JP3737639B2 - ワイヤレスドアロック制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯機を備えた移動体が車両に接近及び車両から離れたことを検知して車両のドアをロック又はアンロックするワイヤレスドアロック制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ワイヤレスドアロック制御装置(謂所、スマートエントリ装置)が用いられ、これによって車両のドアロック及びアンロックが行なわれるようになってきた。
【0003】
このスマートエントリ装置は、車両に設けた制御装置本体と、移動体としてのドライバーが所持する携帯機とから構成されている。この制御装置本体及び携帯機は、携帯機に設けたスイッチ操作によって車両のドアをロック又はアンロックする従来のキーレスエントリ機能に加えて、共に送信回路及び受信回路を備えており、所定の通信エリア内にて相互に通信できるようになっている。
【0004】
この通信エリアは、その携帯機が制御装置本体からの電波(リクエスト信号)を受信し、且つ制御装置本体が、携帯機からそのリクエスト信号に基づいた電波(IDコード信号)受信する領域である。
【0005】
即ち、制御装置本体は、その内部に設けた送信回路から常時リクエスト信号を車両の近傍に間欠に送信している。携帯機は、その通信エリア内に位置すると、その内部に設けた受信回路を介してそのリクエスト信号を受信する。そして、携帯機はそのリクエスト信号に基づいてIDコード信号をその内部に設けた送信回路を介して送信する。制御装置本体は、そのIDコード信号をその内部に設けた受信回路を介して受信する。
【0006】
つまり、携帯機を所持するドライバーが、その車両から遠ざかって行くとき、通信エリア内では、制御装置本体は、送信したリクエスト信号に応答したIDコード信号を携帯機から受信している。そして、そのドライバーが、更に車両から離れて通信エリア外に位置すると、制御装置本体は送信したリクエスト信号に応答したIDコード信号を携帯機から受信しない。この時、制御装置本体は、そのドライバーが車両から離れたと判断してそのドアをロックするための制御信号を出力している。そして、ドアはその制御信号に基づいてロックされるようになっている。
【0007】
一方、携帯機を所持するドライバーが通信エリア外にあるときは、携帯機は制御装置本体からのリクエスト信号を受信しない。即ち、携帯機が通信エリア外にあるとき、制御装置本体は携帯機からIDコード信号を受信しない。そのドライバーが、更に車両に接近して通信エリア内にはいると、制御装置本体は送信したリクエスト信号に応答したIDコード信号を携帯機から受信する。この時、制御装置本体は、そのドライバーが車両のそばに位置すると判断してそのドアをアンロックするための制御信号を出力する。そして、ドアはその制御信号に基づいてアンロックされるようになっている。
【0008】
又、携帯機を所持するドライバーが、通信エリア内にて携帯機のスイッチ操作によってドアをロックすると、制御装置本体は、一定の期間内、リクエスト信号及びIDコード信号に基づいた車両のドアのアンロックを禁止している。これは、制御装置本体と携帯機が通信することによって、制御装置本体がリクエスト信号に基づいたIDコード信号を携帯機から受信してドアロック後、直ぐにドアをアンロックしてしまうことを防止している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、車両の直ぐそばで携帯機のスイッチを操作してドアをロックした後、一旦通信エリア外へ出て、直ぐに車両に接近してドアを開けようとするとき、制御装置本体がリクエスト信号及びIDコード信号に基づいた車両のドアのアンロックを禁止している一定期間内であると、携帯機のスイッチ操作なしではドアをアンロックすることができない。
【0010】
このため、スマートエントリ装置であるにも関わらず、その機能が一時的に使用できない期間が存在し、この装置を使用する者に混乱を与えてしまう。
従って、車両の直ぐそばで携帯機のスイッチ操作してドアをロックして、その直後にドアをアンロックするときのスマートエントリ装置の機能を改善することが要求されている。
【0011】
本発明の目的は、通信エリア内にてドアをロックした直後にも違和感無くドアをアンロックできるワイヤレスドアロック制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、携帯機と、車両に備えた制御装置本体のドアロック制御手段とを備え、前記携帯機は、前記車両からの所定の通信エリア内にて、前記ドアロック制御手段からリクエスト信号を受信したときに、そのリクエスト信号に対応するIDコード信号を返信し、前記ドアロック制御手段は、送信したリクエスト信号に対応するIDコード信号を受信するときにドアをアンロックする一方で、送信したリクエスト信号に対応するIDコード信号を受信しないときはドアをロックする。そして特に、前記ドアロック制御手段は、前記携帯機が通信エリア内にあって、車両のドアがロックされた後、
