れ図を示す。
【0056】
図6において、まず音響空間を生成するべく、既存の各音響データについて、その感性的又は物理的な音響特徴量を確定する(ステップS601)。そして、音響空間座標データを生成・保存すると共に(ステップS602)、音響特徴量に基づいた表示用のアイコン画像を生成する(ステップS603)。そして、画面上に音響空間を表示すると共に、各音響データについてもアイコン画像によってその位置を表示する(ステップS604)。
【0057】
次に、音響空間座標をマウス等から入力する(ステップS605)。入力した音響空間座標の近傍に音響データが存在する場合には(ステップS606:Yes)該当する音響データが複数個存在するか否か判断する(ステップS607)。
【0058】
該当する音響データが複数個存在する場合には(ステップS607:Yes)、再生すべき音響データを特定すると共に、入力座標と該当する音響データとの距離と方向に応じた再生音量と定位を確定する(ステップS608)。そして、音響データをスピーカ等を通じて再生する(ステップS609)。
【0059】
本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置を実現するプログラムを記憶した記録媒体は、図7に示す記録媒体の例に示すように、CD−ROM72−1やフロッピーディスク72−2等の可搬型記録媒体72だけでなく、通信回線の先に備えられた他の記憶装置71や、コンピュータ73のハードディスクやRAM等の記録媒体74のいずれでも良く、プログラム実行時には、プログラムはローディングされ、主メモリ上で実行される。
【0060】
また、本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置により生成された音響データの空間座標等を記録した記録媒体も、図7に示す記録媒体の例に示すように、CD−ROM72−1やフロッピーディスク72−2等の可搬型記録媒体72だけでなく、通信回線の先に備えられた他の記憶装置71や、コンピュータ73のハードディスクやRAM等の記録媒体74のいずれでも良く、例えば本発明にかかる音響ブラウジング装置を利用する際にコンピュータ73により読み取られる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように本発明にかかる音響ブラウジング装置によれば、大量の音響データについて立体的に空間表示することで、音響データ相互間の位置等を確認しながら求めるべき音響データを探索することが可能となる。また、音響データの特徴量に即したアイコン表示とすることで、再生することなく求めるべき音響データを探索することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置の構成図
【図2】 本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置における表示アイコンの説明図
【図3】 本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置における表示アイコンの説明図
【図4】 本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置における音響空間表示の例示図
【図5】 本発明の実施例にかかる音響ブラウジング装置の構成図
【図6】 本発明の実施の形態にかかる音響ブラウジング装置における処理の流れ図
【図7】 記録媒体の例示図
【符号の説明】
11 音響データ格納部
12 音響空間座標データ生成部
13 音響空間座標データ格納部
14 アイコン画像生成部
15 音響データ表示部
16 音響空間座標入力部
17 立体音響再生処理部
18 音響データ再生部
51 音響データ格納装置
52 音響空間座標データ生成装置
53 音響空間座標データ格納装置
54 アイコン生成装置
55 CRT
56 入力装置
57 立体音響処理装置
58 音響再生装置
71 回線先の記憶装置
72 CD−ROMやフロッピーディスク等の可搬型記録媒体
72−1 CD−ROM
72−2 フロッピーディスク
73 コンピュータ
74 コンピュータ上のRAM/ハードディスク等の記録媒体

Claims (5)

  1. 音響データ、前記音響データの表示用アイコン画像、及び前記音響データの物理的な音響特徴量及び感性的な音響特徴量を保存する音響データ格納装置と、
    前記音響特徴量に基づいて音響空間座標データを生成する音響空間座標データ生成装置と、
    前記音響空間座標データを保存する音響空間座標データ保存装置と、
    前記音響データ、前記アイコン画像及び前記音響空間座標データに基づいて音響空間を用いて音響データの位置を表示する音響データ表示装置と、
    音響空間上の座標を指示する音響空間座標入力装置と、
    前記音響データを再生する音響データ再生装置とを含む音響ブラウジング装置であって、
    前記物理的な音響特徴量に基づいて、音響データの振幅パターンを描画し、スペクトル分布に応じてその描画位置を上下させ、前記感性的な音響特徴量である感性パラメータに関して、予め感性パラメータごとに配色パターンを決めておいた配色と、感性パラメータとに基づいて、アイコン画像の背景配色を決定することにより、前記音響データ表示装置に表示する前記音響データの表示用アイコン画像を生成するアイコン生成装置をさらに含み、
    前記音響データの再生による探索だけでなく、前記アイコン画像によっても、音響データを探索できることを特徴とした音響ブラウジング装置。
  2. 前記音響空間において、前記音響空間座標入力装置で指示された座標と前記音響データの座標位置との距離及び方向を算出する立体音響再生処理装置をさらに含み、
    前記立体音響再生処理装置は、前記音響空間座標入力装置で指示された座標との距離が一定のしきい値以下の座標位置にある音響データを選択し、選択された音響データを同時に混合して再生する請求項1記載の音響ブラウジング装置。
  3. 複数の前記音響データについて、前記立体音響再生処理装置が前記音響空間上で近い位置にある前記音響データは大きく、離れた位置にある前記音響データは小さく再生し、かつ方向に応じて音像定位させて再生する請求項2記載の音響ブラウジング装置。
  4. 音響データ、前記音響データの表示用アイコン画像、及び前記音響データの物理的な音響特徴量及び感性的な音響特徴量を保存するステップと、
    前記音響特徴量に基づいて音響空間座標データを生成するステップと、
    前記音響空間座標データを保存するステップと、
    前記音響データ、前記アイコン画像及び前記音響空間座標データに基づいて音響空間を用いて音響データの位置を表示するステップと、
    音響空間上の座標を指示するステップと、
    前記音響データを再生するステップとを含む音響ブラウジング処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記音響ブラウジング処理は、
    前記物理的な音響特徴量に基づいて、音響データの振幅パターンを描画し、スペクトル分布に応じてその描画位置を上下させ、前記感性的な音響特徴量である感性パラメータに関して、予め感性パラメータごとに配色パターンを決めておいた配色と、感性パラメータとに基づいて、アイコン画像の背景配色を決定することにより、表示される前記音響データの表示用アイコン画像を動的に生成するステップをさらに含み、前記音響データの再生による探索だけでなく、前記アイコン画像によっても、音響データを探索できることを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  5. 前記音響ブラウジング処理は、
    前記音響空間において、前記指示された座標と前記音響データの座標位置との距離及び方向を算出するステップをさらに含み、
    前記音響データを再生するステップにおいて、前記指示された座標との距離が一定のしきい値以下の座標位置にある音響データを選択し、選択された音響データを同時に混合して再生する、請求項4記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP17862899A 1999-06-24 1999-06-24 音響ブラウジング装置及び方法 Expired - Fee Related JP3739967B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17862899A JP3739967B2 (ja) 1999-06-24 1999-06-24 音響ブラウジング装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17862899A JP3739967B2 (ja) 1999-06-24 1999-06-24 音響ブラウジング装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001005477A JP2001005477A (ja) 2001-01-12
JP3739967B2 true JP3739967B2 (ja) 2006-01-25

