JP3736491B2 - 画像記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、並列搬送される複数の記録媒体に対して画像を記録することができる画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液状のインクを用紙に吹き付けて印刷を行うインクジェット式プリンタとして、長尺の用紙が巻回された巻回部が装填され、巻回部から順次巻き解かれた用紙に対して印刷ヘッドによって画像の印刷が行われるものが知られている。なお、印刷が行われる画像データには、例えば撮影順序に従って、互いに長さの異なる複数の画像が混在して含まれていることがある。
【0003】
また、かかるプリンタでは、並列に配置された比較的幅の狭い2つの用紙に対して、ほぼ同時に印刷が行われることによって、その処理能力の向上が図られる場合がある。従って、この場合には、互いに長さの異なる複数の画像は、並列に配置された2つの用紙のいずれかに対して適宜割り付けられて連続的に印刷される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、長尺の用紙が画像の印刷が行われる前に所定長さに切断される場合には、印刷ヘッドに対向配置された用紙の先端部近傍がその支持面から浮くことによって、用紙の先端部近傍の印刷面の平面性が確保されない場合がある。この場合には、用紙の先端部近傍に印刷される画像が悪化してしまう。また、用紙の先端部近傍に対して比較的速い速度で印刷が行われる場合には、用紙の先端部近傍に印刷される画像にムラが生じることによって悪化しやすい。従って、用紙の先端部近傍に対しては比較的遅い速度で印刷を行うことが好ましいが、この場合には、プリンタの処理能力が低下してしまう。そこで、かかるプリンタでは、長尺の用紙が画像の印刷が行われた後で、当該画像の後端部において切断されることが好ましい。
【0005】
しかしながら、並列に配置された2つの用紙に対して、互いに長さの異なる画像の印刷が同時に開始された場合には、2つの画像の後端部位置が一致しなくなる。そのため、並列配置された2つの用紙を跨ぐ長い刃長を有する切断ユニットを用いて、これらの用紙を切断する場合には、印刷された画像の後端部で一方の用紙を切断しようとすると、印刷された画像の途中で他方の用紙を切断することになってしまう。
【0006】
また、2つの用紙のそれぞれに印刷された画像の後端部位置を一致させるために、2つの用紙の一方で画像の印刷が終了した後、その用紙の搬送を停止させ、他方でのみ画像の印刷および搬送を継続して行うことが考えられるが、この場合には、プリンタの処理能力が低下してしまう。また、並列に配置された2つの用紙をほぼ同時にそれぞれ別々の切断ユニットによって切断するために、それぞれが各用紙だけを跨ぐ短い刃長を有する切断ユニットを2つ設けることが考えられるが、この場合には、余分な製造コストが発生してしまうとともに、用紙の搬送経路の全幅とほぼ同じ幅を有する1つの幅広の用紙を切断することができなくなるという不利益がある。
【0007】
さらに、並列配置された2つの用紙を各画像の後端部でほぼ同時に切断した場合には、プリンタから排出される用紙に印刷された画像の順序と予め定められた画像データの順序とが一致しなくなって、プリンタから排出された印刷済みの用紙を画像データの順序に従って別途並び換えなければならなくなることがある。
【0008】
そこで、本発明の主な目的は、並列搬送される記録媒体に互いに長さの異なる複数種類の画像が含まれる複数の画像が連続的に記録される場合において、処理能力が低下するのを防止しつつ各画像が印刷された記録媒体を適正な位置で切断することができる画像記録装置を提供することである。
【0009】
また、本発明のさらなる目的は、並列搬送される記録媒体に印刷される互いに長さの異なる複数種類の画像が含まれる複数の画像が予め順序付けられている場合において、画像が記録された記録媒体をその順序に従って排出することができる画像記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の画像記録装置は、互いに隣接した複数の記録媒体に対して画像を記録可能な画像記録部と、それぞれが長尺である複数の記録媒体を並列搬送することが可能であると共に、前記画像記録部によって複数の画像が連続的に記録され且つ記録媒体の長手方向に対応した長さが互いに異なる複数種類の画像が前記複数の画像内に含まれる場合に、前記画像記録部の下流側において前記複数の記録媒体のそれぞれに弛み部分を形成することが可能な搬送手段と、前記弛み部分の下流側に配置されており、前記搬送手段によって搬送される前記複数の記録媒体を跨ぐ刃長を有する切断部と、前記弛み部分の弛み量を前記複数の記録媒体ごとに検知するための検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて前記複数の記録媒体のそれぞれに前記弛み部分が存在しているようにしつつ、前記複数の記録媒体のうちいずれか一つの記録媒体が前記弛み部分から前記切断部に向けて搬送され且つその他の記録媒体が前記弛み部分から前記切断部に向けて搬送されないように前記搬送手段を制御するための搬送制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項1によると、記録媒体の長手方向に対応した長さが互いに異なる複数種類の画像が含まれる複数の画像が記録される複数の記録媒体のそれぞれに弛み部分を形成しつつ、そのうちいずれか一つの記録媒体だけを弛み部分から切断部に向けて搬送することができる。従って、並列配置された記録媒体に互いに長さの異なる複数の画像が連続的に記録される場合に、画像記録部における画像の記録が中断されることなく、複数の記録媒体はそれぞれ別々に切断することができる。これにより、画像記録装置の処理能力が低下するのを防止しつつ1つの切断部によって各画像の後端部において切断することができる。また、1つの切断部が備えられるだけでよいため、余分な製造コストが発生するのを抑制することができる。さらに、記録媒体の搬送経路の全幅とほぼ同じ幅を有する幅広の記録媒体に対しても、各画像の記録および各画像の後端部における切断を適正に行うことが可能となる。
【0012】
また、請求項2の画像記録装置は、前記複数の画像が予め順序付けられたものである場合に、各記録媒体に記録される画像の前記順序が各記録媒体の先端側から後端側へと次第に増加していくように、前記複数の画像のそれぞれが記録される記録媒体を決定するための画像割付手段をさらに備えており、前記搬送制御手段は、各画像が前記順序にしたがって前記切断部に供給されるように前記搬送手段を制御することを特徴とするものである。
【0013】
請求項2によると、各記録媒体に記録される画像の予め定められた順序がその先端側から後端側へと次第に増加していくように、複数の画像が各記録媒体に対して割り付けられて記録された後、その順序に従って各画像の後端部において切断される。従って、各画像の後端部において切断された記録媒体は、画像記録装置から当該順序に従って順次排出される。これにより、画像記録装置から排出される記録媒体に記録された画像の順序と予め順序付けた画像の順序とが一致しなくなることによって、画像記録装置から排出された画像を当該順序に従って別途並び換えなければならなくなるのを防止することができる。
【0014】
また、請求項3の画像記録装置は、前記画像割付手段が、前記複数の記録媒体同士での消費量の最大差が前記複数種類の画像中で記録媒体の長手方向に対応した長さが最も長い画像の当該長さ以下となるように、前記複数の画像のそれぞれが記録される記録媒体を決定することを特徴とするものである。
【0015】
請求項3によると、複数の記録媒体同士での消費量の最大差が比較的小さくなるため、例えば1つの記録媒体の消費量が他よりも飛び抜けて多い場合と比較して、画像記録部において複数の画像の記録に要する時間を短縮することができる。これにより、画像記録装置の処理能力を向上させることができる。また、例えば1つの記録媒体の切断が全て終了してから別の記録媒体の最初の切断が開始されるということが事実上なくなり、複数の記録媒体がほぼ交互に切断される可能性が高くなるため、各記録媒体のそれぞれの弛み部分の弛み量が比較的小さくなりやすい。従って、記録媒体の弛み部分が形成されるために確保するスペースを小さくすることができて、画像記録装置を小型化することが可能となる。
【0016】
また、請求項4の画像記録装置は、前記画像割付手段が、既に各記録媒体で記録されることが決定された一または複数の画像の記録媒体の長手方向に対応した長さの合計が最も短い記録媒体に次の画像が記録されるように、前記複数の画像のそれぞれが記録される記録媒体を前記順序に従って決定することを特徴とするものである。
【0017】
請求項4によると、複数の画像が、既に各記録媒体で記録されることが決定された一または複数の画像の記録媒体の長手方向に対応した長さの合計が最も短い記録媒体に当該順序に従って割り付けられて記録された後、その順序に従って各画像の後端部において切断される。従って、複数の記録媒体がほぼ交互に切断される可能性がより高くなるため、各記録媒体のそれぞれの弛み部分の弛み量がさらに小さくなりやすい。従って、記録媒体の弛み部分が形成されるために確保するスペースをより小さくすることができて、画像記録装置をさらに小型化することが可能となる場合がある。
【0018】
また、請求項5の画像記録装置は、前記弛み部分が前記複数の記録媒体の搬送経路に対して常に同じ方向に形成されるように前記画像記録部と前記切断部との間において前記複数の記録媒体に力を加えるための弛み形成補助手段をさらに備えていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項5によると、複数の記録媒体のそれぞれについて弛み部分を記録媒体の搬送経路に対して所定の方向に確実に形成することができる。従って、画像記録装置における記録媒体の弛み部分が形成されるためのスペースは、記録媒体の搬送経路に対して所定の方向に設けるだけでよくなる。
【0020】
また、請求項6の画像記録装置は、前記搬送手段が、前記弛み部分の上流側に配置された第1の搬送ユニットと、前記弛み部分の下流側に配置された第2の搬送ユニットとを含んでおり、前記第1および第2の搬送ユニットのそれぞれが各記録媒体を独立に搬送可能であることを特徴とするものである。
【0021】
請求項6によると、画像記録部と切断部との間において複数の記録媒体のそれぞれについて弛み部分を容易に形成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット式プリンタの概略構成を示す図である。図2は、図1のインクジェット式プリンタの概略平面図である。図3は、図1のインクジェット式プリンタに含まれる弛み形成ユニットの概略構成を示す図である。図4は、画像データが記録されたフィルムの概略構成を示す図である。図5は、2つの用紙に対する画像の割り付けを説明するための図である。図6〜図13は、2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【0023】
図1に示すインクジェット式プリンタ1は、略直方体の筐体30内に、搬送ローラユニット5と、インクジェット印刷ユニット6と、弛み形成ユニット7と、圧着ローラユニット8と、切断ユニット9と、排出ローラユニット10とを有しているとともに、筐体30の外部に、仕分けユニット11を有している。また、筐体30内には、ロール状に巻回された巻回部2a、3aが形成された長尺の用紙2、3が、水平方向に隣接するように配置されており、用紙2、3の巻回部2a、3aは軸中心の回りに回転可能とされたドラム2b、3bにそれぞれ保持されている。また、後述するように、インクジェット式プリンタ1の各部分の動作は、筐体30内に配置されたコントローラ20によって制御される。
【0024】
搬送ローラユニット5は、コントローラ20により制御されるモータ21a、21bによって駆動される駆動ローラ対5a、5b(図2参照)を有しており、圧着ローラユニット8とともに、切断ユニット9で切断される前の用紙2、3をそれぞれ搬送するためのものである。すなわち、搬送ローラユニット5は、用紙2、3を巻回部2a、3aからそれぞれ巻きほどいて下流側へと搬送し、インクジェット印刷ユニット6を通過させた後、圧着ローラユニット8に用紙2、3を供給する。なお、駆動ローラ対5a、5bは、用紙2、3の搬送経路において用紙2、3の搬送方向と垂直な方向に沿って隣接するように配置されている。従って、用紙2、3が2列に配置されて搬送される場合には、駆動ローラ対5a、5bは、用紙2、3をそれぞれ挟持することによって搬送することができる。
【0025】
インクジェット印刷ユニット6は、印刷ヘッド31と、キャリッジ32と、吸着プレート33と、吸着ファン34とを有している。印刷ヘッド31は、イエロー(黄色)、マゼンタ(赤紫)、シアン(青緑)、黒色などのカラーインクをそれぞれ吐出することができる多数の吐出ノズル(図示しない)を備えている。従って、印刷ヘッド31は、コントローラ20からの信号に基づいて、搬送されてきた用紙2、3の表面(図1では上面)に向かって、多数の吐出ノズルからカラーインクをそれぞれ吐出することによって所望のカラー画像を印刷することができる。また、印刷ヘッド31は、黒色のインクだけを吐出する吐出ノズルを有するものであって、白黒の画像を印刷するものであってもよい。
【0026】
なお、インクジェット印刷ユニット6は、ノズルから液状のインクをドットごとに吹き出して用紙2、3に印刷を施すものであって、ピエゾジェット方式、サーマルジェット方式或いはその他の方式のいずれを採用したものであってもよい。
【0027】
キャリッジ32は、印刷ヘッド31を保持するためのものであり、用紙2、3の搬送方向に垂直な方向に往復動可能である。従って、印刷ヘッド31は、キャリッジ32とともに用紙2、3の搬送方向と垂直な方向に往復動しつつ、用紙2、3の表面に向かってインクを吐出することになる。
【0028】
吸着プレート33は、用紙2、3の搬送面と同じ高さの支持面を有しており、印刷ヘッド31と対向配置される用紙2、3を支持するためのものである。従って、印刷ヘッド31は、吸着プレート33の表面に対向しつつその幅方向に沿って往復動しながら吸着プレート33上の用紙2、3に対して印刷を行う。なお、吸着プレート33の用紙2、3の搬送方向中心位置近傍の領域が、印刷ヘッド31に対向する印刷可能領域となっている。
【0029】
ここで、吸着プレート33には、図2に示すように、多数の円形の吸着孔35が形成されている。ここで、多数の吸着孔35は、吸着プレート33のほぼ全幅にわたって形成されており、吸着プレート33上の印刷可能領域若しくはその領域よりも用紙2、3の搬送方向上流側および下流側の領域において、ほぼ均等に配置されている。
【0030】
吸着ファン34は、用紙2、3の搬送経路を挟んで印刷ヘッド31と対向する位置に配置されており、吸着プレート33に形成された吸着孔35を介して吸着プレート33上の用紙2、3を吸着させるためのものである。従って、印刷ヘッド31に対向する用紙2、3は、その裏面(図1では下面)側に配置された吸着ファン34に吸引されることにより吸着プレート33に密着して搬送され、印刷ヘッド31との間隔が一定になるようになっている。これにより、後述するように、用紙2、3がカールしている場合に、用紙2、3の一部分が吸着プレート33から大きく離れることによって、印刷ヘッド31との間隔が変化することによる印刷の不具合の発生を抑制することができる。
【0031】
弛み形成ユニット7は、インクジェット印刷ユニット6と圧着ローラユニット8との間に配置されている。ここで、弛み形成ユニット7は、図3に示すように、ローラ部40と、ガイド部50と、補助部60とを有している。さらに、弛み形成ユニット7には、用紙2、3のそれぞれの弛み部の弛み量が所定量に達していることを検出可能な光センサ70(図1参照)が設けられている。
【0032】
ローラ部40は、いずれも用紙2、3の搬送経路とほぼ同じ幅を有するローラ41およびローラ45を含む従動ローラ対を有しており、インクジェット印刷ユニット6と圧着ローラユニット8との間を搬送される用紙2、3を挟持するためのものである。ここで、ローラ部40は、弛み形成ユニット7において用紙2、3の搬送方向の最も上流側に配置されている。なお、ローラ41およびローラ45の軸方向中心位置には、それぞれシャフト42、46が嵌設されており、シャフト42、46の両端部は支持部材(図示しない)によって回転可能に支持されている。
【0033】
ガイド部50は、上ガイド51と、下ガイド52とを有しており、ローラ部40の下流側に配置されている。上ガイド51および下ガイド52は、いずれも略矩形の板状部材である。上ガイド51および下ガイド52は、インクジェット印刷ユニット6と圧着ローラユニット8との間を搬送される用紙2、3の搬送経路の上方および下方においてそれぞれ互いに対向するように配置されている。従って、用紙2、3は、上ガイド51の下面と下ガイド52の上面との間を搬送されることになる。また、上ガイド51には、2つの矩形の開口51aが、その幅方向中心位置に対して対称となるように形成されている。
【0034】
補助部60は、ローラ部40およびガイド部50の上方に配置された押圧部材61、62と、それらを支持するシャフト63とを有している。押圧部材61、62の一端部近傍には、貫通孔61c、62cがそれぞれ形成されている。そして、貫通孔61c、62cには、シャフト63が嵌挿されている。従って、押圧部材61、62は、いずれもシャフト63を支点として回転することができる。なお、シャフト63の両端部は支持部材(図示しない)によって支持されている。
【0035】
一方、押圧部材61、62の他端部には、互いに平行に配置された一対の板状部からなる支持部61a、62aがそれぞれ下方に向かって突出するように形成されている。そして、支持部61a、62aには、ローラ61b、62bが配置されている。ここで、ローラ61b、62bは、その軸方向両端面に形成された突出部(図示しない)を介して支持部61a、62aによってそれぞれ回転可能に支持されている。
【0036】
ここで、押圧部材61、62は、その自重(ローラ61b、62bの重量を含む)によって、シャフト63を支点として図3において反時計回りに回転するように付勢されている。なお、押圧部材61、62のローラ61b、62bは、上ガイド51の開口51aに対応するように配置されている。
【0037】
従って、図3に示すように、下ガイド52がほぼ水平に配置される状態においては、押圧部材61、62のローラ61b、62bは、上ガイド51の開口51a内を上方から下方に向かって進入することによって、下ガイド52の上面を押圧することができる。従って、下ガイド52上を用紙2、3が搬送されている場合には、ローラ61b、62bは、用紙2、3の搬送方向に回転しつつ用紙2、3を下ガイド52の上面に対して押圧することができる。
【0038】
一方、後で詳述するように、下ガイド52がほぼ鉛直に配置される状態においては、押圧部材61、62のローラ61b、62bは、図3に示す下ガイド52がほぼ水平に配置される状態よりも、上ガイド51の開口51a内を上方から下方に向かってさらに進入することによって、用紙2、3の搬送面よりも下方に配置される(図1参照)。このように押圧部材61、62のローラ61b、62bが搬送面よりも下方に移動するのは、下ガイド52が移動することによって、押圧部材61、62のローラ61b、62bが、その自重による移動が規制されなくなるからである。
【0039】
また、補助部60は、下ガイド52の幅方向一端部(用紙3が搬送される側の端部)の外側に隣接するように配置された板状部材64を有している。板状部材64は、下ガイド52の位置を、ほぼ水平に配置される状態およびほぼ鉛直に配置される状態のいずれかの状態になるように切り換えるためのものである。板状部材64のほぼ中央部分には開口64aが形成されている。そして、開口64aには、ローラ部40のシャフト42が嵌挿されている。従って、板状部材64は、シャフト42を支点として回転可能になっている。
【0040】
板状部材64の一端部近傍は、連結部材65を介して略直方体形状のカム66の一端部に連結されている。ここで、板状部材64および連結部材65、若しくは、カム66および連結部材65は、いずれも回転自在に連結されている。また、カム66の他端部の連結部材65が連結された面と反対側の面には、モータ68の出力軸68aが連結されている。従って、コントローラ20によりモータ68が駆動されると、カム66が出力軸68aを支点として回転する。すると、カム66の回転に伴って、連結部材65も同様に出力軸68aを支点として回転するように移動する。その結果、板状部材64がシャフト42を支点として回転させられる。なお、カム66は、図3に示すようにほぼ鉛直に配置される状態(連結部材65の水平高さがシャフト42の水平高さとほぼ一致する状態)と、その状態から出力軸68aを支点として図3において時計回りに90度回転されて、ほぼ水平に配置される状態(連結部材65がシャフト42のほぼ真上に配置される状態)との間で移動することができる。
【0041】
また、下ガイド52の幅方向両端部には、それぞれ側壁52aが設けられている。なお、側壁52aの用紙2、3の搬送方向の長さは、下ガイド52の用紙2、3の搬送方向の長さよりも長くなっている。従って、側壁52aおよび下ガイド52のそれぞれの用紙2、3の搬送方向下流側の端部はほぼ一致しているが、側壁52aの用紙2、3の搬送方向上流側の端部は、下ガイド52の用紙2、3の搬送方向上流側の端部よりも搬送方向上流側に突出している。
【0042】
ここで、側壁52aの用紙2、3の搬送方向上流側の端部近傍には、開口52bがそれぞれ形成されている。そして、側壁52aの開口52bには、ローラ部40のシャフト42が嵌挿されている。従って、側壁52a、つまり、下ガイド52は、シャフト42を支点として回転可能になっている。
【0043】
また、下ガイド52の板状部材64側の側壁52aの用紙2、3の搬送方向下流側の端部近傍には、搬送経路からその幅方向外側に突出するように突出部53が形成されている。そして、突出部53の先端部近傍の上端部と、板状部材64の先端部(カム66に連結された端部と反対側の端部)の下面とは当接している。また、板状部材64の先端部近傍と、下ガイド52の板状部材64側の側壁52aの突出部53の先端部とは、接続部材55によって接続されている。ここで、接続部材55としては、弾性を有するコイルばね等の弾性部材であってもよいし、弾性を有しない棒状部材であってもよい。
【0044】
従って、図3に示す下ガイド52がほぼ水平に配置される状態において、ほぼ鉛直に配置されているカム66が出力軸68aを支点として図3において時計回りに90度回転させられると、カム66はほぼ水平に配置されるようになる。このとき、カム66とともに移動する連結部材65を介して、板状部材64がシャフト42を支点として反時計回りに回転して、板状部材64の先端部はシャフト42のほぼ真下に移動させられる。ここで、板状部材64が回転するときには、その先端部が下ガイド52の突出部53に当接しつつ下方に押し下げるため、下ガイド52も同様にシャフト42を支点として反時計回りに回転する。その結果、下ガイド52は、ほぼ鉛直に配置される状態になる(図1参照)。
【0045】
一方、上述のように下ガイド52がほぼ鉛直に配置される状態において、ほぼ水平に配置されているカム66が出力軸68aを支点として図3において反時計回りに90度回転させられると、カム66はほぼ鉛直に配置されるようになる(図3に示される元の状態に戻る)。このとき、カム66とともに移動する連結部材65を介して、板状部材64がシャフト42を支点として時計回りに回転して、板状部材64の先端部はシャフト42の水平高さと同じ水平高さの位置に移動させられる。ここで、板状部材64が回転するときには、その先端部が接続部材55を介して下ガイド52の突出部53を上方に引き上げるため、下ガイド52も同様にシャフト42を支点として時計回りに回転する。その結果、下ガイド52は、ほぼ水平に配置された図3に示す元の位置に戻される。
【0046】
ここで、後述するように、下ガイド52がほぼ鉛直に配置される状態において、用紙2、3が搬送ローラユニット5によって搬送されるとともに圧着ローラユニット8によってそれよりも下流側に向けて搬送されないように保持されると、用紙2、3には、その搬送面よりも下方に向かって下垂する弛み部がそれぞれ形成される。なお、用紙2、3の弛み部とは、弛み形成ユニット7のローラ部40によって挟持された部分と圧着ローラユニット8によって挟持された部分との間の用紙2、3を示している。従って、インクジェット印刷ユニット6と圧着ローラユニット8との間、つまり、弛み形成ユニット7の下方には、用紙2、3の弛み部が形成されるためのスペースが設けられている。
【0047】
また、弛み形成ユニット7において、用紙2、3のそれぞれの弛み部の弛み量が所定量に達していることを検出可能な光センサ70は、用紙2、3の搬送面よりも所定高さだけ下方に設けられている。ここで、光センサ70は、2列に配置されて搬送される用紙2、3のそれぞれに対応するように配置されている。なお、光センサ70は、それぞれLEDなどの発光素子71と、これから出射される光を受光可能な位置に配置されたフォトダイオードなどの受光素子72との対を含むものであって、コントローラ20にそれぞれ接続されている。
【0048】
光センサ70では、発光素子71から出射された光を受光素子72で受光することができた場合には両者の間に用紙2、3が存在していないことになり、受光することができなかった場合には両者の間に用紙2、3が存在していることになる。従って、コントローラ20は、用紙2、3のそれぞれに対応する光センサ70の出力信号を検知することによって、光センサ70が設けられた水平高さに対応するセンサ位置において、用紙2、3の弛み部がそれぞれ存在するかを知ることができる。つまり、用紙2、3の搬送面と光センサ70が設けられた水平面との間の高低差をあらかじめ設定しておくことで、用紙2、3の弛み部の弛み量が、所定量に達したこと或いは所定量よりも小さくなったことを検知することができる。なお、本実施の形態では、下ガイド52がほぼ鉛直に配置されている状態においても、光センサ70の発光素子71と受光素子72との間が下ガイド52によって遮断されないように、下ガイド52には光センサ70に対応する位置にそれぞれ開口(図示しない)が形成されている。
【0049】
圧着ローラユニット8は、コントローラ20により制御されるモータ22a、22bによって駆動される駆動ローラ対8a、8bを有しており、弛み形成ユニット7と切断ユニット9との間を搬送される用紙2、3をそれぞれ挟持するためのものである。なお、圧着ローラユニット8の駆動ローラ対8a、8bは、図2に示すように、搬送ローラユニット5の駆動ローラ対5a、5bと同様に、用紙2、3の搬送経路において用紙2、3の搬送方向に垂直な方向に沿って隣接するように配置されている。
【0050】
ここで、圧着ローラユニット8は、搬送ローラユニット5により搬送されてきた用紙2、3を、それよりも下流側に向けて搬送する状態と、それよりも下流側に向けて搬送しない状態のいずれかの状態を取り得ることができる。ここで、圧着ローラユニット8における用紙2、3をそれよりも下流側に向けて搬送しない状態では、用紙2、3は、圧着ローラユニット8の駆動ローラ対8a、8bによって挟持されることによって移動しないように保持される。従って、用紙2、3が、搬送ローラユニット5によって搬送されるものの圧着ローラユニット8によって搬送されなくなると、用紙2、3のいずれについても、圧着ローラユニット8の用紙2、3の搬送方向上流側に配置された弛み形成ユニット7において弛み部が形成される。
【0051】
なお、圧着ローラユニット8における用紙2、3のそれぞれの搬送量は、搬送ローラユニット5における用紙2、3のそれぞれの搬送量とは関係なく独立してコントローラ20によって制御される。従って、圧着ローラユニット8は、搬送ローラユニット5における用紙2、3の搬送状態とは関係なく、用紙2、3をそれより下流側に向けて独立して搬送することができる。
【0052】
切断ユニット9は、用紙2、3に対して印刷ヘッド31と同じ側に配置された移動刃9aと、用紙2、3を挟んで移動刃9aと対向するように配置された固定刃9bとを有している。移動刃9aおよび固定刃9bは、2列配置される用紙2、3を跨ぐ刃長を有する矩形刃である。移動刃9aは、コントローラ20により制御されるモータ23によって、固定刃9bに向かって近接または離隔することができるようになっており、搬送経路を上流側から搬送されてきた印刷済みの用紙2、3を、固定刃9bとの相互作用によって幅方向に沿って切断することができる。このように切断されることにより所定の長さに印刷済みの用紙2、3が分割される。なお、切断ユニット9において、搬送経路内を2列に配置されて搬送される用紙2、3は、ほぼ同時に切断される。
【0053】
排出ローラユニット10は、コントローラ20により制御されるモータ24によって駆動される駆動ローラ対を有しており、切断ユニット9で切断された後の印刷済みの用紙2、3をそれぞれ搬送し、排出口30aより排出させる。なお、排出ローラユニット10の駆動ローラ対は、用紙2、3の搬送経路とほぼ同じ幅を有している。
【0054】
また、筐体30の外部の排出口30a近傍に設けられている仕分けユニット11は、駆動ローラ81と従動ローラ82とに架け渡された搬送ベルト80と、トレイ85とを有している。トレイ85は、プリントが完成した用紙2、3を重ね合わせて載置するためのものである。搬送ベルト80は、筐体30の排出口30aから排出された所定長さに切断された用紙2、3を、筐体30内での搬送面とほぼ同じ水平面上において、その搬送方向と垂直な方向に移動させて、トレイ85に供給するためのものである。従って、コントローラ20により制御されるモータ(図示しない)によって駆動ローラ81が駆動されることによって、プリントが完成した用紙2、3は、搬送ベルト80によって、トレイ85に供給されて、プリント動作が完了する。
【0055】
コントローラ20は、制御部20aと、画像割付部20bと、弛み量検知部20cとを有している。制御部20aは、搬送ローラユニット5、圧着ローラユニット8および排出ローラユニット9における用紙2、3の搬送量および搬送タイミング、弛み形成ユニット7における下ガイド52の移動タイミング、切断ユニット9による用紙2、3の切断タイミングなどを制御する。
【0056】
また、制御部20aは、図示しない入力インターフェイスから供給された画像信号に所定の処理を施して、印刷される画像に対応する画像データを含む印刷信号をインクジェット印刷ユニット6に供給する。このとき、インクジェット印刷ユニット6におけるキャリッジ32の移動タイミング若しくは印刷ヘッド31からのインクの吐出タイミングなどが制御される。ここで、インクジェット印刷ユニット6における画像の印刷は、画像割付部20bによる割り付けに従って行われる。
【0057】
画像割付部20bは、インクジェット印刷ユニット6に供給される画像データに含まれる複数の画像が、用紙2、3のいずれに対して印刷が行われるようにするかを決定するためのものである。つまり、複数の画像は、後述するように、撮影順序に従って、画像割付部20bによって用紙2、3のいずれかに割り付けられつつ印刷される。ここで、本実施の形態では、撮影順序に従って並べられた複数の画像は、画像割付部20bによって、用紙2、3のいずれかのうちで、既に用紙2、3に割り付けられたそれぞれの画像の用紙2、3の長手方向に対応した長さ(以下、単に「画像の長さ」と称する)の合計が短い方に順次割り付けられる。なお、本実施の形態における画像割付部20bによる画像の割り付けについては、後で詳述する。
【0058】
弛み量検知部20cは、弛み形成ユニット7における用紙2、3の弛み部の弛み量を検知するためのものである。弛み量検知部20cは、搬送ローラユニット5における用紙2、3の搬送量および圧着ローラユニット8における用紙2、3の搬送量に基づいて、その時点における用紙2、3の弛み部の弛み量を検知することができる。また、搬送ローラユニット5および圧着ローラユニット8における用紙2、3の搬送量をそれぞれ任意に変化させたときの用紙2、3の弛み部の弛み量を、実際に当該搬送量を変化させることなく検知することができる。さらに、上述のようにして検知された用紙2、3の弛み部の弛み量を、あらかじめ設定された所定量と比較することができる。なお、弛み量検知部20cにおいて比較に用いられる所定量は、用紙2、3の弛み部の下端部が、光センサ70に対応するセンサ位置に到達したときの弛み量に対応している。
【0059】
次に、上述のように構成された本実施の形態に係るインクジェット式プリンタ1の動作について、図4〜図13を参照して説明する。
【0060】
まず、モータ21a、21bにより搬送ローラユニット5の駆動ローラ対5a、5bが駆動されると、駆動ローラ対5a、5bにそれぞれ挟持された用紙2、3が巻回部2a、3aからそれぞれ巻き解かれる。そして、用紙2、3は、それぞれの先端部から吸着プレート33上に順次搬送される。
【0061】
引き続き、用紙2、3が吸着孔35に吸着されつつ下流側へとほぼ同じ速度で搬送されると、用紙2、3の先端部近傍の領域が印刷ヘッド31に対向する印刷可能領域に到達する。このとき、吸着プレート33上の用紙2、3は、いずれも吸着ファン34によって吸着孔35を介して吸着プレート33上に吸着されている。
【0062】
そして、用紙2、3の搬送と印刷ヘッド31の用紙2、3の搬送方向に垂直な方向への往動または復動とが交互に繰り返されつつ、用紙2、3に対する画像の印刷が行われる。このとき、印刷ヘッド31は、用紙2、3のそれぞれの幅方向外側の端部間の間隔よりも広い範囲で往復動する。なお、画像の印刷は、印刷ヘッド31の往動時においてのみ行われてもよいし、往動時および復動時において行われてもよい。
【0063】
ここで、本実施の形態における画像データは、図4に示す1つのフィルム100に記録された画像データに基づくものである。なお、図4には、フィルム100に記録されている複数の画像の撮影順序およびそれらのプリントタイプが模式的に示されている。また、図4では、フィルム100に記録された複数の画像のうち先頭の10個の画像だけが描かれており、本実施の形態では、これらの画像のプリント動作について説明する。なお、D1、D2、D3、…は、撮影順序を示しており、各画像を示す場合に用いられる場合がある。
【0064】
フィルム100には、複数のプリントタイプによる印刷が行われる複数の画像が混在して記録されている。ここで、プリントタイプとは、プリント画像(印刷される画像)のサイズのことであって、プリント画像の縦横比によって設定されるのが一般的である。ここで、本実施の形態におけるインクジェット式プリンタ1では、標準(クラシック)タイプ(以下、「Cタイプ」と称する)、迫力(ハイビジョン)タイプ(以下、「Hタイプ」と称する)およびパノラマタイプ(以下、「Pタイプ」と称する)などのプリントタイプの印刷が可能である。なお、各プリントタイプにおけるプリント画像の縦横比は、例えば、Cタイプでは2:3となり、Hタイプでは9:16となり、Pタイプでは1:3となるように設定されている。従って、各プリントサイズの画像が同じ幅を有する用紙2、3に対して印刷された場合において、それぞれの画像の長さを比較すると、「Cタイプ」、「Hタイプ」、「Pタイプ」の順序でそれぞれの画像の長さが長くなる。
【0065】
本実施の形態におけるフィルム100には、図4に示すように、その先端部から「D1:Cタイプ」、「D2:Hタイプ」、「D3:Pタイプ」、「D4:Cタイプ」、「D5:Hタイプ」、「D6:Pタイプ」、「D7:Cタイプ」、「D8:Cタイプ」、「D9:Hタイプ」、「D10:Cタイプ」のプリントタイプによる印刷が行われる画像が連続して記録されている。従って、D1〜D10の画像は、その撮影順序に従って、用紙2、3のいずれかに割り付けられつつ順次印刷される。
【0066】
ここで、画像割付部20bにおける画像の割り付けについて、図5を参照して詳しく説明する。
【0067】
画像割付部20bでは、上述したように、フィルム100に記録されたD1〜D10のそれぞれの画像が、撮影順序に従って、用紙2、3のいずれかのうちで、既に用紙2、3に割り付けられたそれぞれの画像の長さの合計の短い方に順次割り付けられる。つまり、次の画像が割り付けられる際には、その度に、直前の画像が割り付けられた時点における用紙2に既に割り付けられた画像の長さの合計と用紙3に既に割り付けられた画像の長さの合計とが比較される。
【0068】
まず、プリント開始時において、先頭の「D1:Cタイプ」の画像が用紙3に割り付けられる。つまり、「D1:Cタイプ」の画像は、用紙3の先端部近傍の領域に対して印刷されることになる。すると、「D1:Cタイプ」の画像が用紙3に割り付けられた時点においては、用紙2にはまだ画像が割り付けられていないので、用紙2に割り付けられた画像の長さの合計は0である。一方、用紙3には「D1:Cタイプ」の画像が1つだけ割り付けられているので、用紙3に割り付けられた画像の長さの合計は「D1:Cタイプ」の画像の長さである。従って、次の「D2:Hタイプ」の画像は、上述の画像の長さの合計の短い用紙2に割り付けられる。つまり、「D2:Hタイプ」の画像は、用紙2の先端部近傍の領域に対して印刷されることになる。
【0069】
ここで、本実施の形態では、フィルム100に記録されている先頭の画像である「D1:Cタイプ」の画像が、用紙3に割り付けられる場合について説明しているが、これに限らず、当該画像は用紙2に割り付けられてもよい。つまり、プリント開始時においては、用紙2に割り付けられた画像の長さの合計および用紙3に割り付けられた画像の長さの合計はいずれも0であって同じであるため、上述の画像の長さの短い用紙を用紙2、3のいずれかに決定することができない。従って、このような場合には、当該画像は用紙2、3のいずれに割り付けられてもよい。なお、複数の画像が用紙2、3にそれぞれ割り付けられた時点において、用紙2に割り付けられた画像の長さの合計および用紙3に割り付けられた画像の長さの合計が同じである場合も、上述と同様に、次の画像は用紙2、3のいずれに割り付けられてもよい。
【0070】
そして、「D2:Hタイプ」の画像が用紙2に割り付けられた時点においては、用紙2には「D2:Hタイプ」の画像が1つだけ割り付けられているので、用紙2に割り付けられた画像の長さの合計は「D2:Hタイプ」の画像の長さである。一方、用紙3には「D1:Cタイプ」の画像が1つだけ割り付けられているので、用紙3に割り付けられた画像の長さの合計は「D1:Cタイプ」の画像の長さである。従って、次の「D3:Pタイプ」の画像は、上述の画像の長さの合計の短い用紙3に割り付けられる。つまり、「D3:Pタイプ」の画像は、用紙3の「D1:Cタイプ」が印刷された領域の後端側に印刷されることになる。
【0071】
また、「D3:Pタイプ」の画像が用紙3に割り付けられた時点においては、用紙2には「D2:Hタイプ」の画像が1つだけ割り付けられているので、用紙2に割り付けられた画像の長さの合計は「D2:Hタイプ」の画像の長さである。一方、用紙3には「D1:Cタイプ」の画像および「D3:Pタイプ」の画像が2つ割り付けられているので、用紙3に割り付けられた画像の長さの合計は「D1:Cタイプ」の画像の長さおよび「D3:Pタイプ」の画像の長さの合計である。従って、次の「D4:Cタイプ」の画像は、上述の画像の長さの合計の短い用紙2に割り付けられる。つまり、「D4:Cタイプ」の画像は、用紙2の「D2:Hタイプ」が印刷された領域の後端側に印刷されることになる。
【0072】
引き続き、上述と同様にして、D5〜D10の画像がそれぞれ用紙2、3のいずれかに割り付けられる。その結果、図5に示すように、用紙2には、その先端部から「D2:Hタイプ」、「D4:Cタイプ」、「D5:Hタイプ」、「D7:Cタイプ」、「D8:Cタイプ」「D10:Cタイプ」の画像が順に割り付けられる。一方、用紙3には、その先端部から「D1:Cタイプ」、「D3:Pタイプ」、「D6:Pタイプ」、「D9:Hタイプ」の画像が順に割り付けられる。
【0073】
ここから、用紙2、3の先端部近傍の領域が印刷可能領域に到達して、用紙2、3に対する画像の印刷が開始された後の動作について、用紙2、3のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図6〜図13を参照しつつ説明する。
【0074】
ここで、図5の時間軸は、印刷開始時からの時間経過を示している。そして、時間軸における位置と、用紙2、3に割り付けられたD1〜D10のそれぞれの画像の位置とが対応している。つまり、時間T0(印刷開始時)において、用紙2の先端部からD2の画像の印刷が開始されるとともに、用紙3の先端部からD1の画像の印刷が開始される。また、例えば、時間T3においては、用紙2には、D2、D4、D5の画像の印刷が終了しており、用紙3には、D1、D3の画像の印刷が終了し、D6の画像が印刷されている途中である。
【0075】
なお、図6〜図13には、図5の時間T1〜T8のいずれかにおける用紙2、3のそれぞれの弛み部近傍の状態が示されている。また、図6〜図13では、インクジェット印刷ユニット6における印刷可能領域の用紙2、3の搬送方向下流側の端部の位置が「印刷位置」として示され、切断ユニット9における用紙2、3の切断が行われる位置が「切断位置」として示される(これらは破線で描かれている)とともに、光センサ70に対応する位置が「センサ位置」として示されている(これは二点鎖線で描かれている)。
【0076】
用紙2、3の先端部近傍の領域が、印刷可能領域に到達すると、用紙2、3に対する印刷が開始される(図5の時間T0における状態)。そして、用紙2、3がほぼ同じ速度で搬送されつつ、図6に示すように、用紙3の先端部近傍に対する「D1:Cタイプ」の画像の印刷と、用紙2の先端部近傍に対する「D2:Hタイプ」の画像の印刷とがほぼ同時に行われる(図5の時間T1における状態)。
【0077】
その後、引き続き、用紙2、3に対する印刷が行われ、用紙3に対する「D1:Cタイプ」の画像および「D3:Pタイプ」の画像の印刷が終了したとき、用紙3の先端部は、図7に示すように、切断ユニット9における切断位置に到達している(図5の時間T2における状態)。なお、このとき、用紙2に対しては、「D2:Hタイプ」の画像、「D4:Cタイプ」の画像および「D5:Hタイプ」の画像の途中までの印刷が終了しており、用紙3と同様に、用紙2の先端部も切断ユニット9における切断位置に到達している。
【0078】
ここで、印刷が開始される時間T0の状態から時間T2の状態までのプリント動作においては、用紙2、3は、搬送ローラユニット5によって下流側へと搬送されている。そして、印刷が終了した後、インクジェット印刷ユニット6と圧着ローラユニット8との間を搬送される用紙2、3は、弛み形成ユニット7のガイド部50の上ガイド51と下ガイド52との間を通過しつつ搬送されている。このとき、用紙2、3は、ローラ部40のローラ41およびローラ45によって挟持されるとともに、上ガイド51の開口51aから上方から下方に向かって進入している補助部60の押圧部材61、62のローラ61b、62bによって、下ガイド52上に押圧されている。
【0079】
また、このとき、圧着ローラユニット8の駆動ローラ対8a、8bはいずれも駆動されており、用紙2、3の搬送方向に回転している。従って、用紙2、3の先端部が駆動ローラ対8a、8bに進入すると、それらに挟持されることによって下流側に向けて搬送される。その後、用紙2、3の先端部が、いずれも切断ユニット9の切断位置に到達すると、コントローラ20によって、圧着ローラユニット8の駆動ローラ対8a、8bの駆動が停止される。従って、用紙2、3の先端部近傍は、圧着ローラユニット8において移動しないように保持され、それよりも下流側に向けて搬送されなくなる。
【0080】
そして、用紙2、3の先端部が、いずれも切断ユニット9の切断位置に到達する時間T2において、コントローラ20によって弛み形成ユニット7のモータ68が駆動されると、上述したように、板状部材64が回転移動して、下ガイド52がほぼ鉛直に配置される状態に切り換えられる。このように、下ガイド52がほぼ鉛直に配置される状態に切り換えられると、押圧部材61、62のローラ61b、62bが、その付勢方向への移動が下ガイド52によって規制されなくなって、押圧部材61、62がシャフト63を支点として回転する。従って、これまで下ガイド52上に用紙2、3を押圧していた押圧部材61、62のローラ61b、62bは、用紙2、3をその搬送面の下方へと押し下げるようになる。