・送信したリクエスト信号に対応するIDコード信号を連続して受信する場合に、前記携帯機が一度も通信エリア外に出ることなく、通信エリア内に留まっているとして、前記車両のドアをアンロックしない。
・前記IDコード信号を一旦受信することなく再び受信した場合に、前記携帯機が、一旦通信エリア外に出て、再び通信エリア内に入ったとして、前記車両のドアをアンロックする。
ものとして構成される。
請求項に記載の発明は、携帯機と、車両に備えた制御装置本体のドアロック制御手段とを備え、前記携帯機は、前記車両からの所定の通信エリア内にて、前記ドアロック制御手段からリクエスト信号を受信したときに、そのリクエスト信号に対応するIDコード信号を返信し、前記ドアロック制御手段は、送信したリクエスト信号に対応するIDコード信号を受信するときにドアをアンロックする一方で送信したリクエスト信号に対応するIDコード信号を受信しないときはドアをロックするとともに、前記携帯機は、更に操作スイッチを備え、この操作スイッチを操作することによってドアをロック又はアンロックする。そして特に、前記ドアロック制御手段は、前記携帯機が、通信エリア内にあって、前記操作スイッチが操作されて、車両のドアがロックされた後
・送信したリクエスト信号に対応するIDコード信号を連続して受信する場合に、前記携帯機が一度も通信エリア外に出ることなく、通信エリア内に留まっている場合、前記携帯機の操作スイッチを操作したときのみ前記車両のドアをアンロックする。
【0013】
・前記IDコード信号を一旦受信することなく再び受信した場合に、前記携帯機が、一旦通信エリア外に出て、再び通信エリア内に入ったとして、前記車両のドアをアンロックする
ものとして構成される
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のワイヤレスドアロック制御装置において、前記ドアロック制御手段は、その内部に設けられた送信回路から常時前記リクエスト信号を間欠に送信していることを要旨とする。
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、ドアロック制御手段は、前記携帯機が通信エリア内にあって、車両のドアがロックされた後、携帯機が連続して通信エリア内に留まっている場合には、車両のドアをアンロックしないものの、携帯機が一旦通信エリア外に出て再び通信エリア内に入った場合には、車両のドアをアンロックする。
請求項に記載の発明によれば、ドアロック制御手段は、携帯機が通信エリア内にあって、携帯機の操作スイッチが操作されて、車両のドアがロックされた後送信したリクエスト信号に対応するIDコード信号を連続して受信する場合に、携帯機が連続して通信エリア内に留まっているとして、携帯機の操作スイッチを操作したときのみ車両のドアをアンロックする。この携帯機の操作スイッチによる車両のドアのロック及びアンロックすることは、公知のキーレスエントリ装置と同一である。従って、携帯機を操作して違和感を与えることがない。
【0017】
また一方、請求項に記載の発明では、ドアロック制御手段は、携帯機が通信エリア内にあって、携帯機の操作スイッチが操作されて、車両のドアがロックされた後、上記ID信号を一旦受信することなく再び受信した場合に、携帯機が、一旦通信エリア外に出て、再び通信エリア内に入ったとして、その車両のドアをアンロックする。
【0018】
従って、これら請求項1及び2によれば、車両のドアをロックして、直ぐ通信エリア外に出てから通信エリア内に戻ったときには、車両のドアは、携帯機の操作スイッチを操作しなくてもアンロックされる。その結果、従来のように一定期間、車両のドアがアンロックされなったことによる混乱は発生しない。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化したワイヤレスドアロック制御装置の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。
【0024】
図1は、車両1の概略を示す。車両1の両側のドア2に設けられた各ドアミラー3の下部には本体側送信アンテナANT1及び本体側受信アンテナANT2が設けられている。両側のドア2の上部後方には、ドアロックノブ4が上下動可能に設けられている。これらのドア2は、ドアロックノブ4が下端にあるとき、ロックされ、ドアロックノブ4が上端にあるとき、アンロックされるようになっている。
【0025】
図2は、ワイヤレスドアロック制御装置の電気的構成を示す。
ワイヤレスドアロック制御装置は、携帯機5,制御装置本体6,車両機器制御手段としてのECU7,ドアロック駆動回路8及びドアロックノブ4から構成される。
【0026】
携帯機5は、操作スイッチSW,携帯側受信回路9,IDコード発生回路10,携帯側送信回路11,携帯側送信アンテナANT3,携帯側受信アンテナANT4及びバッテリBから構成されている。
【0027】
操作スイッチSWは、操作されてLレベルの信号SGを出力する。
携帯側受信アンテナANT4は、リクエスト信号Rqを含んだ磁界を検知して電圧を発生させ、携帯側受信回路9は、その電圧を入力して電圧RVを出力する。
【0028】
このリクエスト信号Rqは、IDコード発生回路10にIDコード信号ID0を発生させるための信号である。
詳述すると、IDコード発生回路10は、前記携帯側受信回路9から電圧RVを入力しているときであって、操作スイッチSWからの信号SGを入力していないとき、IDコード信号ID0を出力する。IDコード信号ID0は、その時のリクエスト信号Rqに基づいて車両1のドアロックノブ4を上動又は下動させるための信号である。IDコード発生回路10は、操作スイッチSWからの信号SGを入力すると、IDコード信号ID1を出力する。このIDコード信号ID1は、携帯機5の操作スイッチSWに基づいて前記ドアロックノブ4を上動又は下動させるための信号である。
【0029】
携帯側送信回路11は、IDコード発生回路10から各IDコード信号ID0,ID1のいずれかを入力すると、そのIDコード信号ID0,ID1を変調して携帯側送信アンテナANT3に出力する。携帯側送信アンテナANT3は、IDコード信号ID0,ID1を含んだ電波を空間に放射する。バッテリBは、携帯側送信回路11,IDコード発生回路10及び携帯側受信回路9に電圧を供給している。
【0030】
制御装置本体6は、車両1に搭載され、本体側受信アンテナANT1,本体側受信回路12,ドアセンサ13,ドアロックセンサ14,マイコン15,本体側送信回路16及び本体側送信アンテナANT2から構成されている。
【0031】
本体側受信アンテナANT1は、携帯機5の携帯側送信アンテナANT3からのIDコード信号ID0,ID1を含んだ電波を検知して電圧を発生させる。本体側受信回路12は、本体側受信アンテナANT1に発生した電圧を入力して、復調し、受信したIDコード信号ID0,ID1を出力する。
【0032】
ドアセンサ13は、車両1のドア2が開状態のとき、Hレベルの信号を出力し、前記ドア2が閉状態のときLレベルの信号をマイコン15に出力する。ドアロックセンサ14は、車両1のドアロックノブ4が上端にあるとき、Hレベルの信号を出力し、前記ドアロックセンサ14が下端のときLレベルの信号を出力する。
【0033】
本体側送信回路16は、マイコン15からのリクエスト信号Rqを入力して、そのリクエスト信号Rqを変調し、本体側送信アンテナANT2に出力している。本体側送信アンテナANT2は、リクエスト信号Rqを含んだ磁界を発生している。このリクエスト信号Rqを含んだ磁界は、通信エリアA内に生成される。
【0034】
従って、携帯機5は、通信エリアA内のみにてそのリクエスト信号Rqを含んだ磁界を受信することができる。前記リクエスト信号Rqは、マイコン15から出力される。
【0035】
ドアロック制御手段としてのマイコン15は、周知のCPU,ROM,RAM等により構成され、ROM内には制御プログラムが格納されており、この制御プログラムは前記RAMに転送されて、前記CPU内で所望の処理が行われる。
【0036】
マイコン15は、前記ドア2が閉状態(ドア閉状態)のとき、ドアセンサ13からLレベルの信号を入力し、前記ドア2が開状態(ドア開状態)のとき、Hレベルの信号を入力する。
【0037】
マイコン15は、前記ドアロックノブ4が上端(ノブ上端:アンロック状態)にあるとき、ドアロックセンサ14からHレベルの信号を入力し、前記ドアロックノブ4が下端(ノブ下端:ロック状態)にあるとき、Lレベルの信号を入力する。
【0038】
マイコン15は、ドア閉状態のとき、携帯機5からIDコード信号ID1を入力すると、ノブ上端の場合は、前記ドアロックノブ4を下動するための制御信号を出力し、ノブ下端の場合には、前記ドアロックノブ4を上動するための制御信号を出力する。
【0039】
マイコン15は、常時リクエスト信号Rqを間欠に出力している。又、マイコン15は、以下の時点から本体側送信回路16にリクエスト信号Rqを新たに間欠に出力する。
【0040】
1.ドア閉状態であって、IDコード信号ID1を入力した時。
2.ドア閉状態であって、ドアロックセンサ14からの信号がHレベルからLレベルに変化した時。
【0041】
3.ドアロックセンサ14からの信号がLレベルで、ドア開状態からドア閉状態に変化した時。
そして、マイコン15はそのリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0が入力されたかどうか確認する。マイコン15は、その出力したリクエスト信号Rqに対応したIDコード信号ID0を連続して入力したときは、これらのIDコード信号ID0に基づいて前記ドアロックノブ4を上動するための制御信号をECU7に出力しない。
【0042】
又、マイコン15は、その出力したリクエスト信号Rqに対応したIDコード信号ID0を最初に入力しなかったときには、その後出力したリクエスト信号Rqに対応する最初のIDコード信号ID0を入力すると、前記ドアロックノブ4を上動するための制御信号をECU7に出力する。
【0043】
マイコン15は、ドア閉状態のとき、その時出力したリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を入力してから、その次に出力したリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を入力しないと、前記ドアロックノブ4を下動するための制御信号をECU7に出力する。
【0044】
又、マイコン15は、ドア閉状態のとき、その時出力したリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を入力しなくて、その次に出力したリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を入力すると、前記ドアロックノブ4を上動するための制御信号をECU7に出力する。
【0045】
又、マイコン15は、出力したリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を連続して入力している期間中、及び連続して入力していない期間中はIDコード信号ID0に基づいて前記ドアロックノブ4を上下動するための制御信号をECU7に出力しない。
【0046】
車両機器制御手段としてのECU7は、前記ドアロックノブ4を上動又は下動するための制御信号を入力して前記ドアロックノブ4を上動又は下動させるための制御信号をドアロック駆動回路8に出力する。ドアロック駆動回路8は、前記制御信号を入力して前記ドアロックノブ4を上動又は下動させる。
【0047】
今、例えば車両1がドア閉状態で、車両1のドアロックノブ4が上端にあるとき、携帯機5を所持したドライバーが通信エリアA内で操作スイッチを操作すると、携帯機5はIDコード信号ID1を送信する。マイコン15は、本体側送信アンテナANT2及び本体側受信回路12を介して前記IDコード信号ID1を入力する。そして、マイコン15は、前記ドアロックノブ4を下動するための制御信号をECU7に出力する。ECU7は、ドアロック駆動回路8に前記ドアロックノブ4を下動するための制御信号を出力し、ドアロック駆動回路8は、前記制御信号に基づいて前記ドアロックノブ4を下動する。又、マイコン15はリクエスト信号Rqを間欠に出力してそのリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を入力するかどうか確認する。
【0048】
又、例えば車両1がドア閉状態で、そのドアロックノブ4が直接操作されて上端から下端に下動するか、又は車両1が、前記ドアロックノブ4が下端にあるときドア閉状態になると、マイコン14はリクエスト信号Rqを間欠に出力してそのリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を入力するかどうか確認する。
【0049】
これら上記した状態から携帯機5を所持したドライバーが、通信エリアA内に留まると、マイコン15は出力したリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を連続して入力することになる。従って、マイコン15は前記ドアロックノブ4を上動する制御信号をECU7に出力しない。
【0050】
従って、携帯機5を所持したドライバーが通信エリアA内で操作スイッチを操作して車両1のドア2をロックして、通信エリアA内に留まってもその車両1のドア2はアンロックされない。
【0051】
次に、携帯機5を所持したドライバーが通信エリアA外に出てから通信エリアA内に入ると、マイコン15は出力したリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を一旦入力することなく、再びリクエスト信号Rqに対応したIDコード信号ID0を入力する。その際、マイコン15は最初に入力したIDコード信号ID0に基づいて前記ドアロックノブ4を上動するための制御信号をECU7に出力する。
【0052】
従って、携帯機5を所持したドライバーが、一旦通信エリアA外へ出て、再び通信エリアA内に入るとその車両1のドア2はアンロックされる。
又、車両1がドア閉状態で、車両ドアロックノブ4が下端にあるとき、携帯機5を所持したドライバーが通信エリアA内で操作スイッチを操作すると、携帯機5はIDコード信号ID1を送信する。マイコン15は、前記IDコード信号ID1を入力して前記ドアロックノブ4を上動するための制御信号をECU7に出力する。ECU7は、ドアロック駆動回路8に前記ドアロックノブ4を上動するための制御信号を出力し、ドアロック駆動回路8は、前記制御信号に基づいて前記ドアロックノブ4を上動する。
【0053】
従って、通信エリアA内で操作スイッチを操作して車両1のドア2をロックしたときは、再び操作スイッチを操作してアンロックすることができる。
本実施形態のワイヤレスドアロック制御装置によれば、以下のような特徴を得ることができる。
【0054】
(1)上記実施形態では、携帯機5を所持するドライバーが通信エリアA内にあって、操作スイッチが操作されて、車両1のドア2がロックされ、更に、携帯機5を所持するドライバーがそのまま通信エリアA内に留まっている場合、マイコン15は携帯機5の操作スイッチを操作するときのみ車両1のドア2をアンロックすることができる。
【0055】
従って、この携帯機5の操作スイッチによる車両1のドア2のロック及びアンロックは、公知のキーレスエントリ装置と同一であり、違和感を与えることがない。
【0056】
(2)上記実施形態では、携帯機5を所持するドライバーが通信エリアA内にあって、操作スイッチが操作されて、車両1のドア2がロックされた後、携帯機5を所持するドライバーが、一旦通信エリアA外に出て、再び通信エリアA内に入るとその車両1のドア2をアンロックする。
【0057】
従って、携帯機5の操作スイッチを操作して、車両1のドア2をロックして、直ぐ通信エリアA外に出てから通信エリアA内に戻ったときには、車両1のドア2は、携帯機5の操作スイッチを操作しなくてもアンロックされる。その結果、従来の一定期間、車両1のドア2がアンロックされなったことによる混乱は発生しない。
【0058】
(3)上記実施形態では、携帯機5を所持するドライバーが通信エリアA内にあって、車両1がドア閉状態で、そのドアロックノブ4が直接操作されて上端から下端に下動するか、又は前記ドアロックノブ4が下端にあるとき、車両1がドア閉状態になると、マイコン15は携帯機5の操作スイッチを操作するときのみ車両1のドア2をアンロックする。
【0059】
従って、この携帯機5の操作スイッチによる車両1のドア2のアンロックは、公知のキーレスエントリ装置と同一であり、違和感を与えることがない。
(4)上記実施形態では、携帯機5を所持するドライバーが通信エリアA内にあって、車両1がドア閉状態で、そのドアロックノブ4が上端から下端に下動するか、又は前記ドアロックノブ4が下端にあるとき、車両1がドア閉状態になった後、携帯機5を所持するドライバーが、一旦通信エリアA外に出て、再び通信エリアA内に入るとその車両1のドア2をアンロックする。
【0060】
従って、携帯機5を所持するドライバーが、ドアロックノブ4を直接操作して車両1のドア2をロックし、直ぐ通信エリアA外に出てから通信エリアA内に戻ったときには、車両1のドア2は、携帯機5の操作スイッチを操作しなくてもアンロックされる。その結果、車両1のドア2を開ける操作が簡単になる。
【0061】
(5)上記実施形態では、マイコン15は、出力したリクエスト信号Rqに対応するIDコード信号ID0を連続して入力している期間中、及び連続して入力していない期間中はIDコード信号ID0に基づいて前記ドアロックノブ4を上下動するための制御信号をECU7に出力しない。
【0062】
従って、この携帯機5を所持するドライバーが移動しないときは、IDコード信号ID0に基づいて前記ドアロックノブ4が上下動することはない。これは、公知のキーレスエントリ装置と同一であり、違和感を与えることがない。
【0063】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
○マイコン15は、リクエスト信号Rqを間欠に出力したが、連続して出力するようにしてもよい。
【0064】
○マイコン15は、ドアロックノブ4を上下動するための制御信号をECU7に出力したが、マイコン15とECU7を一体にした新たなマイコンで実施してもよい。この場合、新たなマイコンは、ドアロック駆動回路8にドアロックノブ4を上下動するための制御信号を出力する。
【0065】
○本体側受信アンテナANT1及び本体側送信アンテナANT2をドアミラー3の下部に設けたが、これは通信エリアA内に磁界を発生させることができ、携帯機5からの信号を受信することができる箇所であれば、どこに設けてもよい。
【0066】
○本体側送信回路16は、リクエスト信号Rqに基づいた磁界を発生させたが、磁界に代えて電波を放射してもよい。この場合、携帯側受信回路9には、その電波を受信する受信回路を設ける。
【0067】
○操作スイッチSWに代えて、ドア(2)をロックするロックスイッチとドア(2)をアンロックするアンロックスイッチを設けてもよい。
このようにした場合にも、前記実施形態に記載の特徴に同様な特徴を得ることができる。
【0068】
次に、前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果と共に以下に記載する。
(1)前記ドアロック制御手段(15)は、出力したリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を連続して入力している期間中、及び連続して入力していない期間中、前記IDコード信号に基づいて前記ドアロックノブ(4)をロック状態及びアンロック状態するための制御信号を出力しないことを特徴とするワイヤレスドアロック制御装置。