Family

ID=16051792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17862899A Expired - Fee Related JP3739967B2 (ja) 1999-06-24 1999-06-24 音響ブラウジング装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3739967B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2377543A (en) * 2001-06-22 2003-01-15 Hewlett Packard Co Portable audio/video output device having data storage and selective pictorial display
WO2006095599A1 (ja) * 2005-03-08 2006-09-14 Pioneer Corporation 情報処理装置及び情報処理方法
WO2008149547A1 (ja) * 2007-06-06 2008-12-11 Panasonic Corporation 声質編集装置および声質編集方法
JP2011250311A (ja) 2010-05-28 2011-12-08 Panasonic Corp 聴覚ディスプレイ装置及び方法
JP2014038282A (ja) * 2012-08-20 2014-02-27 Toshiba Corp 韻律編集装置、方法およびプログラム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0831020B2 (ja) * 1987-07-15 1996-03-27 株式会社日立製作所 音声入力コンピュ−タグラフイツクス処理装置
JPH0793367A (ja) * 1993-09-28 1995-04-07 Atsushi Matsushita 音声情報検索システム及び装置
JP3565228B2 (ja) * 1994-12-21 2004-09-15 日本電信電話株式会社 音可視化方法および装置
JP3461055B2 (ja) * 1995-04-26 2003-10-27 日本電信電話株式会社 音声チャンネル選択合成方法およびこの方法を実施する装置
JP3373086B2 (ja) * 1995-07-24 2003-02-04 シャープ株式会社 情報検索装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001005477A (ja) 2001-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200359156A1 (en) Music collection navigation device and method
US10241667B2 (en) Virtual room form maker
CN107426666B (zh) 用于创作和渲染音频再现数据的非暂态介质和设备
JP4561766B2 (ja) 音データ検索支援装置、音データ再生装置、プログラム
JP2000069600A (ja) 音楽的臨場感形成装置の制御装置及び制御方法
JP2006119640A (ja) サウンドシステムを設計するためのシステムおよび方法
KR20070065799A (ko) 컨텐츠 선택 방법 및 컨텐츠 선택 장치
WO2014088917A1 (en) Music creation systems and methods
JP3740518B2 (ja) ゲーム装置、コンピュータの制御方法及びプログラム
JP3739967B2 (ja) 音響ブラウジング装置及び方法
JP4075901B2 (ja) 楽曲データ生成システム及びプログラム
JP3770293B2 (ja) 演奏状態の視覚的表示方法および演奏状態の視覚的表示プログラムが記録された記録媒体
JP3603599B2 (ja) 演奏システムの視覚的表示方法および演奏システムの視覚的表示プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体
CN114404973A (zh) 播放音频的方法、装置及电子设备
Schröder et al. Through the hourglass: A faithful audiovisual reconstruction of the old montreux casino
CN114520950A (zh) 音频输出方法、装置、电子设备及可读存储介质
Pachet et al. MusicSpace: a Constraint-Based Control System for Music Spatialization.
JP5510207B2 (ja) 楽音編集装置及びプログラム
Gibson et al. A journey in (interpolated) sound: impact of different visualizations in graphical interpolators
JP6847429B2 (ja) 楽曲編集システム、楽曲編集サービスの提供方法、および楽曲編集プログラム
Ferreira Creating Immersive Audio in a Historical Soundscape Context
JP2003302979A (ja) 音場再生装置及びその制御方法、プログラム及び記録媒体
Nicol et al. A system for manipulating audio interfaces using timbre spaces
JP6680047B2 (ja) カラオケシステム及びカラオケ用プログラム
CN118001740A (zh) 虚拟模型的处理方法、装置、计算机设备及存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081111

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091111

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101111

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101111

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121111

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121111

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131111

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees