JP3737088B2 - 建築物基礎構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は扁平上面盤の下部に円錐形又は角錐形胴体を設け、該胴体の下部中心に円柱形又は角柱形軸脚を設けた地盤安定化用コマ型ブロックを使用する建築基礎構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コマ型ブロックは、ブロックそれ自体の重量及びブロックが受ける垂直荷重と、胴体並びに軸脚に生ずる地盤反力及び摩擦抵抗の総合力とを均衡させて、不等沈下のない水平地耐力を発揮させるものであり、各種の地盤安定化や基礎強化工法等において基本構成部材として使用されている。
従来のコマ型ブロックによる建築物基礎構造では、建築物の施工面積に全面にあたる地盤を一定深さに掘り下げ、掘下げ底部にコマ型ブロックを全面にわたって互いに密接して敷設し、下部連結部材と上部連結部材によってコマ型ブロック群を同一水平レベルにて相互に結合し、各コマ型ブロック間に砕石や砂利等の間詰充填材を密に突き固め充填している(例えば特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0003】
しかしながら、建築物の接地面積が大きい場合には、非常に多数のコマ型ブロックを必要とし、部材費が嵩むとともに施工時間及び労力が多大となり、全体としてコスト高になる傾向にある。
【0004】
【特許文献1】
特公昭59−50810号公報
【特許文献2】
特公平4−74484号公報
【特許文献3】
特許第2724446号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、コマ型ブロックの使用個数を大幅に減らしても必要充分な支持力が得られるとともに、コマ型ブロックと間詰充填材との結合体において相対向する構成部分が牽連部材によって相互牽引されるため、コマ型ブロック群が正規の垂直姿勢に確実に保持され、所期の支持力が最大限に発揮される建築物基礎構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の建築物基礎構造では、建築物の周辺輪郭に倣って多数のコマ型ブロック10を単一層または複数層として、相互に接触または結合して地盤に対し起立させて敷設し、各コマ型ブロック10間及びコマ型ブロック敷設域S2の両側に砕石または砂利等の間詰充填材20を充填して、全体として環状に連続した支持域S1を形成し、前記支持域S1に囲まれたコマ型ブロック無敷設域Sと前記支持域S1とを水平方向に貫通して、ジオグリットや強化合成樹脂繊維不織布マット等よりなる連結部材25を埋設し、前記支持域S1においてコマ型ブロック10の軸脚12を前記連結部材25に挿入係合させる。
【0007】
請求項2の発明の建築物基礎構造では、請求項1の発明の前記構成に加えて、前記支持域S1においてコマ型ブロック10を少なくとも3列に敷設する。
【0008】
請求項3の発明の建築物基礎構造では、請求項1又は請求項2の発明の前記構成に加えて、前記支持域S1においてコマ型ブロック10を3層に敷設する。
【0009】
請求項4の発明の建築物基礎構造では、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の前記構成に加えて、前記連結部材25は支持域S1並びにコマ型ブロック無敷設域S一連に連続しており、支持域S1においては間詰充填材20に挟圧支持され、コマ型ブロック無敷設域Sにおいては埋め戻し土32に挟圧支持されている。
【0010】
請求項5の発明の建築物基礎構造では、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の前記構成に加えて、前記支持域S1の内外面に沿って間詰充填材20と周辺土壌とを遮断する仕切り部材22を垂直方向に設ける。
【0011】
請求項6の発明の建築物基礎構造では、請求項5の発明の前記構成に加えて、前記仕切り部材22は不錆金属板、コンクリート板、合成樹脂板、ジオグリッド、合成樹脂製不織布マットの一種よりなる。
【0012】
請求項7の発明の建築物基礎構造では、建築物の周辺輪郭に倣って多数のコマ型ブロック10を単一層または複数層として、相互に接触または結合して地盤に対し起立させて敷設し、各コマ型ブロック10間及びコマ型ブロック敷設域S2の両側に砕石または砂利等の間詰充填材20を充填して、全体として環状に連続した支持域S1を形成し、前記支持域S1に囲まれた区域であって底部のみに限定して単一層のコマ型ブロック10を敷設したコマ型ブロック敷設数削減域S3を形成し、前記コマ型ブロック敷設数削減域S3と前記支持域S1とを水平方向に貫通して、ジオグリットや強化合成樹脂繊維不織布マット等よりなる連結部材25を埋設してあり、前記コマ型ブロック敷設数削減域S3及び前記支持域S1においてコマ型ブロック10の軸脚12を前記連結部材25に挿入係合させ、前記コマ型ブロック敷設数削減域S3のコマ型ブロック群間に間詰充填材20が充填してある。
【0013】
請求項8の発明の建築物基礎構造では、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明の前記構成に加えて、前記支持域S1及び前記コマ型ブロック無敷設域Sの底面レベル全域にわたって、セメントミルク等の凝固材を地盤土壌に混入含浸させてなる水シール層31が形成してある。
【0014】
請求項9の発明の建築物基礎構造では、請求項1から請求項7のいずれかに記載の発明の前記構成に加えて、前記コマ型ブロック10は、3個ないし6個のコマ型ブロックを水平方向に連結してなる多連型ブロック10aである
【0015】
【発明の作用】
本発明の建築物基礎構造の施工に当っては、建築物の接地面積の全部に相当する施工地盤Gが、コマ型ブロック10の敷設層数に相当する深さまで掘り下げられ、当該部分の土壌が全部排除される。
この掘り下げた地盤底部G0に対して、地下水の滲出状況等を勘案して必要に応じてセメントミルクや石灰などの凝固材を散布・含浸させ、その凝結または凝固によって水シール層31を形成する。
【0016】
前記地盤底部G0の上または前記水シール層31の上に、支持域S1においては砕石や砂利等の間詰充填材20がコマ型ブロック10の軸脚部12の長さに対応した厚さに敷き詰められる一方、コマ型ブロック無敷設域Sにおいては改良土、山砂または先に掘削した土壌に所要の土質改質材を混合した埋め戻し土32が同じ厚さに敷き込まれる。
【0017】
初期充填した間詰充填材層及び埋め戻し土層の全面にわたって、土木用高強度プラスチック網部材のジオグリッド25aや強化合成樹脂繊維不織布マット25bよりなる連結部材25が水平方向に敷かれる。
そして、支持域S1においては、必要個数のコマ型ブロック10の軸脚12が連結部材25に挿通して前記間詰充填材層に押し込まれる。コマ型ブロック10の敷設は、望ましく複数列になされ、建築物の周辺輪郭に沿って環状に連続したブロック列群を形成する。
【0018】
連結部材25がジオグリット25aである場合には、その格子目ないし網目開口よりコマ型ブロック10の軸脚12が嵌挿され、連結部材25が不織布繊維マット25bである場合には、コマ型ブロック10の軸脚12でこれを突き破るか、あるいは予め穿孔加工して置いた貫通孔26に嵌挿される。
【0019】
このようにして敷設したコマ型ブロック群の各上部11が同一水平レベルに来るように必要に応じて調整した後、支持域S1においては、各コマ型ブロック10の間及びコマ型ブロック列の両側に間詰充填材20をコマ型ブロック10の頂面13まで充填し、コマ型ブロック無敷設域Sにおいては、埋め戻し土32を同じレベルまで充填する。
コマ型ブロック10を多層施工する場合には、下層の施工後に支持域S1とコマ型ブロック無敷設域Sの全面にわたって連結部材25を敷き、前記工程を必要層まで繰り返し施工する。
【0020】
単一層または複数層に敷設されたコマ型ブロック10の頂面13には、必要に応じてセメントコンクリート層が形成され、建築物のフーチング施工がなされる。
【0021】
前記した間詰充填材20を充填施工するとき、必要に応じて掘削土壌壁添いに仕切り部材22を設置し、支持域S1とコマ型ブロック無敷設域Sとの境界位置に適当な治具を設置し、該治具に沿って仕切り部材22を設置することによって作業性を良くし、間詰充填材20や埋め戻し土32の充填後に前記治具と仕切り部材22を引き抜き撤去することができる。なお、支持域S1の内外両面に当接する仕切り部材22は、安定性強化のために引き抜かないでそのまま残置させることもできる。
【0022】
請求項1の発明の建築物基礎構造では、コマ型ブロック10列群と間詰充填材20との結合体は環状に連続しており、建築物本体とフーチング基礎などの上載荷重は、一体的な盤構造に形成された前記結合体に入力されることになり、多数のコマ型ブロック10の上面盤11に分散して伝達された重力は、各コマ型ブロック10の胴体15の傾斜面に当接する間詰充填材層を側方及び斜め下方に更に圧密し、充分に大きい支持力を発揮させる。
【0023】
また、コマ型ブロック10列群と間詰充填材20との前記結合体は環状に連続して配置されており、コマ型ブロック無敷設域Sを貫通して張り渡した連結部材25によって、前記結合体の相対向する構成部分が相互に牽引された関係にあるため、前記結合体のいかなる構成部分においてもコマ型ブロック10がコマ型ブロック敷設域S2より外側に倒れ込むことがない。これに加えて、連結部材25の引っ張り抗張力により間詰充填材20は水平方向に位置ずれせず、相互の摩擦力及び施工土壌壁面の耐力によって各コマ型ブロック10を垂直に保持する。
したがって、各コマ型ブロック10は初期荷重を加えて安定させた後、垂直方向に沈むことがなく、施工地盤Gが軟弱地盤であっても大きな支持力を長期間保持する作用をなす。
【0024】
フーチング基礎が独立したコンクリート製のつぼ基礎である場合は、コマ型ブロック10を一列として片仮名ロ字型に形成し、中央区域にコマ型ブロック無敷設域Sを形成したもので充分である。
しかし、一般木造住宅やコンクリート住宅、アパート等の3、4階建てまでの場合は、請求項2に記載の発明の構造として充分な支持力を発揮するものを用いる。
【0025】
請求項3に記載の発明においては、コマ型ブロック10が三層にしてあるから更に大きな支持力が得られる。
【0026】
請求項4に記載の発明においては、前記連結部材25はコマ型ブロック無敷設域Sの埋め戻し土32に埋設されているから、どちらの方向にも移動せず、周りのコマ型ブロック10群を垂直姿勢に安定させ、また太陽光に含まれる紫外線に曝露されず、仮に合成樹脂成形品であっても長期間強度が低下しない。
【0027】
請求項5に記載の発明においては、前記支持域S1の内外面に沿って間詰充填材20と周辺土壌又は埋め戻し土32とを遮断する仕切り部材22が垂直方向に設けてあるから、これを境に間詰充填材20と周辺土壌又は埋め戻し土32は水平方向に移動せず、支持域Sの間詰充填材20の形態保持が更に的確になされ、支持域S1の近傍地盤に間隙が発生する惧れを更に確実に阻止できる。
【0028】
請求項6に記載の発明においては、前記仕切り部材22の材料選択によって、仕切り部材22を貫通して間詰充填材20や周辺土壌の移動を一層確実に防止でき、前記支持域S1は長期間支持力を低下させない。
【0029】
請求項7に記載の発明においては、前記支持域S1のコマ型ブロック10層が多層であり、前記コマ型ブロック敷設数削減域S3の底部に限定して単一層のコマ型ブロック群を連続して設置してあるから、その支持力は更に大きくなり、鉄筋コンクリート住宅や低中層住宅・アパート等の建築物であっても、充分に長期間安定よく支持する。
【0030】
請求項8に記載の発明においては、全施工区域の底部G0を凝固材で凝固された水シール層23で形成してあるから、地下水位の高い施工地盤Gであっても、支持域S1及びコマ型ブロック無敷設域Sに水がみだりに侵入せず、基礎構造物の強度がいたずらに低下することがない。
【0031】
請求項9に記載の発明においては、前記コマ型ブロック10は、3個ないし6個のコマ型ブロックを水平方向に連結してなる多連型ブロック10aであるため、ブロック自体の安定性が良く、垂直姿勢を保持して本来の難沈下性能が最大限に発揮される。
【0032】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1] 図1及び図3に示すものであり、請求項1、請求項2、請求項3及び請求項4に記載の各発明を含む代表的な実施形態である。図中の参照符号が既に説明したものと同一である構成要素ないし構成部品は、前記と同一の作用及び効果を奏する。
実施形態1では、説明の都合上施工全域を正方形とし、各コマ型ブロック10は3列に敷設され、平面視において各軸脚12の位置は格子状に配列されており、コマ型ブロック10は3層に敷設されている。コマ型ブロック敷設域S2の上面には必要に応じて現場打ちコンクリート層が形成される。