【0069】
この(1)に記載の発明によれば、公知のキーレスエントリ装置と同一であり、違和感を与えることがない。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1及び3に記載の発明によれば、携帯機を操作して違和感を与えることがない。
【0071】
特に、請求項1及び2に記載の発明によれば、従来のように一定期間、車両のドアがアンロックされなったことによる混乱は発生しない
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両の概略図。
【図2】 ワイヤレスドアロック制御装置の電気的構成図。
【符号の説明】
A…通信エリア、Rq…リクエスト信号、SW…操作スイッチ、1…車両、2…ドア、4…ドアロックノブ、5…携帯機、6…制御装置本体、15…ドアロック制御手段としてのマイコン。

Claims (3)

  1. 携帯機(5)と、車両(1)に備えた制御装置本体(6)のドアロック制御手段(15)とを備え、
    前記携帯機(5)は、前記車両(1)からの所定の通信エリア(A)内にて、前記ドアロック制御手段(15)からリクエスト信号(Rq)を受信したときに、そのリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を返信し、
    前記ドアロック制御手段(15)は、送信したリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を受信するときにドア(2)をアンロックする一方で送信したリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を受信しないときはドア(2)をロックするワイヤレスドアロック制御装置であって
    前記ドアロック制御手段(15)は、前記携帯機(5)が、通信エリア(A)内にあって、車両(1)のドア(2)がロックされた後、送信したリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を連続して受信する場合に、前記携帯機(5)が一度も通信エリア(A)外に出ることなく、通信エリア(A)内に留まっているとして、前記車両(1)のドア(2)をアンロックしない一方で、前記IDコード信号を一旦受信することなく再び受信した場合に、前記携帯機(5)が、一旦通信エリア(A)外に出て、再び通信エリア(A)内に入ったとして、前記車両(1)のドア(2)をアンロックする
    ことを特徴とするワイヤレスドアロック制御装置。
  2. 携帯機(5)と、車両(1)に備えた制御装置本体(6)のドアロック制御手段(15)とを備え、
    前記携帯機(5)は、前記車両(1)からの所定の通信エリア(A)内にて、前記ドアロック制御手段(15)からリクエスト信号(Rq)を受信したときに、そのリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を返信し、
    前記ドアロック制御手段(15)は、送信したリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を受信するときにドア(2)をアンロックする一方で、送信したリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を受信しないときはドア(2)をロックするとともに、前記携帯機(5)は、更に操作スイッチ(SW)を備え、この操作スイッチ(SW)を操作することによってドア(2)をロック又はアンロックするワイヤレスドアロック制御装置において、
    前記ドアロック制御手段(15)は、前記携帯機(5)が、通信エリア(A)内にあって、前記操作スイッチ(SW)が操作されて、車両(1)のドア(2)がロックされた後、送信したリクエスト信号(Rq)に対応するIDコード信号を連続して受信する場合に、前記携帯機(5)が一度も通信エリア(A)外に出ることなく、通信エリア(A)内に留まっているとして、前記携帯機(5)の操作スイッチ(SW)を操作したときのみ前記車両(1)のドア(2)をアンロックする一方で、前記IDコード信号を一旦受信することなく再び受信した場合に、前記携帯機(5)が、一旦通信エリア(A)外に出て、再び通信エリア(A)内に入ったとして、前記車両(1)のドア(2)をアンロックする
    ことを特徴とするワイヤレスドアロック制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のワイヤレスドアロック制御装置において、
    前記ドアロック制御手段(15)は、その内部に設けられた送信回路から常時前記リクエスト信号を間欠に送信していることを特徴とするワイヤレスドアロック制御装置。
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