【0081】
なお、本実施の形態では、用紙2、3の先端部が、いずれも切断ユニット9の切断位置に到達した時点で、圧着ローラユニット8の駆動が停止されるとともに、下ガイド52がほぼ鉛直に配置される状態に切り換えられているが、用紙2、3の先端部が圧着ローラユニット8に進入して挟持された時点で、圧着ローラユニット8の駆動が停止されるとともに、下ガイド52がほぼ鉛直に配置される状態に切り換えられてもよい。つまり、押圧部材61、62によって用紙2、3が搬送面よりも下方へ押し下げられて、用紙2、3の先端部がその搬送方向上流側へと引っ張られても、用紙2、3の先端部の位置がほとんど変化しないように保持された後で、下ガイド52がほぼ鉛直に配置される状態に切り換えられることが好ましい。
【0082】
そして、用紙2、3が、圧着ローラユニット8により下流側に向けて搬送されないように保持されるとともに、弛み形成ユニット7の押圧部材61、62によって搬送面よりも下方に押し下げられた状態で、引き続き、搬送ローラユニット5により搬送されつつ印刷が行われると、図8に示すように、弛み形成ユニット7において、用紙2、3がそれぞれ弛み部を形成するようになる(図5の時間T3における状態)。
【0083】
その後、引き続き、用紙2、3に対する印刷が行われて、用紙3に対する3つ目の「D6:Pタイプ」の画像の印刷が終了したとき、用紙3の弛み部の下端部は、図9に示すように、光センサ70に対応するセンサ位置に到達する(図5の時間T4における状態)。なお、このとき、用紙2に対しては、5つ目の「D8:Cタイプ」の画像の途中までの印刷が終了しており、用紙3と同様に、用紙2のループの下端部も、光センサ70に対応するセンサ位置に到達している。つまり、このとき、用紙2、3の弛み部の弛み量はほぼ同じである。
【0084】
さらに、引き続き、用紙2、3に対する印刷が行われると、用紙2、3の弛み部の弛み量は次第に大きくなる。そして、用紙3に対する4つ目の「D9:Hタイプ」の画像の先端部から「D1:Cタイプ」の画像と同じ長さの領域の画像の印刷が終了したとき、用紙3の弛み部の下端部は、図10に示すように、光センサ70に対応する位置よりもさらに下方に到達している(図5の時間T5における状態)。なお、このとき、用紙2に対しては、6つ目の「D10:Cタイプ」の画像の途中までの印刷が終了しており、用紙3と同様に、用紙2の弛み部の下端部も、光センサ70に対応する位置よりもさらに下方に到達している。
【0085】
ここで、用紙3の弛み部の下端部が、光センサ70に対応する位置よりもさらに下方に到達しており、用紙3の弛み部の弛み量が十分に大きくなると、その直後に、圧着ローラユニット8が用紙2、3の両方を保持する状態から用紙3だけを下流側に向けて搬送する状態に切り換えられる(図5の時間T6における状態)。その結果、用紙3の先端部だけが、図11に示すように、「D1:Cタイプ」の画像の長さだけ切断ユニット9の切断位置よりもさらに下流側に向けて搬送される。従って、「D1:Cタイプ」の画像の後端部が切断ユニット9の切断位置に対応する位置に配置されて、「D1:Cタイプ」の画像の後端部において用紙3が切断される。このようにして、「D1:Cタイプ」の画像の印刷および切断が終了する。また、用紙3の先端部が「D1:Cタイプ」の画像の長さだけ搬送された時点で、圧着ローラユニット8が用紙3を搬送する状態から保持する状態に切り換えられる。
【0086】
また、図11に示すように、用紙3が「D1:Cタイプ」の画像の長さだけ搬送された後(「D1:Cタイプ」の画像が切断された後)においても、用紙3の弛み部の下端部は光センサ70に対応するセンサ位置に到達している。つまり、用紙3の弛み部の弛み量は所定量以上に維持されている。ここで、本実施の形態では、上述から分かるように、用紙2、3の弛み部の弛み量の所定量は、「D1:Cタイプ」の画像、「D3:Pタイプ」の画像および「D6:Pタイプ」の画像のそれぞれの長さの合計に一致するように設定されている。従って、光センサ70は、用紙2、3の弛み部の弛み量が当該所定量に達したときの弛み部の下端部の水平高さと一致するように設けられている。
【0087】
ここで、圧着ローラユニット8が、上述のように、用紙3を搬送しないで保持する状態から搬送する状態へ切り換えられるタイミングは、コントローラ20の弛み量検知部20cの検知結果に基づいて制御されている。つまり、コントローラ20の弛み量検知部20cは、インクジェット印刷ユニット6における印刷が行われている過程において、圧着ローラユニット8によって用紙2、3の弛み部の最も先端側に印刷されている画像の長さだけ用紙2、3が搬送された場合の用紙2、3の弛み部の弛み量の検知および検知された弛み量と所定量との比較を適宜行っている。
【0088】
従って、この場合には、用紙3の弛み部の最も先端側に印刷されている「D1:Cタイプ」の画像の長さだけ用紙3の先端部が搬送された場合の用紙3の弛み部の弛み量が検知されて、当該弛み量が所定量よりも大きいことが確認された時点で、圧着ローラユニット8の切り換えを実行している。従って、上述したように、用紙3の弛み部の弛み量は常に所定量以上に維持される。
【0089】
なお、用紙3の先端部が圧着ローラユニット8によって切断ユニット9の切断位置よりも下流側に搬送されている間も、弛み形成ユニット7よりも上流側の用紙3は搬送ローラユニット5によって搬送されており、インクジェット印刷ユニット6における用紙3に対する印刷は中断されることなく行われている。従って、図11に示す用紙3の先端部が搬送された直後の用紙3の弛み部の弛み量は、このときの搬送ローラユニット5および圧着ローラユニット8における用紙3のそれぞれの搬送量によって変化する。
【0090】
その後、引き続き、用紙2、3に対する印刷が行われると、再び用紙2、3の弛み部の弛み量は次第に大きくなる。そして、用紙2に対する6つ目の「D10:Cタイプ」の画像の印刷が終了したとき、用紙2の弛み部の下端部は、図12に示すように、光センサ70に対応するセンサ位置よりもさらに下方に到達している(図5の時間T7における状態)。なお、このとき、用紙3に対しては、4つ目の「D9:Hタイプ」の画像の印刷が終了している。
【0091】
ここで、用紙2の弛み部の下端部が、光センサ70に対応するセンサ位置よりもさらに下方に到達しており、用紙2の弛み部の弛み量が十分に大きくなると、すなわち、用紙2の弛み部の最も先端側に印刷されている「D2:Hタイプ」の画像の長さだけ用紙2の先端部が搬送された場合でも、用紙2の弛み部の弛み量が所定量以上に維持されることが確認されると、その直後に、圧着ローラユニット8が用紙2、3の両方を保持する状態から用紙2だけを下流側に向けて搬送する状態に切り換えられる(図5の時間T8における状態)。その結果、用紙2の先端部だけが、図13に示すように、「D2:Hタイプ」の画像の長さだけ切断ユニット9の切断位置よりもさらに下流側に向けて搬送される。従って、「D2:Hタイプ」の画像の後端部が切断ユニット9の切断位置に対応する位置に配置されて、「D2:Hタイプ」の画像の後端部において切断される。このようにして、「D2:Hタイプ」の画像の印刷および切断が終了する。また、用紙2の先端部が「D2:Hタイプ」の画像の長さだけ搬送された時点で、圧着ユニット8が用紙2を搬送する状態から保持する状態に切り換えられる。
【0092】
なお、図13に示すように、用紙2が「D2:Hタイプ」の画像の長さだけ搬送された後においても、用紙2の弛み部の下端部は光センサ70に対応するセンサ位置に到達しており、用紙2の弛み部の弛み量は所定量以上に維持されている。
【0093】
このように、引き続き、用紙2、3に対する印刷が行われつつ、用紙2、3の弛み部の最も先端側に印刷されている画像の長さだけ用紙2、3が搬送された場合の用紙2、3の弛み部の弛み量と所定量とが比較されたうえで、コントローラ20によって圧着ローラユニット8の切り換えが適宜行われて、D3→D4→D5→…→D10の画像の切断が行われる。つまり、用紙2、3の弛み部の最も先端側に印刷されている画像の長さだけ用紙2、3が搬送された場合の弛み量が所定量よりも大きくなる度に、コントローラ20によって圧着ローラユニット8の駆動ローラ対8a、8bが用紙2、3をそれよりも下流側に向けて搬送する状態に切り換えられて、D3〜D10の画像の切断が行われる。
【0094】
なお、本実施の形態では、光センサ70が用紙2、3の弛み部を検出しない場合、つまり、用紙2、3の弛み部の下端部が光センサ70に対応するセンサ位置に到達していない場合には、圧着ローラユニット8の駆動ローラ対8a、8bは、用紙2、3をそれよりも下流側に向けて搬送する状態に切り換えられないようになっている。
【0095】