実施の形態1では、通常の木造住宅に適し、コマ型ブロック10の位置はフーチング基礎を支持すべき位置に対応させてある。
【0033】
各コマ型ブロック10の軸脚12の上端レベルには前記連結部材25が敷き込んであり、各コマ型ブロック10の軸脚12は連結部材25の網目状または格子状開口を貫通している。
連結部材25は、各コマ型ブロックの軸脚12との挿入係合、間詰充填材20による挟圧支持、及び埋め戻し土32による挟圧支持によって、水平方向に位置ずれを起こすおそれはなく、支持域S1の形態を長期間維持し、支持力の減退を起こさず、不等沈下を起こさない。
【0034】
この支持域S1の幅としては、コマ型ブロック敷設域S2の両側にコマ型ブロックの上面盤11の直径相当分あるいは直径の二倍相当分位の広さを置くことが好ましいが、この数値自体には特に限定されない。
前記連結部材25の配置レベルとしては、施工の容易性を考えれば、各層のコマ型ブロック10の頂面13のレベルに敷設するのが適当であり、また、コマ型ブロック10と連結部材25の結合一体化を促進するためには、上面盤11より突出した逆U字状鉄筋17に連結部材25を連結するのが望ましい。
【0035】
[実施の形態2] 図2に示すものであり、実施の形態1と異なり、すべての敷設形態が角形状の環状配列になっているものである。コマ型ブロック無敷設域Sが3個形成されている他は、実施の形態1と何ら変わるところがない。
【0036】
[実施の形態3] 図4に示し、請求項2から請求項6及び請求項8に記載の発明を含むものである。実施の形態1と同一符号のところは同一の構成部分を示し、同一の作用効果を奏する。実施の形態1と異なるところは、支持域S1の内外の起立面に沿って仕切り部材22が設けてあることである。
図示の実施形態では、支持域S1側にジオグリッド25aを配置し、ジオグリッド25aの外側に目の細かい合成樹脂繊維不織布25bを重ねて仕切り部材22が形成してあり、ジオグリッド25aが支持域S1の間詰充填材20の流動を阻止して当初の充填形態を保持する一方、合成樹脂繊維不織布25bが支持域S1外からの土砂の侵入を阻止している。支持域S1の内側とコマ型ブロック無敷設域Sとの境にある仕切り部材22は各連結部材25の層毎に独立して設けてある。
【0037】
仕切り板材22は前記の材料に限定されず、不錆金属板、セメントコンクリート板、FRP等の合成樹脂成型板などであってもこの発明としては同一である。要は仕切り部材22を境にこの両側の間詰充填材20と地盤Gの土砂や埋め戻し土32が移動しない作用効果を奏するものであればよく、これ自体垂直方向の荷重を支えるものでなくともよい。その他、実施の形態3においては支持域S1及びコマ型ブロック無敷設域Sの全域の底面には、石灰などの凝結材を地盤土壌に混合して搗き固め、水シール層23が形成してある。
【0038】
実施の形態3においては、実施の形態1の作用及び効果に加え、コマ型ブロック10群と間詰充填材との結合体は、水平方向への移動を前記仕切り部材22と連結部材25の協働作用により的確に阻止されるものであり、施工地盤Gが軟弱地盤であっても、地盤底部G0が水シール層23で防護されているから、支持域S1及びコマ型ブロック無敷設域Sに水が侵入せず、また周辺土壌及び埋め戻し土32が支持域S1に侵入せず、支持域S1の周りに間隙が生じるおそれなく、更に強固な地盤となる。
【0039】
[実施の形態4] 図5に示し、請求項7に記載の発明を含むものである。実施の形態4と同一符号のところは同一の構成部分であり、同一の作用及び効果を奏する。異なるところは、コマ型ブロック無敷設域Sの代わりにコマ型ブロック敷設数削減域S3が設けられており、コマ型ブロック敷設数削減域S3の底部に限定して単一層のコマ型ブロック10が敷設されていることである。このコマ型ブロック敷設数削減域S3の底部のコマ型ブロック10の間には、間詰充填材20が充填されている。
実施の形態4では、支持域S1の内側部分の地盤底部G0が強固になり、支持域S1の形態保持の効果が更に強固なものとなる。
【0040】
その他、各実施の形態において、コマ型ブロック10の形態は図6に示す単体型ブロックに限定されず、図7及び図8に示したように水平方向に複数個を一体的に連続成形した多連型ブロック10aであっても良い。コマ型ブロック10の形状としては円錐体形状に限定されず、図9に示すように角錐体形状であっても良い。
また、コマ型ブロック10を多層に形成する場合には、図10に示したように2個ないし3個の胴体15に共通の軸脚12aを嵌挿して積層段に連結させたもの、あるいは上層の軸脚12を下層の胴体15の受孔に嵌合させて積層連結したものでもよいし、一層毎に積み上げ施工しても、本発明としては同じである。
多層にコマ型ブロック10を積み上げる形式については、上下層の軸脚12を同一垂直線上に配置する形態に限定されず、図11に示したように半ピッチずつづらして積層する形態であっても良い。
【0041】
[実験例] コマ型ブロック10を単一層に敷設し、建築物の床面積120mに全面敷設した場合と、建築物の外周輪郭に倣って外周部のみに同幅に敷設した場合(実施の形態1)とを比較実験した。このときの極限実測値は表1に示す通りである。
【表1】
Figure 0003737088
本発明の外周敷設基礎では、コマ型ブロックの敷設個数は半分以下と少ないにも拘らず、支持力においては全面敷設基礎の先行技術と有意な差がなかった。
【0042】
【発明の効果】
前記のように本発明の建築物基礎構造では、コマ型ブロック10列群と間詰充填材20との結合体は環状に連続しており、建築物の上載荷重は、一体的な盤構造に形成された前記結合体に入力され、多数のコマ型ブロック10の上面盤11に分散して伝達されるため、基礎地盤としての支持力に悪影響を及ぼさない範囲においてコマ型ブロックの使用量を大幅に削減することができ、これは資材費自体の節減だけでなく、現場への運搬経費、現場での作業費の節減、および工期の短縮を可能とするため、全体の施工コストが各段に軽減される。
【0043】
更にまた本発明の建築物基礎地盤構造では、外周敷設基礎による上記作用効果に加えて、コマ型ブロック10列群と間詰充填材20との結合体が環状に連続して配置されることによって前記支持域S1が形成されており、前記支持域S1に囲まれたコマ型ブロック無敷設域S又はコマ型ブロック敷設数削減域S3と前記支持域S1とを水平方向に貫通して張り渡した連結部材25によって、前記結合体よりなる前記支持域S1の相対向する構成部分が相互牽引された関係にあるため、前記連結部材25は基礎地盤構造に上載の建築物から垂直荷重が作用して支持地盤が側方変位しようとするとき、その側方変位を阻止・減殺する抵抗要素として働く。すなわち、前記連結部材25はコマ型ブロック無敷設域S内又はコマ型ブロック敷設数削減域S3内にある地盤部分が側方変位を起こさないように拘束し、また、前記連結部材25は、コマ型ブロック無敷設域S又はコマ型ブロック敷設数削減域S3の周囲にある前記支持域S1に含まれるコマ型ブロック10列群の自立性を維持して、該コマ型ブロック10列群の外方の地盤部分が側方変位を起こさないように働くものであり、これらの作用の総合として、前記支持域S1のいかなる構成部分においてもコマ型ブロック10がコマ型ブロック敷設域S2より外側に倒れ込むことがなくなるとともに、前記連結部材25の引っ張り抗張力により間詰充填材20が水平方向に位置ずれせず、相互の摩擦力及び施工土壌壁面の耐力によって各コマ型ブロック10が正規の垂直姿勢に的確に保持されるため、各コマ型ブロック10は初期荷重を加えて安定させた以降は不等沈下することがなく、施工地盤Gが軟弱地盤であっても大きな支持力を長期間保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る建築物基礎構造を示す平面図である。
【図2】 本発明の実施の形態2に係る建築物基礎構造を示す概略的な平面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る建築物基礎構造の縦断正面図である。
【図4】 本発明の実施の形態3に係る建築物基礎構造の一部縦断正面図である。
【図5】 本発明の実施の形態4に係る建築物基礎構造の一部縦断正面図である。
【図6】 本発明の建築物基礎構造に使用されるコマ型ブロックの斜視図であり、円錐体形状の単一型ブロックとなっている。
【図7】 本発明の建築物基礎構造に使用される別のコマ型ブロックの斜視図であり、4連型ブロックとなっている。
【図8】 本発明の建築物基礎構造に使用される更に別のコマ型ブロックの斜視図であり、6連型ブロックとなっている。
【図9】 本発明の建築物基礎構造に使用される他のコマ型ブロックの斜視図であり、角錐体形状の単一型ブロックとなっている。