上述のようにして、フィルム100に記録された撮影順序に従って切断されたD1〜D10の画像が印刷済みの用紙2、3は、筐体30の排出口30aから1枚ずつ排出される。そして、搬送ベルト80によって搬送されて、トレイ85上に重ね合わされる。
【0096】
なお、本実施の形態におけるフィルム100に記録されたD10の画像の後続の画像の印刷が全て終了した後、それらの画像が切断されるまでの間においては、用紙2、3は弛み部が形成されることなく搬送されて、各画像の後端部において切断されてもよい。
【0097】
また、本実施の形態では、2列配置される用紙2、3を跨ぐ刃長を有する矩形刃である移動刃9aおよび固定刃9bを有する(ギロチン式の)切断ユニット9が設けられているため、その他の構成のものと比較して、効率がよく、比較的厚い用紙を容易に切断することができる。
【0098】
以上のように、本実施の形態のインクジェット式プリンタ1によると、D1〜D10の画像が印刷された用紙2、3のそれぞれに弛み部を形成しつつ、用紙2、3のうちいずれかの一つの用紙だけを圧着ローラユニット8よりも下流側に向けて搬送することができる。従って、用紙2、3に互いに長さの異なる「Cタイプ」、「Hタイプ」および「Pタイプ」の画像が含まれる複数の画像が連続的に印刷される場合には、インクジェット印刷ユニット6における画像の印刷が中断されることなく、用紙2、3はそれぞれ別々に切断することができる。これにより、インクジェット式プリンタ1の処理能力が低下するのを防止しつつ1つの切断ユニット9によって各画像の後端部において切断することができる。また、1つの切断ユニット9が備えられるだけでよいため、余分な製造コストが発生するのを抑制することができる。さらに、用紙2、3の搬送経路の全幅とほぼ同じ幅を有する幅広の用紙に対しても、各画像の印刷および各画像の後端部における切断を適正に行うことが可能となる。
【0099】
また、用紙2、3のそれぞれについて、それに印刷される画像の撮影順序における順序がその先端側から後端側へと次第に増加していくように、複数の画像が用紙2、3に対して割り付けられて印刷された後、撮影順序に従って各画像の後端部において切断される。従って、各画像の後端部において切断された用紙2、3は、インクジェット式プリンタ1から撮影順序に従って順次排出される。これにより、インクジェット式プリンタ1から排出される用紙2、3に印刷された画像の順序と撮影順序とが一致しなくなることによって、インクジェット式プリンタ1から排出された用紙2、3を撮影順序に従って別途並び換えなければならなくなるのを防止することができる。
【0100】
また、フィルム100に記録された複数の画像は、撮影順序に従って、用紙2、3のいずれかのうちで、既に用紙2、3のそれぞれに割り付けられた画像の長さの合計の短い方に順次割り付けられるため、用紙2、3同士での消費量の差が小さくなる。そのため、インクジェット印刷ユニット6において複数の画像の印刷に要する時間を短縮することができる。これにより、インクジェット式プリンタ1の処理能力を向上させることができる。また、用紙2、3の弛み部に印刷されている画像に対応して、用紙2、3がほぼ交互に切断されるため、用紙2、3のそれぞれの弛み部の弛み量が比較的小さくなる。従って、用紙2、3の弛み部が形成されるために確保するスペースを小さくすることができて、インクジェット式プリンタ1を小型化することが可能となる。
【0101】
また、弛み形成ユニット7の押圧部材61、62は、用紙2、3の弛み部がその搬送面よりも常に下方に形成されるように、用紙2、3に力を加えることができるため、用紙2、3の弛み部をその搬送面よりも下方に確実に形成することができる。従って、インクジェット式プリンタ1における用紙2、3の弛み部が形成されるためのスペースは、用紙2、3の搬送経路に対して所定の方向に設けるだけでよくなる。
【0102】
また、弛み形成ユニット7の上流側に搬送ローラユニット5が配置されているとともに、弛み形成ユニット7の下流側に圧着ローラユニット8が配置されており、それぞれ用紙2、3を独立に搬送することができるものであるため、用紙2、3のそれぞれについて弛み部を容易に形成することができる。
【0103】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、上述の実施の形態では、用紙2、3のそれぞれについて、それに印刷される画像の撮影順序における順序がその先端側から後端側へと次第に増加していくように、複数の画像が用紙2、3に対して割り付けられている場合について説明しているが、これに限らず、複数の画像が用紙2、3に対してランダムに割り付けられてもよい。従って、用紙の先端部近傍に対して撮影順序の遅い画像が割り付けられ、用紙の当該画像の後端側に対して撮影順序の当該画像よりも早い画像が割り付けられてもよい。
【0104】
また、上述の実施の形態では、画像割付部20bによって、フィルム100に記録された複数の画像は、撮影順序に従って、用紙2、3のいずれかのうちで、既に用紙2、3のそれぞれに割り付けられた画像の長さの合計の短い方に順次割り付けられる場合について説明しているが、これに限らず、画像割付部20bにおける画像の割り付けは、任意に変更することができる。従って、フィルム100に記録された複数の画像が、撮影順序に従って、既に用紙2、3のそれぞれに割り付けられた画像の長さの差が、「Pタイプ」の画像の長さ以下となるように割り付けられてもよい。この場合も、本実施の形態と同様に、用紙2、3同士での消費量の差が小さくなって、インクジェット印刷ユニットにおいて複数の画像の印刷に要する時間を短縮することができる。これにより、インクジェット式プリンタの処理能力を向上させることができる。
【0105】
また、上述の実施の形態では、弛み形成ユニット7に、用紙2、3の弛み部がその搬送面よりも常に下方に形成されるように、用紙2、3に力を加えることができる押圧部材61、62が設けられている場合について説明しているが、これに限らず、弛み形成ユニットの構成は任意に変更することができる。従って、弛み形成ユニットに、用紙の弛み部がその搬送面よりも常に上方に形成されるように、用紙に力を加えることができる押圧部材が設けられていてもよいし、押圧部材の代わりに、用紙を吸引することができる吸引手段が設けられていてもよい。また、弛み形成ユニットは必ずしも設けられる必要はなく、弛み形成ユニットが設けられることなく、搬送ローラユニットおよび圧着ローラユニットが制御されることによって、用紙の弛み部がその搬送面よりも下方に或いは上方に形成されてもよい。
【0106】
また、上述の実施の形態では、用紙2、3の弛み部よりも上流側に配置された搬送ローラユニット5および用紙2、3の弛み部よりも下流側に配置された圧着ローラユニット8が設けられており、両者は用紙2、3をそれぞれ独立に搬送可能であるものについて説明しているが、これに限らず、用紙を搬送するための構成はどのようなものであってもよい。
【0107】
また、上述の実施の形態では、用紙2、3のそれぞれの弛み部の弛み量が所定量に達していることを検出可能な光センサ70が設けられている場合について説明しているが、必ずしも光センサは設けられていなくてもよい。但し、光センサが設けられている場合には、用紙の弛み部の弛み量をより確実に検知することができるので、当該弛み量の余裕がないときに、用紙がその弛み部から切断位置に向けて搬送されるのを未然に防止することができる。
【0108】
また、上述の実施の形態では、2列に配置されて搬送される同じ幅の用紙2、3に対して印刷される場合について説明しているが、これに限らず、3列以上に配置されて搬送される用紙に対して印刷される場合であってもよいし、複数列に配置されて搬送される用紙の幅は互いに異なっていてもよい。また、搬送経路内において、1列に配置されて搬送される比較的幅の広い用紙に対して印刷されてもよい。
【0109】
また、上述の実施の形態では、複数の画像が撮影順序に従って記録された画像データに基づいて印刷が行われる場合について説明しているが、これに限らず、複数の画像は、任意に順序付けられたものであってもよいし、順序付けられていないものであってもよい。
【0110】
また、上述の実施の形態では、用紙2、3の弛み部の弛み量が常に所定量以上に維持されるように制御される場合について説明しているが、必ずしも用紙の弛み部の弛み量は常に所定量以上に維持されなくてもよく、少なくとも次の用紙の搬送後にその弛み部がなくならないだけの弛み量が常に確保されていればよい。また、用紙の弛み部の弛み量が常に所定量以上に維持される場合であっても、当該所定量は任意に設定することができる。なお、用紙の弛み部の弛み量についての当該所定量が設定される場合には、用紙の弾性(コシ)によって圧着ローラユニットにおける搬送力がインクジェット印刷ユニットに伝達されることによって、画像が悪化することがないような値に設定されることが好ましい。
【0111】