【図10】 本発明の建築物基礎構造に使用される共通軸脚で連結された3個の円錐体形状のコマ型ブロックである。
【図11】 本発明の建築物基礎構造においてコマ型ブロックを複数層に敷設するときの一例を示す一部正面図である。
【図12】 本発明の建築物基礎構造に連結部材として使用されるジオグリッドの一例を示す一部平面図である。
【図13】 本発明の建築物基礎構造に連結部材として使用される強化合成樹脂繊維不織布の一例を示す一部平面図である。
【符号の説明】
10 コマ型ブロック
11 上面盤
12 軸脚
13 頂面
15 胴体
17 U字鉄筋
20 間詰充填材
22 仕切り部材
25 連結部材
31 水シール層
32 埋戻し土
S1 支持域
S2 コマ型ブロック敷設域
S3 コマ型ブロック敷設数削減域
S コマ型ブロック無敷設域
G 施工地盤
G0 地盤底部

Claims (9)

  1. 建築物の周辺輪郭に倣って多数のコマ型ブロック10を単一層または複数層として、相互に接触または結合して地盤に対し起立させて敷設し、各コマ型ブロック10間及びコマ型ブロック敷設域S2の両側に砕石または砂利等の間詰充填材20を充填して、全体として環状に連続した支持域S1を形成し、前記支持域S1に囲まれたコマ型ブロック無敷設域Sと前記支持域S1とを水平方向に貫通して、ジオグリットや強化合成樹脂繊維不織布マット等よりなる連結部材25を埋設し、前記支持域S1においてコマ型ブロック10の軸脚12を前記連結部材25に挿入係合させたことを特徴とする建築物基礎構造。
  2. 前記支持域S1においてコマ型ブロック10が少なくとも3列に敷設してあることを特徴とする請求項1に記載の建築物基礎構造。
  3. 前記支持域S1においてコマ型ブロック10が3層に敷設してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建築物基礎構造。
  4. 前記連結部材25は支持域S1並びにコマ型ブロック無敷設域S一連に連続しており、支持域S1においては間詰充填材20に挟圧支持され、コマ型ブロック無敷設域Sにおいては埋め戻し土32に挟圧支持されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の建築物基礎構造。
  5. 前記支持域S1の内外面に沿って間詰充填材20と周辺土壌とを遮断する仕切り部材22が垂直方向に設けてあることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の建築物基礎構造。
  6. 前記仕切り部材22は不錆金属板、コンクリート板、合成樹脂板、ジオグリッド、合成樹脂製不織布マットの一種よりなることを特徴とする請求項5に記載の建築物基礎構造。
  7. 建築物の周辺輪郭に倣って多数のコマ型ブロック10を単一層または複数層として、相互に接触または結合して地盤に対し起立させて敷設し、各コマ型ブロック10間及びコマ型ブロック敷設域S2の両側に砕石または砂利等の間詰充填材20を充填して、全体として環状に連続した支持域S1を形成し、前記支持域S1に囲まれた区域であって底部のみに限定して単一層のコマ型ブロック10を敷設したコマ型ブロック敷設数削減域S3を形成し、前記コマ型ブロック敷設数削減域S3と前記支持域S1とを水平方向に貫通して、ジオグリットや強化合成樹脂繊維不織布マット等よりなる連結部材25を埋設してあり、前記コマ型ブロック敷設数削減域S3及び前記支持域S1においてコマ型ブロック10の軸脚12を前記連結部材25に挿入係合させ、前記コマ型ブロック敷設数削減域S3のコマ型ブロック群間に間詰充填材20が充填してあることを特徴とする建築物基礎構造。
  8. 前記支持域S1及び前記コマ型ブロック無敷設域Sの底面レベル全域にわたって、セメントミルク等の凝固材を地盤土壌に混入含浸させてなる水シール層31が形成してあることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の建築物基礎構造。
  9. 前記コマ型ブロック10が3個ないし6個のコマ型ブロックを水平方向に連結してなる多連型ブロック10aであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の建築物基礎構造。
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