また、上述の実施の形態では、用紙2、3に対して印刷を行うインクジェット式プリンタ1について説明しているが、これに限らず、例えば印画紙を露光することにより画像の潜像を形成する写真処理装置など、インクジェット式プリンタ以外の画像記録装置であってもよい。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によると、記録媒体の長手方向に対応した長さが互いに異なる複数種類の画像が含まれる複数の画像が記録される複数の記録媒体のそれぞれに弛み部分を形成しつつ、そのうちいずれか一つの記録媒体だけを弛み部分から切断部に向けて搬送することができる。従って、並列配置された記録媒体に互いに長さの異なる複数の画像が連続的に記録される場合に、画像記録部における画像の記録が中断されることなく、複数の記録媒体はそれぞれ別々に切断することができる。これにより、画像記録装置の処理能力が低下するのを防止しつつ1つの切断部によって各画像の後端部において切断することができる。また、1つの切断部が備えられるだけでよいため、余分な製造コストが発生するのを抑制することができる。さらに、記録媒体の搬送経路の全幅とほぼ同じ幅を有する幅広の記録媒体に対しても、各画像の記録および各画像の後端部における切断を適正に行うことが可能となる。
【0113】
請求項2によると、各記録媒体に記録される画像の予め定められた順序がその先端側から後端側へと次第に増加していくように、複数の画像が各記録媒体に対して割り付けられて記録された後、その順序に従って各画像の後端部において切断される。従って、各画像の後端部において切断された記録媒体は、画像記録装置から当該順序に従って順次排出される。これにより、画像記録装置から排出される記録媒体に記録された画像の順序と予め順序付けた画像の順序とが一致しなくなることによって、画像記録装置から排出された画像を当該順序に従って別途並び換えなければならなくなるのを防止することができる。
【0114】
請求項3によると、複数の記録媒体同士での消費量の最大差が比較的小さくなるため、例えば1つの記録媒体の消費量が他よりも飛び抜けて多い場合と比較して、画像記録部において複数の画像の記録に要する時間を短縮することができる。これにより、画像記録装置の処理能力を向上させることができる。また、例えば1つの記録媒体の切断が全て終了してから別の記録媒体の最初の切断が開始されるということが事実上なくなり、複数の記録媒体がほぼ交互に切断される可能性が高くなるため、各記録媒体のそれぞれの弛み部分の弛み量が比較的小さくなりやすい。従って、記録媒体の弛み部分が形成されるために確保するスペースを小さくすることができて、画像記録装置を小型化することが可能となる。
【0115】
請求項4によると、複数の画像が、既に各記録媒体で記録されることが決定された一または複数の画像の記録媒体の長手方向に対応した長さの合計が最も短い記録媒体に当該順序に従って割り付けられて記録された後、その順序に従って各画像の後端部において切断される。従って、複数の記録媒体がほぼ交互に切断される可能性がより高くなるため、各記録媒体のそれぞれの弛み部分の弛み量がさらに小さくなりやすい。従って、記録媒体の弛み部分が形成されるために確保するスペースをより小さくすることができて、画像記録装置をさらに小型化することが可能となる場合がある。
【0116】
請求項5によると、複数の記録媒体のそれぞれについて弛み部分を記録媒体の搬送経路に対して所定の方向に確実に形成することができる。従って、画像記録装置における記録媒体の弛み部分が形成されるためのスペースは、記録媒体の搬送経路に対して所定の方向に設けるだけでよくなる。
【0117】
請求項6によると、画像記録部と切断部との間において複数の記録媒体のそれぞれについて弛み部分を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインクジェット式プリンタの概略構成を示す図である。
【図2】図1のインクジェット式プリンタの概略平面図である。
【図3】図1のインクジェット式プリンタに含まれる弛み形成ユニットの概略構成を示す図である。
【図4】画像データが記録されたフィルムの概略構成を示す図である。
【図5】2つの用紙に対する画像の割り付けを説明するための図である。
【図6】2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【図7】2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【図8】2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【図9】2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【図10】2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【図11】2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【図12】2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【図13】2つの用紙のそれぞれの弛み部近傍の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ(画像記録装置)
2 用紙(記録媒体)
5 搬送ローラユニット(搬送手段;第1の搬送ユニット)
6 インクジェット印刷ユニット
7 弛み形成ユニット(弛み形成補助手段)
8 圧着ローラユニット(搬送手段;第2の搬送ユニット)
9 切断ユニット(切断部)
11 印刷ヘッド(画像記録部)
20 コントローラ
20a 制御部(搬送制御手段)
20b 画像割付部(画像割付手段)
20c 弛み量検知部(検知手段)
70 光センサ(検知手段)
Claims (6)
- 互いに隣接した複数の記録媒体に対して画像を記録可能な画像記録部と、
それぞれが長尺である複数の記録媒体を並列搬送することが可能であると共に、前記画像記録部によって複数の画像が連続的に記録され且つ記録媒体の長手方向に対応した長さが互いに異なる複数種類の画像が前記複数の画像内に含まれる場合に、前記画像記録部の下流側において前記複数の記録媒体のそれぞれに弛み部分を形成することが可能な搬送手段と、
前記弛み部分の下流側に配置されており、前記搬送手段によって搬送される前記複数の記録媒体を跨ぐ刃長を有する切断部と、
前記弛み部分の弛み量を前記複数の記録媒体ごとに検知するための検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて前記複数の記録媒体のそれぞれに前記弛み部分が存在しているようにしつつ、前記複数の記録媒体のうちいずれか一つの記録媒体が前記弛み部分から前記切断部に向けて搬送され且つその他の記録媒体が前記弛み部分から前記切断部に向けて搬送されないように前記搬送手段を制御するための搬送制御手段とを備えていることを特徴とする画像記録装置。 - 前記複数の画像が予め順序付けられたものである場合に、各記録媒体に記録される画像の前記順序が各記録媒体の先端側から後端側へと次第に増加していくように、前記複数の画像のそれぞれが記録される記録媒体を決定するための画像割付手段をさらに備えており、
前記搬送制御手段は、各画像が前記順序にしたがって前記切断部に供給されるように前記搬送手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。 - 前記画像割付手段は、前記複数の記録媒体同士での消費量の最大差が前記複数種類の画像中で記録媒体の長手方向に対応した長さが最も長い画像の当該長さ以下となるように、前記複数の画像のそれぞれが記録される記録媒体を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
- 前記画像割付手段は、既に各記録媒体で記録されることが決定された一または複数の画像の記録媒体の長手方向に対応した長さの合計が最も短い記録媒体に次の画像が記録されるように、前記複数の画像のそれぞれが記録される記録媒体を前記順序に従って決定することを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
- 前記弛み部分が前記複数の記録媒体の搬送経路に対して常に同じ方向に形成されるように前記画像記録部と前記切断部との間において前記複数の記録媒体に力を加えるための弛み形成補助手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像記録装置。
- 前記搬送手段が、前記弛み部分の上流側に配置された第1の搬送ユニットと、前記弛み部分の下流側に配置された第2の搬送ユニットとを含んでおり、前記第1および第2の搬送ユニットのそれぞれが各記録媒体を独立に搬送可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
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